• 検索結果がありません。

都市計画支援のための時空間情報共有システムの構築に関する研究

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "都市計画支援のための時空間情報共有システムの構築に関する研究"

Copied!
4
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

都市計画支援のための時空間情報共有システムの構築に関する研究

方 吉,佐土原 聡,吉田 聡

A study about spatio-temporal information sharing system for urban planning

Ji FANGSatoru SADOHARASatoshi YOSHIDA

Abstract: The Authors have been developing a spatio-temporal information sharing system used ArcGIS Server for urban planning. By using the System we can manage the geometry change history of regionalization map and historical population. With customized Geodatabase, the prototype system both supports requirements of spatio-temporal representation and inherits the functions of ArcGIS.

Keyword: 時空間情報共有システム(spatio-temporal information sharing system),

ジオデータベース(GeoDatabase),都市計画(urban planning)

1.はじめに

日本の都市では,少子高齢化の進展に伴い,

医療や保健,福祉ニーズが増加することにより,

これらのサービスを円滑に提供できるよう人材 の確保や専門性の向上が求められる。労働力人 口の減少による地域活力の低下の難題を解決す るために,都市計画において,町丁目,字のよ うな不規則な小区域の人口構成,人口動態の時 系列的な把握が必要と考えられる。

一方,日本の都市では,経済急成長期に成長,

拡大して都市地域は大きく変貌したが,現在は 縮小,再編,都心回帰をキーワードとする変化 が進行している。都市地図上の空間データが 日々更新され,形を頻繁に変えていく。

しかし,現在の都市計画基本図システムでは,

空間データや属性データの変化の履歴保存とい ったことは考えられてはいない。このため,地 図データは年度ごと,あるいは整備のたびに上 書きされて更新され,過去の地図データは消去 されてしまう。これは,貴重な歴史データを削 除しているともいえる。

都市計画における都市の空間構造の把握に は,区域の幾何属性と位相属性だけでは不十分 で,各区域が有する社会的,経済的な主題属性 をも考慮する必要である。しがし,今までの都 市行政区域の人口など主題属性の歴史記録は 地名だけに依存し,区域範囲の幾何変化の履歴

――――――――――――――――――---

方吉:〒240-8501 横浜市保土ヶ谷区常盤台 79-1 横浜国立大学環境情報学府 Tel.045-339-4246

E-mail:[email protected]

と連携して分析を行うことが困難な場合が多 い。

2. 研究内容

以上のような背景から,本研究は近年高齢者 が明らかに増加した横浜市栄区を研究対象エリ アに選択した。

具体的な研究内容の展開は 2 つの段階がある。

先ず,横浜市栄区を対象エリアに,GIS を用い て栄区の行政区域の幾何変化履歴データを作成 し,Geodatabase に時間スキーマを導入し,都 市の幾何属性変化履歴と既存経年統計人口デー タを連携させて,既存統計データを正確に,視 覚的に分析を支援する。そして,その成果をも とに,近年急速に発達した WEB 技術を導入し,

WebGIS を用いて時系列的な空間変化と連携し た属性情報を公開共有できるプロトタイプシス テムを構築した。最終的には「市民参加型都市 計画」の実現を支援する。

2.1 研究対象地の概要

横浜市栄区では,昭和 40 年代から 50 年代前 半にかけて,丘陵地を中心とした大規模な住宅

図1.1986 年 11 月3日時の栄区(28 か町)

(2)

地開発が行われ,人口が急増し,住宅都市とし て大きく変貌を遂げた。こ のような人口の急増 に対応し,地域による身近な行政を推進するた めに,昭和 61 年 11 月 3 日行政区再編成が実施 され,横浜市戸塚区から分区した。栄区区制施 行から栄区の町丁目廃置分合及び町丁目人口も 著しく変化している。

図 2.2001 年 10 月 22 日後の栄区(54 か町)

2.2 既存統計人口データに関する調査

現在,横浜市の統計ポータルサイトで横浜市 町丁目の人口データを入手できる,更に,その データは月1回,最新の情報に更新されている。

ここでは,例として,飯島町と小菅ヶ谷町の人 口変動図を作成した。単純に人口変化の数字か ら見ると,小菅ヶ谷町ように人口急変動の原因 解明ができない。

図 3.飯島町 1969~2006 年人口変化

図 4.小菅ヶ谷町 1969~2006 年人口変化 筆者は横浜市市民局の「横浜市町区域要覧」

(H8~H16 )と各年度ゼンリン社紙地図に基づ いて,栄区の町丁目地図の GIS データを作成し た。それによって,地名が変わらなくでも町丁 目の範囲の変化の影響で小菅ヶ谷町の人口が 急変していることを明らかにした。

実施年月日:1987 年 06 月 15 日 告示:昭和 62.06.12 県告示 509

実施年月日:1989 年 08 月 21 日 告示:平成元.07.04 県告示 587

実施年月日:19940926 告示:平成6.06.28県告示576

実施年月日:19951016 告示:平成70721県告示675

(3)

実施年月日:19961021 告示:平成 08.08.09 県告示 685

実施年月日:19981019 告示:平成 10.08.25 県告示 224

実施年月日:20001023 告示:平成 12.08.25 県告示 259 図 5.飯島町と小菅ヶ谷町変遷 2.3 時空間データベースの構築

本研究では時間スキーマを導入する為に時間 依存するプロパティをもつ一般モデル地物(太 田,2005)に関する研究を参考して,ESRI 社の Geodatabase をベースに時空間データベースを 構築した。

ESRI 社の Geodatabase 中に,1 個の地図の図 層由 B,F,S,A,D 5 個の表を作成している。B

表は地物対象の初期状態を保存する。F 表が地 物の空間の特徴を保存するために用いる。S 表 は地物の空間索引を保存する。A 表と D 表はバ ージョンデータを保存する。A 表は F 表のすべ ての構造を継承することにある。

ESRI 社の GeoDatabase はまだ時系列データを サポートしてないため,今回の町丁目のf表に VT_START と VT_END を地物の属性として追加し た。VT_START と VT_END を利用して,地物の開 始 時 間 と 終 了 時 間 を 保 存 し た 。 同 時 に , GeoDatabase States テ ー ブ ル の creation_time(編集開く時間),closing_time

(編集閉じる時間)に記録することを用いて,

地物データの編集変化時間を記録できる。これ によって地物の有効存続期間とトランザクショ ン時間を両方に支持できる。

2.4 情報共有システム試作 2.4.1 システム構成:

今回のシステムは,クライアント/サーバ方 式で構成されている。GIS エンジンは ArcGIS Server を利用している。RDBMS には ORACLE を 利用しており,空間情報と属性情報を格納して いる。

A12

OBJECTID SHAPE VT_START VT_END FEATUREID

OBJECTID SHAPE VT_START VT_END

D12

DELETE_AT

SDE_DELETE_ROW_ID SDE_STATE_ID

F

STATES STATE_ID OWNER

CREATION_TIME CLOSING_TIME FEATURES_STATE_ID LINEAGE_NAME

A

D

States

(4)

2.4.2 システムの機能:

・ 空間データ変化の履歴管理と検索が可能.

・ 空間データ変化を差分データとして保存.

・ 二つ時点の空間状態の違い点を抽出対比 が可能

・ 期間内任意時点の空間状態を検索が可能.

・ 空間検索,時間検索と属性検索の組み合 せ利用.

・ 従来,専門家のツールであった GIS と違 い,Web アプリケーションで複数のユー ザを同時にサポートする,クライアント にソフトウエアをインストールする必要 がなく,どこでも,いつでも,だれでも インタネット上に都市の行政界の変遷履 歴と当時の人口データを検索できる。

3.まとめ

現在の都市計画 GIS システムには,空間デー タを格納する際,時系列を持った空間データの トポロジーを扱うことが非常に困難なために,

従来の GIS は空間データが日々変わるような 状況や,定義したコンテンツが時間の経過とと もに変化するなどに対応することが非常に困難 であった。本研究では,空間データベース構造 の設計により,既存経年統計データと空間デー タ変化履歴とを連携して扱える枠組みとして

「時空間情報共有システム」を提案,実現した。

参考文献:

[1]太田守重,「時間に依存するプロパティをも つ一般地物モデル」,地理情報システム学会講 演論文集 Vol.14,pp237-240

[2]星野他,「時空間データベース管理システム におけるモデルシステムの試行的構築事例」,

地理情報システム学会講演論文集 Vol.9,p p169-174

[3] 横浜市市民局 横浜市町区域要覧 図 6.行政区界変遷履歴と町丁目人口検索システム

参照

関連したドキュメント

To achieve this, a multi-temporal analysis of satellite images was carried out to determine the city’s urban growth patterns in 1987, 2000, and 2016, and spatial growth indices

mathematical modelling, viscous flow, Czochralski method, single crystal growth, weak solution, operator equation, existence theorem, weighted So- bolev spaces, Rothe method..

Moreover, to obtain the time-decay rate in L q norm of solutions in Theorem 1.1, we first find the Green’s matrix for the linear system using the Fourier transform and then obtain

Another new aspect of our proof lies in Section 9, where a certain uniform integrability is used to prove convergence of normalized cost functions associated with the sequence

義 強度行動障害がある者へのチーム 支援に関する講義 強度行動障害と生活の組立てに関 する講義

2.都市計画原案について ○決定又は変更する都市計画の種類 【大阪府決定】 ・東部大阪都市計画

東部大阪都市計画高度地区の変更枚方市決定 都市計画高度地区を次のように変更する。 面積 建築物の高さの最高限度又は最低限度

まず, Int.V の低い A-Line が形成される要因について検.