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氏名 吉田ヨシダ

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Academic year: 2021

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(1)

氏 名 吉田

ヨ シ ダ

秀人

ヒ デ ヒ ト

所 属 理工学研究科 電気電子工学専攻 学 位 の 種 類 博士(工学)

学 位 記 番 号 理工博 第

203

号 学位授与の日付 平成

28

3

25

日 課程・論文の別 学位規則第4条第

1

項該当

学 位 論 文 題 名 単相分散型電源を用いた三相配電系統の高調波電流補償に関する研 究

論 文 審 査 委 員 主査 准教授 和田 圭二

委員

教 授 清水 敏久

委員 教 授 多氣 昌生

委員

教 授 田中 俊彦(山口大学)

【論文の内容の要旨】

本文

現在,家電・産業機器や電気自動車などの輸送機器にパワーエレクトロニクス技術が適 用され,省エネルギー化に貢献している。これらの機器は,配電系統の商用周波数の交流 電源を電力変換器により直流に変換している。その過程において,商用周波数の整数倍の 高調波電流(主に

150 Hz, 250 Hz, 350 Hz)が発生する。この高調波は,他機器や電気設

備に悪影響を与えることが知られている。LED 電球をはじめとする省エネルギー化を目的 とした家電機器も高調波発生源だが,各機器が発生する高調波電流は少量であるため,機 器単体では大きな問題にはならない。しかしながら,配電系統には膨大な数の家電機器が 接続されているため,配電系統全体としての高調波電流の総量は無視できないものとなっ ている。今後,より一層の省エネルギー化を推進していく上で,高調波対策は重要な課題 である。

配電系統の高調波抑制手法として,太陽光発電装置などの分散型電源(Distributed

Generator : DG)に高調波抑制機能を付加する技術が注目されている。高調波抑制機能を

有する

DG

は,将来の高調波補償装置として,配電系統の電力品質改善に貢献することが

期待されている。この

DG

が実用化し普及した場合,多数の高調波補償装置が系統に接続

された状態となり,高調波電流の状態は大きく変化することが予想される。一方,このよ

うな高調波補償装置の大量導入が配電系統に対してどのように影響を与えるかというこ

とに関する議論は不十分である。特に,家庭用太陽光発電装置としての

DG

は,単相交流

(2)

電源を介して三相の配電系統に接続されるため,特定負荷を対象とする従来の高調波補償 法を適用した際に十分な補償特性を得られるとは限らない。さらに,単相

DG

が三相不平 衡に配電系統に接続された場合,従来では議論されていない高調波電流の挙動が生じ,新 たな高調波の問題が発生するおそれがある。

本研究の目的は,高調波抑制機能を有する単相

DG

が実現・普及することを想定し,単 相

DG

による三相電力系統の高調波抑制手法を提案することである。すなわち,本研究は 複数台の単相補償装置を用いて三相系統の電力品質改善を行う方法を議論する。本論文で は,三相3線式系統を単純化した回路を対象とし,負荷不平衡や

DG

の不平衡接続を考慮 した高調波抑制法を検討する。本論の前提として,単相

DG

ユニットは三相系統の電流情 報を得られると仮定して制御法を検討する。三相系統の電流を使用することで,従来のよ うな局所的な高調波抑制ではなく,三相系統全体を考慮した大域的な高調波抑制が可能と なる。

第1章では,社会の要求に対する省エネルギー機器や

DG

の重要性,および高調波問題 についてまとめる。また,研究目的および論文構成を記述する。

第2章では,本研究が着目する高調波の概要を述べる。国内外の高調波の現状について まとめ,零相高調波電流は正相・逆相高調波と比較して悪影響が少ないことを示す。さら に,高調波に関する研究を分類し,

DG

による高調波補償の研究動向をまとめることで,本 研究の位置付けを明確にする。

第3章では,3 次高調波を代表とする零相高調波電流の抑制手法について述べる。従来 の高調波抑制法は,三相系統を流れる高調波電流の増加を引き起こすことを理論的に明ら かにする。従来法の問題点を解決法として,

3

次高調波環流制御を提案する。提案法は,

3

次高調波を平衡状態に近づけることを目的として制御を行うことで,従来法の問題点を解 決する。本提案法の妥当性は,実験により示される。さらに,高調波補償に必要となる電 力容量について議論し,提案法は従来法よりも少ない電力容量で高調波抑制が可能である ことを示す。

第4章では,5 次・7 次高調波を代表とする正相・逆相高調波電流の抑制手法について 述べる。二つの

DG

を使用した高調波抑制法として全高調波環流制御を提案する。提案法 は,正相もしくは逆相で発生する高調波電流を,悪影響の少ない零相高調波に変換する。

三相系統の高調波電流を抑制するために,従来法では最低でも三つの

DG

が必要だが,提 案法ならば二つの

DG

で達成できる。また,高調波補償に必要な電力容量の総和は提案手 法が従来法よりも小さくなることを示す。さらに,不平衡負荷を用いた実験により提案法 の妥当性を検証する。

第5章では,3章・4章で得られた知見に基づいて,すべての高調波抑制に有効な制御

法を提案する。この制御を用いることで,あらゆる負荷条件および

DG

の動作状況におい

て,三相系統の高調波電流を最小化することが可能となる。この提案法の妥当性は,シミ

ュレーションにより示される。

(3)

第6章では,本研究の成果および今後の課題について述べる。

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