日本雪氷学会北海道支部機 関誌
平成 4年 7月
発行 日本雪氷学会北海道支部
第 11号
一
=
― 一
次
巻頭言………… ――一 ――――一 ― 一 一古川義純―――
‑ 1
平成
4年
度研究発表会講演要 旨――一 ‐ 平 成3年
度事 業報告一 一 一 一 一平 成 3年 度 会 計 報 告 一 ― 一 ― 一 一 一 一 一 一 一 一
‑63
平成
4年
度事業計画― ― ―― 一 一 一 一 一 一 ― 一‑64
平成
4年
度会計計画一―一 一一 ――‑ 65 平 成4年
度北海道支部役員名簿一 一 ―一 ――一 一 ―‑66
緑の表面積を広げる
地球の緑の ピンチ、二酸化炭素の増加 と温室効果、酸性雨による森林の被害、等々が、
だんだん声高に論 じられるようになってきた。そ して、林業界へ も、とくに林業試験場へ も、二酸化炭素の吸収 (固定化
)装
置 としての森林を、より機能的にはた らかせるために、林業の構造 (植栽〜保育〜間伐〜伐採〜利用〜再利用
)を
根本的に変える研究をす るよう に、社会か ら望まれつつある。けれ ども、人類の人 口増加か らみれば、今後 も、不断の開発にともない、森林面積は減 りつづける方向にあるか ら、林地だけで努力 して も、林業人だけに期待 して も、それほど 大きな成果は得 られないのではあるまいか。
む しろ、開発す る側が、また、開発の恵みを受けている側 も、既往の開発地域において、
都市において も、農村において も、公園樹、生垣、防風林、鎮守の森、街路樹、海岸林、
河畔林などの、各種の樹林帯のよリー層の整備・造成を図ることが重要である。さらに、
建物の壁、護岸プロック、石垣、樹木の幹、電柱まで、あらゆる空いている面に、植物(つ
る類
)を
貼 りつけて、身近な緑の表面積を、可能な限 り広げてゆ く努力が、切に望まれよ目
巻頭言
北海道支部幹事長
古川義純(北大低温科学研究所)
本誌「 北海道 の雪氷」 も今号で第11号の発行 とい う新 たな 出発へ の一 区切 りを迎え ま した。今号か らは、表紙 もカラー印刷 とな り、北海道立林業試験 所 の齋藤新一 郎会員 による美 しい版画で飾 ることができま した。 この「 北海 道の雪氷 」 とい う誌名 も変更 しては とい う意見 もあ りま したが、 これ に変わ る良い案 もな く当面は このままで とい うことにな りま した。会員 の皆様か ら のアイデ ィアをお待 ち します。
10年前、 ち ょうど私 は、北海道支部の幹事 のひとりと して、創刊号 の発行 にたず さわ りま した。当時、本誌の発刊 について、支部理事会等で意見が百 出 し、「 雪氷」 とい う学会機 関誌があるので必要ないとい う意見か ら、ぜ ひ 発行 し支部会員 へのサー ビス向上 を計 るべ き、 との意見等 さまざまであ った ことが思 い出され ます。 しか し、当時、支部行事 は主 として札幌を中心 と し て開催 され る傾 向が強か った ことと、各 々の行事 がや りっぱな しで、 この活 動 に参加 しなか った会員、 または遠方のため出席で きなか った会員の皆様 に その内容が伝達 され る手段が あ りませんで した。 このよ うな状況を改善 し、
支部活動 の発展 を促進す る もの と して、最終的には発刊 に合意 が得 られた と 記憶 しています 。その後、 中断 され ることもな く発行が続 け られ、 さ らに発 展を とげて きた ことに当時発刊 にたず さわ ったひと りと して大変 うれ しく思 います。
しか し、本誌 の発行 も、 このような発展 とは うらは らに厳 しい局面 に も立 た されています。まず、 この近年の印刷費の高騰のため、本誌 の発行費が支 部会計 を圧迫 し始めた ことがあ ります。現在 は、何 とか事務局 の努力で発行 のための費用を捻 出 していますが、近い将来、支部会計が改善 されなければ ペー ジ数の削減などの処置を とらなければな らない可能性があ ります。 さ ら に、近年 の雪氷学会総支部化 にともない、各地の支部で も同様の会誌発行が 企画 されていますので、10年の歴史を誇 る本誌が、他支部の 目標 とな る様、
内容 をよ り充実 させ ることが要求 されています。 このためには、新 しい企画 を積極 的に取 り入れてい くことが重要か と考えます。今 日では、本誌 の発行 は、支部活動 の根幹をなす事業のひとつ とな っています。今後、困難を克服 し、 さ らに本誌が発展できるよう支部会員の皆様のご協力をお願 いいた しま す。
‑1‑
平成 4年 度研究発表会講演要 旨
日時 :平成
4年
6月10日
(水)10:00‑15:30
会 場 :北海 道 大 学 学 術 交 流 会 館 第 一 会 議 室 午前の部
10:00‑10:30支
部総会研究発表会 (発表 は質疑応答を含め1人
13分
)10:35‑12:10
座長福沢卓也
(北
大低温研)1.1991‑192年
冬期の道北地方の積雪分布 と化学成分 の変動 藤原滉一郎、佐藤冬樹、笹賀一郎、飯原慶子 (北大演習林)2.北 海道北部・東部の広域積雪調査 秋 田谷英次、石井吉之 (北大低温研)
3.サ ン・クラス トの形成機構
尾関俊浩、秋 田谷英次 (北大低温研)
4.ネ パ ール、 ク ンプ ヒマールのイムジャ氷河湖の発達過程 渡辺悌二 (北大環境研)
5.吸 水性 ポ リマーを用いた人工積雪の特性
(1)積
雪構造の観察 上林泰二 (PAS研究会)、 藤野和夫 (北大低温研)6.氷品の併合 と成長 ―鉛直過冷却雲風洞実験 ―
高橋庸哉 (北教大)、 遠藤辰雄 (北大低温研)、 若濱五郎 (北大名誉教授)
7.山 地河川におけるアイスダムの形成 と河川水温について
山崎誠、八巻修一 (北海道電力 (株))、 杉 田誠 (北電興業 (株
))
午後 の部 研究発表会
13:00‑14:20
座長松沢
勝
(北
海道 開発局開発土木研)8.ト ドマツ人工林 における降雪の樹冠 しゃ断
中井裕一郎、北原 曜、坂本知 己、斉藤武史、寺嶋智 巳 (森林総合研究所北海道支 所)
9.耕地 防風林 の地 吹雪捕捉機能 と材木の雪害 について
(4)一
雪丘害 に対す る保育 方法お よび更新方法につ いて 一斉藤新一郎 (北海道立林業試験場)
10.道路 防雪林 の排雪 による材木 の雪害 とその対策 について 一―道央 自動車道札幌 ―岩 見沢間の事例 ――
斉藤新一郎 (北海道立林業試験場)、 上 島勉 (日本道路公 団岩見沢管理事務所)
11.路面圧雪の硬度 とすべ り指数 に関す る実験的研究
12ロー ドヒーテ ィング用電熱線の性能試験
佐 山惣吾、西川泰則、三浦健― (北海道工業開発試験所)、 須藤 昌義、酒井好夫
〈(株)フジイ)、 田中邦雄 ((株
)帝
人)13ロー ドヒーテ ィング電力調節法
佐 山惣吾、西川泰則、三浦健一 (北海道工業開発試験所)、 須藤 昌義、里
伴昭 酒井好夫 ((株 )フジイ)
14:25‑15:30
座長金 田安弘
(日
本気象協会北海道支部)14交通障害か ら見た北海道の雪害発生状況について 山形敏明、加冶屋安彦、苫米地司 (北海道工業大学)
15.屋根葺 き材 と雪氷体 との凍着力について 苫米地司、 山口英治 (北海道工業大学)
16雪氷が屋根葺 き材の劣化に及ぼす影響 について 伊東敏幸、苫米地 司、星野政幸 (北海道工業大学)
17風の諸性状 と屋上積雪性状 との関係について 橋本茂樹、苫米地 司 (北海道工業大学)
18住宅地 における除雪苦労度 に影響を与える要 因分析 小原優 明、大垣直明 (北海道工業大学)
‑3‑