卒業制作
LED
を受光素子に用いた可視光通信技術の基礎実験
環境情報学部4年
70350515
山本 浩之
†a)Fundamental Experiments on Visible Light Communications using LED as Light
Receptor Device
Hiroshi YAMAMOTO
†a)あらまし LED を受光素子に用いた新しい方式の可視光通信技術が開発されている。本研究では、この方式に 適した LED を調べるために、市販の LED について、受光によって得られる起電力を調べる実験を行った。本稿 では、光電効果によって LED が光を受けて起電力を生じることを示し、受光側 LED と発光側 LED の組み合わ せによる特性と、LED 間の距離による影響についてまとめた。実験の結果、受光用 LED を GL5UR3K1(Sharp 社製)、発光用 LED を GL5SR082B0S(Sharp 社製) とした場合に突出して高い起電力が生じた。このことから、 受光用 LED と発光用 LED のそれぞれに求められる特性について考察した。
キーワード 可視光通信, Visible Light Communications, VLC, LED, 発光ダイオード, 起電力, 光電効果
1.
は じ め に
可視光を通信媒体とした無線通信である可視光通 信(Visible Light Communication;以下、VLCと記
す)についての研究、開発が進んでいる。VLCは電 波のように機器に悪影響を与えないことや、既存の照 明インフラストラクチャーや光源を通信路として利用 できることが評価されており、次世代の通信技術とし ての期待も大きい。 これまでのVLC通信装置では、送信にLED(Light Emitting Diode)などの光源を用い、受信にはフォト ダイオードなどの受光専用の素子を用いるのが一般的 であった。しかしながら、このような装置の場合、発 光側と受光側の2点間での双方向通信が難しく、利用 場面が一方向通信に限られるという欠点がある。双方 向通信を実現する提案としては、返信に他の通信方式 を用いる方法や、反射鏡を用いる方法が考えられてい る。ただし、こういった大規模な装置を用いる場合、 VLCの低コストや装置の簡便さといった利点が損な われてしまう。 これに対して、近年、受光にもLEDなどの発光可 †慶應義塾大学環境情報学部,神奈川県
Faculty of Environmental Information, Keio University, 5322 Endo, Fujisawa, Kanagawa, 252-0816 Japan
a) E-mail:{takefuji, t03052hy}@sfc.keio.ac.jp
能な素子を用いるという新しい方式のVLC通信装置 が研究・開発され始めた。LEDは電力により発光する 素子として有名であるが、逆に光を受けることで電力 を発生させることも可能である。このようなLED対 LEDでの通信技術の開発によって、発光しながら受光 することも出来るという大きなメリットが生まれた。 今後、LEDを受光素子に用いたVLC技術の研究、開 発が盛んになるであろうと予想される。又、LEDの 光起電効果を活かすことで、照明、通信、発電という 3つの要素を併せもつ非常に優れたインフラストラク チャーが誕生する可能性も高い。 本研究では、LED対LEDでの通信において、どの ようなLEDが適しているかを調べるために基礎実験 を行った。実験では、様々な種類のLEDを組み合わ せて、LED同士の距離とそれらの起電力についての 関係を調べた。
2.
VLC
まず、本研究の基盤であるVLC技術について記 す。VLCは電磁波の可視光領域を使った無線通信技 術であり、可視光通信とも呼ばれる。電磁波は大きく 分けて、Bluetoothや現行の無線LANなどで用いら れている電波、X線などの放射線、そして可視光や赤 外線が含まれる光に分類される。光の中でもおよそ 2006年度秋学期 卒業制作 1200THzから300THzの周波数(波長では約380か ら780nm)に属するものを可視光と呼ぶ。VLCでは、 主にLEDやレーザダイオードによる発光を媒体とし て情報通信を行う。 2. 1 VLCの特徴 VLCの最大の特徴は、通信媒体が目に見える光 であるという点にある。光は人間の生活に密着してお り、照明や交通信号などのインフラストラクチャーも 広く普及している。このため、VLCは既存のインフ ラストラクチャーを利用して、低コストで実現するこ とが出来る。そのほか、電波では精密機器に悪影響を 与えるの恐れがある病院や宇宙船などの場所で安全に 使用できることが大きな利点である。又、人間の目に 見えるため、電送範囲の制御が容易である。更に、通 信が行われていることを容易に確認することが出来る ため、実験や検証も行いやすい。 2. 2 VLCの普及 VLCの普及には、VLCの技術自体の発展ととも に、LEDなどの照明技術の発展も欠かせない。VLC の技術開発については、まず最近10年の間にVLCと いうものの可能性が認められ、研究題材にされるよう になった。その結果、2003年に可視光通信コンソー シアム(VLC Consortium;以下、VLCC [11])が発 足され、産学連携の体制がとられたことにより、現在 ではVLC技術を利用した製品の開発が進んでいる。 VLCCでは総務省と合同で標準化を進める活動も行っ ている。そして将来、製品化が進めば、より重要な通 信にもVLC技術が利用されていくと予想している。 一方、照明技術の発展については、白色LEDが発明 され、LEDを照明として利用する可能性が生まれたこ とが大きな前進であった。現在LEDの発光効率は蛍 光灯と並ぶまでに発達しており、近い将来には蛍光灯 を上回ると考えられている。更に、2010年にはLED の低価格化が進むと言われている[6]。 照明がLEDへと置き換わっていくとする根拠だが、 第一には前述したように、LEDは発光効率が良いこ とが挙げられる。LEDが登場した1960年から1970 年代には、その発光効率は数lm/Wであったが(注 1) 、 2000年に入って数十lm/Wまで伸び、更に今日では 60lm/Wにまで達し急速な成長を見せている。一方、 (注1):lm(ルーメン):光束(luminous flux)、光の量 白色電球の発光効率は10∼20lm/W、蛍光灯では約 70lm/Wであるとされているが、これらの値は既に伸 びを止めている[1]。もう1つの根拠として、LEDは 長寿命であることが挙げられる。白色電球の寿命は約 1,000時間、蛍光灯は約10,000時間と言われている が、寿命についてもこの2者はほとんど伸びが見られ ない。一方、LEDの寿命は現段階で40,000∼50,000 時間であり、既に他の照明を大きく抜いている[5]。発 光効率においては電球を越え、蛍光灯を追い抜こう としており、寿命については既に画期的な値を示して いるLEDは、次世代の照明としての期待が大きい。 LEDの発光効率の推移を図1、2に示す。 以上のように、VLC技術の研究とLEDの改良、両 者の発展を並べて考えると、VLC普及のロードマッ プが見えてくる。LEDの照明への利用が、VLCを普 及させる鍵になるであろう。又、日本はVLC技術の 先進国であるといえ、国内で多くの情報を得ることが 出来る点も有利である。 図 1 LEDの発光効率推移 [6] 図 2 InGaN系 LED の発光効率推移 [6] 2
2. 3 関 連 研 究 現在取り組まれているVLCの研究では、照明光 を利用した通信や照明から位置情報を発信する技術が 開発されている。その他にも、LEDのディスプレイ から情報を発信するサービスや、信号機や街灯と、自 動車や歩行者との通信により交通の安全や効率化を目 指したITS(Intelligent Transport Systems:高度道 路交通システム)への利用などが考えられている。
2. 3. 1 照明光通信
VLCを使用して室内でのネットワークを構築す
る手法として照明光通信が考えられている。VLCと
ともに次世代のネットワークとして研究されている通 信技術にPLC(Power Line Communication:電力線 通信)がある。これは送電線をデータ伝送に使用する 通信で、VLCをPLCと組み合わせて照明設備を利用 した通信インフラストラクチャーを構築することが出 来る[11]。既存の設備を利用して新たなネットワーク を構築する手段は敷設コストを低減することができ、 電話回線を利用したインターネット接続であるADSL
(Asymmetric Digital Subscriber Line)が普及した ように、社会の受容性が高い。又、照明設備の多くに は比較的大きな電力供給が確保されているため、この 電力を利用して大容量の通信を行うことも可能となる。 2. 3. 2 緊急位置情報 緊急時に位置情報を発信する手法にもVLCを 利用する研究が行われている。現在主流であるGPS
(Global Positioning System:全地球測位システム) を用いた位置情報の取得では二次元的な情報しか得る ことが出来ず、発信者が建物の何階の何号室にいるか までは分からない。VLCを用いた位置情報発信では、 現在いる場所の照明から発信される位置情報を携帯端 末で受信し、その情報を基地局や警察、消防署などへ 送信することで正確な位置情報を伝えることが出来る。 又、発信者が広い空間にいる場合でも、照明光が届く 狭い範囲に位置を特定することができ非常に精度が高 い。 2. 3. 3 双方向通信 VLCを通信に使用する上で、双方向通信を実現 することは非常に望ましい。双方向通信のモデルを考 えたとき、特殊な機器同士ならば双方に光源を設ける ことは容易である。しかしながら、VLCが普及する上 で最も大規模になると予想される双方向通信モデルは 通信装置と携帯端末間での通信である。この場合、携 帯端末に光源を設置することは電力的にも、また外観 としてもあまり現実的ではない。端末からのアップリ ンクの方法については、赤外線や電波など他の通信媒 体を使用する方式のほかに、画期的な提案として、受 信した光のエネルギーをリフレクタによって送信に利 用する方式などが考えられている[2] [3]。参考として、 双方向通信への利用が考案されているコーナキューブ リフレクタ(CCR)を図3, 4に示す。
図 3 Corner Cube Reflector [12]
図 4 Corner Cube Reflector [13]
3.
LED
と起電力
LEDが光を受けて電力を発生する現象の論理的 な解釈を、発光ダイオードの発光原理と太陽電池の発 電原理とを比較して示す。 そして、エネルギーの状態遷移における物理的な理 論から、LEDの特性と起電力の関係について実験前 に予想した。 3. 1 発光ダイオードの原理 発光ダイオードの発光原理を図5に示す。発光ダ イオードのp側からn側へ電流が流れると、p側電極 から正孔が、n側電極から電子が注入され、正孔はp 層を、電子はn層を移動し、pn結合が起こる。正孔 及び電子のエネルギーが拡散電圧を超えると、正孔は pn結合を乗り越えてn層へこぼれ出し、ここにある 電子と再結合する[7]。再結合は電子と正孔が元々もっ ていたエネルギーより小さくなり、この余剰分が光と なり発光現象が起きる。 図 5 LEDの発光原理 [7] 3. 2 太 陽 電 池 光から電力を得る素子として太陽電池がある。太 陽電池は、ダイオードに光が入射したときに起こる光 電効果を利用して発電する。 光電効果とは、金属などの物質に一定以上のエネル ギーの光を当てると、金属内の自由電子が光子の衝突 によって励起して飛び出してくる現象をいう[8]。とり わけ、金属から電子が放出される光電効果を外部光電 効果といい、光の照射により物質内の電子が増加する ものを内部光電効果という。内部光電効果のうち、太 陽電池などで電力が発生する場合を特に光起電力効果 という。 太陽電池の発電原理を図6に示す。pn接合をもっ たダイオードに光が入射すると、電子はn側に、正孔 はp側に拡散し、両電極部に集まって電位が発生する。 [10] このように、LEDと太陽電池は同様な構造をした 素子を正反対の目的に利用している関係がある。故に、 可逆的な反応が可能で、LEDは光を受けた際に起電 力を生じるのである。又、太陽電池のセルは、シリコ ンを使ったものと化合物を使ったものに大別できる。 化合物を使ったセルにはGaAs(ガリウム・砒素)や InP(インジウム・リン)などを原料にしたものがあ り、これはLEDの発光材料と同じである。 図 6 太陽電池の発電原理 [8] 3. 3 エネルギーの状態遷移 光を含む電磁波は、電子のエネルギー状態が遷移 することによって発生する。特に、高いエネルギー準 位にある電子が、エネルギーを光として放出しながら 低いエネルギー準位に遷移する現象を発光と呼ぶ。 波長(m)をλ、低い準位のエネルギー(eV)をE1、高 い準位のエネルギー(eV)をE2、光速(3×108m/sec) をC、プランク定数(4.136×10−15eV sec)をh(注 2) と すると、以下の式1が成り立つ。[7] λ = C (E2− E1)/h = 1.24 (E2− E1) (1) このことから、光の波長とエネルギーの状態遷移に は逆数の関係があり、波長が短い光ほどエネルギー遷 移の幅(バンドギャップ)が広いといえる。又、前述 の光起電力効果の原理から、バンドギャップが広いほ ど電子が励起しにくくなるといえる。よって、波長が (注2):プランク定数(Planck’s constant)は通常6.626× 10−34J secと示されるが、これを1eV = 1.602× 10−19Jとして換算した値 である。 4長い光を発光するLEDほどバンドギャップが低く、起 電力が高いことが予想できる。
4.
実 験 条 件
実験に使用した装置とLED、及び実験手順につ いて記す。 4. 1 使用した装置 実験に使用した装置の概略図を図7に、写真を図 8に示す。図7のように基板上に発光用LEDを設置 し、その上方に受光用LEDを固定した。又、外部の 光に影響されないよう、LEDをポリプロピレン製の 黒色の管で覆った。この状態で受光用LEDに測定器 を接続し、電圧と電流を測定した。 測定器の性能について、電圧は最小0.001Vまで測 定でき、電流は最小0.1マイクロAまで測定できるも のを使った。 図 7 実験装置の概略図 4. 2 使用したLED 実験に使用したLEDの性能と、発光させる回路 の設定に用いた順方向電圧及び順方向電流を図9の表 にまとめた。数値は全て定格の代表値を使用した。又、 本稿では、LEDに個別の番号を付け、これを型番の 末尾の括弧内に示す。 実 験 に 使 用 し たLEDは 、購 入 店 で 型 番 が 明 記 されておりデータシートが入手できるものを全て 用意した。Sharp社製のGL5UR3K1(赤, 1)、及 びLINKMAN社製のBL304V2CA2A01(赤, 2), BL304A2CA1A01(橙, 3), BL304Y2CA2A01(黄, 4), BL304G6CA3C02(緑, 5), BL304G4CA2A01 (黄緑, 6), BL304B2CA1A01(青, 7)、そしてROHM 社 製 のSLI580UT( 赤, 8), SLI580DT( 橙, 9), 図 8 実験装置の写真 SLI580YT(黄,10)となる。 更に、可視光LEDと比較するためにOSIR5113A (赤外線, A)、OSSV5111A(紫外線, B)を用意した (OptoSupply社製)。 加えて、LED対LEDによるVLC装置の試作機に 使用されているLEDであるGL5SR082B0S(赤, X) を用意した(Sharp社製)。 4. 3 測 定 測定した環境について、摂氏24度に空調された 室内で行った。室内は照明が点灯している状態で測定 した。ただし、LEDの発光以外の光に影響されないよ う、前述のようにLEDをポリプロピレン製の黒色の 管で覆った。電圧及び電流の測定方法について、自動 的に最大測定値を記憶する機能を使い、1組のLED について3回測定したうちの最大値を記録した。5.
実 験 結 果
LEDの起電力を調べる実験を行った。はじめに、 LED同士を密着させた状態(距離0mm)での全ての LEDの組み合わせについて起電力を調べた。この結 果から、起電力が高い組み合わせについてLED同士 の距離を離した状態での起電力を調べていった。 5N o T y p e M a n u fa c tu re r R a y C o lo r w a v e le n g th (n m ) L u m in o u s M o ld D ic e M a te ri a l V f( V ) IF (m A ) In te n s it y (m c d ) (m m ) H e ig h t( m m ) C o lo r 1 G L 5 U R 3 K 1 S h a rp R e d 6 6 0 3 0 0 0 4 .8 7 .8 C le a r G a A lA s o n G a A lA s 1 .8 5 2 0 2 B L 3 0 4 V 2 C A 2 A 0 1 L IN K M A N R e d 6 3 0 7 0 0 3 .0 4 .3 C le a r A lG a In P o n G a A s 1 .8 0 2 0 3 B L 3 0 4 A 2 C A 1 A 0 1 L IN K M A N O ra n g e 6 0 6 1 5 0 0 3 .0 4 .3 C le a r A lG a In P o n G a A s 1 .8 0 2 0 4 B L 3 0 4 Y 2 C A 2 A 0 1 L IN K M A N Y e ll o w 5 9 0 1 3 0 0 3 .0 4 .3 C le a r A lG a In P o n G a A s 1 .9 0 2 0 5 B L 3 0 4 G 6 C A 3 C 0 2 L IN K M A N G re e n 5 1 8 3 0 0 0 3 .0 4 .3 C le a r In G a N 3 .2 0 2 0 6 B L 3 0 4 G 4 C A 2 A 0 1 L IN K M A N L it e G re e n 5 7 3 5 0 0 3 .0 4 .3 C le a r A lG a In P o n G a A s 1 .9 0 2 0 7 B L 3 0 4 B 2 C A 1 A 0 1 L IN K M A N B lu e 4 6 1 1 7 0 0 3 .0 4 .3 C le a r In G a N 3 .0 0 2 0 8 S L I5 8 0 U T R O H M R e d 6 3 0 5 0 0 0 5 .0 7 .5 C le a r A lG a In P o n @ G a A s 1 .9 0 2 0 9 S L I5 8 0 D T R O H M O ra n g e 6 1 1 5 0 0 0 5 .0 7 .5 C le a r A lG a In P o n @ G a A s 1 .9 0 2 0 1 0 S L I5 8 0 Y T R O H M Y e ll o w 5 9 1 5 0 0 0 5 .0 7 .5 C le a r A lG a In P o n @ G a A s 1 .9 0 2 0 A O S IR 5 1 1 3 A O p to S u p p ly IR 9 4 0 u n k n o w n 5 .0 7 .7 G re e n u n k n o w n 1 .2 5 2 0 B O S S V 5 1 1 1 A O p to S u p p ly U V 4 0 0 2 0 0 5 .0 7 .7 C le a r u n k n o w n 3 .4 0 2 0 X G L 5 S R 0 8 2 B 0 S S h a rp R e d 6 5 5 u n k n o w n 4 .8 7 .8 C le a r A lG a In P 2 .1 0 2 0 図 9 使用した LED の性能 5. 1 0mmでの測定 まず、LED同士を密着させた状態での起電力を調 べた。測定したLEDの電圧及び電流を図10, 11に、 測定値から算出した電力を図12の表にまとめた。 補足として、図10で測定値が0.000Vと記載さ れているものは、使用した測定器では測定不能だった ことを表している。同じく、図11で測定値が0.0マ イクロAと記載されているものについても測定不能 だったことを表している。又、図12で算出値が0.000 マイクロWと記載されているものは、電圧、もしく は電流が測定不能だったため算出出来なかったことを 表している。 算出した起電力のグラフを図13に示す。縦軸を起 電力、横軸を受光側のLEDとし、受光LEDごとに 組み合わせた発光LEDでの起電力を示している。 グラフから、赤外線LEDであるOSIR5113A(A) 同 士 の 組 み 合 わ せ は 起 電 力 が 高 かった 。又 、 GL5UR3K1(1)を受光LEDとした場合の起電力も 高かった。特に、GL5SR082B0S(X)を発光側とし、 GL5UR3K1(1)を 受 光 側 と し た 場 合 の 起 電 力 が 極 めて高く、赤外線LED同士の起電力を超えた。し かしながら、同じ赤色でもBL304V2CA2A01(2)や SLI580UT(8)で受光した場合には起電力が低かった。 そのほか、青色のBL304B2CA1A01(7)を発光側とし て、橙のSLI580DT(9)と黄のSLI580YT(10)を受光 側とした場合に起電力が高かった。それ以外の組み合 わせでは起電力が低かった。 5. 2 100mmでの測定 次 に 、LED 同 士 の 距 離 を 100mm 離 し た 状 態 で の 起 電 力 を 測 定 し た 。測 定 し た LED は 、 GL5SR082B0S(X)同士の組み合わせを指標とし、距 離0mmの測定においてこれと同等かそれ以上の起電 力を得たものを選んだ。GL5SR082B0S(X)は実際に VLC装置の試作機に使用されているLEDであるの で、これと同等の起電力が発生するものならば、VLC に利用できる可能性が高いと考えた。 電圧、電流の測定値、及び算出した電力とそのグラ フを図15に示す。比較として、距離0mmでの測定 の抜粋を図14に示す。 結果を見ると、赤外線LEDであるOSIR5113A(A) や、GL5UR3K1(1)を受光側としたときに、起電力が 高かった。青色のBL304B2CA1A01(7)を発光側とし て、橙のSLI580DT(9)と黄のSLI580YT(10)を受光 6
側とした組み合わせは、GL5SR082B0S(X)同士の組 み合わせより起電力が落ちた。GL5SR082B0S(X)を 発光側とし、GL5UR3K1(1)を受光側とした場合の起 電力が突出して高かった。 5. 3 200mmでの測定 最後に、LED同士の距離を200mm離した状態 での起電力を測定した。測定したLEDは、100mmで の測定と同じ組み合わせを用いた。電圧、電流の測定 値、及び算出した電力とそのグラフを図16に示す。 100mmでの測定と比べて、全体的に起電力が大きく 落ちた。青色のBL304B2CA1A01(7)を発光側として、 橙のSLI580DT(9)と黄のSLI580YT(10)を受光側と した組み合わせは、微少な電力しか得られなかった。 GL5SR082B0S(X)を発光側とし、GL5UR3K1(1)を 受光側とした場合の起電力も大きく落ちたが、相対的 にみると突出して高い。 今回使用した実験装置では、これ以上距離を離し た状態ではLED同士の焦点を固定することが困難 だった。 V / 0 m m S e n d R e c e iv e 1 2 3 4 5 6 7 8 9 1 0 A B X R e d R e d O ra n g e Y e llo w G re e n L it e G re e n B lu e R e d O ra n g e Y e llo w IR U V R e d 1 G L 5 U R 3 K 1 R e d 1 .4 8 0 1 .3 1 9 0 .0 7 9 0 .0 2 1 0 .0 0 9 0 .0 0 2 0 .0 0 1 1 .4 0 8 0 .2 2 7 0 .0 1 2 0 .7 0 5 0 .0 0 0 1 .4 9 9 2 B L 3 0 4 V 2 C A 2 A 0 1 R e d 1 .4 6 5 1 .4 4 8 0 .8 1 4 0 .1 5 1 0 .0 0 0 0 .0 2 9 0 .0 0 0 1 .5 1 5 1 .3 6 9 0 .2 0 8 0 .7 3 5 0 .0 0 0 1 .4 8 8 3 B L 3 0 4 A 2 C A 1 A 0 1 O ra n g e 1 .4 4 4 1 .4 5 9 1 .4 4 8 1 .1 0 2 0 .0 1 6 0 .1 7 2 0 .0 0 0 1 .5 1 0 1 .4 7 3 1 .2 7 0 0 .6 9 6 0 .0 0 0 1 .4 9 1 4 B L 3 0 4 Y 2 C A 2 A 0 1 Y e llo w 1 .3 8 0 1 .4 1 4 1 .4 1 7 1 .5 3 0 0 .0 0 3 1 .0 2 9 0 .0 0 0 1 .4 7 2 1 .4 4 9 1 .4 6 6 0 .6 3 7 0 .0 0 0 1 .4 5 9 5 B L 3 0 4 G 6 C A 3 C 0 2 G re e n 1 .2 7 8 1 .4 6 9 1 .5 2 8 1 .5 9 7 0 .1 7 1 1 .6 2 9 0 .0 0 2 1 .5 0 5 1 .5 0 6 1 .5 3 8 0 .6 2 1 0 .0 0 0 1 .5 0 4 6 B L 3 0 4 G 4 C A 2 A 0 1 L it e G re e n 1 .2 6 6 1 .3 1 1 1 .3 3 3 1 .4 9 2 0 .0 0 0 1 .4 6 4 0 .0 0 0 1 .3 7 3 1 .3 6 9 1 .3 9 5 0 .6 6 3 0 .0 0 0 1 .4 1 1 7 B L 3 0 4 B 2 C A 1 A 0 1 B lu e 1 .2 4 9 1 .3 9 6 1 .5 4 6 1 .5 6 2 1 .9 0 3 1 .5 4 1 1 .2 9 1 1 .4 9 0 1 .5 3 3 1 .5 4 9 0 .6 6 7 0 .0 0 0 1 .4 7 2 8 S L I5 8 0 U T R e d 1 .4 4 2 1 .4 3 5 1 .3 2 1 0 .0 7 0 0 .0 0 1 0 .0 1 4 0 .0 0 0 1 .4 4 5 1 .2 9 2 0 .1 9 0 0 .6 9 2 0 .0 0 0 1 .5 0 8 9 S L I5 8 0 D T O ra n g e 1 .4 1 6 1 .4 3 5 1 .4 3 0 1 .1 1 3 0 .0 0 0 0 .0 7 7 0 .0 0 0 1 .4 3 8 1 .4 7 0 1 .1 1 1 0 .6 7 9 0 .0 0 0 1 .4 9 3 1 0 S L I5 8 0 Y T Y e llo w 1 .3 8 8 1 .3 6 5 1 .4 0 5 1 .5 0 5 0 .0 0 0 0 .4 8 2 0 .0 0 0 1 .4 2 5 1 .4 5 1 1 .4 5 3 0 .6 2 1 0 .0 0 0 1 .4 6 2 A O S IR 5 1 1 3 A IR 0 .0 0 0 0 .0 0 0 0 .0 0 0 0 .0 0 0 0 .0 0 0 0 .0 0 0 0 .0 0 0 0 .0 0 1 0 .0 0 0 0 .0 0 0 0 .9 3 0 0 .0 0 0 0 .0 0 0 B O S S V 5 1 1 1 A U V 1 .1 9 6 0 .3 0 9 0 .1 4 0 0 .2 4 1 1 .6 7 4 0 .4 8 9 2 .0 6 8 0 .4 0 5 0 .6 4 0 0 .5 0 8 0 .6 4 7 2 .4 1 2 0 .8 4 3 X G L 5 S R 0 8 2 B 0 S R e d 1 .4 8 8 1 .3 3 1 0 .1 2 8 0 .0 3 2 0 .0 0 0 0 .0 0 3 0 .0 0 0 1 .4 4 3 0 .5 2 3 0 .0 4 0 0 .7 5 6 0 .0 0 0 1 .5 2 7 図 10 測定した電圧及び電流 7
m ic ro A / 0 m m S e n d R e c e iv e 1 2 3 4 5 6 7 8 9 1 0 A B X R e d R e d O ra n g e Y e llo w G re e n L it e G re e n B lu e R e d O ra n g e Y e llo w IR U V R e d 1 G L 5 U R 3 K 1 R e d 2 2 .8 0 .3 0 .0 0 .0 0 .0 0 .0 0 .0 0 .1 0 .0 0 .0 0 .5 0 .0 0 .9 2 B L 3 0 4 V 2 C A 2 A 0 1 R e d 2 2 .9 1 .8 0 .0 0 .0 0 .0 0 .0 0 .0 1 .8 0 .2 0 .0 0 .3 0 .0 2 .1 3 B L 3 0 4 A 2 C A 1 A 0 1 O ra n g e 1 0 .8 2 .5 0 .3 0 .1 0 .0 0 .0 0 .0 1 .6 1 .4 0 .1 0 .3 0 .0 1 .5 4 B L 3 0 4 Y 2 C A 2 A 0 1 Y e llo w 3 .3 1 .1 0 .2 0 .9 0 .0 0 .1 0 .0 0 .8 0 .6 0 .6 0 .1 0 .0 1 .0 5 B L 3 0 4 G 6 C A 3 C 0 2 G re e n 0 .6 2 .8 1 .8 2 .9 0 .0 2 .7 0 .0 2 .0 2 .7 2 .4 0 .0 0 .0 2 .8 6 B L 3 0 4 G 4 C A 2 A 0 1 L it e G re e n 0 .3 0 .3 0 .1 0 .6 0 .0 0 .2 0 .0 0 .4 0 .3 0 .2 0 .1 0 .0 0 .3 7 B L 3 0 4 B 2 C A 1 A 0 1 B lu e 0 .3 0 .8 1 .3 1 .5 1 .2 1 .2 0 .0 1 .1 4 .5 3 .5 0 .3 0 .0 0 .8 8 S L I5 8 0 U T R e d 2 1 .9 1 .9 0 .0 0 .0 0 .0 0 .0 0 .0 1 .9 0 .1 0 .0 0 .3 0 .0 2 .7 9 S L I5 8 0 D T O ra n g e 1 5 .9 1 .3 0 .3 0 .1 0 .0 0 .0 0 .0 1 .6 1 .5 0 .0 0 .2 0 .0 1 .9 1 0 S L I5 8 0 Y T Y e llo w 4 .2 0 .5 0 .2 0 .6 0 .0 0 .0 0 .0 0 .9 0 .9 0 .7 0 .0 0 .0 1 .2 A O S IR 5 1 1 3 A IR 0 .0 0 .0 0 .0 0 .0 0 .0 0 .0 0 .0 0 .0 0 .0 0 .0 4 0 .2 0 .0 0 .0 B O S S V 5 1 1 1 A U V 0 .2 0 .0 0 .0 0 .0 1 .2 0 .0 2 .4 0 .0 0 .0 0 .0 0 .2 0 .3 0 .0 X G L 5 S R 0 8 2 B 0 S R e d 4 4 .9 0 .3 0 .0 0 .0 0 .0 0 .0 0 .0 0 .5 0 .0 0 .0 0 .9 0 .0 3 .9 図 11 測定した電圧及び電流 m ic ro W / 0 m m S e n d R e c e iv e 1 2 3 4 5 6 7 8 9 1 0 A B X R e d R e d O ra n g e Y e llo w G re e n L it e G re e n B lu e R e d O ra n g e Y e llo w IR U V R e d 1 G L 5 U R 3 K 1 R e d 3 3 .7 4 4 0 .3 9 6 0 .0 0 0 0 .0 0 0 0 .0 0 0 0 .0 0 0 0 .0 0 0 0 .1 4 1 0 .0 0 0 0 .0 0 0 0 .3 5 3 0 .0 0 0 1 .3 4 9 2 B L 3 0 4 V 2 C A 2 A 0 1 R e d 3 3 .5 4 9 2 .6 0 6 0 .0 0 0 0 .0 0 0 0 .0 0 0 0 .0 0 0 0 .0 0 0 2 .7 2 7 0 .2 7 4 0 .0 0 0 0 .2 2 1 0 .0 0 0 3 .1 2 5 3 B L 3 0 4 A 2 C A 1 A 0 1 O ra n g e 1 5 .5 9 5 3 .6 4 8 0 .4 3 4 0 .1 1 0 0 .0 0 0 0 .0 0 0 0 .0 0 0 2 .4 1 6 2 .0 6 2 0 .1 2 7 0 .2 0 9 0 .0 0 0 2 .2 3 7 4 B L 3 0 4 Y 2 C A 2 A 0 1 Y e llo w 4 .5 5 4 1 .5 5 5 0 .2 8 3 1 .3 7 7 0 .0 0 0 0 .1 0 3 0 .0 0 0 1 .1 7 8 0 .8 6 9 0 .8 8 0 0 .0 6 4 0 .0 0 0 1 .4 5 9 5 B L 3 0 4 G 6 C A 3 C 0 2 G re e n 0 .7 6 7 4 .1 1 3 2 .7 5 0 4 .6 3 1 0 .0 0 0 4 .3 9 8 0 .0 0 0 3 .0 1 0 4 .0 6 6 3 .6 9 1 0 .0 0 0 0 .0 0 0 4 .2 1 1 6 B L 3 0 4 G 4 C A 2 A 0 1 L it e G re e n 0 .3 8 0 0 .3 9 3 0 .1 3 3 0 .8 9 5 0 .0 0 0 0 .2 9 3 0 .0 0 0 0 .5 4 9 0 .4 1 1 0 .2 7 9 0 .0 6 6 0 .0 0 0 0 .4 2 3 7 B L 3 0 4 B 2 C A 1 A 0 1 B lu e 0 .3 7 5 1 .1 1 7 2 .0 1 0 2 .3 4 3 2 .2 8 4 1 .8 4 9 0 .0 0 0 1 .6 3 9 6 .8 9 9 5 .4 2 2 0 .2 0 0 0 .0 0 0 1 .1 7 8 8 S L I5 8 0 U T R e d 3 1 .5 8 0 2 .7 2 7 0 .0 0 0 0 .0 0 0 0 .0 0 0 0 .0 0 0 0 .0 0 0 2 .7 4 6 0 .1 2 9 0 .0 0 0 0 .2 0 8 0 .0 0 0 4 .0 7 2 9 S L I5 8 0 D T O ra n g e 2 2 .5 1 4 1 .8 6 6 0 .4 2 9 0 .1 1 1 0 .0 0 0 0 .0 0 0 0 .0 0 0 2 .3 0 1 2 .2 0 5 0 .0 0 0 0 .1 3 6 0 .0 0 0 2 .8 3 7 1 0 S L I5 8 0 Y T Y e llo w 5 .8 3 0 0 .6 8 3 0 .2 8 1 0 .9 0 3 0 .0 0 0 0 .0 0 0 0 .0 0 0 1 .2 8 3 1 .3 0 6 1 .0 1 7 0 .0 0 0 0 .0 0 0 1 .7 5 4 A O S IR 5 1 1 3 A IR 0 .0 0 0 0 .0 0 0 0 .0 0 0 0 .0 0 0 0 .0 0 0 0 .0 0 0 0 .0 0 0 0 .0 0 0 0 .0 0 0 0 .0 0 0 3 7 .3 8 6 0 .0 0 0 0 .0 0 0 B O S S V 5 1 1 1 A U V 0 .2 3 9 0 .0 0 0 0 .0 0 0 0 .0 0 0 2 .0 0 9 0 .0 0 0 4 .9 6 3 0 .0 0 0 0 .0 0 0 0 .0 0 0 0 .1 2 9 0 .7 2 4 0 .0 0 0 X G L 5 S R 0 8 2 B 0 S R e d 6 6 .8 1 1 0 .3 9 9 0 .0 0 0 0 .0 0 0 0 .0 0 0 0 .0 0 0 0 .0 0 0 0 .7 2 2 0 .0 0 0 0 .0 0 0 0 .6 8 0 0 .0 0 0 5 .9 5 5 図 12 算出した電力 8
図 13 電力のグラフ
V /0m m
Send Receive
1
9
10
A
X
Red
O range
Yellow
IR
Red
1 GL5UR3K1
Red
1.480
2 BL304V2CA2A01
Red
1.465
3 BL304A2CA1A01 O range
1.444
7 BL304B2CA1A01
Blue
1.533
1.549
8 SLI580UT
Red
1.442
9 SLI580DT
O range
1.416
10 SLI580YT
Yellow
1.388
A O SIR5113A
IR
0.930
X GL5SR082B0S
Red
1.488
1.527
m icro A /0m m
Send Receive
1
9
10
A
X
Red
O range
Yellow
IR
Red
1 GL5UR3K1
Red
22.8
2 BL304V2CA2A01
Red
22.9
3 BL304A2CA1A01 O range
10.8
7 BL304B2CA1A01
Blue
4.5
3.5
8 SLI580UT
Red
21.9
9 SLI580DT
O range
15.9
10 SLI580YT
Yellow
4.2
A O SIR5113A
IR
40.2
X GL5SR082B0S
Red
44.9
3.9
m icro W /0m m
Send Receive
1
9
10
A
X
Red
O range
Yellow
IR
Red
1 GL5UR3K1
Red
33.744
2 BL304V2CA2A01
Red
33.549
3 BL304A2CA1A01 O range
15.595
7 BL304B2CA1A01
Blue
6.899
5.422
8 SLI580UT
Red
31.580
9 SLI580DT
O range
22.514
10 SLI580YT
Yellow
5.830
A O SIR5113A
IR
37.386
X GL5SR082B0S
Red
66.811
5.955
0.000 5.000 10.000 15.000 20.000 25.000 30.000 35.000 40.000Red O range Yellow IR Red
1 9 10 A X 1 2 3 7 8 9 10 A X 図 14 距離 0mm での起電力(抜粋) 10
V /100m m
Send Receive
1
9
10
A
X
Red
O range
Yellow
IR
Red
1 GL5UR3K1
Red
1.445
2 BL304V2CA2A01
Red
1.424
3 BL304A2CA1A01 O range
1.390
7 BL304B2CA1A01
Blue
1.477
1.505
8 SLI580UT
Red
1.444
9 SLI580DT
O range
1.421
10 SLI580YT
Yellow
1.354
A O SIR5113A
IR
0.870
X GL5SR082B0S
Red
1.486
1.528
m icro A /100m m
Send Receive
1
9
10
A
X
Red
O range
Yellow
IR
Red
1 GL5UR3K1
Red
12.8
2 BL304V2CA2A01
Red
7.4
3 BL304A2CA1A01 O range
3.5
7 BL304B2CA1A01
Blue
2.2
1.5
8 SLI580UT
Red
10.0
9 SLI580DT
O range
7.2
10 SLI580YT
Yellow
2.4
A O SIR5113A
IR
12.7
X GL5SR082B0S
Red
35.9
3.7
m icro W /100m m
Send Receive
1
9
10
A
X
Red
O range
Yellow
IR
Red
1 GL5UR3K1
Red
18.496
2 BL304V2CA2A01
Red
10.538
3 BL304A2CA1A01 O range
4.865
7 BL304B2CA1A01
Blue
3.249
2.258
8 SLI580UT
Red
14.440
9 SLI580DT
O range
10.231
10 SLI580YT
Yellow
3.250
A O SIR5113A
IR
11.049
X GL5SR082B0S
Red
53.347
5.654
0.000 5.000 10.000 15.000 20.000 25.000 30.000 35.000 40.000Red O range Yellow IR Red
1 9 10 A X 1 2 3 7 8 9 10 A X 図 15 距離 100mm での起電力 11
V /200m m
Send Receive
1
9
10
A
X
Red
O range
Yellow
IR
Red
1 GL5UR3K1
Red
1.414
2 BL304V2CA2A01
Red
1.398
3 BL304A2CA1A01 O range
1.356
7 BL304B2CA1A01
Blue
1.408
1.457
8 SLI580UT
Red
1.414
9 SLI580DT
O range
1.406
10 SLI580YT
Yellow
1.326
A O SIR5113A
IR
0.836
X GL5SR082B0S
Red
1.456
1.463
m icro A /200m m
Send Receive
1
9
10
A
X
Red
O range
Yellow
IR
Red
1 GL5UR3K1
Red
6.9
2 BL304V2CA2A01
Red
4.9
3 BL304A2CA1A01 O range
2.1
7 BL304B2CA1A01
Blue
0.4
0.4
8 SLI580UT
Red
6.8
9 SLI580DT
O range
4.4
10 SLI580YT
Yellow
1.1
A O SIR5113A
IR
6.2
X GL5SR082B0S
Red
18.1
1.9
m icro W /200m m
Send Receive
1
9
10
A
X
Red
O range
Yellow
IR
Red
1 GL5UR3K1
Red
9.757
2 BL304V2CA2A01
Red
6.850
3 BL304A2CA1A01 O range
2.848
7 BL304B2CA1A01
Blue
0.563
0.583
8 SLI580UT
Red
9.615
9 SLI580DT
O range
6.186
10 SLI580YT
Yellow
1.459
A O SIR5113A
IR
5.183
X GL5SR082B0S
Red
26.354
2.780
0.000 5.000 10.000 15.000 20.000 25.000 30.000 35.000 40.000Red O range Yellow IR Red
1 9 10 A X 1 2 3 7 8 9 10 A X 図 16 距離 200mm での起電力 12
6.
結
論
以 上 の 実 験 結 果 か ら 、本 研 究 の 評 価 を 記 す。 今回の実験に使用したLEDでは、発光用LEDを GL5SR082B0S(X)、受光用LEDをGL5UR3K1(1) とした組み合わせが最適であった。同じLED同士で はなく、違うLED同士の組み合わせであることが興 味深い。 GL5SR082B0S(X)を発光側LEDに用いた場合、 GL5UR3K1(1)を受光側とした場合にのみ突出して 高い起電力を得た。逆に、他のLEDと組み合わせた 場合の起電力は、相対的に見て低い。この組み合わ せは起電力が突出して高く、減衰も少ない。他の組み 合わせでは0mmでの測定と比べて起電力が7割から 9割の減衰しているが、GL5SR082B0S(X)で発光し GL5UR3K1(1)で受光した場合の減衰は60.6%、発 光・受光ともにGL5SR082B0S(X)を用いた場合の減 衰は53.3%であった。 6. 1 発光用LEDの特性 まず、GL5SR082B0S(X)が発光側LEDとして 適している理由を考察する。 仮説として、GL5SR082B0S(X)は指向特性が非常 に鋭角であり、受光側LEDであるGL5UR3K1(1)の ダイオード面に直射する光の割合が大きいことが考え られる。このため、GL5SR082B0S(X)は発光する光 が収束しており、受光されたときの起電力が高く、ま た減衰も少ないと考えられる。 ただし、GL5SR082B0S(X)は開発中のVLC用デ バイスに使用されているものを拝借してきたLEDで あり、外部からデータシートを得ることが出来なかっ た。簡単な仕様書のみ入手できたが、他のLEDと比 べて得られる情報が少なく、指向特性や光度、輝度な どについての正確な数値は分からなかった。 6. 2 受光用LEDの特性 次に、GL5UR3K1(1)が受光側LEDに適してい る理由を考察する。図9から、GL5UR3K1(1)の波長 は660nmと他の可視光LEDよりも高い。又、前述の ように、波長が長いLEDほど起電力が高いと考えら れる。故に、波長の長い光を発光するGL5UR3K1(1) は高い起電力が発生すると考えられる。 しかしながら、波長が長いLEDが全ての組み合 わ せ で 高 い 起 電 力 を 得 た わ け で は な い 。波 長 が 最 も長い赤外線を発光するOSIR5113A(A)は、同じ OSIR5113A(A)以外では起電力が得られなかった。こ の理由について考察すると、可視光の発光スペクトル は色が近いもの同士の波長が密接しており、互いに重 なり合っている領域がある。これに対し、赤外線の発 光スペクトルは可視光とは離れた領域に存在してい る。例として、高輝度LEDの場合、赤色の発光スペ クトルは約580nmから670nmの領域に存在し、橙色 の発光スペクトルは約550nmから660nmの領域に 存在する。又、黄色の発光スペクトルは約540nmか ら625nmの領域に存在し、これらの波長には重なり 合っている領域が存在する。このため、本実験でも赤 色LEDと黄色LEDなど波長が近い色の組み合わせ では起電力が得られた。これに対して、赤外線LED の発光スペクトルは約900nmから1100nmの領域に 存在し、可視光LEDの波長と重なる領域がない。 そのほか、LEDの発光スペクトルは単純な単色の 放物曲線ではなく、いくつかのスペクトルが合成され た多重の放物曲線を描き、これらの光が合成されて目 的の色を発光している。このことから、主となる色の スペクトルだけでなく、同時に発光されている他のス ペクトルを受光することでも起電力が生じている可能 性がある。本実験では、これらを合計してそのLED の起電力としているので、発光側と受光側のスペクト ルの形状が似ているほど、多くの光を受光して起電力 が高くなることも考えられる。 以上のことから、受光側のLEDは波長が長いこと が求められると同時に、発光側のLEDと発光スペク トルの領域を共有している必要があると考えられる。 又、発光側のLEDと同じ種類の光を多く含むほど起 電力が高くなる可能性がある。7.
お わ り に
本研究では、LEDを受光素子として用いた場合 に受け取ることが出来る電力について、最も基本的な 実験を行いデータを得た。又、実験データの中で、非 常に高い起電力を発生するLEDの組み合わせを発見 した。実験結果から発光用LEDと受光用LEDそれ ぞれに求められる特性について考察した。 本研究の展望として、LED対LEDによる双方向の 可視光通信技術の開発があり、更には照明、通信、発 電という3つの役割を果たす優れたインフラストラク チャーの構築に繋がる。 13参考までに、今回の実験で突出して高い起電力を発 生したGL5UR3K1(1)とGL5SR082B0S(X)の組み 合わせについて発電効率を算出してみた。発光側LED であるGL5SR082B0S(X)の順方向電圧は2.1Vであ り、今回使用した実験装置の回路では20mAの電流を 用いたので、消費電力は42ミリWとなる。一方、受
光側LEDであるGL5UR3K1(1)はLED間の距離が
0mmでは66.811マイクロWの起電力を得たので、 このLEDの組み合わせでの発電効率は0.15907%と なる。非常に小さな値に感じられるが、これはLED パッケージに実装された微細な素子1つについての発 電効率である。本研究で考察した受光側LEDの特性 を考慮し、この素子を改良、集積することによって大 規模な発電も可能になると考えられる。 7. 1 課 題 今回作成した実験装置では、200mm以上距離を 離した状態ではLED同士の焦点を固定することが困 難であったが、装置を改良して更に距離を離したとき の実験を行いたいと考えている。又、本実験では測定 中の最大値にのみ注目しており、測定値が時間と共に 変化するかについては記録していない。受光中の起電 力の経年変化についても何らかの特性がある可能性が あり、実験してみたいと思う。 評価について、今回の実験ではスペクトルアナライ ザや波長計、分光計といった計測機器を用意していな かったため、考察を証明するに至っていない。今後の 研究では、これらの機器を使用できる環境で実験を行 いたい。 そのほか、LEDの発光はチップの正面から発せられ る光のほかに、チップの横面から発せられる光もある。 この性質と起電力の関係を調べるためには、LEDパッ ケージの構造についても考慮する必要がある。LED パッケージの構造については、メーカーのノウハウで あるため公開されているデータから情報を得ることは 難しい。機会があれば、メーカーから情報を提供して 頂き、更に精密な実験を行いたい。 謝辞 本研究について貴重な意見や助言を頂いた慶 應義塾大学環境情報学部の武藤佳恭教授、京セラ株式 会社FCマーケティング部の川端一司氏に深く感謝す る。又、実験について機材の提供や使用方法の教授を して頂いた慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科 博士課程の竹之内博史氏、同所属の直江健介氏に深く 感謝する。 文 献 [1] 春山真一郎, ”可視光通信” (電子情報通信学会論文誌 A Vol.J86-A No.12 pp.1284-1291 Dec.2003)
[2] 中川正雄, ”ユビキタス可視光通信” (電子情報通信学会論 文誌 B Vol.J86-B No.2 pp.351-359 2005)
[3] T. Komine, S. Haruyama, and M. Nakagawa, ”Bidi-rectional visible-light communication using corner cube modulator,” The 3rd IAESTED (The Interna-tional Association of Science and Technology for De-velopment) International Conference on Wireless and Optical Communications (WOC 2003), pp.598-603, July. 2003.
[4] T. Komine, M. Nakagawa, ”Intergrated system of white LED visible-light communication,” IEEE Trans. Consum. Electron., vol.49, no.1, pp.71-79, Feb. 2003. [5] 可視光通信が情報伝達手段の未来を照らす (日経エレクト ロニクス 2004.6.7) [6] 環境省エネ型 LED 照明機器システムの総合的普及戦略に 関する調査研究 (JRCM 財団法人 金属系材料研究開発セ ンター, 開発・調査報告書, 2003) [7] オプト・デバイスの基礎と応用(蝦名清志, ISBN4-7898-3035-7, CQ出版社, 2005) [8] 太陽電池システムのはなし(山本重雄, ISBN4-526-04858-5,日刊工業新聞社, 2001) [9] 太陽電池(谷辰夫, 安藤静敏, 平田陽一, 関口直俊, ISBN4-8277-2210-2,パワー社, 2004) [10] 太陽電池とその応用(桑野幸徳, 中野昭一, 岸靖雄, 大西三 千年, ISBN4-8277-2261-7, パワー社, 1994) [11] VLCC (可視光通信コンソーシアム:http://www.vlcc.net/) [12] Richard Fitzpatrick (Associate Professor of Physics,
The University of Texas at Austin) (http://farside.ph.utexas.edu/)
[13] The University of Iowa, Physics and Astronomy Lec-ture Demonstrations
(http://faraday.physics.uiowa.edu/)