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完全主義認知と抑うつとの関連

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Academic year: 2022

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(1)人間科学研究 Vol.20,Supplement(2007) 修士論文要旨. 完全主義認知と抑うつとの関連 Therelationshipbetweenperfectionisticcognitionanddepressi 山本. 智也(TbmoyaYamamoto). 研究指導教員:野村. 忍. <研究2>. く問題と目的> 抑うつをもたらす要因の一つとして完全主義が挙げられる. 【目的】従来の質問紙を用いた相関研究では完全主義が要因. (Hewitt&Plett,1991)。近年では完全主義の認知的側面. となって不適応に至る過程を明らかにできないこと(Hewitt&. に注目が集まっている(e.g.,Sha丘anetalリ2002)が,抑うつと. Flett,2002)が指摘されている。よって,半構造化面接を用い. の関連が示されている研究は完全主義の特性的側面に着目し. て,ミスへのとらわれが原因である抑うつ場面における,場面特. たものであり,完全主義を認知として扱ったものではない。本研. 異的な完全主義認知について詳細に探ることを目的とする。. 究では完全主義の認知的側面に焦点を当て,抑うつとの関連. 【方法】関東の大学に通う大学生・大学院生10名. について検討していくことを目的とする。. 指標:MPC工ならびに,事前に用意した面接項目。. <研究1>. 【結果と考察】回答プ白トコル結果と特徴を,1)ミスによる喪失に. 【目的】完全主義特性,完全主義認知,そして抑うつについて. ついて,2)ミスにとらわれなくなった際の気分の変化について,. 調査を実施し,その関連性を明らかにすることを目的とする。. 3)ミスにとらわれている際に考えたこと,とった行動,という3つ. 【方法】関東の大学に通う大学生,大学院生285名に対し①新. の観点に着目してまとめたところ,1)今後は喪失するものに焦. 完全主義尺度(桜井・大谷,1997)②MPCI(小堀・丹野,. 点を当てて介入を行う有効性が示唆され,2)ミスにとらわれるこ. 2004)③日本語版. とが原因で抑うつに陥っている場合には,抑うつ気分に直接ア. SDS(福田・小林,1973)④日本語版. BDI−Ⅱ(小嶋・古川,2003)を用いて調査を行った。. プローチするのではなく,ミスにとらわれている状態から抜け出. 【結果】SDSを基準変数,新完全主義尺度,MPCIを説明変. すことが抑うつを低減させる有効な手段である可能性が示唆さ. 数とする階層的重回帰分析を行った。STEPlとして新完全主. れた。そして,3)ミスへのとらわれによって抑うつ気分が生じた. 義尺度を投入し,STEP2としてMPCIを加えたところ,決定係. 際に有効だと考えられるアプローチ法の候補がいくつかプロトコ. 数に有意な増分が見られた(∠紗=.07,〆.01)。また,高目標. ルからピックアップされた。具体的にはミスによって喪失したもの. 設定(PS)はSDSと負の関連を示し(β=−.47,〆.01),ミスへの. に焦点を当てた認湧口行動療法や,ミスにとらわれている状態に. とらわれ(CM)はSI)Sと正の関連を示した(β=.34,〆.01)。. おける自己教示訓練(Meichenbaum,1977),注意トレーニン. BDI−Ⅱを基準変数として同様の分析を行ったところ,新完全主. グ(Wells,1990),問題解決療法(Nezuet.al.,1989)などであ. 義尺度はBDI・Ⅱに対して有意な決定係数を示し(∬=.18,. る。. p<.01),MPCIを投入した際の決定係数に有意な増分が見ら. 【総合考察】研究1では,抑うつ低減のために完全主義認知に. れた(∠=頭評=.07,が.01)。SDSと同様に,高目標設定(PS)は. アプローチする有効性が示唆されたこと,研究2においては,質. BDI・Ⅱと負の関連を示し,ミスへのとらわれ(CM)はBDI−Ⅱと. 的データから今後のアプローチ方法に関する知見を得られたこ. 正の関連を示した。【考察】抑うつに至るには完全主義特性か. とに意義があると考えられる。本研究の知見は,今後抑うつ低. ら完全主義認知を介している可能性が示され,抑うつを低減さ. 減,抑うつの一次予防,再発予防を目的とするアプローチを検. せるために,完全主義の認知的側面,特に高目標設置やミス. 討する上で有益であると考えられる。今後は対象者を拡大して. へのとらわれにアプローチする有効性が示唆された。. の更なる検討が必要であろう。. −. 73. −.

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