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3.9 連携研究部門
3.9.3 連携研究部門 委託研究グループ
グループリーダー 加藤千早 ほか 23 名
高度通信・放送研究開発委託研究開発の推進 概 要
高度通信・放送研究開発に係る委託研究開発を平成 8 年度から実施しており、これまで合計 143 件(既に終 了あるいは現在実施中の案件を含む)の委託研究を実施している。本委託研究は、民間企業や大学等の研究設 備や研究者の研究開発能力を活用し、効果的な研究開発を図るため、研究テーマを指定して公募を行い、広く 提案を募った上で評価委員会の審査を経て、採択された民間企業や大学等に研究開発を委託して行っているも のである。
委託した研究開発について、できるだけ大きな成果が得られるよう、研究管理を行うとともに、その研究管 理が時代の要請を踏まえ、必要かつ十分となるよう、日々の業務を進めている。
委託研究の研究分野は、以下のとおりである。
⑴新世代ネットワーク技術領域
⑵ユニバーサルコミュニケーション技術領域
⑶安心・安全のための情報通信技術領域
また、本委託研究制度では基礎から応用への橋渡しを目 指しているため、応用化、実用化も念頭に置いた研究開発 を行っている。なお、委託研究の研究期間はおおむね 3 年 から 5 年となっている。
平成 21 年度の成果
前年度から行っている高度通信・放送研究開発に係る委託研究開発 28 課題(詳細は、6.1.1に掲載)について、
平成 21 年度も引続き研究開発を実施し、論文発表 399 件、一般口頭発表 358 件、標準化提案 80 件、特許出願 205 件を行い、研究成果の公表や成果の標準化等を行った。
【平成 21 年度の主な成果】
⑴λアクセス技術の研究開発・λユーティリティ技術の研究開発
光の属性を極限まで効率的に利用し、ネットワークの大容量化、高機能化、高信頼化を実現する「フォトニッ クネットワーク」の研究開発の一環として、波長数を変 更できるパケット送受信技術を開発。また NICT の実験 環境(JGN2plus 光ファイバーテストベッド)を用いて、
1 秒で映画 1 本分という、大容量映像データを瞬時配信 する実証実験にも成功した。
⑵量子暗号の実用化のための研究開発
物理層において無条件安全性を保証できる量子鍵配送 を超長距離化するための量子中継技術の中核となる半導 体量子メモリー(電子スピン)で、量子ビットを保持、
処理できる時間を決める「コヒーレンス時間」を世界最
長の 7 マイクロ秒とすることに成功し、量子中継システムの実現に向けた成果を上げた。
また、上記継続研究に加え、次の 6 件の研究課題について新たに着手した。
【平成 21 年度から新たに着手した研究開発】
⑴近接テラヘルツセンサシステムのための超短波パルス光源の研究開発
適度な透過性と物質を同定できる性質を併せ持ち、X 線や赤外線、電波など他の電磁周波数帯では困難で あった様々な物質分析ができるテラヘルツ波の発生光源として、光ファイバー通信素子として活用されてい λアクセス・λユーティリティ連携実証実験イメージ図
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活動状況3
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3.9 連携研究部門る近赤外半導体レーザーやニオブ酸リチウム(LN)光 変調器を用いた超短波パルス光源の研究開発している。
今後、オンサイトでの活用を想定した小型で耐環境性に 優れ、かつ汎用的な物質分光分析システムへの適用を目 指す。
⑵広域加入者系光ネットワーク技術の研究開発
収容局から 100km 圏級においても FTTH サービスを 利用可能とするネットワーク広域化技術、及び加入者の 増減・サービス内容に応じたネットワーク形態等の柔軟 な対応に必要な適応ネットワーク構成技術を確立すると ともに、研究開発成果の産業面応用にむけた実証を行う ための研究開発を実施した。
⑶インターネット上の違法・有害情報の検出技術の研究開発
インターネット上の違法・有害情報の自動検出・収集のために必要な「PC サイト・携帯サイトの効率的 なクローリング技術」「違法・有害情報に関する大規模コーパス自動構築技術」及び「違法・有害情報の高 速高精度検出技術」の開発を行うとともに、ISP やコンテンツ監視事業者等実運用環境においてこれらの技 術の実証を目的とし、違法・有害情報の高速高精度検出技術等の研究開発を実施している。
⑷情報通信・エネルギー統合技術の研究開発
家庭における省エネルギー効果をより向上させるた め、単独の家庭だけでなく、複数の家庭や地域等の面的 なエリア内で消費される電力に対して、情報通信技術
(ICT)を利用して、生活者の利便性を失わず、かつ生 活者が意識することなく確実に消費電力の削減を達成す る技術を確立するため、平成 21 年度は、「エネルギー需 要予測・最適割り当て技術」及び「電力の流れの情報化 のためのハードウェア技術」に関する研究開発を実施し ている。
⑸革新的な三次元映像技術による超臨場感コミュニケーション技術の研究開発
真にリアルで、人間に優しく、心を豊かにするコミュニケーション技術の実現に向け、3 次元映像技術や 音響技術を含めた超臨場感コミュニケーションに関する要素技術、及び臨場感向上に関する評価技術、また、
これら要素技術を融合した超臨場感コミュニケーションシステムに関する研究開発を実施しているが、成果 は積極的に関係学会での論文発表や CEATEC JAPAN を始めとする展示会に出展し、「超臨場感」の認知 度向上を図っている。
⑹マルウェア対策ユーザサポートシステムの研究開発
ユーザ PC 内から擬陽性ファイルを発見して、ネットワークを介してマルウェア解析システムで解析を行 い、マルウェア駆除ツールを生成し、ユーザ PC に高速に供給する機能を nicter(注)システムと連携し、
開発中である。具体的には、マルウェアの特徴に基づき擬陽性ファイルをユーザ PC から発見するアルゴリ ズム、ホワイトリストを用いて既知の非マルウェアをフィルタリングする機能、擬陽性ファイルの転送や解 析依頼を行うサーバエージェント・クライアントエージェントなどを設計・開発している。
(注)nicter とは、ネットワークに悪影響を及ぼすインシデントの発生を早期に検出し、迅速かつ実効的な対策を導き出す、NICT が 開発した複合的なシステム。
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広域加入者系光ネットワーク技術の研究開発イメージ図
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