「金 融 商 品 」 と金 融 商 品 会 計 基 準 の 比 較
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(2) IFRS第9号. 「金 融 商 品 」 が 企 業 の 有 仙 証 券 保 有 行 動 に ワえ る 影 響 に つ い て の 考 察. 本 稿 で は 、 わ が 国 に お け る 企 業 の 有 価 証 券 保 有 行 動 に つ い て 、III.Y.YFnU[IA会 計 基 準 がIFRS 第y;;「. 金 融 商 品Jと. 本 質 的 に 差 異 が な い た め 、 導 入 さ れ て も大 き な 変 化 は 生 じ な い と 推 測. し、 そ う し た 認 識 の 妥 当 性 を 検 証 す る こ と を 主 眼 と す る 。. 2.IFRS第9号. 2‑1先. 「 金 融 簡贔 」 と金 融 商 品 会 計基 準 の比 較. 行 研 究 の概 要. わ が 国 に お い て 新 しい 会 計 基 準 等 が 導 入 され る経 験 は初 め て で は な い。 ま た 、 そ う した 会 計 基 準 等 の 導 入 が もた らす 影 響 に 関 して の 研 究 も少 な く な い 。 本 稿 で の 対 象 で あ る金 融 商 品 につ い て の 会 計 基 準 に 関 して 述 べ れ ば 、 次 の よ うな研 究 結 果 をMAPす あ る と考 え られ る。 伊 藤[2003]に. る こ と が 必要 不 可 欠 で. お い て は、 企 業 に よ る有 価 証 券 の売 却 行 動 や 持 ち合 い 株. 式 の 保 有 継 続 お よ び 時 価 会 計 の 導 入 時 期 に焦 点 を絞 って 、 会 計 制 度 が企 業 行 動 に及 ぼ す 影 響 の メ カニ ズ ム が 明 らか に され て い る。 特 に、 有 価 証 券 の 時 価 評 価 導 入 時 期 に 関 して は 、 い く つ か の仮 説 が検 証 され(s;、企 業 が 時 価 会 計 の 導 入 に よ る 財 務 数 値 の ボ ラテ ィ リテ ィー や 市 場 へ の 影 響 を十 分 に 劃 酌 した う えで 、 新 基 準 の 導 入 時 期 を決 定 して い た こ と、 つ ま り、 新 しい 会 計 基 準 の 導 入 が 企 業 行 動 に 影 響 を与 えて い た こ とが 明 ら か に され て い る。これ に 関 連 して 、 19n[2005ユ. に お い て は 、 わ が国 企 業 の 有 価 証 券 へ σ)時価 評 価 導 入 時 期 に焦 点 を 当 て、 導 入. 時 期 決 定 に影 響 を与 え た要 因 を明 らか に して い る.特 に 、サ ン プル と した 企 業 の ほ とん どが 、 保 有 して い る 有 価 証 券 を 「そ の 他 有 価 証 券/に. 分 類 して い る と い う事 実 を踏 ま え 、 「その 他. 有 価 証 券 」 へ の 時 価 評 価 導 人 時期 を 、 実 質 的 に有 価 証 券 の 時価 評 価 導 人 時期 と見 な して 、 い くつ か の 仮 説 を検 証 して お り(s;、 導 入 時期 の背 後 に あ る企 業 側 の 意 図 を浮 き彫 りに して い る. な お 、 伊 藤[2003]と. 円 谷[2005]に. お い て は 、 と も に 「収 益 力 が 高 い 企 業 ほ ど、 時 価 評 価. を前 倒 しで 導 入 す る。」 とい う仮 説 を構 築 して お り、 前 者 で は、 支 持 され ず 、 後 者 で は 支持 を され る とい っ た異 な る結 果 が示 され て い る.こ れ は 、 両 研 究 に お いて 説 明変 数 の 選 定 の 差 異(Dが 存 在 す る た め 、 こ れ に 起 因 す る も の で あ る と 推 察 され る。 ま た 、 辻[L(HlgaJ.辻 [20096]に. お い て は 、 金 融 商 品会 計 基 準 σ)適屑 と企 業 業 績 へ の 影 響 を その 経 緯 や特 徴 を含 め. て 総 合 的 かつ 詳細 に解 明 され て い る 。 さ らに 、 そ も そ も金 融 商 品 会 計 基 準 が対 象 とす る金 融 資 産 お よび 金 融 負 債 に つ い て 、 わ が 国 の 企 業 が それ ら資 産 ・負憤 を どの 程 度 保 有 して い るの か とい う状 況 を 明 らか に した もの に 、idiiir3[zooz]が あ る 。 こ う した先 行研 究 に お い て は、 新 た な 会 計 基 準 導 入 後 の 状 況 が つ ぶ さに論 じ られ て い る た め 、 こ こで の 議 論 を踏 ま え れ ば 、IFRS第9号. 「金 融 商 品 」 を導 入 した 際 の 影 響 を事 前 に 予. 測 す る こ と も可 能 に な る もの と考 え られ る,ま た、 連 結 ベ ー ス で の 決 算 をJ,Cめられ るほ とん どの 上 場 企 業 に お い て は 、IFRS第9号. 「金 融 商 品」 の 導 入 は 時 間 の 問 題 で あ り、 仮 に 、 単. 一326一.
(3) IFRS第9号. 「 金 融 商品」 が企:業.の 有価証 券保 有 行動 に 与 之る影 響 につ い ての考察. 体 ベ ー ズ で の 決 算 に は.影響 が 生 じ.ない場 合.にお い て も、 避 け て は 通.れな い 問 題 で あ る こ と.を 勘 案 す れ ば 、.現時 点 で その 方 向.性等 を把 握 す る こ と は有 益 で あ る..と 考 え.られ る。 な お 、..持 ち合 い株 式 を含 む 投 資有 価 証 券 の.変化 を 実 証 的 に.分析 す る た め..の シ ナ リオ 〔 昌)を 検 討 す る に 際 して は 、 金 融商 品 会 計 基 準 導 入 に よ る影 響 の 検 証 に加 え、..新しい会 計基 準 等 が 導 入 され た 際 の 影 響 を確 認 す る こ とで ご.その 妥 当性 を よ.り高 め る こ とが 可 能 に な る もの と考 え られ る 。Amir&Ziv[1997]:.に. よれ ば 、 新.しい 会AID準. を前 倒..し で 導 入 した企 業 に は 市場 が .署﹁. プ ラ ス の 評 価 を与 えて い る と.いう示 唆 が 得 られ て い る..そ の.ため、 企 業 が 市 場 で の 評 価 を認. ﹂ ... L行 動 す る と す れ ば 、IFRS第9号.「.2CSI商. 品 」 につ い て も{可 能 な か ぎ り早 期 の 適 用 が. な され る も の と考 え られ る。 ま た.、Ayres[1S86]に. お い て は 、.SFAS第52号. 「外 貨 換 算 」. を早 期 適 用 した 企 業 は 、 後 か ら適 用 し.た企 業 に比 して 、 企 業 規 模 が 小 さ く、 前 期 か らの 増 益 率 が 低 く、 役 員 等 の 持 ち株 比 率 が低 く、酒己当 性.向や 利 払 余 力率 が よ り制 約 を 受 け て い た こ と を 明 らか に して い る。 また 、 須 田[zooo]に. お い て は 、..税 効 果 会 計 を早 期 適 用 した 企 業 は 通. 常 の 時 期 に導 入 した企 業 と比 較 して収 益 力 が 高 く.影ビ ジ ネ ス リス クが 小 さい こ とを 明 らか に して い る,上 記 先 行 研 究 で は、Ayres[1986]を. 除 き、 良 い 企 業 ほ ど新 しい会 計 基 準 を早 期. 適 用 す る傾 向 が あ る こ と が 見 受 け られ る た め 、[FRS第9.号. 「金 融 商 品 」 適 用 に 向 け た 事 前. 準 備 に つ い て も1司様 の傾 向 が あ る との 認 識 を持 つ こ と が 可 能 で あ る と考 え る.. 2‑21FRS第9号. 「金 融 商 晶 」 の 導 入 に よe)生. 近 い 将 来 、IFRS第9号. じる こ とが 予 想 され る変化. 「 金 融 商 品 」 を 導 入 し た 際 の 影 響 を 予 測 ・検 討 す る う え で、1990. 年 代 後 半 の 、 い わ ゆ る 会 計 ビ ッ:グバ ンで の 経 験 を 辿 る こ と.はマ 有 益 で あ る.と.考 え られ る:』.会 計 ビ.ヅ.グ バ ンが ま さに.進め.られ よ..う と して い た時 期 に.おい て は 巡1企業 が保 有 す.る有 価 証 券 に 時 価 評 価.が適 用 され る こ.とは 大 きな 影 響 が あ る と考 え ら.れて い た 。 こ う した状 況 を 示 す 文 献 と して 、 伊 藤[1997](3頁)に. お い て.「企 業 経 営1こ最 も大 き な影 響 を 与 え る.もの と して 予 想. され る:のが 、 時 価 主 義 会 計 の 導 人 で.あ.る 」 と指 摘 され て.いる:もの.をあ げ る こ と.がで き る。 ま た 、こ の.当時 の.想定 され て い:た具 体 的 な影 響 と して は 、含 み 経 営 の 余 地 が 極 めて 狭.まる こ と 、 お よ び 、持 ち合 い株 式 に.時価 評 価.が導.入され 、評 価 差 額 が 純 資産 に 直 人 され る こ と によ って 、 ROEの. 水 準 が 引 き 下 げ ら れ る こ と のz点 で あ っ た 。 さ ら に、ROEの. ち.舎い株 式 の売 却 が.なされ 、 こ れ に.より株 価 水 準 が.rす. 低.ドを 防 止 す べ く、 持. る こ と もそ の 影 響 と して 懸 念 さ.れ. て い た の で あ る。 こ こで 予想 さ.れて い た変 化 は、 い わ ゆ る 目本 型 の経 営 シ ス テ ム を根 底 か ら 揺 さぶ る可 能 性 の あ る もの で あ り、 有 価 証 券 の 時 価 評 価 導 入 の 影 響 は極 め て 大 きい と考 え=.ら れ て い た が 、 その 影 響 は事 後.的に検 証 され 明.らか に さ.れて い る,、 こ う.した 会 計 ビ ッグ バ ン に よ.る影 響 を根底 か らの抜 本 的 な 変 化 と捉 え れ ば 、 わ が 国 に お い て は、 既 に、 大 き な変 化 は な され て お り、IFRSの. 導 .人は そ う した大 き な変 化 後 の 修 正 対 応. に 過 ぎ な い と捉 え る こ とが で き る は ず で あ る(5)。ま た、 会 計 ビ ッグ バ ン以 降 の対 応 を 国 内 基. 一327一.
(4) IFRS第9号. 「金融商 品」 が企 業 の有価 証券 保有 行 動 に 与え る影響 につ い ての考 察. 準 の 修 正 を図 っ た だ けの 変 更 で あ る と捉 え、IrRSの. 導 入 を従 来 と は次 元 の 異 な る大 き な 変. 化 と捉 えれ ば、 根 本 か ら異 な る大 き な 影 響 を も た らす 対 応 と捉 え る こ とが で き る と考 え られ る 、,仮に、IFRS第9号. 「金 融 商 品 」 の 導 入 が 会 計 ビ ッ グバ ン と は異 な る 大 き な 影 響 を も た. らす もの で あれ ば 、 企 業 の 有 価 証 券 保 有 行 動 に 影 響 を 与 えて 資 産 構 成 を 変 化 させ る だ け で な く、株 式 市 場 に影 響 を もた らす と と も にUo;、 現 行 の 企 業 へ の 課税 条 件 を見 直 さな い 場 合 に は (‑‑; 、 法 人 税 等 へ の 影 響 も少 なか らず 生 じ させ る こ と に な る と 考 え られ る。 な お 、 金 融 商 品 会 計 基 準 とIFRS第9号. 「金 融 商 品 」 で は有 価 証 券 の 分 類 と測 定 の 規 定 上. 相 違 は あ るが 、 評 価 方 法 が 原 価 か ら時 価 へ と な っ た 際 の よ うな抜 本 的 な変 化 は な い 。 ま た、 山 田[2009]で. 述 べ られ て い る よ うに 、 わ が 国 の 会 計 基 準 の 多 くの 部 分 が既 にIFRSと. 同 じ. で あ る、 その た め 、 わ が 国 の 企 業 が 会 計 ビ ッグ バ ンで 経験 し た親 会 計 基 準 導 入 の た め の 事 前 準 備 の 対 応 や そ の 影 響 等 に 比 べ 、IFRS導. 入 の 影 響 は 、 限 定 的 で あ る と考 え る こ と も可 能 で. あ る。 こ う した 認 識 に 加 え、 新 しい 会 計 基 準 に 対 す る企 業 の 事 前 準 備 に 向 け た行 動 が 見 受 け られ な い 場 合 に は 、 企 業 の 有 価 証 券 保 有 行 動 に も大 きな 変 化 は な い もの と考 え る こ とが 可 能 とな る。. 3.IFRS第9号. 3‑1基. 「 金 融商 品 」 導 入 に よ る有 価 証券 の分 類 と測 定. 準の概要. 国 際 会 計 基 準 審 議 会(11;はミ2009年11月12日 れ は、 従 来 の 基 準 で あ る国 際 会 計 基 準u31第39号. にIFRS第9号. 「 金 融 商 品 」 を公 表 した。 こ. 「tr融商 品:認. 号 「金 融 商 品」 に置 き換 え る3部 構 成 の プ ロ ジ ェ ク トの 第1部 第9号. 識 及 び 測 定 」 をIFRS第9 の 完 了 を示 して い る。IFRS. 「金 融 商 品 」 に お い て は、 金 融 負 債 を切 り離 し、 金 融 資産 の み が適 用 範 囲 と され て い. るが 、IAS第39号. と比 べ 比 較 可 能 性 を 改 善 し、 投 資 家 や そ の 他 の 利 用 者 に と っ て 財 務 諸 表. を 理 解 しや す くす る よ う な対 応 が な され て い る。 まt,IFRS第9号 用 発 効 期 日 は2013年1月1日. で あ り、 早 期 適 川 は2009年. わ が 国 に お い て は 、2009年sn16日. 「金 融 商 品Jの. 強制適. 度 末 決 算 よ り容 認 され て い る.. に企業 会計審議会 よ り 「 我 が 国 に お け る国 際 会 計 基. 準 の 取 扱 い に つ い て(中 澗 報 告 〉」U4'.が 公 表 され2010年3月. 期 か ら上 場 企 業 の 連 結 財 務 諸. 表 に 、 任 意 適 用 を 認 め る こ とが 適 当 と され て お り、 また 、'LO12年 を 目途 に強 制 適 用 の 是 非 が 判 断 され る こ とが 示 され て い る。 強 制 適 用 を行 う場 合 、 判 断 時期 か ら少 な く と も3年 の 準 備 期 間 が 必 要 で あ る こ と が示 され て い るが 、 全 上 場 企 業 にJ#に. 適 用 す るか 、 段 階 的 に 適 用 す. るか は、 改 め て 検 討 ・決 定 す る こ と と され て い る.な お、 こ の 中 間 報 告 に お い て は 、 わ が 国 の 会 計 基 準 をIFRSに. 収 敏 して い く こ と を継 続 す る必 要 性 が示 され て お り、 資 本 市 場 の 機 能. 発 揮 の 観 点 か ら も 高 品質 かつ 国 際 的 に整 合 的 な 会 計 基 準 の 整 備 が 求 め られ る と述 べ られ て い. 一328一. ら.
(5) IFRS第9号. 「 金 融 商品」 が 企業 の有価.証券保有 行 動 に与 え る影響 に つ いて.の考察. る。その一 一..・ ・ 方 で 、 今 後 もIrRSへ. の 収 敏 を推 進 す る に は 、 会 計 を巡 る 実 務 、 商 慣 行 、 取 引 先. との 関 係 、 さ らに は会 社 法 と の 関 係 や 税 法 との 問 題 を 調 整 す る必 要 が あ る こ と.も示 され て お りusi、会 計 基 準 のIFRS..へ の 収 敏 に際 して は、.連結 財 務 諸 表 を個 別 財 務 諸 表 に先 行 して機 動 的 に 改 訂 す る考 え方 が示 され て い る、 こ れ は 、 わ が 国 固 有 の 商 慣 行 や伝 統 的 な 会 計 実 務 に 関 連 が 深 い 個 別 財 務 諸表 と比 して 、 連 結 財 務 諸 表 は情 報提 供 機 能 の 強 化 及 び 国 際 的 な比 較 可能 性 の 向 上 の 観 点 が 重 視 され る こ と に起 因 して い る。. 3‑2有. 価証 券 の処 理. 現 行 基 準 で あ る金 融 商 品 会 計 基 準 に お い て は、 有 価 証 券 を保 有 目 的別 に 分 類 し、 そ の保 有 日的 に応 じ原 価 ま た は 時 価 で 測 定 す る処 理 方 法 が.と.られ て お り、 これ は基 本 的 にIAS第39 号 と同 様 で あ る と考 え られ る 。 これ に 対 し、1.FRS.第9号. 「金 融 商 品 」 に お い て は、 金 融 商. 品 の測 定 に関 して、 償 却 原 価 と公 正 価 値 の何 れ で 測 定.するか を決 定 す る た め 、 単 一 の ア プ ロ ー チ ⑯ を 採 用 して い る。 ま た 、 特 に 株 式 の 評 価 に つ い て 》 金 融 商 品会 計 基 準 に お い て は、 市 場 価 格 が な く時 価 評 価 か で き な い場 合 、.原価 評 価.する.ど..さ れ て い るが 、]FRS第9号 商 品 」 に お い て は 、 原 則 、 公 正 価 値 で.評価.する と さ.れて い る。 な.お、Iris第9.号. 「 金融 「 金融商. 品」 に お いて は、 市 場 価 格 が把 握 で き な くて も1.一 定 の 前 提 を お い た株 式 価 値 の 見 直 しを 毎 決 算 期 に 要 請 して い る.さ. らに 、 評 価 差 頷 に つ い て は 、.聖得 時 に お い て 、 当期 純 利 益 で処 理. す る.方法 か 、 あ るい は その 他 の 包 括 利 益 と して 処 理 し、 減 損 や 処 分 時 に お け る 当 期 純 利 益 で の リサ イ クル は行 わ な い と す る方 法 の い ず れ か を選 択 し、 その 後 の.区分 変 更 は認 め.ない こ と が 定 め られ て い る。 有価 証 券 の 取 扱 い に関 して の 、 金 融 商 品 会 計 基 準 とIFRS第9号. 「金 融. 商 品 」;..と の 焼 定...t:の 相 違 点 は.、その 評 価 方 法 お よ び評 価 差 額 につ いて の取 扱 い で あ り、己特 に IFRS第9号.「. 金 融 商 品 」..では 、 評 価 差 額 を.純資 産 直 入 した 場 合 に 、 売 買 差 額 も純 資産 直 入. す る取 扱 い で あ.乱 な お ㍉ 金 融 商 品会 計 基 準 に お い て既 に 、 保 有 目 的別 の 分 類 と有 価 証 券 の 時 価 評価 が導 入 さ れ て お り、 評 価 差 額 ぺ の 対 応 等 に.お.い て 規 定 上 、IFRS第9号. 「金 融 商 品 」 と 異 な る面 は あ. る もの の 、 その 分 類 と測 定 に お け る実 質 的 な側 面 に お い.て差 異 は な い と考 え られ る。特 に、 わ が 国 の 特 徴 で あ る持 ち合 い 株 式 の よ うな 戦 略 投 資株 式 の 評 価 差 額 を 当 期 純 利 益 で は な く包 括 利 益 に計 上 で き る と い う.取扱 い は 、 会 計 理 論 土 の 問 題 を除 けば 、 実 質 的 に現 行 の金 融 商 品 会 計 基1と 同 様 で あ る と考 え られ る。. ま た、IFRS第.9号. 「金 融 商 晶 」.が.採る.ビ.ジネ ス ・モ デ ル に よ る ア プ ロ ー チ は 従 来 の 経 営. 者 の 意 図 を.意味 す るの で は な く、 よ り高 次 で 企 業 の活 動 実 態 が伴 っ た もの で あ る と さ.れる。 しか しな が ら、 そ う した ビ ジ ネ ス ・モ デ ル を選 択 す るの は 企 業 の 経 営 者 で あ る.経 営 者 の 戦 略 的 な意 図 に 基 づ き行 っ た 意 思 決 定 の 結 果 と して 、 ビ ジ ネ.ス ・モ デ ル が 生 み 出 され 、 こ れ に よ り有 価 証 券 の 評 価.方法 が 異 な る の で あれ ば 、 これ は 広 義 の 経 営 者 の 意 纒 に よ る保 有 目的 別. 一329一. 一.
(6) IFRS第9号.「. 金.融商 品 」.が企 業 の 有 価 証 券 保 有 行 動 に.5.え る影 響 に つ い て の.考察. 分 類 と解 釈 す.るこ と が.口 ∫能 で あ る。 こ う した認 識 に立.てば.、IFRS第9号. 「金 融 商 品 」 と金. 融 商 品 会 討 基 準 と はギ 有 価 証 券 の 処 理 に お い て 本 質 的 に 差 異 は な い もの と して 考 え る こ.とが 可 能 で あ り、.企業 の 有 価 証 券 保 有 行 動 へ の影 響 と い う側 面 に.おい て も変 化 は 生 じな い もの と 推 察 され る。. 3‑3投 IFRS第9号. 資 有価 証 券 へ の影 響 「金 融 商 品 」 に お い て 投 資 有 価 証 券 は 、 トレ ー デ ィ ング 目 的 で 保 有 され る も. の 以 外 の 持 分 金 融 商 品(資. 本性 金 融 商 品)に. あた る と考 え られ る 。.その た め、 現 行 基 準 と同. 様 の 分 類 の 考 え方 を踏 襲 す れ ば 、 公 正 価 値 で 評 価 した評 価 差 額 は 当 期 損 益 に は 計 上 され ず そ の他 の包 括 利 益 に 計 上 され 、 リサ イ ク リ ング.せず に直 接 、 利 益 剰 余 金 に 振 替 え られ る こ とに な る 。 また,い っ た ん そ の他 の 包 括 利 益 で 表 示 す る こ と を 選 択 す る と、 事 後 的 に この 選 択 を 取 り消 す ζ と は で き な い と され て い る。 そ.㊧た め 、..IFRS第9号. 「 金 融 商 品1を. 導 入 し、 制. 度 上 の変 更 が 適 用 され れ ば 、 わ が 国 に お ける 投 資 有 価 証 券 に つ い て も変 化 が 生 じる可 能 性 も あ る と推 察 され る。 特 に 、 わ が国 の特 徴 で.ある持 ち.合い 株 式 が 投 資 有 価 証 券 に計 上 され て い る こ と を 勘案 す れ ば(ia;、その 影 響 を.考察 す る必 要 性 は 高 い.と考 え られ る。 金 融 商 品.会計基 準 が適 用 され た 際 に は 、 そ の 他 有 価 証 券 に 分 類 され た投 資 有 価 証 券 は 時価 評 価 され 、 貸 借 対 照 表 匠計 上 され た もの の 、 そ の評 価 差 額 は全 部 純 資産 直 入 法(181を採 用 す る場 合 に は、 評 価 差 益 お よび 評 価 差 損 は計.一Lされ ず1純. 資産 直 入 され る こ と に な っ た 。 そ の た め 、 部 分 純 資 産 直 入. 法(19;.で 処 理 し損 失 が 計 上 され な い限 り、..直 接 当期.損益 に 影 響 を与 え る こ と は なか っ たの で あ る。.... しか しな が ら、IFRS第9.号.「. 金.融商.品」:が適A.さ れ れ ば ㍉ 部 分 純 資 産 直 .入法 で 処 理 し損. 失 とす る.ご.と.は で き.ない 。.まt、.持 ち合 い株 式.を.含 むiXsZ'F3証. 券 を公 並 価 値 で 評 価 す る こ. とに よ り生 じる 評価 損 益 を 当期 損 益 に 反 映 させ な い 場 合 に は 、そ の 他 の 包 括 利 益 で表 示 され 、 こ こか ら リサ イ ク.リ.ン グせ ず に 直 接.利 益 剰 余 金 に振 替 え られ る こ と に な る 。.さらに 、.売却 時 に 計..i.でき た 損 益 が 計 上 で きな く な り、.有価 証券 の 売 却 に よ るい わ ゆ る 「 益 出 し」 が 不uJ 能 に.なる.ため 、従 来 考 え られ て い た有 価 証 券.を保 有 す る メ リ ッ トに 変 化 が生:じる 可 能性 も あ り得 る。 な お 、 こ.うした 変 化 が生 じた 際 に は、従 来 の 当 期 純 利 益 と い う利 益 に対 す る認 識 は 変 化 し て い る と考 え られ る た め、 単 に 表 示 され る利 益 額 の 変 化 を も っ て 影 響 の 大 小 を 論 じ る こ とは で きな い と い う こ とが で き る ⑳ 。 しか し、 新 しい基 準 が 導 人 さ.れる可 能 性 が あ る こ.との ア ナ ウ ン スメ ン ト効 果 を.検証 す る と い う意 味 で は 、重 要 な 研 究 対 象 で あ る と.考え られ る。. 一330一.
(7) IFRS第9号. 「 金融 商 品」 が企 業の有価 証券 保 有行 動 に与 える影 響 につ いて の考察. 4.企. 4‑1有. 業 の有価 証券 保 有 行 動 の 変化. 価 証券 の 変化 状 況. 有 価 証 券 に 時価 の 開 示 を 義 務 付 け る こ とが 公 表 さ れ た の は 、1990年 で あ る。 ま た実 際 に 1990年 度 か ら 公表 が 義 務 付 け られ て い る こ と を勘 案 す れ ば 、1989年 度 を企 業 が 時 価 の 公 表 を意 識 す る前 段 階 と位 置 付 け る こ とが 可 能 で あ る と考 え られ る。 そ こ で、1989年 度 末 の 有 価 証 券(市. 場 性 の あ る有 価 証 券 で 、a,的. に所 有 す る もの を 指 し以 下 、 有 価 証 券(短. 期保有 〉. 南. r. と い う)と 資 産 合 計 、 投 資 有 価 証 券 と資 産合 計 、 お よ び そ れ ら有 価 証 券 合 計 と資 本 合 計fit; の比 率 を基 準 と した場 合 の 各年 度 の推 移 を分 析 し た.な お 、 各 年 度 の デ ー タ は 日経NEEDS‑ FAMEに. よ る もの と し、 金 融 ・保 険 を除 く全 業 種 で 東 京 証 券 取 引 所 第 一 部 に1989年. 2008年 度 ま で 継 続 して 上 場 して い る3月 決 算 〔22;の 企 業921社 これ は継 続 的 な デ ー タ入 手 可 能 性 確 保 とIASやIFRS等. 度以 降. の もの を使 用 す る こ と とす る。. を意 識 す る こ と が可 能 な 企 業 規 模 等. を勘 案 し た 結 果 で あ る。 分析 結 果 は グ ラ フの 通 りで あ る 。. 有価 証券保有額及 び有価証券 関係比 率推移. 識. 円 兆 O. 10. 蕊 。。。. O. 9. e=n有 価証 券 〔 藍買 目的及 び短期vh有 〕 ご. Eヨ 投資有価 証 券〔子s}tを 含 む1 O. 8. 3000k. ■ D. 7. +有. 有価証 券合計(有 価証券+投 責 有価証券 〕 価証 券合計 体責本 合計比 率. zwow. 5. O. 魂一 有価証 券対 資産合計 比皐 2000%. 5. D. 4. O. 3. O. → 一投質有価 証券 対貫産 合計比 奉. iSOOA. iasom O. 2. m. 500%. o 「 年副. 』9篇[1弱0庄 度19〕 年Rte年. 雇1鰯. 鞘. 艶4庁監1田5『蕊19YP219Fア. 年度1鰯 年re99蜂. 健 皿ertr. oo協 .珈. 町 摩 眠PE度. 鵬. 厘A"F#度ear年. 度zvsr産. 隅7年 度 ㎜. 年度. 【1989年度 を基 準 と した場 合 の推 移 状 況'東 京 証券 取 引 所 第 ・ 部 に基 準 年 度 以 降 継 続}場 して い る3月 期 決 算企 業921社 の 結果 】 *本 稿 文 中 に おい て は,有 価 証券(売 買 目的 及 び短 期 所有)を 有 価 証 券(短 期 保有)と 表 紀 す る。. 4‑2有. 価 証 券 の 変 化 状況 につ いて の分 析. 金 融 商 品 会 計基 準 の 導 入 に よ り、1999年 度 か ら2000年. 度 に か けて 、 資 産 合 計 に 占 め る 投. 資 有 価 証 券 の 比 率 が 大 き く上 昇 して い る。 有 価 証 券 合 計 の 保 有 金 額 が 全 体 と して は、 増 加 傾. 一ssr一.
(8) IFRS第9号. 「 金 融 商nnn」 が 企 業 の 有 価 証 券 保 有 行 動 に 与 え る 影 響 に つ い て の 考 察. 向 に あ り.有 価 証 券(短. 期保 有)の. 資産 合 計 に 占 め る比 率 が..ド 降 して い る 中 、 投 資 有 価 証 券. の 資 産 合 計 に 占 め る比 率 が 高 ま っ た こ とは 、 有 価 証 券(短 期 保 有)か. ら投 資 有 価 証 券 へ の 保. 有 区 分 変 更 を指 向 す る対 応 が な され た もの と考 え る こ とが で き る。 ま た、 有 価 証 券 合 計 と資 本 合 計 の 比 率 の 増 加 は緩 や か な 変 化 に と ど ま っ て い る。 これ は、 資 本 と有 価 証 券 へ の 投 資 と の 関 係 は一 定 で あ る こ と を示 して お り、他 社 の 有 価 証 券 に 経 営 資 源 の 一 部 を投 資 す る とい う 意 思 決 定 に よ る.企業 行 動 を と る こ と につ い て は、 結 果 と して 経 営 者 が 一 貫 した 姿 勢 を貰 い て い る こ と を示 して い る もの と考 え る こ と が で き る。 こ う した 中 で、 投 資有 価 証 券 と資 産 合 計 の 比 率 の 増 加 は、 他 のre率 に比 べ 高 い 水 準 に あ る た め 、有 価 証 券(全 体 を指 す)を. 保有 す る. 企 業 は 、 投 資有fib証券 と して保 有 す る こ と を志 向 して い る と考 え る こ とが で き る 。 つ ぎ に、 時価 情 報 開 示 の 議 論 が な され た の は1990年. 度 で あ り、 実 際 に 注 記 情 報 と し て 開. 示 が な され た の も1990年 度 で あ る が 、 こ の 時 点 で は、 大 き な変 化 は 見 受 け られ な い 。 大 き な 変 化 は 、1999年 度 か ら2000年 度 に 見 受 け られ る。 これ は 、 注 記 情 報 の よ うに 、 単 に 開 示 情 報 が義 務 付 け られ る こ と と、 財 務 諸表 本 体 に 記 載 され る認 識 情 報 が 義 務 付 け ら れ る こ と に は 相 違 が あ り、 企 業 が 認 識 情 報 を重 視 し て い る こ と を示 す も の と考 え られ る(231。 金 融 商 品 会 計 基 準 導 入 の 議 論 の 中 で 時 価 評 価 の 議 論 が な され た の は 、1996Thtで. あ り、.金. 融 商 品 会 計 基 準 の 公 開 草 案 が 開 示 され た の が 、1998Tl度 で あ る。 そ して、 正式 な意 見 書 と し て 公 表 され たの が 、1999年1月 価 評 価 の 適 用 が2001年 2002年 度(た. で あ る。 実 際 に有 価SIDE'券 に 含 まれ る売 買G{的 有 価 証.券へ の 時. 度 、 投 資 有 価 証 券 に含 まれ る その 他 有 価 証 券 へ の 時 価 評 価 の 適 用 が. だ し、 前 倒 し適 用 可)か. ら と い うこ と を勘 案 す れ ば 、 こ う した基 準 の 改 訂情 報. や そ の 変 更 は、 有価 証 券 保 有 に 関 す る企 業 行 動 に 影 響 を与 え て い る とい う こ とを示 して い る とい え る 働 。 ま た、 こ こで の 分 析 結 果 は 、 開 示 情 報 に比 して 認 識 情 報 の 影 響 力 の 方 が大 きい こ と を示 した もの と い え る。 な お 、2009年11月12日 わ が 国 に お い て もIFRSの. にIASBよ. り、IFRSa';9号. 「 金 融 商 品 」 が 公 表 され る ま で に、. 取 扱 い に 関 す る検 討 が な され て お り、 分析 に 際 して は そ う した 経. 緯 を 確 認 す る必 要 が あ るPt5/。ま た、 本稿 で 好 象 と した.分析 期 間 の デ ー タ に は 、2007年8月 の 「 東 京.含意 」 まで の 情 報 が 、既 に 織 り込 まれ.てい る もの と考 え られ る ㈹ 、. 5.お. わ りに. こ れ まで の 議 論 か ら、 企 業 の4i1価証 券 保 有 行 動 にIFRS入 な い もの と考 え られ る、,また 、IFRS第9号. の事前準備 に向 けての変化 は. 「 金 融 商 品 」 が 本 質 的 に金 融 商 品 会 計 基 準 とn. 様 で あ る と い え る。 その た め 、 現 時 点 でICRS人. の 影 響 を.予想 す れ ば 、 企 業 の 保 有 す る有. 価 証 券 に 対 して の 影 響 は 限 定 的 で あ る との 見 解 を と る こ と が 可 能 で あ る と考 え られ る。 さ ら. 332一.
(9) IFRS第9号. 「 金 融商 品 」.が企 業0有 価証 券保 有行 動 に与 え る影 響 につ いて の考 察. に 、 企 業 の 有 価 証 券 保 有 行 動 は 資 本 との 関 係 に お い てxの. 範 囲 に あ り、 会 計 基 準 が変 更 さ. れ て も、 経 営 者 の ス タ ン ズ に.は変 化 が な い と い う こ と も確 認 で き た と考 え ら.れる。 こ う.した こ とか ら も・ .evネ 図 ヒ よ る保 有t的. ズ. 号r金. モ デ ・ゆ. よ り有 雛. 券 の緬. 方法罎. な る ζ.とを広 義 の 経 営 者 の意. 別 分 類 と解 釈 す る こ と に つ い て の 前 提 も成 り立 つ ζ と に な り、IFRS第9. 融 商 品」 が 本 質 的 に 金 融 商 品 会 計 基 準 と 同様 で あ る こ と を裏 付 け る こ とに 資 す る と考. え られ る。 ま た、IFRS第9号. 「金 融 商 品 」 で は 、 公 正 価 値 で 評 価.した 際 の 評 価 差 額 を そ の 他 の 包 括. 利 益 で 処 理 す る こ と を選 択 した場 合 、.有価 証 券 の 売 却 時 に 当 期 純 利 益 で の リサ イ クル が認 め られ て い な い 。 そ の た め 、 有 価 証 券 を い か な る保 有 目的 で 保 有 す るの か と い う観 点 か ら は、 最 終 分 類 の 時期 と考 え る こ と も可 能 で あ る。 た だ し、 会 計 上 、 当期 純 利 益 ま た は そ の 他 の 包 括 利 益 の 何 れ の利 益 と して 計 上 され よ う と も、 売 却 時 の キ ャ ッ シ ュへ の 影 響 は従 来 と変 化 が な い と考 え られ る た め 、 企 業 利 益 に 対 す るP識 に菱 化 が 生 じ ない 限 りに お い て は 、 企 業 の 有 価 証 券 保 有 行 動 は変 化 が生 じな い と考 え る.こと:がで きるb .なお. 、 本 稿 で 述 べ た結 論 につ き、 よ り正 確 な 判 断 を見 出す とい っ た視 点 か らは 、2009年 度. 決 算 以 降 の デ ー タを 分 析 し、 有 価 証 券 保 有 状 況 の 推 移 を 見 な が ら、IFRS第9.号. 「金 融 商 品 」. が 適 用 され た 後 の デ ー タ も含 め 実 証 的 な結 果 を示 す 必 要 が あ る と考 え られ る。 特 に、IFRS 第9号. 「.金 融 商 品」 が 公 表 さ.れ.た 翌 年 の201⑪ 年 度 と.2011年 度 に.事前 準 備 が あ る の か を検 証. す る こ と は、 本 稿 で の.予想 を裏 付 け る上 で重 要 で あ る 。 また 、.キャ ッシ ュの 観 点 か らは 、 国. 畔 である痢 税法がξρよう醐 応をと尋ρかとい・規 朝. 嫌rと. り重要になるも. の と考.え..ら.れ る。 こ う レた点 の 検 討 が、.今 後 の 課 題 で あ る,. 【住. 】.. (1)1ggg年. に企 業 会 計 審議 会 よ り.「金 融 商 品 に係 る.会計基 準 」 と して公 表 され た.会計 基 準 で あ るが 、2006. uに は企 業 会 計基 準 委 員会 よ り 「 金 融 商 品 に関 す る会 計基 準 」 と して 改 訂 され た.な お 、 本稿 に お い て は以 下 、 金 融 商品 会 計基 準 とよぶ 。 ②. 会計 基 準 を.本稿 で は 実践 規 範 と述 べ た が 、.本稿 で の考 察 の 対 象 と な る傘 融 商nnot会 計 基 準 は実 践 規 範 と し て 位 置 付 け られ て お り、 企 業 会 計 原 則 の 規 定 に優 先 し て適 用 され る と定 め られ て い る。.なお.、巾村 [2000](46頁)に. おい て は、 企 業 会 計 原 則 は制 度 会 計 の 中 心 に 据 え 設定 当初 の姿 に戻 そ う とい う考 え. 方 と実 践 規 範 と して改 善 して い こう とす る考 え方 が あ る との 指 摘 が あ る。 (3)金 融 商 品 の時 価 評 価 に お け る類 型 に つ い て は 、石 川[2000]〔190.196. .頁)に 詳.しい。 なお 》本 稿 で は、. 「時価 」 と 「公正 価値 」 をほ ぼ 同義 で使 用 して い る己 (4>本 稿 に お.いて は以 下、IFRS(lnternatlonalFinancialRepprfingStandard)ζ. 表 記 す る.p. (5)伊 藤 .[2003]に お い て は 、.5つの 仮 説 が構 築 され て お り、 収 荘 力が 大 きい 企 業 ほ ど、.時顧 評 価 を 前倒 し で導 入 す ると いっ た仮 説 を除 い て 、 支持 す る有意 な結 果 が示 され てい る。 (6)i.vn[2005]に. お いて は,5つ. の1)XuSViが 構 築.され て お り、 有 価 証券 の 売 却(ま た は評 価 減)を 事 前 に積. 極 的 に実 施 した企 業 ほ ど、 時 価 評 価 を前倒 しで 導 入 す る とい っ た仮 説 を 除 いて 、 支 持 す る有 意 な 結 果が. 一333一.
(10) IFRS第9号.「. 金 融商 品.Jが/の. 有 価証 券保有 行 動 に与 える影響 につ.いて の考察.. 示 され て い る。.:...........:.∫.....・.b囁. .... (7) .企 業g)収 肇 指 標 ≧ ← て 伊 藤/l2003Lで1みROEお.よ liln[zoos]で{#,ROA ⑧. .を1月い て 喝. ぴROS. ・.徳. ..㌣. .!分 予 信 営 業 利 益)を. カ レ蝶0鞘. 二iし. 用 い て い る の に 対 し、. て は謙. 異齢. め ら纏. し・・. 本 稿 で は 、 假 別 の 企 業 が と り得 る シ ナ リ オ を研 究 め 対 象 と しz.い る が 、 会 計 墓 準 導 入 の 国 際 的 調.整 の ジ ナ.リオ に 関 す る 先 行 研 究 と しで は 、 中 島. (9)こ. 「1.991]お よ び 加 藤[1996〕. う し.た見 解 は 、 山 田.[zoos].(7頁)./に. お:いて. を.あげ る ご.とが で き る 』.. 「ti本 の.会.t基 準 は すz.に8.一rgb1はIFRS.と. 同 じ.なめ. .で 、 テ ク ニ カ ル なiFiで 驚 く こ と は ほ とん ど な い は ず で す 」 と し て 示 され て い る 。 な お 、 これ 以 前 にiliRl. .[zoos](3頭)に. 抑. て!:正 騨1二. .タる粧. の騨 生Pる.言価 鞭. の7鷲. 稼得利益 で識. し・.他. 方 を稼 得 利 益 に 含 め な い こ と につ い て 、 「 理 想 的 な基 準 に 向 か っ て の 途 中段 階 と して の取 扱 い で あ る こ .とを意 識 した .もの と考 え られ る」 との見 解 が示 さ乳 て い る.こと は1.基 準 の 導 入 を検 討 す る う えで留 意 す べ き点 で あ る と考 え られ る。.... ..∴. {10)利 益 と株 価 に 相 関 関 係 が 存在 す る ことに つ いZは 、 桜井 .〔 坦9Q]や. 薄 井[2003]に. お い て、 実 証的 な研. 究 結果 が示 され て い る。 (11)金 融 商 品 会 計 基 準 等 の 導 入 に よ り 、 平 成12年. に 法 人 税 法 に.時価 主 義 が 導 入 され 、 売 買 目的 有 価 証 券 の. 評 価 益 に 課 税 さ れ る こ と に な っ た 経 緯 に つ い.て は 、金 芋[zoos](262.一263頁. 〉 に詳 しい 、. (12)本 稿 に お い て は 以 下 、IASB(lnternationalAccou「tiugStandardsBoard)と. 表 記 す る。. (13).本 稿 に お い て は 以 下 、 【AS(lnternationalAccounting.Standards)..r表. 記 す ξ 。 な お 、IAS39号. 品;認 融. 酬. 定 」(棉. で騨. 川r第. 婦. (lntenia50nalAccountingStandardsCommittee)〉. 員会(IASC. よ り 公 表 きれ 数 回 に 渡 り全 面 的 ま た は 部 分 的 に 改 訂. され て き た が 、 本 稿 で は2008年12.月.3.1Hま (i4):こ れ に 先 ウニち 、2007年8月. ≒奉 軌!よ ・1998年1こ国際 会計基鞍. 「金 融 商. で め 修 正 箇 所 を 皮 映.し た 基 準 書 を 用 い る 。.. に は 企 業 会a委.貸. 会 が.IASBと. の 間 で.IFRS..と.の コ ン バ ー ジ ェ ン.スの 取. 組 み に 係 る 「東 京 合 意 」 を 公 表 し て い る 。.. α5)『 う し.t点 に 鞭. 税 購 融[200斧 」.に 帥 て は ・.「 会#1法 幻 のa17に ・ .̲̀^一,atと 法 人 弾 の 一.zの 閑係 輝 要1・な りづ?あ る」 との 見 解 が 示 され て い る。 また 、河 崎..L20097.に お.いて は、:確定 決 算 主.義を維 持 し、gyresを 導 入.する. 関す る膿. やkRxの. して・.[:騨 駄 あhhを. 翫. 紳. 証. 鉾. 鴛. 場 合 に は、 「 連 ・単 分 離」 を原 則 とす べ き ことが 求 め られ る との 見 解が 示 され て い る. (16)こ の ア ブP一 チ は、 企 業 が金 融 商 品 を管 琿 す る方 法(事 業 モデ ル)と 金 融 商 品の 契 約 に基 づ い て生 成 さ れ るキ ャ ッシ ュ ・フ ロー の特 微 を基礎 と して い る。H.体 的 に は、 ビ ジ ネ ス ・モデ ル の 目的 が 契約 上 ゐ キ ャ ヅシ ー ・フ 白 一.の回 収 を 目的 とす る金 融 資産 の 保 有 で あ る ご と、 お よび金 融商 品 の契 約Lの キ ャ ッ「 シ ュ ・フ ゆ 一が.専ら元 本 お よび 利 息 の返 済 で あ る と と とい う二う の 基 準 を満 たす 場合 、金 融innは 償 却 原 価 で 測定 され る こ とと な るの で あ る。 (17)こ.の点 に つ いzは 、 伊 藤(2003](53貢)に お い て、 「関 連 会 社 以 外 の 企 業 との 持 ち合 い 株式 は 通 常 は .1.その他 有 価 証 券」 に 分類 され 、.その ぼ と ん どが 「 投 資 有 価 証 券(固 定 資 産).」に 計上 され:る」 と述 べ ら. れ て い る。 〔18)その他 有 価 証 券 の評 価 差 額 を当 期 の損 益 と して 処 理す る こ とな く、..税 効 果 を調 整 の上 、.貸借 対 照 表 の純 資産 の 部 に 計1.=する方 法 で あ る.. (19;そ σ)他有 価 証 券 に おい て,時 価 が取 得原 価 を..L回.る 銘 醐=係. る評 価 差 額(評 価 差 益).は 、.税効 果 を 調整. の 上、貸借 対 照 表 の 純資 産 の 部.に計 上 し、時価 が取 得原 価 を..卜 回 る銘柄 に係 る評価 差 額(評 価 差損)は 、 当期 の 損 失 と して処 理 し、 損 益 計算 書 に.計ヒす る方法 で.ある.。.な お 、部 分 純 資産 直入 法 ば. 継続 適 用 を. 前提 と して い る。.....'. (20)こ め点 に関 し,石 川[2009](35貞)に. お い て は、 「五ASBは 長 期 的 に は包#$利 益 一 本化 を[1論 ん で い る. だ け に(純 利 益 が消 え る)、 これ が 大 き な課題 と な る」 と.述べ られ て い る,、. 一334一.
(11) IFRS第9号. 「金 融 商 品」.が,?業.の有 価 証 券 保 有 行 動 に 与 え る.影響 に つ い て.の考 察. (21)本 稿 で 使 用 す る 資 本 合 計 の デ 直 タ は 、:純 資 産 合 計 か ら 新 株 予 約 権 を減.じ た.も.ので あ る 。 (22)企 業 デ ー タ は 晶 般 財 務 単 独 本 決 算 か ら抽 出 して.い る。.. (23)長 野[2004]〈124頁)に. お い て は 、 注ad'faよ. り も認 識 「 青報 の 方 が 重 視 さ れ て い る と い う こ と を示 し. て い る 点 に お い て 、 本 稿 で 示.し た.企業 行 動 に 関 す る見 解 と も 整 合 的 で あ.る と考 え.ら.れる 。 (24)JWG.[200〔. 〕]に お い て は 〜 こ の 時 期 に.,金 融 商 品 の 全 面 時 価 評 価 が 取 り ま と め ら れ 、.ド ラ フ ト基 準 と し. て示 され て い る。 (25;IFRS第9号. 「金 融 商 品 」 に 先 立 ち 、zoos年7nに. は 公 開 草 案..「金 融.商.品.=分 類 及 び 測 定 」 が 公 表 さ:れ. て い る 。 な お 、 わ が1玉1にお い て は 、..2005年 の 企 業 会 計 基 準 委 員 会 と;:IAS昼 の コ ンバ ー ジ ェ ン ス に 向 け た 合 意 が な さ れ 、2006年. に 企 業 会 計 審 議 会.よ.h「 会 計 基 準 の コ ンit一..ジ..エ.ンス.に向 け て. く意 見 書)」 が 公. 表 さ れ 、 さ らに 翌 年 、 企 業 会 計 基 準 委 員 会 と..IASBと.の 間 で.「東 京 合 意 」.… が な され て い る 。 (26)た だ し,2009年2f]に. 「我 が 国 に お け る 国 際 会 計 基 準 の 取 扱 い に つ 、 い て(中. て お り 、 企 業 は2008年 お い て 、IFRSを 日 にIFRSを. 間 報 告)案. 」 が公 表 さ れ. 度LIIに そ の 概 要 を う か が い 知 る こ と が 可 能 で あ っ た と い え る 。 な4J.わ. 適 用 し た 企 業 は 、20Q9年. 適 用 し た 決 算 短 信(連. 結)を. が国 に. 度 決 算 で は ほ と ん ど な い が 、 日 本 電 波 工 業 は 、2010年5月13 発 表 し て い る 。...、:・...,.. 【参 考 文 献 】 石 川 純 治[zooo]『. 時 価 会 計 の 基 本 問 題 』 中 央 経 済 社 。r. 石 川 純 治[2009]「. 金 融 危 機 と 会,t」. 伊 藤 邦 雄[1997]「. ビ ッ グ バ ン と 企 業 経 営 」 『証 券 ア ナ リ ス ト ジ ャ ー ナ ル 』 第35巻. 『税 経 通 信 』 第64.巻. 第12do 第9号.. 伊 藤 邦 雄[2003]「 コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス と 会 計 制 度 一 金 融 商 品 時 価 会 計 導 入 の 経 済 的 影 響 を 中 心 と し .て一Jrフ ィナ ン シ ャ ル ・ レ ビ ー ̲1第68rty、 薄井. 彰[2003]「. 会 計 利 益 と株 主 資 本 の 株 価 関 連 性:実. 証 的 証 拠 」 『経 済 志 林 』 第70巻. 浦ili直 浩[2002]「. 金 融 資 産 ・金 融 負 債 の 構 成 比 率 の 分 析 」 『税 経 通 信 』 第57巻. 笠 井 昭 次[zom]「. 有 価 証 券 損 益 の 性 格 」 「 田 商 学 研 究 』 第44巻. 笠 井 昭 次[2⑪04]「. 現 代 会 計 理 論 の2類. 加藤. 会 計 基 準 の 国 際 的 調 和 化 へ の 対 応 一IAS導. 厚[iyss]「. 型 」 『三 叩 商 学 研 究 』 第47巻. 第7.号. 第4号. 。. 。. 第5号. 第1号. 。. 入 の 仮 想 シ ナ リ オJ「 企 業 会 計j第48巻. 第1. 号。 金 子. 宏[zoos]『. 租税 法 』 弘文 堂 。. 河 崎 照 行[2009]「IFRS〔. 国 際 財 務 報 告 基 準)導. 企 業 会 計 基 準 委 員 会[2006]「. 入 と. 「中 小 企 業 の 会 計 」 の ゆ く え 」 『TKCJ第443号. 金 融 商 品 に 関 す る 会 計 基 準 」 企 業 会 計 基 準 第10号. 企 業 会 計 審 議 会[ins]「. 金 融 商 品 に 係 る 会 計 基 準 」。. 企 業 会 計 審 議 会[2006]「. 会 計 基 準 の コ ン バ ー ジ ェ ン ス に 向 け て(意.見. 企 業 会 計 審 議 会[2009aユ1.我 企 業 会 計 審 議 会[200961「 桜 井 久 勝[1990]「. 謝. 。. 。. 」,. が 国 に お け る 同 際 会 計 基 準 の 取 扱 い に つ い て(巾. 間 報 告)案. 我 が 国 に お け る 国 際 会 計 基 準 の 取 扱 い に つ い て(中. 」.. 間報 告 月。. 会 計 利 益 と株 価 変 化 の 実 証 的 関 連 性 一一.東証 第.一 部 企 業1977一. 一88年.一 」r国 民 経 済 雑 誌 」. 第 ユ61巻 第2号o 須m一[2000]「 辻. 正 雄['LOOga]「. 辻. 正 雄[2009b】. 税 効 果 会 副'の光 と影 」f税 経 セ ミナ ー]第45巻1.3号. 。. 金 融 商 品.会計 基 準 の 適 月.}と企 業 業 績 へ の 影 響(1)」1早 「金 融 商 品 会 言rの. 適 用 と企 業 へ の 影 響 に 関 す る分 析. 稲 出 商 学afi418・419合. 合 併.ti。 Plri昭 一[2005]「. 有 願 証 券 時 価 評 価 の 導 人II寺期 と 企 業 行 動 」 『..・ 橋 論 叢 』 第133巻. 一335. 併 号。. ② 」 『早 稲 田 商 学 』 第420・421. 第5ti,,.
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