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性格,及びその影響

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(1)

独占的小売商の成立基盤,性格,及びその影響 77

独占的小売商の成立基盤,

性格,及びその影響

梶原禎夫

十九世紀後半に現われた百貨店は,都市の中心商業地区で,幅広い品揃え と定価販売で顧客動員を行ったが,当時の都市における支配的小売機関であ

(1)

った専門店とは中核市場を異にし,またこれとそれ程異質の販売政策はとら なかったため,その市場を強く圧迫することはなかった。また百貨店は都市(2)

の発展に沿って市場を拡大することができただけで,都市市場での小売売上 のかなりの部分を占めても,更にその独占性が拡大される傾向はみられなか

(3)

った。しかし,十九世紀末に現われ,1920年代に急速な発展を遂げたチェン ストアは,食料品を中心とする標準化された製品を一般小売価格から割引販 売することによって独立小売商の市場を侵し,各地域でその主力品揃えに関 する小売市場が少数のチェンストアにより独占される傾向が現われ始めた。

また,1930年代初めに現われたスーパーマーケットは,チェンストアと同株 に標準化の進んだ売上速度の高い製品について割引販売を行ったが,チェン ストアと異なり,全国商標を主力品揃えに加え,店舗が大規枝で品揃えが食 品を中心にしながらも,多品目にわたり,セルフサービスであったため,販 売が効率的なうえに,顧客動員力が大きく急成長し,今度はチェンストアに 代ってスーパーマーケットによる関係小売市場の集中化が進行した。スーパ ーマーケットにより市場を圧迫されたチェンストアは,遅れながらも,店舗 を大規模化して品揃えを拡大し,セルフサービスを導入して,スーパー化し たため,スーパーマーケット自体の多店舗化と併せて,スーパーマーケット による小売市場の建中は更に進行した。更に,1950年代後半には,ディスカ ウント・ハウスが現われ,家庭電器を中心にする耐久消費財を製造企業が表 示する価格や一般小売価格から割引販売することによって大規模な顧客動員

(2)

78  経 営 と 経 済

を行い,百貨庖や専門屈の市場を圧迫したD

企業の小売業への進入は,本来容易であり,特に製造企業により最終需要 の創造が行われている場合には,そうであるのに,小売市場で集中化が進 行するのはなぜであろうか。小売業への進入障壁には,資本,立地,品揃 え幅,販売方法,製造企業の選択的経路政策等があげられるO いずれも大き

(4) 

な障壁とはいえないO それでもなお小売市場で集中が起るのは,大規校化し た小売商はいずれも草新的販売方法をもっていたが,乙の販売方法に対する 競争者の適応が遅く,更にそれだけでなく全く逆の適応さえ行われるからに 他ならない。一方,独占的小売商の主な成立基盤がこのように特別の販売方 法にあるため,その効果が認識されれば,比較的容易に競争者により導入さ れるのも事実で,乙れがある市場領域の主要部分を少数の小売商が占拠しで も,それらの独占的市場行動を抑制する役割を果してきたD 集中化の主力と なった草新的小売商は,いずれもその販売方法のうちに低価格政策を主な競 争手段として持っていたが,少数のものがある程度市場を占拠すると,非価格 競争を強化しながら,割引率を低下させる寡占的市場行動がみられたが,し かし低価格による割込みが継続するため,主要な競争者を排除した後lこも特 別の独占的高価格政策はとれず,新しい競争者に直面して,再び割引率を高 めることさえ余儀なくされる状態であったO

乙のように草新的販売方法により大規模化した小売商は,その硲!存 ~Jtl 力 を背景l乙製造企業の支配に対抗するようになり,経路機構に変化の傾向が到 われ始めた。ただそれだけでなく ,1(i新的販売方法が,緩慢にではあって , しだいに多くの小売商に浸透すると,乙れによって引起された価格競争 を契機に消費者の商標間流動性が高まり,同時に草新的小売庖舗の出現は消 費者の庖舗間流動性も高めたO 消費者の購買行動は計画化され,製造企業に とって製品差別化や広告による消費者操縦はそれだけ困難になったO 製造企 業は,最終市場での販売に当って小売商の顧客動員力への依存度を高め,小 売商の役割を再評価し,その自由で創造的行動を容認する方向ヘ動き始め

本杭の目的は米国の資料で,独占的小売商の成立泉佐や性格を11今味し,独

(3)

独占的小売商の成立基盤,性格,及びその影響 79  占 的 小 売 商 が 経 路 機 構 に 与 え た た 影 響 に つ い て 分 析 を 試 み る こ と で あ るo, 

(1)当時百貨居は, iq品質・高価格の製品は取扱わず,また消費者への近接度が悪 く食品雑貨も大規模に扱わず,主力品JJfuえは中程度の価格範囲の製品であったた め,専門庖の市場の主要部分ば保護されていた。 (PaulH. Nystrom, Economics 

0/ Retailing.  Retail Institution  and Trends, 3rd ed., 1932, pp.  167""'168.)  (2)  1870年代を通じて,不況のため製造企業や卸売商だけでなく小売商も在庫負担

に苦しんだが,百貨居は一般小売価格水準より低い価格と広告で販売を促進し た。当時既に,製造企業により価格広告が行われている全国白根があったが,百 貨!苫の表示価格からの割引販売はJI:'犯の[ドjになった。しかし, 1920年代までの 百貨居は比較的高い生、活水準の顧客刊に中程度の価格範囲の製品を販売し成長し たのであり,特別の低価格政策の採用は,その後低所得屑の顧客を動員するため に,流行遅れの製品,通常の価格で販売できない製品等を地防活ltlJで販売し始め てからである。乙の特別の低価格政策は主翌日iJI1uえについて行われたので、はない ととに注意しなければならない。百貨居は大量広告を行い, またフノレサービス であるため,営業費が高く,チェンストア,スーパーマーケット,ディスカウ ント・ハウスのような低価格政策の符日的主躍はなかった。 (Cf.Paul H. 

Nystrom。ρ. cit., p.  96, 141, 167~170)

(3)  J.  Russel  Doubman and  John  R, Whitaker, The  Orgmzization  and 

ρeratoinο/Department Store (1927) pp, 1213. 

(4)  製造業では, しばしば規松の経済とそれに対応する必要資本泣が最大の逃入昨 世となるが,小売業では,規税の経済はそれ程大規肢には現われない。現存する 長大規1::;'t:ilt"甘が最大の効率を必ず、しもあげていない。 (Cf.Edna Douglas, 

Size  of  Firm and  the  Structurc  of  Costs in  Retai1ing", .]οurnal 0/ 

Business, April 1962, p.  188)  (←・)

全国市場で、の小売総売上で少数の大規机小売IfHの売上が占める比率は低く て も , 特 定 地 域 の 小 売 市 場 で は , 売 上 が 少 数 の 小 売 商 へ 集 中 し て い る 場 合 が 多いo このような独占的小売商には,百貨居,チェンストア,スーパーマーケ ッ ト , デ ィ ス カ ウ ン ト ・ ハ ウ ス 等 が あ る が , こ れ ら は い ず れ も 品 揃 え や 販 売

(4)

80  経 営 と 経 済

方法の草新によって大規校な顧客動員力をもつようになり,競争者が類似の 草新を容易に導入しないことによってその地位が維持されてきたO 一般に小 売商は経営の安定を重視し,革新的販売方法に対し和めて消極的な態度しか

(1)  もたないため,小売方法の草新が容易に一般の小売商に拡散しなかったO にとのように草新を拒絶するばかりでなく,全く逆のj西応で本新lこ対抗しよ うとするととによって,またある程度その効果がみられるために, ZE新の拡 散は益々阻止されてきた。草新的小売商の顧客間ufl力の全体をその他の小売 商が認識するのに時間がかかるととも適応を遅らせ,また逆の適応を引起す

(2)  原因になっていた口

1920年代における急速なチェンストアの発達に対し,当初大部分の独立小 売商は有効な適応努力よりも卸売商と共に,まず供給者に圧力を加え,それが 不成功に終ると,反チェン立法を要求する政治運動に没頭したo製造企業の 選択的経路政策は, fji新的小売商の発展の障害になるが,当時,チェンスト アが発展した分野である食品,~品,衣料,靴等では強力な全国商椋は多く は確立されておらず,代替性の高い多数の商標が競争している状態であっ

(3) 

O 卸売商や小売商からの要求の他l乙,取引の継続性について危険もあった ため,特に全国商標をもっ製造企業はチェンストアとの取引をためらった が,チェンストアが容易に他の供給源をえて,独自の商標の促進を始める

(4) 

と,チェンストアとの取引を聞かざるをえなくなったD 供給者への圧力が効 果がないとなると,反チェン迩動は専ら反チェン立法を要求する政治迩動 へ向った。全国商標についての価格切下げを防ぐための公正取引法 (Fair Tade Laws),送状原価又は取替原価のいず、れか低い方l乙最低利幅を加えた 価格以下での販売を禁止する不公正取引行為法 (UnfairPractices Acts) ,  チェンストア税法 (ChainStore Tax Laws), 取 引 力 の 行 使 に よ る 特 別 の価格譲歩を防ぐために差別価格を禁止するロビンソン・パットマン;法 (Robinson‑Patman Act)等が1930年代初めから前半にかけてに制定さ れたが,いずれも独立小売商の保護やチェンストアを抑制する効果は少なか ったD 公正取引法はその実施が製造企業の志志に委ねられたため,製造企業 によって独占的価格水準の維持に利用される乙とが多く,ーブJでチェンスト

(5)

独占的小売自の成立基盤,性格,及びその影響 81 

アの独自の商標の下で製品ω供給が行われる}Ab合には,再販売価格は維持さ (5) 

れでも,独立小売商保護の効果は附随的にもえられなかった。ロビンソン・

パットマン法は,製品差別化の下での価格差別や商標が異なる製品について の価格差別には適用されず,また直接競争関係、lこない取引水準の,異なる中 間商に対する価格差別の程度を規制できず,更に費用差に基づく価格差別や 競争者の低価格に対抗する価格差別も防禦のため必要なものとして違法とさ れず,多くの価格差別の機会を認めたため,チェンストアはある程度任芯に その取引力に応じ独自の商標の利用や製品差別化の下で,また,製造企業と

(6) 

直接取引することによって特別の価格譲歩を受けることができた。また,不 公正取引行為法は,規制の基準として用いられる最低費用が殆どの品目につ いてあまりに低すぎたために,競争者を排除したり,独占を述:成するための 侵略的低価格政策や机端に価格が引下げられるロスリーダは矧制できても,

(7)  大規模チェンストアの広範な一般の低価格政策は抑fljl]できなかった。また,

チェンストア税は,居合rn 数を;1J;ìm に ~a~ せられたが, m 税は j企~)芯とされたた (8) 

め,チェンストアにとってそれ程の符済的れfl=lとはならなかったO

結局このような反チェン政策は,充分な効果をあげるととができず,チェ ンストアは成長をワづけたが, 1930年代に入ってようやく臨んになった独立 小売商問での準チェン (quasichains)の構成と独立小売商白休での配達及 び信用サービスの制限 (cashand carry)によって,独立小売商や卸売商 はチェンストアに有効に対抗するととができるようになった。 r~~ チェンの小 売商組織は,個々の小売商の独立は保ちながらチェンストアのような賊買力 を椛保し,独自の商標や効率的な広告媒休を利用しようとするものであるC

淳一二チェンストアには,小売商組合 (retai1erscooperatives)とボランタリ ー・チェン (voluntarychains)があった。ボランタリー・チェンは, f::1:  入や販売促進を共同化するために卸売商を中心に構成される小売商のグルー プで,また小売商組合も目的や機能はボランタリー・チェンと変らないが,

卸売機関を共同で設立し,所有するためが;合がより強問なところが呉ってい (9) 

7Q ボランタリー・チェンは叫に19101¥;!こ引われていたが, 1920年代,特 1930年代に発ヰし,同年代;'1 からはわずかながち交微の傾向に向ったい

(6)

82  経 営 と 経 済

小売尚組合は,当初]は結成に対する卸売許可の圧力もあり,ボランタリー・チ ェンより市場占拠率は小さかったが,ボランタリー・チエンのような卸売市 と小売商聞の利害対立もなく,製造企業と直接取引する利益もあって,着実

(10) 

な発展をとげた。これらの準チェンでは,椛成長である小売商が中心の卸売 商に必ずしも購買を集中しないこと,また }!i~fr.tの集中がチェンストア程の節 約や購貝原価の引下げを達成できなかった等の欠陥はあったが, 1回々の居告iII

の経営が独立であるために行動!(~単力性があり,またチェンストア税もな く,独立小売商は,こωJfiチェンの結成を通じてしだいにチェンストア lこ効

(11) 

果的に対抗するみちが開かれたO また,独立小売向も配達と信用サービスω

制限によって仕入の集中度が低いボランタリー・チェン以上に低価格政策が 可能になり,顧客にとって便宜干上のr¥:jl可立地や営業時間が長いことと併せ て,チェンストアに対抗することができた。特に都市商業地区の独立小売商 でサービス制限を導入したものの競争力の改詩は著しく,価格はチェンスト

(12) 

7に接近しているO つまり独立小売向は,準チェンを結成しなくても,ただ チェンストアの個々の居舗の販売方法を導入するだけで,チェンストアに対 する競争力をもつことができたのである。またチェンストアは, 1930年代を 通じて, 11J攻い品目の拡大,居舗の高級化,立地改善等lこより営業費が上

(13) 

昇し,チェンストアと独立小売商聞の価格差は縮小したD なお,まだチェン ストアの顧客は比較的低い所得層であり,ここにチェンストアの市場設透の 限界があり,必ずしも低価格政等をとらないフjレサービスの独立小売商に

(141  も市場は残されていた。

チェンストアに対する独立小売商の適応と同様に,スーパーマーケットに 対する独立小売商やチェンストアの有効な迎応も遅かった。特にチェンスト アの適応が遅れ,少数のスーパーマーケットによる市場独占の礎石が築かれ る結果を生んだ。スーパーマーケットの発達に対しチェンストアは独立小売 向と共同して卸売商や製造企業にスーパーマーケットと取引しないように日:

力を加えたりスーパーマーケットの広告を防害し,また独立小売商はチェン ストアω特別の低価格政策を規制するための立法要求につづけて,州議会 l 原価以下での販売を規制する法律を要求し,州によっては制定まで進めるこ

(7)

独占的小売i白の成立基盤,性格,及びその影響 83 

とができたが,いずれもスーパーマーケットの発達を阻止するだけω効果は (15) 

なかった。既に独立小売商は,チェンストアとの競争に対して准チェンで対 抗することを知っていたが,しかし準チェンでスーパーマーケットに対抗す

( 1

ることはより困難であったC 準チェンが無力であるばかりでなく,スーパー マーケットはチェンストア自体の市場も侵蝕しながら成長をつづ、けたo1930  年代後半になるとようやく独立小売商が庖舗規棋を拡大して品1"iIji1[1日を拡大

(17) 

し,セノレフサービスを導入しスーパー化し始めた。ボランタリー・チェンの 結成により小売に怯l心を持っていた卸売商の中には,チェンストアl7りする 以上の力で経路組織から排除される傾向がみられたため,スーパーマーケッ

(18) 

トを開設するものが現われたo既に製造企業は,チェンストアの出引によっ て,割引系経路を広範に利用する政策を実行しており,スーパーマーケット は特別新しい経路問題をもたらすことがなかったため,独立小売I布や卸売商 のスーパー化によって,スーパーマーケットωボイコットへの正力がおおずる と,スパーーマーケットに正規の経路として供給するようになった。

スーパーマーケットがチェンストアの市j拐を急速に佼し始めるとようやく (

19) 

1930年代末期になってチェンストアもスーパー化に劫き始めた。チェンスト アは居合nの規松を拡大し,セノレフサービスを導入し,手JIi~日を[[~治したコチェ ンストアの個々の!古tl!iは小規肢で,品川えは限定され,配達や信用サービス は制限していても,必ずしもセルフサービスではなく,利1[1日もスーパーマー

(

ケットより大きかった。チェンストアのスーパー化は,少数のスーパーマー ケットによる市J1Jj支配の進行・を児に加速する結果も生んだが,より少数の企 業による市場支配を│持ぎ,更に独立小規似小売商によるセルフサービスと主JI

( 21)  引販売の導入は ]~J. ら小売市場での史 r11をドI I.IL する役;刊をもっち ω であった。

スーパーマーケットへの独立小元商やチェンストアω有効なJ0l応が迎れたω

I .22i 

は,スーパーマーケットは早 I~~ 消失するものとみなされ,大規松山舗にセル フサービスを導入し, I日述と信用を制限する市新的販売方法の効ネと hi'([~/~日j n 力の今:狗が符 M に H~ 1!)されなかったことによるい

テェンストアは1930年代後半に入ってからも比絞的高い所得ωh!司容を動員 する能力は充分もてなかったが,スーパーマーケットは当初から会同商棋を

(8)

84  経 営 と 経 済

主力品hiilえにもっていたこともあって ,J;5舗の高級化と便宜性の高いちj)4 所 ヘ の立地の変更と共にしだいに比較的高い所得層の顧客も吸引し始め巨大な発 展の可能性をもつものであったO また非食品部門への品揃えの拡大も,食品 に併せて非食品を購買する新しい購買行動の発展lこ支えられ,より高い利幅

()

の獲得と併せて,スーパーマーケットの発展を促進した。セルフサービスも 大規模自舗に導入されて,販売を効率化するばかりでなく,製造企業の記事:

創造努力によって多くの商標知識をもつようになった消費者が,販売員から 干渉されず自律的に選択しようとする傾向に適合し,スーパーマーケットの 顧客動員力を高めたo このようなスーパーマーケットの性格は当時の独立小

(27) 

売商やチェンストアには容易に認識されなかったが,それだけでなくこれら の草新的方法の導入に対する姿勢にも問題があったD 特 lこ,チェンストアの 適応が遅れた乙とには注目すべきであるO 一一般には大企業程成長志欲をも ち,危険負担能力も大きく,賀用収益関係の判断で~~(~新を導入する性向が強 いと考えられているが,実際は逆で,独立小売商の方がより早期にスーパー 化したO

1950年 代 後 半 に 衣 料 , 衣JJ日を主力品 lliijとするスーパーマーケットが引わ れ,百貨庖や専門Jtiの市場に進入したO 衣料衣服についての消費者要求は多 様であり,また消費者への迎合性についてのサービスの必要もあってセルフ サービスでの販売に迎さないものが多く,スーパーマーケットは主として椋

129' 

1年化された衣料を扱ったO 一方, [:Hi屈は選択的経路政策がとられている製 1301 

品特徴の大きい全国商椋を主力品川えに持っていたため,主:大な影手11を受け ることもなく,スーパーマーケットに対する杭制的なj自 応 は 行 わ れ な か っ C百貨屈は都市郊外への人口移動と共に,郊外!苫舗を設けるようになった が,この郊外応舗では,政準化されている衣料,衣服の割引販売部門が除外 されたため,衣料,衣服スーパーマーケットの発展にはなお好都合であっ

( 31) 

O 衣料,衣服スーパーマーケットは,やがて品揃えを流行性の高い製品や ()

耐久消費財に大も 1JJ~ し品!"iiíj えを百貨匝に近ずけることができた。衣料,衣服 について多くω伯械や!勾Ni知識を持ち河川一上昇と共にj製品内容だけでな く,競争価絡にも反応するようになった111]yti者に迎合しているスーパーマー

(9)

j~l 占的小売 H~i の成立某斡, tt栴,及びその影1N: 85  ()

ケットの特質を百貨庖は認識できず, この革新的競争者に対し適応が遅れ (34) 

また.1950年代に入って出現した,家庭電球を中心に│耐久消費財を,利幅 を圧縮し,限定サービスで,製造企業が和示または表示する小売価格から大 幅に割引販売するディスカウント・ハウスに対しても百貨応の適応は遅れ

(35) 

た。ディスカウント・ハウスは初め家庭電器を扱ったが,これらの製品は,

()

百貨屈にとって基礎的品川iえではなかったことも,ディスカウント・ハウスに 対する百貨居の迎応を遅らせた原因であったO それよりもm史なのは,衣 料,衣服スーパーマーケットの場合には,先述のような品揃えの限界のため に,明白にはみられなかったことであるが,表示価格に同執する百貨自の基

(37) 

木的姿勢であったの一般に,百貨屈は製造企業が指示する再販売価格の維持 ()

に協力し,高品質の製品を求める顧客にはサービスの限定はできないという 姿勢をとり,また割引販売の対象にされにくい製品 lこ品fliIjえを伝民し,競争

( 39) 

を回避しようとしたO しかしディスカウント・ハウスば全国広f!?が行われて いる信組性の高い商標についての川引によって大規棋な問符町民を行うので あり,衣料,衣服スーパーマーケットに対する場合と異なり,この場合の百 貨自の政策は当初]から矛盾を合んでいた勺勿論,百貨日でも早期にディスカ

(41)  ウント・ハウス化するものもあった。

ディスカウント・ハウスが取扱った製品について製造企業は強い市場地仇 をもっ商標を確立していることが多く,選択的経路政策の強化も可能であっ たため,初めはディスカウント・ハウスをボイコッ卜したり. iT lJ易分',l~:リ政策 の下で部分的に利用したりしていたが,結局再販売価絡宇佐持政策を廃棄し,

系列下の小売商の利怖を圧縮して均衡維持に努力しながら,ディスカウン (42) 

ト・ハウスも主史な終日告として沼めざるをえなくなった。しばらくの聞にせ よ製造企業の再販売価絡維持政策は,系列下.の小売向の,ディスカウント・

ハウスに対する迎応を遅らせたっ一方百貨庖は,史浩企業のこのような政策 転換によって広筒な品目についての訓引販売の導入を余儀なくされる状態で

(43) 

あったっ当時百貨居は,家庭屯却についても独自の商椋を持っていたが.m

1~者の受容度は低く,これでディスカウン卜・ハウスに対抗することはでき

(10)

86  Jrtと 終 消 (;14: 

なかった O 引在の百貨日は mrt~者が販売員なしで直抜製品を選択できるよう に居合tJ内で・の製品配列を変更し,セノレフサービスを導入している。また利幅 も圧縮し,ディスカウント・ハウスに対抗するための広範な低価格政策もと

(45) 

られるようになったoj}.ディスカウン卜・ハウスも.1950年代末には衣 料,衣服,家庭用品等へも品t"liijえを拡大し,配達や信用サービスも行い.Jr:.

佃) 地も改詳し,斤11J苫に類似するようになった口

スーパーマーケットの出現に対し,チェンストアのAii応 が 遅 か っ た よ う に,衣料・衣服スーパーマーケットやディスカウン卜・ハウスに対する百貨 )吉の有効な競争政策も巡れたO チェンストア.Yl"住居ともに,革新的競争者 と製造企業との問で正規の取引関係が佐立され,市場・の中;Ii部が侵され始め てようやく有効な迎応行動をとるようになったJ 一般に小規偵小売商で草案rr

への適応が比較的早期にみられたのは,それだけ革新に対しも~11~J~ 的姿勢をも っていたからではなく,よりはやく存続を脅かされたからに過ぎない。本来 流通企業は種類と規般に関係なく,革新に低抗し,危険を伴なう新投資に対

し似めて消版的であるD

小売販売における集中化の主要原因を販売管理技術と必要資本量について (47) 

の進入障肢に求めるものもあるが. J.必当でない。小売販売には,一般小売市 に導入困難な特別の管理技術は存在しないし,また規肢の経済も顕著にはみ

1. 48) 

られず,必要な最小資本量も進入障 lð~ となる程大きくはない D まず,独占的 地位を達成した小売商は,平新的販売方法と一般小売価格からω割引で顧客 動只力を高めて来たことに注目したいO 一般小売商にとって,革新的販売方 法の導入がその技術の綾雑性や導入lこ必要な資本軍によって困難であったの ではなく,革新的販売方法の]自治:動尽力の全祝が把指されず危険を伴なう本 新と利 I~M圧縮に対し抵抗が行われたに過ぎない o 71新的販売方法の導入は,

初期にお l可ては,スーパーマーケット,ディスカウント・ハウスの場合と もに,むしろ資本節約的に行われたことにも注意したいO また小規模居舗 のままでも,チェンストア,スーノマーマーケット,ディスカウント・ハウス の顧客動員力の主要部分を導入することさえ可能であった乙とにも開立しな ければならないO

(11)

独占的小売商の成立基112,性格,及びその影 7!1~ 87  (1)流通企業問における京析の拡散過程[ご勺l)ては、けくを参照することO

Bert C.  McCammon.  ]r. Alternative  Explanations  o[ Institutional  Change  and Channel  Evolution"  in  B.  E.  Mallen, The l"farkl'fing  Channel, A Conceptual viewpoint (1967) 

(2)  Gerald B.  Tal1man and Bruce Blomstrom Retail Innovation  Cha‑

l1enge Manufacturers", Harvard Business  Review, September‑.October,  1962.  pp.  132'""133. 

(3)  単位価f丙が小さし特徴も少なく,需要が安定常的な製品部矧では,木来,符ー 路における取引関係の自由度が大きく,寺町新的小売商による独占化への,取引関 係の硬直性から生れる防害ば少ない。 (Cf. Ralph F. BreyerSome Obser‑

vations  on  Structual  Formation  and  the  Growth  of  Marketing  Channels" in R. Cox, et  al.  Theοvy in i."farketing, 1964, p.  167)また,

この間の製品では,強い向原地位の確立は困難で,製造企業にとっては, !ri:J;g 持のためには, iF5密度経路政策が必要なため ,lJU{でも小売市場での集中化がJlli

行している。なお,チエンストアが取扱った製品についての製造企業1m抗 争 状 況 については, 1935"'37年頃のl間五であるが,次を参照すること。

Clair Wilcox, lnvestigation of ConcentratiοnοEconmic Pο'1('('1'  1¥lonοgraρ!t  No. 21, Cοmtetition and 1"[011οpoly in  American lndustry (1940, rcprinted  1970), pp.  36""46, pp.  52....54. 

(4)  Wa1ter S.  Hayward and Percival White, Chain  Stοres, Their  .ifana gement and Operati (1922)p.74, p.  122. 

(5)  陀原禎夫「製造企業による粍路支配と再販売価佑維持」経常と終済, 53}  (19736丹)参照。

(6)  陀原t!'i, liijj[)論文参照。

(7)  Cf.  Corwin  D.  Edwards Appraisal  of  Fair  Trade  and  Unfair  Practices Acts", JournalοMarkpting, ]uly 1940. 

(8)  ]oe S.  Bain, lndustrial Organizatimz (1959) p, 564.  (9)  Craic Davic1son, Voluntary Chain Stores (1930) PP.  74....78.  (

1

CraicDavic1son 0ρ cit., pp.  74....76. 

Theodore N. Beckman, Nathanael  H. Engle, and Robert D. Bl1zzell,  Wholesaling, .'jrd ed. (1959)  pp.  208........210. 

(12)

88  経 営 と 経 済 (11)  Paul D. ConverseTwenty‑Five Years of Wholesaling: A Revolution 

in  Food Wholesaling", .lournalofMarketing, ]uly 1957. 

ボランタリーチエンも1930年代初期では,独立小売尚よりわずかに少ない利似 で売っているに過ぎないという報舎がある O 述 J~~取引委員会 (Federal Trade  Crnnmission)の1933年の報告では,ボランタリー・チエンの価格は他の独立小 売商より, 0.9‑196から2.496低い程度であり, また Philitsによると, 1934  年にボランタリー・チエンは独立小売TfHより価格が3.6396低いに過ぎないが,

一方チエンストアは10.0296も 低 い (Theodore N.  Beckman and Herman  C.  Nolen, The Chain  Store  Prohlem, A Cl'itical  Analysis 1938, p.  113)  '(1) 2 Paul D.  Converse, Prices  and Services  of  Chain  and  Independent 

Stores  in  Champaign‑Urbana, 1937, .lοurnal 0/ lvJarketing, ]anuary  1938. 

{13)  Ibid.  ( 14)  Ibul.  ( 1

M. M. Zimmerman, Tlze Slψer  Al ark('t , A Revolutiοn in  Distributiol1 

(1955) pp. 43~44.

(16)  Ibid, p.  47. 

スーパーマーケットの出現後も準チエンは発反するが,これはセルフサービスを 導入した独立小売商の結合であることに注意すべきである。

(Cf, Daniel  ] McLaughlin and Charles  A.  Mal1owe, Food Marketing  and Distribution, 1971, p. 93, p. 97.) 

7) David Appel, れThe Supermarket  Early  Development of  Institu

tional  Innovation", .lournal 0/ Retailing, Spring 1972.  (

1 8) M. 1¥1. Zimmermanψ cit., p.  49.  (

1 9) M. M. Zimmerman,ゆ cit.pp. 47~49 , pp. 60~66.

(2 M. M. Zimmerman,ゆ cit.p.  48, pp. 60~66.

チエンストアの利幅は2096程度であったが,スーパーマーケッ卜の食品の利幅は 12'"''13労と低かった。 (Ibul., p. 60) 

121)  例えば,独立のドラッグストアもセルフサービスを導入することによって,ス fーマケットに対する競争力をもっととができた。(M. ~d. Zimmerman,  οp. ci!., p.15l) 

参照

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