独立行政法人 労働政策研究・研修機構
The Japan Institute for Labour Policy and TrainingJILPT
資料シリーズ
独立行政法人
労働政策研究・研修機構
No. 204 2018年3月
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労
働
政
策
研
究
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研
修
機
構
No.183 2017
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雇用バッファの動向
JILPT
資料シリーズ
No.204
2018年3月
雇用バッファの動向
-
長期雇用慣行の持続可能性
-
独立行政法人
労働政策研究・研修機構
ま え が き
本研究 は 、JILPT第4 期プロ ジェ クト 研究「 雇用シ ステ ムに 関す る 研究 」の 中の「産 業構 造と人 口構 造の 変化 に 対応し た雇 用シ ステ ム のあり 方に 関す る研 究 」とし て実 施し た。
これま でい くた びか 日 本的雇 用慣 行の 「終 焉 論」が ささ やか れて は きたも のの 、こ と長 期 雇用慣 行に つい ては 現 時点ま で、 製造 業、 大 企業に おい ては 継続 し ている とみ るこ とが で き る。そ の背 後に は、コ ア 労働者 の雇 用を 景気 変 動から 隔離 する 、所定 外 労働時 間や ボー ナス 、 コア労 働者 以外 の労 働 者によ る労 働費 用調 整 といっ た「 バッ ファ 」 が機能 して いた と考 え ら れるが 、昨 今、 企業 に は長時 間労 働の 是正 、 同一労 働同 一賃 金、 女 性の活 躍と いっ た雇 用 管 理の変 革が 求め られ て いる。 こう した 動き は 、いず れ「 バッ ファ 」 の活用 に影 響を 与え 、 長 期雇用 の持 続を おび や かすこ とに なり はし な いであ ろう か。
も と よ り 、 長 期 雇 用 慣 行 の 持 続 可 能 性 に は 短 期 的 な 景 気 変 動 に 対 す る も の ば か り で な く 、 技術革 新の 進展 等に よ る生産 性の 持続 的上 昇 が雇用 に及 ぼす 影響 、 人口・ 労働 力構 造の 変 化 による 労働 費用 の増 減 といっ た中 長期 的な 要 因によ る影 響も 考慮 す る必要 があ る。 そう し た 意味で も本 研究 は、 ほ んの端 緒を 扱っ たに す ぎない が、 将来 を見 通 すため の基 礎的 な準 備 と して、 近年 の雇 用バ ッ ファの 動き を主 に政 府 統計に よっ て確 認す る 作業を 行っ た。
本資料 が、 この テー マ にご関 心を お持 ちの 各 層にと って 参考 とな れ ば幸い であ る。
2018年3 月
独立行 政法 人 労働 政 策研究 ・研 修機 構
執 筆 担 当 者
氏 名 所 属
目 次
第1章 本 研究 の位 置 づけと 目的 ... 1
1 本 研究 の位 置づ け ... 1
2 本 研究 の目 的 ... 2
3 主 な事 実発 見 ... 3
第2章 企 業外 のバ ッ ファの 状況 ... 4
1 出 向、 下請 ・外 注 の削減 の状 況 ... 4
2 下 請に 関す る先 行 研究 ... 12
3 規 模別 企業 数と 関 連会社 数の 動向 ... 13
第3章 製 造業 にお け る企業 内バ ッフ ァの 動 き ... 21
1 デ ータ の特 性 ... 21
2 製 造業 の事 業所 構 成等 ... 22
3 現 金給 与総 額変 動 要因 ... 25
第4章 調 査産 業計 に おける 企業 内バ ッフ ァ の動き ... 32
1 女 性比 率と 男女 間 賃金格 差の 動向 ... 32
2 現 金給 与総 額変 動 要因 ... 32
第5章 ま とめ ... 42
補論 規模 別の 常用 労 働者数 の動 きに つい て ... 43
資料 現金 給与 総額 変 動要因 分解 にお ける デ ータの 加工 方法 につ い て ... 48