NPhA災害対策マニュアル
社団法人日本保険薬局協会
目次
1. 地域防災計画の確認 ... 3
2. 防災対策への準備 ... 4
2.1. 災害対策本部 ... 4 2.1.1 組織体系 ... 4 2.1.2. 災害対策本部の組織 ... 4 2.1.3. 現地災害対策本部の組織 ... 5 2.2. 事前対策 ... 6 2.2.1. 大型備品等の固定 ... 6 2.2.2. 冷暗所保管医薬品への対応 ... 7 2.2.3. データのバックアップ ... 7 2.2.4. 重要書類の保管... 7 2.2.5. 防災カード ... 7 2.3. 防災用品の確保 ... 103. 災害時の連絡 ... 10
3.1. 社員の安否確認方法 ... 10 3.2. 社員の安否確認における通信手段 ... 11 3.2.1. 携帯電話メール ... 11 3.2.2. 声を残す・・・災害伝言ダイヤル「171」 ... 11 3.2.3. 文字を残す・・・・「災害用伝言板サービス」 ... 13 3.2.4. 災害用ブロードバンド伝言板 ... 14 3.2.5. 中距離通話用簡易無線(業務用トランシーバー) ... 14 3.2.6. 衛星携帯電話 ... 15 3.3 緊急連絡網の整備・確認 ... 15 3.3.1. 社内の緊急連絡網 ... 15 3.3.2. 社内の連絡網 ... 16 3.4 状況確認(情報収集) ... 17 3.4.1. 安否確認、店舗状況、地域情報の把握 ... 17 3.4.2. 情報収集隊の組織 ... 184
従業員対応 ... 18
4.1. 薬局現場での判断 ... 18 4.2. 従業員の出勤・帰宅対応 ... 18 4.3 緊急参集 ... 195
緊急支援体制 ... 19
6
患者および医療機関、実務実習学生への対応 ... 22
6.1 患者の避難誘導 ... 22 6.2 処方箋への対応 ... 22 6.3 応需医療機関への対応 ... 22 6.4 薬局営業状況の広報 ... 22 6.5 実務実習学生への対応 ... 227
日本保険薬局協会の組織的サポート ... 23
7.1. 災害対策本部(日本保険薬局協会) ... 23 7.2 組織的支援 ... 238
地域救援活動への協力 ... 23
9
災害発生後の経営判断 ... 23
10
防災に対する企業の取り組み 自己評価項目表 ... 24
◆ 参考・様式集 ... 26
[参-1] 該当する地域防災計画一覧 ... 27 [参-2] 訓練・社内シミュレーション ... 27 [参-3] 災害対策本部の組織 ... 27 [参-4] データのバックアップ、重要書類の保管 ... 27 [参-5] 緊急連絡先 ... 28 [参-6] 遠隔地間(本部~罹災地間)連絡系統 ... 28 [参-7] 安否確認(報告)表 ... 28 [参-8] 店舗状況報告者確認表 ... 28 [参-9] 従業員帰宅の情報 ... 29 [参-10] 従業員の勤務地と自宅住所 ... 29 [参-11] 緊急参集場所 ... 29 [参-12] 医薬品の対応 ... 29防 災 基 本 計 画
この計画は、突然襲ってくる災害に対して、その必要な準備と緊急事態に直面した場合の被害の回避、軽減、 経営資源の毀損防止、さらに早期復旧を可能にするため、緊急の対応が迅速で適切に出来るよう基本的な指 針を示すものです。 ■ 防災基本計画の構成 防災基本計画は、日本保険薬局協会所属の各社において各社の実情に合わせて策定し、大規模災害時の 迅速かつ適切な対応を実践することを目的とします。防災基本計画は、「地域防災計画等の活用」と、必要に 応じて「実情に合わせて補足調整」する内容を柱とします。 大規模災害とは、地震、つなみ、台風、洪水、噴火、竜巻、などの風水害、広域にわたる大火災、爆発、化学 物質などによる事故などにより引き起こされる災害を指します。防災基本計画は、想定される被害が著しく大き い災害の防災計画を主として、その基本方針、基本防災体制等の内容を構成するものです。 【防災基本計画の体系】 [1] 地域防災計画の確認 [2] 防災対策への準備 [3] 緊急時の連絡 [4] 従業員対応 [5] 緊急支援体制 [6] 患者および医療機関への対応 [7] 日本保険薬局協会の組織的サポート [8] 地域救援活動への協力 [9] 災害発生後の経営判断 [10] 防災に対する企業の取り組み 自己評価表 上記の 10 項目を共通項目として防災基本計画を構成するものとします。1. 地域防災計画の確認
市町村あるいは広域組織または、都道府県が策定する地域防災計画、薬剤師会等が参画する防災総合対 策等は、地域の特性に見合った安全対策や対応行動、救援体制等が明記されていますので、従業員、顧客 (患者)の安全確保、地域復旧の社会的役割から、該当する地域の防災計画、救援対策を確認しておくことが 必要です。 また、地域の防災訓練への参加や緊急時を想定した社内の対応シミュレーションを実行することも重要な取 り組みとなります。 【確認の必須項目】 ① 緊急時の行動② 危険予測地域の確認(ハザードマップの確認) ③ 避難所の位置確認 ④ 避難ルートの確認 ⑤ 避難時の携行品
2. 防災対策への準備
2.1. 災害対策本部
災害時の対応に必要不可欠な対策本部は、緊急時に備えて予め役割を明確にしておきます。災害対策本 部は、本社において災害地域の状況等を判断し、関係者との協議の上設置します。 災害対策本部の役割に は、情報収集、安否確認、人材の配置、医薬品の供給、生活支援物資供給、機材の修復、義援金の拠出など があります。2.1.1
組織体系
●大規模災害時:組織体系 大規模災害時には、本社に災害対策本部(図 1)を設置し、罹災地域または、隣接地域の適地に現地災害 対策本部(図 2)を置きます。 現地災害対策本部は、現地における実務的な一切の対応等を統括しますが、本社に置く災害対策本部は、 現地の状況等を総合的に勘案し、対応可能な実務上の救援、復旧、支援活動を統括します。 【組織体系】 災害対策本部 現地災害対策本部 設置場所 本社 罹災地域または隣接地域の適地2.1.2. 災害対策本部の組織
(図1) 本社:災害対策本部長 副本部長 総合対策指令長 総合対策副指令長 業務復旧支援長 各担当部門の支援 (総務主幹) (店舗運営主幹) (会計主幹) 総合調整・救援、広報 主幹 情 報収 集・ 状況 分析 主幹 総 合 対 策 会 議 指揮調整本社の災害対策本部は、現地の災害対策本部と連携して、対応可能な実務上の救援、復旧、支援活動を 統括し、必要な指示、対応を行います。 職 務 任 務 災害対策本部長 総合対策本部の最高責任者 副本部長 本部長補佐、本部長権限代行者 総合対策指令長 災害対策総責任者、現地との指揮調整、災害対策本部への 指令者 総合対策副指令長 総合対策指令長補佐、総合対策指令長権限代行者 総合調整・救援・広報主幹 情報の把握、対応策の総合調整、災害対策本部の連絡調整 を行う。合わせて、救援対応と社内外の連絡調整を担当 情報収集・状況分析主幹 罹災地の情報、従業員等の安否情報収集。会社、店舗等の現 況把握、必要な人員、物資の支援分析、各種支援対応の計画 策定 業務復旧支援長 各担当部門の支援 (総務、店舗運営、会計の各主幹) 業務復旧に必要な総務関係(家族生活環境、保健衛生含 む)、店舗運営関係(建物、設備含む)、会計関係(システム含 む)の支援対応を担当 総合対策会議 正確な情報把握と共有、対応の指示、支援の対策、復旧プロ グラム策定等、救援・救助から復旧に向けた対応策を協議検 討 ■各組織の役職は、組織的に活動することを見込んだ役割を意味していますので、必ずしも、表記上の役職を 作るという意味ではありません。組織の役職人員が尐なくても良い場合、または、人員が尐ない場合等は、 必要な役職で機能させる事としていますので、各社の実情に合わせて組織してください。
2.1.3. 現地災害対策本部の組織
(図 2) 現地の実働組織となる災害対策本部は、本社の災害対策本部の指示や支援を受け、実務活動の主導的 な対応を行います。本部所属の各チームは社内全体を、店舗所属の各班は、店舗内外での対応を主として稼 店 舗 本部 現地災害対策本部長 副本部長 統括責任者 副統括責任者 情報確認班 救援・救護班 渉外・広報チーム 情報・総務厚生チーム 調査・救援チーム 安全確保・復旧班 外部支援チーム働し、総合司令本部からの指示、支援等は、総括責任者が会社の代表として受け、必要な対応を社内各セク ションへ指示します。 職 務 任 務 現地災害対策本部長 現地災害対策本部の最高責任者 対策副本部長 災害対策本部長補佐、災害対策本部長権限代行者 統括責任者 災害対策本部総責任者、組織運営の総括 副統括責任者 災害対策本部統括責任者補佐、統括責任者権限代行者 外部支援チーム 社外からの支援活動者を受入し、必要とする活動をバックアップし てもらう。設備管理、機器サービス、システム、輸送等 (本部) 情報・総務厚生チーム 罹災地の情報収集や従業員等の安否確認。店舗設備、備品等の 現況把握。各チームの情報収集・分析整理。被害状況の集計。支 援者等の記録整理。従業員の宿泊手配。非常食の確保。必要に 応じて従業員家族への連絡。その他の対応及び連絡調整 (本部) 調査・救援チーム 現場調査・社内調査・周辺調査、本部への報告。従業員、顧客 の状況確認、薬品(商品)設備、調剤機器等の状況把握、被害 金額の報告。気象情報の把握。救援必要度の調査。 救援者派遣・救護活動。 (本部) 渉外・広報チーム 渉外および各種広報、関係機関等との連絡調整 (店舗) 情報確認班 従業員の安否確認。店舗、顧客の状況。地域の罹災状況確認。 避難所、避難ルートの状況確認。被害情報等の本部報告。 (店舗) 救援・救護班 負傷者、体調が悪くなった従業員、患者(顧客)の救援救護 (店舗) 安全確保・復旧班 店舗及び周辺の安全確保対応。店舗内の破損物整理。可能な限 りでの店舗復旧作業。
※本部、店舗の意味は設置の所属であり人員構成は、適任者配置
2.2. 事前対策
震災によるダメージの軽減、早期復旧のために必要な事前対策を実行します。その内容やレベルは、投入す る時間やお金によって高い成果が想定できますが、必要最低限の考え方の対応で、事前対策の取り組みとし ます。2.2.1. 大型備品等の固定
大地震の揺れの力は、一瞬にして大型の備品、機器を移動、転倒させてしまいます。これらの動きを軽減さ せ、人への被害を軽減させる対策が必要です。転倒防止用金具、突っ張り棒等の耐震用具による事前準備も 不可欠な対応となります。 ・ 錠剤棚 ・ 散薬台 ・ 自動分包機 ・ 保冷庫・ 商品陳列棚 など、機械機器、備品の状況により各店舗、事業所毎に判断して対応 ※調剤機器メーカーや防災用品の各メーカーから販売されていますが、ホームセンターにも代用品 (防災用フック、突っ張り棒等)が販売されていますので、検討が可能です。
2.2.2. 冷暗所保管医薬品への対応
停電に備えて冷暗所保管医薬品用の保冷剤を確保しておく。メーカーより室温保存時の品質データを入手し ておき、停電時の医薬品の品質の判断を行います。2.2.3. データのバックアップ
患者データ、レセプトデータ、人事データ等会社の重要なデータは、通常使用時のデータ保存とは、別途バッ クアップデータを確保し、震災等で破損しない場所へ保管する必要があります。 ・患者データ(レセプトデータ) ・経理データ ・人事給与データ ・その他業務上重要なデータ2.2.4. 重要書類の保管
重要書類についても、耐火金庫等に保管し、損傷や消失を免れる対応が必要です。 ・重要な契約書類 ・ 権利書および登記識別情報 ・ 印鑑 ・その他重要書類2.2.5. 防災カード
災害発生時にどのように対応するのか要点をまとめた防災カードを携帯しておくことも有効です。各自が家 族とも話し合いを行い、防災カードを作成することで日頃から防災自助意識を高めること、携帯することで、いざ という時の安否確認や避難行動、救援救護などの手助けとなります。 防災カードは、各自がそれぞれ必要性の高い内容を網羅して、自らの緊急時の対応に備えるものですが、株 式会社レスキューナウでは、自社で企画した防災カードを作成しており、参考までに防災カードの事例として紹 介いたします。 参考:防災カードの例2.3. 防災用品の確保
災害時に必要な最小限の防災用品を確保することが必要です。災害の内容、大きさ、罹災地域の位置関係 によっても必要とされる防災用品の種類、数量は異なりますが、概ね水、非常食は、1~2日分の他、非常用 携行品や最低限の店舗内用救助品を準備します。 区 分 防災用品名 危険回避 ・懐中電灯・携帯ラジオ(手回し発電式)・交換用電池・携帯電話用電池(簡易充電 器)・手回し発電式ランタン ・飲料水・ポリタンク(水道水注入:生活水用) ・非常食(乾パン、ビスケット、クラッカー等) ・救急用品セット・タオル・簡易トイレ・雤具・バケツ ・ヘルメット(又はセーフティーハット)・広域道路地図 避難・救助 ・防塵マスク・軍手・ゴム手袋(作業用)・ホイッスル・救助ロープ ・バール・油圧ジャッキ(小型)・ブルーシート・ナイロンロープ ・ゴミ袋(厚手)・段ボール(割れ物処理)・クラフトテープ・スコップ ・運動靴 ・トランシーバー(本部のみ:要免許申請5W程度) ※防災用品の備蓄は、店舗内のスタッフ数や地域により必要品の対象物が異なる場合もありますので、 各社にて検討し、危険回避、避難・救助に必要最低限の確保をしてください。 ※長期間にわたる停電時には、手回し発電式ラジオ、手回し発電式ランタンが有用。3. 災害時の連絡
3.1. 社員の安否確認方法
会社所有の携帯電話を貸与している社員の安否確認には、メールによる安否情報を確認代行するサービス の利用も、一手法として検討されるものです。株式会社レスキューナウでは、安否確認システムなどのサービ スを実施していますので、参考までにご紹介します。 ●レスキューナウ・安否確認サービス(参考) 基本機能 基本機能1:安否確認メール機能 レスキューナウ安否確認サービスでは集計状況の確認や安否メールの一斉送信・一斉指示などほとんどの 基本操作を携帯電話で行うことが可能です。外出時や移動中などでも管理者や担当者は災害対応が可能にな り、より迅速な初動支援を実現します。 基本機能2:コミュニケーション機能 集計画面から簡単に一斉指示や個別指示を送信、返信も簡単に閲覧可能です。送信先は部署階層指定、 地域指定、グループ指定、役職階層指定などきめ細かな設定を実現しています。 基本機能3:家族間安否確認機能 レスキューナウ安否確認サービスでは家族への一斉メール配信と家族同士で見られる掲示板を併用するこ とで、より利便性の高い家族機能を実現しています。これにより家族の安否を確認出来ることにより、社員は災 害時でも安心して事業継続活動をすることができます 株式会社レスキューナウ http://www.rescuenow.co.jp/3rdwatch/3rdwatch-anpi.html3.2. 社員の安否確認における通信手段
大きな災害、とくに震災の際は、罹災地域のケーブルや中継機器が破損するなどして通信手段が不通にな るケースや一度に多数のアクセスが集中してつながりにくい状況になることが予想されます。 そうした中で、従業員の安否を確認し、被害状況を把握するためには、複数の通信手段を予め確保する対 応策が連絡確保の可能性を高めるものとなります。2011 年 3 月 11 日の東日本大震災では、固定電話、携帯 電話の音声通話はつながりにくい状況でしたが、ウィルコムのPHSは携帯電話に比較するとつながりやすい 傾向にあったようで、系統の違う通信手段の確保も検討が必要です。3.2.1. 携帯電話メール
災害時に通話状況が可能域の場合は、音声通話はつながりにくくてもメールは比較的送受信が可能になる 場合もあります。中継機がダメージを受けていない場所は、電波の状態により通信可能となる場合があります ので安否確認やその他状況確認に利用できます。 ●SMS(ショートメッセージサービス) 携帯の電話番号へ文字メッセージを送受信できるサービスです。宛先は電話番号を指定するので、相手のメ ールアドレスが分からないときにもメッセージを送信することができます。 2011 年 7 月 13 日より、他社携帯電話番号へも送信できるようになりました。 送信可能文字数 NTTドコモ ショートメッセージサービス 半角 160 文字 全角 70 文字 AU Cメール 半角 100 文字 全角 50 文字 ※2011 年 6 月以降発売される 一部機種で、全角 70 文字、半 角 140 文字まで拡張。 ソフトバンク ショートメッセージサービス 140 バイト 全角 70 文字 イーモバイル ショートメッセージサービス 半角 160 文字 全角 70 文字3.2.2. 声を残す・・・災害伝言ダイヤル「171」
災害用伝言ダイヤルは、地震、噴火などの災害の発生により、被災地への通信が増加し、つながりにくい状況 になった場合にNTTから提供が開始される声の伝言板です。 「171」番をダイヤルし、対象の電話番号にメッセージを残すことによって、同じ「171」番の対象番号からメッ セージを聞くことが出来る内容となっています。 登録番号に、携帯電話番号、IP電話番号は使用できません。[171の詳しい内容]
http://www.ntt-east.co.jp/saigai/index.html ~東日本版(参考)
http://www.ntt-west.co.jp/dengon/ ~西日本版(参考)
※暗証番号の設定も可能です。各社で予め決めた運用にするとスムーズに対応が可能となります。 (例えば:該当(薬局)する固定電話の下4桁をあてる など)
3.2.3. 文字を残す・・・・「災害用伝言板サービス」
「災害用伝言板」とは震度 6 弱以上の地震など、大きな災害が発生した時に、被災地域にお住まいまたはご 滞在中の方が、携帯電話やスマートフォンからご自身の状況を登録していただくことができ、登録された安否情 報はインターネットなどを通じて、全世界から確認していただける災害時専用のサービスです。また、あらかじ め指定したご家族や友人に対して、災害用伝言板に登録したことをメールでお知らせしたり(登録お知らせメー ル)、被災地の方に災害用伝言板への安否情報の登録を依頼(登録お願いメール)することも可能です。 ●伝言の登録方法 ●伝言の確認方法 伝言の登録、再生方法は携帯各社ほぼ同じ方法です。 NTT災害伝言板 http://www.nttdocomo.co.jp/info/disaster/guidance/index.html AU災害伝言板 http://www.au.kddi.com/notice/saigai_dengon/riyo/index.html ソフトバンク 災害用伝言板サービス http://mb.softbank.jp/scripts/japanese/information/dengon/index.jsp ウィルコム 災害伝言板サービス http://www.willcom-inc.com/ja/info/dengon/index.html 伝言内容は、他社携帯、パソコンからも確認することができます。 NTT http://dengon.docomo.ne.jp/top.cgiAU http://dengon.ezweb.ne.jp/ ウィルコム http://dengon.willcom-inc.com/dengon/Top.do ※各社の URL は、変更する場合もありますので、ご確認をお願いします。
3.2.4. 災害用ブロードバンド伝言板
災害用ブロードバンド伝言板(NTT の web171)、PC の web 伝言板の利用やインターネットプロバイダーが無 料にて提供している大容量のメール配信、サーバーの容量提供のサービス等の利用により現地(店舗等)の罹 災状況を写真、映像にて報告することも可能です。 ただし、インターネット環境が通信可能な場合で、例えば、プロバイダーのサーバー所在地が大きなダメージ を受け、サーバー自体が損傷を受け、サービスの提供が無くなる場合も考えられますので、複数のプロバイダ ーの確認が確実性を増すものと思われます。 ●NTT災害用ブロードバンド伝言板 http://www.ntt-east.co.jp/saigai/web171/index.html サービス概要 ここ最近、地震や台風・集中豪雤等の災害が増加傾向にあり、安否確認の重要性が再認識されています。そ のような状況の中、NTT 東日本では近年のブロードバンドの普及を踏まえ、電話(音声)による「災害用伝言ダ イヤル 171」に加え、新たにブロードバンド時代にふさわしい伝言情報(テキスト、音声、画像)の登録・閲覧を可 能とする「災害用ブロードバンド伝言板」システムを提供することとしました。 本サービスは、災害等の発生時、被災地域(避難所等含む)の居住者がインターネットを経由して伝言板サイト にアクセスし、電話番号等※をキーとして伝言情報(テキスト・音声・画像)の登録が可能なサービスです。 登録された伝言情報は、電話番号等をキーとして全国(海外も含む)から閲覧、追加伝言登録が可能となりま す。 ※ 「パスワード」を登録することにより、伝言を伝えたい方を限定することができますので利用を望まれる 方はご活用下さい。なお、設定した「パスワード」は、伝言を伝えたい方に事前に伝える必要があります。 NTT HPより3.2.5. 中距離通話用簡易無線(業務用トランシーバー)
罹災現場へ赴き、安否確認や状況把握の際に野外での確認作業、連絡確保に効果を発揮します。特定省 電力無線機、簡易型業務用無線機、一般業務用無線機があるが、災害時の初動の備えとして現実的な機種 は、簡単な登録申請で使用できる簡易型業務用無線機である。携帯電話がつながらない場所では、支援部隊 等の相互確認に必要となり、交信範囲5Km 程度の能力を持つ機種(出力 5W 程度)は、電波法に従い総合通 信局に登録する必要がありますが配備品として望ましいものになります。 免許局・登録局 特徴 特定小電力無線機 免許不要 ビルや木々など遮蔽物に弱く、数 キロ単位の通信は不可 簡易型業務用無線機 免許局対応機種と登録局対応機 種あり 出力5w程度の機種は1~4キロ 程度 端末価格は 6 万円程度から 一般業務用無線機 無線従事者免許、無線局免許が 必要 数十キロはカバーできる。アンテナ の設置など使用条件が厳しい。 簡易無線機(デジタル)は、使用目的により、法人向けの業務用と特に限定なしに分けられ、電波法の改正で、 特に限定なしでは、手続き方法が比較的簡単(登録局と言います。業務用は免許局)となりました。利用のチャ ンネル数は、業務用の約半分ですが、所定の手続きを行うことにより、高出力の機器を利用することが可能と なりました。3.2.6. 衛星携帯電話
地上の罹災状況に関係なく、人工衛星を介した衛星電話同士の通信は、人工衛星との電波が確保(野外)さ れることにより、通信障害の影響を受けることなく、可能になります。 これを災害対策本部と現地対応の拠点または、支援部隊との連絡等に使用することで、情報をリアルタイム で共有し、対応策を円滑に進めることも可能にします。 衛星電話は、初期投資に必要な金額が発生することから、こうした、拠点間の連絡に活用する例が現実的と 思われます。 衛星電話サービス NTTドコモ ワイドスターⅡ 静止衛星 2 機 本体価格 38 万円程度 基本料金 5,145 円程度から 通話、パケット 通信可能 KDDI インサルマット 基地局はハワイ 本体価格 37~40 万円程度 基本 料金 5,000 円程度から 通話、パケ ット通信可能 KDDI イリジウム 周回衛星 66 機 基地局はアリゾナ 本体価格 24 万円程度 基本料金 5,250 程度から 通話のみ3.3 緊急連絡網の整備・確認
社内の緊急連絡網やグループ間の連絡体制の有効性確保や確実性を高めるためにルールや手順等の整 備を進めます。3.3.1. 社内の緊急連絡網
社員の同意の下、個人所有の携帯電話番号、メールアドレス、固定電話番号さらに、会社支給、貸与の携帯 電話を加えて、一括管理を行います。データは、本社人事部門にて保管管理します。自部門所属社員のデータ は、所属長が確認、管理を行い、緊急連絡網を作成します。 ①周知手段、重要度の設定 緊急連絡網を利用し、情報を送信(メール、電話)してもその社内周知、緊急性や重要度が、受け手の判断 で変わり、必要とされる情報が、末端まで到達しないことがあります。そこで、共通した社内連絡のルールを作 り、発信者(情報責任者)の内容を確実に伝える対応をとります。 ■周知方法の優先順位(上位からの方法が不可能な場合は、次の方法へ) 1.電話又は携帯メール 2.災害用伝言板サービス 3.NTT 伝言ダイヤル171 4.その他(web 利用等)●携帯メール 【ルール1】:伝達内容は、携帯メールにて発信し、受信確認をメールまたは通話にて送信者へ 返信し、次の連絡者へ連絡 【ルール2】:最終連絡者は、中継発信者(例えば所属長)へ連絡確認のメールまたは、電話で着 信の確認連絡を行い、中継発信者は、その上位発信者へ連絡、最終的には第1 発信者(又は第2、3発信者)へ伝達 【ルール3】:メール送信した後、確認がとれない場合、その次の連絡者へ送信し、以降確認がと れない場合は、同じパターンとし、確認のとれない従業員名を伝達系統の中継発 信者へ伝え、最終的には、第1発信者(又は、同)へ伝達 【ルール4】:連絡が取れない従業員への連絡は、所属長が逐次対応し、とれた場合は、確認連 絡の上位発信者へその旨連絡し、最終的には第1発信者へ伝達 ●災害用伝言板サービス 携帯電話がつながらない又は、利用不能になった場合は、安否情報確認を主目的に設定された 災害用伝言板サービスを利用して、緊急連絡体制の代替策とします。 携帯電話の通信環境が悪くなった場合、周知方法の優先順位に基づき災害用伝言板サー ビスを用いて緊急連絡内容を伝達します。 この際、災害伝言板サービスは100文字、NTT 災害伝言ダイヤル171は、30秒のメッセ ージに限定されますが、範囲内で伝達します。 【ルール1】:携帯電話がつながらない(メール、通話共に)又は、利用不能になる等の場合は、 災害伝言板サービス、さらにその機能も無効の場合は NTT171災害伝言ダイヤ ルを利用して緊急連絡を行う 【ルール2】:伝達サービスを利用した緊急連絡の場合も、携帯電話利用の緊急連絡対応と同じ ルールで確認の連絡を行い、最終的に連絡がつかない従業員の把握を会社とし て確認する。 ②安否等確認 安否の確認は、緊急連絡がある場合は、その内容確認の情報を以て安否確認としますが、早急な確認や、 緊急連絡を発しない場合等では、安否確認を次のルールにより優先的に行います。 ●安否情報の確認方法 【ルール1】:大規模災害時は、安否確認(連絡)を最優先で実施 【ルール2】:安否確認は、各従業員から所属長への報告を原則(通常の連絡網とは逆のパター ン)とします。各所属長は、スタッフの安否情報を組織上の上位職へ報告し、最終 的には管理担当責任者が全体を把握する。 【ルール3】:携帯電話が効力を発揮しない場合は、緊急連絡の対応と同じく、災害伝言サービス を利用し、全員の安否を掌握する。 【ルール4】:確認のとれない従業員の安否は、各所属長(店舗責任者)が、逐次確認の対応を 実施し、上位職または、管理担当責任者へ状況報告する。
3.3.2. 社内の連絡網
罹災状況の社内確認を的確に進める上での弊害は、多くの人員や組織間でのルール無き確認実行による、 情報共有の混乱が挙げられます。この混乱を出来るだけ尐なくし、スムーズに連絡が確保出来るよう、ルール を決めて実行します。災害発生時は、罹災地域に他の地域から状況、安否確認の連絡が複数入る可能性が予想され、罹災地域 の対応に時間的な拘束が生まれます。情報確認は、重要なことですが、この弊害を無くし、必要情報の確保に 努めます。 ■社内・各地域間、部署間の社内連絡(原則ルール) 社内の連絡体制は、災害対策本部を基点とした連絡体制をルール化します。また、災害対策本部が、現地 の対応に特化している場合には、社内の担当組織(リスク管理及び総務、防災部門)が代行します。 【携帯電話・固定電話(インターネット)回線がつながる場合】 原則として、社内各地域、各部署から直接罹災地域への連絡確認を控え、「災害対策本部:指 令統括または、リスク管理担当役員と各地域または、各部署の統括責任者(管掌役員クラス)罹災 地域の各社代表者」の連絡系統を基本として、バックアップとして「災害対策本部:総合調整・広報 担当責任者または、総務・防災担当部長と各地域、各部署の担当責任者(部長クラス)」の連絡系 統を保持する情報確認系統を原則とします。 【メイン連絡系統】 【サブ連絡系統】 ※罹災地域以外の各地域、各部署がの諸情報を確認するには、災害対策本部:総合調整・広報担 当責任者からの状況報告(現地情報)を受ける体制を原則とします。 【携帯電話回線がつながらない・つながりにくい場合】 ・各携帯会社の災害用伝言板ダイヤル、NTT災害伝言ダイヤル171、 Web171、パソコンメールを活用
3.4 状況確認(情報収集)
罹災後にまず、実施しなくてはならないことは、社員とその家族の安否確認、店舗状況の把握です。通信状 況が確保できれば通信手段で確認を行い、通信が遮断された状態では、必要に応じて情報収集の人員を組織 して現地確認を行います。3.4.1. 安否確認、店舗状況、地域情報の把握
罹災後は、通信環境が温存されていても、アクセスの集中で交信ができない場合があり、予め定めた緊急 災害対策本部:指令統括ま たは、リスク管理担当役員 各地域または、各地域、各 部署の統括責任者(管掌役 員クラス) メール又は電話 災害対策本部:総合調整・ 広報担当責任者または、総 務・防災担当部長 各地域、各部署の担当 責任者(部長クラス) メール又は電話時の連絡対応により情報の収集と状況把握を行います。 【通信手段の優先順位】通信不可の場合は、順次優先順位を繰り上げ(緊急時の対応と同じ) ①携帯電話・メール ②災害用伝言板サービス ③NTT 災害伝言ダイヤル ④その他(web 利用等) 【情報確認のルール】 ①店舗単位で状況把握 ・各従業員は、店舗の責任者へ安否情報を連絡する。 ・各店舗責任者は、本部(管理部)へ状況を報告する。 ・店舗責任者が店舗状況の確認ができない場合に備えて、店舗近隣に居住する社員を店舗 状況確認担当者として予め指名しておく。 ・管理部にて全体掌握 ②情報の伝達方法 ・各従業員は、安否確認ルール、緊急連絡網(従業員からの報告は連絡網を通じて所属長又 は上位者に報告)を基に状況報告 ・報告の無い従業員は、店舗の責任者または、管理部長が確認を行う ・店舗状況等は、店舗の責任者または、情報収集可能な従業員が状況を確認し、本部へ連絡
3.4.2. 情報収集隊の組織
状況確認ができない場所での情報収集において、情報収集隊を組織して確認を行う場合は、次の要領を原 則とする。 ① 2名1組を基本とし、災害対策本部の「調査・救援チーム」を中心に適任者を選任 ② 移動や現地確認に必要な最小限の必需品を携帯(野外泊等も想定、トランシーバー携帯) ③ 行動予定表を策定し定時連絡を実施する ④ 必要な場合、バックアップ隊を送れる体制を準備する4 従業員対応
4.1. 薬局現場での判断
地震や洪水が発生した場合、その後の行動について本社の指示を待つと避難が遅れる可能性があります。 災害発生時の薬局店舗での対応について、あらかじめ決めておくことが必要です。 (例えば、震度 5 強以上の地震が発生した場合、直ちに患者の安全を確保した上で、薬局長の判断の下避難 を開始するなど。)4.2. 従業員の出勤・帰宅対応
災害の発生時刻が業務時間中の場合は、まず、患者(顧客)、従業員の安全確保が第一優先となり、その救 援・救護の対応を実施すると共に、店舗(事業所)の安全性確保、復旧作業へと進んで行きますが、従業員の 帰宅についても、十分配慮した対応を取らなければなりません。 大きな災害時には道路、交通障害等で、通常の通勤手段に頼ることが不可能になる場合が多く、徒歩での帰 宅(帰宅可能距離:概ね20Km)や一時的には勤務地(店舗等)で宿泊、待機となるケースが想定されますので、 必要最低限の準備を実施しておく必要があります。 また、状況よっては、帰宅の可否を判断し、従業員の安全を確保する指導も必要であり、適切な判断材料を 事前に確認することも大切なことと言えます。特に首都圏および、人口密集地域での大規模災害時は、ほとん どの勤務者が、徒歩にて帰宅を試みようとすることから、非常に多くの人が移動することによる歩行困難が想定され、現実的に帰宅が困難と判断することが肝要と考えられます。 歩行移動の安全性を考慮し、また、薬局を可能な限り稼働させるための機能保全の一つであるスタッフ人員 の確保の観点から、状況が落ち着くまで、店舗での滞在を推奨するものです。 【帰宅支援の準備】 ①広域道路地図(各自、帰宅ルートの確認を行う) ②飲料水、非常食、軍手等防災用品(店舗備蓄用を利用) 【従業員への準備指導】 ①帰宅ルートと周辺の公共施設の確認(従業員は自宅の公共避難場所を確認し、家族と情報の共有を 行う。) ②小型懐中電灯 ③雤具 ④個人が必要とする帰宅用準備品 ⑤女性は、ズボンや運動靴 ※帰宅不可能者の対応として、2~3 日店舗滞在を可能にする防災用品(非常食等)の配備と、店舗所在地の 広域避難所(避難施設)を確認 ■帰宅対応への参考データ 【首都圏に大規模震災があった場合の想定】 ①交通機関が不通、徒歩にて帰宅の場合 オフィス街では1㎡あたり推計6人の列が連なる ②その際の1時間で進める距離は、400m ③東京駅から横浜駅まで(約30Km)は、推定15時間必要(通常時は8時間)
4.3 緊急参集
勤務時間外で災害に見舞われた場合や災害対策本部を設置して活動を始める際に、従業員や必要な緊急 要員を招集して、災害の対応にあたる事とします。 自宅等で罹災した場合、まずは、従業員自身と家族の安全を確保します。状況判断の上、移動が可能になれ ば、各勤務先や災害対策本部への緊急参集をします。 ①罹災地域 罹災状況により緊急参集の連絡が取れない場合も想定されますが、原則として全員の緊 急参集を実施します。 ②その他の地域 災害対策本部、現地災害対策本部の対応者等は、必要に応じて緊急参集を実施しま す。 ③従業員の所在地リスト 従業員の住所を地域のエリア毎に集計しておきます。緊急参集時において、通 常勤務の職場へ、距離的状況等による向かえない場合に、最寄りの店舗への出勤を予 め想定しておくことも必要な準備と言えます。5 緊急支援体制
大規模な災害に遭遇した際は、罹災地域の社内対応だけでは、人員や物資等の対応が不足することもあり、災害対策本部の設置にあわせて、必要に応じた支援の組織、稼働可能な体制を作ります。 前述の「2.防災対策の準備」において、組織、体制を事前に整える準備を進めますが、これが実際の災害時 に機能するように体制を明確にします。 【支援の指令系統】 震災時(大規模災害時)には、本社に災害対策本部、被災地域に現地災害対策本部を設置します。情報の 錯綜による対応の不手際を小さくするために、災害対策本部又は現地災害対策本部の情報受信者を一名に 固定し、情報の集約を図ります。発信者1人(1窓口)に対して受信者1人(1窓口)の情報系統の「指示一元化 体制」を原則として支援体制を稼働させます。 「指示一元化」とは、複数の情報確認(情報チャネル)を持ちながら、最終的な支援行動の意思決定(指示) は、災害対策本部または現地災害対策本部が持つものです。 この体制により、複数の情報を入手、確認しながら支援体制や支援行動の最終決定を一元化して行きます。 【実働人員】 支援の実働人員は、現地災害対策本部に設置する①情報収集班、②救援派遣班、③物資等調達班のほ か、災害時における応援人員となります。 【緊急支援体制の役割】 支援組織 体制 具体的支援実務 現地災害対策本 部 調査・救援チ ーム 必要人員配置 情報収集、状況分析、連絡調整、支援対策、 業務復旧支援等の総合対策を検討し、実行 指示 現地災害対策本 部 情報収集班 原則2名 (状況により3名) 複数班派遣もあり 現地の状況確認のために、未確認地域へ出 動し、状況を報告 救護派遣班 状 況 に 応 じ て 派 遣 の 班を組織 総合司令本部の指示により、必要とされる救 護班を結成し、現地へ出動。救援・救護を主 たる支援内容とする。 物 資 等 調 達 班 必要とされる調達規模 により適宜対応 各社内または、現地において、物資等の調達 支援業務を行う。現地への搬送については、 輸送業者に依頼するが、必要に応じて持参 対応もあり得る その他災害時 応援人員 ※応援人員 状況に応じて組織 状況に応じて情報収集、救護・救援、物資調 達等の業務支援や現地にて必要とされる実 務に従事 【緊急通行車両登録】 災害対策基本法 第七十六条 都道府県公安委員会は、当該都道府県又はこれに隣接し若しくは近接する都道府県の地域 に係る災害が発生し、又はまさに発生しようとしている場合において、災害応急対策が的確かつ円滑に行われ るようにするため緊急の必要があると認めるときは、政令で定めるところにより、道路の区間(災害が発生し、 又はまさに発生しようとしている場所及びこれらの周辺の地域にあつては、区域又は道路の区間)を指定して、 緊急通行車両(道路交通法 (昭和三十五年法律第百五号)第三十九条第一項 の緊急自動車その他の車両 で災害応急対策の的確かつ円滑な実施のためその通行を確保することが特に必要なものとして政令で定める ものをいう。次条及び第七十六条の三において同じ。)以外の車両の道路における通行を禁止し、又は制限す ることができる。
2011 年 3 月 11 日の東日本大震災においては、医薬品を被災地へ供給する車両は緊急通行車両として登録 が可能でした。緊急車両は通行止めの高速道路も走行可能でした。厚生労働省発行の事務連絡と警察庁発 行の通達、緊急通行車両確認申請書を最寄の警察署で申請することにより、緊急通行車両の許可証が交付さ れました。当初給油できるガソリン量にも制限がありましたが、その後緊急車両への給油制限は緩和されまし た。
6 患者および医療機関、実務実習学生への対応
6.1 患者の避難誘導
災害発生時には、患者を直ちに安全な場所へ避難誘導します。自治体が指定している、自店舗の避難場所 を確認し、社員に周知します。6.2 処方箋への対応
医療機関が処方箋の発行が困難となる状況が考えられます。原則、厚生労働省、各都道府県、保健所の通 達や日本薬剤師会が発信する連絡に従い対応します。6.3 応需医療機関への対応
薬局の営業継続の判断などは、応需先医療機関と調整を行います。6.4 薬局営業状況の広報
薬局の営業状況などの情報は、自社インターネットホームページなどで広報します。6.5 実務実習学生への対応
事前に、大学と災害時の実習継続の判断基準、対応について協議を行います。7 日本保険薬局協会の組織的サポート
7.1. 災害対策本部(日本保険薬局協会)
日本保険薬局協会に災害対策本部を設置し、被災状況の全体像を把握し、対応策について検討します。組 織体系は以下の通りとし、必要な人員配置を行います。 ①災害対策本部長:対策本部統括責任者 ②災害対策副本部長:本部長の補佐 ③災害対策会議:対応策等の検討協議7.2 組織的支援
①組織対応 災害対策本部長は、会員各社が被災地支援を円滑に行うことができるよう行政当局、関係各機関へ組織的 働きかけを行います。 ②情報発信 会員各社に向け、協会ホームページを通じて支援状況の情報発信を行います。8 地域救援活動への協力
会社や店舗(薬局)の救援、救護の対応、復旧の取り組みを行うことと平行して、地域の医療機関として、ま た、住民の皆さんに求められる店舗としての役割が求められて来ます。このことは、地域に一体となった構成メ ンバーの地域救援活動を意味しており、大変な状況下であっても当然な使命であります。 実際の行動としては、店舗(薬局)の営業再開によって、地域救援活動への協力となりますが、関係各方面 との連携、特にチーム医療の対応が有効に出来得るような日頃の準備が必要になります。 【参考】 薬局・薬剤師の災害対策マニュアル (平成 19 年 1 月 日本薬剤師会 策定) 各都道府県 防災総合訓練実施要領(都道府県単位で広域大規模災害を想定した訓練実施要領)9 災害発生後の経営判断
一定の被害を想定して対応策を検討し、備えておいても、災害はこれらの予測を超えて発生する場合があり ます。このような状況下では、策定していた計画に固執せず、その計画をたたき台に臨機応変に判断すること が重要です。災害時の判断で考慮すべき点
① 早期の被害状況の確認 ② 被害状況が確認できない場合は最悪を考える ③ サプライチェーンの被災状況の把握 ④ 先遣隊の派遣 ⑤ 業務の影響範囲の確認 ⑥ 災害時対処の基本方針の決定 ⑦ 対策の優先順位付け ⑧ 復旧目標の明示⑨ 初期対応の指示および進捗管理 ⑩ 各種組織または臨時チームの創設と責任者の任命 ⑪ 代替先への移転可否の決定 ⑫ バックアップシステム稼動の可否 ⑬ 復旧資材の確保 ⑭ 再開した業務の状況把握 ⑮ 追加として必要な資材の把握 ⑯ 再発防止策の検討 ⑰ 臨時予算の確保 ⑱ 関係者への説明 ⑲ 総括および反省
10 防災に対する企業の取り組み 自己評価項目表
防災に対する企業の取り組み自己評価項目表は、業態、事業規模が異なる多くの企業を対象に、各企業が 自社の防災に対する取り組み状況について自己評価を行うためのものです。企業の防災対策の継続的改善 状況や現時点の状況を把握するための参考資料とします。 ① 本表における「防災」は、主に地震、風水害等の広域な自然災害と火災を対象としています。また、生命の 安全確保、資産の保全、地域への協調・貢献および事業継続についても対象に含めています。 ② 本表では、災害の種類を特定せずに、企業の防災対策全般に望まれる共通的な項目をできる限り網羅的 に抽出し、設問を設定しています。また、対策の難易度と重要度を勘案し、設問を「必須」、「基礎」、「推 奨」の 3 つの属性に分類しています。 ③ 自社の事業特性に適合しない設問がある場合は、記述を変更したり、該当しない設問を削除する等のカ スタマイズを行ってください。 参考資料:(出典) 事業継承ガイドライン 内閣府 「防災に対する企業の取り組み」自己評価項目表 第二版 内閣府 属性 必須 基礎 推奨 設問 チェック 1 方針・計画 1 1 方針 ○ 1 1 1 企業全体に対して明らかにしている経営方針に防災に関する事項が含まれていますか? 1 2 計画 ○ 1 2 1 企業全体の経営に関する計画に防災に関する事項が含まれていますか? ○ 1 2 2 緊急時の避難についての対策の策定、訓練の実施が計画に明記されていますか? ○ 1 2 3 安否確認についての対策の策定、訓練の実施が計画に明記されていますか? ○ 1 2 4 二次災害の防止についての対策の策定、訓練の実施につき計画に明記されていますか? ○ 1 2 5 施設が立地している地域で想定されている災害について、災害が発生した場合に経営に与える影響を評価していますか? ○ 1 2 6 災害時に優先的に継続すべき重要業務について選定し、目標とする復旧時間を定めていますか? ○ 1 2 7 災害対策の計画を策定するにあたり、複数のシナリオ(災害の種類と程度)が想定されていますか? 1 3 組織体制と指揮命令系統 ○ 1 3 1 平時より防災を統括する組織がありますか?また、その組織には経営層がメンバーに含まれていますか? ○ 1 3 2 防災を明示的に所管し、日常の主たる業務としている部署がありますか? ○ 1 3 3 防災に関し、経験・訓練等を通じて必用な知識を持つ要因が確保されていますか? ○ 1 3 4 災害発生時における指揮命令系統が明確に定められていますか? ○ 1 3 5 災害発生時における連絡・通信手段が確保されていますか? ○ 1 3 6 営業時間外(夜間・休日)の指揮命令系統が整備されていますか? 分類属性 必須 基礎 推奨 設問 チェック 2 具体的施策 2 1 生命の安全確保と安否確認 ○ 2 1 1 顧客、外来者、周辺住民、役員・従業員について、安全確保手順および緊急時の避難方法・経路が明確になっていますか? ○ 2 1 2 役員・従業員に対して緊急連絡網を含む安否確認体制が整備されていますか? ○ 2 1 3 防火管理責任がある防火対象物に対して、救助用具をはじめとした防火用資機材を 設置していますか? ○ 2 1 4 救命救急の訓練を受け、災害発生時に動員可能な人材を確保していますか? ○ 2 1 5 災害発生時における二次災害防止のための対応体制を整備していますか? ○ 2 1 6 災害発生時にすぐ必要となる生活物資(水、非常用食料・非常用生活用品等)を備蓄していますか? ○ 2 1 7 役員・従業員の家族の安否確認の対策を実施していますか? ○ 2 1 8 帰宅困難従業員対策を実施していますか? 2 2 事務所・事業所および設備の災害被害軽減 ○ 2 2 1 施設の地震対策(耐震化)を実施していますか? ○ 2 2 2 施設の防火対策(不燃化等)を実施していますか? ○ 2 2 3 施設の風水害対策(台風・洪水・津波・高潮等への対策)を実施していますか? ○ 2 2 4 設備・機器類の地震対策を実施していますか? ○ 2 2 5 必用な防災設備、資機材について定期的な安全点検を実施していますか? ○ 2 2 6 高度な耐震技術(免震・制震等)を建物や設備に導入していますか? 2 3 バックアップ・業務復旧・財務手当 ○ 2 3 1 本社オフィスが機能しなくなった場合のバックアップオフィス(場所)を確保していますか? ○ 2 3 2 基幹業務システムのバックアップ対策を実施していますか? ○ 2 3 3 設備機器類(自家発電装置など)の二重化対策を実施していますか? ○ 2 3 4 災害発生時の設備(機器類・システム)復旧について手順が明確になっていますか? ○ 2 3 5 災害発生に備えた財務手当て(保険、融資、内部留保等)を準備していますか? ○ 2 3 6 重要な書類(電子データを含む)を耐火金庫や同時に被災しない場所に写しを保存 するなど、安全な場所に保管する対策を実施していますか? ○ 2 3 7 災害発生時において、事業継続計画(BCP)に基づいた事業継続について、対応・手 順を明確にしていますか? 2 4 災害時の情報発信、地域との連携・協調 ○ 2 4 1 災害発生時の消防署・自治体・周辺住民への情報発信手段を明確にしていますか? ○ 2 4 2 爆発や延焼、有害物質の流出など、周辺地域へ被害を及ぼすような二次災害の防止策を平時から実施していますか? ○ 2 4 3 自治体、その他公的機関と災害時における合意や協定について協議し、協定等の締結をしていますか? ○ 2 4 4 防災について地域企業や地域住民と連携した取り組みに参加していますか? ○ 2 4 5 地域住民に対する被災時支援策を策定していますか? 2 5 他企業との共助・相互扶助 ○ 2 5 1 サプライチェーン(取引先)との間で緊急時の避難、二次災害の防止、事業継続など防災に関する相互協力体制を構築していますか? ○ 2 5 2 取引要件として事業継続計画を組み込んでいますか? 2 6 情報公開・社会貢献 ○ 2 6 1 防災全体についての積極的な情報公開を実施していますか? ○ 2 6 2 災害時等においてボランティア活動を実施していますか? ○ 2 6 3 災害時等において寄付を実施していますか? ○ 2 6 4 企業・市民への防災セミナーや学校等への防災教育を行っていますか? 3 教育・訓練 3 1 災害発生時の対応・手順について教育・訓練を実施していますか? ○ 3 1 1 緊急時の避難について ○ 3 1 2 緊急連絡について ○ 3 1 3 二次災害の防止について ○ 3 1 4 設備(機器類・システム)復旧について ○ 3 1 5 事業継続計画(BCP)に基づいた事業計画について ○ 3 2 役員・従業員に対し、家庭における防災対策の支援・指導を実施していますか? 4 点検・見直し 4 1 防災全体についての定期的な点検・監査を行っていますか? ○ 4 1 1 計画の内容について ○ 4 1 2 運用状況について ○ 4 1 3 教育・訓練について ○ 4 2 防災全体の取組みについて経営者による定期的な見直しを行っていますか? ○ 4 3 防災全体について第三者の診断・監査を受けていますか? 5 防災に貢献する商品・サービスの向上 5 1 自社の商品・サービスに対して、防災に貢献する工夫を行っていますか? ○ 5 1 1 耐震性の観点 ○ 5 1 2 耐火性の観点 ○ 5 1 3 その他防災に関する観点 ○ 5 2 防災に貢献する商品・サービスを普及させる活動を行っていますか? 分類