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新入会員紹介 森田晃弘君 ( 株式会社ドコモ CS 関西奈良支店長 ) 皆様こんにちは ご紹介に預かりました森田と申します 本日伝統と格式のある奈良 RC に入会させて頂きありがとうございます 今後ロータリー活動を通じ奉仕の方針にのっとり 様々なことを勉強させて頂き 皆様からのご指導をたまわり今後色

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Academic year: 2021

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2017 年 6 月 1 日発行 会報 No.2683 通算 3194 回(本年度第 42 回) 6 月 1 日 本日のプログラム 前回例会報告 5 月 25 日 奈良ホテル 12:30 ■ ソング ■ 「四つのテスト」 関根 俊一様(卓話講師 奈良大学副学長) 村上 あずささん(奈良 RAC 会長) ■ お客様の紹介 ■ 会   長  中 本   勝 副 会 長  乾   昌 弘 副 会 長  朝 廣 佳 子 幹   事  中 野 聖 子 会 場 監 督  吉 村 真 嗣 会報委員長  服 部   亘 創   立  1952 年(昭和 27 年)3 月 27 日 例会 日時 毎週木曜日 12:30 例 会 場 奈良ホテル 0742-26-3300 事 務 所 〒 630-8381 奈良市福智院町 5-3 TEL 0742-26-1300 FAX 0742-24-1289 http://www.nara-rotaryclub.com ロータリー親睦活動月間  ちょっと前、奈良弁護士会の会合があり、そ の後の懇親会で、最近は AI すなわち人工知能の 発達がものすごいということで盛り上がってお りました。その中で誰かが、ところで AI って何 の略 ? と聞きましたところ、優秀な当会の弁護 士は誰もすぐには答えられませんでした。そこ で私が、そんなの「アーティフィシャル・イン テリジェンス」に決まっているだろうと言いま したところ、若手、中堅の弁護士が「さすが、 ■ 会長挨拶 ■ 中本先生」と言ってくれました。しかし、考え てみますと、いまどきそんな昔タイプの知識に は何の価値もなく、必要なこと、知りたいこと はみんなスマホを駆使して瞬時に調べることが できます。スマホを持っていないのは「アーティ フィシャル・インテリジェンス」を知っていた 私だけでした。要するに世間から完全に取り残 されているのだと思いました。さらにこの先、 知性とか教養というものの価値はさらに下がっ ていくのだろうと思われます。  昨日、新聞を見ましたら、アルファ碁という グーグルが開発したソフトと、日本の井山九段 より強く世界最強と言われている中国の柯潔九 段が対戦し、アルファ碁が勝ったという記事が 出ていました。私に言わせれば、人間が科学を 駆使して作ったものに生身の人間が素手で立ち 向かっても勝てないのは当たり前で、それはウ サイン・ボルトとポルシェが走ってどっちが速 いというのと変わらないと思います。むしろ、 アルファ碁同士が対決したらどうなるか、とか ディープゼンゴのように異なる設計思想のソフ トと戦わせたらどうなるか、の方が興味があり、 それを報道していただきたいし、その成果を人 間がまた利用すれば良いんじゃないか、と時代 遅れの知識しか持っていない私が思った次第で す。  今日は、快慶をテーマに奈良大学の副学長関 根先生のお話を伺います。ぜひお楽しみに卓話 をお聞きください。

「日本での1年」

青少年交換学生

アナベル・ローズ・ザイルさん

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■ 新入会員紹介 ■ ○森田 晃弘君(株式会社ドコモ CS 関西 奈良 支店長)  皆様こんにちは。 ご紹介に預かりま した森田と申しま す。 本 日 伝 統 と 格 式のある奈良 RC に 入会させて頂きあ りがとうございま す。今後ロータリー 活動を通じ奉仕の 方針にのっとり、様々なことを勉強させて頂き、 皆様からのご指導をたまわり今後色んな活動に 尽力してまいりたいと思いますので今後ともよ ろしくお願い致します。(親睦活動委員会・会 報委員会所属、サポート会員 小山 新造会員) ■ ニコニコ報告 ■ 〇中本君  ロータリー野球大会の応援に甲子 園球場に行って参りました。残念ながら 試合は 4-6 で敗れましたが、生まれて初 めてスタンドからではなく、ダッグアウ トから応援させて頂きました。 〇森田(晃)君  本日入会させていただき、 ありがとうございます。 〇速水君  本日から入会させていただきま す。よろしくお願いいたします。 〇筒井君  過日母の葬儀には、多数お参り下 さいまして有難とうございました。 〇今西君  世界の人達の楽しい夕べを演出す るをモットーに旨い酒を造ることに努力 しておりますが過日ロンドンでの酒コン クールにてワイン・酒部門で金賞を戴い た喜びを 〇中島君  8 日から 18 日まで「日本一周ク ルーズ」に“ぱしふぃっくびいなす”に 乗って奈良国際ゴルフ倶楽部の同級生四 人で行って来ました。11 日間は長い旅だ と思っていましたが、盛沢山のイベント があって終って見ればアット云う間でし た。…二度のメーキャップが大変です。 … 〇下出君  全国 RC 野球大会に出場してまい りました。中本会長にも応援に来ていた だきまして、どうもありがとうございま した。結果は 4-6 と惜敗してしまいまし た。選手の皆様、おつかれさまでした。 〇西山君  5 月 14 日開催されました藤原仲麻 呂ラジオウォーキングでお寺が少し協力 させて頂きましただけですのにお供を奉 わり御礼の気持で少々 〇緒方君  創立 65 周年記念事業「藤原仲麻 呂『実はいい人だった』プロジェクト」 が 2650 地 区「 ま ち づ く り 基 金 奨 励 金 」 優秀賞を受賞しました。ご協力いただき ました会員の皆様、ありがとうございま した。 〇寺田君  糖尿病でロータリーの友 5 月の俳 壇に載りました。決っして川柳ではあり ません。 〇渡邉(誠)君  今日は待たれた青丹句会で す。碧い目の客の力車や走り梅雨。 〇中野(聖)君  母の誕生日に会長より美味 しいお菓子をいただきました。2 月に転 倒して以来、入退院を繰り返しておりま したがおかげさまで、自宅療養にて快復 しております。色々とご迷惑をおかけし たおわびとともに。 〇北浦君  ニコニコ、多く貯まりますよう~ に。 〇倍巌君  ニコニコ委員会の皆さん、御苦労 様です。 ○速水 英樹君(大阪ガス株式会社 奈良地区支 配人)   こ ん に ち は。 た だ今ご紹介頂きま した大阪ガスの速 水英樹と申します。 歴史と伝統のある 奈良 RC に入会させ て頂きありがとう ございます。また、 先ほど説明を受け まして身の引き締まる思いでございます。私 ロータリー活動は初めてでございますので諸先 輩がたから厳しく暖かくご指導いただきますよ うよろしくお願い致します。先ほど趣味の紹介 をして頂きましたが、山歩きはハイキングに毛 の生えたようなもので終わった後のビールを楽 しみにしておりました。山の会にも入会させて 頂きたいと思います。料理も単身赴任でやって おりましたもので上手ではありませんが頑張っ てやっております。今後ともよろしくお願い致 します。(親睦活動委員会・会報委員会所属、 サポート会員 上田 昌平会員)

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■ 委員会報告 ■ ■ 理事会報告 ■ ■ 幹事報告 ■ ○本日次年度アッセンブリーが友愛会館で 13:45 より開催されます。関係各位はご参集よろしくお 願い致します。 ○出席奨励委員会 松山 隆委員長  本日、新入会員 2 名含め会員総数 126 名出席 者数 93 名、出席率 82.30%、前々回 5 月 11 日の 修正出席率 90.99% でした。 〇親睦活動委員会 阪田 文彦委員長  先週状差しに年度末懇親会の例会会場及び時 間変更の案内を入れさせていただきました。最 終 例 会 は 6 月 29 日( 木 )16:00 ~ 17:00 で ございます。年度末懇親会は同日の 17:15 ~ 19:00 を予定しております。いずれも場所は春 日ホテルでございます。出欠のご返事を 6 月 14 日までによろしくお願いします。 〇ローターアクト委員会 河口 陽一委員長  早いもので RAC の例会も 6 月の第一・第二例 会を残すところとなりました。年度当初から ロータリアンの皆様に多くご出席いただけるよ う案内など工夫を重ねておりましたがそんなに ご出席いただけてないというのが現状でござい ます。まだアクトの例会に御出席されてない方 でスケジュールが合えば 6 月の例会にご参加い ただけたらと思います。本日は RAC 会長の村上 が皆様にご報告とお願いに参りましたのでよろ しくお願い致します。 ○奈良 RAC 村上 あずさ会長  皆様には日頃よりご指導いただき誠にありが とうございます。私の年度も残すところ 2 回の 例会となりましたのでご報告させて頂きます。 まず 6 月 7 日 ( 水 )19:30 より友愛会館にて専 門知識開発委員会の作曲例会を行います。こち らは奈良 RAC の歌を作ろうという委員長の思 いでついに出来上がった曲を皆で聞こうという 例会になっておりますのでどうぞお越しくださ い。6 月第二例会(最終例会)を山本真菜の卒 業例会も兼ねて、6 月 25 日 ( 日 )16:00 より奈 良ロイヤルホテルで開会致しますので皆様どう ぞよろしくお願い致します。 ○次年度幹事 福田 一郎副幹事  次年度委員会構成について変更点のご説明を させていただきます。形式としましては CLP の 方針を再度導入させて頂き理事、委員長を割り 振らせていただきました。その他今年度には無 い委員会を 2 つ設置させて頂きました。地区の ご要望もございまして長期ビジョンを作成する 特別委員会、また次年度事業を奈良のソムリエ 育成事業、奈良の子供ソムリエ育成事業という ものを現状計画しておりましてその事業実施を 担当していただく委員会を設置させて頂きまし ◎報告事項 1. まちづくり基金奨励金 審査結果のお知らせ 2.7/1 会員数の計算方法変更の件 3.2017-2018 年度 RLI 委員会からの卓話のお伺い 4.2017-2018 年度 職業奉仕に関する意識 a 調査ご協力の お願い 5. ロータリー章典 ( 日本語訳版 )& 英語 原本のお届け並びに 「 ロータリー情報ハンドブッ ク ( 改訂第 2 版 ) のご紹介について 6. 青少年交 換 派遣学生結団式並びに壮行会のご案内 7.IM 報告書の送付について  8. 家族会ご臨席お礼状 の件 9. 創立 60 周年記念例会ご臨席お礼状の件  10. 新会員推薦の件  11. 第 67 回“社会を明 るくする運動”奈良県推進委員会の開催について ( 報告 ) 12. 小さな親切運動春号の件 13. その 他 (1)交換留学生壮行会 (2)国際奉仕セミナー ◎審議事項 1. 新会員 7days の件 2. 退会届の件 3. 休会届 の件 4. 名誉会員から正会員の件 5. 協会運営 資金のご協力についてのお願いの件 6. 平成 29 年度奈良市国際交流協会会費の件 7. その他 た。以上よろしくお願い致します。

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展が開催されるようでありますので、 まず奈良の国立 博物館に快慶の仏様を見に行って頂き、 その後に運慶 展を見ていただくとその作風の違いが歴然と分かると 思います。快慶はどっから来た方かは分かりませんが、 どうやら奈良の人ではなさそうで、 京都辺りの非常に 出の良い人なのではないかという感じがしますが、 建 仁三年 (1203 年 )、13 世紀始まってすぐ「法橋」とい う位を頂きますが、これはお坊さんの位ですが、当時 仏師というのは仏さんを造る職業ですのでお坊さんと 同じ「法橋」あるいは「法眼」「法印」といった位を もらいます。快慶は一度南都焼き討ちで燃えてしまった 興福寺、 東大寺の復興をしまして、その後「法橋」の 位を頂くことになるのですが、 その時自分はその位を もらわずに運慶の息子さんに譲ったりしています。です からあまりそういう名誉的な称号をどんどん得ていくと いうことがありませんでした。ですが建仁三年に「法橋」 になり、 承元四年(1210 年)に「法眼」という位を2 つもらいまして活動を続けてまいりまして、没年がよく 分かりませんが、 城陽にございます阿弥陀寺さんの仏 様、嘉禄三年(1227 年)のお像ですが、そのお腹の中 にたくさんあった古文書の中に「過去法眼快慶」と出 てまいります。そのことから 1227 年までには亡くなっ ていると思われます。快慶がいつどこで仏像を造った ということですが、資料の上では寿永二年(1183 年)、 運慶の写した法華経、「運慶願経」の中に結縁者とし て、快慶の名前が出てきます。それが資料上の初見です。 その後、平重衡が南都焼き討ちをして、 興福寺と東大 寺の復興をしていく中で次第に頭角を現してくるという ことになります。運慶やその父の康慶はしきりに興福寺 の復興造営をしていくのですが、 快慶は現在ボストン 美術館にある弥勒菩薩像(興福寺にあった仏様で明治 に入って廃仏毀釈の時にアメリカに渡った)、そのお像 が一体分かっているだけです。むしろ快慶がその復興造 営でしきりと造ったのが東大寺のお像であります。東大 寺大仏殿の大仏さん周囲の大きな四天王像であるとか、 南大門の仁王さんであるとかそういう仏様を造ってい きます。次に快慶は、 勧進帳で出てくる俊乗坊重源の 元で非常に一生懸命に働く訳ですが、 そこで造られた お像が東大寺の僧形八幡神坐像、 東大寺の守り神のお 像です。これはポスターにもなっておりますので、ご覧 になった方もおられると思います。東大寺の大きな釣 鐘の横にある俊乗堂にきれいな阿弥陀さんのお像がご ざいます。これがいわゆる三尺の阿弥陀さんでござい ますが、その他にもお地蔵さんなどのお像を残しており ます。最近、 東大寺の西の大きな門にあげられていた 大きな額の回りに立体の小さい仏様がついているのです が、 それもどうやら快慶が造ったのではなかろうかと 言われております。俊乗坊重源が東大寺を復興するに ■ 卓話 ■ 「仏師・快慶について」 奈良大学副学長  関根 俊一氏  こんにちは、 奈良大学の関根です。今日は快慶の話 しをさせていただきますので、どうぞお付き合い下さ い。運慶・快慶とよく言われており、このお二人は鎌 倉時代の仏師の中でも最も良く知られた方ではないか と思います。ただ、この二人は大分造る仏像が違います。 学生などに聞きましても、お二人の一番のイメージは東 大寺南大門の仁王さんのイメージです。ああいう筋骨 隆々として威嚇をして強い仏さんを造る、というのが 大体の印象です。ところがこの快慶という人はそうい う仏像も造りますが、 本来目指したところは美しい誰 もがありがたく拝んでいただけるような阿弥陀さんのお 像を造っているのです。快慶ご本人も安阿弥陀仏とい う名前をもらいまして、 大変敬虔な阿弥陀浄土経者で す。まず生没年ですが不詳です。ここが謎な所でしてあ れほど立派な仏像を作った方なのですが、どこから来 られた方なのかよく分かりません。安阿弥陀仏と称す るのは、当時阿弥陀さんを信仰している人たちの中で こういう風になんとか阿弥陀仏という名前を付けてお りまして、 大変有名なのは東大寺を復興しました俊乗 坊重源というお坊さんが、 南無阿弥陀仏と申しており ました。ここでは「安」と書いていますが本来は梵字 で書きます。彼が造った仏像もほとんどこの梵字の名前 で署名したり、足の臍(ほぞ)の所に刻んだりしており ます。彼がたくさん作品を残したのが約三尺(1m 弱く らい)の阿弥陀さんのお像でございます。しかもこれら は立像で、 坐像はさほど残しておりません。実は快慶 がこの三尺の阿弥陀さんを造り、当時の人々の心を捉 え、この仏さんが一つの手本になってまいります。お そらく現在でもそうではないかと思います。その手本 になった仏様、それを後世の人たちは快慶の様式なの で「安阿弥様(あんなみよう)」と呼ぶのです。快慶の 研究をされている方が「安阿弥様」と名付けましたの で、1m 弱くらいのきれいな阿弥陀さんの仏像を「安阿 弥様」と呼んでいますが、 そういう所で運慶とはだい ぶ違うのです。幸い今年、 東京国立博物館で秋に運慶

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あたりお金も必要ですが、 一番苦労したのが材木を集 めることでした。材木の陸送は大変難しいので、 重源 が水上を運ぶということを考え、 今の播磨(今の兵庫 県)から、一番遠くは山口県まで行って木材を調達して、 瀬戸内海から木津川を通って木津から陸送して資材に しました。その拠点にするために各地に別所というのを つくります。木津川の上流の伊賀に別所をつくり、播磨、 山口県といったところにもつくります。そこにお寺をつ くりまして、そのお寺の仏様も主に快慶が造っておりま す。現在でも播磨の浄土寺にも立派な阿弥陀様のお像 が残っております。重源さんと共に関係するお寺の仏 様を造ったりしております。あとは高野山にも別所をつ くっております。運慶につきましては頼朝からの評価が 高く、 早くに東国に下り仏像を造る、下ったのか奈良 で造った仏像を運んだのかは両説ございますが、 比較 的関東でも運慶の立派な仏像は残っております。快慶 は伊豆山で関係のあるお坊さんの所で少し仏像を造り、 その関係で足利あたりにも仏像が残っておりますが、運 慶ほど東国での大きな活躍はなかったようです。もう 一つ重要な仕事としては長谷寺のご本尊の再興があり ました。長谷寺のご本尊は平安時代に出来たのですが、 何度も焼けてしまい現在のお像はずっと後のお像であり ます。その途中で快慶もあの大きなお像を造っておりま すが、これも焼けておりまして現在はございません。そ の後門跡寺院、 特に慈円さんという偉いお坊さんの下 でたとえば京都の青蓮院で仏像を造っております。院 (天皇陛下が引退されてお坊さんになる)の関係の仏像 も造っております。こういうことからも快慶は比較的 京都でも活躍の場をつくっておりますので、 彼の出所、 出身も少し関係がするのではないかという気もします。 大きく仕事をみてみますと、ひとつは東大寺の復興造 営、重源さん関係の仏像、長谷寺のお像の再興、東の ほうでも少し仏像を造る、 それ以外はというと彼は阿 弥陀信仰者でありますから三尺 (1m 弱 ) の阿弥陀さん のお像を各地で造っております。奈良にも京都にもあり ます。かなり広範囲にそういうお像を造っております。 最後になりますが、 快慶の表現、 運慶と何が違うかと いうことですが、 よく教えるときには快慶の絵画性、 平面性、運慶の立体性なんて言いますが、運慶は彫刻 として四方から見ても隙のない表現をいたします。どっ から見ても納得させるようなお像を造るのが運慶の一 つの特色だと思います。それに比べまして快慶のお像 はあまり横から見ても後ろから見てもここではもうひと つ運慶ほどの立体性はございません。その代わりどこに 全力を集中させているかというと正面の美しさでありま す。正面から見た仏様の美しさ、あるいはありがたさ、 そういうものを最後まで追及していくのだろうという感 じがします。特に鎌倉時代になりますと次第に仏教が 皇室・貴族から武家あるいは庶民へとおりてくる時代で ございます。従って武家も含めて心に響くような写実 的な仏様を造っていくことが快慶のひとつの特色です。 普通仏像は金箔を貼ったりしますが、 快慶の仏様は金 箔を直接貼るというのもありますが、もうひとつのやり 方として金粉を膠という接着剤に混ぜまして金の絵の 具を作り、 それを身体に塗るということをよくやるの です。これですと、 金箔はキラキラ光りますが、 金泥 は鈍い金色を発する、 非常に渋い感じの、おそらくこ れは仏様が私達のお側にやって来て下さる、 生身の仏 様と言いますが、 非常にありがた い仏様が極楽から私達を迎えに来 て下さる、 そういうお姿を念頭に 置きながら造ったのではないかと いう気がします。  それでは 10 分ほど絵を見ていた だくことにします。 ○弥勒菩薩立像     写真→ (ボストン美術館所蔵、文治 5 年 (1189))  アメリカには 3 ~ 4 体快慶の仏 様が行っております。これは明治 に日本が廃仏毀釈という仏様には 気の毒な時代にアメリカに渡りま した。 ○弥勒菩薩坐像(醍醐寺、三宝院、建久 3 年(1192))  1192 年醍醐寺の秀吉 が花見をしました三宝院 の護摩堂に奉ってある大 変綺麗な弥勒仏でござ います。光背をとります と見事な仏様でございま す。全体的なプロポー ションが整っておりまし て、ただ鎌倉時代も後半 になりますと少し頭が大 きくなり猫背になって少 し下を向くようになるの ですが、これにはそういうような様子はございません。 背筋を伸ばして非常にきれいで、 表面には金泥を塗っ たお像であります。ですからピカピカ光っていません。 飾りも古いのではないかと思うのですが。聖賢という醍 醐寺のお坊さんがおりまして、その方の関係の仏様であ ります。 ○大日如来坐像(石山寺、多宝塔、建久 5 年(1194))  滋賀県大津の石山寺の多宝塔がございますが、その 中に安置されております大日如来さんです。こういうよ うな座ったお像もございます。

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○僧形八幡神坐像(東大寺、八幡殿、建仁元年(1201))  これは秘仏ですので、 非常に色も綺麗に残っており ます。守り神でありますので威厳もありますし、非常に 写実的です。こういう表現は非常に難しいです、 写実 的ということは現実的ですから、 人間の姿に近いとい うことです。ですから一歩間違えるとどこかのおじさん の顔になってしまうので、 なかなかこういうお顔を造 るのは難しいです。非常に威厳のある八幡様らしいお顔 になっております。このお像はお腹の中をきれいにくり ぬいてありまして、その中は全面に朱が塗ってありまし た、そこにお像を造った方々、 縁を結んだ方々のデー タが書いてあります。通常はお像の中は見えませんので、 ノミ跡が残っている場合が多いのですが、このお像の 場合は中をきれいにして朱を塗ってあります。 ○阿弥陀如来坐像(耕三寺、建仁元年(1201))  このお像は伊豆山に昔あったお像で、 現在は広島の 耕三寺という所にあります。阿弥陀如来の座ったお像 でございます。 ○阿弥陀如来立像(東大寺、俊乗堂、建仁 3 年(1203))  さて、 三尺像をいくつか見て お話を終わりたいと思います。 これは東大寺俊乗堂の阿弥陀さ んです。きれいな仏様です。す らりと身体が伸びて、 細かく見 ますとここに金箔を細く切って それを文様に貼り付けて構成・ 装飾をしております。非常に細 い線です。これは書いたのでは なく、 一本一本細い糸の様な金 箔を切って糸のような箔を、 こ こは亀甲型にして花の模様を入 れる、 非常に気の遠くなるよう な作業をしております。後世に なるとさすがにこのような糸の ようなものではなく太い模様になってしまいます。この 時代は本当に細い模様をつけます。 ○如来坐像(新大仏寺、建仁 2 年(1202)頃、頭のみ)  それからこれは伊賀の別所ですが、 頭だけ快慶さん のお像であります。 ○木造金剛力士立像(東大寺南大門、建仁 3 年(1203))  南大門の仁王さんです。これは運慶、 快慶、 湛慶、 定覚の 4 人の仏師が造ったと言われております。棟梁 は運慶だったということで、向かって右側が運慶さん が、 左側が快慶さんが中心であったであろうと言われ ています。「吽(うん)」としているほうが運慶、「阿(あ)」 としているほうが快慶、今度南大門に行かれましたら、 ちょうど枠のように入っておりますが、それを見ていた だくと「阿」の方のお像は絵のようにピタリと四角の ○阿弥陀如来立像 (遣迎院、建久 5 年(1194))   先ほど申し上げました三尺、 90cm 程度の阿弥陀さんというの はこの形式でございます。このお 像は昭和 58 年の奈良博で展示し て以来だと思います。現在は仏教 大学の鷹が峰の遣迎院にございま す。比較的若い頃の三尺像であり ます。このタイプのお像をずっと 亡くなるまで快慶は造っていくわ けです。 ○阿弥陀三尊像(浄土寺、建久 6 年(1195))  これが播磨の浄土寺の阿弥陀三尊であります。これ は浄土寺浄土堂にあります。これはよく考えられており まして、 ちょうど秋と春のお彼岸の時に阿弥陀さんの お像の後ろへ太陽が落ちるようになっております。に、 夕陽の彼方から阿弥陀さんが西の極楽浄土からやって 来て下さるという雰囲気を立体的に表している非常に 神々しい仏様でございます。これは非常に大きなお像 ですから、 今回展示には出ておりません(写真のみ)。 浄土寺に行かれる機会がございましたらお参りいただき たいと思います。 ○菩薩面(浄土寺、建仁元年(1201))  二十五菩薩来迎会といいまして阿弥陀さんが魂を極 楽に送って下さる、 救って下さる、 そういうのを当麻 寺のお練りのように立体的に人間が衣装を着けて練り歩 く時に使われたお面でございます。これらは全て展示 されておりますので、比較することもできるかと思いま す。 ○阿弥陀如来立像(浄土寺、建仁元年(1201))  それから浄土寺のお像はもう一体、このお像だけは 展示されていますが上半身は裸です。これは運慶・快 慶の頃は中国から新しい仏像が日本に伝わってまいりま して、そういうのも積極的に取り入れて造っていくこと をしていました。俗に宋風と言っています。 ○四天王立像(金剛峯寺、建仁 3 年(1203)以前)  これは大仏殿の非常に大きな四天王像を造る前に、 雛形を造っておこうと、 そのお像だという可能性もご ざいます。現在は高野山にございます。どういう風に 署名をするかというと足の部分に臍を作りまして台座に 立てるわけですが、 その臍の部分に刻みます。安阿弥 陀仏とありますと、これは快慶が造ったと。我々調べ ていまして臍の部分に安阿弥陀仏と出てくるのは非常に 稀なケースなのですが、こういう署名が出てくると非 常にワクワクします。

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枠の中に入っている、「吽」の方はちょっと手を上げて、 正面から絵にするとちょっとバランスが悪いかなとい う感じです。1 枚の写真にすると「吽」の方はぎこち ない感じがします。「阿」の方はぴったりと絵のように なっています。こういうのが運慶と快慶の違いになり ます。ただお像を引き出して見てみると、「吽」の方は 横から見るとこちらの方がより立体性、隙なくできてい るお像であります。 ○木造文殊五尊像(安倍文殊院、建仁 3 年(1203))  桜井の文殊院さんですが、このお像は国宝になりま して、 今回はこのお像は出展されておりませんが、 東 大寺のお坊さんの関係で文殊院に造ったお像でありま す。 ○不動明王坐像(醍醐寺、建仁 3 年(1203))  快慶さんの造ったお不動さん、 恐ろしい顔をしてお りますが、全体的にまとまりのいい表現であります。 ○不動明王及び矜羯羅・制多伽童子像(願成就院)  それに比べましてこちらは運慶さんのお不動さんで あります。運慶さんのお不動さんは肉体が充実しており ましてはちきれんばかりの肉体と動きもあります。特に 背高童子はやんちゃ坊主のような立体造形として非常 に立派なお像です。 ■ ローターアクト報告 ■  平成 29 年 5 月 28 日(日)に RI 第 2720 地区の熊本に訪問し、昨年 9 月 11 日に奈良ゾーンでアクトの 日に実施したロータリー熊本地震総合支援室への義援金募金 253,120 円の目録を、前田眞実ガバナーへお 渡ししました。その後、被害の特に大きかった益城町、西原村、南阿蘇、そして熊本城の被災状況を現地 アクターの案内で視察しました。仮設住宅も未だ残っており、台風に強くするため瓦が重たくしているた めに屋根が崩れた家、地震のあとの記録的な豪雨で地滑りや落石を起こした山を見て回りました。メイン 通りを中心に復興が進んでいるとはいえ、まだまだ現地は地震の爪痕が残っていました。  普段からの備えがいかに大切かということ、とっさの行動はなにも出来ないという経験、ロータリーの ネットワークが緊急時に信頼出来、活かされることなど現地の声を聞くことができました。 奈良 RAC 吉岡 記 ○阿弥陀如来坐像(松尾寺、12 ~ 13 世紀)  これは快慶の座った阿弥陀さんです。 ○阿弥陀如来坐像(浄楽寺)  これは運慶の阿弥陀さんです。穏やかなのが快慶さ んでしたが、運慶さんになると身体もお肉も充実して、 衣の線なんかも走りのいい表現になっております。な かなか比べるのは難しいのですが。 ○阿弥陀如来立像(安養寺、12 ~ 13 世紀)  あと後世こういうお像は奈良各地にございます。こ れは田原本の安養寺さんのお像さんです。 ○執金剛神立像(金剛院、12 ~ 13 世紀)  これは東大寺の執金剛立像を写したようなお像もつ くっております。  運慶と並び称される快慶ですが、運慶・快慶という 名前だけでなく実際仏さんを見ていただきまして、なか なか素晴らしいお像を造る仏師だと理解いただければ と思います。仏像をやっていますと、 抱きつきたくな るような、 抱きしめたくなる仏さんというのがござい ます。その一つが私は快慶さんなのです。本当に愛お しい感じが、ありがたい感じがする作家さんです。是 非この機会にご覧いただければと思います。ありがとう ございました。

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次 週 6月8日

例 会 出 席 報 告 会員数 出  席 免除者数 出席者数 補填者数 出席率 第 41 回 5 月 25 日 126 名 32 名 93 名 82.30% 第 39 回 5 月 11 日(補正)124 名 32 名 77 名 24 名 90.99%

「奈良県における直轄道路事業の現況」

奈良国道事務所長  宮西 洋幸氏

■ 青丹よしゴルフ同好会 ■  第 11 回青丹よしゴルフ同好会を 5 月 27 日(土)、奈良国際ゴルフ倶楽部で行いました。13 名参加。  素晴らしい晴天で、ココチ良い空気がヒンヤリとして高原を歩く様で、約 17,000 歩を闊歩する最高のゴル フ日和でした。  優勝は 1 オーバーの小林敏良君、準優勝に 2 オーバーの竹内一順君、第 3 位は阪田文彦君、因みに BB は松 山隆君でした。  次回は徳島方面に遠征、6 月 17 日(土)は洲本ゴルフ倶楽部、18 日(日)はサンビアゴルフクラブの 1 泊 2 日となります。多くの参加をお待ちしております。      中島 記 ■ 野球同好会 ■  全国ロータリークラブ野球大会が 5 月 19 日(前夜祭)20 日(本試合)で甲子園球場で開催されました。 下出監督が率いる奈良 RC も毎年ながら出場させていただきました。対戦相手は、和歌山の海南東 RC でし たが、中本会長の応援をいただきながらの試合でしたが残念ながら、接戦の中 6 対 4 で敗戦、次回に託す ことになりました。      大島 記

参照

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それでは資料 2 ご覧いただきまして、1 の要旨でございます。前回皆様にお集まりいただ きました、昨年 11

はありますが、これまでの 40 人から 35

○齋藤部会長 ありがとうございました。..

〇齋藤会長代理 ありがとうございました。.

○安井会長 ありがとうございました。.

【大塚委員長】 ありがとうございます。.

○片谷審議会会長 ありがとうございました。.

・毎回、色々なことを考えて改善していくこめっこスタッフのみなさん本当にありがとうございます。続けていくことに意味