1.課題と方法 1991年からの輸入自由化にともなう外国産牛肉の急増 は,国内牛肉市場価格の低下を招き肉用牛肥育経営の収 益性の低下をもたらした.元来,その作目的特質ゆえに 他の作目より収益性が低水準かつ不安定な肥育経営の経 済環境はさらに厳しいものとなり,輸入自由化前に23万 戸あった肉用牛飼養経営は2006年までの間に8万戸余り へと減少した. 加えて1999年に制定された,いわゆる環境三法にとも なう糞尿処理の実質的義務化,BSE問題による牛肉消費 の落ち込み,2008年には租税特別措置の撤廃が予定さ れ,また近年では輸入配合飼料価格が高騰するなど肉用 牛肥育経営を取り巻く環境はますます厳しくなってきて いる. 既存研究では,このような厳しい状況下において肉用 牛肥育経営が存続・発展していくための重要な経営戦略 として,①規模拡大による省コスト化,②財務管理能力 の向上,③交雑種などの高品質・高収益性品種の導入, ④差別化商品の開発,⑤小売・販売業への進出,⑥肉質 向上や肥育期間短縮のための飼養技術の改善などが指摘 されてきた. これらの経営戦略の中で,統計上,肥育経営における 大きな変化として把握できるものに,交雑種(F1)の 導入がある.牛肉輸入自由化においてもっとも価格下落 の激しかったのは品質・価格両面で輸入牛肉と競合する 乳用種(純ホルスタイン種)牛肉であったため,乳用種 肥育を主とする経営では高品質・高収益性の素畜の導入 を進めることで,収益性の低下へ対処していったのであ る2).一方,乳用種素牛の供給元である酪農経営におい ても子牛販売価格を高めるため搾乳雌牛への肉用種の交 配を増加させていった.その結果,F1の全肉用牛に占 める割合は輸入自由化後わずか数年の間に7%から20% を超えるまで増加していった. 確かにF1牛の飼養頭数は増加し,その品質・価格も 乳用種のそれより高いものとなっている.しかし依然,
肉用牛肥育経営における品種選択が経営成果に与える影響に関する計量分析
1) 大谷道廣*・仙田徹志・森 佳子**An Econometric Analysis for the Choice of fattening variety and
Economic performance in Japanese Beef cattle farms
Michihiro OHTANI*, Tetsuji SENDA, and Yoshiko MORI**
Abstract
We analyzed that the choice of fattening variety in beef cattle farms and the effects on profitability and financial safety with micro data. We analyzed three types of functions: the ratio of agricultural income to net sales, the ratio of operating profit to total assets, and the quick ratio.
The results are as follows: (1) the rising fattening ratio of F1 improves the ratio of agricultural income to net sales. (2) the rising fattening ratio of F1 worsens the ratio of operating profit to total assets. (3) the rising fattening ratio of beef breed improves the quick ratio.
Key words:Choice of fattening variety Profitability Financial safety Beef cattle farm
*
農林水産省関東農政局 330−9722 さいたま市中央区新都心2−1
Kanto Regional Agricultural Administration Office, the Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries of Japan 2-1 Shin-toshin, Chuo, Saitama 330-9722
**
島根大学生物資源科学部 690−8504 松江市西川津町1060 Shimane University 1060 Nishi-Kawatsu, Matsue 690-8504
乳用種の飼養頭数は肉用牛飼養頭数全体の17%を占めて おり,乳用種肥育を主体とした経営や乳用種とF1ある いは肉用種を組み合わせて飼養している経営も存在して いる.これらの経営の品種選択が合理的な選択の結果と して,品種の選択・構成が肥育経営の経営成果に与える 影響については十分な解明は行われてはいない3).品種 が異なれば肥育目標や飼養技術はもちろん,肥育期間や 生産に要する費用,素牛導入価格・販売価格の水準も異 なる.したがって,当該経営における品種の選択やその 構成比は,経営成果である収益性や安全性などを決定付 ける大きな要因となっているはずである. 厳しい環境下ではあるが,我が国の肉用牛飼養の存 続・発展は,安全性を担保としながらも,それに加えて 国民の嗜好にあった牛肉の適正な価格での安定的供給と いう重要な意義を持つ.また食料安全保障の確保や,耕 地の畜産的利用,草地・林地の利用による自然環境保全 などいわゆる多面的機能の発揮という面においても畜産 経営が果たすべき役割は決して小さいものではない. 肉用牛肥育経営における品種の選択・構成の問題は, 素牛導入時,すなわち肥育牛の更新のたびに迫られる恒 常的な問題であり,肥育牛経営が行う品種選択がもたら す経営成果への影響を定量的に明らかにすることは経営 が維持・発展していく上で大きな意義があると考える. このような問題意識から,本稿では,肉用牛肥育経営の 経営発展を飼養品種の選択・構成という観点から分析し ていくことを課題とする. 上記の課題に対して,本稿では社団法人中央畜産会よ り提供を受けた経営調査結果を用いて,肉用牛肥育経営 の品種選択が経営成果に与える影響を定量的に解明す る.以下,本稿では次のような構成で課題に接近する. まず第2節では,予備的考察として,肉用牛肥育経営の 経営発展に関する先行研究の整理を行い,品種選択が経 営成果へ与える影響を明らかにするための分析視角を明 確化する.続く第3節では,本稿の分析モデルと分析結 果を提示し,考察を行う.第4節は本稿のまとめにあて る. 2.予備的考察 1)先行研究の整理 本稿の課題として設定した肉用牛肥育経営の品種選択 を分析するにあたり,分析視角を明確にするためにまず 既存研究の整理を行う.ただし肉用種肥育経営の品種選 択と経営成果に関して直接的に取り扱った近年の先行研 究はなく,肉用牛肥育経営の経営発展を目的とした文献 の中で本研究に関連のあるものを広く取り上げ既存研究 の整理を行う.ここで取り上げる既存研究はそのアプ ローチから,①経営形態・経営戦略に関するもの,②財 務管理・資金調達に関するものの二つに大別される. (1)経営形態・経営戦略に関する先行研究 新山(1996,1998)は企業的発展を遂げている畜産経 営の事例からそれらに共通して見られる戦略的対応につ いて述べている.これによれば,厳しい条件下で畜産経 営が維持発展するにはまず規模拡大が不可欠であると し,その条件として,法人化や雇用労働力の導入,非法 人の場合は家族経営協定の締結など経営の近代化が必要 だとしている.しかしながら,ある程度の規模拡大が進 むと,それが頭打ちになる段階が来るとも述べており, こうした規模拡大による発展の限界の原因として,①畜 舎用地の確保の困難,②糞尿処理施設への投資の増大, ③販路の不安定性,④市況変動のリスクの増大などをあ げている.そしてこの規模拡大の限界を打ち破るには, 高級素牛の導入や,小売・販売事業への進出,経営の多 角化などが必要であるとしている. また,所得率に注目し飼養品種ごとの経営の現状を 明示したものに農林漁業金融公庫融資第一部農業第二 課(1997)がある.これは農林漁業金融公庫の融資先の 1995年の経営動向把握調査のデータを用い,記述統計分 析を行ったものであるが,これによると肉用種経営の所 得率が最大となる規模は100頭以下の規模階層であり100 頭を超える規模では所得率が大きく下がるとしている. 一方,乳用種経営では飼養規模400頭までは規模の経済 により所得率の向上が見られ,それ以上の規模では所得 率が大きく下がることを明らかにしている.このように 一定規模以上になると所得率が下がる現象の要因とし て,雇用労賃や購入飼料費,支払利息が高くなることを 指摘している. (2)資金管理,資本調達に関する先行研究 森(2003)は資金調達管理のなかの資本構成管理の問 題に注目し,肉用牛肥育経営の経営発展と資本構成の関 連について理論的に明らかにしたものであり,そこでは 収益性・安全性の視点に立った最適資本構成決定モデル が構築されている.またそれとともに,資本構成管理の もう一つの側面である資金調達形態にも注目し,金融仲 介理論における企業と銀行の金融取引慣行の分析枠組み から,資金調達形態が資本構成に与える影響について理 論的に明らかにしている.そして,これらの理論モデル を基に,肉用牛肥育経営の経営発展と資本構成に関する 計量分析を行なっている. その結果,経営発展と資本構成の関連に関して,経営
発展の速度として捉えられる総資産成長率の水準と負債 水準には負の関係のあることを明らかにし,資金調達形 態と資本構成の関連に関して,農協から資金調達する経 営体の負債比率は農協以外の金融機関から資金調達する 経営体のそれに比較して高いことを示している.また, 島根県の大規模法人を対象とした事例分析からは,当該 経営が飼養頭数規模の拡大と飼養転換,新技術の導入を 図る経営発展過程を考察し,外部経済環境や品種の作目 的特性を理解しつつ飼養品種を転換することが経営戦略 として重要であると述べている. 品種の転換が資金循環に与える影響を分析したものに 友国・大石(1997)がある.F1は乳用種と比較して素 畜導入価格が高額,かつ肥育期間が長いことから,乳用 種からF1への品種転換は投資資金の回収が延長される ことになるために,資金の調達と運用の統制が重要な問 題となると,友国・大石(1997)は指摘している4).こ のような問題意識から同研究では乳用種からF1への品 種転換する肥育牛経営を分析の対象とし,計画期間が複 数年度の資金循環過程を組み込んだ経営計画モデルを策 定するとともに,借入金により異なる金利負担や元利償 還問題等を考慮して調達しうる資金の借り入れ条件の違 いによって,経営成長にともなう経営規模拡大過程と投 資の資金繰りがどのように異なるかを分析している.そ の結果,資金償還の問題があるものの,借入限度額が大 きく利子率の低い資金の選択による早期かつ多額の借入 が,速やかな品種の転換を可能にすることを明らかにし ている. (3)肉用牛肥育経営の品種選択に関連する近年の動向 ここでは,先行研究では触れられていないが牛肉の消 費,特に国産F1牛の消費に影響すると思われる小売段 階での表示制度について述べる. 現在,牛肉の表示は1999年に改正されたJAS法によっ て原産地表示が義務付けられている.さらに食肉公正競 争規約という業者の自主的なルールによって和牛表示が 規定されている.この食肉公正競争規約のルールでは和 牛と表示できるものが日本の肉用種である黒毛和種,褐 毛和種,日本短角種,無角和牛の四種とこれら四種間に よる交雑種に限定されている.大野谷(2001)が原産地 表示や交雑種の浸透度について消費者にアンケートを用 いて調査を行った研究によると,F1牛の肉質が総じて 乳用種より高いという事実が,消費者にあまり認知され ておらず,逆に交雑種やF1という見慣れない表示が消 費者に違和感を与える場合もあり,品質ほどの評価を得 ることができていないと指摘されている. また,外国産の黒毛和種について和牛表記を認めるか どうかという問題も近年盛んに議論されてきている.和 牛は日本固有の肉専用種牛の総称として根付いており, 海外で生産された日本固有肉用品種は外国産の和牛とな る.このような表記上の和牛が日本国内産を意味すると 消費者に誤解を与えかねないとのことにより,現在ルー ルづくりが進行している. これらの表示方法は消費行動に影響を与え,結果的に 肥育牛販売価格にも影響を与えると推察される.した がって,上記のような表示制度も肥育経営の品種選択行 動を左右する重要な問題であると考えられる. 2)本稿における分析視角 既述したように,いくつかの文献が牛肉輸入自由化以 降の肉用牛肥育経営に対し,収益性向上の観点から品種 選択の重要性を指摘していた.特に乳用種飼養を主とし た経営に対するF1や肉用種の導入の必要性が強調され ていた.しかしF1,肉用種は乳用種に比べて素牛の導 入価格が高く,飼料費や労働費などの増大を招くため に,それらの品種の導入は大きな資金需要を発生させ る5).さらに肥育期間が長いために資金の回転率の悪化 が予想される.これらはF1の導入が収益性の向上をも たらす一方,経営の安全性や資金調達問題において負の 影響を及ぼす要因であるとも考えられる.さらに表示に 関する制度の動向も,牛肉の小売価格を通じて枝肉価格 に影響を与え,既述したように,F1の肉質の評価が実 際より低いために,収益性が低下している可能性も考え られる.これらのことは,肥育経営における品種の選択 が経営に内在する技術的要因にとどまらず,素畜市場, 枝肉市場,牛肉消費など外部要因にも強く規定されてい ることを意味する.加えて品種ごとの技術的特質から生 じる資金需要の違いは安全性にも影響を与えるために, 肥育経営の品種選択は収益性と安全性のバランスを考慮 しながら決定する必要があると考えられる. 以上のことから本稿では,肥育経営における品種の選 択・構成が影響を与える経営成果として収益性と安全性 に注目することにする. 3.肉用牛肥育経営における品種選択が経営 成果に与える影響に関する計量分析 1)理論モデル ここでは実証分析を行うための理論モデルを提示し, 各説明変数の仮説を述べる.本稿では予備的考察に基づ き,収益性をあらわす経営指標として所得率と総資産営 業利益率を,安全性をあらわす経営指標として当座比率 を用いる.
これら三つの経営指標に対して,以下のような理論モ デルを想定する. Y=f(X,V;Z) ・・・・・・ (1) ここでYは経営成果指標であり,本稿では所得率,総資 産営業利益率,当座比率がそれに該当する.そしてXは 経営構造や技術を,Vは当該経営における品種やその構 成を,そしてZは経営属性から観察可能な他の要因を示 している.本稿ではXに対して飼養頭数と増価格を,V に対して肉用種比率や乳用種比率,F1比率,乳用種あ るいはF1導入ダミー変数を,そしてZに対して取引ダ ミー変数,堆肥ダミー変数,年度ダミー変数,企業的経 営ダミー変数を説明変数として用いる.表1にはこれら の説明変数の定義と仮説に基づく符号条件を示してい る.以下これらの仮説について述べる. 2)仮説 (1)経営構造・技術・経営属性 ここでは,飼養頭数と増価格,そして経営属性にかか わる各種ダミー変数について説明する.飼養頭数は基本 的に収益性に対して正,安全性に対して負と考える.ま ず収益性について,飼養頭数の増加は既存研究で指摘さ れているとおり,経営の規模の経済性を生み出し所得率 の向上に影響すると考えられる.ここでいう規模の経済 性とは,飼料単価の低減,労働効率の上昇,施設利用効 率の上昇などを意味し,これらが生産コストの低減に作 用し,所得率の向上を実現するというものである.そし て,総資産営業利益率について考えれば,それは売上高 営業利益率と総資産回転率の積で表されることから,規 模拡大により資産利用効率,特に農業機械や施設などの 固定資産の利用効率が高まり売上高営業利益率と総資産 回転率をともに上昇させると考えられる.一方,安全性 については,飼養頭数の増加にともない飼料費や素畜費 は増大し,このとき自己資本でまかないきれなくなった 資金は流動負債によって調達するようになるので,飼養 頭数の増大は当座比率を下げる方向に作用する. 増価格は販売価格と素畜導入価格の差であり,増体速 度と品質の向上という技術水準の高さを意味する.これ らは収益性,安全性ともに正の効果を持つと考える.ま ず収益性では,増価格の上昇が販売価格の増加や生産コ ストの低減につながることから,所得率の向上に対して 正の影響を持つ.こうした技術の向上は売上高営業利益 率も向上させることから,総資産営業利益率にも正の影 響を与えると考えられる.また,増価格の上昇は利益の 増加につながるので当座資産の増加をもたらし,当座比 率を上昇させることになると考えられる. 堆肥ダミー変数は,堆肥の生産・販売や自家利用,も しくはその両方を行っている経営を1,そうでない経営 を0とするものである.これは経営の収益性や安全性に 負の影響を与えると考える.堆肥については,1999年の 「家畜排泄物の管理の適正化と利用の促進に関する法律」 により,従来のような野積み状態での生産・管理は規制 を受け,屋根つきで,かつ地下水汚染の恐れのない発酵 槽などの設備を整えることが義務付けられた.これらの 表1 予想される符号条件 説明変数 被説明変数 定義 所得率 営業利益率 当座比率総資産 飼養頭数 + + − 飼養頭数 増価格 + + + 肥育牛1頭当り販売価格−素牛1頭当り購入価格 堆肥ダミー − − − 堆肥の利活用あり=1 なし=0 取引ダミー − − − 飼料の購入、生産物販売、預託牛の導入のいずれかでJAとの取引あり=1 なし=0 企業的経営ダミー + + + 企業的経営=1 それ以外=0 年度ダミー 2001年のみ− 2001年のみ− 2001年のみ− 当該年度=1 それ以外=0 肉用種比率 ・ + − 肉用種の飼養頭数/飼養頭数 乳用種比率 − ・ ・ 乳用種の飼養頭数/飼養頭数 F1比率 + ・ ・ 交雑種の飼養頭数/飼養頭数 乳用種導入ダミー ・ − ・ 乳用種の飼養あり=1 なし=0 F1導入ダミー ・ − ・ 交雑種の飼養あり=1 なし=0 資料:筆者作成。 注:表中、「・」は説明変数に用いなかったものを意味している。
設備には多額の費用が発生し,また堆肥の生産・管理に は追加的な労働力を必要とする.さらに堆肥の販売価格 は需給状況により変動しており,費用に見合った収益が 得られるとは限らない.したがって堆肥の生産,販売は 所得率や売上高営業利益率について負の影響を与えると 考えられる.また,堆肥生産は収益の低下をもたらすな らば,こうした収益の低下は当座資産の低下につながる ことから,当座比率を低下させると考えられる. 取引ダミー変数はJAとの取引関係の有無をあらわす ダミー変数であり,利用飼料の購入先や生産物の販売, もしくは預託肥育制度のいずれかでJAと取引関係にあ るものを1,そうでないものを0とする変数である.先 行研究の整理で指摘したように,JAにおける預託牛制 度を始めとする信用供与システムの利用は畜産経営の収 益性に負の影響を与えると指摘されている.さらに,肉 用牛肥育経営とJAとの取引関係を,企業とメインバン クの関係のように考えるならば,こうした関係は,エー ジェンシーコストを低めて肉用牛肥育経営の資金調達を 容易にさせ,流動負債は増加すると考えられる.以上の ことから,取引ダミーの収益性と安全性への推定係数は ともに負であると予想する. 企業的経営ダミー変数は,当期純利益がプラスの経営 を企業的経営として1,そうでないものを非企業的経営 として0を当てはめる変数である.こうした企業的な性 格を持つ経営では,効率的な施設や労働力,資産の活用 が行われることから,所得率は大きいことから予想さ れ,売上高営業利益率と総資産回転率を向上させること で総資産営業利益率にも正の影響を与えると考えられ る.また適切な経営管理では,収益性だけではなく安全 性をも重視していることが想定されるので,当該変数の すべての関数の推定係数で正を予想する. (2)飼養品種・その他 飼養品種には,肉用種比率,乳用種比率,F1比率の ほかに,乳用種が導入されている場合を1とするダミー 変数や,F1が導入されている場合を1とするダミー変 数を用いた.また年度のコントロールする意味とBSE発 生や表示制度変更の影響を制御するために1999∼2002年 までの各年を1とするダミー変数を用いた. 肉用種比率について説明する.肉用種は他の品種に比 べて販売価格が高く,総資産回転率の分子である売上高 を向上させることから,総資産営業利益率に正の影響を 与えると考えられる.一方で,肉用種は他の品種に比べ て,素畜費や飼料費が高く,また肥育期間も長いために 肉用種の飼養には多額の資金が必要となる.この資金は 負債によってまかなわれるので肉用種比率の上昇は流動 負債の増加に強く作用し,当座比率に対しては負の影響 を持つと考えられる. 次に乳用種比率について説明する.既存研究では,乳 用種の収益性は肉用種,F1より劣ることが指摘されて いることから,乳用種比率の上昇は所得率に負の影響を 与えると考える.また,F1は乳用種より高品質で販売 価格が高く,肉用種より個体管理水準の低下が品質の低 下に及ぼす影響が小さいので労働費が低く抑えることが できる.よってF1比率の上昇は,所得率に正の影響を 与えると考えられる. 次に乳用種,F1導入ダミー変数は,ともに収益性に 対してともに負を予想する.乳用種やF1の導入は,肉 用種と比較して一頭あたり販売価格を低下させることに なるので,価格低下を補うだけの出荷頭数がなければ売 上高は低下する.対象期間において,乳用種,F1は肉 用種に比べて大きく価格を低下させた品種であり,これ らの品種導入は収益性をともに低下させることになると 考えられる. 最後に年度ダミーでは,2001年のBSE発生のショック によって販売価格は大きく低下していることから,収益 性,安全性ともに負の影響を与えたと考えられる. 3)計測モデルの特定化 次に計測モデルの特定化を行う.(1)式を以下のよう に線形モデルとして特定化する.
Y=α+
Σ
βi・Y Xi・Y+Σ
γi・Y Vi・Y+Σ
δi・Y Zi・Yn i=1 m i=1 l i=1 ・・・・・・ (2) ここでYは所得率,総資産営業利益率,当座比率の三種 類があるので,それぞれの関数に対して誤差項を付し重 回帰分析を行う. 4.分析結果と考察 1)分析結果 表2はそれぞれ所得率関数,総資産営業利益率関数, 当座比率関数の分析結果を示している.自由度調整済み 決定係数は収益性の二つの関数は0.247∼0.380,安全性 の当座比率関数は0.031∼0.043と低くなっている.これ らの結果に関数型や説明変数の選択に改善の余地を残す ものであるが三つの分析結果すべてにおいて用いた説明 変数は有意なものが多い.本稿の目的は収益性や安全性 のモデル全体の解明ではなく,品種選択が経営成果に与 える影響の解明であり,用いたデータが個票データであ ることを考えれば,その目的は達成されていると考え る.
2)所得率に関する考察 増価格の推定係数は,仮説の通り符号は正で有意とな り,技術水準の高さが所得率の向上に結びついたと考え られる. 堆肥ダミー変数の推定係数の符号は仮説通りで負で あったが,有意差は認められなかった.これは堆肥の販 売収支が経営間で差があるために,有意な結果が得られ なかったと考えられる. 取引ダミーの推定係数の符号は仮説と異なっていた が,その推定係数は統計的に有意ではなかった.これは JAと畜産経営との取引が広域合併の進展や経済事業改 革の成果として大幅に改善してきているために,仮説と して想定した結果がでなかったものと考えられる. 年度ダミー変数は,2001年のダミー変数の符号が負 という仮説であったが,結果は2000年から2002年までの 推定係数が正で有意となった.これは1998年の飼料価格 が高水準で推移していたことが理由の一つとして考えら れる.飼料費と労働費が生産費の大半を占める繁殖経営 において子牛生産費が上昇し肥育経営の素畜費の増大を 招いた.飼料価格の上昇は肥育経営の飼料費の増大にも つながり,素畜費の上昇とともに生産費を大幅に押し上 げたと考えられる.その結果,1998年の所得率は他の年 度より低水準となり,2000年から2002年の年度ダミー変 数の推定係数が正になったと考えられる.また2001年, 2002年の推定係数は2000年より小さいことから,BSEの 発生が所得率の水準低下に影響していたものと考えられ る. 企業的経営ダミー変数の結果は仮説通り符号は正で有 意となった.仮説で述べたとおり,当期純利益が正であ るような企業的経営では相対的に所得率が高くなること が明らかとなった. 飼養頭数は仮説通り符号は正で有意となった.これは 仮説で指摘した規模の経済性によって収益性が向上した ためと考えられる. 乳用種比率は,仮説では符号を負と予想したが,結果 は正で有意となった.この理由の一つにデータの偏りが あると考えられる.今回用いた中畜データは乳用種比率 と飼養規模に強い相関関係があり,そのため乳用種比率 の増加が所得率に正の影響を与えたと考えられる.それ は,乳用種比率と飼養頭数を説明変数として分析を行っ たモデルⅠの結果では飼養頭数の推定係数が有意となら ず,乳用種比率を説明変数から外したモデルⅡの分析で は,飼養頭数の推定係数が正で有意であったことからも わかる. F1比率は仮説通り符号は正で有意となった.これは 仮説で述べたように追加的労働力と販売価格の関係から 表2 計測結果 被説明変数:所得率 被説明変数:総資産営業利益率 被説明変数:当座比率 モデルⅠ モデルⅡ モデルⅢ モデルⅣ モデルⅤ モデルⅥ 説明変数 推定係数 t値 推定係数 t値 推定係数 t値 推定係数 t値 推定係数 t値 推定係数 t値 飼養頭数 0.00 0.40 0.01* 1.70 0.01** 2.05 0.01** 2.23 −0.01* −1.74 −0.01* −1.70 増価格 0.03*** 5.27 0.02*** 4.03 0.04*** 6.08 0.04*** 5.76 0.01* 1.75 0.01* 1.73 堆肥ダミー −2.47 −1.20 −3.03 −1.45 −3.72 −1.55 −3.10 −1.31 −2.40 −0.95 −2.47 −0.99 取引ダミー 1.32 0.64 1.59 0.75 1.57 0.65 1.12 0.45 −4.62* −1.74 −4.59* −1.74 1999年ダミー 2.09 1.12 2.40 1.27 −0.25 −0.11 −0.49 −0.21 1.80 0.78 2000年ダミー 8.97*** 4.83 9.06*** 4.79 7.31*** 3.20 7.48*** 3.30 −0.34 −0.15 2001年ダミー 5.98*** 3.02 5.38*** 2.68 −8.74*** −3.77 −8.07*** −3.41 0.79 0.34 2002年ダミー 6.15*** 3.18 5.72*** 2.91 −2.85 −1.26 −2.31 −1.02 1.68 0.74 企業的経営ダミー 9.99*** 7.03 9.74*** 6.74 6.27*** 3.77 6.24*** 3.78 2.16 1.21 2.31 1.30 肉用種比率 −21.53* −1.77 −20.02 −1.61 −19.78 −1.61 肉用種比率の二乗 22.17* 1.90 20.40* 1.75 20.25* 1.75 乳用種比率 6.25*** 3.51 F1比率 13.04** 2.43 12.14** 2.23 乳用種導入ダミー −2.06 −1.09 F1導入ダミー −6.53** −2.20 constant −10.92*** −2.70 −5.99 −1.55 −18.95*** −4.17 −17.83*** −3.81 4.67 0.96 5.474 1.22 Observation 335 335 290 290 226 226 Adj R-squared 0.274 0.249 0.375 0.380 0.031 0.043 資料:筆者作成。 注:***は1%、**は5%、*は10%の水準で有意であることを示す。
みたF1飼養の有利性が反映されたためであると考えら れる. 3)総資産営業利益率に関する考察 飼養頭数は仮説通り符号は正で有意となった.仮説で 述べたように規模拡大による資産の利用効率の上昇が総 資産営業利益率の向上につながったと考えられる. 増価格の推定係数は仮説通り符号は正で有意となり, 技術の向上が売上高営業利益率を向上させ,総資産営業 利益率に正の影響を与えるという結果となった. 堆肥ダミー変数の符号は正であったが統計的に有意で はなかった.これは所得率の考察と同様に,堆肥の販売 収益の経営間の差が大きいことが要因であると考えられ る. 取引ダミー変数も仮説では推定係数の符号を負と予想 したが,結果は正で有意差は認められなかった.これに ついても,所得率の考察と同様に,JAの経済事業改革 の成果により一部の経営において収益性が改善したため だと考えられる. 年度ダミー変数は,BSEの影響を考え2001年の変数の 符号を負と予想した.結果は2000年のダミー変数の符合 は正となり,2001年のダミー変数の符号は仮説通り負と なった.2001年の変数は仮説で述べたBSEのショックに よって収益性が悪化したためと考えられる.2000年は既 述したように,1998年と比べ飼料価格が低水準で,また 素畜費も低いために生産費も低く,さらに枝肉価格が 1998年より高い水準で推移していたことによって,売上 高営業利益率と売上高の両方が1998年より向上していた ことが,総資産営業利益率にプラスに影響したと考えら れる. 企業的経営ダミー変数は予想通り正で有意となった. これは仮説で述べたように,企業的経営と判断される経 営では効率的な資産の利用を行うような経営管理が行わ れている結果だと考えられる. 乳用種導入ダミー変数の推定係数は仮説通り負となっ たが,有意差は認められず,F1導入ダミー変数は仮説 通り符号は負で有意という結果になった.この結果は, 乳用種,F1はともにBSEの発生の影響などで販売価格の 低下の影響を受けていたが,乳用種を飼養する経営で は,こうした販売価格の低下が収益性の低下に影響する 経営もあれば,増頭によって収益性の低下を抑える経営 があることを意味している.しかし,F1を飼養する経 営では,BSE発生自体の販売価格の低下のほかに,既に 予備的考察にて指摘したように,牛肉表示問題の厳格化 により,小売段階からの価格低下が,F1を飼養する経 営の収益性に影響を与えたことが明らかになったと考え る. F1導入ダミー変数は仮説通り符号は負で有意という 結果になった.これは販売価格が小さいことにより総資 産回転率が下がったためだと考えられる. 肉用種比率は負で有意となったが,その二乗項の符号 は正でわずかに10%水準を満たさなかった.ここで両者 の説明変数を統計的に有意であったとみなすと,肉用種 比率が総資産営業利益率に及ぼす影響は下に凸の二次関 数曲線で説明でき,総資産営業利益率が最小となる肉用 種比率は48.6%と算出された. これはすなわち,肉用種比率が最小点である48.6%か ら増加していくにしたがって,総資産営業利益率が上昇 するというのは仮説が支持された結果であると考えられ る.一方,肉用種比率が48.6%未満の総資産営業利益率 の低下については仮説を支持するものではなかった.こ れは次のような理由に基づくと考えられる.つまりサン プル中の肉用種比率が0%(乳用種比率が100%)の経 営で総資産営業利益率が非常に高い経営も含まれており その分散が大きくなっていたため,本稿のように二次関 数曲線の形状をとったと考えられる. また既に指摘したように,F1の導入は総資産営業利 益率に負の影響を及ぼす.肉用種比率が0%から100% の間では総資産営業利益率が低いF1を導入している経 営が存在し,曲線の頂点付近に存在していると考えられ る. 4)当座比率に関する考察 飼養頭数は仮説通り符号は負で有意という結果となっ た.仮説で述べたように規模の拡大による資金需要の増 大が流動負債の増加につながり,当座比率を引き下げた と考えられる. 増価格の推定係数は仮説通り正で有意となった.これ は増価格の上昇が当座資産の増加をもたらしたために, 当座比率の向上に作用したためと考えられる. 堆肥ダミー変数の推定係数は仮説と同じ負となったが 有意差は認められなかった.これも既述したように堆肥 の販売収益の経営格差が当座資産の差につながったため に,有意な結果が得られなかったと考えられる. 取引ダミー変数の推定係数の符号は負で有意となり, 仮説を支持する結果となった.したがってJAとの取引 関係は,メインバンク関係によりエージェンシーコスト を低めて肥育経営の資金調達を容易にさせ,そのことが 流動負債の増加をもたらすために,当座比率に負の影響 を与えたと考えられる. 年度ダミー変数は,すべての年度で有意差が見られな かった.収益性の悪化による当座比率への影響を与えた
と考えられる. 企業的経営ダミー変数の推定係数は仮説通り正となっ たが有意差は認められなかった.この結果は企業的経営 において当座資産のバラツキが大きいために有意な差が 出なかったと考えられる. 肉用種比率は,肉用種比率の符号はマイナスとなり, わずかに有意水準に達しなかった.また二乗項は正で有 意となった.先ほどと同様に,双方の数提携数が有意で あるとみなすと,肉用種比率が当座比率に及ぼす影響は 下に凸の二次関数曲線で説明できる.そして,当座比率 が最小となる肉用種比率は51.1%と算出された.肉用種 比率が0%から増加するにしたがって当座比率が低下し ていくというのは仮説を支持したと考えられる.しかし 最小点からの上昇については仮説を支持するものではな いが次のような理由に基づくと考えられる.すなわち, サンプル中の肉用種のみを飼養する経営に当座比率の非 常に大きな経営が多く含まれているために,二次曲線の 形状を示す結果となったと考えられる. 5.まとめ 本稿では,肉用牛肥育経営における品種選択が経営成 果に与える影響について,当該経営の収益性と安全性に 注目し,個票データを用いて明らかにしてきた.まず収 益性では,既存研究で言及されている通り,飼養頭数と 増価格が所得率と総資産営業利益率,すなわち収益性の 向上に正の影響を与えていることが明らかとなった.品 種の選択では,F1比率の向上が所得率の向上につなが り,逆に総資産営業利益率には負の影響を与えているこ とが明らかとなった.また肉用種比率の増加は総資産営 業利益率の向上につながっていることが明らかとなっ た. 次に安全性では,飼養頭数の増加が当座比率に負の影 響を与え,さらに肉用種比率の増加も当座比率の低下に 影響していることが明らかとなった. そして分析の結果を肥育経営の経営発展に関連付けれ ば以下のことが言及できる.まず肥育経営における飼養 頭数規模の拡大は主に資産の効率的利用による省コスト 化という理由から収益性の向上につながる.一方,安全 性の観点から見ると,飼養頭数規模の拡大は資金需要の 増加により当座比率に負の影響を与える.先行研究にお いても,ある飼養規模以上になると,購入飼料費の増大 や支払利子の増加,飼養管理水準の低下,市況変動リス クの増大などが現れ始める,すなわち規模の不経済性が 発生することを指摘していた. 以上のことを総合すると,まず規模拡大について,肉 用牛肥育経営では飼養頭数の増加により収益性を向上さ せつつも,自給飼料の確保による購入飼料の依存率上昇 の防止や品種の分散による市況変動リスクの回避,また 労働力の確保により飼養管理水準の低下を防ぎ,安全性 とのバランスを考慮しながら飼養頭数を決定しなければ ならない.単一品種もしくは複数品種の飼養を行うこと は当該経営の技術あるいは経営方針によるが以下で述べ る各品種の特性に配慮しなければならない.まず肉用種 による増頭を行う場合はさらに,飼養頭数の増加と肉用 種比率の増加から,当座比率の低下に与える影響は大き いと予想されるので,適切な財務管理を行い,増大する 資金需要に対処していかなければならない.次に乳用種 による飼養規模の拡大を行う場合は,肉用種と違い,個 体管理水準の低下による肉質の低下はおこりにくいの で,乳用種経営の特性である低収益性を補う意味でもよ り一層の規模の拡大が可能もしくは必要となる. 最後にF1による飼養規模の拡大では乳用種より高い 所得率の向上が見込めるが,総資産営業利益率は肉用種 より下がると考えられる.F1の飼養特性として,個体 管理水準は低くても一定の肉質の生産が可能であるた め,大規模化による収益性の悪化は肉用種ほど起こらな いと考えられる. 本稿では,これまで解明されてこなかった品種選択が 肉用牛肥育経営の収益性,安全性に与える影響を定量的 に明らかにしてきたが,収益性や安全性全体を示すモデ ルの構築までには至っていない.そのためには,肉用牛 肥育経営における品種の選択の段階からモデリングを行 い,解明していくことが必要となる.これらは今後の課 題としておきたい. 謝辞 本稿の作成にあたり,京都大学大学院教授 広岡博之 氏,同大学院 長命洋佑氏には大変お世話になった。記 して感謝申し上げる。また本稿は,日本学術振興会科学 研究費補助金(基盤研究(B) 研究代表者 広岡博之 No.17380161)による研究成果の一部である。 注釈 1) 本稿は第一著者の所属する組織の見解ではなく,著 者らの個人的見解に基づくものである. 2) 甲斐諭(1996)や茅野甚治郎(1996)参照. 3) 長命洋佑(2007)他では,大分県を対象に黒毛和種 の肥育成績と飼養形態,経営構造との関係が定量的 に明らかにされている.しかし,これらは枝肉価格 そのもの,あるいはその構成要素となる項目につい てみたものであり,経営成果を対象にしたものでは
ない. 4) 類似のことは,森田宏・大橋秀一・瀧澤秀明他 (1998)においても指摘されている. 5) 1995年の農林水産省「畜産物生産費」によれば,肉 用種の平成7年一頭あたり労働時間は75時間,乳用 種で27時間だったが,その後短くなっていき,2005 年には,肉用種一頭あたりの年間労働時間は55時 間,乳用種20時間,F1は28時間となっている.し かし,肉用種やF1の労働時間は乳用種に比べて依 然として高い. 参考文献 大野谷靖:原産地表示・交雑種・黒豚表示の浸透度,畜 産の情報.国内編,第143号,(2001). 甲斐 諭:先進的畜産経営の現状と課題,畜産の研究, 第50巻第9号,(1996). 茅野甚治郎:肉用牛の個体分布の特徴,黒柳俊雄著 農 業と農政の経済分析,大明堂,東京,(1996). 北村 誠:F1牛の飼養管理と肥育,畜産の研究,第43巻 第5号,(1989). 長命洋佑・森 佳子・仙田徹志・木下正徳・伊藤雅之・ 倉原貴美・広岡博之:肉用牛経営における個別属性や 経営意識が枝肉成績に及ぼす影響―大分県の個別経営 を対象に―,平成19年度日本農業経営学会研究大会報 告要旨,(2007). 友国宏一・大石 亘:資金循環を考慮した肥育牛経営に おける品種転換過程の経営計画,近畿中国農業研究, 第94号,(1997). 新山陽子:畜産経営の発展と経営戦略,農業経営研究, 第34巻第2号,(1996). 新山陽子:逆境下の畜産経営戦略,公庫月報,第46巻第 2号,(1998). 農林漁業金融公庫融資第一部農業第二課:公庫融資先畜 産経営の現状,公庫月報,第45巻第3号,(1997) 森 佳子:畜産経営の経営発展と農業金融,農林統計協 会,東京,(2003). 森田 宏・大橋秀一・瀧澤秀明・長瀬正和・成瀬満佐子・ 橋端堅次郎:交雑種去勢牛の肥育とその特性,愛知県 農業総合試験場研究報告,第30号,(1998). (2007年10月31日受理)