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ケーブルテレビ産業の将来展望 中間報告

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Academic year: 2021

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129  テレビ・電話・インターネットのトリプルプレーを武器に成長して来たケー ブルテレビには、最終ユーザーへのサービス提供に留まらず、モバイルコン ピューティングを支えるオフロードとしての役割や、災害対応のためのキャリ アダイバーシティ(具体的にはNTT回線以外の光ファイバーを保有すること)

としての役割も期待されている。

 そのような期待を担うケーブルテレビ産業が他分野との競争にも耐え、視聴 者の高度なニーズへの対応を実現するためには、映像配信システムのIP対応へ の切り替え等の新たな設備投資やソフトウェアの更改作業等の新たな施策が求 められている。

 本プロジェクトは、将来投資の共有化による効率化を目途とするプラット フォーム機能の強化等小規模事業者向けの新たな合従連衡策も提唱され始めて いることを踏まえ、今後のケーブルテレビ産業の在るべき施策を模索すること を目的としている。

 本プロジェクトの研究調査期間は2014年4月1日から3年間が予定されてお り、2015年9月末で折り返し点を通過したことになる。ケーブルテレビ産業の 将来を展望するために、2014年度は先ず沖縄島本島および沖縄島嶼部のブロー ドバンド並びに移動無線通信の整備状況に関する実態調査を行った。条件不利 地域における通信条件を調べることは、ユニバーサルサービスとしての最低限 の通信手段確保状況を知り得るだけでなく、人口減少社会におけるブロードバ ンド・サービスの在り方を占う上でも不可欠だと思われるからである。

プロジェクト代表 

関 口 博 正 ケーブルテレビ産業の将来展望

中間報告

共同研究報告

(2)

130

国際経営フォーラム No.26

 具体的には、2015年3月10日から18日まで、沖縄本島・石垣島・竹富島・

南大東島を訪問し調査を行った。調査メンバーは、照屋行雄・大山俊介・大田 博樹・関口博正の4名で、総務省沖縄通信局の他、石垣村役場・竹富村役場・

南大東島村役場・沖縄セルラー電話株式会社本社、株式会社KDDIエボルバ並 びに関連施設を訪問・調査した。なお、石垣島調査には沖縄セルラー電話株式 会社の随行、南大東島にはNTT東西の随行をそれぞれ得ている。

 主な調査項目は以下のとおりである。

  ・沖縄における販売競争(キャッシュバック競争)の実情

 ・ 今後のSIMロック解除の影響(「SIMロック解除に関するガイドライン」

の改正)と沖縄でのMVNOの参入状況

 ・ NTT東西による光のサービス卸が沖縄の通信市場に与える影響  ・ 沖縄におけるオフロード対策の現状と課題

 ・ 沖縄フリー de Wi-Fi(公衆無線LANサービス)の利用状況と今後の展開  ・ ブロードバンド推進による他産業との連携の進展度合い(島嶼部における

遠隔医療・IOTの観光資源への適用状況・IOTの漁業・農業分野での適用 状況(肥料・農薬管理、トレーサビリティ、魚の養殖管理など))

 ・ コールセンターサービス事業の現状と課題

 沖縄現地調査によって、現地MNOの競争実態、「なんちゃってWifi」(利用可 能とは言いながら、メタル回線でのサービス提供に留まるWifiのこと)の存在、

真に求められている電話のユニバーサルサービスが宅内の固定電話であるより も、畑での農作業中に体調が悪化した際の救助支援を求めるための携帯電話で あること等々を知ることが出来た。

 今後はケーブルテレビ産業が地元密着型メディアとして地域に根差した独自 番組の制作等、他のブロードバンド産業との差別化を推進できるか等の経営課 題にどのように取り組んでいくべきかに関する調査を進めたいと考えている。

 総務省情報流通行政局地域放送推進室によれば、2015年3月末のケーブルテ レビ事業者数は44,507事業者(内、自主放送を行う事業者は630社、他の約 44千社は再放送のみを行う事業者)、加入世帯数は約2,997万世帯(内、自主 放送を行う設備を有する加入世帯数は約2,918万世帯、再放送のみを行う設備 を有する加入世帯数は79万世帯である)、世帯普及率は52.2%に達している。

(3)

共同研究 ケーブルテレビ産業の将来展望

131  このように、自主放送を行う数少ない事業者が圧倒的多数の加入世帯をカ バーしているという、やや変則的な状況が続いている。

 また、ケーブルテレビの幹線光化率は未だ64.5%に留まっており、光化・

広帯域化のための設備更新投資はケーブルテレビ業界にとって急務だと言える

(http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/pdf/catv_genjyou.pdf)。

 このように、ケーブルテレビ産業には未だ小規模な事業者が少なくないこと が、設備共有による投資効率化(IP映像伝送プラットフォーム・既存IDの 事業者間連携プラットフォーム・監視プラットフォーム機能・ACJ-CMS機能・

お客様管理システム(SMS)プラットフォーム等のプラットフォーム機能共 有化)を目途とする政策立案が練られることの背景にあることが推測できる

(http://www.soumu.go.jp/main_content/000207608.pdf)。

参照

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