- 1 - ロ シ ア 連 邦 連 邦 院 の 招 待 に よ る 同 国 公 式 訪 問 及 び 各 国 の 政 治 経 済 事 情 等 視 察 参 議 院 外 国 議 会 訪 問 議 員 団 報 告 書 団 長 参 議 院 議 員 松 山 政 司 同 榛 葉 賀 津 也 同 谷 合 正 明 同 井 上 哲 士 同 室 井 邦 彦 同 行 委 員 部 第 五 課 長 高 野 智 子 参 事 山 下 慶 洋 一 、 始 め に 本 議 員 団 は 、 ロ シ ア 連 邦 連 邦 院 の 招 待 に よ り 同 国 を 公 式 訪 問 す る と と も に 、 各 国 の 政 治 経 済 事 情 等 を 視 察 す る た め 、 平 成 二 十 九 年 七 月 十 六 日 か ら 二 十 三 日 ま で の 八 日 間 、 ロ シ ア 連 邦 、 ス ウ ェ ー デ ン 王 国 及 び ア イ ス ラ ン ド 共 和 国 の 三 か 国 を 訪 問 し た 。 日 程 は 次 の と お り で あ る 。 七 月 十 六 日 ( 日 ) 東 京 発 モ ス ク ワ 着 七 月 十 七 日 ( 月 ) マ ト ヴ ィ エ ン コ 連 邦 院 議 長 と の 会 談 在 留 邦 人 と の 意 見 交 換 エ ピ フ ァ ノ ヴ ァ 国 家 院 副 議 長 と の 会 談 ヴ ォ ス ク レ セ ン ス キ ー 経 済 発 展 次 官 と の 会 談 コ サ チ ョ フ 連 邦 院 国 際 問 題 委 員 長 と の 会 談 七 月 十 八 日 ( 火 ) 有 識 者 と の 懇 談 モ ス ク ワ 発 ス ト ッ ク ホ ル ム 着 七 月 十 九 日 ( 水 ) ス ウ ェ ー デ ン 国 会 議 事 堂 視 察 フ ォ ン ・ シ ド ヴ 国 会 議 員 と の 会 談 在 留 邦 人 と の 意 見 交 換 フ ォ シ ュ ル ン ド 国 会 外 務 委 員 長 と の 会 談 七 月 二 十 日 ( 木 ) ス ト ッ ク ホ ル ム 発 レ イ キ ャ ヴ ィ ク 着 ビ ャ ル ナ ソ ン 国 会 外 務 副 委 員 長 と の 会 談 ア イ ス ラ ン ド 国 会 議 事 堂 視 察
- 2 - ヘ ト リ ス ヘ イ ジ 地 熱 発 電 所 視 察 七 月 二 十 一 日 ( 金 ) シ ン グ ベ ト リ ル ( 中 世 ・ 部 族 会 議 場 跡 ) 視 察 フ リ ー ズ ヘ イ マ ル 農 場 視 察 七 月 二 十 二 日 ( 土 ) レ イ キ ャ ヴ ィ ク 発 ヘ ル シ ン キ 着 ヘ ル シ ン キ 発 七 月 二 十 三 日 ( 日 ) 東 京 着 二 、 会 談 等 の 概 要 ( 一 ) ロ シ ア 連 邦 ロ シ ア 連 邦 国 会 は 連 邦 院 ( 上 院 ) 及 び 国 家 院 ( 下 院 ) か ら 成 る 。 連 邦 院 は 、 八 十 五 の 連 邦 構 成 主 体 か ら 各 二 名 ( 行 政 府 代 表 及 び 立 法 府 代 表 各 一 名 ) が 議 員 と し て 選 出 さ れ る ほ か 、 ロ シ ア 連 邦 代 表 枠 と し て 大 統 領 が 最 大 十 七 名 の 議 員 を 任 免 す る こ と が で き る 。 任 期 は 連 邦 構 成 主 体 の 首 長 又 は 議 会 議 員 の 任 期 に 準 じ る た め 一 律 で は な い が 、 多 く は 四 、 五 年 と な っ て い る 。 国 家 院 は 、 定 数 四 百 五 十 名 、 任 期 五 年 で 、 選 挙 は 小 選 挙 区 と 比 例 区 が 半 々 で 行 わ れ る 。 日 露 関 係 に つ い て は 、 近 年 、 首 脳 会 談 が 度 々 行 わ れ る な ど 活 発 化 し て い る 。 昨 年 十 二 月 に は 、 日 露 経 済 交 流 の 促 進 に 向 け 日 本 側 か ら 提 示 し た 八 項 目 の 協 力 プ ラ ン の 具 体 化 の 推 進 を 確 認 し た 。 ま た 、 北 方 四 島 に お け る 日 露 共 同 経 済 活 動 に 関 す る 協 議 開 始 を 合 意 し 、 本 年 六 月 か ら 七 月 に か け 、 北 方 四 島 に お い て 官 民 調 査 団 の 現 地 調 査 が 実 施 さ れ た と こ ろ で あ る 。 1 ヴ ァ レ ン チ ナ ・ イ ヴ ァ ノ ヴ ナ ・ マ ト ヴ ィ エ ン コ 連 邦 院 議 長 と の 会 談 議 員 団 は 、 マ ト ヴ ィ エ ン コ 議 長 の ほ か 、 コ サ チ ョ フ 連 邦 院 国 際 問 題 委 員 長 、 リ ャ ザ ン ス キ ー 連 邦 院 社 会 政 策 委 員 長 、 リ ャ ブ ー ヒ ン 連 邦 院 予 算 ・ 金 融 市 場 委 員 長 及 び メ ー ゼ ン ツ ェ フ 連 邦 院 議 員 と 会 談 を 行 っ た 。 マ ト ヴ ィ エ ン コ 議 長 は 、 昨 年 十 月 か ら 十 一 月 に か け て 本 院 招 待 に よ り 訪 日 し 、 伊 達 忠 一 参 議 院 議 長 等 と 会 談 し て い る 。 マ ト ヴ ィ エ ン コ 議 長 か ら 、 本 議 員 団 に 対 し 歓 迎 の 意 が 示 さ れ る と と も に 、 改 め て 伊 達 参 議 院 議 長 の 訪 露 招 請 が あ っ た 。 松 山 団 長 は 、 こ れ に 対 し 感 謝 の 意 を 表 し た 後 、 本 議 員 団 は 参 議 院 と 連 邦 院 の 関 係 を 強 化 す べ く 訪 露 し た も の で あ る と 挨 拶 し た 上 で 、 伊 達 参 議 院 議 長 か ら マ ト ヴ ィ エ ン コ 議 長 へ の 書 簡 を 手 交 し た 。 マ ト ヴ ィ エ ン コ 議 長 か ら 、 近 年 は 特 に 参 議 院 自 由 民 主 党 ・ 日 露 議 員 懇 話 会 ( 懇 話 会 ) と 連 邦 院 露 日 議 会 間 ・ 地 域 間 協 力 支 援 協 議 会 ( 協 議 会 ) の 間 で 協 力 が 進 ん で い る が 、 連 邦 院 は 参 議 院 の 他 党 と の 関 係 も 重 視 し て お り 、 そ の 観 点 か ら も 超 党 派 の 本 議 員 団 の 連 邦 院 訪 問 を 歓 迎 し て い る 。 ま た 、 二 国 間 だ け で な く 、 列 国 議 会 同 盟 等 の 場 を 活 用 し た 多 面 的 な 議 会 間 協 力 を 強 化 す べ き で あ る 。 関 係 を 進 展 さ せ
- 3 - る 上 で 重 要 な の は 常 日 頃 よ り 交 流 を 行 う こ と で 、 頻 繁 に 会 え ば 相 互 理 解 も 進 み 、 個 人 的 関 係 が 深 ま れ ば 、 議 会 間 の 友 好 関 係 も 進 展 す る と の 発 言 が あ っ た 。 松 山 団 長 か ら 、 参 議 院 自 由 民 主 党 だ け で は な く 、 参 議 院 各 党 各 会 派 と 連 邦 院 の 協 力 が 進 む こ と が 重 要 で あ り 、 今 回 の 本 議 員 団 の 訪 露 が 、 参 議 院 と 連 邦 院 の 協 力 関 係 強 化 に 向 け た 大 き な 一 歩 と な る こ と を 期 待 し て い る と の 発 言 が あ っ た 。 マ ト ヴ ィ エ ン コ 議 長 か ら 、 貿 易 ・ 経 済 関 係 で は 、 八 項 目 の 協 力 プ ラ ン の 具 体 化 に 向 け 協 力 が 進 め ら れ て い る が 、 人 々 が 実 際 に 成 果 を 感 じ ら れ る こ と が 重 要 で あ る 。 両 国 国 会 は 、 二 重 課 税 防 止 な ど 、 両 国 関 係 を 進 展 さ せ る た め の 法 的 な 基 盤 強 化 の 面 で も 重 要 な 役 割 を 果 た す こ と が で き る と の 発 言 が あ っ た 。 松 山 団 長 か ら 、 我 が 国 は 領 土 問 題 を 解 決 し た い と の 意 欲 を 持 ち 、 日 露 関 係 の 進 展 に 真 剣 に 取 り 組 ん で お り 、 平 和 条 約 締 結 に 向 け て 、 議 会 間 の 信 頼 関 係 に 基 づ き 政 府 間 交 渉 を 更 に 後 押 し す る 必 要 が あ る と 考 え て い る 。 八 項 目 の 協 力 プ ラ ン に つ い て は 、 そ の 具 体 化 を 前 進 さ せ 互 恵 的 な 経 済 関 係 を 発 展 さ せ る こ と を 首 脳 間 で 合 意 し て お り 、 議 会 と し て も こ れ を 支 援 し た い と の 発 言 が あ っ た 。 マ ト ヴ ィ エ ン コ 議 長 か ら 、 平 和 条 約 は 、 全 面 的 な 関 係 強 化 、 国 民 同 士 の 信 頼 の 強 化 を 通 じ て 進 め ら れ な く て は な ら ず 、 双 方 の 利 益 の 合 致 が 必 要 で あ る 。 こ の 観 点 か ら 、 日 露 共 同 経 済 活 動 の 協 議 が 進 行 し て い る こ と は 重 要 と の 発 言 が あ っ た 。 2 オ リ ガ ・ ニ コ ラ エ ヴ ナ ・ エ ピ フ ァ ノ ヴ ァ 国 家 院 副 議 長 と の 会 談 エ ピ フ ァ ノ ヴ ァ 副 議 長 か ら 、 日 本 は ア ジ ア 太 平 洋 の 重 要 な 隣 国 で あ り 、 両 国 の 協 力 に よ り 、 ロ シ ア の 地 方 の 発 展 を 安 定 化 さ せ る こ と が で き る 。 ロ シ ア の 各 地 方 の 有 権 者 を 代 表 す る 国 家 院 議 員 と し て 、 最 近 の 二 国 間 関 係 の 発 展 を 高 く 評 価 し て い る 。 本 議 員 団 の 訪 問 に よ り 、 両 国 の 信 頼 関 係 が 一 層 発 展 し て い く こ と を 期 待 す る 。 友 好 的 交 流 だ け で な く 、 委 員 会 レ ベ ル で 喫 緊 の 課 題 に つ い て 意 見 交 換 す る こ と も 重 要 と 考 え る 。ま た 、先 般 、韓 国 で 各 国 議 会 関 係 者 の 国 際 会 議 が 行 わ れ た が 、 こ の よ う な 多 国 間 の 国 際 交 流 の 場 で も 日 本 と 協 力 し 、 政 治 、 経 済 、 人 的 交 流 、 民 間 外 交 等 の 促 進 に 寄 与 し て い く こ と を 期 待 し て い る と の 発 言 が あ っ た 。 松 山 団 長 か ら 、 近 年 活 発 な 首 脳 間 対 話 が 行 わ れ 、 様 々 な 分 野 で 両 国 の 協 力 が 発 展 し て い る 中 、 参 議 院 と 国 家 院 の 交 流 も 更 に 進 め た い 。 我 々 は 、 領 土 問 題 を 解 決 す べ く 二 国 間 関 係 の 発 展 に 努 力 し て い る と こ ろ で あ り 、 議 会 間 の 信 頼 関 係 の 構 築 が 、 平 和 条 約 締 結 に 向 け た 首 脳 間 の 対 話 を 後 押 し す る 意 味 で も 重 要 と 考 え て い る と の 発 言 が あ っ た 。 こ の ほ か 、 エ ピ フ ァ ノ ヴ ァ 副 議 長 か ら 、 自 身 の 政 界 入 り に か つ て 訪 日 し た こ と が 影 響 し て い る と の 紹 介 が あ っ た ほ か 、 日 本 の 高 い 品 質 管 理 へ の 評 価 や 男 女 平 等 の 推 進 に つ い て 言 及 が あ っ た 。 3 コ ン ス タ チ ン ・ イ ォ シ フ ォ ヴ ィ ッ チ ・ コ サ チ ョ フ 連 邦 院 国 際 問 題 委 員 長 と の 会 談 議 員 団 は 、 コ サ チ ョ フ 委 員 長 の ほ か 、 リ ャ ブ ー ヒ ン 連 邦 院 予 算 ・ 金 融 市 場 委 員 長 、 ク リ モ フ 連 邦 院 国 際 問 題 副 委 員 長 及 び メ ー ゼ ン ツ ェ フ 連 邦 院 議 員 と 会 談 を 行
- 4 - っ た 。 コ サ チ ョ フ 委 員 長 か ら 、 本 議 員 団 の 訪 問 に よ り 、 議 会 間 の 交 流 が 自 由 民 主 党 だ け で な く 超 党 派 に 広 が り 、 活 性 化 さ れ た こ と を 歓 迎 す る 。 こ の よ う に 議 会 間 交 流 が 活 発 化 し て い る こ と を 国 民 に 知 っ て も ら う こ と も 重 要 で あ る 。 本 質 的 な 部 分 は 首 脳 間 で 決 め ら れ る と し て も 、 そ の 結 果 を 出 す プ ロ セ ス に 議 会 は 関 与 し て い く べ き と の 発 言 が あ っ た 。 松 山 団 長 か ら 、 マ ト ヴ ィ エ ン コ 議 長 等 と の 会 談 に お い て も 、 議 会 間 交 流 拡 大 へ の 期 待 を 感 じ た 。 懇 話 会 と 協 議 会 の 間 で は 既 に 良 好 な 関 係 が 構 築 さ れ て い る が 、 参 議 院 と 連 邦 院 の 関 係 も 更 に 発 展 す る こ と を 期 待 す る と の 発 言 が あ っ た 。 こ の ほ か 、 リ ャ ブ ー ヒ ン 委 員 長 は ロ シ ア 極 真 空 手 連 盟 名 誉 総 裁 で あ り 、 ま た 、 来 年 は サ ッ カ ー ワ ー ル ド カ ッ プ が ロ シ ア で 開 催 さ れ る こ と か ら 、 空 手 や サ ッ カ ー 等 ス ポ ー ツ を 通 じ た 交 流 の 重 要 性 に つ い て 、 日 露 議 員 間 の 意 見 が 一 致 し た 。 4 ス タ ニ ス ラ フ ・ ヴ ォ ス ク レ セ ン ス キ ー 経 済 発 展 次 官 と の 懇 談 ヴ ォ ス ク レ セ ン ス キ ー 経 済 発 展 次 官 か ら 、 日 露 関 係 は 政 府 間 、 議 会 間 か ら 企 業 間 へ と こ れ ま で に な い 規 模 で 進 展 し て い る 。 ま た 、 我 々 は 地 域 間 交 流 も 重 視 し て い る 。 二 ○ 一 八 年 は 日 露 の 相 互 交 流 年 で あ り 、 交 流 が 更 に 増 え る こ と は 間 違 い な い 。 現 在 ま で の と こ ろ 貿 易 量 の 増 加 等 は さ ほ ど 多 く な い が 、 両 国 で 協 力 し て 結 果 を 出 す こ と が 重 要 で あ る と の 発 言 が あ っ た 。 松 山 団 長 か ら 、 経 済 発 展 省 が 八 項 目 の 協 力 プ ラ ン の 実 現 に 向 け 尽 力 し て い る こ と に 感 謝 す る 。 参 議 院 と し て も 、 八 項 目 の 協 力 プ ラ ン の 実 現 や 相 互 交 流 年 成 功 の た め 後 押 し を し た い と の 発 言 が あ っ た 。 5 有 識 者 と の 懇 談 議 員 団 は 、国 際 問 題 の 専 門 家 で あ る ア レ ク サ ン ド ル・ア レ ク サ ン ド ロ ヴ ィ ッ チ・ デ ィ ン キ ン 世 界 経 済 国 際 関 係 研 究 所 ( I M E M O ) 会 長 及 び ア ン ド レ イ ・ ヴ ァ デ ィ ー マ ヴ ィ ッ チ ・ コ ル ト ゥ ノ フ ロ シ ア 国 際 問 題 評 議 会 事 務 局 長 と 懇 談 し た 。 日 露 関 係 に つ い て 、 デ ィ ン キ ン 会 長 か ら は 、 両 国 間 に は 困 難 な 問 題 が あ る が 、 ま ず は 良 好 な 部 分 か ら 進 め る こ と は 、全 体 に 良 い 影 響 を 与 え る と の 発 言 が あ っ た 。 コ ル ト ゥ ノ フ 事 務 局 長 か ら は 、 日 露 首 脳 間 で こ れ ほ ど 緊 密 な 接 触 が あ っ た 時 期 は な く 、 大 き な 前 進 が 可 能 で は な い か と の 期 待 は あ る 。 今 後 は 、 具 体 的 な 問 題 を 議 論 し て い く 中 で 、 両 国 に お け る 期 待 感 を コ ン ト ロ ー ル す る こ と が 重 要 と の 発 言 が あ っ た 。 こ の ほ か 、 ロ シ ア 内 政 、 北 朝 鮮 問 題 、 露 米 関 係 、 露 中 関 係 等 に つ い て 意 見 交 換 が 行 わ れ た 。 ( 二 ) ス ウ ェ ー デ ン 王 国 ス ウ ェ ー デ ン 国 会 は 一 院 制 ( 定 数 三 百 四 十 九 名 、 任 期 四 年 ) で あ り 、 選 挙 は 全 議 席 比 例 代 表 制 ( ほ ぼ 県 単 位 の 選 挙 区 ) を 採 用 し て い る 。 1 ビ ョ ー ン ・ フ ォ ン ・ シ ド ヴ 国 会 議 員 と の 会 談
- 5 - フ ォ ン ・ シ ド ヴ 議 員 ( 社 民 党 ・ 与 党 ) は 、 二 ○ ○ 二 年 か ら 二 ○ ○ 六 年 ま で 国 会 議 長 を 務 め 、 貿 易 大 臣 や 国 防 大 臣 な ど の 要 職 も 歴 任 し て い る 。 現 在 は 、 二 ○ 二 一 年 以 降 の 国 の ト ー タ ル ・ デ ィ フ ェ ン ス の 方 向 性 を 検 討 す る 防 衛 及 び 安 全 保 障 検 討 委 員 会 委 員 長 で あ る 。 議 員 団 は 、 本 会 談 に 先 立 ち 、 ス ウ ェ ー デ ン 国 会 議 事 堂 内 を 視 察 し た 。 会 談 で は 、 フ ォ ン ・ シ ド ヴ 議 員 か ら 歓 迎 の 意 が 示 さ れ た 後 、 ス ウ ェ ー デ ン の 政 治 情 勢 に 関 す る 説 明 が あ っ た 。 同 国 に は 、 伝 統 的 に 左 右 の ブ ロ ッ ク に 分 か れ た 五 つ の 政 党 が あ り 、 そ の 中 で 、 約 四 十 年 に わ た り 社 民 党 が 政 権 を 握 っ て き た 。 し か し 、一 九 八 〇 年 代 以 降 、新 し い 政 党 が 国 会 に 議 席 を 獲 得 す る よ う に な り 、現 在 は 、 社 民 党 及 び 環 境 党 が 少 数 連 立 政 権 を 樹 立 し て い る 。 こ れ ら 連 立 与 党 及 び 政 策 の 近 い 左 翼 党 が 赤 緑 連 合 と 呼 ば れ 、 議 席 の 約 四 割 を 占 め る 一 方 、 中 道 右 派 連 合 ( 穏 健 党 ほ か 三 党 ) が 約 四 割 、 移 民 規 制 強 化 を 主 張 す る ス ウ ェ ー デ ン 民 主 党 が 約 二 割 の 議 席 を 持 つ 。 赤 緑 連 合 が 過 半 数 を 持 た な い 中 、 二 年 前 に 政 府 予 算 が 否 決 さ れ た こ と が あ り 、 こ の 秋 か ら 始 ま る 二 ○ 一 八 年 予 算 審 議 が 当 面 の 課 題 で あ る と の こ と で あ っ た 。 松 山 団 長 か ら は 、 来 年 、 日 ス ウ ェ ー デ ン 外 交 関 係 樹 立 百 五 十 周 年 を 迎 え る 中 、 両 国 の 議 会 間 交 流 の 更 な る 発 展 を 期 待 す る と の 発 言 が あ り 、 議 員 団 か ら は 、 ア ジ ア の 安 全 保 障 を 考 え る 上 で も 、 本 年 共 に 国 連 安 保 理 非 常 任 理 事 国 を 務 め る 日 本 と ス ウ ェ ー デ ン の 協 力 関 係 は 重 要 で あ る と の 発 言 が あ っ た 。 議 員 団 か ら 、 現 在 は 少 数 与 党 と い う こ と だ が 、 過 半 数 を 確 保 す る た め に 他 党 と も 連 立 を 組 む こ と は 考 え な い の か と の 質 問 が あ っ た 。 フ ォ ン ・ シ ド ヴ 議 員 か ら 、 ス ウ ェ ー デ ン で は 、 相 対 的 過 半 数 、 す な わ ち 賛 成 数 が 反 対 数 よ り 多 け れ ば 、 賛 成 数 が 五 〇 % 以 上 に 達 し て い な く て も 法 案 を 可 決 で き 、 そ れ が 少 数 与 党 で も 政 権 運 営 が 可 能 で あ る 理 由 の 一 つ で あ る 。 ま た 、 社 民 党 と 密 接 に 協 力 す る 政 党 は 大 き く 支 持 を 失 う 傾 向 が あ る こ と に も 留 意 す る 必 要 が あ る と の 発 言 が あ っ た 。 議 員 団 か ら 、 ス ウ ェ ー デ ン は 総 選 挙 の 投 票 率 が 前 回 八 六 % で あ る な ど 非 常 に 高 い 理 由 に つ い て 質 問 が あ り 、 フ ォ ン ・ シ ド ヴ 議 員 か ら 、 国 民 が 投 票 し や す い よ う に 制 度 を 整 え た こ と 、 戦 後 、 社 会 福 祉 が 大 き な 政 治 テ ー マ と な り 女 性 の 投 票 が 増 え た こ と 、 現 在 は 移 民 問 題 に 関 心 を 寄 せ る 者 が 多 く 投 票 す る よ う に な っ た こ と が あ る と の 発 言 が あ っ た 。 2 ケ ネ ス ・ フ ォ シ ュ ル ン ド 国 会 外 務 委 員 長 と の 会 談 フ ォ シ ュ ル ン ド 委 員 長 ( 社 民 党 ・ 与 党 ) か ら 歓 迎 の 意 が 示 さ れ た 後 、 同 委 員 長 は 本 年 三 月 に 訪 日 し た が 、 参 議 院 外 交 防 衛 委 員 長 等 と 会 談 を 行 っ た ほ か 、 長 崎 を 訪 問 し 被 爆 者 と 懇 談 を 行 う な ど 貴 重 な 機 会 と な っ た と の 発 言 が あ っ た 。 議 員 団 か ら 、 北 朝 鮮 の 核 ・ ミ サ イ ル 問 題 は 危 機 的 状 況 で あ り 、 ま た 、 日 本 に は 拉 致 問 題 も あ る が 、 国 際 社 会 の 対 応 は 足 並 み が そ ろ っ て い る と は 言 え な い と の 発 言 が あ り 、 フ ォ シ ュ ル ン ド 委 員 長 か ら 、 北 朝 鮮 に 対 し て は 、 短 期 的 に は 核 開 発 の た め の 資 金 や 技 術 の 提 供 を 完 全 に 絶 つ こ と が 必 要 だ が 、 同 時 に 、 こ れ は 簡 単 な 課
- 6 - 題 で は な い が 、 政 治 的 対 話 も 必 要 と 考 え て い る と の 発 言 が あ っ た 。 議 員 団 か ら 、 日 本 は ど の 国 よ り も 核 兵 器 廃 絶 を 目 指 し て い る 国 で あ る 一 方 、 現 実 の 脅 威 に 直 面 し て お り 、 核 兵 器 禁 止 条 約 の 交 渉 に 不 参 加 で あ る が 、 核 保 有 国 と 核 非 保 有 国 を 橋 渡 し す る 役 割 が あ る と 考 え て お り 、 ス ウ ェ ー デ ン に も 協 力 し て も ら い た い と の 発 言 が あ り 、 フ ォ シ ュ ル ン ド 委 員 長 か ら 、 自 身 は 核 兵 器 禁 止 条 約 に 前 向 き な 立 場 で 、 秋 の 国 会 で 同 条 約 批 准 に 向 け 議 論 が 行 わ れ る 予 定 だ が 、 一 部 野 党 は 反 対 す る か も し れ な い 。 日 本 の 置 か れ て い る 特 別 な 立 場 は 理 解 す る と の 発 言 が あ っ た 。 ( 三 ) ア イ ス ラ ン ド 共 和 国 ア イ ス ラ ン ド 国 会( ア ル シ ン グ )は 一 院 制( 定 数 六 十 三 名 、任 期 四 年 )で あ り 、 選 挙 は 全 議 席 比 例 代 表 制 ( 選 挙 区 は 六 ) を 採 用 し て い る 。 1 ヴ ィ ル ヒ ャ ル ム ル ・ ビ ャ ル ナ ソ ン 国 会 外 務 副 委 員 長 と の 会 談 議 員 団 は 、 ビ ャ ル ナ ソ ン 副 委 員 長 ( 独 立 党 ・ 与 党 ) の ほ か 、 グ ズ ム ン ド ソ ン 議 員 ( 左 派 緑 運 動 ・ 野 党 ) 、 グ ン ナ ル ス ド ッ テ ィ ル 議 員 ( 進 歩 党 ・ 野 党 ) 、 フ リ ズ リ ク ソ ン 議 員 ( 改 革 党 ・ 与 党 ) 、 ハ ー ラ ル ズ ド ッ テ ィ ル 議 員 ( 独 立 党 ・ 与 党 ) 、 エ イ ナ ル ソ ン 議 員 ( 独 立 党 ・ 与 党 ) と 会 談 を 行 っ た 。 ビ ャ ル ナ ソ ン 副 委 員 長 及 び グ ン ナ ル ス ド ッ テ ィ ル 議 員 は 、 昨 年 の 日 ・ ア イ ス ラ ン ド 外 交 関 係 開 設 六 十 周 年 に 当 た り 、 日 ア イ ス ラ ン ド 友 好 議 員 団 の 一 員 と し て 訪 日 し て い る 。 ビ ャ ル ナ ソ ン 副 委 員 長 か ら 、 歓 迎 の 意 が 示 さ れ る と と も に 、 ア イ ス ラ ン ド 国 会 は 世 界 最 古 の 国 会 と 言 わ れ て お り 、 そ の 歴 史 に 誇 り を 持 っ て い る こ と 、 昨 年 訪 日 し た 際 に は 温 か い も て な し を 受 け 、 ま た 、 身 の 回 り に 日 本 製 品 も 多 く 、 日 本 に 対 し て 敬 意 を 持 っ て い る こ と 、 日 本 で 行 っ た 数 々 の 会 談 の 中 で は 、 特 に 男 女 平 等 の 推 進 が 求 め ら れ て い る こ と を 感 じ た と の 発 言 が あ っ た 。 松 山 団 長 か ら は 、両 国 は 島 国 か つ 火 山 国 で あ る こ と 、水 産・捕 鯨 国 で あ る こ と 、 安 全 保 障 分 野 を 始 め 欧 米 各 国 と 緊 密 な 協 力 関 係 に あ る こ と 、 さ ら に は 長 寿 国 で あ る こ と な ど 多 く の 共 通 点 が あ り 、 両 国 の 協 力 関 係 及 び 議 会 間 交 流 が 一 層 促 進 さ れ る こ と を 希 望 し て い る と の 発 言 が あ っ た 。 ア イ ス ラ ン ド 側 か ら 、 北 極 政 策 に 関 し 、 北 極 評 議 会 ( 北 極 圏 に 係 る 共 通 課 題 に 関 し 、 北 極 圏 八 か 国 間 の 協 力 ・ 調 和 ・ 交 流 の 促 進 を 目 指 す も の 。 日 本 は オ ブ ザ ー バ ー と し て 参 加 。 ) 等 で 日 本 と 協 力 し た い 。 温 暖 化 問 題 、 天 然 資 源 の 利 用 、 北 極 航 路 の 開 発 な ど 日 本 に と っ て も 取 り 組 む 価 値 は 高 い と の 発 言 が あ っ た 。 議 員 団 か ら 、 北 極 圏 の 可 能 性 に 期 待 し て お り 、 提 案 に 賛 同 す る と の 発 言 が あ っ た 。 議 員 団 か ら 、 ア イ ス ラ ン ド は 世 界 一 男 女 格 差 が 小 さ い 国 と さ れ て お り 、 国 会 議 員 の 女 性 比 率 は 四 七 ・ 六 % で あ る と こ ろ 、 議 員 の 男 女 比 が ほ ぼ 均 等 を 達 成 し た 理 由 に つ い て 質 問 が あ っ た 。 ア イ ス ラ ン ド 側 か ら は 、 政 党 が 自 発 的 に ク オ ー タ 制 を 導 入 し て い る こ と の 説 明 が あ る 一 方 、 ア イ ス ラ ン ド に お い て も 男 女 平 等 は い ま だ 不 十 分 で あ り 、 例 え ば 父 親 の 育 児 休 暇 取 得 率 向 上 や 男 女 の 給 与 格 差 解 消 な ど が 必
- 7 - 要 で あ る と の 発 言 が あ っ た 。 ビ ャ ル ナ ソ ン 副 委 員 長 か ら 、 日 ア イ ス ラ ン ド 自 由 貿 易 協 定 を 締 結 す る こ と は 両 国 に と っ て 利 益 が あ り 、 ア イ ス ラ ン ド 国 会 と し て 協 定 締 結 に 向 け た 交 渉 を 促 す 決 議 を 行 っ た と の 説 明 が あ っ た 。 ま た 、 両 国 に お い て 租 税 条 約 締 結 の 手 続 が 進 行 中 で あ る が 、 将 来 的 に 航 空 協 定 締 結 も 希 望 す る こ と 、 さ ら に は ハ ン ド ボ ー ル 日 本 代 表 監 督 が ア イ ス ラ ン ド 人 で あ る こ と に も 言 及 が あ り 、 友 好 関 係 を 今 後 も 発 展 さ せ た い と の 発 言 が あ っ た 。 会 談 後 、ビ ャ ル ナ ソ ン 副 委 員 長 の 案 内 で ア イ ス ラ ン ド 国 会 議 事 堂 内 を 視 察 し た 。 ま た 、 議 員 団 は 、 シ ン グ ベ ト リ ル を 視 察 し た 。 同 地 は 、 九 三 ○ 年 に 世 界 で 初 め て 一 般 民 衆 も 参 加 が 許 さ れ た 民 族 会 議 ( ア ル シ ン グ ) が 開 か れ た 場 所 で 、 ア イ ス ラ ン ド 国 会 は 、 一 七 九 八 年 ま で 同 地 で 開 か れ て い た 。 2 地 熱 の 活 用 ア イ ス ラ ン ド は 北 米 プ レ ー ト と ユ ー ラ シ ア プ レ ー ト の 境 界 に 位 置 す る 火 山 国 で あ り 、 地 熱 を 再 生 可 能 エ ネ ル ギ ー と し て 積 極 的 に 利 用 し て い る 。 同 じ く 火 山 国 で あ る 日 本 と は 地 熱 分 野 で 長 く 協 力 関 係 に あ り 、 ア イ ス ラ ン ド の 地 熱 発 電 の タ ー ビ ン は 、 ほ ぼ 全 て が 日 本 製 で あ る 。 議 員 団 は 、 ヘ ト リ ス ヘ イ ジ 地 熱 発 電 所 を 視 察 し 、 同 発 電 所 を 所 有 す る レ イ キ ャ ビ ク エ ナ ジ ー の ビ ャ ル ナ ソ ン 最 高 経 営 者 か ら 、 地 熱 発 電 の 仕 組 み 、 同 発 電 所 の 特 徴 や 今 後 の 展 望 等 に つ い て 説 明 を 受 け た 。 同 最 高 経 営 者 は 、 ア イ ス ラ ン ド に お い て も エ ネ ル ギ ー 企 業 は 男 性 優 位 で あ っ た が 、 金 融 危 機 の 際 、 経 営 改 革 の 観 点 か ら 男 女 平 等 を 進 め 、 そ れ が 企 業 と し て よ り 良 い 意 思 決 定 と 職 場 環 境 を も た ら し て い る こ と を 強 調 し て い た 。 ま た 、 北 極 圏 に 領 土 を 持 つ ア イ ス ラ ン ド に お い て 、 地 熱 温 水 ( 地 熱 発 電 所 か ら の 温 排 水 を 含 む ) は 暖 房 に 使 用 さ れ て い る 。 議 員 団 は 、 地 熱 温 水 を 利 用 し た 温 室 で 一 年 中 ト マ ト 栽 培 を 行 う フ リ ー ズ ヘ イ マ ル 農 場 を 視 察 し た 。 三 、 終 わ り に 外 国 議 会 訪 問 班 は 、議 会 間 交 流 の た め 本 年 度 よ り 新 た に 設 け ら れ た 班 で あ る が 、 今 回 、ロ シ ア 連 邦 連 邦 院 議 長 を 始 め と す る 各 国 の 議 員 や 政 府 要 人 と の 会 談 を 行 い 、 国 政 の 重 要 課 題 等 に つ い て 相 互 理 解 を 深 め 、 日 本 と 各 国 の 議 会 間 交 流 の 一 層 の 推 進 及 び 友 好 親 善 に 寄 与 す る こ と が で き た 。 特 に 、 ロ シ ア と の 間 で は い ま だ 領 土 問 題 が 存 在 す る 中 、 日 露 議 員 間 に お い て 、 国 民 を 代 表 す る 議 員 同 士 の 対 話 を 進 め る こ と は 、 政 府 間 対 話 を 後 押 し す る と い う 観 点 か ら も 重 要 で あ る と の 認 識 が 共 有 さ れ た こ と は 、 非 常 に 有 益 で あ っ た と 考 え る 。 ま た 、 モ ス ク ワ 及 び ス ト ッ ク ホ ル ム で は 、 そ れ ぞ れ 日 系 企 業 で 責 任 あ る 立 場 に あ る 在 留 邦 人 の 方 々 と 懇 談 し 、 両 国 の 社 会 経 済 事 情 、 事 業 展 開 の 現 状 と 課 題 、 議 会 ・ 政 府 へ の 要 望 等 に つ い て 意 見 交 換 を 行 い 、 認 識 を 新 た に す る こ と が で き た 。 今 回 の 訪 問 に 際 し 、 各 国 議 会 及 び 訪 問 機 関 の 関 係 者 、 並 び に 上 月 豊 久 在 ロ シ ア
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大 使 、 山 崎 純 在 ス ウ ェ ー デ ン 大 使 、 北 川 靖 彦 在 ア イ ス ラ ン ド 大 使 及 び 山 本 条 太 在 フ ィ ン ラ ン ド 大 使 を 始 め 、 在 外 公 館 員 等 多 く の 方 々 か ら 多 大 な る 支 援 を 得 た 。 お 世 話 に な っ た 皆 様 に 対 し 、 こ の 場 を お 借 り し て 心 よ り 厚 く 御 礼 申 し 上 げ る 。