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世界保健機関連携事業によるEarly Essential Newborn Careファシリテーター育成の実際

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世界保健機関連携事業によるEarly Essential Newborn Care

ファシリテーター育成の実際

Coaching facilitators for Early Essential Newborn Care

with the World Health Organization Collaboration Project

山 本 真 実(Mami YAMAMOTO)

*1

新 福 洋 子(Yoko SHIMPUKU)

*3

美 雪(Miyuki OKA)

*2

福 冨 理 佳(Rika FUKUTOMI)

*2

高 橋 菜 央(Nao TAKAHASHI)

*4

堀 内 成 子(Shigeko HORIUCHI)

*2 抄  録 目 的 開発途上国の医療従事者に向けて早期必須新生児ケア(EENC)のコーチングをするファシリテー ターを養成するセミナーにおける1)手洗い技術の変化,2)EENCの知識テストのスコアの変化,3)分 娩介助,新生児ケアにおける実技評価を記述することである。 対象と方法 2016年10月に4日間のEENCのコーチングセミナーを実施した。世界保健機関・西太平洋地域事務局 (WHO WPRO)より2名の講師を招聘し,将来リーダーとなり,自施設でEENCの実践や普及を行って いく開発途上国の医療従事者と,近い将来開発途上国で活動する日本の医療従事者を対象として行っ た。主なプログラム内容は,手洗い技術,EENCに関する知識のプレ・ポストテスト,分娩介助と新生 児ケア・蘇生について実技評価であった。 結 果 参加者は18名(開発途上国の医療従事者5名,日本の医療従事者13名)であり,そのうちプレ・ポス トテストともに参加した者は15名であった。セミナー前後で,手洗い後の汚れの残存が減少し,手洗 いの結果に改善が見られた。知識テストについては,参加者全体のスコアはプレテストの6割程度から ポストテストでは9割以上に達していた。実技については,3グループ(1グループ6人)に分かれ,グ ループ毎にロールプレイを用いて繰り返し練習を行った。セミナー後の実技評価のスコアは9割以上に 達していた。 2018年8月10日受付 2018 年12月13日採用 2019年5月29日早期公開

*1聖路加国際大学大学院博士後期課程(Doctoral Program, Graduate School of Nursing Science, St. Luke's International University) *2聖路加国際大学(St. Luke's International University)

*3京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻(School of Human Health Science, Graduate School of Medicine, Kyoto University) *4済生会宇都宮病院(Saiseikai Utsunomiya Hospital)

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結 論 セミナー後には,手洗いの仕方に改善が見られ,参加全体の知識テスト,実技評価のスコアは9割以 上に達していた。開発途上国,それぞれの国で継続して実施できるEENC教育の普及が必要であり,十 分な数のファシリテーターの育成が今後の課題である。 キーワード:早期必須新生児ケア(EENC),世界保健機関(WHO),ファシリテーター,育成 Abstract Purpose

The aim of this study was to describe evaluation of the Early Essential Newborn Care (EENC) seminar with regard to: 1) hand washing technique, 2) knowledge test, and 3) practical skills in childbirth and neonatal care before and after teaching facilitators to coach midwives and nurses in developing countries.

Methods

The four-day EENC seminar was held in October 2016. We invited 2 instructors from the World Health Organ-ization / Western Pacific Regional Office (WHO WPRO) to coach healthcare workers became a leader in the future, and practiced EENC at own facilities in developing countries and Japanese healthcare workers who would be working in developing countries. The main program contents were the evaluation of care techniques: hand washing technique, pre-post test of knowledge on EENC, practical skills of childbirth, neonatal care, and resuscitation.

Result

There were 18 participants (5 in developing countries, 13 in Japan) and 15 participated in both pre-test and post-test. Pre-/ post-evaluation of hand washing technique indicated decreased contamination at post-post-test. The mean knowledge test scores increased from about 60% at the pre-test to over 90% at the post-test. During the skill practice, participants were separated into 3 groups, 6 participants each, and repeatedly carried out the skills in role plays. As for performance, all participants scored more than 90% at the post-test.

Conclusion

After the seminar, hand washing techniques improved, and the knowledge and performance scores became over 90%. Because the knowledge and skills gained in short-term education may diminish over time, it is important to devise a plan that ensures the continuation of training facilitators in each targeted developing country and longitudinal follow-up.

We need to consider practicing EENC seminar and developing adequate number of facilitators so that they can provide coaching in their own countries and longitudinal follow-up.

Key words: Early Essential Newborn Care (EENC), World Health Organization, facilitators, coaching

Ⅰ.緒   言

2015年,ミレニアム開発目標(Millennium Develop-ment Goals:MDGs)に続くグローバル目標として, 17の持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)が掲げられた。これは,開発途上国と 先進国が一丸となり,達成すべき国際社会共通の目標 である。達成目標の1つにあらゆる年齢のすべての人 に対して健康的な生活を確保し,福祉を推進すること が挙げられている。子どもの死亡数は 1990 年以来減 少してはいるものの,毎年600万人を超える子どもが 5歳を迎える前に亡くなっており,特にその45%を新 生児死亡が占めている。また,地域格差が残り,死亡 した5歳未満の子どもの80%がサハラ以南アフリカと 南アジアに集中している現状である。SDGsでは,子 どもの回避可能な死をなくすことを目標とし,指標に は新生児死亡率を出生千対12以下,5歳未満の子ども の死亡率を出生千対 25 以下とすることが掲げられた (United Nations, 2015)。 新生児死亡の 3 分の 2 は分娩後 3 日以内に起こって おり,特に分娩後 24 時間以内に集中している。新生 児死亡の主な原因は,早産・低出生体重児,新生児仮 死,新生児感染症などの合併症である。これらは適切 なケアを行うことにより,予防することができるもの であり,質の高い分娩時のケア,分娩後のルチーンケ アの提供が新生児死亡率を減少させると示唆されてい る。(Darmstadt, et al. 2005;WHO, 2014)。西太平洋地 域では 2分に 1人の新生児が亡くなっている現状であ り,フィリピンの新生児感染症のアウトブレイクやカ ンボジアの高い新生児死亡率における調査の結果,医

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2014年9月に,アジアの開発途上国における分娩中や 分 娩 後 の ケ ア, 新 生 児 ケ ア の 質 を 高 め る た め に, WHO /国連児童基金(UNICEF)合同地域活動計画とし て 早 期 必 須 新 生 児 ケ ア(Early Essential Newborn Care:EENC)が掲げられた。EENC は従来の新生児 ケア(早期母子接触,出生直後の適切な新生児の保 温,直接授乳の支援,臍帯処置など)に関するエビデ ンスを統合し,ケアを一連化している(Obara, et al. 2014)。また,コーチングの手法を用いて医療スタッ フへ教育し,現場レベルで教育を展開後,ケアの実践 が基準に達していれば全ての新生児を対象とする分娩 時及び新生児ケアから早産・低出生体重児に対するカ ンガルーケア,さらには分娩及び産後の合併症へのケ アへと順に拡大するようなプログラムが組まれてい る。 世 界 保 健 機 関 ・ 西 太 平 洋 地 域 事 務 局(WHO WPRO)では,新生児死亡率の高さから EENC を各国 へ普及しようと努めている。 先立って始められた西太平洋地域圏の重点地域にお ける EENC のコーチングセミナーが終了するにあた り,他の地域に EENC を普及することとなり,WHO 看護開発協力センターである聖路加国際大学と連携事 業を開始することとなった。 今回,聖路加国際大学が受託している日本学術振興 会研究拠点形成事業として,インドネシア・タンザニ アの臨床助産師・看護師に対してEENCのコーチング のためのセミナーを実施した。その内容,結果につい て報告する。

Ⅱ.目   的

本研究は,開発途上国の医療従事者に向けてEENC のコーチングをするファシリテーターを養成するセミ ナーにおける 1)手洗い技術の変化,2)EENC の知識 テストのスコアの変化,3)分娩介助,新生児ケアに おける実技評価を記述することである。EENCを普及 していくにあたり,今後ファシリテーターとなる参加 要がある。そこで,今回は,今後ファシリテーターと なりセミナーを運営していく可能性のある看護職がセ ミナーの参加を通じて,知識や技術の変化を実体験し た過程を記述することに焦点をあてた。

Ⅲ.方   法

1.研究対象者 将来リーダーとなり,自施設でEENCの実践や普及 を行っていく開発途上国の医療従事者4名,国際保健 に従事する,もしくは従事することを希望している日 本の医療従事者8名の計12名(1グループ6名)を対象 とした。 2.セミナー開催期間 2016年10月24日から27日までの4日間 3.セミナープログラム

WHO WPROよりHoward Sobel氏,永井真理氏の講 師 2 名を招聘し,WHO WPRO が作成した EENC の ファシリテーターガイドをもとに進められた(WHO WPRO, 2016)。 セミナー最初の2日間は,参加者自身の技術の向上 を行った。セミナー1日目は(1)手洗い技術とEENCの 知識のプレテスト,(2)分娩介助と新生児ケアを行い, セミナー2日目には(3)新生児蘇生,(4)手洗い技術と知 識のポストテスト,実技評価を行った。セミナー3日 目はEENCのガイドに基づいて,参加者自身がファシ リテーターとしてコーチングができるようになるため に,ロールプレイが行われた。4日目には本セミナー を開発途上国で開催する上での現状と課題,タンザニ ア,インドネシアでの展開方法について意見交換を 行った(表1)。 本セミナーは,ママナタリー(Laerdal 社,出産シ ミュレーター),分娩介助物品セット,蘇生物品など を臨床の場と同じ状況,備品を用いることができる聖 表1 セミナーの日程 時間 1日目 2日目 3日目 4日目 午前 手洗い技術と知識のプレテスト 新生児蘇生 (田村正徳教授)の講義小児科医 セミナーについてのフィードバック 午後 分娩介助と新生児ケア ポストテストと実技評価手洗い技術,知識の ファシリテーター養成 課題,展開についての開発途上国の現状, 意見交換

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路加国際大学のシミュレーションセンターにおいて実 施した。 1)手洗い技術とEENCの知識のプレ・ポストテスト コーチングを開始する前に,手洗いの評価と出生直 後の新生児蘇生に関するプレテストを行い,セミ ナー受講前の参加者の現状を把握した。 手洗いについては,蛍光ローションを手に馴染ませ てから手洗いを行い,ローションが残っている範囲が 「なし」,「少(10%未満)」,「多(10%以上)」で手洗い技 術の判定をした。 プレ・ポストテストは,ファシリテーターガイドに 添付された知識テストを使用した。知識テストは多肢 選択問題 9問,記述式問題 3問で構成されており,全 12問 18 点満点で採点した。テスト時間は約 15 分で あった。テスト内容としては,分娩第二期の産婦の体 位やサポート,新生児娩出後の実施手順,児の口腔, 鼻腔内吸引の適応基準,新生児の胃容量,新生児の自 発呼吸がある場合とない場合の蘇生ケア,新生児が母 乳を欲しがっているサイン,児がうまく吸着できてい るサインなどが含まれた。 プレ・ポストテスト,手洗いについての評価は,永 井氏,研究代表の新福が行った。 2)分娩介助と新生児ケア(1日目) 評価指標は,出産前の環境整備,物品準備,出生直 後の新生児ケア,母体のケアについての全21項目(で きる2点,部分的にできる1点,できない0点の0~42 点の範囲)である。評価は,EENC のチェックリスト を用いれば誰でも実施できる(表2)。実技レベルを評 価するために,セミナー2日目に実技評価を実施した。 3)新生児蘇生(2日目) 評価指標は,分娩介助と正常新生児のケアの 21 項 目(表2)に新生児蘇生ケアの評価項目9項目を加えた 全 30 項目(できる 2 点,部分的にできる 1 点,できな い 0 点の 0~60 点の範囲)である。評価は,EENC の チェックリストを用いれば誰でも実施できる(表 3)。 実技レベルを評価するために,セミナー2日目に実技 評価を実施した。 4)実技評価とグループ学習(2日目) 実技練習,評価は,6 人 1 グループに分かれ,新生 児の自発呼吸がある場合と自発呼吸がない場合の分娩 介助を,それぞれ分娩介助から一連の流れで一人ずつ 行った。実施者以外は産婦,評価者,タイムキー パーの役を行うことができるようにグループ内で役割 を調整し,全員が全ての役割を担えるようにした。 5)ファシリテーターとしての役割の実践(3日目) タンザニアとインドネシアの助産師・看護師たち が,ファシリテーターとして,今後それぞれの病院で EENCを普及していくために,前日までに参加者が受 けた分娩介助と新生児ケアのコーチングを,自分達が ファシリテーター役を取りロールプレイを行った。分 娩介助,新生児ケア,蘇生ケアの一連の流れを,参加 者役(日本人参加者)が実演し,それに対してファシ リテーター(タンザニアとインドネシアの助産師・看 護師)がフィードバックを行った。 6)開発途上国での実行可能性についての意見交換 (4日目) 3日間のセミナーで学んだ分娩介助,新生児ケア, 蘇生ケア,ファシリテーターとしての役割実践につい て,開発途上国からの参加者が自国で EENC セミ ナーを開催していくにあたり,それぞれの国(病院) で現在抱えている課題,セミナー開催に向けたプラン について意見交換を行った。そして,本セミナーの ファシリテーターと参加者が意見交換しながら,課題 表2 分娩介助と正常新生児のケアの評価項目 分娩前の準備 1 室温の確認,エアコンを消す 2 手洗い(1回目) 3 産婦の腹部にタオルを置く 4 児の蘇生の場所を準備する 5 蘇生物品が機能するか確認する 6 手洗い(2回目) 7 清潔な手袋を二重に装着する 8 臍帯クリップ,臍帯剪刃,ペアンを使いやすい順序に並べる 分娩直後の産婦と新生児のケア 9 出生時間を声に出して言う(時間,分,秒) 10出生後5秒以内に皮膚乾燥を始める 11皮膚刺激を与える目的でしっかり皮膚乾燥を行う(目,顔, 頭,胸,背中,腕,足) 12濡れたタオルを取り除く 13児と母親の素肌が密着するように児を母親の胸の上に置き, 母子接触を開始する 14 児をタオルで覆い,帽子を被せる 15双子ではないか,もう一人の児の存在の有無を確認する 16 1分以内に母体にオキシトシンを投与する 17 2枚装着している手袋のうち外側の一枚を外す 18臍帯クランプをする前に臍帯拍動を確認する(一般的に臍帯 拍動は1-3分で消失する) 19 臍帯拍動が止まってから児側の臍帯起始部から2センチのと ころを臍帯クランプで留め,5センチのところを臍帯剪刃で 切る 20 胎盤を娩出する 21 母親に児が母乳を飲みたがっているサインについて説明する (よだれが出ている,口をパクパク開ける,舌をペロペロして いる,おっぱいを探し始めたり,モゾモゾ動き始めたりする, 手を舐める)

(Skills checklist for the breathing baby, WHO, 2016, Coaching for the First Embrace, EENC MODULE2, p. 34.)

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に対する解決策を模索した。 7)倫理的配慮 本研究は,研究の目的,方法,研究参加の任意性, 個人情報の保護について書面を用いて説明し,同意書 の提出を持って参加の意思を確認した。本研究は聖路 加国際大学研究倫理審査委員会の承認を得て実施した (17-A080)。

Ⅳ.結   果

1.参加者 参加者は総勢 18 名であった。オブザーバーとして 者として加わりたいという意思があった者で,4日間 のセミナー全日程参加可能な6名も参加者として加え た。参加者の内訳はタンザニアの助産師2名,インド ネシアの助産師・看護師各1名,シエラレオネの保健 師 1 名,日本の医療従事者 13 名(医師 1 名,助産師 3 名,看護師 6 名)であった。EENC プログラムはファ シリテーター 1 名につき,6 名の参加者を推奨してい る。本セミナーにおいては,Sobel 氏の EENC ファシ リテートの経験を鑑み,3 グループ(1 グループ 6 名) に分かれ,実施した。参加者 18 名のうち,日本の医 療従事者3名は全日程参加することができず,有効な データが得られなかったため,プレ・ポストテストは 15名で評価した。 2.手洗いの評価 まず,A4 用紙に参加者自身が自分の両手の型を 取った。そして,蛍光ローションを手に馴染ませ, ローションが乾いてから実践で行っている手洗いを 行った。その後,暗室にて,手を UV ライトでかざ し,蛍光ローションが残っている部分を参加者自身が A4用紙に手型を描き出した。 セミナー前には汚れの残存が多量だった人は 15 人 中14人(約93%)であったが,セミナー後には1人(約 7%)となった。セミナー前後で,手洗い後の汚れの 残存が減少し,手洗いの仕方に改善が見られた。参加 者は,セミナー前の手洗いでは,指の間や指先(爪の 部分)は汚れが取れにくいということがわかり,意識 して汚れが残存しやすい部分を洗わなければならない という感想があり,セミナー後の手洗いでは,セミ ナー前の手洗いで汚れが残存しやすい部分を意識して 洗ったことで汚れの残存が減少したのだと思うという 感想を述べていた。 3.知識評価 セミナー前後で知識テストにおいては,スコアの上 昇が見られ,参加者全体におけるセミナー前のテスト のスコアは 18 点中,平均 9.53 点であり,6 割程度 だったが,セミナー後は平均 16.87 点であり,参加者 のほとんどがセミナー後には分娩介助や新生児ケアに ついての知識を9割以上獲得していた。 4.実技評価 分娩介助と正常新生児のケアについては参加者全体 分娩前の準備 1 室温の確認,エアコンを消す 2 手洗い(1回目) 3 産婦の腹部にタオルを置く 4 児の蘇生の場所を準備する 5 蘇生物品が機能するか確認する 6 手洗い(2回目) 7 清潔な手袋を二重に装着する 8 臍帯クリップ,臍帯剪刃,ペアンを使いやすい順序に並べる 分娩直後の産婦と新生児のケア 9 出生時間を声に出して言う(時間,分,秒) 10 出生後5秒以内に皮膚乾燥を始める 11 皮膚刺激を与える目的でしっかり皮膚乾燥を行う(目,顔, 頭,胸,背中,腕,足) 12 濡れたタオルを取り除く 13 児と母親の素肌が密着するように児を母親の胸の上に置き, 母子接触を開始する 14 児をタオルで覆い,帽子を被せる 15 助けを呼ぶ 16 2枚装着している手袋のうち外側の一枚を外す 17 すぐに臍帯をクランプし,切断する 18 児を蘇生エリアに移す 19 移動中,移動後(蘇生中)も児をタオルで覆う(蘇生中は胸 の動きがわかるように下腹部のみを覆う) 20 気道開通させるために適切な体位を取る 21 児の下顎,口,鼻にしっかりマスクをあてる 22 出生後1分以内に空気を肺に入れ,胸を上げる 23 1分間に30-50回換気する 24 適切なマスク&バッグを維持する(胸が上がらない場合には 換気がよくなるように児の首の角度やマスクの当て方を改善 する) 25 1-2分毎に児の呼吸状態を評価し,自発呼吸がある場合は蘇 生を中止する 26 児をタオルで覆い,母子接触を再開する 27 双子ではないか,もう一人の児の存在の有無を確認する 28 母体にオキシトシンを投与する 29 胎盤を娩出する 30 母親に児が母乳を飲みたがっているサインについて説明する (よだれが出ている,口をパクパク開ける,舌をペロペロして いる,おっぱいを探し始めたり,モゾモゾ動き始めたりする, 手を舐める)

(Skills checklist for the non-breathing baby, WHO, 2016, Coaching for the First Embrace, EENC MODULE2, p. 35.)

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では平均して 40.5 点(満点 42 点),自発呼吸がない児 の分娩介助については平均して58.2点(満点60点)を 獲得しており,両者ともに9割以上に達していた。 参加者が満点である2点を取るまでに時間を要した 項目は「手洗い(2回目)」,「2セット装着している手袋 のうち外側の一枚を外す」,「児の下顎,口,鼻にしっ かりマスクをあてる」,「出生後 1 分以内に空気を肺に 入れ,胸を上げる」,「1 分間に 30-50 回換気する」の 5 項目であった。 手洗いに関しては,蘇生エリアの準備や蘇生物品の 準備の前の1回目の手洗いは全員が実施できたが,清 潔な手袋,臍帯剪刃,臍帯クリップ等,準備前の2回 目の手洗いが忘れがちであった。 5.セミナーの実際の内容 コーチングを開始するにあたり,まずタンザニア, インドネシア,日本における分娩介助の実演を行い, 分娩介助の違いについて観察した。Sobel 氏と共に, WHOが監修している EENC ファシリテーターガイド に記載されている表2で示している分娩介助の評価項 目,手順に沿って分娩介助方法を確認した。そして, 3グループに分かれ,参加者全員が分娩介助技術,新 生児ケアの役割を実施できるように助産師役,妊婦 役,観察者役などその都度,役割を交代しながら練習 を行った。練習では,グループ毎に練習を行い,グ ループ全員が合格するまでには 6~7 時間を要した。 インドネシアからの参加者は,2日目のセミナーが始 まる前に自主練習を行っていた。新生児蘇生において は,分娩介助者が児の異常を最初に発見する者となる ため,分娩介助者が声を出して人を集め,チーム リーダーとなり,チームメンバーに指示を出しなが ら,ケアを実践するという役割を担った。 開発途上国で多くの場合に不足しているのは分娩前 の環境,物品準備であり,児の低体温予防や出生後蘇 生が必要な際にすぐに実践できるようにするには,分 娩前に環境や物品を確認しておくことが最初の重要な ステップである。そのため,準備物品の配置や清潔と 不潔の区別について細かく指導された。また,開発途 上国においては分娩前に双子であるか把握できていな い場合があるため,第一子を娩出した後にもう一人児 がいないかを確認してから,オキシトシンを投与する など,先進国ならば分娩前に確認されている前提のス テップも含まれる。 特に,新生児の感染による死亡を減少させる目的か ら,二重手袋を付け,臍帯感染を防ぐために臍帯を切 断する前に一枚目の手袋を外し,清潔な二枚目の手袋 で臍帯を切断することが強調された。開発途上国では 多くの場合,分娩時に清潔であるのは分娩介助者が装 着している滅菌手袋のみで,清潔野を作らずに分娩介 助者一人で分娩介助を行う。そのため,分娩介助時に 母体など不潔部位に手袋が触れてしまう可能性が高 く,新生児敗血症を予防するためにも,臍帯切断時に は一番清潔な手法で臍帯切断することが求められてい る。また,途上国では分娩件数が多く,分娩時にその 場に直接介助者しかいない場合もある。滅菌手袋の着 脱には時間を要するため,新生児蘇生や母体出血など の緊急時に備え,すぐに対処することができるように 事前に手袋を二重に装着することが望ましい。開発途 上国からの参加者は,臍帯切断における清潔操作につ いて,どこを一番清潔に保つ必要があるのかについて 尋ねられた時に,適切な答えを述べることができてい た。しかし,知識としては理解しているが,実践には つながっていない様子が幾度も見られ,グループで繰 り返し考えながら練習をすることで,なぜ臍帯ク リップを留める前に二重手袋の一枚目を外し,手袋を 清潔にする必要があるのかを思考と実技で身体に染み 込ませていた。 2日目に自発呼吸がなく,蘇生が必要な新生児が生 まれた場合の分娩時のケアを実演した。実演で取った 行動を記録し,適切な実践であるか,それぞれのス テップについてディスカッションを行った。蘇生に必 要な物品の確認,新生児の蘇生体位の取り方,マスク の適切な密着方法,換気の目安について,全員で確認 した。その後,グループ毎に助産師役,妊婦役,観察 者役に分かれ,役割をローテーションしながら新生児 蘇生の練習を行った。また,蘇生のためには出生から 1分以内に肺を空気で満たさなければならないため, ストップウォッチで新生児の胸が上がるまでの時間を 観察者役が計測した。適切な換気回数としては1分間 に30-50回とされており,換気回数と適切に喚起がで きているか胸の上昇も確認した。新生児蘇生における マスクの密着,人工換気については,特に開発途上国 の参加者はマスクを適切に密着させ,肺に空気を送る ことが難しい様子であった。マスクが適切に密着して いないため,人形の胸が上がるまでに時間を要し,1 分間に30-50回換気することができていなかった。ま た,参加者全員が,1 分間に 30-50 回換気するために はどのくらいのスピードで換気すべきであるかを身に

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数を数えながら人工換気を行った。 そして,それぞれの手技がEENCガイドに基づいた 実践であるか,各ステップについてディスカッション を行い,認識を共有した。臍帯拍動が消失しているか を確認せずに臍帯を切断しようとするなど,EENCガ イドに基づいた実践ではない場合は,ファシリテー ターによる問いかけを受け,なぜその行為が必要なの かを考える場が設けられた。参加者は,新生児の保温 など適切な実践が何なのか,認識を改める場面も あった。児娩出の直前のシーンから,母子が肌と肌の 触れ合いを行い,安定するまでのプロセスを,全体を 通して適切な手順を,根拠に基づく正しい順序で実施 できるようになるまで,役割をローテーションしなが ら練習を繰り返した。 また,セミナー3日目には,ファシリテーターの役 割を理解し実践できるようコーチングスキルを学ん だ。コーチングにおいては,他者に簡潔にわかりやす く教える能力が求められる。参加者自身が身につけた 知識や技術を,他者に言語化して伝える能力を鍛える アクティビティとして伝言ゲームを実施した。参加者 が円になり,隣の参加者に新生児用マスク&バッグが 適切に機能するかどうかの確認方法を説明するという ものだった。本セミナーのファシリテーターから教え られた正しい確認の仕方を順番に隣の人に説明し,最 後の人が参加者全員の前でどのように前の人から教え られたかを発表し,ディスカッションの場を設ける工 夫もしていた。 6.開発途上国で開催する上での実行可能性 セミナー4日目にタンザニア,インドネシアからの 参加者たちと本プログラムについての実行可能性につ いて話し合った。 インドネシアでは出生後すぐに母子分離となり,早 期母子接触は行われておらず,臨床で働く医療者たち は低体温予防,母乳育児,免疫機能の促進などの早期 母子接触の意義を理解できていない現状である。ま た,母子の肌と肌が触れあう母子接触はNICUで早産 ・低出生体重児に対して行うカンガルーケアと認識が 混同されていた。インドネシアからの参加者は全員が 教員であり,現在臨床実践を行っておらず,臨床の現 状を把握しきれていない様子であった。 タンザニアにおいては,早期母子接触は行われてい るものの,肌と肌とで行われる母子接触ではなく,児 た。この背景として,EENCとタンザニア内で普及さ れているガイドラインに多少の齟齬があったが,早期 母子接触の意義を説明すると,理解が得られた。 インドネシア,タンザニアからの参加者は両者とも に,臨床で導入可能であると話していた。自国でセミ ナーを実施するに当たり,お互いに意見を交換し合い ながら,セミナー時間,内容,実施場所などの具体的 なところまで話し合った。

Ⅴ.考   察

1.セミナー評価 開発途上国においては,資格取得後の現任教育の不 十分さが指摘されている。特に新生児蘇生は新生児死 亡率に直結する技術である。新生児死亡率を改善する ために,臨床での新生児蘇生に関する教育の重要性が 示され,取り組みがなされている(Ariff, et al. 2010; Khriesat, et al. 2017;Ngongo, et al. 2013)。

今回の行われたEENCセミナーは開発途上国の医療 者に限らず,日本の参加者の知識と技術も向上させ た。セミナーを行った成果を表し,参加者の理解度と 実践力の獲得状況を適切に把握するという意味でも, プレ・ポストテストや技術評価を行うことは有用であ る。シミュレーションにより獲得した技術や実践に対 する自信は,その後も長期間維持される(Nelissen, et al. 2015)。また,グループ型学習は講義型学習よりも 学生の参加が得られ,知識も保持されると報告されて いる(Faezi, et al. 2018)。セミナー前後での知識テス トのスコアの変化と技術評価より,シミュレーショ ン,ロールプレイといった実際の現場を想起しなが ら,実践する根拠と技術を照らし合わせ,実技練習を 繰り返すことで,技術だけでなく,正しい知識を獲得 したと考えられる。将来,教育的立場に立つ者は,自 分自身も学習者となって学習を体験することにより, 教授者に期待することの理解につながる。

Mackinnon, et al.(2017)は, Maternal-child simu-lation-based learningの質的研究の系統的レビューを行 い,適切で意味のある成人学習(Pedagogical practice) の要素として,1)事例を通じた現実対応力を養うこ と,2)安全で脅威のない学習環境,3)適切で肯定的 な指導,4)フィードバックやデブリーフィング,5) カリキュラムへの統合など,シミュレーション教育の 利点を挙げている。セミナーにおける技術の繰り返し

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は意義が高く,グループでのシミュレーション教育は 学生のみならず現任教育においても有用であると言え る。また,シミュレーション教育において獲得する能 力として,臨床推論やアセスメント能力と,コミュニ ケーション技術が獲得できるという多くの報告がある (Kable, et al. 2018; Kelly, et al. 2016; Mackinnon, et al. 2017)。EENCにおいて分娩介助者がリーダーと なり,チームメンバーに指示を出すことが求められ, 緊急時には円滑に救命できるように,日ごろからの訓 練と他職種との協働が重要である。今回のセミナーの 実行可能性の討議で現れた視点として,看護/助産教 育者が,臨床実践経験を持たない,もしくは少ない場 合が多く,教育と実践現場との乖離があることがわ かった。この途上国の教育上の課題は,他の研究者も 指摘している(Vuso, et al. 2017)。 そして,セミナーを受けた者だけが,EENCを行え るようになるだけに留まらず,自国で EENC を展開 し,継続していけるように,国の実情に合った方法 で,国単位で改善をしていくだけの数のファシリ テーターの育成を行っていくことが今後の課題であ る。現在,ベトナム,ラオスなどの 17 か国に EENC は広がっており(WHO WPRO, 2017),各地でファシ リテーターの育成,臨床でのEENC教育,評価が実践 されている。 2.開発途上国におけるケア環境の現状 分娩介助を行う際には,分娩室の環境整備,物品環 境の整備が重要である。開発途上国では,1日当たり 30件の分娩がある施設や妊婦健診未受診での分娩な ど日本の分娩管理状況とは異なる点も多く,清潔なリ ネンや物品に限りがあるなど設備は,不十分である。 限りある備品を有効に活用するためには,工夫が必要 である。現在タンザニアでは国際協力機構(JICA)の プロジェクトの一環として5S(整理・整頓・清掃・清 潔・躾)-KAIZENを用いた病院システムの向上が行わ れているが(多田他,2017),こうした環境の改善の 徹底という基本に立ち返る活動が重要である。 手洗いにおいては,ハンドソープやアルコール消毒 等の備品不足,洗面台がない,断水等の不備から手洗 いができない環境がある。その為,看護職の手袋装着 の行為は徹底されていることを考慮すると,二重手袋 の装着という手順に工夫をするほうが効果的と考えら れる。開発途上国では新生児死亡の主な原因は肺炎や 下痢などの重症感染症であると言われている(UNICEF, et al. 2015)。開発途上国には HIV/AIDSや結核患者な ども病院に存在することが多い。また,新しい WHO (2017)の報告でも,2013年に破傷風により,4万9000 人の新生児が死亡しているとされる。これは,清潔な 手順と清潔な環境下で分娩介助が行われていないこと が原因であることが多い。手指消毒は,30秒間行うこ とで完全に細菌を除去することができ,院内感染を予 防するための最も重要な予防策であると言われている (Kampf, et al. 2009)。また,二重手袋のほうが一枚手 袋よりも手の汚染は減少することが判明し,それは感 染防御しうると結論づけられている(Birnbach, et al. 2015;Casanova, et al. 2012)。このことから,特に開発 途上国において,医療者が適切な手洗い,手指消毒を 行い,特に,臍帯断面からの感染を防ぐために,分娩 後の臍帯切断において,二重手袋を清潔なものに付け 替え,臍帯切断を行う必要がある。 分娩後に児に対して行う皮膚乾燥においては,低体 温を予防することが注目されがちであるが,第一啼泣 を促すことにつながり,呼吸障害を予防することがで きることが,児の生存においては非常に重要なポイン トとなる。インファントウォーマーの数に限りがある ことから,早期に母子接触することは低体温予防だけ でなく,低血糖予防,母乳育児成功へのステップとな るだろう。 インドネシア,タンザニアの看護師・助産師から は,最新の情報やエビデンスに基づく実践などを学び たいというニーズが多く認められたが,教育機会の 少 な い こ と が 指 摘 さ れ て い る。(Nagamatsu, et al. 2017;Tanaka, et al. 2015)国際交流活動の一環として のアウトリーチ型の教育機会があれば,最新の知識を 看護師・助産師は獲得することできる。同時にその教 育効果は,臨床現場の環境や手順・システムを見直す 改善に発展していくことが期待できるのではないだろ うか。

Ⅵ.結   論

EENCセミナー後には手洗いの仕方に改善が見ら れ,参加者全体の知識テストのスコアはプレテストの 6割程度からポストテストでは9割以上に達していた。 実技面においては,セミナー後の実技評価のスコアは 9割以上に達していた。開発途上国,それぞれの国で 継続実施できるEENC教育の普及が必要であり,十分 な数のファシリテーターの育成が今後の課題である。

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本セミナーのために,ファシリテーターとして フィリピンから来日して下さった世界保健機関西太平 洋地域事務局の Howard Sobel 氏,永井真理氏の御二 方には心より感謝申し上げます。また,東京女子医科 大学の仁志田博司名誉教授,埼玉医科大学の田村正徳 教授をはじめ,厚生労働省,JICA の皆様,またご参 加くださった皆様に深く感謝いたします。本研究は, 日本学術振興会研究拠点事業(B:アジア・アフリカ 学術基盤形成型 2015 年度-2017 年度)として助成を 受けたものです。 利益相反 本論文に関連する利益相反事項はない。 文 献

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参照

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