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EOS-1D X Technical Overview

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Academic year: 2021

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「革命」の完成。

プロの要望を徹底的に反映し、その任務遂行に貢献すること。そのためキヤノンは、持てる技術を極限まで駆使し、

新世代の「1D」開発を進めてきました。半導体技術の粋を尽くしたCMOSセンサー。

繊細かつ効果的な画像処理技術。合理的で洗練されたメカ機構。各システムの高度な連携。

惜しみない開発努力から誕生したのが、新しいフラッグシップ機、EOS-1D Xです。

EOS -1D Xの真価は、

「かつて撮れなかった瞬間が、撮れるようになる」ことにあります。

それは、高画質と機動性を、いずれも妥協なく追求することでした。

その結果として、35mmフルサイズ機の「1Ds」シリーズ、

機動性に優れた「1D」シリーズの遺伝子を併せ持ち、それぞれのフィールドをカバー。

一台ですべての撮影領域に対応する、プロ機の新しいあり方を体現しています。

X。それは、E x t r e m e 。

「1D」

「1Ds」シリーズを統合するクロスオーバー機。

伝説のプロ機、F-1から10世代目

デジタル一眼レフカメラの登場は、プロと映像文化にとって、ひとつの革命でした。

その革命は、EOS-1D Xで完成を迎えます。

(3)

[高画質]

03

04

35mm Full-frame CMOS Sensor

[高画質]

「高画質」の再定義

プロのニーズから生まれた、新開発35mmフルサイズCMOSセンサー。

高画質を追求するとき、大きなポイントとなるのが解像感と低ノイズ化(高ISO感度化)です。

EOS-1D Xは、空気感の描写に優れる35mmフルサイズ(画面サイズ約36.0×24.0mm)のフォーマットを採用。

有効画素数約1810万画素の自社開発CMOSセンサーを搭載することにより、

一般的な画像用途をほぼすべてカバーできる分解能を確保しました(EOS-1D Mark IV:約1610万画素)。

同時に低ノイズ・高ISO感度対応、高速読み出しのための新回路も実装。

画質と機動性のバランスに優れた撮像素子としています。

暗いシーンや高速で移動する被写体をより鮮明に、美しく捉えたいというプロのニーズに、キヤノンの新しい回答です。

常用でISO51200、最高ISO204800を達成した高ISO感度。

常用でISO 100∼51200、感度拡張により、L:50、H1:102400、H2:204800での撮影も可能です。

そのバックボーンの一端は、CMOSセンサーのSN比の向上にあります。

画素サイズは、受光効率に優れた約6.95×6.95μm(EOS-1D Mark IV:5.7×5.7μm)。35mmフルサイズという広い撮像素子を活かし、

プロの要求の高い低ノイズ化を図りました。プロセスルールを微細化することにより、フォトダイオードの開口面積、容量を最大化。

広ダイナミックレンジを実現し、階調性に優れた高画質を生み出します。

また、信号読み出しに新しい低ノイズ回路を採用。EOS-1D Mark IVと同等画質でも、

より高ISO感度(高速シャッター速度)で撮影が可能です。

また、エクステンダーEF1.4×III使用時の開放F値低下分をカバーして余りある低ノイズ化・高画質化を図っています。

35mmフルサイズで実現した、ギャップレスマイクロレンズ。

光を効率よく集め、フォトダイオードに導くためのマイクロレンズ。その間隙(ギャップ)が少ないほど、集光効率を高められます。

キヤノンは、これまで35mmフルサイズという大きな撮像素子では難しかったマイクロレンズのギャップレス化に挑戦。

画像周辺でもマイクロレンズの隙間をなくすことに成功しました。

さらに、画像周辺では光の入射角に応じてマイクロレンズを最適に配置し、すべての画素が効率よく受光できる設計としています。

周辺でも光量や画質の低下が目立たず、画角の広い35mmフルサイズ機のメリットを引き出すことが可能です。

この高ISO感度、高SN比が、プロの撮影領域をさらに拡大する。

CMOSセンサー

画像中心部

■ギャップレスマイクロレンズ概念図

■ISO感度設定範囲

SN比の向上を背景に、センサー内蔵アンプの能力を4倍(EOS-1D Mark IV比)に強化。さらにゲイン系列を工夫することで、高ISO感度化と中間ISO感度での画質向上も達成しています。

画像周辺部

EOS-1D X

50

100

200

400

800

1600

3200

6400

12800

25600

51200

102400

204800

EOS-1D Mark IV

50

100

200

400

800

1600

3200

6400

12800

25600

51200

102400

(4)

■ノイズ低減処理プロセス

EOS-1Ds Mark III

(デュアルDIGIC III)

A

B

C

A

B

C

EOS-1D Mark IV (デュアルDIGIC 4)

A

B

C

A

B

C

EOS-1D X

(デュアルDIGIC 5+)

A

B

C

A

B

C

■デュアルDIGIC 5+による画像処理概念図

高画質と機動性のため、すべての回路と機能が生まれ変わった。

高画質と機動性を両立させる、16チャンネルの高速読み出し。

約1810万画素の高画素でありながら、最高約14コマ/秒の超高速連続撮影、

フルHD動画(1920×1080)で30fps、HD動画(1280×720)で60fpsに対応すること。

それを可能にしたのが、16チャンネル(EOS-1D Mark IV:8チャンネル)の高速読み出し技術です。

全画素の読み出し速度を、EOS-1D Mark IVの約1.4倍に高速化。

また、多チャンネル化により、読み出し回路の負担も低減。

これにより、消費電力を抑制しながらS/N比の向上を実現しています。

従来比約17倍の処理能力を達成した新映像エンジン、DIGIC 5+。

新開発の映像エンジン、DIGIC 5+(プラス)。その処理能力は、DIGIC 4の約17倍を誇ります。

飛躍的な能力向上の背景は、より多くの画素に対して、同時に処理を実行できる高度な回路設計です。

これは、一度に処理できる画像の範囲が広がるということ。

階調や色のデリケートな変化を捉えることが可能になり、より自然な画像を、

より高速に生成することができます。その高度な処理能力を活かし、

低ノイズ現像処理、約14コマ/秒の超高速連続撮影、

高感度撮影時のノイズ低減の高速処理、CFカードUDMA Mode7への対応、

さらには新動画圧縮方式(ALL-I/IPB)などを実現しました。

高ISO感度を遺憾なく活用できる、高速のノイズ低減処理。

これまでのEOS DIGITALは、

「高感度撮影時のノイズ低減」を

[強め]に設定すると、連続撮影可能枚数が少なくなりました。

これは、多様なノイズ処理手法を複数回にわたって実行するため、

画像を通常より長くバッファにとどめておく必要があるからです。

DIGIC 5+は、それら数々の処理を、同時に画像にほどこすことが可能。

撮影可能枚数が減少する課題を解消しました。

また、これまでより広い視野で画素を解析することにより、

ノイズ処理の効果も向上。シャドウ部に色が浮いたり、

ザラツキが生じたりする問題を抑え、

高ISO感度化・高画質化に貢献しています。

周辺光量、色収差、歪曲収差を解消する、光学特性の補正機能。

どれほど優れた撮影レンズも、光学的な収差から完全に逃れことはできません。

これはレンズに課せられた宿命であり、高い描写力を誇るEFレンズといえども、例外ではありませんでした。

EOS-1D Xは、カメラ単体で周辺光量補正(撮影時およびカメラ内RAW現像時)、

倍率/軸上色収差補正(撮影時およびカメラ内RAW現像時)、歪曲収差補正

(カメラ内RAW現像時)を実現。

35mmフルサイズ機だからこそ求められる周辺画質の向上、広角レンズ使用時の歪みの除去を実現しています。

報道機関やスタジオが所有する旧EFレンズ、収差が目立ちやすいズームレンズや広角レンズでも、

鮮鋭かつ高コントラストな画像が得られます。

※補正に伴い、画像周辺部がわずかにトリミングされます。 *カメラ内RAW現像できるのはRAWのみです。S-RAW/M-RAWは現像できません。

最高約14コマ/秒の超高速連続撮影に対応する、高速並列処理回路。

約1810万画素のCMOSセンサーから出力される、16チャンネルの信号。

それに対応すべく、4チャンネルのADコンバーターを4つ採用しました。

各チャンネルの信号をリアルタイムで14bitの広階調デジタルデータに変換。映像エンジンへと送り出します。

なお、映像エンジンは新開発のDIGIC 5+(プラス)。それを2基搭載した、デュアル構成です。

この高速並列処理回路により、卓越した高画質と機動性を実現しています。

DIGIC 5+は、量産性・汎用性を重視した

DIGIC 5に対し、約3倍の現像処理が可能

です。

[高画質]

DRAM

DRAM

レンズ光学補正・初期登録レンズ

EF35mm F1.4L USM

EF16-35mm F2.8L II USM

EF50mm F1.2L USM

EF500mm F4L IS USM

EF70-200mm F2.8L IS II USM

EF100-400mm F4.5-5.6L IS USM

EF14mm F2.8L II USM

EF600mm F4L IS USM

EF70-300mm F4-5.6L IS USM

EF24-70mm F2.8L USM

EF70-200mm F4L USM

EF70-200mm F4L IS USM

EF70-300mm F4.5-5.6 DO IS USM

EF300mm F2.8L IS II USM

EF17-40mm F4L USM

EF70-200mm F2.8L IS USM

EF70-200mm F2.8L USM

EF800mm F5.6L IS USM

EF400mm F2.8L IS II USM

EF28-300mm F3.5-5.6L IS USM

EF200mm F2L IS USM

EF24mm F1.4L II USM

EF24-105mm F4L IS USM

EF300mm F2.8L IS USM

EF85mm F1.2L II USM

EF400mm F4 DO IS USM

EF400mm F2.8L IS USM

時間

UDMA Mode7に対応した、CFカードのデュアルカードスロット。

デュアルカードスロットは、両スロットともCFカードのUDMA Mode7に対応。

規格上の最大転送速度は167MB/秒で、

今後、市販UDMA対応CFカードの高速化が進んでも、

その能力を活かした高速書き込みが可能です。

なお記録方式は、EOS-1D Mark IVと同様、

[標準]

[自動切り換え]

[振り分け記録]

[同一画像記録]が選べます。

さらに、一方のカードの画像を他方にコピーすることができ、

画像の仕分けやカードごと納品する際に便利です。

※マイクロドライブは使用できません。

※VPG(Video Performance Guarantee)規格には対応していません(対応カードは使用できますが、 書き込み速度の保証はできません)。

A/D変換用

フロントエンド

処理回路

A/D変換用

フロントエンド

処理回路

A/D変換用

フロントエンド

処理回路

A/D変換用

フロントエンド

処理回路

CF Card

CF Card

16チャンネル

(5)

07

 ●上記の作例は、デジタルレンズオプティマイザ開発段階のものです。EOS-1D Xで撮影したものではありません。 ●上記の作例は、デジタルレンズオプティマイザ開発段階のものです。EOS-1D Xで撮影したものではありません。 

08

レンズの前にあった、真の光を蘇らせたい。

解像感を飛躍的に向上させる、デジタルレンズオプティマイザ。

EOS-1D Xは有効画素数約1810万画素、自然な解像感を重視した画作りを行っており、ほとんどの画像用途に対応できる高画質を誇ります。

しかし、飽くなき高画質、特に鮮鋭さを要求される用途に対しても、キヤノンは回答を用意しました。

それがデジタルレンズオプティマイザ、Digital Photo Professional Ver.3.11に実装した革新的な機能です。

この機能を適用することにより、主に解像感が大きく向上。トリミングの自由度がさらに高まるだけでなく、

中判カメラの領域もカバーすることが可能になります。

高画素化にありがちなファイルサイズの肥大化を抑え、かつ画質の向上を実現。

画素数やファイルサイズを高画質の指標とする、これまでの価値観を刷新します。

※すべての画像に効果を保証するものではありません。 ※撮影条件によっては、ノイズが強調される場合があります。

収差や回折、フィルターなどの影響を補正する、独創的なコンセプト。

EFレンズは、多様な収差を極小化することで高画質を達成しています。しかし、すべての収差を完璧に除去することは光学的に不可能です。

また厳密には、レンズを絞り込んだときに発生する回折や、カメラ内のローパスフィルターなども、解像感を低下させる要因となります。

これらは、光の特性やカメラの仕組みに起因するため、必然的なものとして許容されがちな課題でした。

キヤノンは、あえてこのテーマに挑戦。光が撮影レンズに入射してから撮像素子に届くまで、画像に与える影響を入念に洗い出し、

関数化。画像に逆関数を適用することで、本来の光の姿に近づけるデジタルレンズオプティマイザを完成させています。

すべてのレンズ、カメラ内蔵フィルターの光学特性を把握しているメリットを駆使し、はじめて実現できた機能です。

経験則に縛られない、自由な露出設定の実現。

無限遠で、かつシャッター速度が必要なシーンであっても、

あえて開放から軽く絞り込んで撮影する。これは被写界深度がほしいのではなく、

画像周辺部の収差を出にくくして解像感を高めるという、

カメラの世界に古くからある経験則です。

しかし、デジタルレンズオプティマイザを適用すると、絞りは開放のままでも、

十分に高い解像感を得られることがあります。そのぶんシャッター速度を高速化する、

あるいはISO感度を低く設定できるのは、大きなメリットです。

また、回折現象を避けるため絞り込めなかったシーンや、シャープネス処理によって

解像感を高めていた後処理なども、本来設定したかった絞りで、

より自然な解像感を得ることが可能。自由な露出設定を実現でき、表現の世界が広がります。

必要なレンズの補正データをオンラインで取得

デジタルレンズオプティマイザの補正用データは、レンズの種類ごとに用意しています。必要なものをオンラインで選択・取得してください。データを取得可能な

レンズは下記の通り。今後もデータを拡充していく予定です。

※EOS-1D Xでは、EF-Sレンズは使用できません。

【広角単焦点】EF14mm F2.8L II USM/EF24mm F1.4L II USM/EF35mm F1.4L USM【広角ズーム】EF17-40mm F4L USM/EF16-35mm F2.8L USM/EF16-35mm F2.8L II USM【標準単焦点】EF50mm F1.4

USM/EF50mm F1.2L USM/EF85mm F1.2L II USM【標準ズーム】EF24-70mm F2.8L USM/EF24-70mm F2.8L II USM/EF24-105mm F4L IS USM【超望遠単焦点】EF300mm F2.8L IS II USM/ EF400mm F2.8L IS II USM/EF500mm F4L IS II USM/EF600mm F4L IS II USM【望遠ズーム】EF28-300mm F3.5-5.6L IS USM/EF70-200mm F2.8L IS USM/EF70-200mm F2.8L IS II USM/EF70-200mm F4L USM/EF70-200mm F4L IS USM/EF70-300mm F4-5.6L IS USM/EF100-400mm F4.5-5.6L IS USM【EF-Sレンズ】※参考EF-S 10-22mm F3.5-4.5 USM/EF-S 15-85mm F3.5-5.6 IS USM/EF-S 17-55mm F2.8 IS USM/EF-S 17-85mm F4-5.6 IS USM/EF-S 18-200mm F3.5-5.6 IS/EF-S 18-135mm F3.5-5.6 IS

[高画質]

デジタルレンズオプティマイザ

デジタルレンズオプティマイザ

撮影条件で現像

F10 撮影条件で現像 F2.8 デジタルレンズオプティマイザ

撮影条件で現像

■画像周辺部の描写力の向上例

■回折による影響の補正例※F22時

■絞り開放時の解像感比較例

■フィルタリングで補正する画像に影響を与える主な要因

【収差】

【回折】

■デジタルレンズオプティマイザの原理

球面収差

画面中央部に生じる像にじみ。

レンズのピント面が湾曲しているために

像面湾曲

生じる画面周辺でのピントの位置ずれ。

非点収差

画面周辺部で生じる動径方向と同

心円方向のピントの位置ずれ。

コマ収差

画面周辺部で生じる動径方向の像

流れ/像にじみ、またその色にじみ。

※OTFとは、Optical Transfer Functionの略で、 非常に小さな点を被写体としたときにレンズを通して どのような形状の像として撮像されるかを示す情報 です。MTFはこのOTFを元にコントラストの成分 だけを抽出した評価指標です。 MTFについてはこちら: http://cweb.canon.jp/ef/knowledge/index.html

サジタルハロ

画面周辺部で生じる同心円方向の

像にじみ。

倍率色収差

画面周辺部で生じる、色にじみ。

軸上色収差

画面中央部で生じる、主に紫系統

の色にじみ。

絞り込んだ時に画面全域で生じる

像にじみ。

画像に影響を与える主な光学的要素

光の伝達係数を関数化・フィルター化し、受光画像に適用することで、光学的な影響を補正

光源分光 レンズOTF※ 赤外線吸収/紫外光カットガラス ローパスフィルター 原色フィルター CMOSセンサー開口形状

デジタルレンズオプティマイザ

撮影条件で現像

(6)

14

frames / sec.

[高速連写]

Quad Active Mirror Stopper

[高速連写]

「瞬発力」の革新

EOS DIGITALとして初めて到達した、最高約14コマ/秒の高速連続撮影。

35mmフルサイズ機でありながら、ワンショットAFとAIサーボAF時とも、最高約12コマ/秒の高速連続撮影を実現しました。

CMOSセンサーからの16チャンネル高速読み出し、デュアルDIGIC 5+の高速処理、ゆとりあるバッファ容量、

記録メディアへの高速書き込みなどが、そのバックボーン。

さらに、14fps超高速連続撮影に設定時は、最高約14コマ/秒で撮影が可能です。

ミラーアップ撮影のため、AEとAFが1コマ目に固定、記録画質はJPEGのみとなります。

AF撮影時、被写体の一瞬の表情や動作を逃したくないときや、眼にも止まらない高速の動体を置きピンで撮影する場合などに有効です。

※ISO32000以上(カメラが低温状態ではISO20000以上)のときは、最高約10コマ/秒となります。 ※電池残量によっては、連続撮影速度が制限される場合があります。

わずか36msでミラーを安定させる、新しいミラーバウンド抑制機構。

35mmフルサイズ機は、サイズ、質量ともに大きなミラーを必要とします。

しかし、大きく、重いミラーほどバウンドの抑制が難しく、

レリーズタイムラグの増加や

連続撮影速度の低下につながるという課題がありました。

EOS-1D Xはミラーの保持部材を軽量化するとともに、

ミラーを瞬時に安定させる新機構、

クアッドアクティブミラーストッパーを採用。

ミラーダウン開始から安定化まで、わずか36ms(0.036秒)に短縮しています。

これにより、最高約12コマ/秒の高速連続撮影に貢献。

同時に、揺れの少ない安定したファインダー像も実現しました。

他の誰にも撮れない瞬間を狙う、プロのために。

■クアッドアクティブミラーストッパーの効果(イメージ)

約36ms ミラーダウン開始信号 メインミラー サブミラー

35mmフルサイズ機ながら、

ミラー停止まで従来を凌ぐ約36msを実現。

※参考: EOS-1D Mark IV(APS-H機)は約40ms

(7)

11

12

精度と安定性、速度。相反するテーマを、新しい技術で乗り越えた。

最高約12コマ/秒でドライブしても高い精度を発揮する、AE/AF。

最高約12コマ/秒の高速連続撮影時も、1コマごとに的確なピントと露出を確保すること。

一瞬で高精度なAE/AFを行うべく、両センサーの応答性を高めました。

また、測距には、EOS-1D Mark IV比で約4倍の高速処理が可能なAF用CPUを採用。

測光には新採用の10万画素RGB測光センサーを用い、その豊富な情報を専用マイコン(DIGIC 4)で高速演算することにより、

輝度だけでなく色、顔認識も実現しています。

さらに、これらAFとAEのデータを連携させることで、速度と精度を高次元で両立させました。

動作精度と安定性を追求した、クアッドアクティブミラーストッパー。

わずか約36msでミラーを安定させる。それを実現したメカ機構が、クアッドアクティブミラーストッパーです。

これは、パッシブ方式とアクティブ方式のミラーバウンド抑制機構を、メインミラーとサブミラーそれぞれに装備したもの。

パッシブ方式として採用したのはバランサーで、ミラーの衝突エネルギーを、重りを動かす力に変換して吸収します。

これをメインミラー、サブミラーの左右に搭載。特にサブミラーへの展開は、キヤノンとしても初めてです。

左右から衝撃を逃がすことでエネルギーの吸収効果を高め、かつミラーの歪みの抑制と像の安定化を図りました。

それでも残存するわずかな揺れは、アクティブ方式で吸収。

アクティブ方式はフックで強制的にバウンドを抑え込むもので、

これもメインミラーにひとつ、サブミラーの左右にひとつずつ装備しています

(EOS-1D Mark IV、EOS-1Ds Mark IIIはメイン/サブミラー各ひとつ)。

サブミラーのバウンドを抑制したことで、AFの測距精度と安定性が向上。

連続撮影速度の向上とピントの両立を図りました。

狙った瞬間にシャッターが切れる、高速のレリーズタイムラグ。

レリーズタイムラグを短縮するためには、特にミラーアップ時のバウンド抑制が決め手となります。

EOS-1D Xはミラーの保持機構を軽量化するほか、ミラーアップエネルギーを吸収する緩衝材に新素材を採用。

35mmフルサイズ機でありながら、最短で約36ms(0.036秒、C.Fn[レリーズタイムラグ最速化]設定時、絞り開放時)

を達成しました。なお、初期設定は55ms(0.055秒)。これまでの「1D」と同じ感覚でシャッターを切れます。

高速連続撮影を可能にした、新開発のドライブシステム。

最高約12コマ/秒の高速連続撮影を実現するため、ドライブシステムも新規に開発しました。

ミラーとシャッターのチャージを専用モーターで駆動する2モーターシステムを継承。

EOS-1D Mark IVに対し、シャッターチャージ系を2/3段、ミラーチャージ系を2/5段に短縮したことで、

高トルクモーターのエネルギーを無駄なく伝え、高速・低振動・静音・省電力を実現しています。

また、カムギアの位相検知を、ブラシによるパターン検知から、光学的な非接触検知に変更し、エネルギー損失をさらに改善しました。

これらの工夫により、14fps超高速連続撮影に対応する高速シャッターチャージ、高耐久化を達成しています。

①メインミラーアームがメインミラーフック

部に衝突し、バネ力に抗してメインミラー

フックを回転させます。

①メインミラー先端部が、メインミラーバラ

ンサーに衝突。

②サブミラーアームがサブミラーフック部

に衝突し、バネ力に抗してフック部を回転

させます。

①メインミラーのダウンエネルギーは、メインミラーバランサーをバネ力に抗して回転させるこ

とにより吸収されます。

②メインミラーの跳ね返りは、メインミラーフックの復帰動作でロックされます。

③サブミラーのダウンエネルギーは、サブミラーバランサーをバネ力に抗して回転させること

により吸収されます。

④サブミラーの跳ね返りは、サブミラーフックの復帰動作でロックされます。

インを短く構成することで、エネルギー効率を向上させました。

チャージ機構をシャッターユニットと一体でレイアウトすることにより、ギア段数を減らし、ギアトレ

高トルクモータの採用により、ギア段数を減らし、ギアトレインを短く構成することで、エネルギー

効率を向上させています。

■クアッドアクティブミラーストッパー動作図

■高速・高精度AE/AF

[高速連写]

ミラーダウン途中

ミラーダウン端部近傍

ミラーダウン端部から吸収動作

ミラー静止状態

サブミラーフック サブミラー バランサー ①衝突 ①吸収 ②衝突 ②衝突 ②ロック ④ロック ③衝突・吸収 ④ロック メインミラーバランサー サブミラーアーム ①衝突 ①吸収 ③衝突・吸収

■ギアトレイン図

【シャッターチャージ側】

【ミラーチャージ側】

EOS-1D Mark IV(ギア段数:3段)

EOS-1D X(ギア段数:2段)

EOS-1D Mark IV(ギア段数:5段と6段の切り替え)

EOS-1D X(ギア段数:2段)

第2ギア 第2ギア 第5ギア 第2ギア 入力ギア(ピニオンギア) 入力ギア(ピニオンギア) 入力ギア(ピニオンギア) 出力ギア(カムギア) 出力ギア(カムギア) 出力ギア(カムギア) 出力ギア(カムギア) 第3ギア 入力ギア(ピニオンギア) 第3ギア 第4ギア 約1sec 露光 露光 露光 露光 露光 露光 露光 露光 露光 露光 露光 露光

露光

AF

AE

高速

CPU

AFシステム

AFセンサー AFマイコン 高速読み出し

距離情報

AEシステム

AEセンサー(10万画素RGBセンサー) AEマイコン 高速読み出し

被写体情報(輝度/色/顔認識)

データ連携

メインミラーアーム メインミラーフック メインミラーバランサー サブミラーアーム サブミラーフック ①衝突

(8)

[AE・AF]

100,000-pixel RGB Metering Sensor

[AE・AF]

「視覚認知」の強化

被写体の色と顔を解析し、AEとAFを最適に制御する、EOS iSA System。

人間には、色や顔などを手がかりに、瞬時に被写体を見分け、視線を追従させる優れた能力があります。

その視覚と認知の働きを応用したのが、EOS iSA Systemです。

測光・調光/被写体検出センサーに、撮像素子としても使用される10万画素RGB測光センサーを採用。

さらに、画像処理エンジンにDIGIC 4を用いることで、輝度だけでなく、色や顔の検出も実現しました。

このシステムにより、光源色の影響を抑えた測光、色・顔情報に基づく「意思に従う」被写体捕捉と

「捉えた被写体を逃さない」AFフレーム追従などを達成。

AEとAFが連携し、お互いの精度と安定性を高め合う、革新的なシステムです。

※EOS iSA(Intelligent Subject Analysis) System

苦手なシーンを克服する、先進の評価測光アルゴリズム。

測光は、10万画素のRGB測光センサーを21×12ブロックに分けた、252分割測光です。

一般的に、測光エリアが狭くなるほど測光特性がスポット測光に近づき、被写体の「どの部分を測るか」で露出が大きな影響を受けます。

この課題を克服するため、EOS iSA Systemの評価測光では、61点のAFフレームの測距結果を取得し、

ピントの合ったAFフレームを中心に、周辺にある等距離エリアも被写体領域として認識・測光。

「点」ではなく「面」として被写体を捉えることにより、評価測光の安定性を大きく向上させています。

また、顔検出により主被写体輝度を的確に捉え、さらにRGB情報も活用し、被写体色によってはオーバー露出や、

アンダー露出になりがちだったシーンを克服するなど、AEの信頼性を高めました。

なお、低輝度時は測光センサーの画素を結合、感度を高める機能も持たせています(35分割測光)。

過酷な環境に耐える、ガラスモールドで構成した測光光学系。

分解能が高い測光センサーの能力を安定して引き出すため、

測光/被写体検出する像の信頼性にこだわりました。

測光光学系に、高温高湿、極低温下でも伸縮が少ない素材である

ガラスモールドレンズを採用。

過酷な撮影環境でも本来の性能を発揮できる設計です。

EOS iSA System。このカメラは、シーンを理解する。

107250(390×275)画素、顔検出に必要な分解

能、約12コマ/秒の連続撮影に対応する高速読

み出し性能を備えます。

252分割 35分割

■測光光学系

10万画素RGB測光センサー 測光光学系

(9)

15

16

精度と自由度への回答、61点高密度レティクルAF。

中央、周辺。どのAFフレームでも、研ぎ澄まされた合焦精度と捕捉力。

F2.8、F4.0、F5.6。どのAFフレームでも、測距精度の向上を果たしています。

F2.8対応センサーは従来以上、F4.0対応センサーは従来のF2.8対応センサーと同等の高精度測距が可能です。

それを実現するべく、AFセンサーに先進のプロセスルールを導入し、画素ピッチを微細化。

また、基線長を長くとることで、焦点検出の敏感度を高めています。

さらに、測距性能を向上させるためには、クロス測距であることも重要です。

しかし、単純にクロス測距化を行うと、AFセンサーが肥大化し、AFユニットの全体バランスが崩れてしまいます。

そこでキヤノンは光学構成とメカ構成、基線長とのバランスを最適化することにより、

F5.6、F4.0、F2.8対応の各AFフレームで41点クロス測距を実現。高い検出能力を実現しています。

※すべてEOS-1D Mark IV比

低コントラストにも強い。キヤノン初の全点2ライン測距。

1点のAFフレームに対して2本のラインセンサーを配置。それも、画素ピッチをずらした千鳥配列としました。

隣接する2本のラインセンサーの測距結果を平均化、双方を補完し合うことで、

1ラインのみのサンプリングで生じる恐れのある検出誤差を抑制。これにより高精度な検出を可能としました。

一般的にAFが苦手としがちな低コントラストの被写体にも、しっかりピントを合わせられます。

しかもEOS-1D Xは、すべてのAFフレームでラインセンサーを2ライン化。

構図に関わらず高い測距精度を発揮することが可能です。

※ワンショット/サーボに関わらず常に2ライン測距するのは1点AFとスポット1点AFだけです。

高温・低温、高湿。悪条件を乗り越えるAFユニット。

AFユニットの構造と材質を、耐環境特性の視点から徹底的に吟味。高温高湿、極低温、衝撃に強い、

ボックス構造のAFユニットを搭載しました。

特に、像の信頼性に影響する二次結像レンズ(メガネレンズ)はガラスモールド製です。

温度・湿度による歪みが少なく、高精度かつ安定した測距を可能にします。

信頼性を追求する、

「1D」の誇りです。

多様なシステムを統合し、能力を高めた次世代のAFシステム。

これまでEOSのAFシステムは、AFセンサーと

光源検知センサーから得られる情報に基づいて測距を行っていました。

しかし、精度と応答性を追求するほど、

AFフレームが外れたときや障害物などの理由により、

測距誤差が生じやすくなります。

このジレンマを解決するため、EOS-1D Xでは、

EOS iSA System、新開発の61点AFセンサー、

光源検知センサー(AF補正用)など、

各種のシステムとセンサー類の情報を利用。

測距情報だけでなく、

多角的な視点で被写体を検出・捕捉・追従する、

新しいAFシステムを完成させました。

さらに、知識と経験を要した

各種パラメーターの設定もスタイル化。

シーンに合わせてスタイルを選択するだけで、

AFの特性を最適化し、

精度と安定性を確保することが可能です。

高密度、高精度。61点高密度レティクルAF。

キヤノンは、見つめた対象に速やかにピントを合わせる

「人間の眼」を理想とし、AFフレームの多点化、

クロス測距点の充実、高精度化などを図ってきました。

その成果といえるのが、61点高密度レティクルAFです。

AFフレームは61点。AFフレームを密にすることで、

構図の自由度だけでなく、

動体の捕捉力・追従性を向上させています。

さらに、クロス測距は最高41点で可能。

プロにも愛用者が多いF4.0の大口径レンズ使用時や、

F2.8レンズとエクステンダーEF1.4×IIIの組み合わせ時でも、

被写体パターンに影響されない、高い捕捉力を発揮します。

なお、低輝度限界をEV−2まで拡大(中央AFフレーム)。

暗いシーンを高ISO感度で撮影するときも、

AF活用を実現しました。

※レティクルとは、網線、網状 を意味し、AFのセンサーが網状に配置されている様を表しています。

※最中央1点のF2.8対応AFフレームでEV−2を達成(EOS-1D

Mark IVはEV−1)。周辺F4.0/F5.6対応AFフレームはEV+0.5

(EOS-1D Mark IVはEV+1.5)となります。

[AE・AF]

広視野61点測距

41点クロス

安定高精度

低輝度対応

色/顔検知

フォーカス抜け防止

AFマイクロアジャストメント

レンズファームアップ

AIサーボAF特性

ワンショットAF特性

動体測距能力

動体捕捉能力

測距精度

システム拡張

測距能力

カスタマイズ

光源検知

センサー

AE

センサー

AF

センサー

AFアルゴリズム

AEマイコン

ファームウェア

AFマイコン

AIサーボAF III

測距エリア選択モード

F2.8対応センサー

F4.0対応センサー

F5.6対応センサー

F4.0対応・縦線検出測距

F2.8対応・クロス測距

F5.6対応・縦線検出測距

F5.6対応・横線検出測距

10万画素RGB測光センサー

61点高密度レティクルAF

■AFセンサー

■AFセンサー構成

(10)

新旧レンズへの対応。EOSの不変の思想が、新しい領域へ。

レンズごとの測距光束を最大限に引き出す、新しいAF設計思想。

61点高密度レティクルAFは広い測距光束を必要としますが、その大きさはレンズによって異なります。

これまでEOSシリーズは、すべてのEFレンズで同等の使い勝手が得られるよう、

あえて大多数のレンズの測距光束の大きさに合わせ、AFシステムを設計してきました。

しかし、インテリジェントビューファインダーの開発と実装により、レンズによるAFフレームの増減などを

柔軟かつ明快に表示することが可能になったことから、レンズごとの測距光束を最大限に活かすものへとAFの設計思想を進展。

レンズの種類によって使用できるAFフレームと測距パターンを最適化する仕様を採用しています。

なお、EOS-1D Xでは、装着したレンズに応じて、使用できるAFフレームのみを表示。

測距点選択時、クロス測距点は点灯、それ以外は点滅で表示するため、多数のレンズを迷わず使いこなすことができます。

構図やシーン、表現意図に応える、多彩な測距エリア選択モード。

測距エリアは6モードを用意。さまざまなシーンと撮影スタイルに対応が可能です。

さらに、あらかじめ使用する測距エリア選択モードを限定することができ、頻繁なモード切り換えもスムーズに行えます。

スポット1点AF(任意選択)

1点AFより狭いポイントにピントを合わせられます。小さな瞳にピン

トを合わせたいときや、遠近競合でピントの合いにくい、檻の中の

動物を撮影するときなどに効果的です。

※測距範囲が狭いため、手持ち撮影や動きのある被写体では、AFフレームを 被写体に合わせ続けることが難しく、ピントが合いにくいことがあります。

■測距エリア選択モード

[AE・AF]

41点クロス+20点

(デュアルクロス5点)

Aグループ

EF24mm F1.4L USM EF24mm F1.4L II USM EF28mm F1.8 USM EF35mm F1.4L USM EF35mm F2 EF50mm F1.0L USM EF50mm F1.2L USM EF50mm F1.4 USM EF50mm F1.8 EF50mm F1.8 II EF85mm F1.2L USM EF85mm F1.2L II USM EF85mm F1.8 USM EF100mm F2 USM EF135mm F2L USM EF135mm F2L USM + Ext EF1.4x EF135mm F2.8 (ソフトフォーカス機構付き) EF200mm F1.8L USM

EF200mm F1.8L USM + Ext EF1.4x EF200mm F2L IS USM

EF200mm F2L IS USM + Ext EF1.4x EF200mm F2.8L USM EF200mm F2.8L II USM EF300mm F2.8L USM EF300mm F2.8L IS USM EF300mm F2.8L IS II USM EF400mm F2.8L USM EF400mm F2.8L II USM EF400mm F2.8L IS USM EF400mm F2.8L IS II USM TS-E45mm F2.8* TS-E90mm F2.8* EF16-35mm F2.8L USM EF16-35mm F2.8L II USM EF17-35mm F2.8L USM EF20-35mm F2.8L EF24-70mm F2.8L II USM EF28-70mm F2.8L USM EF70-200mm F2.8L USM EF70-200mm F2.8L IS USM EF70-200mm F2.8L IS II USM EF80-200mm F2.8L *手動ピント合わせ、ティルト/シフトなし時

41点クロス+20点

(デュアルクロス1点)

Bグループ

EF14mm F2.8L USM EF14mm F2.8L II USM EF15mm F2.8 フィッシュアイ EF20mm F2.8 USM EF24mm F2.8 EF24mm F2.8 IS USM EF28mm F2.8 IS USM EF24-70mm F2.8L USM

41点クロス+20点

Cグループ

EF50mm F2.5 コンパクト マクロ EF100mm F2.8 マクロ EF100mm F2.8L マクロ IS USM EF300mm F4L USM EF300mm F4L IS USM EF400mm F4 DO IS USM EF500mm F4L IS USM EF500mm F4L IS II USM EF600mm F4L USM EF600mm F4L IS USM EF600mm F4L IS II USM TS-E17mm F4L* TS-E24mm F3.5L* TS-E24mm F3.5L II*

EF200mm F2.8L USM + Ext EF1.4x EF200mm F2.8L II USM + Ext EF1.4x EF300mm F2.8L USM + Ext EF1.4x EF300mm F2.8L IS USM + Ext EF1.4x EF300mm F2.8L IS II USM + Ext EF1.4x EF400mm F2.8L USM + Ext EF1.4x EF400mm F2.8L II USM + Ext EF1.4x EF400mm F2.8L IS USM + Ext EF1.4x EF400mm F2.8L IS II USM + Ext EF1.4x EF135mm F2L USM + Ext EF2x EF200mm F1.8L USM + Ext EF2x EF200mm F2L IS USM + Ext EF2x EF8-15mm F4L フィッシュアイ USM EF17-40mm F4L USM EF24-105mm F4L IS USM EF28-80mm F2.8-4L USM EF70-210mm F4 EF70-200mm F4L USM EF70-200mm F4L IS USM EF70-200mm F2.8L USM + Ext EF1.4x EF70-200mm F2.8L IS USM + Ext EF1.4x EF70-200mm F2.8L IS II USM + Ext EF1.4x *手動ピント合わせ、ティルト/シフトなし時

31点クロス+30点

(デュアルクロス1点)

Dグループ

EF28mm F2.8

21点クロス+40点

Eグループ

EF50mm F2.5 コンパクト マクロ + ライフサ イズコンバーター EF EF100mm F2.8 マクロ USM EF400mm F5.6L USM EF500mm F4.5L USM EF300mm F4L USM + Ext EF1.4x EF300mm F4L IS USM + Ext EF1.4x EF400mm F4 DO IS USM + Ext EF1.4x EF500mm F4L IS USM + Ext EF1.4x EF600mm F4L USM + Ext EF1.4x EF600mm F4L IS USM + Ext EF1.4x EF200mm F2.8L USM + Ext EF2x EF200mm F2.8L II USM + Ext EF2x EF300mm F2.8L USM + Ext EF2x EF300mm F2.8L IS USM + Ext EF2x EF300mm F2.8L IS II USM + Ext EF2x EF400mm F2.8L USM + Ext EF2x EF400mm F2.8L II USM + Ext EF2x EF400mm F2.8L IS USM + Ext EF2x EF400mm F2.8L IS II USM + Ext EF2x EF500mm F4L IS II USM + Ext EF1.4x EF600mm F4L IS II USM + Ext EF1.4x EF20-35mm F3.5-4.5 USM EF24-85mm F3.5-4.5 USM EF28-90mm F4-5.6 EF28-90mm F4-5.6 USM EF28-90mm F4-5.6 II EF28-90mm F4-5.6 II USM EF28-90mm F4-5.6 III EF28-105mm F3.5-4.5 USM EF28-105mm F3.5-4.5 II USM EF28-135mm F3.5-5.6 IS USM EF28-200mm F3.5-5.6 EF28-200mm F3.5-5.6 USM EF28-300mm F3.5-5.6L IS USM EF35-105mm F3.5-4.5 EF35-135mm F3.5-4.5 EF35-135mm F4-5.6 USM EF38-76mm F4.5-5.6 EF50-200mm F3.5-4.5 EF50-200mm F3.5-4.5L EF55-200mm F4.5-5.6 USM EF55-200mm F4.5-5.6 II USM EF70-200mm F2.8L USM + Ext EF2x EF70-200mm F2.8L IS USM + Ext EF2x EF70-200mm F2.8L IS II USM + Ext EF2x EF70-200mm F4L USM + Ext EF1.4x EF70-200mm F4L IS USM + Ext EF1.4x EF70-210mm F3.5-4.5 USM EF70-300mm F4-5.6 IS USM EF70-300mm F4-5.6L IS USM EF70-300mm F4.5-5.6 DO IS USM EF75-300mm F4-5.6 EF75-300mm F4-5.6 USM EF75-300mm F4-5.6 II EF75-300mm F4-5.6 II USM EF75-300mm F4-5.6 III EF75-300mm F4-5.6 III USM EF75-300mm F4-5.6 IS USM EF80-200mm F4.5-5.6 EF90-300mm F4.5-5.6 EF90-300mm F4.5-5.6 USM EF100-200mm F4.5A EF100-300mm F4.5-5.6 USM EF100-300mm F5.6 EF100-300mm F5.6L EF100-400mm F4.5-5.6L IS USM

21点クロス+26点

Fグループ

EF28-70mm F3.5-4.5 EF28-70mm F3.5-4.5 II EF28-80mm F3.5-5.6 EF28-80mm F3.5-5.6 USM EF28-80mm F3.5-5.6 II EF28-80mm F3.5-5.6 II USM EF28-80mm F3.5-5.6 III USM EF28-80mm F3.5-5.6 IV USM EF28-80mm F3.5-5.6 V USM EF28-105mm F4-5.6 EF28-105mm F4-5.6 USM EF35-70mm F3.5-4.5 EF35-70mm F3.5-4.5A EF35-80mm F4-5.6 EF35-80mm F4-5.6 II EF35-80mm F4-5.6 III EF35-80mm F4-5.6 PZ EF35-80mm F4-5.6 USM EF35-350mm F3.5-5.6L USM EF80-200mm F4.5-5.6 II EF80-200mm F4.5-5.6 USM EF800mm F5.6L IS USM EF22-55mm F4-5.6 USM

15点クロス+18点

Gグループ

EF180mm F3.5L マクロ USM EF180mm F3.5L マクロ USM + Ext EF1.4x EF1200mm F5.6L USM

1点クロス

Hグループ

EF35-105mm F4.5-5.6 EF35-105mm F4.5-5.6 USM

1点AF(任意選択)

これまで同様のAFフレーム選択です。

領域拡大AF(任意選択)上下左右4点

任意に選択したAFフレームと、それに隣接する上下左右4点の

AFフレームでピント合わせを行います。1点AFでは追従が難しい、

動きのある被写体を撮影するときに効果的です。

※AIサーボAFでは、はじめに任意選択したAFフレームでピントを合わせる必要 があります。

領域拡大AF(任意選択)周辺8点

任意に選択したAFフレームと、それに隣接する周辺8点のAFフ

レームでピント合わせを行います。1点AFでは追従が難しい、動き

のある被写体を撮影するときに効果的です。

※AlサーボAFでは、はじめに任意選択したAFフレームでピントを合わせる必要 があります。

ゾーンAF(任意選択)

61点のAFフレームを、9つの測距ゾーンに分けてピント合わせを

行います。1点AFや領域拡大AFでは追従が難しい、動きのある

被写体を撮影するときに効果的です。

※どの測距ゾーンでも、ファインダー内で選択ゾーンの広さを確認できます。ま た、どのAFモードでも、選択ゾーン内の全AFフレームを使用した自動選択AFと なり、基本的に最も近距離にある被写体にピントを合わせます。

61点自動選択AF

ワンショットAFでは、基本的に最も近距離にある被写体にピントを合わせます。

※ピントの合ったAFフレームが表示されます。

AIサーボAFでは、AFを開始するAFフレームを任意に選択することができます。

F2.8とF5.6対応クロス測距(デュアルクロス測距) F5.6対応クロス測距 F4対応(縦線検出)+F5.6対応(横線検出)クロス測距 *F5.6レンズでは横線検出のみ F5.6対応(横線検出)測距 使用できない測距点(ファインダーに表示されません)

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予測もつかぬ被写体の動き。そのとき、カメラは人の反射神経を超える。

動体にAFフレームを合わせ続ける、EOS iTR AF。

被写体が高速で動くモータースポーツ、予期せぬ軌跡で動くフィールドスポーツを、的確に捉える。

プロの要求に、より高度な次元で応えるべく開発したのがEOS iTR AFです。

これは、EOS iSA Systemと連携して、最初にピントを合わせた被写体の特徴(色や顔)を検出、

そのデータに基づいてAFフレームを合わせ続ける革新的なAF機能。

その際、顔検出できたときは、顔を優先することにより、被写体捕捉をサポートするとともに、

AFフレームが意図せず他の対象に乗り移るのを抑えるなど、より人間の感性を模したアルゴリズムを開発・採用しています。

※EOS iTR(Intelligent Tracking and Recognition) AF

安定性と柔軟性を向上させた動体予測機能、AIサーボAF III。

動体の距離の連続性から次の距離を予測し、ピントを先回りさせる。それがAIサーボAFの基本的な思想です。

キヤノンは、AFフレームが被写体から外れる、障害物などによって測距誤差が生じた場合、その測距結果を無視し、

予測の精度を高める先進のアルゴリズムを開発、AIサーボAF IIを開発(EOS-1D Mark IV)。

EOS-1D Xは、その精度と安定性をさらに高めた、AIサーボAF IIIを搭載しました。

これは、プロの評価をフィードバックし、アルゴリズムをチューニングすると同時に、3つのパラメーターを用意したもの。

特にスポーツで多い、複雑な動きをする被写体にも柔軟に対応でき、予測を裏切ったり、

反射神経を越えたりする動きも、高いピント精度で描写することが可能です。

的確な予測AF制御をサポートする、カスタム設定ガイド機能。

これまで「1D」は、あらゆる被写体に対応するため、AF機能を高度化してきました。

また、さまざまなシーンで活用され、プロの評価を蓄積しています。

その知見を分析し、さまざまなユーザーが活用できるよう体系化したのが、AFカスタム設定ガイド機能です。

シーン(ケース)を選択するだけで、予測AF制御が最適に設定され、カメラの能力をフルに活かした撮影が可能になります。

誤設定の解消にも効果的です。

■AFカスタム設定ガイド機能

[AE・AF]

【被写体追従特性】

AlサーボAFで測拒中に、被写体がAfフレームから外れたときの

AFの動作が変えられます。

被写体の動きに合わせてAFフレームが連動

■EOS iTR AF

【速度変化に対する追従性】

被写体の加速、減速、停止など、速度変化に対するサーボ

AFの動作が変えられます。

【測距点乗り移り特性】

上下/左右に動く被写体を撮影するとき、AFフレームを自動的

に選択する特性が変えられます。

※61点自動選択AFと、ゾーンAF、領域拡大AF時

【Case 1】

汎用性の高い基本的な設定

多くの撮影シーンと被写体に対応できる汎用性の高い設定です。

【Case 2】

障害物が入るときや、被写体がAFフレームから外れやすいとき

狙っていた被写体がAFフレームから一瞬外れても、被写体にピ

ントを合わせ続けようとする設定です。被写体の手前に障害物が

一瞬入り込むときや、被写体の動きが激しく、AFフレームから外

れやすいシーンに効果的です。

※被写体がAFフレームから外れる時間が長いときは、「被写体追従性」を−2 に設定すると、より効果的なことがあります。

〈撮影シーン例〉

水泳のバタフライ、フリースタイルスキー、テニスなど

【Case 3】

急に現れた被写体に素早くピントを合わせたいとき

AIサーボAF中に別の被写体を捉えると、その被写体に対してす

ぐにピント合わせを行う設定です。AF フレームで捉えた被写体に

素早くピント合わせしたいときや、別の被写体を次々と撮影したい

シーンに効果的です。

※「被写体追従特性」を+2に設定すると、より素早くピント合わせを始めます が、同じ被写体を捉え続けることが難しくなることがあります。

〈撮影シーン例〉

アルペン滑降スキー、自転車ロードレースのスタートなど

【Case 4】

被写体が急加速/急減速するとき

被写体の動く速さが瞬間的に大きく変化しても、その速度変化

に追従してピントを合わせようとする設定です。被写体が急に動

き出したり、急加速、急減速、急停止するシーンに効果的です。な

お、速度変化の少ない被写体では、ピントが不安定になることが

あります。

※速度変化にAFが追従できないときは、「速度変化に対する追従性」を+2 に設定すると、より効果的なことがあります。

〈撮影シーン例〉

モータースポーツ、サッカーなど

【Case 5】

被写体の上下左右の動きが大きいとき(1点AF時無効)

この設定は、61点自動選択AFとゾーンAF、領域拡大AF時に働

きます。狙っている被写体の上下左右の動きが大きく、ピントが合

わせにくいときは、自動的に測拒しやすいAF フレームに乗り移り

ながらピント合わせを続けます。

※AFフレームの乗り移りを積極的に行わせたいときは、「測拒点乗り移り特性 」を+2に設定します。なお、意図しないAFフレームが選択されることがあります。

〈撮影シーン例〉

フィギュアスケート、エアレースなど

【Case 6】

被写体の速度変化と上下左右の動きが大きい(1点AF時無効)

この設定は、61点自動選択AFとゾーンAF、領域拡大AF時に働

きます。被写体の動く速さが瞬間的に大きく変化しても、その速

度変化に追従してピントを合わせようとする設定です。また、狙っ

ている被写体の上下左右の動きが大きく、ピントが合わせにくい

ときは、自動的に測距しやすいAF フレームに乗り移りながらピン

ト合わせを続けます。

※速度変化にAFが追従できないときは、「速度変化に対する追従性」を+2 に設定すると、より効果的なことがあります。AFフレームの乗り移りを積極的に 行わせたいときは、「測距点乗り移り特性」を+2に設定します。

〈撮影シーン例〉

バスケットボール、新体操など

(12)

ローパスフィルター 保持部材 圧電素子 赤外光吸収/紫外光カットガラス 密封部材 CMOSセンサー

[信頼性]

Ultrasonic Wave Motion Cleaning

[信頼性]

「信頼」の深化

信頼性の追求に、終わりがあってはいけない。

■圧電素子配置図

水分・油分を含んだゴミに強い、フッ素コート。

センサーユニットの表面にある赤外光吸収/紫外光カットガラスに、フッ素コートを施しています。

優れた撥水性・撥油性により、粘着性のあるゴミや、湿気を含んだゴミの付着を抑制。

もし付着しても付着力を軽減でき、サービスに持ち込むまでもなく、ブロアー等で容易に除去することが可能です。

適切なメンテナンスを促す、カメラシステム情報。

カメラをいつも良好な状態に保ち、来るべき撮影に備える。

機材管理をサポートするため、メニューに[カメラシステム情報]を新設しました。

カメラのシリアル番号とファームウェアバージョンに加え、メンテナンス時期の目安となる総レリーズ回数も表示。

さらに、過去に発生したエラーと不具合の履歴も確認できます。

エラー履歴は異常発生時にカメラが表示したメッセージ、不具合履歴は繰り返すと故障の原因になりかねないカメラ動作を記録。

早期対応とトラブル回避に役立ちます。

軽量・微小なゴミも除去する、超音波モーションクリーニング。

これまでセルフクリーニングセンサーユニットに採用してきた超音波振動では除去しにくかった、

より軽く小さいゴミも効果的に取り除くこと。そのため、超音波振動に搬送波を採用しました。

これは、ゴミを「はじき飛ばす」のではなく、振動の波に乗せて「移動させる」、新しい方式です。

EOS-1D Xでは、赤外光吸収/紫外光カットガラスの左右2箇所に圧電素子を配置し、

ひとつの圧電素子では不可能だった搬送波を発生させることに成功。

これにより、実使用上、写り込む大きさのゴミを、ほぼ除去することが可能となります。

総レリーズ回数は1∼1000で[1000回以下]、1001

∼2000で[2000回以下]と表示。

※ライブビューや動画開始/終了時のシャッター開閉はカウントされ ません。

エラー履歴、不具合履歴(シャッター速度の自動調整や

電池残量の急低下、シャッターチャージのリトライなど)

の詳細を確認可能。

■超音波モーションクリーニング原理図

ゴミ ゴミ

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23

24

過酷な環境でも正しく動作する。プロ機の誇りがここにある。

メカ接片

強靭にして軽量、マグネシウム合金製のボディ。

マグネシウム合金は、同じ強度なら他の実用金属より軽量、衝撃や振動をよく吸収し、放熱性と電磁シールド効果にも優れます。

EOS-1D Xは、上・前・後カバー、メモリーカードスロットカバーにマグネシウム合金を採用。

さらに、内部構造物である本体とミラーボックスもマグネシウム合金製とし、高剛性と軽量化を両立しました。

フィールドカメラの資格、入念に施した防塵・防滴対策。

雨滴やホコリの侵入を防ぐため、操作部材や外装カバーの合わせ部、計76箇所をシリコン部材などでシーリングしています。

防滴構造を備えたEFレンズやスピードライト、専用システムアクセサリーを装着時、機材全体で耐環境性と信頼性を確保できます。

スピードライトとの通信信頼性を高める、X接点の二重化。

電気接点が露出するアクセサリーシュー。常にスピードライトを的確に発光させるため、

EOS-1D Xは通信の冗長化を図りました。異物の挟み込みや汚れなどでX接点に接続不良が生じても、

他の情報通信端子を利用し、スピードライトとの通信を確保。

確実な発光と充電完了のモニタリングを可能にしています。過酷な環境でストロボ撮影を行うプロのための配慮です。

※対応ストロボ:スピードライト600EX-RT/580EX II/430EX II/270EX/320EX/270EX II、および今後発売するスピードライトEXシリーズ

過酷な使用に耐える、静電容量方式のサブ電子ダイヤル。

サブ電子ダイヤルは、カメラの中でも最も酷使される操作部材のひとつです。その回転検知に、静電容量センサーを導入。

機械的な接片を廃したことで、摩耗などによる検知不良を解消、耐久性を向上させています。

また、動画撮影中に静音操作できる十字タッチパッド機能(動画サイレント設定)も、この方式を展開することによって実現しています。

メディア管理を効率化する、デュアルカードスロット。

これまで「1D」シリーズは、CFカードとSDメモリーカードのデュアルカードスロットを搭載し、運用の柔軟性を確保してきました。

しかし、実際の撮影現場では信頼性に優れたCFカードの利用率が高いことや、

記録メディアを統一し、管理を効率化したいというニーズも大きくなっています。

そこでEOS-1D Xは、両スロットともCFカード(Type I、II)対応の

デュアルカードスロットを採用。1枚の基板に回路を両面実装することでユニットを薄型化し、

ボディ厚への影響を抑えつつ、CFカードの2枚挿しを実現しています。

なお、マイクロドライブは、電力消費量や記録容量、

信頼性などの観点から非対応としました。

■EOS-1D Mark IV

■デュアルカードスロット構造図

■EOS-1D X

[信頼性]

静電容量センサー

■防塵・防滴処置箇所

■外装カバー内部構造

40万回の動作テストを乗り越えた、高耐久シャッター。

連続撮影速度を高速化するとき、シャッター羽根は軽く、薄い方が有利です。

一方、耐久性を向上させるためには、より高い剛性が求められます。

EOS-1D Xは、シャッター羽根にカーボン繊維をベースにした新複合素材を採用。

軽さと薄さ、強さという要素をすべて満たしました。

さらに、表面に摩擦低減処理を施すことで、駆動時にかかる負荷も低減。

EOS-1D Mark IV(30万回)を超える、40万回の耐久性を実現。

この信頼性を背景に、高速連続撮影を存分に繰り返すことが可能です。

※キヤノン品質評価試験に基づく目安です。

マグネシウム合金

X接点 情報通信端子

(14)

[その他の機能]

a Gigabit-Ethernet terminal

[その他の機能]

「効率」の回答

EOS MOVIEは変わる。創造の現場が、それを求める限り。

■各圧縮形式の概念図

■モアレと偽色低減

モアレ・偽色の低減。大幅な高画質化を図ったEOS MOVIE。

デジタル一眼レフカメラによる動画作品制作をリードし、動画クリエイターにとっても重要な機材となったEOS DIGITAL。

EOS-1D Xは、動画撮影時の画質にも配慮し、特に斜めストライプパターンで見られがちだったモアレと偽色の大幅な低減を図りました。

これはモアレを解消する工夫をCMOSセンサーに盛り込み、DIGIC 5+との相乗効果により実現させたものです。

通常、デジタル一眼レフカメラでは、動画の解像度とフレームレートに対応するため、画素の間引き処理を行います。

このとき、画素間が疎になるのが画質低下の要因です。そこでEOS-1D Xは、オンチップ高速読み出し回路を新開発。

全画素の情報を使いきることで、動画性能の向上に成功しました。

人工の構造物を背景にしたとき、直線部分にジャギーが発生するといった現象を抑制し、自然な高画質をもたらします。

選べる新圧縮形式、編集しやすいALL-Iと高圧縮なIPB。

プロの動画カメラマンは、編集を前提に撮影を行います。そのため、カット編集に適した圧縮形式の採用が強く求められていました。

EOS-1D Xは動画の圧縮形式を刷新。ALL-IとIPBを用意しています。ALL-Iは1フレームごとに圧縮が可能。

どのフレームをデコードしてもそのままカットをつなげ、編集効率を高められます。

一方、編集性よりカードへの記録時間を重視したい場合は、IPBを選択。

編集時、複数のフレームを使ってデコード(このとき演算によって映像を再現)するものの圧縮効率に優れ、

容量の限られた記録メディアでも、より長時間の動画記録を実現します。

1フレームごとに圧縮。処理にパワーがかかるため、これまで大型の業務用ビデオカメラ

に採用されており、リアルタイムで処理・書き込みを行うデジタル一眼レフカメラでは採

用例がありません(2012年1月現在、キヤノン調べ)。なお、ファイル容量はIPBの約3倍

となります(EOS-1D Xの場合)。

過去のフレーム(Iフレーム)から次の動きを予測し、映像の中から差分だけを記録(デ

コードは各フレームの情報に基づき演算で補完)。最初のPフレームが予測、それ以降

は「予測に基づく予測」を行います(差分検出の誤差は、次のIフレームで補正)。演算の

負荷が小さく、民生品のビデオカメラで一般的な圧縮形式です。

基準となる過去のIフレームと予測されたPフレームの双方を参照し、中間のフレーム(B

フレーム)を予測・補完します。このとき、BフレームとPフレームは重層的に予測を繰り返

すことになり、差分の検出精度が向上。IPPと同画質のまま圧縮率を高められます。

EOS-1D X

EOS-1D Mark IV

EOS 5D Mark IIなど

EOS-1D X

I=Intra-coded Frame P=Predicted Frame:後方参照予測フレーム B=Bi-directed Predicted Frame:前後参照予測フレーム EOS-1D Mark IVなど EOS-1D X

時間

Iフレーム Iフレーム Iフレーム

ALL-I

ALL-Iはフレーム単独で圧縮

Iフレーム Pフレーム Pフレーム

IPP

IPPは後方フレームを参照して圧縮

Iフレーム Bフレーム Pフレーム

IPB

IPBは前後フレームを参照して圧縮

Iフレームから予測 Pフレームから予測 I/Bフレームから予測 I/Pフレームから予測

(15)

27

28

ネットワークの自在な活用が、プロのワークフローを効率化する。

画像の即時活用をサポートするワイヤレスファイルトランスミッター、WFT-E6B。

無線でカメラとネットワークを接続できるワイヤレスファイルトランスミッターは、

もはや報道/スポーツ領域で必須となりつつあるシステムアクセサリーです。

EOS-1D X専用に開発したWFT-E6Bは、高速通信規格であるIEEE802.11nに新規対応。

IEEE802.11a比で最大約3倍の高速画像転送を可能としています。

また、FTP転送においては通信障害などで画像が転送できなかった場合、

接続が回復すると自動的に再送する自動再転送機能も装備。

通信の信頼性を向上させました。さらにBluetooth機能を備え、

Bluetooth対応GPS機器とのワイヤレス通信を実現しています。

なお、WFT-E2 II Bに装備されていた有線LAN機能は、

カメラ本体に同機能を備えているため廃止し、小型化・軽量化を図っています。

● BluetoothおよびBluetoothロゴは、Bluetooth SIG, Inc.が所有している商標です。

カメラ単体でネットワークと接続できる有線LAN機能。

EOS-1D Xは、EOS DIGITALとして初めて、ボディに有線LAN機能を搭載しました。Ethernetの1000BASE-Tをサポートしており、

WFT-E2 II(100BASE-TX)比で最大約3倍の高速画像転送が可能です(FTP転送時)。

また、USBケーブルが品質保証する以上のケーブル長を確保でき、遠隔地に設置したカメラをリモート操作したいときにも役立ちます。

スタジオのLAN環境をそのまま利用して画像をサーバーに高速・安定転送したり、

フィールドに遠く、広くカメラを配置してリモート撮影したりと、さまざまな通信環境・撮影条件に対応できます。

複数カメラの内蔵時計をマスターカメラの時刻に合わせる、カメラ間時刻同期機能。

複数のカメラで撮影した画像を時系列で管理・検索する。

そのとき、画像に記録される時間、すなわちカメラの内蔵時計を手動で同期させるのは困難な作業です。

EOS-1D Xは、有線LANを使用したカメラ間時刻同期機能を搭載。

2台のカメラであれば、LANケーブルで直結し、マスターに指定したカメラの時計に他方を合わせられます。

さらに、ハブを介することで、最大10のカメラの時計合わせが可能。

例えば被写体が高速で動く国際的な球技大会などは、0.1秒というオーダーでは捉えられる瞬間がまったく異なるものです。

しかし、この機能によってさまざまなアングル=複数のカメラでほぼ同時刻のシーンを記録・管理でき、検索と活用の効率が向上します。

FTP転送、EOS Utility、WFTサーバー、メディアサーバー機能を使用時は、

カテゴリー5e以上のSTPケーブルを使用してください。UTPケーブルは使用

できません。

■有線LAN概念図

■カメラ間時刻同期概念図

[その他の機能]

FTP転送

FTPサーバーへの画像転送

スレーブカメラ

スレーブカメラ

LANケーブル

LANケーブル

マスターカメラ

マスターカメラ

EOS Utility

EOS Utilityでリモート撮影と 画像の閲覧/取り込み

メディアサーバー

DLNA対応テレビなどで 画像を閲覧

カメラ間時刻同期

マスターカメラの時刻を スレーブカメラに設定

■防塵・防滴処置箇所

WFTサーバー

Webブラウザーで リモート撮影と 画像の閲覧/取り込み

ハブ

小型・軽量、多機能を追及したGPSレシーバー、GP-E1。

国際的なスポーツイベント(オリンピックやワールドカップなど)、

風景撮影や撮影ポイントが広範囲にわたる競技(マラソンなど)では、

撮影した位置情報によって画像を管理・検索することが一般化しつつあります。

キヤノンでは、EOS-1D Xに常時接続しても取り回し性に支障がない、

小型・軽量なGPSレシーバーGP-E1を開発。

報道やスポーツ、ネイチャーといった分野の強い要望に応えました。

位置情報はもちろん、内蔵電子コンパスにより、

レンズを向けた方位情報をExif情報に付加することも可能です。

接続には拡張システム端子を使用します。

システムアクセサリーにも防塵・防滴構造を採用。

ワイヤレスファイルトランスミッターWFT-E6B、GPSレシーバーGP-E1とも、

カメラ本体と同等の防塵・防滴構造を備え、過酷な環境でも高い信頼性を発揮します。

GP-E1

WFT-E6B

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