注意事項
1.受験番号,氏名および解答は,すべて解答用紙に記入しなさい。
2.問題用紙に解答を書き込んでも採点されません。
2020 年度 B
(全 10 ページ)
理 科
Ⅰ.
この問題は,理科の基礎知識を問う問題である。次の問いに答えなさい。〔1〕 図1は,ヒトの目のつくりを模式的に表したも のである。暗い部屋から急に明るい場所に出たと きにひとみの部分が小さくなる反応について,正 しく説明しているものを次のア~エの中から1つ 選び,記号で答えなさい。
ア 意識して起こる反応で,Aによって目に入る 光の量が調節される反応。
イ 意識して起こる反応で,Bによって目に入る光の量が調節される反応。
ウ 無意識に起こる反応で,Aによって目に入る光の量が調節される反応。
エ 無意識に起こる反応で,Bによって目に入る光の量が調節される反応。
〔2〕 抵抗が 10 Ωの電熱線A,Cと 30 Ωの電熱線B,Dを,同じ温度で同 じ量の水が入ったビーカーに入れ,
図2,図3の回路をつくり,電源の 電圧を 6 Vにして 5 分間電流を流し た。このとき,ビーカーの水の上昇 温度が高い順に,電熱線A~Dを正 しく並べたものを次のア~エの中か ら1つ選び,記号で答えなさい。
ア 電熱線A>電熱線B>電熱線C>電熱線D イ 電熱線A>電熱線B>電熱線D>電熱線C ウ 電熱線D>電熱線C>電熱線A>電熱線B エ 電熱線D>電熱線C>電熱線B>電熱線A
〔3〕 地点Aにおいて,2つの地震X,Yが起こったときの地震計の記録を比べると,
初期微動継続時間は,地震Yより地震Xのときのほうが短かった。このことから わかることとして正しいものを次のア~エの中から1つ選び,記号で答えなさい。
ア 地震Yより地震Xのほうが,震度が大きい。
イ 地震Yより地震Xのほうが,マグニチュードが大きい。
ウ 地震Yより地震Xのほうが,P波の伝わる速さが速い。
A 図1
B
図 2
電熱線A
電熱線B
図 3
電熱線C 電熱線D 電源装置
-
+
電源装置
-
+
〔4〕 BTB溶液を加えたうすい塩酸 40cm
3
を入れたビーカーに,水酸化ナトリウム 水溶液を少しずつ加え,BTB溶液の色の変化を調べた。表はこの結果を表して いる。表
加えた水酸化ナトリウム水溶液〔cm
3
〕 10 20 30 40 50 BTB溶液の色 黄色 黄色 緑色 青色 青色 次のア~エのグラフは,このときのビーカー内のイオンの数の変化を表したも のである。水酸化物イオンのグラフとして,正しいものを次のア~エの中から1 つ選び,記号で答えなさい。〔
5〕 がん治療薬「オプジーボ」の開発などで 2018 年ノーベル医学・生理学賞を受賞 した人物を次のア~エの中から1つ選び,記号で答えなさい。ア 本ほん庶じょ佑たすく イ 山やま中なか伸しん弥や ウ 湯ゆ川かわ秀ひで樹き エ 利と根ね川がわ進すすむ
〔6〕 冷蔵庫やエアコンに使われていて,空気中に放出されると,大気の上空まで上 昇し,紫外線によって分解されることで塩素を生じ,上空に存在するオゾン層を 破壊する原因となるガスを何というか答えなさい。
アイオンの数
加えた水酸化ナトリウ ム水溶液の体積〔cm3〕 0 10 20 30 40 50 0
イイオンの数
加えた水酸化ナトリウ ム水溶液の体積〔cm3〕 0 10 20 30 40 50 0
ウイオンの数
加えた水酸化ナトリウ ム水溶液の体積〔cm3〕 0 10 20 30 40 50 0
エイオンの数
加えた水酸化ナトリウ ム水溶液の体積〔cm3〕 0 10 20 30 40 50 0
Ⅱ.
この問題は,力と運動に関する問題である。次の問いに答えなさい。力と運動に関して,次の3つの実験を行った。ただし,質量 100 gの物体にはたら く重力の大きさを1Nとし,空気の抵抗やばねの質量は考えないものとする。
【実験 1】
図1のように箱を斜面の上でばねに取りつけ,箱が静止したのを確かめてから,箱 にいろいろな重さのおもりを入れて,ばねののびを調べた。ただし,箱の底面と斜 面の間には摩擦がないものとする。図2は,このときのおもりの重さとばねののび の関係を表したものである。
【実験 2】
図1の斜面の角度Xを大きくし,箱にいろいろな重さのおもりを入れて,ばねのの びを調べた。
【実験 3】
図3のように,斜面と水平面をなめらかにつなぎ,1秒間に 60 回打点する記録タイ マーに通した紙テープを,実験1で用いた箱に取りつけて斜面上の点 Y に置いた。
記録タイマーのスイッチを入れて,静かに手を離すと箱は斜面を下り,水平面を移 動した。図4は,箱が斜面を下り,水平面を移動している間の記録テープを,6 打点 ごとに切って,テープ a ~fとしてグラフ用紙にはり付けたものである。ただし,
箱の底面と斜面,水平面の間には摩擦がなかったものとする。
図 1 図 2
角度X 斜面
ばね 箱
4.0 3.5 3.0 2.5 2.0 1.5 1.0 0.5 0
ばねのの び
〔cm〕
おもりの重さ〔N〕
0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5
斜面
水平面 記録タイマー
箱 Y
図 3 図 4
7.2 5.6 4.0 2.4 0.8 0
テープの長さ
〔cm〕
abcdef
〔1〕 実験1の結果について説明した次の文の A に当てはまる値を答え, B に当てはまる語句として正しいものを下のア~ウの中から1つ選び,記号で答え なさい。
ア 1N である イ 1N より大きい ウ 1N より小さい
〔2〕 実験 2 で,おもりの重さとばねののび の関係を正しく表したものを図5のア~
エの中から1つ選び,記号で答えなさい。
〔3〕 実験 3 で,テープbを記録したときの 箱の平均の速さは何 cm/s か答えなさい。
〔4〕 図6は,実験 3 で箱が水平面を移動し ているとき,箱にはたらく重力を矢印で 表している。重力以外で箱にはたらく力 を解答欄に矢印でかき入れなさい。
〔5〕 実験 3 で,箱が動き始めてから水平面
を移動している間の時間と箱の速さの関係を表したグラフとして正しいものを次 のア~エの中から1つ選び,記号で答えなさい。
〔6〕 実験 3 で,斜面の傾きを大きくして,箱に1Nのおもりを入れて,斜面上の点 Y から手を離したときの箱の運動のようすについて正しく説明したものを次のア
~ウの中から1つ選び,記号で答えなさい。
ア 斜面の傾きを大きくしたほうが,水平面上での箱の速さは遅くなった。
イ 斜面の傾きを大きくしたほうが,水平面上での箱の速さは速くなった。
ウ 斜面の傾きを変えても,水平面上での箱の速さは変わらなかった。
箱におもりを入れていないときのばねののびが 1.5cm であることから,箱の 重さは A Nで,ばねを1cm のばすのに必要な力は B 。
図 5
4.0
ア イウ エ3.5 3.0
2.5 2.0 1.5 1.0 0.5 0
ばねのの び
〔cm〕
おもりの重さ〔N〕
0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5
図 6箱が移動する向き 箱
水平面
ア速さ
00
時間00 00 00
イ速さ
時間 ウ速さ
時間 エ速さ
時間
Ⅲ.
この問題は,化学変化による質量の変化に関する問題である。次の問いに答えなさい。同じ濃度のうすい塩酸を用いて,次の2つの実験を行った。
【実験 1】
ふたのある容器に,石灰石 2.0 gとうすい塩酸 30.0 g を入れて,図1のように,容器全体の質量を測定し,
操作①の質量とした。ふたを閉めたまま容器を傾け,
石灰石とうすい塩酸を反応させ,ふたたび容器全体の 質量を測定し,操作②の質量とした。次に,ふたを開 けてしばらくして中の気体がすべて空気に置き換わっ てから,容器全体の質量を測定し,操作③の質量とした。
石灰石の質量を 4.0 g,6.0 g,8.0 g,10.0 g,12.0 gに変えて,それぞれ同じ操作 を行い,操作①~③の質量を測定した。表1は,石灰石の質量を変えて操作したと きの操作①~③の質量を表している。
表1
石灰石の質量〔g〕 2.0 4.0 6.0 8.0 10.0 12.0 操作①の質量〔g〕 122.4 124.4 126.4 128.4 130.4 132.4 操作②の質量〔g〕 122.4 124.4 126.4 128.4 130.4 132.4 操作③の質量〔g〕 121.6 122.8 124.0 125.4 127.4 129.4
【実験 2】
うすい塩酸 20.0 gを用い,実験 1 と同じふたのある容器を使い,石灰石のかわりに 炭酸水素ナトリウムの質量を 4.2 g,6.3 g,8.4 g,10.5 g,12.6 g,14.7 gに変えて,
それぞれ実験 1 と同じように,操作①~③の質量を測定した。表2は,炭酸水素ナ トリウムの質量を変えて操作したときの操作①~③の質量を表している。
表2
炭酸水素ナトリウムの質量〔g〕 4.2 6.3 8.4 10.5 12.6 14.7 操作①の質量〔g〕 114.6 116.7 118.8 120.9 123.0 125.1 操作②の質量〔g〕 114.6 116.7 118.8 120.9 123.0 125.1 操作③の質量〔g〕 112.4 113.4 114.4 116.5 118.6 120.7
〔1〕 実験 1,実験 2 で,操作①の質量と操作②の質量の値が等しくなった。この理由 を「種類」「数」「組み合わせ」という語句を用いて,「化学変化の前後で」とい う書き出しで説明しなさい。
図 1
石灰石 うすい塩酸
〔2〕 次の式は,実験 1 で起こった変化を表した化学反応式である。 A に当ては まる気体と, B に当てはまる液体の化学式を答えなさい。
CaCO
3
+ 2HCl → CaCl2
+ A + B〔3〕 実験 1 で,加えた石灰石 の質量と,発生した気体の 質量の関係を表すグラフを 解答欄にかき入れなさい。
〔4〕 実験 1 で,うすい塩酸 30.0 gと過不足なく反応する石灰石の質量は何gか答え なさい。
〔5〕 実験 1 で,石灰石の質量を 12.0 gにして,うすい塩酸と反応させたときに,と け残った石灰石をすべてとかすためには,少なくともあと何gのうすい塩酸が必 要か答えなさい。
〔6〕 実験 1,実験 2 の結果から,同じ質量のうすい塩酸と過不足なく反応する石灰石 と炭酸水素ナトリウムの質量比(石灰石:炭酸水素ナトリウム)は何対何か。最も 簡単な整数の比で答えなさい。
図 2
3.5
3.0 2.5 2.0 1.5 1.0 0.5 0
石灰石の質量〔g〕
発生した気体の質量
〔g〕
0 2.0 4.0 6.0 8.0 10.0 12.0
Ⅳ.
この問題は,呼吸のしくみに関する問題である。次の問いに答えなさい。ヒトの肺のしくみについて調べた。図1は肺呼吸に関係するつくり,図2は肺の内 部のつくりを模式的に表したものである。
〔1〕 次の文は息を吸うときのしくみについて説明している。①~③に当てはまる語 句をア,イからそれぞれ1つずつ選び,記号で答えなさい。
息を吸うときは,①〔 ア ろっ骨の間 イ 肺 〕にある筋肉によって,
ろ っ 骨 が ②〔 ア 引 き 上 げ ら れ イ 引 き 下 げ ら れ 〕, 横 隔 膜 が
③〔 ア 上がる イ 下がる 〕ことで肺がふくらむ。
〔2〕 肺の中に無数にある図2の袋Xを何というか答えなさい。
〔3〕 図2の は血液の流れを示している。Aの血管の名称とBの血管につながる 心臓の部屋の名称の正しい組み合わせを次のア~エの中から1つ選び,記号を書 きなさい。
Aの血管の名称 Bの血管につながる心臓の部屋
ア 肺動脈 左心室
イ 肺動脈 右心室
ウ 肺静脈 左心室
エ 肺静脈 右心室
ろっ骨 気管
肺
横隔膜
B
A
X
毛細血管
図 1 図 2
〔4〕 図2の は気体の流れ を示している。表はヒトの 吸う息とはく息に含まれる 水蒸気以外の気体の体積の 割合(%)を表している。
(1) 1 分間の呼吸で 6.0 Lの気体を吸収し,同じ量の気体を排出するとき,1 時 間で何Lの酸素が血液中に取りこまれたことになるか,表をもとに答えなさ い。
(2) 血液によって体の細胞に運ばれた酸素は,栄養分を分解して生命活動のた めのエネルギーを取り出すときに消費される。エネルギー源として一般的に 利用しているのは炭水化物(ブドウ糖)である。ブドウ糖だけを分解してエ ネルギーを取り出すとき,ブドウ糖,消費される酸素,排出される二酸化炭素,
水の質量の関係は次の式になる。
ブドウ糖(180g)+酸素(192g)→二酸化炭素(264g)+水(108g)+エネルギー 細胞に運ばれた酸素が,すべてブドウ糖の分解に消費されたとすると,1 日あたり何gのブドウ糖が分解されることになるか。1gの酸素は 750mL とし,運ばれた酸素の量は(1)の体積を用いて答えなさい。
(3) 実際にエネルギー源として利用されるのは炭水化物だけでなく,タンパク 質や脂肪も分解されてエネルギーに変えられる。炭水化物,脂肪,タンパク 質では,分解されるときに消費される酸素と,排出される二酸化炭素の体積 の割合がそれぞれ異なる。例えば,エネルギー源としてタンパク質が分解さ れると,最終的に尿中に窒素を含む尿素が排出される。このとき尿素中の窒 素 1 gにつき 6.0 Lの酸素が吸収され,4.8 Lの二酸化炭素が排出されている。
呼吸によって消費された酸素が 428.0 L,排出された二酸化炭素が 380.4 Lであり,その間に排出された尿素中の窒素が 8 gであったとき,炭水化物 と脂肪を分解するために消費された酸素と,排出された二酸化炭素の体積は それぞれ何Lか答えなさい。ただし,呼吸によって吸収された酸素と排出さ れた二酸化炭素は,すべて栄養分の分解だけに関係したものとする。
表
気 体 吸う息に含まれ
る割合〔%〕 はく息に含まれ る割合〔%〕
窒 素 79.0 79.2 酸 素 20.9 15.9 その他の気体 0.1 4.9
Ⅴ.
この問題は,天気に関する問題である。次の問いに答えなさい。空気中の水蒸気について調べるために,次の実験を 2 日間にわたって行い,雲ので き方について調査を行った。
【実験】
1 日目の 9 時に気温と同じ 18℃にした水を,金属製のコップに半 分くらい入れ,図1のように,氷を入れた試験管でかき混ぜながら,
水の温度をゆっくりと下げていき,コップの表面に水滴がつき始 めたときの水の温度を調べると 14℃だった。2 日目の 6 時から 18 時まで 3 時間ごとに乾湿計を使って気温と湿度を調べた。表1は 2 日目の乾球と湿球の示度をまとめたもので,表2は湿度表の一部,
表3は気温と飽和水蒸気量の関係を表している。
表 1
時刻 6 時 9 時 12 時 15 時 18 時 乾球の示度〔℃〕 16 17 19 18 17 湿球の示度〔℃〕 14 15 15 15 14 表 2
乾球の示度〔℃〕 乾球と湿球の示度の差〔℃〕
0 1 2 3 4 5
15 100 89 78 68 58 48 16 100 89 79 69 59 50 17 100 90 80 70 61 51 18 100 90 80 71 62 53 19 100 90 81 72 63 54 表 3
気温〔℃〕飽和水蒸気量
〔g/㎥〕 気温〔℃〕飽和水蒸気量
〔g/㎥〕 気温〔℃〕飽和水蒸気量
〔g/㎥〕
1 5.2 11 10.0 21 18.3
2 5.6 12 10.7 22 19.4
3 5.9 13 11.4 23 20.6
4 6.3 14 12.1 24 21.8
5 6.8 15 12.8 25 23.0
6 7.3 16 13.6 26 24.4
7 7.8 17 14.5 27 25.8
8 8.3 18 15.4 28 27.2
9 8.8 19 16.3 29 28.8
図 1
気温と同じ 温度にした水
氷を入れた試験管
温度計
金属製のコップ
【調査】
図2は,ある空気のかたまりが上昇し雲がで きて,さらに発達しながら上昇したときの,
温度と高度の関係を表したものである。空気 のかたまりはXの高度で雲になった。
〔1〕 実験で,金属製のコップを使うのはなぜ か。理由を正しく述べたものを次のア~エ の中から1つ選び,記号で答えなさい。
ア 水滴がつきやすいから。
イ 水滴が観察しやすいから。
ウ 温度がゆっくり変化するから。 エ 熱が伝わりやすいから。
〔2〕 実験で,1日目の9時の湿度は何%か,小数第1位を四捨五入して整数で答え なさい。
〔3〕 実験で,2日目の 12 時,15 時,18 時の湿度と露点との関係について正しく述 べたものを次のア~エの中から1つ選び,記号で答えなさい。
ア 湿度が最も高かった時刻は,露点が最も高く,湿度が最も低かった時刻は,
露点が最も低かった。
イ 湿度が最も高かった時刻は,露点が最も低く,湿度が最も低かった時刻は,
露点が最も高かった。
ウ 湿度が最も高かった時刻は,露点が最も高く,湿度が最も低かった時刻は,
露点が2番目に低かった。
エ 湿度が最も高かった時刻は,露点が最も低く,湿度が最も低かった時刻は,
露点が2番目に高かった。
〔4〕 調査で,高度 0 mの地上でのこの空気のかたまり 1㎥中に含まれる水蒸気は何g か,答えなさい。
〔5〕 調査で,高度 0 mの地上でのこの空気の湿度は何%か,小数第 1 位を四捨五入 して整数で答えなさい。
〔6〕 調査で,この空気のかたまりがXの高度で雲になったあと,標高 2200 mの山を 越えるときに山頂で雲の中の水滴がすべて雨になるとすると,空気 1㎥あたり何 gの水滴が雨になるか,答えなさい。
図 2
高 度
〔m〕
温度〔℃〕
4000
3000
2000
1000
0 30 20 10 0
X