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2019年度 聖路加国際大学大学院課題研究

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2020 年 1 月 27 日

2019 年度 聖路加国際大学大学院課題研究

18MW009 鈴木 怜世

不妊治療後の更年期女性の経験

Experiences of Menopause Women

after Infertility Treatment

(2)

1 論文要旨

研究目的:過去に不妊治療を受けた更年期女性の生活スタイルや自覚する心身の症状につ いて明らかにすることで、現在不妊治療を受けている女性や、不妊治療後で現在更年期であ る女性に対する健康教育や精神的支援のありかたを検討する。

研究方法:研究デザインは質的記述的研究である。インタビューガイドを用いて半構造化面 接を実施、質的記述的に分析した。本研究は、聖路加国際大学研究倫理審査委員会の承認を 得た後に実施した。(承認番号:19-A058)

結果:研究協力者は現在 50 代の女性 2 名に 60~80 分程度のインタビューを実施した。分 析の結果、《更年期の症状を自覚しながら対処する》《子供がいない悲しみを持ちながら周囲 の母子と関わる》《関係性の変化によって新しい交友関係が出来る》《子供がいない人生を受 け入れ自分の道を歩む》《不妊治療の経験を振り返る》《不妊治療終結時を振り返る》という 6 つのテーマが抽出された。《更年期の症状を自覚しながら対処する》は【自覚する身体面 の状態】、【自覚する心理面の状態】、【更年期への対処行動】という 3 つのカテゴリーから構 成され 7 つのサブカテゴリーを含んでいた。《子供がいない悲しみを持ちながら周囲の母子 と関わる》は【子供を持てなかった無念さ・悲しみ】、【周囲の母子への思いと関わり】とい う 2 つのカテゴリーから構成され 4 つのサブカテゴリーを含んでいた。《関係性の変化によ って新しい交友関係が出来る》は【周囲との関係性の変化】【新しい交友関係の構築】から 構成され 4 つのサブカテゴリーを含んでいた。《子供がいない人生を受け入れ自分の道を歩 む》は【子供がいない人生を受け入れた前向きな思い】【不妊治療の経験を活かした今の人 生】【目標を見つけ自分の人生を歩みだす】の 3 つのカテゴリーから構成され 6 つのサブカ テゴリーが含まれていた。《不妊治療の経験を振り返る》は【不妊治療中の経過】【不妊治療 中の子供を諦めたくない気持ち】【過去に対する後悔】から構成され 4 つのサブカテゴリー が含まれた。《不妊治療終結時を振り返る》は【治療終結の要因と決断】【不妊治療終結時の 思い】から構成され 5 つのサブカテゴリーが含まれた。

結論:不妊治療後の女性の更年期は、精神的な症状よりも身体的な症状を強く実感している が、過去に身体を気遣えなかった後悔などから自身の健康を気遣い、対処行動がとれている ことが示唆された。不妊に対する意識や認識が高まっている現代において、医療者が不妊に 関する知識をもとに不妊治療を経験した女性の健康について生涯を通した視点を持ってい く必要があると示唆された。

参照

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