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3GPP LTE における効率的なスモールセル活用技術とその適用効果

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(1)

3GPP LTE における効率的なスモールセル活用技術とその適用効果

原田 浩樹

a)

武田 和晃

永田 聡

石井 啓之

中村 武宏

Technologies for Efficient Small Cell Operation in 3GPP LTE

Hiroki HARADA

†a)

, Kazuaki TAKEDA

, Satoshi NAGATA

, Hiroyuki ISHII

, and Takehiro NAKAMURA

あらまし 近年,スマートフォンやタブレット端末の普及により移動通信のトラヒックは年率約2倍のペース で爆発的に増大している.今後も増加し続ける移動通信トラヒックに対応するため,従来の高送信電力マクロセ ルエリア内にピコセルやフェムトセルといった小送信電力スモールセル基地局を重畳配置するヘテロジーニアス セルラネットワーク(HetNet)の検討が活発に行われている.将来予想されるトラヒックを収容するためには,

HetNetにおいて従来のマクロセルに対し異周波数を利用するスモールセルを高密度に重畳配置し,周波数帯域

の拡張とネットワークの高密度化によってネットワーク容量を向上することが特に有効とされている.しかしな がら,スモールセルの高密度設置を進めた場合,セル間干渉の増加などの問題により,スモールセル導入による 利得が減少してしまう.また,高密度スモールセル環境における干渉要因の一つである下りリンクの参照信号送 信は,従来標準仕様において周辺スモールセル発見及び測定に用いられるため,この干渉を低減するためには新 たなスモールセル発見及び測定のための信号や手順の導入が必要となる.3GPP LTE Release 12では,これら の問題に対応するための技術についてSmall Cell Enhancement (SCE)と呼ばれるStudy/Work Itemにおい て検討及び仕様化が行わなれた.本論文では3GPP LTE Release10及び11において検討されたスモールセル 技術及びその拡張技術であるRelease 12 SCE技術,特にSmall cell on/off制御及びSmall cell discovery技術 等の概要について解説するとともに,スモールセルの導入効果及びRelease 12 SCE技術の適用効果を計算機シ ミュレーションにより明らかにする.

キーワード スモールセル,ヘテロジーニアスセルラネットワーク,Small Cell Enhancement, Small cell on/off, Small cell discovery

1.

ま え が き

近年,スマートフォンやタブレット端末といった高 機能端末が普及するとともに,高精細動画ストリー ミングやビデオ通話など情報量の多いリッチコンテン ツやクラウドサービスなどが広がっており,移動通信 におけるトラヒックは飛躍的に増大している.実際に

2011

12

月から

2014

12

月までの

3

年間で,国内 の移動通信の総トラヒックが約

6.4

倍(年当り

1.86

倍 程度の成長率)に増加したことが報告されている

[1]

. このようなトラヒックの増加が続くと仮定した場合,

2020

年代の移動通信のトラヒック量は

2010

年比で

(株)NTTドコモ,横須賀市

NTT DOCOMO, INC., 3–6 Hikarinooka, Yokosuka-shi, 239–

8536 Japan

a) E-mail: hiroki.harada.sv@nttdocomo.com

1000

倍以上に達することになる.移動通信事業者に とって,このようなトラヒック増に対抗するための移 動通信ネットワークの大容量化は喫緊の課題である.

3rd Generation Partnership Project (3GPP)

では,

大容量化への要求を背景として

Long Term Evolution (LTE)

及びその高度化である

LTE-Advanced (LTE- A)

がそれぞれ

Release 8

Release 10

として仕様化さ れ,現在は,

Release 13

の標準仕様化作業が行われて いる

[2]

ところで,無線ネットワークの大容量化を達成する ための手段としては,図

1

に示すような主に三つのア プローチが存在する

[3]

.具体的には周波数利用効率の 改善,周波数帯域の拡張,ネットワークの高密度化で ある.現実のトラヒックは地理的に偏って発生してお り,大容量のトラヒックが集中して発生するローカル エリア環境が特に重要である.そのようなトラヒック

(2)

1 無線ネットワーク大容量化へのアプローチ Fig. 1 Approaches for network capacity expansion.

の偏りに柔軟に対応し,無線ネットワークの容量を増 大させることが可能となるよう,スモールセルを活用 したネットワークの高密度化技術が近年特に注目を集 めている.

3GPP

における

Release 10

以降の検討にお いても,無線ネットワークの大容量化を実現するため,

ヘテロジーニアスネットワーク

(HetNet)

と呼ばれる,

高送信電力のマクロセルのカバレッジ上に多数の低送 信電力のスモールセルをオーバレイしたネットワーク 構成に関する技術検討が盛んに行われている

[4]

[6]

. このような

HetNet

構成では,既に展開しているマク ロセルネットワークのカバレッジを変更せずにネット ワークを高密度化し,無線ネットワーク容量を増大さ せることが可能である.

2012

6

月に開催された

3GPP Workshop

では,

Release 12

以降の

LTE

標準化で注力すべき主要技 術をとりまとめ,その中でも

HetNet

及びスモール セルに関する拡張は最も多くの注目を集めた.特に 複数のキャリアを束ねて広帯域化を実現する

Carrier Aggregation (CA)

の概念を

HetNet

に発展させ,マ クロセルとスモールセルに別周波数を適用し,マク ロセル基地局がカバレッジやモビリティ,スモールセ ル基地局が高速なデータ伝送を提供するネットワーク 構成の概念がファントムセル,ソフトセルなどの異な る名称で複数社から提案された

[7], [8]

.この結果を受 け,

3GPP

では

Release 12 LTE

において

Small Cell Enhancements (SCE)

という議論を立ち上げ,

2012

8

月よりシナリオ・要求条件の検討を,

2013

1

月より物理レイヤと上位レイヤの技術検討を

Study Item (SI)

として行ってきた

[9]

[11]

2013

12

月 からは,無線インタフェース仕様の策定を行う

Work Item (WI)

の議論が開始された.

本論文では

3GPP

における

Release 10

以降で検討 された

HetNet

向けのスモールセル技術について概観 し,各技術の特徴と適用効果を解説する.はじめに

LTE Release 10/11

において仕様化された,マクロ セルとスモールセルが同周波数を利用する場合の技術 として,スモールセルへのオフロードを促進する技術 や高送信電力マクロセルからの干渉を制御するセル間 干渉制御及び協調技術について解説する.更に,

LTE Release 12 SCE

において仕様化された,特にマクロ セルとスモールセルが異なる周波数を利用する場合の スモールセル技術について解説する.効率的にスモー ルセルを活用するための

Small cell on/off

技術及び

Small cell discovery

技術については技術の詳細を述べ るとともに,その適用効果について計算機シミュレー ションを用いて明らかにする.

以下,本論文の構成を述べる.

2.

では,セルラ移動 通信におけるスモールセル技術の概要と

HetNet

構成 における課題を説明し,

3GPP LTE

において仕様化 された

HetNet

向けのスモールセル技術について概説 する.

3.

では,

LTE Release 12 SCE

において仕様 化された,効率的にスモールセルを活用するための技 術の詳細について説明する.

4.

では,スモールセルの 導入効果及び

3GPP Release 12 LTE

で仕様化された スモールセル拡張技術の適用効果を計算機シミュレー ションによって明らかにし,

5.

にて本論文の結論を述 べる.

2.

スモールセル技術の課題と

LTE

におけ る標準化動向

本章では,セルラ移動通信におけるスモールセル技 術の概要とその課題を解説するとともに,各課題に対 する

3GPP LTE

標準化での取り組みを紹介する.

2. 1

セルラ移動通信におけるスモールセル技術と その課題

システム全体の容量(キャパシティ)を増大するに は,セル当りの無線インターフェースのキャパシティ の増大とともに,小セル化が有効である.また,現 実のトラヒックは地理的に偏っており,大容量のトラ ヒックが集中して発生するローカルエリアを効率的に カバーする観点においても,小セル化は有効である.

以上を背景として,

3GPP

における

LTE Release 10

以降の検討では,高送信電力のマクロセル基地局のカ バレッジ上に比較的送信電力の低いスモールセル基地 局を重畳配置する

HetNet

構成を想定した技術検討が

(3)

盛んに行われている.

3GPP

において検討されてい る

HetNet

構成としては,図

2

に示すように大別して 二種類のシナリオが存在する.図

2 (a)

に示す同周波

HetNet

は,マクロセルとスモールセルが同一の周波

数を適用するシナリオであり,セルラオペレータのも つ周波数が限られている場合や既にマクロセルによる エリア展開を行った周波数の更なる容量改善を目指す 場合などを想定した置局シナリオである.一方,図

2 (b)

に示す異周波

HetNet

は,マクロセルとスモール セルが異なる周波数を適用するシナリオであり,セル ラオペレータが複数の周波数バンド,特に既にマクロ セルによるエリア展開を行った周波数とは異なる周波 数をもっている場合を想定した置局シナリオである.

前述のとおり

HetNet

構成はシステム容量を増大さ せるのに有効であるが,実際にセルラネットワークへ 導入する上では様々な課題が存在する.同周波

HetNet

では,マクロセルとスモールセル間の送信電力差に起 因して,スモールセルへのオフロード効果が限定的 になる,大きなセル間干渉が生じるといった課題が存 在する

[12]

.ユーザ端末

(UE

User Equipment)

に とっての接続セルは,下りリンクの参照信号受信電力

(RSRP

Reference Signal Received Power)

が最大 となるセルとすることが一般的であるが,その場合低 送信電力のスモールセルの近傍に位置する

UE

が高 送信出力のマクロセルを接続セルとしてしまうケース が生じ,スモールセルへのオフロード効果が限定的と なる.更に,そのような

UE

はスモールセルの近傍に 位置しているにもかかわらずマクロセルに接続してい るため,上りリンクではマクロセルへ向けて高送信電 力での送信が必要となり,スモールセルに接続してい る別の

UE

の上りリンク通信へ大きな干渉を与えて しまう.異周波

HetNet

では,

UE

が複数の周波数を 継続的にモニタリングする必要があり,周辺セルの認

2 HetNet構成例 Fig. 2 HetNet deployment scenarios.

識や品質測定といった

Radio Resource Management (RRM)

測定の負担増加に伴う

UE

バッテリー消費増 が課題となる

[13]

.更にスモールセル共通の課題とし ては,基地局やアンテナのサイズ等による設置位置や 収容帯域の制約,移動時にハンドオーバが頻発するこ とによるコアネットワークへのシグナリング負担増,

マクロセルと比べ基地局の絶対数が多くなることによ るセルプランニング負担増と緻密なセルプランニング を行わない場合のセル間干渉増加とのトレードオフ,

などが挙げられる

[14]

2. 2 LTE Release 10/11

における従来スモー ルセル技術

3GPP

における

LTE Release 10

及び

Release 11

では,主に同周波

HetNet

を想定し,前述の課題を解 決するための技術が検討,仕様化された.以下で各技 術の特徴と適用効果を解説する.なお,本論文で解 説するスモールセル関連の

3GPP

標準機能について は,各機能の概要

[15]

,物理信号の構成

[16]

,端末の 動作

[17]

,上位レイヤのプロトコルやシグナリング構 成

[18]

,要求性能

[19]

[21]

,などに分けて仕様書に記 載されている.

(1) Cell Range Expansion (CRE)

同周波

HetNet

では,

UE

RSRP

の最も高いセル に接続するとした場合,マクロセルとスモールセル間 の送信電力差に起因し,スモールセルへ接続する

UE

数がマクロセルへ接続する

UE

数に比較して非常に 小さくなる.この問題を解決するため,

LTE-A

では スモールセルの

RSRP

にオフセット値を加えること によってスモールセルの等価的なセル半径を拡張する

CRE

がサポートされている.図

3

CRE

の適用効 果の概念を示す.

CRE

を適用することにより,より 多くの

UE

をスモールセルへ接続し,オフロード効果 を増大させることができる.また,スモールセル近傍 の

UE

がマクロセルに接続することで生じる上りリ ンクでのセル間干渉増大の問題を回避することができ

3 同周波HetNetにおけるCRE適用効果 Fig. 3 Effect of CRE in co-channel HetNet.

(4)

る.しかしながら下りリンクでは,

CRE

オフセット 値が増大するにつれ,スモールセルにオフロードされ た

UE

がマクロセルから受ける干渉レベルが増大して しまう問題が生じる

[22]

(2) enhanced Inter-Cell Interference Cor- dination (eICIC)

前述の

CRE

適用時における下りリンク干渉を低減 するため,

LTE Release 10

Optional

機能の一つ として,セル間干渉制御技術である

eICIC

技術が規 定された.図

4

eICIC

の概要を示す.

eICIC

では,

時間領域における特定のリソースにおいてマクロセル がデータや

Layer 1/Layer 2 (L1/L2)

制御信号の送信 を停止することにより,当該リソースにおけるスモー ルセルの下りリンク信号への干渉を回避する.データ や制御信号を無送信とするマクロセルのサブフレー ムを

Almost Blank Subframe (ABS)

ABS

により 保護されるスモールセルの時間リソースを

Protected subframe

,それ以外の保護されない時間リソースを

Non-protected subframe

と呼ぶ.

eICIC

を適用する 際,マクロセル基地局及びスモールセル基地局に接続 される

UE

の割合などに応じて,適切に

ABS

の位置 や割合を設定する必要があり,セル間での協調制御に よりこれを実現する

[23]

eICIC

技術によってスモー ルセルにオフロードされた

UE

がマクロセルから受け る干渉の問題を緩和できるため,

LTE Release 10

で は

6 dB

までの

CRE

オフセット値がサポートされた.

(3) Further enhanced ICIC (FeICIC) LTE Release 11

では

CRE

適用によるオフロード 効果を増大するために,

9 dB

までの

CRE

オフセッ ト値がサポートされた.図

4

に示すように

eICIC

に おける

ABS

ではデータや

L1/L2

制御信号の送信は停 止されるが

Cell-specific Reference Signal (CRS)

4 同周波HetNetにおけるeICIC Fig. 4 eICIC in co-channel HetNet.

セルの受信品質測定等のために常に送信されるため,

CRE

オフセット値を増大した場合にはこの

CRS

送 信によるマクロセルからスモールセル接続

UE

への 下りリンク干渉が相対的に大きくなることが問題とな る

[24]

.そこで,セル間協調干渉制御の拡張として,

LTE Release 11

では,

UE

側での

CRS

干渉キャンセ ラ及び

CRS

干渉キャンセルのために必要となるアシ スト情報のシグナリングが規定された.具体的には,

UE

において干渉電力の大きい周辺

2

セルからの

CRS

をキャンセルするため,周辺セルそれぞれのセル

ID

CRS

送信ポート数,サブフレーム情報等が接続セル からシグナリングされる.なお本機能は

LTE Release 11

Mandatory

機能の一つである.

(4) Coordinated Multi-point Transmis- sion/Reception (CoMP)

前述の

eICIC/FeICIC

技術は,マクロセル基地局と スモールセル基地局とがある程度の遅延を有する一般 的な有線伝送路で接続されているような置局シナリオ における,準静的なセル間協調干渉制御技術である.一 方,スモールセルの別の置局シナリオとして,マクロ セル基地局から光ファイバ等を介して張り出すリモー ト基地局

(RRE

Remote Radio Equipment)

によっ てスモールセルを形成する場合がある.

LTE Release 11

では,このように光ファイバ等を介して接続され る地理的に離れた複数セル間の動的な協調技術として

CoMP

送受信が仕様化された.下りリンク

CoMP

送信 法の一つである

Dynamic Point Selection/Dynamic Point Blanking (DPS/DPB)

では,

UE

から報告さ れる瞬時のチャネル品質情報に基づき,複数の送信ポ イント間でデータ送信に用いる送信ポイントの選択及 び干渉となる周辺送信ポイントでの送信停止を高速に 行うことで,セル境界に位置する

UE

の受信品質を改 善しユーザスループットを向上することができる.下 りリンク

CoMP

に対応するため複数の送信ポイント に対するチャネル品質の測定機能は,

LTE Release 11

Optional

機能の一つである.また,

HetNet

構成で の

CoMP

適用シナリオとして,マクロセルとスモー ルセルがそれぞれ異なるセル

ID

を用いる一般的な個 別セル

ID

運用に加え,送信ポイント間でセル

ID

を 共通化することによりハンドオーバ頻度を減らすこと のできる共用セル

ID

運用も想定された

[5]

2. 3 LTE Release 12

におけるスモールセル技 術の高度化検討

LTE Release 12

においては,

Release 10/Release

(5)

11

での

HetNet

検討を踏まえ,同周波

HetNet

だけで なく異周波

HetNet

も考慮した

SCE

技術が検討,仕 様化された.以下で

Release 12 SCE

検討の狙いや技 術概要を説明する.

(1) SCE

の適用シナリオ

技術検討に先立ち,

3GPP

ではまず

SCE

検討のシ ナリオ及び要求条件の議論が行われた

[9]

.図

5

SCE

において想定された置局シナリオを示す.

SCE

シナ リオの特徴の一つは,トラヒックが集中的に発生する ローカルエリアを想定してスモールセルがクラスタ 状に集中配置される点である.また,マクロセルとス モールセル間の同周波

/

異周波利用,スモールセルの屋 外

/

屋内設置,スモールセルエリアに重畳するマクロ セルエリアの有無によって分類されたシナリオとして,

5

に示す

SCE scenario 1/2a/2b/3

が定義され,そ れぞれのシナリオにおいてはスモールセルの設置密度 が低い場合と高い場合が考慮された.

(2)

スモールセル環境に適した周波数利用効率向上 技術

スモールセル環境では,セル当りのユーザ数が少な い,見通し環境により受信品質が非常に高い,低モビ リティの

UE

のみを収容する,といったマクロセル環 境とは異なる特徴がある.

Release 12 SCE

検討では,

上記のようなスモールセル環境特有の特徴を活かし,

周波数利用効率を向上させる技術についての検討が行 われた.具体的には,下りリンク通信への更なる高次

5 Release 12 SCE置局シナリオ Fig. 5 Release 12 SCE deployment scenario.

多値変調方式の導入や,

L1/L2

制御信号や参照信号の 削減によるオーバーヘッド低減についての検討が行わ れ,

Release 12

では下りリンク通信での

256QAM

が 新たに仕様化された

[10]

256QAM

の導入はセル間 干渉の少ない屋内への低密度スモールセル設置時など に特に効果的であり,ピークレートの向上及び容量改 善効果が得られることが確認された

[25]

(3)

スモールセルの効率的な運用技術

Release 12 SCE

では,

Release 10/11

における

Het- Net

検討よりも高密度にスモールセルを集中配置する シナリオが想定された.そのような高密度スモールセ ル設置環境での効率的な運用を促進する技術として,

高密度に設置されたスモールセル間の干渉回避

/

協調技 術や,スモールセルの効率的な発見

(Discovery)

技術,

無線インターフェースを用いたスモールセル間同期技 術などが検討された

[10]

.スモールセル間干渉回避

/

協 調技術としては,具体的には,データを送信しないス モールセルの

CRS

送信を停止し周囲のスモールセル への与干渉を低減する

Small cell on/off

技術,下りリ ンク及び上りリンク双方での送信電力制御技術の拡張,

時間周波数領域でのリソース制御による干渉コーディ ネーションの拡張,セル間トラヒックロードのバラン シングや一部のセルへのトラヒックロード集約などが 検討され,中でも

Small cell on/off

技術については定 量評価によって

OFF

状態から

ON

状態への遷移時間

(Transition time)

が十分短い場合,大きなスループッ トゲインが得られることが確認された

[26]

.そのため

Release 12

では,

OFF

状態のスモールセルを

UE

が 効率的に発見,測定可能とし,短時間での

ON

状態 への遷移を実現するため,スモールセル発見用信号

(Discovery signal)

及びその検出手順が検討,仕様化 された.なお,

256QAM

機能は

LTE Release 12

で新 規に規定された

UE

カテゴリのうち,一部の

UE

カテ ゴリ

(Category 13-15)

においては

Mandatory

機能で あり,他の

UE

カテゴリ

(Category 11, 12)

において は

Optional

機能である.また,

Small cell on/off

及 び

Discovery

機能については,

LTE Release 12

にお ける

Optional

機能である.

3. LTE Release 12 SCE

における効率 的なスモールセル活用技術

本章では,前章にて紹介した

Release 12 SCE

技術 のうち,効率的なスモールセル活用の観点から特に重 要である,

Small cell on/off

及び

Discovery

技術につ

(6)

いて詳細を説明する.

3. 1 Small Cell On

Off

技術

高トラヒックエリアに対し容量対策としてスモール セルの高密度設置を進めていった場合,設置数の増大 や設置位置の制約等により,十分なセルプランニング を行うことが困難となり,セル間干渉が問題となる.

Release 10/11

にて仕様化された

eICIC

CoMP

と いったセル間干渉制御技術は,データ送信を止めるこ とにより干渉を低減する技術であるため,各セルに ある程度データトラヒックが存在するような状況で 有効である.実際のトラヒックは時間的かつ空間的に 偏って発生するため,一部のスモールセルはデータト ラヒックをもたない状況が発生する.データ送信を行 わないサブフレームにおいても,

UE

によるセルの検 出や測定のために通常のセルは

CRS

を常に送信する ため,図

6 (a)

に示すように高密度スモールセル環境 では周辺の多数のスモールセルからの

CRS

干渉が問 題となる.そこで図

6 (b)

に示すように,データを送 信していないセルの

CRS

送信を停止する

Small cell on/off

を適用することにより,

OFF

状態となったス モールセルが周囲へ与えていた

CRS

干渉を低減し,

ON

状態のスモールセルと接続中の

UE

のスループッ トを改善することが可能となる.

スモールセルの

ON/OFF

状態を切り替える契機 としては,周辺エリアでのトラヒック増減,該当ス モールセルへの接続

UE

の有無,接続中

UE

のデータ パケットの送信開始

/

完了などが考えられる.いった ん

OFF

状態となったスモールセルが同期信号

(SS

Synchronization Signal)

CRS

の送信を完全に停止 してしまうと,

UE

OFF

状態のセルを発見,測定 することができない.通常,

UE

が異周波のセルを発 見,測定し接続中の基地局へ報告をするまでには数 秒程度の時間がかかるため,

OFF

状態スモールセル 近傍の

UE

が通信を開始したいタイミングですぐに

6 Small cell on/offの適用効果 Fig. 6 Purpose of small cell on/off.

そのスモールセルを

ON

にすべきかをネットワーク は判断できず,実際にその

UE

とスモールセルが通信 を開始するまでには長い接続遅延時間が生じてしま う

[21]

.周辺エリアでのトラヒック増減に合わせるよ うな長周期での

on/off

では,このような接続遅延時間 の影響は相対的に小さくなるが,スモールセル間での トラヒックの偏りは各スモールセルへの接続

UE

数や データパケットの有無に応じてダイナミックに変動す るため,そのようなトラヒックの変動に適切に追従す るにはより短周期での

on/off

が必要である.このと き,接続遅延時間,すなわち

Transition time

が十分 短くないと,

on/off

を行ったことによる干渉低減に基 づくスループット改善効果よりも,接続遅延時間増加 によるスループット劣化の影響の方が大きくなってし まい,

Small cell on/off

の適用効果が得られなくなっ てしまう.

そこで

Release 12 SCE

における

Small cell on/off

では,

OFF

状態のスモールセルを効率的に発見,測 定可能とするため,

Discovery signal

及びその測定手 順が仕様化された.図

7

Discovery signal

を用い る

Small cell on/off

の概要を示す.

Small cell on/off

を適用するスモールセルは,近傍のスモールセルと同 期し,

40 ms

以上の長周期で

Discovery signal

を送 信する.

Discovery signal

OFF

状態でも送信され るため,

OFF

状態のスモールセルを

UE

が発見,測 定できないという前述の問題は解消され,

ON

状態へ の適切なタイミングでの移行が可能となる上,

ON

状 態に移行してから実際にデータ通信を開始するまでの

Transition time

を最小限に抑えることができる.ま た

Discovery signal

を長周期送信とすることで,

OFF

状態のスモールセルによる

Discovery signal

送信が周

7 Discovery signalを用いるSmall cell on/off 概要

Fig. 7 Overview of small cell on/off by using discov- ery signal.

(7)

囲に与える干渉も抑えられる.

Discovery signal

構成 の詳細は次節にて説明する.

Small cell on/off

技術の 適用効果については,

4. 3

にて計算機シミュレーショ ンによる定量評価結果とともに示す.なお,

OFF

状 態のセルを適切なタイミングで

ON

状態へ移行させ るには通常外部からの制御が必要であり,

ON/OFF

制御を行うスモールセルが単独で基地局装置に収容さ れている場合には,

Release 9 LTE

にて仕様化された 機能により,別の周辺基地局との間で基地局間の有線 インターフェースを通じ,

OFF

状態へ移行すること の通知や

ON

状態へ移行を制御することが可能であ る

[15]

.一方,

ON/OFF

制御を行うスモールセルが キャリアアグリゲーションにおけるセカンダリセルの 場合には,同一の基地局内に常に

ON

状態のプライマ リセルが収容されており,基地局内の処理でスモール セルの

ON/OFF

を行うことができる.

3. 2 Small Cell Discovery

技術

前述のとおり,

Release 12 SCE

では高密度スモー ルセル設置環境が想定され,効率的なスモールセル 運用実現のために必要な技術の一つとして

Small cell discovery

技術が検討された.図

8 (a)

に従来のセル 発見及び測定用信号構成を示す.

LTE Release 11

以 前の

UE

は,各セルが非同期で運用されていることも 想定し,

5 ms

周期で送信されるプライマリ同期信号

(PSS

Primary SS)

及びセカンダリ同期信号

(SSS

Secondary SS)

を任意のタイミングにおける観測窓内

8 セル発見及び測定用信号構成 Fig. 8 Signals for cell discovery and measurement.

にて検出し,各セルのセル

ID

及びフレームタイミング 等を認識する

[27]

.検出したセルのセル

ID

及びタイミ ングに基づいて各セルの

CRS

送信パターンも認識で きるため,

UE

は毎サブフレーム送信されている

CRS

から各セルの

RSRP

及び参照信号受信品質

(RSRQ

Reference Signal Received Quality)

を測定し,セル

ID

とともに接続中の基地局へ報告する.

Release 12 SCE

における

Small cell on/off

技術では,このセル 発見及び測定のための参照信号送信によって生じる 干渉を低減することを目的としており,周囲の通信中

UE

への干渉とならないような新たなセル発見用信号,

すなわち

Discovery signal

の構成が必要となる.

そこで

Release 12 SCE

における

Small cell discov- ery

では,

Discovery signal

に基づく測定として,ス モールセル間が同期し

40 ms

以上の長周期で

PSS

SSS

及び

CRS

を送信し,

UE

Discovery signal

を 用いてセル発見及び測定を行うことが仕様化された.

8 (b)

Small cell on/off

適用時の

Discovery sig- nal

構成例を示す.

ON

状態のスモールセルは

Release 11

以前と同様に

5 ms

周期の

PSS

及び

SSS

1 ms

周期の

CRS

を送信しており,

OFF

状態ではその送 信周期を

40 ms

以上に広げる.更に

UE

に対しては,

Discovery signal

の送信周期及び基準サブフレームと 送信サブフレームとのオフセットが接続中のセル(例 えばマクロセル)から通知されるため,

UE

は設定さ れたとおり長周期での観測を行うことで,測定対象セ

ルの

ON/OFF

状態を意識せずに,周辺のスモールセ

ルを発見,測定することができる.

ところで,

Release 12 SCE

においてはスモールセ ル間の

CRS

干渉低減手法として,

Small cell on/off

技術に加え,共用セル

ID

運用の適用が着目された.図

9

に通常の個別セル

ID

運用と共用セル

ID

運用との違 いを示す.通常の個別セル

ID

運用では,各スモール セルに異なるセル

ID

を設定し,セル

ID

に応じた異な る

CRS

パターンを送信させることで,

UE

が各スモー ルセルを識別し測定することができるようにする.こ のとき,周辺のスモールセルが

CRS

を送信している リソースにおいて接続スモールセルではデータ信号や

L1/L2

制御信号を送信するため,

CRS

はこれらの信 号に対する干渉となる.一方,共用セル

ID

運用では,

複数のスモールセルに同一のセル

ID

を設定し,周辺 のスモールセルに同一の

CRS

パターンを送信させる ため,周辺スモールセルの

CRS

が接続スモールセル のデータ信号等への干渉にならない.また,データ復

(8)

9 個別セルID運用と共用セルID運用の違い Fig. 9 Difference between individual cell ID opera-

tion and shared cell ID operation.

調用の参照信号として,

CRS

ではなく

Demodulation Reference Signal (DMRS)

を用いる送信モードを適 用することにより,複数の周辺スモールセルと

CRS

が同一パターンで衝突してしまうことによる伝送路 推定特性劣化の影響を避けることができる.しかしな がら

Release 11

以前の

LTE

では各セルの識別,測定 を

SS

及び

CRS

を用いて行うため,共用セル

ID

運 用では

SS

及び

CRS

がスモールセル間で同一パター ンとなってしまい,

UE

はこれらの信号を用いて各ス モールセルを識別,測定することができない.そこで,

Release 12 SCE

では,

Discovery signal

の追加構成 として,

PSS

SSS

及び

CRS

に加え,

Channel State Information-Reference Signal (CSI-RS)

を長周期で 送信することが仕様化された(注1)

[16]

.図

10

CRS

及び

CSI-RS

を用いたスモールセル測定時の干渉状況 を示す.

CSI-RS

はセル

ID

とは独立した送信パター ンを設定可能な参照信号である上,スモールセル群 に個別の

CSI-RS

送信パターンを設定するとき,各ス モールセルの

CSI-RS

送信リソースとデータ信号の 送信リソースが衝突しないよう,周辺スモールセルが

CSI-RS

送信に用いているリソースでのデータ送信を

停止することが可能であるため,高密度スモールセル の測定に適した参照信号である

[28]

.ネットワークか ら

UE

に対して

Discovery signal

を用いたセル発見及 び測定を行うことを設定する際に,前述の

Discovery

(注1LTE Release 8ではCRSを復調用チャネル推定,CSI測定 及びRSRP測定の全てに使用するが,LTE Release 10においてCSI 測定用に使用できるCSI-RS及び復調用チャネル推定に使用できる下 りリンクDMRSが導入され,LTE Release 12においてCSI-RS RSRP測定にも使用できるようになった.

10 CRS及びCSI-RSを用いたスモールセル測定時の 干渉状況

Fig. 10 Interference condition of CRS-based and CSI-RS-based small cell measurements.

signal

送信周期や送信タイミングオフセットの情報に 加え,

Discovery signal

の構成が

PSS

SSS

及び

CRS

のみからなるのか,更に

CSI-RS

を含むのかを

UE

に 通知する.

UE

CSI-RS

を含む

Discovery signal

で の測定が設定された場合,

PSS

SSS

及び

CRS

を用 いて通常のセル

ID

単位でのセル発見及び測定を行っ た後,検出したセル

ID

を共用している各スモールセ ルの

RSRP

CSI-RS

を用いて測定する.これによ り,図

9 (b)

に示す共用セル

ID

運用においても

UE

は各スモールセルを識別,測定することが可能となり,

CRS

干渉を受けずに最適なスモールセルとの通信を 行うことが可能となる.

Discovery signal

に基づく共 用セル

ID

運用の適用効果については,

4. 4

にて計算 機シミュレーションによる定量評価結果とともに示す.

4. LTE

で検討されたスモールセル技術の 性能評価

本章では,計算機シミュレーションを用いて一般的 なスモールセルの導入効果及び

Release 12 SCE

にて 導入された

Small Cell On

Off

技術及び

Small Cell Discovery

技術の適用効果を解説する.

4. 1

性能評価モデル

ここでは,本章で紹介するスモールセル技術の性能 評価に用いる共通のシミュレーション評価モデルを説 明する.シミュレーション評価では,

3GPP Release

12 LTE

における

SCE

の検討にて用いられた評価モデ ルの一つである

Scenario 2a

を使用する

[10]

.このモ デルでは,マクロセルがカバーするエリアの一部にお

(9)

いてトラヒックが多く発生するようなシナリオを想定 し,そのような高トラヒックエリアにマクロセルとは 異なる周波数を適用する屋外スモールセルを導入した 場合の特性を評価する.またチャネルモデルとしては,

基地局及び端末の高さも考慮し,三次元距離に基づい てパスロスを計算する.表

1

に主なシミュレーション 諸元を示す.マクロセルは

3

セクタ構成の

7

セルサイ トがサイト間距離

500 m

で正

6

角形状に正則配置す るものとし,スモールセルは各マクロセルセクタ内に 一つ存在する高トラヒックエリア(半径

50 m

の円状 エリア,クラスタと呼ぶ)内に最大

10

スモールセル をセル間最小距離

20 m

以上となるようランダムに配

1 シミュレーション諸元

Table 1 Simulation assumptions and parameters.

Parameters Values / Assumptions Macro cell layer Small cell layer Hexagonal layout, Random and uniform Cell 3 sectors per site, within cluster, deployment 7 macro cell sites 0-10 small cells per

cluster, 1 cluster per macro cell area

Inter-site 500 m Minimum of 20 m

distance

Carrier 2.0 GHz 3.5 GHz

frequency

System 10 MHz 10 MHz

bandwidth

Base station 46 dBm 30 dBm

TX power

Channel ITU UMa ITU UMi

model with 3D distance with 3D distance Base station 3D pattern, 2D Omni-directional, antenna model 25 m height, 10 m height,

17 dBi gain 5 dBi gain 2/3 UEs randomly and uniformly dropped within cluster, 1/3 UEs UE dropping randomly and uniformly dropped

throughout macro geographical area, 80% UEs are indoor

Cluster 50 m for small cell dropping, radius 70 m for UE dropping UE receiver Minimum Mean Square Error- model Interference Rejection Combining

(MMSE-IRC) [29], 0 dBi antenna gain, 9 dB noise figure, 3 km/h velocity Traffic model FTP model 1, 0.5 Mbyte packet size Packet {2, 6, 10, 14}packets per macro arrival rate geographical area per second Cell selection RSRP for intra-frequency, RSRQ with criteria cell common bias for inter-frequency Antenna 2 by 2, cross-polar antenna, configuration Single-user MIMO, up to rank 2 Transmission TM9 (Demodulation RS(DMRS)-based mode realistic channel estimation [30]) CSI CSI-RS-based realistic estimation [31], feedback 10 ms periodicity and 6 ms delay

置するものとする.トラヒックモデルとしては,

0.5

Mbyte

のサイズをもつパケットがポワソン分布に従っ

てマクロセルエリア内に生起する

FTP model 1

を用 いる

[4]

.パケットはそれぞれ異なる

UE

に対して生起 するものとし,各

UE

2/3

の確率で高トラヒックエ リア(半径

70 m

の円状エリア)内のランダムな場所,

1/3

の確率でマクロセルエリア全体の中のランダムな 場所に発生するものとする.各

UE

RSRP

が最も 高いセルを各周波数における接続セル候補として選択 するものとし,マクロセル周波数における接続セル候 補の

RSRQ

とスモールセル周波数における接続セル 候補の

RSRQ

にオフセットを加えたものとを比較し,

値の大きい方のセルに接続するものとする.なお,ス モールセルの

RSRQ

に加えるオフセットの値は,マ クロセル周波数とスモールセル周波数それぞれにおけ るセル当りの無線リソース利用率が同等となるように 設定する.

4. 2

スモールセルの導入効果

マクロセルエリア内の高トラヒックエリアに異周波 スモールセルを重畳設置することによるユーザスルー プットの改善効果をシステムレベルシミュレーション を用いて解説する.図

11

12

13

に,スモールセル

11 異周波HetNet環境における無線リソース利用率

特性

Fig. 11 Resource utilization performances in sepa- rate frequency HetNet deployment.

12 異周波HetNet環境におけるユーザスループット

下位5%値特性

Fig. 12 5 percentile user throughput performances in separate frequency HetNet deployment.

(10)

13 異周波HetNet環境におけるユーザスループット 中央値特性

Fig. 13 50 percentile user throughput performances in separate frequency HetNet deployment.

設置数及び単位時間当りのマクロセルエリア内パケッ ト発生数

(Load)

をパラメータとした,無線リソース 利用率特性,ユーザスループットの下位

5%

値及び中 央値の特性をそれぞれ示す.結果より,評価を行った 環境では,スモールセルを設置せずマクロセルのみで トラヒックを収容しようとすると,単位時間当りのマ クロセルエリア内パケット発生数が

6

以上の場合にリ ソース利用率がほぼ

100%

となり,ユーザスループッ トがほぼゼロとなってしまうことが確認できる.これ はシステムとしての容量が発生するトラヒック量に対 して足りておらず,前に発生したパケットの通信が完 了する前に次々とパケットが発生してしまい,パケッ ト発生から通信完了までの遅延が非常に長くなってし まうユーザが多く発生してしまうために生じる状態で ある.そこで,異周波スモールセルを高トラヒックエ リアに設置すると,スモールセル周波数へトラヒック がオフロードされ,マクロセルのみの環境と比べ,リ ソース利用率が下がるとともにユーザスループット特 性が改善することが分かる.一方,単位時間当りのマ クロセルエリア内パケット発生数が

14

の場合には,ク ラスタ内に設置するスモールセル数を増やすほどユー ザスループット特性が改善しているが,単位時間当り のマクロセルエリア内パケット発生数が

10

以下の場 合には,クラスタ内スモールセル数を増やした際の ユーザスループット改善効果が一定数以上からは飽和 あるいは劣化することが確認できる.これはスモール セルの高密度化によって相互干渉が増加しているため であり,特に低トラヒック時には

3. 1

などで解説した ように送信データをもたないスモールセルも毎サブフ レーム

CRS

送信を行っていることが,ユーザスルー プット改善効果が飽和あるいは劣化してしまう要因と なっていると考えられる.

4. 3 Small Cell On

Off

技術の適用効果 前節にて評価を行った異周波

HetNet

環境における,

Small cell on/off

技術の適用効果を確認する.本評価 では,

Small cell on/off

適用時に

OFF

状態のスモー ルセルへ接続する際に生じる

Transition time

として,

UE

がスモールセルのチャネル状態を測定し報告する ための遅延や接続セル切り替えのための処理遅延を含 め,

40 ms

を想定する.また,本評価では

Discovery signal

送信による

OFF

状態のスモールセルからの干 渉は無視できるものとする.

14

15

に,異周波

HetNet

環境において

Small cell on/off

技術を適用した場合の,スモールセル設置 数及び単位時間当りのマクロセルエリア内パケット発 生数

(Load)

をパラメータとした,ユーザスループッ トの下位

5%

値,中央値の特性をそれぞれ示す.結果 より,

Small cell on/off

の適用によってユーザスルー プットの

5%

値及び中央値特性がクラスタ内スモール セル数を増やしても飽和することなく改善するように なり,特に低トラヒックかつ高密度スモールセル設置 環境では最大で約

70%

の利得が得られていることが確 認できる.これは,低トラヒック時には多くのスモー ルセルが

OFF

状態となることができ,

CRS

干渉を低 減できる上,高密度にスモールセルを設置しているこ とでトラヒックが生じた

UE

それぞれにとっての近傍 のスモールセルを利用可能となるためである.また,

スモールセルの設置密度がそれほど高くない場合やト ラヒックロードが高い場合にも,

Small cell on/off

適 用によりある程度のスループット改善効果が得られて おり,

Small cell on/off

の適用シナリオが低トラヒッ ク・高密度スモールセル環境に限定されないことも確 認できる.

4. 4 Small Cell Discovery

技術の適用効果 続いて,

Small cell discovery

技術に基づき,共用 セル

ID

運用を適用した場合のスループット特性を確 認する.クラスタ内の全スモールセルが同一のセル

ID

を共用し,各

UE

Discovery signal

に含まれる

CSI-RS

を用いて,自身にとっての最大

RSRP

となる スモールセルを発見し,そこに接続できるものとする.

また,共用セル

ID

運用を適用した場合及び通常の個 別セル

ID

運用を適用した場合において,本評価では

Small cell on/off

技術は適用しないものとする.

16

17

に,異周波

HetNet

環境において共用セ ル

ID

運用を適用した場合の,スモールセル設置数及 び単位時間当りのマクロセルエリア内パケット発生数

(11)

14 Small cell on/off適用時のユーザスループット下 5%値特性

Fig. 14 5 percentile user throughput performances of small cell on/off operation.

15 Small cell on/off適用時のユーザスループット中 央値特性

Fig. 15 50 percentile user throughput performances of small cell on/off operation.

(Load)

をパラメータとした,ユーザスループットの

下位

5%

値,中央値の特性をそれぞれ示す.結果より,

共用セル

ID

運用の適用により,

Small cell on/off

適 用時と同様にユーザスループット特性が大きく改善し ていることが確認できる.これは,セル

ID

の共用に 加え,下りリンクの

Transmission Mode

として復調 用のチャネル推定に

CRS

ではなく下りリンク

DMRS

を用いる

Transmission Mode (TM9) [17]

の適用によ りクラスタ内スモールセルからの

CRS

干渉が完全に なくなった効果によるものである.一方で,異なるセ ル

ID

を使用している他クラスタのスモールセルから

16 共用セルID適用時のユーザスループット下位 5%値特性

Fig. 16 5 percentile user throughput performances of shared cell ID operation.

17 共用セルID適用時のユーザスループット中央値 特性

Fig. 17 50 percentile user throughput performances of shared cell ID operation.

CRS

干渉を受けている.このため,前節に示すよう な,クラスタ内外の全ての

OFF

状態セルからの

CRS

干渉を回避できる

Small cell on/off

と比較して,大き な利得の差がない結果となっている.しかしながら,

共用セル

ID

運用には,ハンドオーバ頻度を減らすこ とができる点や,

CoMP

技術と併用可能である点など の利点もあり,効率的なスモールセル運用のために有 効であるといえる.

最後に,

Release 12 SCE

にて仕様化された

Discov-

ery signal

によるスモールセル発見及び測定性能に ついて,計算機シミュレーション結果を用いて解説す

(12)

る.

3. 2

にて解説したとおり,

Small cell discovery

で は,長周期に送信される

SS

及び

CRS

を用いて通常 のセル

ID

単位のセル発見及び測定を行うことに加え,

CSI-RS

を用いて異なるスモールセルを測定すること

ができる.また効率的なスモールセル活用のため,

UE

は接続先スモールセルの候補として十分な受信信号強 度をもつ周辺スモールセルを発見・測定しておくこと が求められる.そこで,高トラヒックエリア内の

UE

それぞれにおいて,

RSRP

が最大となるスモールセル 及びそのセルと大差ない

RSRP

6 dB

差以内)が得 られる二番目,三番目に

RSRP

の高いスモールセルを 発見・測定対象のスモールセルと想定し,そのような 対象スモールセルを発見・測定するための

CRS

及び

CSI-RS

の要求動作領域を確認する.図

18

に高密度 スモールセル環境における

CRS

及び

CSI-RS

の受信 信号対干渉雑音電力比

(SINR

Signal to Interference and Noise Ratio)

特性を示す.本評価においては,ク ラスタ内のスモールセル数を

10

とし,各スモールセ ルでは

50%

のリソースでデータ送信が行われているよ うな高トラヒック環境を想定する.結果より,高密度 スモールセル環境において

UE

が自身の周辺スモール セルを発見・測定するためには,

CRS

では受信

SINR

6 dB

程度まで動作しなければならないのに対し,

CSI-RS

では受信

SINR

0 dB

程度まで動作すれば,

95%

の確率で前述の対象スモールセルの発見・測定 が行えることが確認できる.これは図

10

に示すとお り,

CSI-RS

では同一クラスタ内スモールセルからの

18 高密度スモールセル環境におけるCRS及びCSI- RSの受信SINR特性

Fig. 18 SINR performances for CRS and CSI-RS in dense small cell deployment.

干渉を直交化できるためである.また,本動作条件に おける

CRS

及び

CSI-RS

を用いた場合の

RSRP

測定 精度について,リンクレベルシミュレーションを用い て確認する.表

2

RSRP

測定精度の評価諸元を示す.

19

CRS

及び

CSI-RS

を用いた場合の

RSRP

測 定誤差特性を示す.結果より,

CSI-RS

CRS

より もリソース密度が低いが,前述のとおりクラスタ内干 渉の直交化により

SINR

が良い条件で測定を行えるた め,

CSI-RS

を用いた場合の

RSRP

測定精度は

CRS

を用いた場合と比べ同等以上であることが確認できる.

また,

CRS

及び

CSI-RS

を用いた場合のいずれにお いても,狭帯域での測定を行う場合には精度を向上さ せるために複数サンプルを受信し平均化する必要があ るが,広帯域での測定を行う場合には

1

サンプルでの 測定でも非常に高い精度が得られることが確認できる.

2 RSRP測定精度の評価諸元

Table 2 Evaluation assumptions for RSRP measure- ment accuracy.

Parameters Values

SINR 6 dB for CRS

0 dB for CSI-RS

Measurement {6, 25, 50}resource blocks (RB) bandwidth

Resource element 8 REs/RB for CRS (RE) density 2 REs/RB for CSI-RS Number of antennas 1 Tx and 2 Rx Discovery signal 160 ms periodicity, configuration 1 ms duration Propagation condition EPA, 5 Hz

19 CRS及びCSI-RSを用いた場合のRSRP測定誤 差特性

Fig. 19 RSRP measurement accuracy performances of CRS-based and CSI-RS based measure- ment.

(13)

このように,

Discovery signal

は長周期送信であるが,

広帯域での測定を行うことでスモールセル測定遅延を 短く抑えることが可能である.

5.

む す び

本論文では,

3GPP

における

LTE Release 10

以降 で検討及び仕様化されたスモールセル関連技術につ いて概説した.特に

Release 12 LTE

においては,マ クロセルとスモールセルが異なる周波数を適用し,更 にスモールセルが高トラヒックエリアへ集中的に設置 されるシナリオが想定され,周波数利用効率の改善や 効率的なスモールセル運用のために様々な技術が検討 されたことを解説した.スモールセルを効率的に活 用するための

Small cell on/off

技術及び

Small cell discovery

技術については,筆者らがファントムセル のコンセプトに基づき提案・検討を行ってきた技術で あることから,その狙いや詳細技術を解説し,更に計 算機シミュレーションを用いてスモールセルの導入効 果及びこれらの技術の適用効果を示した.今後ますま す増加するモバイルデータトラヒックへの対策として,

スモールセル技術の重要性が高まることは明らかであ り,本論文にて解説したスモールセル技術は実サービ ス環境におけるユーザ体感品質やネットワーク容量の 改善に貢献することが期待される.

文 献

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(14)

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(平成27313日受付,610日再受付)

原田 浩樹 (正員)

平成203月横浜国立大学大学院・工 学府・博士後期課程修了.同年株式会社 NTTドコモ入社.以来,3GPP LTE Ad-

vanced標準化やコグニティブ無線技術の

研究開発等に従事.現在,株式会社NTT ドコモ・先進技術研究所・研究主任.平成 23IEICE学術奨励賞受賞.

武田 和晃 (正員)

平成193月東北大学大学院工学研 究科博士後期課程修了.平成194月日 本学術振興会特別研究員.平成204 株式会社NTTドコモ入社.以来,LTE-

Advanced標準化の研究開発に従事.現在,

株式会社NTTドコモ・先進技術研究所・

研究主任.平成16IEICE無線通信システム研究会活動奨 励賞受賞.平成23IEICE学術奨励賞受賞.

永田 聡 (正員)

平成153月東京工業大学大学院理 工学研究科博士前期課程修了.同年株式会 NTTドコモ入社.以来,LTE, LTE-

Advanced標準化の研究開発に従事.現在,

株式会社NTTドコモ・先進技術研究所・

主任研究員.平成20IEICE学術奨励 賞受賞.平成20IEICE無線通信システム研究会活動奨励 賞受賞.平成23年〜平成253GPP TSG-RAN WG1 議長,平成25年より,3GPP TSG-RAN WG1議長.

石井 啓之

平成133月東京大学大学院理学系研 究科修士課程修了.同年株式会社NTT コモ入社.以来,WCDMA/ HSDPA LTEの商用システム開発,及び,3GPP 標準化に従事.現在,株式会社NTTドコ モ・サービスイノベーション部・担当課長.

中村 武宏 (正員)

平成23月横浜国立大学工学部修士課 程修了.同年NTT入社.平成4年より,

NTTドコモにて移動通信方式の研究開発 及び標準化に従事.平成9年より,ARIB での移動通信システム標準化に参加.平成 25年より,高度無線通信研究委員会2020 and Beyond AdHocリーダー.平成11年より,3GPPでの 標準化に参加.平成17年〜平成213GPP TSG-RAN 議長,平成21年〜平成253GPP TSG-RAN議長.

図 1 無線ネットワーク大容量化へのアプローチ Fig. 1 Approaches for network capacity expansion.
図 4 同周波 HetNet における eICIC Fig. 4 eICIC in co-channel HetNet.
図 5 に示す SCE scenario 1/2a/2b/3 が定義され,そ れぞれのシナリオにおいてはスモールセルの設置密度 が低い場合と高い場合が考慮された. (2) スモールセル環境に適した周波数利用効率向上 技術 スモールセル環境では,セル当りのユーザ数が少な い,見通し環境により受信品質が非常に高い,低モビ リティの UE のみを収容する,といったマクロセル環 境とは異なる特徴がある. Release 12 SCE 検討では, 上記のようなスモールセル環境特有の特徴を活かし, 周波数利用効率を向上
図 6 Small cell on/off の適用効果 Fig. 6 Purpose of small cell on/off.
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参照

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