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サービス品質( QoS )の設定
この章では、
RPM-XF
におけるQuality of Service
(QoS;
サービス品質)の設定方法を説明します。この章の内容は次のとおりです。
•
一般的なQoS
設定手順•
クラスマップのコマンド•
ポリシーマップのコマンド• service-policy
コマンド•
表示コマンド•
ボーダーゲートウェイプロトコルを使用したサービス品質ポリシー伝搬例• Versatile Traffic Management System
•
マルチリンクPPP/
リンク断片化インターリービング•
インターネットプロトコルヘッダー圧縮の設定• IP
無線アクセスネットワークの有効化RPM-XF のサービス品質(QoS)では、次の機能をサポートします。
• Committed Access Rate
(CAR; 専用アクセス レート)はトラフィック レートを測定し、そのレートに基づいて(パケットの廃棄などの)アクションを行います。RPM-XF の QoS は、入力パ ケットの CAR("police")および出力パケットのシェーピング("shape")をサポートします。
• Random Early Detection(RED; ランダム早期検出)は輻輳回避機構であり、TCP
の輻輳制御機構を利用しています。輻輳度の高い期間に先立ってランダムにパケットを廃棄することによ り、RED はパケット ソースに伝送速度を下げるよう指示します。パケット ソースが TCP を使 用している場合、パケット ソースはすべてのパケットが送信先に到達して輻輳が解消されるま で伝送速度を下げます。
• Weighted Random Early Detection(WRED;
重み付けランダム早期検出)は、輻輳中にランダム にパケットを廃棄するアルゴリズムを使用します。この方法によってパケット ソースが減速さ れるため、輻輳が低減します。重み付け RED(WRED)は通常、IP 優先順位に基づいて選択的にパケットを廃棄します。IP 優 先順位の高いパケットは、優先順位の低いパケットに比べて廃棄される可能性が低くなりま す。したがって、優先順位の高いトラフィックは、優先順位の低いトラフィックよりも配送さ れる可能性が高くなります。
•
帯域予約はフェア キューイングとも呼ばれ、帯域を一定のパケット ストリームに割り当てま•
セットはIP
優先順位やDSCP
またはMPLS EXP
値を指定します。この値は他のルータがQoS
を管理するのに使用できます。• 802.1q
のサポートにより、ARPA
カプセル化を行うためのPXF
スイッチングを可能にします。• Versatile Traffic Management System
(VTMS
)• MultiLink PPP/Link Fragmentation Interleaving
(MLP/LFI;
マルチリンクPPP/
リンク断片化イン ターリービング)• Internet Protocol Header Compression
(IPHC;
インターネットプロトコルヘッダー圧縮)さらに、
RPM-XF は QoS policy propagation through the Border Gateway Protocol
(QPPB; ボーダー ゲー トウェイプロトコルによるQoS
ポリシー伝搬)をサポートします。QPPB
の設定例については、「ボーダーゲートウェイプロトコルを使用したサービス品質ポリシー伝搬例」(
P. 10-17
)を参照し てください。一般的な QoS 設定手順
WRED、CAR、およびその他のサービス品質は、次の作業により設定できます。
1.
トラフィックの優先順位付け基準を定義する QoS ボイラープレートを作成します。2.
ボイラープレートをインターフェイスに適用します。図
10-1 に、QoS プロセスの概要を示します。
図10-1 QoS プロセス
Policy-map Service-policy
RPM-XF
75647
Class-map QoS
QoS ボイラープレートの作成
ここでは、QoS ボイラープレートの作成方法について説明します。
QoS ボイラープレートを作成す
るには、次の 2 つの手順を行います。1.
クラス マップの作成:クラス マップは、QoS の対象となるパケットの認識方法を RPM-XF に 指示します。2.
ポリシーマップの作成:ポリシーマップには、1
つまたは複数のクラス マップによって記述 されたパケットに適用されるQoS
サービスがリストアップされます。クラス マップの作成
次の手順では、クラスマップの作成方法を説明します。
ステップ 1
class-map name
コマンドを入力して、クラスマップに名前を割り当てます。次の例では、mink
と いう名前のクラスマップが作成されます。Router(config)# class-map mink Router(config-cmap)#
上記の例のように、
class-map name
コマンドを入力すると、クラスマップ設定モード(config-cmap
) になります。(注) 一部の
Cisco IOS
のマニュアルでは、QoS
設定モードをモジュラCLI
と呼んでいます。ステップ
2 match
コマンドを入力して、QoS
の対象となるパケットの特性を記述します。次の例では、アクセス グループ 10 に関連付けられ、
IP 優先順位ビットが 1 に設定されたパケットが記述されています。
Router(config-cmap)# match access-group 10 Router(config-cmap)# match ip precedence 1
ステップ
3
クラスマップ設定モードを終了します。Router(config-cmap)# exit Router(config)
クラスマップを設定すると、ルータは
QoS
の対象となるパケットを認識できます。次に、それら のパケットをどのように扱うかをルータに指示する必要があります。ポリシー マップの作成
次の手順では、ポリシー マップの作成方法を説明します。
ステップ 1
policy-map name
コマンドを入力して、ポリシーマップに名前を割り当てます。次の例では、lynx
という名前のポリシーマップが作成されます。Router(config)# policy-map lynx Router(config-pmap)#
上記の例のように、
policy-map name
コマンドを入力すると、ポリシーマップ設定モード(config-pmap)になります。
ステップ
2
ポリシーマップをクラスマップに関連付けます。Router(config-pmap)# class mink Router(config-pmap-c)#
上記の例のように、
class name
コマンドを入力すると、ポリシーマップクラス設定モード(config-pmap-c)になります。
ステップ
3
クラスマップによって記述された特性を持つパケットをルータが検出したときに、ルータに実行させる
QoS
アクションを記述します。次の例では、ルータは police コマンドのデフォルトの動作を実行します(詳細については、「専用 アクセスレートの指定」(
P. 10-8
)を参照してください)。Router(config-pmap-c)# police 80000
ステップ
4
ポリシーマップ設定モードを終了します。Router(config-pmap-c)# exit Router(config-pmap)# exit Router(config)#
QoS
ボイラープレートの作成が完了しました。これをインターフェイスに割り当てることができま す。インターフェイスへの QoS ボイラープレートの割り当て
service-policy
コマンドを使用して、QoS
ボイラープレートをインターフェイスに割り当てます。次の例では、ポリシーマップ
lynx
が、RPM-XF
のギガビットイーサネットインターフェイスに到達 するトラフィックに割り当てられます。Router(config)# interface gigabitethernet 1/0 Router(config-if)# service-policy input lynx
クラス マップのコマンド
ここでは、クラスマップの作成と修正に使用するコマンドを説明します。
ポリシーマップは
2048
個まで作成することができます。ポリシーマップ1
つにつき、32
個までのクラスマップを作成することができます。ただし、クラスデフォルトを含めて合計で
256
個まで のクラスマップしか作成できません。同じクラスマップを複数のポリシーマップに適用すること ができます。クラス マップの作成
クラスマップを作成してクラスマップ設定モードに入るには、
class-map
コマンドを入力します。class-map [match-any | match-all] class-map-name [no] class-map class-map-name
デフォルト値は match-all です。
クラス マップを削除する場合は、no class-map コマンドを使用します。
Cisco IOS ソフトウェアでは、最大 255 の一意のクラス マップをサポートします。
次の例では、
mink という名前のクラス マップが作成されます。
この例では、デフォルト値の match-all が使用されます。Router(config)# class-map mink Router(config-cmap)#
属性の一致
match
コマンドを使用して、クラスマップに属するパケットの特性を定義します。match match_statement [no] match match_statement
match
コマンドのmatch_statement
は、次の値のいずれかを指定します。• match [not] access-group number
:パケットがアクセスグループによって許可される(または許 可されない)必要があることを指定します。アクセスグループの番号は1
~2699
です。• match [not] access-group name access-list-name
:パケットがアクセスリストによって許可される(または許可されない)必要があることを指定します。アクセスリストの名前は
access-list-name
パラメータ 説明match-any 1 つの match ルールに該当すればクラスのメンバーとみなします。
match-all
指定された属性すべてを持つパケットだけをクラスに含めます。class-map-name
任意の単語または数値(注)
class-default
という名前のクラスは予約されており、match
文で変更できません。
• match [not] ip dscp code-point-value1 [[code-point_value8]]
:パケットのIP differentiated service code point
(DSCP; DiffServ
コードポイント)値が、範囲0
~63
のコードポイント値(1
つま たは複数)に一致する(または一致しない)必要があることを指定します。コードポイント値 は8
つまで指定できます。複数の値を指定する場合はスペースで区切ります。• match [not] ip precedence prec_value1 [[prec_value8]]
:パケットのIP
優先順位値が範囲0
~7
の優先値(1
つまたは複数)に一致する(または一致しない)必要があることを指定します。優先値は
8
つまで指定できます。複数の値を指定する場合はスペースで区切ります。• match [not] qos-group number
:パケットのQoS
グループ番号値が、0
~99
の範囲内のグループ 番号である(またはグループ番号でない)ことを指定します。• match [not] ip rtp lowest-udp-port:2000-65535 range:0-16383
:指定された範囲内の(または範囲 外の)偶数番号のUDP
ポートを持っているパケットを指定するのに使用します。偶数番号の ポートがリアルタイムデータストリームを伝送するので、一致するのは偶数番号のポートだ けです。奇数番号のポートは制御情報しか伝送しないため、一致しません。• match [not] mpls experimental experimental-value
:パケットのEXP
ビットが、指定されたEXP
値(範囲0
~7
)に一致する(または一致しない)ことを指定します。EXP
値は8
つまで指定 できます。複数の値を指定する場合はスペースで区切ります。このコマンドで一致するのは、MPLS
(タグ付き)フレームだけです。match 属性を無効にする場合は、このコマンドに no
を付けます。必要なマッピング ルールを作成するには、
1 つ以上の match コマンドを入力します。各パケットは
match
コマンドによって指定された基準と比較され、指定の属性を含んでいるかどうか判別されます。
RPM-XF
では、1
つのクラスマップで最大16
のmatch
文をサポートします。次の例では、アクセスグループ
1
に属し、IP
優先順位値が3
または7
のパケットを検索するよう ルータに指示するクラス マップが作成されます。Router(config)# class-map mink
Router(config-cmap)# match access-group 1 Router(config-cmap)# match ip precedence 3 7
ポリシー マップのコマンド
ここでは、ポリシーマップの作成と修正に使用するコマンドを説明します。
ポリシーマップは
2048
個まで作成することができます。ポリシーマップ1
つにつき、最大32
個のクラスマップを作成することができます。ただし、クラスデフォルトを含めて合計で
256
個ま でのクラスマップしか作成できません。同じクラスマップを複数のポリシーマップに適用するこ とができます。ポリシー マップの作成
ポリシー マップを作成してポリシーマップ設定モードに入るには、グローバル設定モードで
policy-map
コマンドを入力します。policy-map policy-map-name [no] policy-map policy-map-name
policy-map-name
には、任意の単語または数字を使用できます。ポリシーマップを削除する場合は、このコマンドに
no
を付けます。次の例では、
lynx
という名前のポリシーマップが作成されます。Router(config)# policy-map lynx Router(config-pmap)#
ポリシー マップへのクラスの割り当て
ポリシーマップ設定モードから
class class-map-name
コマンドを使用して、クラスマップをポリ シー マップに割り当てます。class class-map-name [no] class class-map-name
class-map-name
はクラスマップに割り当てた名前です。クラスを削除する場合は、このコマンドに
no
を付けます。class-default
という特別なクラスマップ名を任意のインターフェイスに使用すると、別の名前のクラスによってポリシー マップに記述されていないすべてのパケットに QoS ポリシーを割り当てる ことができます。
class class-map-name コマンドを入力すると、ポリシー マップ クラス設定モードに入ります。ここ
で
QoS
ポリシーを入力することができます。ヒント 一致が確認されたパケットはすぐに、ポリシー マップによって処理されます。複数のクラス名をポ リシーマップに割り当てる際は、最もよく使用されると思われるクラスを最初に割り当てます。こ れによって QoS のパフォーマンスが向上します。
次の例では、デフォルトのクラスマップが
lynx
という名前のポリシーマップに割り当てられます。Router(config)# policy-map lynx
Router(config-pmap)# class class-default Router(config-pmap-c)#
専用アクセス レートの指定
専用アクセスレートを指定するには、ポリシーマップクラス設定モードで
police
コマンドを入力 します。このコマンドを使用して低優先順位トラフィックを制御し、インターフェイスが高優先順 位トラフィックにより多くの帯域幅を使用するようにしたり、特定のレートをインターフェイスに 強制したりできます。レートの認定は、ビットレートとして、あるいは帯域幅のパーセンテージとして指定できます。
IP-RAN
機能を使う場合は、動的帯域幅機能を利用できるよう、Committed Information Rate
(CIR;
認 定情報レート)をパーセンテージで指定してください。詳細については、「IP 無線アクセス ネット ワークの有効化」(P. 10-29)を参照してください。次のコマンドの要約は、この 2 種類のコマンド 形式を示しています。police bps [burst-normal] [burst-max] [conform-action action exceed-action action]
police cir percent percent [bc conform-burst-in-msec] [be peak-burst-in-msec]
[conform-action action exceed-action action]
no police
(注)
RPM-XF では、police コマンドでの pir percent キーワードと violate-action キーワードの使用はサ
ポートしていません。パラメータ 説明
bps
平均レート(Bps
)。有効な値は8000
~200000000
です。normal-burst
(オプション)通常バーストサイズ(バイト単位)。有効な値は1000
~51200000 です。デフォルトの通常バースト サイズは 1500 バイトです。
max-burst
(オプション)超過バースト サイズ(バイト単位)。有効な値は 1,000 ~51200000 です。
conform-action action
レート(またはパーセンテージ)を超過していないときのアクションを指示します。
アクションのリストは表
10-1
を参照してください。exceed-action action
レート(またはパーセンテージ)を超過したときのアクションを指示します。
アクションのリストは表
10-1 を参照してください。
cir
認定情報レート(CIR)。トラフィックのポリシングに CIR を使うことを 指定します。percent CIR
の計算に帯域幅のパーセンテージを使うことを指定します。percent
帯域幅のパーセンテージを指定します。有効な範囲は1
~100
です。bc
(オプション)トラフィックポリシングの最初のトークンバケットが使用 する適合バースト(bc
)サイズです。コマンドラインで
police bps
だけを入力すると、デフォルト動作が行われます。つまり、bps
値に 適合するトラフィックは送信され、bps
値を超過しているトラフィックは廃棄されます。ポリシーを無効にする場合は、このコマンドに
no
を付けます。次の例では、
mink
という名前のクラスにCAR
が割り当てられます。Router(config)# policy-map lynx Router(config-pmap)# class mink
Router(config-pmap-c)# police 720000 90000 90000 conform-action transmit exceed-action drop
重み付けランダム早期検出の有効化
random-detect
コマンドを使用して、重み付けランダム早期検出(WRED
)を有効にします。WRED
は輻輳中、IP 優先順位に基づいてパケットをランダムに廃棄します。random-detect コマンドは、
帯域幅保証を含むトラフィック クラスに対して WRED 廃棄ポリシーを有効にします。
(注)
WRED
を有効にする前に帯域幅を設定しておく必要があります(「帯域予約と低遅延プライオリティ キューイング」(P. 10-10)を参照)。
(注)
ATM インターフェイスでは、 Variable Bit Rate
(VBR; 可変ビット レート)の PVC のみで WRED を 使用できます。Unspecified Bit Rate
(UBR;
未指定ビットレート)として設定されたPVC
ではWRED
を使用できません。表10-1 CAR アクション
アクション 説明
drop
一致するトラフィックをすべて廃棄します。set-clp-transmit value ATM
セルに対してATM Cell Loss Priority
(CLP;
セル損失優先度)ビッ トを 0 から 1 に設定し、ATM CLP ビットを 1 に設定した状態でパ ケットを送信します。set-dscp-transmit value dscp を設定してそれを送信します(一致しないトラフィックを新し
い
dscp
値でマークします)。値の範囲は0
~63
です。set-mpls-exp-transmit value MPLS EPX
ビットを設定してそれを送信します。値の範囲は0
~7
で す。set-prec-transmit value
パケットプロシージャを書き換えてそれを送信します(一致するトラフィックを新しい IP 優先順位値でマークします)。値の範囲は 0~
7 です。
set-qos-transmit value QoS グループを設定してそれを送信します
(一致するトラフィックを新しい QoS 値でマークします)。値の範囲は 0~
99 です。
transmit
トラフィックを転送します。random-detect [ewc value | prec prec-value min-value max-value mark-denom]
[no] random-detect [ewc value | prec prec-value min-value max-value mark-denom]
ヒント 通常、
WRED
の利点を最もよく生かせるのは、引数なしでrandom-detect
キーワードを使用した場合です。
WRED
を無効にする場合は、このコマンドにno
を付けます。次の例では、
WRED
を適用します。Router(config)# policy-map lynx
Router(config-pmap)# class class-default Router(config-pmap-c)# random-detect
帯域予約と低遅延プライオリティ キューイング
ここでは、帯域予約および低遅延プライオリティの設定方法を説明します。これらのキューイング 方式によって、差別化したサービスを顧客に提供できます。
RPM-XF は通常、リンクから伝送されるのを到着順に待機している全トラフィック ストリームから
のパケットに対して、単一のキューを使用します。この方式は常にリンク帯域幅全体を使用するた め、単純で効率的であり、パケットあたりの平均遅延を最小に抑えることができます。しかし、単 一キュー方式はトラフィックストリーム間の違いを認識しません。つまり、ストリーム内のトラ フィックが多いほど、リンク帯域幅の共有度合いが大きくなります。パラメータ 説明
ewc value Exponential-Weighting-Constant(EWC; 指数加重定数)値によって、ランダム検
出が平均キューサイズの計算に使用するデフォルトの方式を変更することがで きます。ランダム検出は、現在のキューの長さと最新の平均キューの長さに基 づいて平均キュー サイズを決定します。1~16 の値を指定できます。
•
値が大きくなるほど、平均は過去の平均に依存する度合いが高くなります。これにより、単に一時的なトラフィック状態の変化に
WRED
が反応するの が遅くなります。•
値が小さいほど、平均が過去の平均に依存する度合いが低くなります。これ により、頻繁に変化するトラフィック状態に WRED が敏感に反応します。prec
次の表に示す情報に従って、優先順位値を指定します。値 説明
precedence 0
~7
の値です。通常、0
は低優先順位トラフィックを表し、積極的に管理(廃棄)できます。7 は高優先順位トラフィックを表します。
min-value
最小しきい値を指定します。32~16,384 の値を入力します。
max-value
最大しきい値を指定します。32~16,384 の値を入力します。
mark-denom
廃棄確率を指定します。1
~65,535 の値を入力します。たとえば、この値を 256
に設定すると、平均キューが最大しきい値に達したときに、
256 のうち 1 つの割
合でパケットが廃棄されます。帯域予約は異なるトラフィックストリーム間でリンク帯域幅を複数のキューに分割します。各 キューには、すべての空でない
キュー間で分割されたリンク帯域幅が適切に割り当てられます。空
のキューに関連付けられた帯域幅は無駄に使用されず、送信するパケットのあるキューに未使用の 帯域幅を分割することによって、単一のキュー方式と同じように複数のキューの平均遅延が同じに なり、しかも均等化のメリットがあります。低遅延プライオリティキューイングでは、保証された最小帯域幅を
1
つのキューに割り当て、生の 音声や映像など、遅延に影響されやすいトラフィックに対してパケット遅延の変動を最小に抑えま す。(注) 同じクラスで帯域幅と低遅延プライオリティを組み合わせることはできません。
帯域予約キューイング
bandwidth コマンドを使用して、複数のクラス キューを作成します。
bandwidth rate-in-kbps [no] bandwidth
rate-in-kbps
パラメータの値は8
~2,000,000
で、リンク帯域幅の1
~99%
を表します。帯域幅キューイングを無効にする場合は、このコマンドに
no
を付けます。次の例では、
2
つのクラスキューを設定しています。• IP
優先順位ビットの設定が1
、2
、3
、4
のいずれかであるパケットの場合、18Kbps
のキュー• IP
優先順位ビットの設定が5
、6
、7
のいずれかであるパケットの場合、54Kbps
のキュー インターフェイスの帯域幅が128Kbps
であると仮定すると、2
つのクラスキューには、インター フェイス帯域幅の25%
および62%
が与えられます。IP
優先順位0
を含む他のすべてのトラフィッ クには、帯域幅の残りの 8Kbps つまり 13% が与えられます。Router# enable
Router# configure terminal Router(config)# class-map city
Router(config-cmap)# match ip precedence 1 2 3 4 Router(config-cmap)# class-map boston
Router(config-cmap)# match ip precedence 5 6 7 Router(config-cmap)# policy-map precedence-queues Router(config-pmap)# class city
Router(config-pmap-c)# bandwidth 16 Router(config-pmap-c)# class boston Router(config-pmap-c)# bandwidth 40
Router(config-pmap-c)# interface switch1:1
Router(config-if)# service-policy output precedence-queues Router(config-if)# end
キューの実際のスループットは、リンクその他のキューが未使用の場合、高くなります。
低遅延プライオリティ キューイング
低遅延プライオリティ キューイングでは、リンク帯域幅の指定の割り当てを 1 つのキューに割り当 てることで、そのキューが他のすべてのキューより優先されるようにします。低遅延プライオリ ティキューイングは、生の音声や映像など遅延に影響されやすいトラフィックに対して、パケット 遅延の変動を最小に抑えます。
priority
コマンドを使用して、低遅延プライオリティキューを作成します。priority rate-in-kbps [no] priority
rate-in-kbps
パラメータの値は8
~2,000,000
で、保証された最小帯域幅を表します。プライオリティキューイングを無効にする場合は、このコマンドに
no
を付けます。次の設定例では、音声トラフィックに対するプライオリティキューを作成し、それをインターフェ イス
switch1.1
に適用します。Router# enable
Router# configure terminal Router(config)# class-map voice
Router(config-cmap)# match ip rtp 2000 2000 Router(config-cmap)# policy-map voice-queue Router(config-pmap)# class voice
Router(config-pmap-c)# priority 56
Router(config-pmap-c)# interface switch1:1
Router(config-if)# service-policy output voice-queue Router(config-if)# end
プライオリティキューの実際のスループットは、最小値より高くなることがあります。リンクの他 のすべてのキューが空の場合、リンク帯域幅全体がプライオリティキューに割り当てられるためで す。
汎用トラフィック シェーピング
RPM-XF では、リモート サイトの要件に適合するために、またはそのインターフェイスで提供され
るサービスレートを維持するためにインターフェイスのトラフィックフローを制御または変更す るメカニズムとして、トラフィックシェーピングを使用します。Generic Traffic Shaping
(GTS;
汎 用トラフィック シェーピング)は、インターフェイスがカプセル化されているかどうかにかかわら ず、すべてのインターフェイスのトラフィック シェーピングをサポートします。現在の Cisco IOS ソフトウェアには 2 つのトラフィック シェーピングが実装されています。
GTS と Frame Relay Traffic Shaping
(FRTS;
フレームリレートラフィックシェーピング)です。ここでは、GTS
について説明します。(注)
RPM-XF はフレームリレーをサポートしていません。
(注) トラフィックの shape コマンドは、ポリシー マップ クラス設定モードで使用します。インターフェ イス設定モードではサポートされていません。
shape
コマンドは、スループットをrate-in-kbps
(単位KBps
のレート)と等しくなるよう制限します。shape rate-in-kbps [no] shape
rate-in-kbps
パラメータの値は56
~2,000,000
で、可能な最大スループットを表します。トラフィックシェーピングを無効にする場合は、このコマンドに
no
を付けます。次の設定例では、トラフィックシェープがスループット
100
に設定されます。Router(config-pmap-c)# shape 100 Router(config-pmap-c)#
キュー限度の指定
ここでは、キューが保持するパケット数の指定方法を説明します。キュー限度を高くすると、割り 当てられたインターフェイスでの一時的な輻輳によって廃棄されるパケットの数を減らすことが できます。キュー限度は、輻輳管理におけるデフォルトのパケット廃棄方式として動作します。未 指定ビットレート(
UBR
)として設定されたATM PVC
でqueue limit
コマンドを使用することは できません。(注)
ATM
インターフェイスでは、可変ビットレート(VBR
)のPVC
のみでキュー限度を適用できます。queue-limit packets [no] queue-limit
packets パラメータは 32
~16,384 のパケット数で、2 のべき乗です(64、128、256 など)
。(注) 指定されたパケット数が 2 のべき乗でない場合、入力された数は自動的に 2 のべき乗に切り上げら れます。たとえば、パケット数を
60
と入力すると、64
に切り上げられます。キュー限度をデフォルト値に戻す場合は、このコマンドに no を付けます。
show interface コマンドを使用すると、現在のキュー限度を調べることができます。キュー限度を
高い値に設定すると、他のインターフェイスが使用できるパケットバッファ数が少なくなります。次の例では、キュー限度は
256
パケットに設定されます。Router(config)# policy-map lynx
Router(config-pmap)# class class-default Router(config-pmap-c)# queue-limit 256
セット値の適用
set コマンドによって、他のルータが QoS 管理に使用できるビット値をマークすることができます。
set {ip {dscp value | precedence value} | qos-group value | atm-clp | mpls experimental value}
[no] set {ip {dscp value | precedence value} | qos-group value | mpls experimental value}
外部から見える値は次のとおりです。
内部で見える値は次のとおりです。
設定値をデフォルトに戻す場合は、このコマンドに no を付けます。
次の設定例では、IP 優先順位と QoS グループに対してビット値が設定されます。
Router(config)# policy-map lynx Router(config-pmap)# class mink
Router(config-pmap-c)# set ip precedence 7 Router(config-pmap-c)# set qos-group 8
パラメータ 説明
dscp 0
~63 の値
precedence 0
~7 に設定された優先順位ビット。通常、 0 は低優先順位トラフィックを表
します。
7
は高優先順位トラフィックを表します。パラメータ 説明
qos-group
パケットをQoS
グループに分類するのに使用できるグループID
をルーティング テーブルに設定します。値は 0~
99 です。
atm-clp ATM セル損失優先度を設定します。この引数を使用して、輻輳が激しい場合
に指定の
PVC
のATM
セルが廃棄される確率を設定します。mpls experimental 0
~7 の値で、通常、0 は低優先順位トラフィックを表し、7 は高優先順位ト
ラフィックを表します。
(注)
set mpls experimental
は、EXP ビットをインポジション フレーム(MPLS タグ スタックに追加されるタグの付いたフレームなど)のみ に設定します。
(注)
set mpls experimental
は、入力ポリシーマップのみで有効です。service-policy コマンド
ポリシーマップをインターフェイスに関連付けるには、
service-policy
コマンドを使用します。service-policy [input | output] name [no] service-policy [input | output] name
(注) 帯域幅、低遅延プライオリティ、ランダム廃棄、キュー限度、およびシェープパラメー
タは
output
の場合にのみ使用され、input
引数を使用する場合は無視されます。インターフェイスからサービスポリシーを削除する場合は、このコマンドに
no
を付けます。2
つを超えるサービスポリシーをインターフェイスに関連付けることはできません。関連付けられ るのはinput
に1
つとoutput
に1
つです。ATM
インターフェイスでは、PVC
だけにポリシーマップを適用できます。次の例では、ポリシーマップ
lynx
が、ギガビットイーサネットラインカードのインターフェイス の着信トラフィックに適用されます。(注)
service-policy コマンドを使用するには、CEF スイッチングがオンになっている必要があります。
Router(config)# interface gigabitethernet 1/0 Router(config-if)# service-policy input lynx
次の例では、ポリシー マップが ATM PVC に適用されています。
Router(config)# interface switch1.1 Router(config-if)# pvc 0/101
Router(config-if-atm-vc)# service-policy input lynx
パラメータ 説明
input
インターフェイスの着信トラフィックoutput
インターフェイスの発信トラフィックname
ポリシー マップの名前表示コマンド
ここでは、クラスマップとポリシーマップに関する情報の表示に使用するコマンドを説明します。
show policy-map
このコマンドは、
1
つまたはすべてのポリシーマップの設定を表示し、設定に関する情報を一覧表 示します。この例を次に示します。Router# show policy-map lynx Policy Map lynx
class mink set qos-group 8 Policy Map jaguar class class-default random-detect
random-detect exponential-weighting-constant 9 random-detect precedence 0 16 32 10
random-detect precedence 1 18 32 10 random-detect precedence 2 20 32 10 random-detect precedence 3 22 32 10 random-detect precedence 4 24 32 10 random-detect precedence 5 26 32 10 random-detect precedence 6 28 32 10 random-detect precedence 7 30 32 10
show policy-map interface
このコマンドは
1
つまたはすべてのインターフェイスのポリシーマップの統計情報を表示します。この例では、特定のシリアルインターフェイスの統計情報を表示します。
Router# show policy-map interface [pos1/0]
Pos1/0
service-policy input: lynx class-map: mink (match-all) 0 packets, 0 bytes 5 minute rate 0 bps match: access-group 3 set:
qos-group 8
show class-map
このコマンドは、クラスマップを一覧表示し、それぞれの
match
文を表示します。この例を次に示 します。Router# show class-map mink Class Map match-all mink (id 3) Match access-group 3
Class Map match-all pink (id 4) Match access-group 23 Match qos-group 32
Class Map match-any class-default (id 0) Match any
Class Map match-all customer_pri (id 2)
show vlans
このコマンドは、仮想 LAN サブインターフェイスを 1000 までリストアップします。この例を次に 示します。
Router# show vlans
Virtual LAN ID: 1 (IEEE 802.1Q Encapsulation) VLAN Trunk Interface: GigabitEthernet1/0
Protocols Configured: Address: Received: Transmitted:
IP 200.1.1.1 18 273894058
ボーダーゲートウェイ プロトコルを使用したサービス品質ポリシー伝 搬例
ボーダーゲートウェイ プロトコルを使用したサービス品質(QoS)ポリシー伝搬(QPPB)によっ て、BGP コミュニティ リスト、BGP 自律システム パス、およびアクセス リストに基づいて IP 優 先順位別にパケットを分類できます。パケットが分類された後、専用アクセスレート(
CAR
)や重 み付けランダム早期検出(WRED
)など他のQoS
機能を使用して、ビジネスモデルに適したポリ シーを指定して適用することができます。この例では、次の設定方法を示しています。
1. BGP
コミュニティリスト、アクセスリスト、およびBGP AS
パスに一致するルートマップを 作成2.
近隣ルータから取得したルートに IP 優先順位を適用この例では、RPM-XF は autonomous system(AS; 自律システム)
10 と AS 60 からルートを取得しま
す。定義されたルート マップに一致するすべてのパケットにQoS
ポリシーが適用されます。RPM-XF
からAS 10
またはAS 60
へのパケットはすべて、該当のQoS
ポリシーへ送られます(図10-2
を参照)。図10-2 RPM-XF ルートと QoS ポリシーの適用
RPM-XF
の設定Router(config)# router bgp 30
Router(config)# table-map precedence-map
Router(config-router)# neighbor 20.20.20.1 remote-as 10 Router(config-router)# neighbor 20.20.20.1 send-community
RPM-XF 2.
3. QoS
1.
4. QoS
B 30
75648
10
コミュニティ
1
に一致、IP
優先順位をpriority
に設定、QoS
グループを1
に設定。Router(config)# route-map precedence-map permit 10 Router(config-route-ma)# match community 1
Router(config-route-ma)# set ip precedence priority Router(config-route-ma)# set ip qos-group 1
コミュニティ
2
に一致、IP
優先順位をimmediate
に設定。Router(config)# route-map precedence-map permit 20 Router(config-route-ma)# match community 2
Router(config-route-ma)# set ip precedence immediate
コミュニティ 3 に一致、IP 優先順位を flash に設定。
Router(config)# route-map precedence-map permit 30 Router(config-route-ma)# match community 3
Router(config-route-ma)# set ip precedence flash
コミュニティ
4
に一致、IP
優先順位をflash-override
に設定。Router(config)# route-map precedence-map permit 40 Router(config-route-ma)# match community 4
Router(config-route-ma)# set ip precedence flash-override
コミュニティ
5
に一致、IP
優先順位をcritical
に設定。Router(config)# route-map precedence-map permit 50 Router(config-route-ma)# match community 5
Router(config-route-ma)# set ip precedence critical
コミュニティ
6
に一致、IP
優先順位をinternet
に設定。Router(config)# route-map precedence-map permit 60 Router(config-route-ma)# match community 6
Router(config-route-ma)# set ip precedence internet
コミュニティ 7 に一致、IP 優先順位を network に設定。
Router(config)# route-map precedence-map permit 70 Router(config-route-ma)# match community 7
Router(config-route-ma)# set ip precedence network
IP アドレス アクセス リスト 69 に一致、または AS パス 1 に一致、IP
優先順位を critical に設定、QoS グループを 9 に設定。
Router(config)# route-map precedence-map permit 75 Router(config-route-ma)# match ip address 69 Router(config-route-ma)# match as-path 1
Router(config-route-ma)# set ip precedence critical Router(config-route-ma)# set ip qos-group 9
上記以外は、
IP
優先順位をroutine
に設定します。Router(config)# route-map precedence-map permit 80 Router(config-route-ma)# set ip precedence routine
コミュニティリストを定義します。
Router(config)# ip community-list 1 permit 60:1 Router(config)# ip community-list 2 permit 60:2 Router(config)# ip community-list 3 permit 60:3 Router(config)# ip community-list 4 permit 60:4 Router(config)# ip community-list 5 permit 60:5 Router(config)# ip community-list 6 permit 60:6 Router(config)# ip community-list 7 permit 60:7
AS
パスを定義します。Router(config)# ip as-path access-list 1 permit ^10_60
アクセス リストを定義します。
Router(config)# access-list 69 permit 69.0.0.0
ルータ
B
の実行設定RouterB(config)# router bgp 10
RouterB(config-router)# neighbor 30.30.30.1 remote-as 30 RouterB(config-router)# neighbor 30.30.30.1 send-community
RouterB(config-router)# neigh 30.30.30.1 route-map send_community out
!
RouterB(config)# ip bgp-community new-format
プレフィックス 10 に一致、コミュニティを 60:1 に設定。
RouterB(config)# route-map send_community permit 10 RouterB(config-route-ma)# match ip address 10 RouterB(config-route-ma)# set community 60:1
プレフィックス
20
に一致、コミュニティを60:2
に設定。RouterB(config)# route-map send_community permit 20 RouterB(config-route-ma)# match ip address 20 RouterB(config-route-ma)# set community 60:2
プレフィックス
30
に一致、コミュニティを60:3
に設定。RouterB(config)# route-map send_community permit 30 RouterB(config-route-ma)# match ip address 30 RouterB(config-route-ma)# set community 60:3
プレフィックス
40
に一致、コミュニティを60:4
に設定。RouterB(config)# route-map send_community permit 40 RouterB(config-route-ma)# match ip address 40 RouterB(config-route-ma)# set community 60:4
プレフィックス 50 に一致、コミュニティを 60:5 に設定。
RouterB(config)# route-map send_community permit 50 RouterB(config-route-ma)# match ip address 50 RouterB(config-route-ma)# set community 60:5
プレフィックス
70
に一致、コミュニティを60:7
に設定。RouterB(config)# route-map send_community permit 70 RouterB(config-route-ma)# match ip address 70 RouterB(config-route-ma)# set community 60:7
上記以外は、コミュニティを
60:8
に設定します。RouterB(config)# route-map send_community permit 80 RouterB(config-route-ma)# set community 60:8
アクセス リストを定義します。
RouterB(config)# access-list 10 permit 61.0.0.0 RouterB(config)# access-list 20 permit 62.0.0.0 RouterB(config)# access-list 30 permit 63.0.0.0 RouterB(config)# access-list 40 permit 64.0.0.0 RouterB(config)# access-list 50 permit 65.0.0.0 RouterB(config)# access-list 60 permit 66.0.0.0 RouterB(config)# access-list 70 permit 67.0.0.0
次の例では、IP 優先順位と QoS グループ ID に基づいてパケットを分類するようにいくつかのイン ターフェイスを設定する方法を示しています。
interface switch1.1
ip address 200.28.38.2 255.255.255.0 bgp-policy source ip-prec-map no ip mroute-cache
no cdp enable
frame-relay interface-dlci 20 IETF interface switch1.2
ip address 200.28.28.2 255.255.255.0 bgp-policy source qos-group
no ip mroute-cache no cdp enable
Versatile Traffic Management System
RPM-XF
上のVersatile Traffic Management System
(VTMS
)では、Virtual Channel
(VC;
仮想チャネ ル)間で帯域幅を共有することができます。アイドル状態になっているVC
の帯域幅を、他のVC
が使用することができます。VTMS では、すべての VC が同じ VTMS リンクを共有することができ
ます。また、VTMS は、ATM リンクと Packet Over SONET(POS)リンクまたは GigE リンクのい ずれかをサポートします。RPM-XF
上のVTMS
では65535
の帯域幅除数を使用し、またトラフィック輻輳を処理するためにダミーのフルキューを使用します。これにより、
UBR
(未指定ビットレート)のパケット廃棄を含 むパケット廃棄が可能になります。VTMS
は、パケットデキューイングを抑止するためにパケットヘッダー内のフロービットを使用します。
フロー ビット制御には次の 2 種類があります。
•
ソフトウェア フロー ビット•
ハードウェア キュー ステータスソフトウェアフロービットとハードウェアキューステータスの両方がレディ状態を示す場合はパ ケットがエンキューされ、ソフトウェア フロー ビットとハードウェア キュー ステータスの両方が 輻輳状態を示す場合はデキューされます。
パケットがエンキューされると、フロー ビット テーブルにフロー ビットが追加されます。フロー ビットテーブルは、ラインカードが輻輳しているか調べるために使用されます。ラインカードが 輻輳している場合、
VTMS
はダミーのフルキューを作成します。これにより、パケットは強制的に 廃棄、またはデキューされます。(注)
VTMS は UBR でもダミーのフル キューを使用しますが、RPM-XF は UBR パケットのヘッダーを
廃棄するため、インターフェイス上にトラフィックの輻輳がある場合に
UBR
は廃棄されます。(注)
RPM-XF
では、VTMS
がデフォルトで有効になっています。VTMS バッファ管理
VTMS
では、バッファとキューの違いを知っておくことが必要です。•
バッファはパケットだけを保存するメモリ領域です。RPM-XF
には128MB
のバッファメモリ があります。•
キューはデータ構造体であり、特定の順序でバッファ内のパケットを指し示します。パケットはクラス別に分類され、
first-in-first out(fifo; 先入れ先出し)の原則に基づいてキューイン
グされます。キューイングされたパケットは、次の3
つのパスの1
つに振り分けられます。•
ファーストパス•
プール0
:9216
バイト(合計100
)•
プール1
:4672
バイト(合計500
)•
プール2
:1600
バイト(合計30000
)•
プール3
:640
バイト(合計67671
)•
プール4
:256
バイト(合計98173
)•
プール5
:64
バイト(合計131000
) バッファ管理 CLI コマンドshow pxf cpu buffers
show pxf cpu buffers leaked <pool no>
VTMS
キューイングキューはデータ構造体であり、
VTMS 設定に基づいて特定の順序でバッファ内のパケットを指し示
します。VTMS はパケットを次の 2 つのキュー クラスの 1 つに割り当てます。ワークキュー パケット キュー
キューイング方式は、必要な QoS 機能、スループット、遅延、パケット サイズによって異なりま す。RMP-XF のキューイングは、小さいパケット、低遅延、高度な QoS に対応する低速、高速どち らのインターフェイス用にも最適化できます。
VTMS
スケジューラは、パケットの振り分け方法を決定します。パケットがクラスに割り当てられると、
VTMS
スケジューラは、これらのパケットをVTMS
設定に基づいて次のさまざまなタイプのキューに振り分けます。
•
先入れ先出し(FIFO)•
フェア キューイング• Weighted Fair Queuing(WFQ; 均等化キューイング)
• Class Based WFQ(CBWFQ; クラス ベース WFQ)
• Low Latency Priority Queuing(LLQ; 低遅延プライオリティ キューイング)
•
カスタム キューイング先入れ先出し(
FIFO
)キューイングは、最優先タイプのキューイングで、ルーティングアップデー トのような制御トラフィックで使用します。フェア キューイングでは、フロー サイズとパケット サイズを基にして、大きいパケットの後の小 さいパケットが待たされないように小さいパケットから処理します。
均等化キューイング (WFQ) では、重みに基づいてパケットを処理します。重みは、各ワーク キュー 内のパケットの
IP
優先順位値に基づいて、そのキューに割り当てられます。クラスベース
WFQ
(CBWFQ
)は、分類されたトラフィックを処理します。トラフィックの分類はユーザが設定します。重みは、そのキューの帯域幅に基づいて
VTMS
が設定します。低遅延プライオリティキューイング(
LLQ
)は、このキューイング方式の設定後にオンデマンドで 作成される追加のキューです。LLQ は、送られてきた分類済みのトラフィックを処理し、小さいパ ケットと音声に使用されます。カスタム キューイングでは、特定のユーザの設定情報に基づいてラウンドロビン方式でパケットを 処理します。カスタムキューイングでは、最大
16
個のキューを使用できます。キューイング CLI コマンド
show pxf cpu queue <interface> - summarized info
show pxf cpu queue <qid> - detailed info including CIR, MIR, EIR, stats, etc.
show pxf cpu statistics qos <interface>
show pxf cpu police <policy map>
マルチリンク PPP/ リンク断片化インターリービング
マルチリンク PPP/リンク断片化インターリービング(MLP/LFI)では、大きいパケットを小さいフ ラグメントに分割することにより、VoIP パケットのような小さいパケットのために回線が閉塞さ れないようにすることができます。
T1
速度より低速のインターフェイスでは、特にVoice over IP
(VoIP
)アプリケーションで、パケッ トのMaximum Transmission Unit
(MTU;
最大伝送単位)が最大である場合、低遅延プライオリティ キュー(LLQ)で回線閉塞の危険に達する可能性があります。これを解決するためには、これらの インターフェイスに MLP/LFI を実装します。RPM-XF
は MLPPP インターフェイスで MLP/LFI をサポートします。MLP/LFI を有効にしたインターフェイスを最大
200
個までサポートします。MLP/LFI
およびPPP
インターフェイスでは、Multilink Point-to-Point Protocol
(MLPPP
)の長いシーケンス番号のフラグメント形式ヘッダーを使 用します。MLPPP
バンドルでの複数リンク上のMLP/LFI
はサポートされません。アウトオブシーケンスフラグメントの受信と再組み立てもサポートされません。
パケットがデキューされると、
MLP/LFI は各フラグメントを個別に再スケジュールし、再送します。
MLP/LFI は、すべてのフラグメントを受信した後にのみ遠端でパケットを再組み立てします。
MLP/LFI の設定
MLP/LFI
の設定には、次の設定コマンドを使用できます。Table 10-1 MLP/LFI 設定コマンド
コマンド 説明
ppp multilink
インターフェイスでマルチリンクを有効にします。ppp multilink fragmentation
マルチリンク断片化を有効にします。ppp multilink fragment-delay
<milliseconds>
フラグメント間の最大遅延(ミリ秒)を設定します。たとえば、音 声ストリームの最大遅延を 20 ミリ秒として設定できます。MLPPP はこの値に基づいてフラグメント サイズを選択します。
ppp multilink interleave
バンドルされた伝送でリアルタイムのパケット インターリーブを有効にします。
match ip rtp
<starting-port-number>
<range-of-ports>
starting-port-number
またはrange-of-ports
に基づいて、インターリー ブで優先するトラフィックを設定します。これらの割り当てを使用 してパケットを特定のクラスにマップできます。match ip rtp
コマンドを使用する方法は、インターリーブの際にトラフィックを分類する方法の1
つにすぎません。アクセス リストを使用する方法もあります。policy-map コマンドでは、トラフィッ
クのクラスをプライオリティ キューに関連付け、priority コマンドでポリシー マップ内でのそのク
ラスのプライオリティを設定します。次に、service policy
でこの分類とアクションをインターフェ イスに対応付けます。たとえば、次のように設定します。class-map match-all VOIP match ip rtp 16384 16383 class-map LESS_CRITICAL
match access-group 101 policy-map VOIP_PRI
class VOIP priority 50
class LESS_CRITICAL
set ip precedence 5 interface sw1.100 point-to-point pvc toortr01 0/58
vbr-nrt 406 406
protocol ppp Virtual-Template15 interface Virtual-Template15 bandwidth 320
ip address 10.16.0.105 255.255.255.252 ip tcp header-compression iphc-format service-policy output VOIP_PRI ppp multilink
ppp multilink fragment-delay 14 ppp multilink interleave
ip rtp header-compression iphc-format
インターネット プロトコル ヘッダー圧縮の設定
Internet Protocol Header Compression
(IPHC;
インターネットプロトコルヘッダー圧縮)を使うと、IP
ヘッダーのサイズがきわめて大きい場合やヘッダーとペイロードの大きさがほぼ同じ場合に、PPP リンクの帯域幅利用率が増加します。PPP リンクの利用率は、1 つの集約ノードが処理できる
呼び出しの数に直接影響する点で重要です。IPHC は、compressed Real Time Protocol(cRTP; 圧縮RTP
)、compressed User Datagram Protocol
(cUDP;
圧縮UDP
)、およびcompressed Transport Control Protocol
(cTCP;
圧縮TCP
)をサポートします。RPM-XF
は、エンドポイントルータ向けのマルチリンクPPP
またはPPPoATM PVC
上のIP
データ グラムを圧縮します。各PVC
は複数のIPHC
データフローをサポートします。各フローは、IP/UDP
ヘッダーの一意な組み合わせを表します。RPM-XF は、PVC あたり 1000 のフロー、カードあたり200
のPVC
をサポートします。非アクティブなフローは、一定のタイムアウト時間の経過後、解放されます。このタイムアウト時間は設定可能です。
IPHC の設定
IPHC が有効なフローは、最初のパケットを完全なヘッダー(通常の IP+UDP および IPHC ヘッダー
の特殊な形式)付きで送信します。後続のパケットは、cUDP または cRTP プロトコルを使用して 圧縮されます。このプロトコルにより、完全なヘッダーは置換されて、IPID
、RTP
シーケンス、RTP
タイムスタンプなど元のヘッダーとは異なるIP/UDP/RTP
ヘッダーフィールドに対応するデルタと なります。各デルタはゼロまたは非ゼロです。ゼロはヘッダーに変更がなかったことを示します。デルタがゼロのパケットは、基本フィールドだけを含み、サイズも最小限です。デルタが非ゼロの パケットは、デルタの数と値に応じてサイズが異なります。デコンプレッサは、元の完全なヘッ ダーのコピーを保持し、パケットヘッダーを再組み立てします。
IPHC
は次のように設定できます。• IPID
デルタ付きの圧縮パケット(すべてのデルタ付きでの通常圧縮)デコンプレッサは、
IPID
デルタ付きの圧縮パケットを受け取ると、保存してあった圧縮前の ヘッダーのそれぞれのフィールドにデルタを追加することにより、パケットヘッダーを再組み 立てします。一般に、IPHC
は、cUDP
向けに8
ビット圧縮が使用されている場合は、ヘッダー を2
~5
バイト(16
ビット圧縮が使用されている場合はもう1
バイト追加、UDP
チェックサ ムが存在している場合はさらにもう2
バイト追加)に圧縮します。cRTP
向けに8
ビット圧縮 が使用されている場合は、2
~8
バイト(16
ビット圧縮が使用されている場合はもう1
バイト 追加、UDP
チェックサムが存在する場合はさらにもう2
バイト追加)に圧縮します。この機能を有効にするには、
ip rtp header-compression iphc-format
コマンドを使用します。• IPID
デルタなしの圧縮パケット(IPID
デルタなしのcUDP
)デコンプレッサは、圧縮パケットを受け取ると、保存してあったヘッダー情報を使って、上記 と同じ方法により、パケットを再組み立てします。ただし、コンプレッサが
IPID
デルタを符号 化しないために、デルタが0
とされ、IPID
フィールドの完全性が保証されない場合を除きます。この機能を有効にするには、
ip rtp header-compression iphc-format
およびhw-module rpm ipran
コマンドを使用します。詳細については、「IP-RAN
向けのRPM-XF
の設定」(P. 10-32
)を参照 してください。(注) この機能は、IPHC 拡張機能の 1 つで、
IP-RAN が有効な場合のみ有効です。 IP-RAN が無効
な場合、IPHC は通常の圧縮を使用します。(注)
RPM-XF は TCP 圧縮解除をサポートしていますが、 TCP 圧縮はサポートしていません。 TCP パケッ
トは常に圧縮なしで送信されます。圧縮されたTCP
パケットの圧縮解除は、それらをルートプロ セッサにパントすることによって行われます。圧縮された TCP トラフィックには、PXF とルート プロセッサ間で個別のキューが使用されます。TCP
パケットは2.4MBps
を超える速度で廃棄され ます。IPHC を有効にしたインターフェイスでは、特にカスタマー エッジ ルータが TCP 圧縮を選 択的に停止できない場合はTCP
トラフィックを搬送しないでください。圧縮の設定
デフォルトでは、
cRTP
プロトコルはUDP
およびRTP
パケットをすべて圧縮します。RTP
は別として
UDP
パケットを圧縮することが容認できないネットワークの場合には、UDP
圧縮の無効を選択することができます。
cRTP
が有効なときのUDP
圧縮の有効/
無効を指定するには、hw-module rpm udp-comp コマンドを使用します。
(注)
IP-RAN が有効なときは UDP 圧縮を無効にはできません。IP-RAN は cUDP パケットのみを圧縮し
ます。
IPHC をサポートしているコマンド
次の
CLI
コマンドはIPHC
をサポートしています。表10-2 設定コマンド
コマンド 説明
clear ip rtp header-compression
インターフェースのcRTP/cUDP
統計情報を0
にリセットします。clear ip tcp header-compression
インターフェイスのTCP
圧縮解除統計情報をリセットします。hw-module rpm udp-comp UDP
ヘッダー圧縮を有効にします。このコマンドのno
バージョンは
UDP
圧縮を無効にします。デフォルトでは、cRTP
が有効な場合 cUDP は有効です。
ip rtp compression-connections
<number>
インターフェイスでサポートする cRTP/cUDP ヘッダー圧縮接続 の総数を指定します。デフォルトは 16、最大値は 1000 です。こ のコマンドの
no
バージョンは、デフォルト(16
)を復元します。ip rtp header-compression iphc-format
インターフェイス上で、
iphc
形式を使用したcRTP/cUDP
ヘッ ダー圧縮を有効にします。このコマンドのno
バージョンは、ヘッ ダー圧縮を無効にします。ppp iphc max-time IPHC フローのタイムアウト値を設定します。デフォルトは 5 秒
に設定されています。このコマンドの no バージョンは、デフォ ルトのタイムアウト値を復元します。
show pxf cpu queue <qid> cTCP
キューの専用キューID
(qid
)を使用します。show pxf cpu queue RP
ルートプロセッサにパントされたcTCP
パケットを表示します。show pxf cpu statistics crtp [interface]
インターフェイスのすべての
PXF IPHC
統計情報を表示します。ルートプロセッサが行うすべての処理の統計値は、この情報には 反映されません。
show ip rtp header-compression
およびshow ip tcp header-compression
コマンドは、次のようなIPHC
統計情報を表示します。show ip rtp header-compression [interface]
インターフェイスのすべての統計情報を表示します。
show ip tcp header-compression [interface]
インターフェイスの
TCP
圧縮解除統計情報を表示します。表10-2 設定コマンド(続き)
コマンド 説明
表10-3 IPHC 統計情報
統計情報 説明
Rcvd:
total
デコンプレッサが処理した総パケット数。compressed
受信した圧縮 cRTP/cUDP パケット数。status msgs
受信したコンテキストステータスメッセージ。このメッセージは、圧縮パケットのヘッダーに格納されたシーケンス番号がデコンプレッサが予期する ものと異なる場合にデコンプレッサが送信します。また、フローがデコンプ レッサでタイムアウトとなり、タイムアウトに対する応答としてコンプレッ サが完全なヘッダーを送信しなかった場合にも、このメッセージが送信され ます。
dropped
エラーのため廃棄された圧縮パケットの数を示します。Sent:
total
コンプレッサが処理した総パケット数。compressed
送信した圧縮 cRTP/cUDP パケット数。status msgs
送信したコンテキスト ステータス メッセージ。このメッセージは、デコンプレッサが、受信した圧縮パケットにシーケンス番号の問題を見つけた場合に 送信します。
Connect:
collisions
再試行の後に空の接続ID
が見つからない場合に送信した非圧縮パケットの数。
rx slots
、tx slots
仮想アクセスインターフェイス上のcRTP/cUDP
接続の数を示します。この数は、
PPPoATM またはマルチリンク PPP の最終ネゴシエート値を表します。
IPHC の例
次の例は IPHC 情報を表示しています。
show pxf cpu statistics crtp [interface]
Interface Virtual-Access3:
Rcvd: compressed : 0 pkts / 0 bytes fullheader : 0 pkts / 0 bytes dropped : 0 pkts
cs (status) : 0 pkts
Sent: compressed : 0 pkts / 0 bytes fullheader : 0 pkts / 0 bytes uncompressed: 0 pkts / 0 bytes cs (status) : 0 pkts
Collisions : 0 pkts
Punted to RP : 0 pkts (IP Options/RTP ext/CSRC) Compressed TCP in : 0 pkts
Max CID : 1000 Cids in use : 0 Timeout (compr) : 9 Timeout (decompr) : 8
show int <interface> rpmxf-iphc-db
Interface : Virtual-Access3
IPHC enabled: yes IPHC id: 1 vcci: 15 states: 0 hashMask: 0x3E8 Tx stats in shadow memory:
compressedout :pkts = 0 , bytes = 0 uncompressedout :pkts = 0 , bytes = 0 fullheaderout :pkts = 0 , bytes = 0 cs_packet_rcvd 0 num_cid_collisions 0 Rx stats in shadow memory:
compressedin :pkts = 0 , bytes = 0 fullheaderin :pkts = 0 , bytes = 0 compressed_tcp_in :pkts = 0
cs_packet_sent 0 punted(IP options/RTP ext/CSRC list) 0 tossed packets(bad CRC) 0
IPHC enabled on PXF(read from PXF): yes