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中級 ・上級 レベルの学習者 のための多読指導

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(1)

BulletinofFacultyofEducation,NagasakiUniversity:CurricullユmandTeachingNu37(2001)61‑76

中級 ・上級 レベルの学習者 のための多読指導

大坪喜子* 塚崎香織= 森芳春彦=

(平成13年3月15日受理)

TheTeaching ofExtensiveReading forlntem ediateandAdvan ced Learners Yoshiko OTSUBO Kaori TSUKAZAKI Yasuhiko MORIYOSHI

(ReceivedMarch15,2001) ′

1 は じめに

大坪喜子 ・塚崎香織 ・辻山啓子共著、「中学生 のための リーディ ング指導一 附属 中学 校 に お ける 「実践授業研究」の報告」 (2000年6月) において、初級 レベルの学習者のための リー ディ ング指導 の実践報告 を行 った。 それ は、平成14 (2002)年度 か ら実施 され ることになっ て いる F中学校学習指導要領 (平成10年12月)‑解説一外国語編」 (平成11年9月文 部 省 ) で示 されて いる四技能 の一つであ る 「読 む こと

の 目標、すなわ ち、「英語 を読 む こ とに慣 れ親 しみ、初歩 的な英語 を読 んで書 き手 の意向な どを理解で きるよ うにす る」を 目指 して 実践 した もので あ る。 ここで い う 「英語 を読 む こと」 は一語 一 語 を 日本語 に翻訳 しなが ら 読 むので はな く、 た とえ文中 にわか らない意味の語があ った と して も、 読 み手 は文脈 か ら その意味 を推測 し、書 き手が伝 えたい ことを理解 しなが ら読 む こ とを指 して い る 学 習 者 にとって興味のあ る教材 の選択、"prereadingactivities"などを工夫 しな が ら、 初 級 レベ ルの学習者 のための リーデ ィング指導 を行 った もので ある

本稿 で は、 中級 ・上級 レベルの学習者 と して、高校3年生 と大学2年生 を視野 に いれ て、

文学作品を リーデ ィ ング教材 と して どの よ うに用 いることが で き るのか を検 討 す る。 長 崎 大学大学 院教育学研究科英語教育専修 の 「実践授業研究 (通年)」お よび 「教材開発 (通年)」 の授業 で取 り上 げた文献 の中で、特 に、Collie,J.

&

S.Slater,LiteratureintheLanguage ClassT・00mJA resourcebook of ideasand activities (1987)、 及 び、Lee,W.K.,

̀̀Authenticityrevisited:textauthenticityandlearnerauthenticity"(1995)な どを参 考 に して、文学作品の リーデ ィング教材 と しての利用法 を考 えた ものであ る

以下、2(塚 崎香織担 当) で は、多読指導 に文学作品を利 用 す る ことの根 拠 ・意義 を述 べ、大学2年生 にヘ ミングウェイのTheOld

M

anand Th

e

aを どの よ うに用 い る こと がで きるのかを示 し,3(森芳泰彦担 当)では、 同 じ くTheOldManand Th

e

並aを高 校3年生 の リーデ ィング指導 のためにどのよ うに用 いることがで きるのかを具体 的 に示 す。

*長崎大学教育学部英語教育講座 ** 長崎大学大学院教育学研究科英語教育専修

(2)

62 長崎大学教育学部紀要 教科教育学 Na37(2001年)

2 多読指導 にお ける文学作品の利用

2.1.日本の美話教育 における リーデ ィング指導

これ までの 日本 の英語教育で行 われて きた、英文 を一語 一語 日本語 に翻 訳 しなが ら読 む とい う訳読式 の リーデ ィ ング指導 の もとで は、 学 習者 に と って 「英語 を読 む こと」 とは

「日本語 に翻訳す ること」であ ったよ うに思われ る。学習者 は単語や文法構造 な どの細 部 の

「解読」 に集中す るため、英文 を読む速度 は遅 くな り、 さ らには、 テキス ト全体か ら、 書 き 手が伝 えたい内容 を正確 に読み取 るというよ うな力を身 に付 け る ことは難 しか った よ うに 思われ る。 そ こで、本節 において は、 日本人英語学習者が、 母語 にお いて 自然 に行 って い るよ うに、速 く、正確 に書 き手 の意図を読み取 り、 そ して、 読 み物 の種 類 や読 む 目的 に応 じた様 々な読 み方 を身 に付 けることがで きるよ うな、英語 の リーデ ィ ング指導 につ いて考 察 したい. さ らに、 そのよ うな指導 の もとで使用す る リーデ ィング教材 について、

"authenticity"(本物であること) の観 点 か ら考 察 し、 オーセ ンテ ィ ック教材 (authentic materials)と しての文学作品の役割 について考察 したい と患 う

2.2. ESLにお ける リーデ ィング指導

海外 のESL(第二言語 と しての英語) における リーデ ィング指導 においては、"Welearn toreadbyreadingalot‑"「私 たちはた くさん読 む ことによって読 めるよ うにな る」 と

い うGrabe(1994:44)の言葉 に表 されているよ うに、 目標言語であ る英語 をた くさん読 ま せ ることによ って学習者 に英語 を読 む力を身 に付 けさせ るとい う多読 に よ る リー デ ィ ング 指導が行 われて いる。EFL(外国語 としての英語)学習者 と比 べ、 日常 的 に英語 にふ れ る 機会があ り、音声 によって英語 に親 しんでい るESLの学 習 者 は、 辞書 を用 いて逐 語 的 に母 語で英文 の意味を確認す るとい うのではな く、新 しい語 の意味 は文脈 の中で推測 しなが ら、

長 いテキス トにで きるだけ速 く目を通 し、書 き手 の意図を読み取 るよ うに指導 され る。

このよ うなESLにおける指導法 を 日本の英語教育 の中 に取 り入 れ る ことは、 外 国語 と し ての英語 を学ぶ 日本人学習者が、英語を用 いて 自 らに必要 な情報収 集 を行 うことや、 趣 味

と して英語 で文学作品を読 む ことがで きるとい うよ うな、 英語 の運用力 をっ け るため に有 益であ ると患 われ る。 そのためには、英語学習 の初期 の段階 において、学習者が音声によっ て英語 の語集 や文法規則 に親 しむ ことを前提 に、 そのよ うな学 習者 が音声 と文字 を結 びつ ける中学校 の段階か ら、中学校 ・高等学校 ・大学へ と学習者 の言語 段階 に応 じて、 その よ うな リーデ ィング指導 を取 り入 れ ることが必要 であると思 われ る。 短 く平易 な英 語 で書 か れたテキス ト (simplifiedtexts)か ら、文学作品のよ うに長編で、英語学習者 の ため に易 しく書 き換 え られていないテキス ト (originaltexts)へ と徐 々に導 きなが ら、長期 間 にわ た り継続 して リーデ ィング指導 を行 うことが、 目標言語 にお け る リーデ ィング ・スキ ル習 得 につ なが ると思 われ る。

2.3.多読指導 における リーデ ィング教材

ここで、 リ‑デ ィング教材 について、"authenticity"の観点か ら分析 したいと思 う.教材 の"authenticity"につ いて考 える時、 テキス トが 「目標言語 における本物 の コ ミュニケーシ ョン (genuinecommunication)を反映 して いるか」(Breen,1985:63)とい う視点 に加え、

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大坪喜子 塚崎香織 森芳春彦 :中級 ・上級 レベルの学習者のための多読指導 63

テキス トが 「学習者の言語能力や コ ミュニケーシ ョン能力 を伸長 させ るよ うな ものであ る か」(Lee,1995:324)、すなわち、テキス トが学習者の必要性 に対応 しているか とい う、 学 習者 を中心 と して教材を考えるよ うな視点の両方が必要 で あ る (Breen,1985:61‑63)0 Lee (1995)は 、 前 者 の よ う な"authenticity"杏"text authenticity"、 後 者 を "learner authenticity"と呼んでいる。 さらに、Breen(1985:61) は、上述の 「テキス トの内容」 や

「学習者の必要性」に加えて、 そのようなテキス トを用 いて行 う 「学習活動の種類」 や 「教 室 という社会的場面の役割」という四つの要素 によって、"authenticity"が決 まると述べて いる。以上 の ことか ら日本の英語教育 における リーデ ィング教材 につ いて考 え ると、 英語 における本物の コ ミュニケーションを反映 しているテキス トだけが オーセ ンテ ィック教材 ではな く、̀̀learnerauthenticity"の観点か ら、学習者 の言語段階に配慮 し、必要性 に応 じ て文学作品などを平易 な言葉で書 き換えたテキス ト(simplifiedtexts)について も、 オー セ ンティック教材であると解釈で きる。学習者 の目標言語 の発達段階 に応 じて、 平易 な英 語で書かれたテキス トか ら、英語学習者 のために書 き換え られていないテキス ト (original texts)へ と徐 々に導 きなが ら、 リーデ ィング指導 を行 うことが必要であると思われ る。

2.4. リーデ ィング教材 と しての文学作品

ここでは、 リーデ ィング教材 としての文学作品の役割 につ いて、 様 々な観点 か ら考察 す る。第‑ に、 "authenticity"の観点か ら文学作品ついて分析す ることにす る。Collieand Slater(1987:5)は、 リーデ ィング指導 に文学作品を用 いる利点を次のように述べている。

Aboveal1,literaturecan behelpfulinthelanguagelearningprocessbecauseof thepersonalinvolvementitfostersinreaders.Corelanguageteachingmaterials mustconcentrateonhow alanguageoperatesbothasarule‑basedsystem and asasocio‑semanticsystem. Veryoften,theprocessoflearnlng lSessentially analytic,pleCemeal,and,atthelevelofthepersonality,fairly superficial. Engaglnglmaginatively withliteratureenableslearnerstoshiftthe focusof theirattentionbeyondthemore mechanical aspectsofthe foreign language system. (CollieandSlater,1987:5)

CollieandSlaterが指摘 していることは、言語体系を個々に分析 し学 習者 の人格 が浅 くし か関わ らないような学習活動 に比べ、文学作品を読む ことは学習者 の人格 が深 く関 わ る学 習活動であるということである。学習者 は作品の世界を頑の中 に膨 らませ、 作 品 の世界へ 引 き込 まれてい く。 この時、学習者 は、作品を味わいなが ら読 み進 む と同時 に、 意識 を越 えた ところで、語臭や文法規則 などの言語学習を行 っている. また、「読む こと」 とは、 本 来、「書 き手 と読み手のコ ミュニケーシ ョン」(Nuttall,1996:4)であ ることか ら、 文学作 品を読 む こととは、学習者が書 き手のメ ッセージを理解す るとい う 「本物 の コ ミュニケー ション」であるといえる。 このように、文学作品が学習者の言語学習 に役立 っ こと、 さ ら には、文学作品を読む ことは書 き手 と読み手の コ ミュニケー シ ョンであ るとい うことを考 え る と、 文 学 作 品 は、 リー デ ィ ング教 材 と して 、 ̀̀learner authenticity"と"text authenticity''の両方を兼ね備えているといえ るか もしれない。

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64 長崎大学教育学部紀要 教科教育学 No.37(2001年)

次 に、文学作 品 を読 む ことを通 して行 われ る言語学 習 につ いて詳 し く取 り上 げ る こ とに す る。CollieandSlater(1987:5)は、 (1)文学作 品 の中で は語集 や文法事項 に豊 か な文 脈 が与 え られて い ること、 (2)作品 を読 む ことを通 して学 習者 が英語 らしさに親 しむ こ とが で き、 それが学習者 の ライテ ィ ング ・スキルの発達 につ なが る こと、(3)速読 す る こ とを適 し て文脈 か ら意味 を推測す る能 力 を伸 ばせ る ことな ど、文学 作 品 を リー デ ィ ング教 材 と して 用 い る利点 を挙 げて い る。

‑literatureprovidesa richcontextin which individuallexicalor syntactical itemsaremademorememorable. Reading a substantialand contextualised body of text,studentsgain familiarity with many featuresof the written language‑ theformation and functionofsentences,thevariety ofpossible structures,thedifferentwaysofconnectingideas‑ which broaden and enrich theirownwritings女ills. Theextensivereadingrequiredintacklinganovelor longplaydevelopsthestudents'abilitytomakeinferencesfrom linguisticclues, andtodeducemeanlngfrom context,bothusefultoolsinreadingothersortsof materialaswell. (CollieandSlater,1987:5)

文学 作品 にお いて は、学 習者 は既 に学習 した語臭 や文法規 則 を豊 か な文 脈 の 中 で確 認 で き ることに加 え、初 めて出会 う語集 に関 して も、豊 か な文脈 の中 で そ の意 味 を推 測 し、 作 品 の中で何度 も出会 うことを適 して、 自 らの語嚢 と して習得 す る こ とが可 能 で あ る と思 わ れ る また、作品 を読 み 目標言 語 にお け る多 くのイ ンプ ッ ト ・デ ー タを得 る ことを通 して、

英語 の文 や段落 の構造、英語 らしい文 のつ なが り方 な ど、 英 語 の特 徴 に親 しむ こ とが で き る。 そ して、 この ことは、 ライテ ィングや ス ピーキ ングにお い て学 習 者 が英 語 ら しい文 を 作 り出す能力 の向上 につ なが ると思 われ る。

さ らに、文学作 品 を読 む ことは、異文化 を学 ぶ 教 材 と して役 に立 っ と思 わ れ る。Collie andSlater(1987:4)は、 この ことにつ いて、 次 のよ うに述 べて い る。

Itistrueofcoursethatthèworld'ofanovel,play,orshortstorylSaCreated one,yetitoffersafullandvividcontextinwhichcharactersfrom manysocial backgroundscanbedepicted. A readercan discovertheirthoughts,feelings, customs,possessions・・・.Thisvividimaginedworldcanquicklygivetheforeign readerafeelforthecodesandpreoccupationsthatstmcturearealsociety‑.

Literatureisperhapsbestseen asacomplement to other materials used to increasetheforelgnlearner'sinsightintothecountry whoselanguageisbeing learnt. (CollieandSlater,1987:4)

CollieandSlaterが述 べて い るよ うに、文学作品 の世界 は創作 され た世 界 で あ るが、 作 品 中 に描 かれて い る登場人物 の描写 を読 む こと通 して、学 習 者 は 目標 言 語 が話 され て い る社 会 や英語 とい う言語 の背後 にあ る文化 につ いて認識 で きるか も しれ な い。 また、 文 学 作 品 中 の会話部分 において は、 中学 校 ・高等学 校 で使用 されて い る教 科 書 に は通 常 掲 載 され て

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大坪喜子 塚崎香織 森芳泰彦 :中級 ・上級 レベルの学習者のための多読指導 65

いないよ うな英語 の口語体が含 まれていることがあ る。現実 の世 界 にお いて、 社 会 を構 成 す る様 々な人 々が話 す言葉 は一様 ではないとい う事実 を考 えれ ば、 文学 作 品 に生 き生 き と 措 かれてい る登場人物 の言葉 を通 して、多種多様 な英語 を意 識 す る ことは有 益 な ことで あ

ると思 われ る

最後 に、学習者 の心理面 にお いて も、文学作 品を用 い ることは有 益 で あ ると思 わ れ る。

一回 で完結す る短 い教材 を使 うことに比べ、文学作品を教材 と して用 い る ほ うが、 学 習者 に とって 「もっと読 みたい

「先 を知 りたい」 とい う動機づ けにな る ことに加 えて、 学 習者 は一 つの文学作品 を英語で読 み終 え るとい う大 きな喜 びを味わ うことがで きると思 われ る。

以上、 日本の英語教育 にお ける リーデ ィング指導 のあ り方、 お よび、 リーデ ィ ング教 材 と しての文学作品 の役割 につ いて考察 して きた。次 に、文 学 作 品 を教 材 と して使 用 す る具 体例 を示す。

2.5. TheoldManandtheSeaを用 いた リーデ ィング教材 (大学生対象)

中学校か ら高等学校 ・大学 にかけて、̀̀simplifiedtexts''か ら"originaltexts"へ と導 く よ うな英語 の多読 プログラムの必要性 につ いて は、上述 した とお りで あ る。 ここで は、 中 学校 の段階か ら言語段階 に応 じた リーデ ィング指導 を長期的 に受 けた学 習 者 が、 大学 にお いて、一週間 に一冊 の割 合 で、 短 く理 解 しや す い ものか ら長 く難 しい もの‑ と段 階 的 に

"originaltexts"を読んで いるとい う設定 の もと、ErnestHemingwayのTheOldManand Lhe

よ お

aを用 いて、大学生2年生 を対象 に した教材 を作成す る。

目的 :テキ ス トを読 む ことによ り、学習者 の リーデ ィング ・スキル の伸 長 を 目指 す とと も に、 テキス トの内容 に関す るデ ィスカ ッシ ョンやエ ッセ イ ・ライ テ ィ ングを行 うこ とによって英語 の技能 の総合的な発達 を 目指す。

手順

Homeread

i n g

Discussion Essaywriti

n g

(1)学習者 は一週 間か けてテキス トを読んで くる

(2)授業 の始 め に、homereadingの確認 のために、 テキス トの内容 (作品の設定 ・ 登場人物 ・物語 の展開な ど) に関す る簡単 なテス ト(quiz)を行 う。

(3)作品のテーマにつ いて意見 や感想 をデ ィスカ ッシ ョンす る

(4)次週 まで に、 デ ィスカ ッシ ョンを もとに、作 品 に関 す る自由 な意 見 や感想 を エ ッセイに書 く

Qlliz

① Whatisthenameofthestory?

② Whatisthenameoftheauthor?

③ Whattypeofstoryisthis?

④ Whatisthesettingofthestory?

⑤ Whatarethenamesofthemaincharacters?

(6)

長崎大学教育学部紀要 教科教育学 NA37(2001年)

⑥ Whycouldn'ttheboygofishingwiththeoldmananylonger?

⑦ Whatdidtheboydofortheoldman?

⑧ Whatdidtheoldmanalwaysdream of?

⑨ Whathappenedontheeighty‑fifthday?

⑩ Didhehavethefisheasily?

⑪ Whatdidhewishagainandagain?

⑫ How didhekillthefish?

⑬ Whathappenedtothefishonhiswayhome?

⑭ How didtheboyfeelwhentheoldmancameback?

(なお、Quizの質問1‑ 5につ いては、Gosewisch氏 によ る長 崎大 学教育学部 にお け る多読 プログラム実践記録 (Gosewisch,1990)を参考 に した。)

3 オーセ ンテ ィック教材 と しての文学作 品の利用

3.1. 才一セ ンチ ィシテ ィ (Authenticity)とは

日本 の高等学校 ・中学校 で使用 されている、 あるいは過去 に使 用 され た英語 科 の検定教 科書 には、 い くつかの文学作品が採録 されて い る。 例 を挙 げ る と中学校 用 で は

0.

Henry, TheんはtLeaf,AfterTwentyYears(開隆堂)やMarkTwain,TheAdventuresofTom 血 wyer(東京書籍)、 高等 学 校 用 で はRoald Dahl,TheLandlady,Jostein Gaarder, Sophie'sWorld(開隆堂) などがあ る. 文学作品 を教材 と して用 い る価 値 と して は次 の よ

うな ことがいわれている。(CollieandSlater,1987:4‑5)

(a)学習者が母語話者 向けの言語 を うま く処理 で きれば、 書 き言 葉 の多 くの言語 的 使用、形態、慣習 に慣れ ることがで きる。

(b)文化 の豊か さに触 れ ることで、学んでいる言語 が使用 され る国 に対 す る洞察 力 を高 めることがで きる。

(C)例 えば多読 によ り語費 を増や した り、知識 を もっと活 動 的 な形態 に変 え る こと を促進す るな ど、言語 の豊か さを増す ことがで きる。

(d)学習者 は展開が進 むにつれて何が起 きるのかを知 りた い と思 うよ うにな り、 登 場人物 を身近 に感 じた り、彼 らの感情的な反応 を共有 した りす るな ど個人 的 な 関わ りを持っ ことがで きる。

これ らはいずれ も教材 のオーセ ンテ ィシテ ィ (本物 らしさ) との関 わ りを持っ と思 われ る。

Breen(1985:61) はオーセ ンテ ィシテ ィを次の4つの要素 によって決 まると述べている0 (1)authenticityofthetextswhichwemayuseasinputdataforourlearners. (2)authenticityofthelearners'Owninterpretationsofsuchtexts.

(3)authenticityoftasksconductivetolangllageleaning.

(4)authenticityoftheactual socil sa ituationofthelanguageclassroom.

すなわち,Breenは教室内での言語活動が一般的な意味で本物 らしくな くて も、活 動 自体 は

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大坪喜子 塚崎香織 森芳春彦 :中級 ・上級 レベルの学習者のための多読指導 67

妥当で 自然 であ り、 また、言語 の学習過程 と して考 えれば 「本 物 ら しい」 ことが あ る と考 えてい る。

一方,Widdowson(Johnson

&

Johnson,1998 :35‑36)はBreenの よ うに本物 ら しさ の意味 を一般化す るの は、 その用語 の意味合 いを損 な って しま うと反 論 し、 本物 ら しさを 学習者 とテキス トの関係 と して と らえ、学習者 が テキス トを伝達 手 段 の ひ とつ と して本物 ら しい もの にで き る ことが必 要 だ と して い る ま た緑 川 (『英 語 リー デ ィ ング事 典 』 2000:98)は文学作品の リトール ド版 は本物 らしさを損 な うばか りか冗漫でか え って複 雑 に な る可能性 があ ると して、原作 に手 を加え ることに反対 の主 張 や、 逆 に教 材 と して リ トー ル ド版 を用 いるの は、教授上必要 であ り、 リトール ド版 と本 物 ら しさを対 立 す る両極 端 と して扱 うべ きでないとい う主張 を紹介 した上 で、検定教科書 で の文学 作 品 は、 何 らか の形 で原作 に手が加 え られている可能性 があ り、 それで も文学 作 品 の よ さが十分 に伝 え られ る

ことを考 えれば、後者 の主張が現実的であると して いる. こ うい った い くつ かの オ‑セ ン テ ィシテ ィにつ いての主張 を考 え合 わせ る と、 文 学 作 品 の原作 とい う観 点 か ら見 た"text authenticity"と文学作品 を用 いたテキス トに対す る学 習者 の的確 な反 応 と積 極 的 な心 理 的 反応 に関 しての彼 ら自身 のイ ンターアクシ ョンとい う観点 か ら見 た"learnerauthenticity"

とい う2つのオーセ ンテ ィシテ ィを考慮 したテキス ト作成 が重 要 にな ると思 われ る 上 で 述べ たTheLastLeafとTheLandladyのオ リジナル と教科書版 を比較 してみ たが、 オ リジ ナルか ら教科書用 に随分 と改作 されている "textauthenticity"と"learnerauthenticity"

の2つの観点 に照 らして、適切 な教科書用 テキス トとな って い るか ど うか は、 先述 した文 学作品を教材 と して用 いる価値が損 なわれて いないか ど うかが ポ イ ン トにな って くる 以 下,語尭 レベル は対象 とな る学習者 にとって はかな り高 い もので あ るが、 文 体 や統 語 的 レ ベルで は必ず しも理解が困難す ぎるもので はないと思 われ るオ リジナルの作 品 を使 った授 業展開を考察す る。

3.2. 教材 と した文学作品 と対象学年

20世寿己の ア メ リカを代 表 す る作家 の一人 で あ るア ー ネス ト‑‑ ミングウ ェイ (Ernest Hemingway)の代表作 であ る r老人 と海.I(TheOldManandth

e

&a) を取 り上 げ、 対 象 とす る学年 は高校3年生 と した。 この作品 は教科書用 に改 作 され た ものが高校 用教科 書 rPHOENIX Readings.A(開隆堂) に採録 されているが、 ここで は、"textauthenticity"杏 考慮 して原文 のままの形で教材 と してみたい。 この作品 を選 ん だ理 由 は、 教 材 と して の文 学作品の持っ側面 (Collie& Slater1987:4‑6)を備 えていると考 えたか らであ る :

(1)Literatureisperhapsbestseenasacomplementtoothermaterialsused toincreasetheforeignlearner'sinsightintothecountrywhoselanguage isbeinglearnt.

(2)Ataproductivelevel,studentsofliteratllreWill,wehope,becomemore creativeand adventurollSaSthey begin to appreciate therichnessand varietyofthelanguagetheyaretryingtomasterandbegintollSeSOme ofthatpotentialthemselves.

(8)

68 長崎大学教育学部紀要 教科教育学 No.37(2001年)

(3)…,oneprimaryfactorto 00nsideris,WesllggeSt,Whethera particular workisabletostimulatethekindofpersonalinvolvementwehavejust described,byarouslngthelearners'interestandprovokingstrong,positive reactionsfrom them.

対象学年 を高校3年生 と したのはオ リジナルの英文 の難易度 と、 上 に述 べ た作 品選 択 の 条件 に照 らして、 それ らを満 たす レデ ィネスの備わ った年齢 で あ ると考 え たか らで あ る。

利沢 (『コ ンパ ク トアメ リカ文学史11983:161) は‑ ミングウェイの文体 につ いて、 また杉 山 (p‑論文 ・レポー トを書 くためのアメ リカ文学 ガイ ドEl1996:87)は 『老人 と海J に見 る

アメ リカ人の父 と子 の関係 について触れているが、 そ うい った事柄 を含 めて、上記 の (1)

〜 (3)の側面 に対応 させてそれぞれ見 てみ ると :

(1)単純 な構成 なが ら、人間の真 の偉大 さとは何かを措 いている。主人公 のサ ンチャ ゴ老人 は、数十 日も不漁が続 きなが ら毎 日が新 しい一 日で あ ると思 い、 今 日 こ そはと漁 に出か ける そ してや っと仕留 めた大 きな カ ジキを フカ に食 われ て し ま う。 しか し失意 のなかで も老人 は真の漁師 (す なわ ち人 間) とは何 か を マ ノ リンとい う一人 の少年 に伝授 し、 それが老人の生 き甲斐 に もな って い る。 禁欲 的ななかに人間の幸福 を見っ けることが この作品のテーマとな っている

(2)‑ ミングウェイ作品のひとつのテーマ ともいえ る 「アメ リカの父 と子」 の関係 が この作品 に も取 り上 げ られている。 ‑ ミングウ ェイは魚釣 りや狩 猟 を好 ん だ 実 の父親の影響 を強 く受 けて いて 自 らもこうい った ものを好 ん だ。 老人 と少年 とは海 を介 した関係であ るが、 いわば自然 や野生 を仲立 ち と した父 と子 の関係 が 「原 アメ リカの父 と子 の関係」 であ るとい う作者 の意識 は、 映画 な どで最 近 アメ リカの家族崩壊が話題 にな っているなかで、 改 めて考 え られて もよい テー マの一つ と思 われ る

(3)‑ ミングウェイは同 じ世代 の作家であるウィ リア ム‑ フ ォー クナー と比較 され ることがあるが、文体 につ いてみ ると、 フォークナ ‑が文章 が長 く、 形容詞 を 非常 に多 く使 うのに対 し、 ヘ ミングウェイは文章 が短 く、 人 間 の気持 ちが混 じ るような形容詞 はほとん ど用 いないといわれ る。 本作 品 で も割合 と平 易 な英 文 が多 く、 そ うい った英文 に数多 く触れ ることで、 ライテ ィングの能 力 を高 め る

ことが期待 され る。

3.3. 教材 テキス ト作成

本作品の全部 を授業で取 り上 げることは無理 なので、抜粋 を行 うことにな る。

抜粋 をす る場合 には :

(1)抜粋が学習者 にとって興味が持 て ることが前提で、 も しで きれば学 習者 自身 の 興味 ・関心 と近 いことが望 ま しい。

(2)物語 のあ らす じをつかむためには、 い くつかの抜粋 を組 み合 わせ、 授 業 で取 り 上 げない箇所 はワークシー トを利用す るなど して、 学 習者 が家庭 な どで学 習 す

(9)

大坪喜子 塚崎香織 森芳泰彦 :中級 ・上級 レベルの学習者のための多読指導 69

る方 法があ る。

(3)文学作品 を授業 で取 り上 げ ることの 目的のひ とつ は学 習者 が 自分 自身 で作 品 を 読 め る、 あ るいは楽 しめ るよ うにす ることであ り、 そ の 目的 に沿 った抜粋 をす

る。

とい った ことが考慮 され る必要があ る こうい った観点 を考 慮 に入 れ、 この作 品 で は次 の3つの場面,すなわち,Ⅰ.冒頭 の老人 と少年 の関 わ りや何 日 も不 漁 が続 いて い る老 人 の様子 を示す箇所、Ⅱ.クライマ ックスの老人 と鮫 との格闘の場 面 、 そ して、

Ⅱ.

漁 か ら 帰 った翌朝、寝 て いる老人 の もとにや って きた少年 と老人 との心 の交 わ りと、 そ の後 再 び ライオ ンの夢 を見 なが ら眠 る老人 の姿 を措 いた場面 をテキ ス トと して取 り上 げ る ことにす る

本作品の言語材料 の難易度か ら考慮 して、基本的 な教科 であ る 「英 語

Ⅰ」

を既 に修 了 し た後 の発展 的な教科 で ある 「リーデ ィング」において本 テキ ス トを履 修 す る もの と し、 3 時間で終了す るよ うに計画 した。

TheOld M an and theSea

I

(pp.7‑9) Hewasanoldmanwhofishedalonein a skifLin theGulfStream and hehad gone eigh ty‑fourdaysnow withouttakingafish.Inthefirstfortydaysaboyhadbeenwithhim.

Butafterfortydayswithoutafishtheboy'sparentshadtoldhim thattheoldmanwasnow definitelyandfinauysalao,whichistheworstform ofunlucky,andtheboyhadgoneattheir ordersinanotherboatwhichcaughtthreegoodfishthefirstweek.Itmadetheboysadto seetheoldman comein eachdaywithhisskiffemptyandhealwayswentdowntohelphim carryeitherthecoiledlneisorthegaffandharpoonandthesailthatwasfurledaroundthe mast.Thesailwaspatchedwithfloursacksand,furled,itlookedl止etheflagofpem anent defeat.

Theoldmanwasthin andgaun twithdeepwrinklesin thebackofhisneck.Thebrown blotchesofthebenevolentskin cancerthesun brngsfi rom itsreflectionon thetropicSea wereonhischeeks̲Theblotchesranwelldownthesidesofhisfaceandhishandshadthe deep‑creasedscarsfrom han dlingheavyfishonthecords. Butnoneofthesescarswere fresh.Theywereasoldaserosionsin afishlessdesert.

Everythingabouthim wasoldexcepthiseyesandtheywerethesamecolour asthesea andwerecheerfulandundefeated.

"SantlagO,"theboysaidtohim astheyclimbedthebankfrom wheretheskiffwashauled up."Icouldgowithyouagain.We'vemadesomemoney."

Theoldmanhadtaugh ttheboytofishandtheboylovedhim.

"No,"theoldmansaid "You'rewithaluckyboat.Staywiththem."

"Butrememberhow youwenteigh ty‑Sevendayswithoutfishandthenwecaugh tbigones

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70 長崎大学教育学部紀要 教科教育学 Nm37(2001年)

everydayforthreeweeks."

"Iremember/'theoldman Sid."a Ⅰkn Ow youdidnotleavemebecauseyoudoubted."

"Itwaspapamademeleave.Ⅰam aboyandlmustobeyhim."

"Iknow,''theoldmansaid."ItiSquitenom al."

"Hehasn'tmuchfaith."

"No,''theoldmansaid."Butwehave.Haven'twe?."

"Yes,"theboysaid."CanIofferyouabeerontheTerraceandthenwe'lltakethestuff home."

"Whynot?''theoldmansaid.̀̀Betweenfishem en."

(pp.9093) Whentheoldmansawhim comingheknew thatthiswasasharkthathadnofearatall andwoulddoexactlywhathewished.Hepreparedtheharpoonandmadetheropefast whilehewatchedthesharkcomeon.Theropewasshortasitlackedwhathehadcutaway tolashthefish.

Theoldman'Sheadwasclearandgood now andhewasfullofresolutionbuthehadlittle hope・Itwastoogoodtolast,hethough t.Hetookonelookatthegreatfishashewatched thesharkcloscin.Itmigh taswellhavebeenadream,hethough t.Icannotkeephim from hittingmebutmaybeIcangethim.Dentuso,hethough t.Badlucktoyourmother.

Thesharkclosedfastastem andwhenhehitthefishtheoldmansaw hismouthopenand

hisstrangeeyesandthechckingchopoftheteethashedroveforwardin themeatjustabove

thetail.Theshark'sheadwasoutofwaterandhisbackwascorrm goutandtheoldman couldhearthenoiseofskin andfleshrippmgonthebigfishwhenheramm edtheharpoon downontotheshark'sheadataspotwherethe血 ebetweenhiseyesintersectedwiththelm e thatranstraigh tbackfrom hisnose.Therewerenosuchlin es. Therewasonlytheheavy sharp blueheadandthebigeyesandtheclicking,thrusting,a山一Swauowlng〕aws.Butthat wasthelocationofthebrain andtheoldmanhitit.Hehititwithhisblood‑mushedhands drivingagoodharpoonwithallhisstrength.Hehititwithouthopebutwithr01utionand completemalignancy.

Thesharkswungoverandtheoldmansawhiseyewasnotaliveandthenheswun gover onceagain,Wrappinghimselfin twoloopsoftherope.Theoldmanknew thathewasdead butthesharkwouldnotacceptit.Then,onhisback,withhistaillashingandhisjaws clicking,thesharkplough edoverthewateraSaSpeed‑boatdoes. Thewaterwaswhite wherehistailbeatitandthreequartersofhisbodywasclearabovethewaterwhentherope cametaut,shivered,andthensnapped.Thesharklayquietlyforalittlewhileonthesurface a

n dtheoldmanwatchedhim .Thenhewentdownveryslowly.

"Hetookaboutfortypoun ds,"theoldmansaidaloud.Hetookmyharpoontooanda山 therope,hethough t,andnow myfishbleedsagainandtherewillbeothers.

Hedidnotliketolookatthefishanymoresnciehehadbeenmutilated.Whenthefish

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大坪喜子 塚崎香織 森芳春彦 :中級 ・上級 レベルの学習者のための多読指導 71

hadbeenhititwasasthough hehimselfwerehit.

Butikiuedthesharkthathitmyfishhethought.AndhewasthebiggestdentusothatI haveeverseen.AndGodknowsthatIhaveseenbigones̲

Itwastoogoodtolast,hethought.Iwishithadbeenadream now andthatIhadnever hookedthefishandwasalonein bedonthenewspapers.

''Butmanisnotmadefordefeat/'hesaid."A mancanbedestroyedbutnotdefeated."I am sorrythatIkilledthefishthough ,hethought.NowthebadtimeiscorAm gandIdonot evenhavetheharpoon.Thedentusoiscruelandableandstrongandintelligent.ButIwas moreintelligentthanhewas.Perhapsnot,hethought.PerhapsIwasonlybetteram ed.

"Don'tthink,oldman,"hesaidaloud."Sailonthiscourseandtakeitwhenitcomes."

(pp.111114) Finallytheoldmanwoke.

"Don'tsitup,"theboysaid."Drinkthis."Hepouredsomeofthecoffeeinaglass.

Theoldmantookitanddrankit.

"Theybeatme,Manoh "hesaid."Theytrulybeatme."

"Hedidn'tbeatyou.Notthefish."

"No.Tr山y.Itwasafterwards."

"Ped

r ic

oislookingaftertheskiffandthegear.Whatdoyouwantdonewiththehead?"

''LetPedricochopituptousein fishtraps."

"Andthespear?"

"YoukeepitiLyouwantit̲"

"Iwantit,''theboysaid.̀̀Now wemustmakeour plansabouttheotherthings."

Didtheysearchforme?"

"Ofcourse.Withcoastguardandwithplanes.''

'Theoceanisverybigandaskiffissmallandhardtosee,"theoldman Said.Henoticed howpleasantitwastohavesomeonetotalktoinsteadofspeakingonlytohimselfandtothe 馳a.'̀Im 由sedyoll,"hesaid.̀̀Whatdidyoucatch?"

"Onethefirstday.Onethes∝ondandtwothethird̲"

"Verygood."

"Now wefishtogetheragam "

"No.Iam notlucky.Iam notluckyanymore."

"Thehellwithluck,"theboysaid."I'llbringtheluckwithme."

"Whatwillyour familysay?"

"Idonotcare.Icaughttwoyesterday.Butwewillfishtogethernow forIstin have muchtolearn."

"Wemustgetagoodk止linglanceandalwayshaveitonboard.Youcanmaketheblade from aspringleaffrom anoldFord.Wecangrinditin Guanabacoa.Itshouldbesharp andnottemperedsoitwinbreak.Myknifebroke."

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