特集
企業間取引を変革する日立VANサービス
VANの動向と日立製作所におけるVANへの取組
TrendofValueAdded NetworkandVAN BusinessofHitachi,Ltd.
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卸売業着 日立VAN 日立VANはあらゆる業種企業間の取引情報を電子的に伝達媒介し,企業活動に変革をもたらす。昭和60年に電気通信事業法が施行されてから7年
が経過し,電気通信事業者数は1,000社を超えた。こ
の間に国際VAN事業も開始され,VANはグローバル
にオープンなネットワークへと大きく進化した。特に
企業間の取り引きで必要なデータを標準化されたビ
ジネスプロトコルによって交換するEDI(Electronic
DataInterchange:電子データ交換)は,EDIFACT
(国際標準ビジネスプロトコル)の制定によって大き
く影響を受け,各種業界でのEDI導入が進展している。
* 日立製作所情報事業本部 肯闊 Jj単一中書
金融・保険業者ぬ
二軍専一-・⊥基
一三==ヨ計 †キ T革∵も+←+ 建設業者・不動産業者EDIは企業間の取引業務の合理化を促進し,企業活
動の基盤として認識されつつあるが,日立製作所も
早くから目立VANによるEDIサービスを提供する
とともに,各業界のビジネスプロトコル標準化活動
に積極的に参加してきた。
口_ ̄在VANは長年培ったコンピュータ・通信技術
と,蓄積された業種ノウハウを基にネットワーク構
築コンサルテーション,導入・運用を含むネットワ
ーク ソリューションサービスを提供する。
〉ANの動向と日立製作所における〉ANへの取組 585
n
はじめに 口朋[帽()年に電気通信事業法が施行されてから7-f「が経 過した。乍琶気通信事業法に定められた電忌も通信車業者の 数は1,nOO社を超えた。そのうち,第一一種電気通信事業者 の増加は電気通信回線利用料の低Fをもたらし,ユーザ ーにとっては通信自由化のメリットを享受できる結果と なった。--・方,第二種電妄-も通信車業者は過当競争ともい える過酷なネットワークサービス提供合戦の人,サービ ス占占質の向_L,サービスの広域化,サービス種類の多様 化を阿り,その紙呆,これもまたユーザーにとっての利 用価値が大幅に増大した。 特に最近,企業では企業間取引データを標準化したビ ジネスプロトコルによって電子的に交検する,いわゆる EDI(ElectronicDataInterchange:電子データ交検)化 の如きが顕著であり,それは業界内,業界間(業際),さ らには凶際間へと広がりつつある。ネットワークを単に企業の取弓l先同い込み戦略として考えるよりも,_企業間
取引の碁盤として各企業が協調して利用できるネットワ ーク造りを進める動きが活発化している。 このEDIを容易に実現する手段として,第二種電気通 信事業者のネットワークサービス(VANサービス)が各 業界で利別されている。 ここではVANの動向と日立VAN事業の展開について 述べる。凶
VAN利用の動向
2.1電気通信事業法の施行とVAN事業者の誕生 電妄も通信車業法の施行は,それまで独占的事業であっ た電気通信事業を自由化し,電芸も過信回線の利用制限を 梅ノJ少なくすることによって,自由で高度な通信の発達 をH的とする画期的なものであった。ここで電気通信二子拝 業とは,通信回線設備によって他人の通信を媒介するサ ービス事業のことである。この電気通信事業法によって, 電気通信事業は民間の業者に委ねられることになり電気 通信事業者が誕ヨ三した。電気通信事業者は第一種と第二種に区別される。第一種電気通信事業者は,電気通信IロⅠ
線設備そのものを布設し提供する基盤的事業者である。
第二種電ちも通信車業者は,第一種電妄も通信事業一石から通信l ̄=1線設備を借り,コンピュータや交換機などを組み合
わせて独臼のネットワークを構成して,ユーザーにとっ
て付加価値のあるサービスを提供する事業者である。こ れがVAN(付加価値通信網)事業者である。 第二種電気通信事業者には電子計算サービス会社,ソ フトウェア会社など従来のオンライン受託計算サービス を延長した企業のほか,コンピュータメーカー,超輪業 者など本業を支援するツールと考える企業,新規事業分 野を開拓しようとする企業などが相次し-で参入している (1ド成4年1月現在,1,019社)。 2.2 国際VANの開始 昭和62年には凶際VAN事業も自由化され,回際特別二 種電気通信業者の背録制によって米匝lとの間で回際 VANサービスが開始された。さらに,ISDN(Illtegrated ServicesDigitalNetw( ̄)rk)の進展とともにイギリス,フ ランス,ドイツなどヨーロッパ諸国も相次いで過七;のl'l 由化を実施し,わが国での間で国際VANサービスができ るようになっている(平成4年1月現在,国際特別二梓電 気通信車芸者数は24社)。国際VANでは付加価値の基準 について各凶問に考え方の相違があり,音声・ファクシ ミリ通信の扱いなどにまだ制約はあるが,企業活動がま すますグローバル化してきている現在,世界の通信の秩序を乱さない範岡でユーザー本位の最大限の自由化がな
されるものと思われる。 2.3 VAN利用の動向当初VANは企業内事業所・関連会社相互間での情糾
交挟の利用が多数をl㌧めていた。これは企業内の通信合 理化をVANに委ねたものであった。企業活幼が活発化, 広域化するにつれ,.取引先との情報交換に通信回線を使 う需要が高まり,従来,郵送・電話・ファクシミリによ って送っていた伝票類を電子データで送i)合うようになってきた。この背景には過信回線使用料の低廉化,ISDN
の普及,パーソナルコンピュータ,ワークステーション
の普及などの要凶があり,電子データ交換のシステムが 手軽に広範岡に導人できるようになった。さらに,VAN 事業者による蓄積交換を利用したデータ交換サービス提 供とユーザーシステムとの有機的結合を図るため,コン サルテーションを含むシステム構築努力によって各秤形 態のVANサービスが利川されるに至った。 2.3.1個別VAN ある特定の企業が自分の.取引先との間のデータ交換をVAN事業 ̄者に委託する形態を個別VANと呼ぶ。これは
中心となる企業が電子データ交換システムを主宰する形態であり,その企業がデータの送り方(データフォーマッ
トなど)を決めることによって,耳絹l先側がそれに合った 受け取り方をするものである(図1)。 現在VANの形態で最も多いのがこの佃別VANであ586 El立評論 VOL,74 No.8=992-8) 企業A 取引先 取引先 取引先 業界X 業界Z VAN事業者 業界Y 取引先 特定の企業 VAN事業者 図1個別VANの形態 特定の企業が主催するVANであり,デ ータの送り方は個別に決められる。 る。特定の企業と取引先の関係が密接なほどこの形態は 有効であり,このグループで最もつごうのよい独自の処 理をシステムの中に組み込むことが可能となる。 2.3.2 業界VAN
企業は必ず同業他社とともにある業界に鴇する。その
業界内ではビジネスの形態はもちろんのこと,時によっ ては取引相手先も同じということも起こり得る。このよ うな場合,業界での取り引きで共通に,必要なデータの 送り方・受け方(ビジネスプロトコル)を決めて,そのデ ータ交換をVAN事業者に委託する形態を業界VANと呼 ぶ(図2)。最近あらゆる業界で,この形態のVANが検討されてお
り,すでに稼動中のものも多い。業界VANはビジネスプ ロトコルを標準化することによって,参加する企業のソ フト・ハードも共通化し,開発負担を軽減できるメリッ トがある。個々の企業がそれぞれ共通点を見いだし独自 性を薄めた協調のVANと言える。この業界VANがEDI の出発点である。日
日立製作所におけるVAN
日立VANは日立製作所取りまとめのもと,株式会社日立情報ネットワークと株式会社日立情報システムズとの
協調体制によって昭和61年以来VANサーセスを提供し てきた。株式会社日立情報ネットワークは昭和59年設立され,
日立製作所内および関連会社のネットワークを一手に運用しており,特別第二種電気通信事業者として郵政省に
登録している。株式会社日立情報システムズ(平成元年に社名変吏,旧
社名は株式会社日本ビジネスコンサルタント)は昭和34年設立され,情報処理業者の最大手としてソフトウェア
企業B 企業C 取引先 取引先 図2 業界VANの形態 業界で共通に決めたビジネスプロト コルにより,データを交換する。 開発,受託計算などの業務に従事しており,一般第二種 電気通信事業者として郵政省に届け出ている。一方,日立製作所は,従来各種コンピュータ,ワーク
ステーションなどのハードウェア,ソフトウェアおよび 保守サービスを提供しており,これにVANサービスの提供を加えたことによってユーザーが情報ネットワークシ
ステムを構築する場合,コンピュータ,ネットワークサ ービスを一貫してサポートすることができるようになっ た。 このように,日立VANはVANに不可欠なコンピュー タのハードウェア,ソフトウェア,ネットワーク技術お よび運用経験を駆使してVANサービスを提供している。 目立VANは信頼性が高いコンピュータとネットワーク製品によって365日,24時間運転のVANセンターを運営
し,日本全国を網羅した広域ネットワークを構築して, 図3に示すような基本サービスからアプリケーションサ ービスまでユーザーのさまざまなニーズにこたえる VANサービスを提供している。 3.1 日立VANにみるサービスの動向 目立VANの利肝者は,多業種にわたりその利用の方法 はさまざまである。この章では製造・流通業のユーザー の利用垂加ム=こついて述べる。 3.1.1製造業における日立VAN利用の動向 従来,製造業は経理や給与といった業務からコンピュ ータの利用が始まり,本業である「物を造る+ための生 産管理,最近ではCIM(ComputerIntegratedManufac-turing)という概念で生産の合理化に努めてきた。その中 で社内情報システムを構築したユーザー,あるいは構築 するユーザーは通信コストの削減を目的に,いわゆる「阿 線リセール+と呼ばれる回線提供サービスを求めた。その削減費用は企業の利益率アップ,あるいは本来の情報
VANの動向と日立製作所における〉ANへの取組 587 システムの構築管用に允当でき,社内システムのいっそ うのサービスの向_Lに役立てることができた。また,ネ ットワークの運用を,従来すべてみずから行っていたも
のが,日立VANに委ねることによって大規模・複雑化す
るネットワークシステムにもこたえられるようになり, 「うまい,安い+というユーザーにとって一石二鳥の効果 が得られている。また,従来社内システムを構築していた営業所,支店
および本社からの販売情事馴こ基づいた販売管理システ
ム,工場の生産管理に直結する在庫管理システムを日立
VANに委ねたいというニーズにもこたえてきた。消費者のこ-ズの多様化による品種の増大,商品サイクルの短
縮化に伴い,販売・在庫を一元的に管理するためには情
報システムはますます大規模・複雑化する。またそjtに
伴うコンピュータの運用人員の確保も,人手不足の現在困難になるため,口立VANの情報処理サービスが求めら
れた。これは企業のコンピュータ処理業務の一部または すべてを外部VAN業者に委託し,コストミニマムのシステム構成によって,情報処理コストを低減しようという
試みであり,アウトソーシングのはしりとも考えられる。
社内システムだけでなく,主に消費財を取り扱ってい る企業は,物を売るための基盤として販売店,特約店, 卸売といった販売ルートでの取引先とのネットワークを整備することが必要である。自社製品の嘩売上有利な展
開が行われるような情報ネットワークシステムの構築
に,L】立VAN EDIサービスがラ拝められている。この場合 は個別VANの形態が多い。さらに,製品の部品点数の多い企業を中心に資材業務の合理化の一環として,資材や
部品メーカーへの見積もり,注文,検収といったデータ
のやり取りを電子化し,購入リードタイムの短縮や遁止 在韓を実現するために,日立VAN EDIサービスがその アプリケーション 情報処乳業務処理を主とした サービス サービス 高 度 通 信 電子メール,EDlサービスなど サービス データ交換を主とLたサwビス 通信処理 サービス コード変換,通信プロトコル変 綾などの通信処理を主とした サービス 基本サービス 回線提供サービスを主とした通 信回線共同利用による低コスト 伝送サービス 付 加 価 値 注:略語説明 ED=Electro=icData仙erchange) 図3 日立〉ANサービス体系 基本サービスからアプリケー ションサービスまで幅広く提供している。 手段として求められてし、る。これも前述の個別VANの形 態が多い。しかし,複数の企業から受注している取引先にとってはそれらに個々に対応する必要があり,情報シ
ステムの費用の増大,ひいては部品コストの増大にもつ ながるため,後述する業界全体としてのEDIが進展しつ つある。 このように製造業では社内システムとして,また販売 ルートの取引先とのネットワーク,資材ルートでの取引先 とのネットワークとして日立VANを利用していただいている。今後,物流機関,金融機関とのネットワーク化が進
展し,業際ネットワーク化がさらに進むものと思われる。 3.l.2 流通業における日立VAN利用の動向一口に流通業といってもその範囲は広い。小売業,卸
売業,サービス業,不動産業など多種あるが,ここでは
小売業,卸売業の範囲で述べる。
小売業,卸売業では,消雪老ニーズの多様化に伴い, いかに求められる多くの商品をそろえ,しかも安価に提 供するかが求められ,それを効率よく提供する必要がある。そのためには,商品を最適な在捧呈で,消雪者のニ
ーズ,季節などの環境の変化に合わせて準備する必要が
あり,小売業者は卸売業者に発注し,卸売業者は商品メーカーに発注する必要がある。その情報ネットワークシ
ステム手段として,日立VAN EDIサービスが求められ る。わが出でのVANの誕生はこのニーズにこたえたもの であり,今や流通業ではVANの利用は定着していると試 える。 さらに小売業では,POS(PointofSale)システムで,単に売上管理だけでなく,自社の売れ筋商品,死に筋商
品を把粒分析し,消雪者のニーズに合った商品をいかに
陳列できるかというソフトメリ、ントを出そうとしてい
る。そのために,チェーン店などは各店と本部との情報 ネットワークシステムとして日立VANを求めている。 一方卸売業では,小売業者に対するサービス向_卜によ り,自社の売り上げを増大あるいは確保する必要があり,企業の斗二き残りをかけ「情報志向形卸売業+に転換する
必要がでてきており,その中で社内の情報ネットワークシステムの構築の手段として,口克VAN回線提供サービ
スを中心に各種VANサービスが求められている。今後,特に流通業では情報システムの大規模・褐雉化
に伴うコンピュータ,ネットワークの自社内での運用要
員の確保は難しくなることが予想され,情報処理業務を
含めた外部への委託が増えるものと考えられる。
588 日立評論 VOL.74 No.8(柑92-8) 3.2 EDlの進展 わが国で業界VANとして出現したビジネスプロトコ ル標準化の動きは,すでに欧米諸国ではEDIとして現実 のものとなっている。米国では各業界ごとの標準化が進 みANSIX12(American NationalStandardsInstitute
X12)が米国標準として制定され普及している。また欧州
でも複数国間の貿易に必要となるデータの交換のために 標準化が進み,TDI(TradingDataInterchange)が利用されている。さらに欧米間の貿易のため,1988年に国際標
準EDIFACT(EDIforAdministration,Commerceand Transport)がISO(国際標準化機構)によって制定され るに至った(図4)。EDIFACTはわが国の標準化の動きにも影響を与え,通商産業省の外郭団体であるJIPDEC
(財団法人日本情報処理開発協会)が日本国内標準ビジネ
スプロトコルともいうべき「CIIシンタックスルール+を 発表した。 JIPDECは,「EDIとは異なる組織間で,取り引きのためのデータを通信回線を介してコンピュータ(端末を含
む)間で交換すること。その際,当事者間で必要となる各 種の取り決めが可能なかぎり広く合意された標準的な規約であること。+と定義している。標準的な規約の構成を
図5に示す。 EDIはコンピュータ間で取引データを直接電子的に交 換できるため,次のようなメリットがある。(1)購入リードタイムの短縮,在庫の縮小
(2)事務処理コストの削減(a)手書き作業,データ再入力作業,データチェック
作業の削減 (b)書類,印刷,郵送コストの削減 (3)人為ミス減少による取り引きの高信頼化 (4)異業種間取り引きの実現 (5)ペーパーレス取引決済の実現 (6)グローバルでオープンなネットワークによる取引先 の拡大このように,世界的な動きであるEDI,ビジネスプロト
コルの標準化活動が盛んで,わが国でも電子機械,建設,
石油化学,鉄鋼,電線,電力,電機など多くの業界にそ
の成果が見え始めた。日立製作所は早くからユーザーに
とって各種メリットが期待できるこれら業界の標準化に
積極的に参加し,EDIの進展の支援を行うと同時にEDI を実現させる手段としてのVANサービスとしてEDIサ ービスを提供している。l業界標準
国内標準匡司
アメリカNCITD TDCC AIAG UCS
貿易 運輸 自動車 AN引×12 食品 (1986年) EDIFACT ヨーロッパ
DISH ODETTE TRADACAMS
貿易 自動車 TDl 小売 (1980年) (1988年) 注:略語説明 NCITD(NationaICounci】onlnternationalTrade Docum即-tatio[) TDCC(TransportationDataCoordinati=gCommittee) AIAG(AutomotivelndustrialActionGroup) ]CS(Un伽rmComm叩旧ationSystem) DISH(DatalnterchangeforShipping) ODETTE(0rganizatio[forDataExchangeandTeletrans-missioninEurope) ANSlX12〔American Natio[alSta[dardslnstituteX12 (米国規格協会×12)〕 TDl〔TradingDatalnterchange(貿易データ交換)) EDIFACT〔ElectronicDatalnterchangeforAdministra-tion,CommerceandTransport(行政滴業,運輸 のための電子データ交換)〕 図4 欧米におけるビジネスプロトコルの標準化 国際標 準のビジネスプロトコルEDIFACTが制定された。 3.3 EDlにおける日立VANの役割 EDIを実現するために,ネットワークの利用方法が大 きく分けて二つある。一つは,第一種電気通信事業者の 通信P ̄l線を借りて取引先と結ぶ方法である。この場合,
ネットワークを含むシステム全体の企画・導入・運用を
ユーザー自身が行うことになる。もう一つの方法は,日 立VANを利用することである。日立VANの提供する広 域ネットワークとEDIサービスを利用することによって,EDI導人が短期間に容易にできる(図6参照)。EDI導
入での日立VANの果たす役割は次のようなものである。 (1)EDI導入コンサルテーション (2)取引先勧誘支援 (3)標準プロトコル変換ソフトの提供 (4)標準ハードの提供VANの動向と日立製作所におけるVANへの取組 589 (5)VANサービスの提供 (a)データの振り分け伝送(1:乃,乃:邦) (b)標準ビジネスプロトコルによる伝送媒介 取り決めのレベル レベル 取り決め 内 容 ④ 取り引き基本規約 EDlによる取り引きの契約に関する取り決め(オンライン取り引き基本契約書 など) ③ 業務運用規約 システム運用についての取り決め (運用時間,障害対策 など) ② 情報表現規約 ビジネスプロトコル (メッセージのフォーマット,コードなど) (力 情報伝達規約 通信プロトコル(伝送制御手順,ファイルのアクセス手順など) A社 コンピュータ
□
④取り引き基本規約 B社 ③業務運用規約 運用マニュアル (多情報表現規約 メッセージフォーマット データコード ①情報伝達規約 伝送制御手順,ファイルのアクセス手順 コンピュータ口
図5 ED=こおける標準化の内容 EDlでの標準化の規約には 四つのレベルがある。 従来のデータ交換 A社 B社 C社 D社 E社 a社 b社 c社 d社 e社 (C)メールボックス形システムによる利用者の運用 負担の軽減 (d)既稼動ユーザーとの接続による準備期間の短縮 (e)既設広域ネットワークの提供 3.4 日立VANによる代表的なEDlサービス ロ立VANが現在提供している主なEDIサービスを 表1に示す。いずれも各業界のメンバーが主体的にビジ ネスプロトコルの標準化に取り組んだものである。日立製作所はユーザーのホストコンピュータ,端末に組み込
む個別データから標準データへのフォーマット変換プロ グラムを開発し,ハードウェア,ソフトウェア,VANの 全体システムをユーザー業務アプリケーションパッケー ジとの組み合わせで提供できる。 3.5 VANへの期待と日立グループの対応ユーザーがネットワークを利用して情報システムを構
築する場合,VAN事業者に望むものはネットワーク構築に関するさまざまな問題の解決である。日立製作所は
VANサービス事業者として次のようなソリューション
サービスを提供する。(1)ネットワーク構築コンサルテーション
(2)ネットワーク設計 (3)ネットワーク環境の提供 (4)ネットワーク機器の提供 (5)ネットワークテスト・運用 (6)ネットワーク保守また,業界から業際へ,国内から国際へと限りなく広
がるEDIに対し,日立製作所はネットワークオルガナイ
ザーとして企業戦略に寄与できるコンサルテーションカ EDl A社 B社 C社 D社 E社 VAN a牡 b社 C社 d杜 e社 図6 EDlにおけるVANの役割 ED俺実現する手段として,VANは標準ビジネスプロトコルをサポートし,メールボックスによるデータの集 配信を行う。590 日立評論 VOL.74 No.8(1992-8) 表l 日立VANが提供する代表的なEDけ-ビス 日立VANは各種業界のEDけ-ビスを提供している。 業 界 「ネットワークの名称+ 内 容 日用雑貨・食品・薬品 卸売業者と小売店との間にEOS(電子受発注システム)を実現する首都圏流通〉ANである。財団法人流通システム開発センタ 「ベンサム+ -の定めた標準EOSの仕様に準拠しており,商品コード,数量で入力した発注データは各卸売業者に発注伝票で出力される。 家庭電気製品``E-VAN'' 家電メーカー(家電製品協会)とNEBA(日本電気専門店大形店協会)とを結ぷ流通VANである。標準化された統一ビジネスプロ トコルを用いたVAN会社を介して,家電製品の発注業務をオンラインで行う。 電子機械工業``El山一VAN'' 社団法人日本電子機械工業会の設定するビジネスプロトコル「EIA+情報化対応標準+に準拠した資材VANである。セットメー カーとパーツメーカーを結んで注文・見積もり情報から製品の検収・支払に至る一連の取引業務をオンライン化している。 損害保険 損害保険会社とその代理店を結ぷ〉ANである。ファイル伝送業務・照会応答業務を行う。ファイル伝送業務では勘定書請求デ 一夕,計上データおよびOCR入力による契約データなどを伝送する。 「損保代理店〉AN+ 照会応答業務では契約内容・保険料率計算などがオンラインで照会できる。なお,損害保険VANではOSl/VTを利用した異機 種端末の接素売を実現している。 建設産業"Cl-NET'' Cl-NET(建設産業情報ネットワーク)は,下記オンライン取り引きを標準ビジネスプロトコルを用いてEDl化するものであり, =協力業者との情報交換業務,(2)建設資機材の受発注,(3)処理代行業務,(4)地域形情報交換業務,(5)官公庁に対する届け 出など情報提供業務を容易に可能とする。 注:略語説明 OCR(光学式文字読取り装置),OSl/VT(OpenSystemslnterconnec山0∩/Virtua】Terminaり