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はじめに 近年 局地的な集中豪雨や想定を超える大規模な洪水の発生により 家屋の床上浸水や河川施設などの被害が頻発しています 特に 平成 16 年 10 月 20 日から 21 日にかけて岐阜県を直撃した台風 23 号は 長良川中上流域の豪雨による記録的な出水と その支流河川の福富川や十道川の出水があ

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Academic year: 2021

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災害に強いまちづくりのために

岐阜市が実施する治水対策

岐  阜  市

平成19年11月

(2)

はじめに

近年、局地的な集中豪雨や想定を超える大規模な洪水の発生により、家屋の 床上浸水や河川施設などの被害が頻発しています。特に、平成 16 年 10 月 20 日 から 21 日にかけて岐阜県を直撃した台風 23 号は、長良川中上流域の豪雨によ る記録的な出水と、その支流河川の福富川や十道川の出水があいまって、本市 の藍川、三輪南地域などにおいて家屋の床上浸水など甚大な被害をもたらしま した。 これまでの本市の治水対策は、ハード整備を中心として、河川や水路の工事 を重点的に実施してきました。しかしながら、この水害を契機に、「治水対策に はハード・ソフトの両輪の総合的な治水対策が必要である」との認識にいたり ました。そこでこのたび、「災害に強いまちづくり」を目指すため、「岐阜市が 実施する治水対策」を取りまとめました。 今回、内容の充実を図るため、「準用河川・水路改修事業」や「水防連合演習」 などのリーフレットを作成し、改訂したものであります。

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岐阜市

岐阜市

岐阜市

岐阜市が

が実施

実施する

実施

実施

する

する治水対策

する

治水対策

治水対策

治水対策

1.1 基本方針~災害に強いまちづくり~ 近年の世界的な異常気象は、日本では梅雨前線・秋雨前線の停滞や台風の度 重なる本土上陸をもたらし、全国各地で洪水による被害を深刻化させています。 また、農地や川沿いの低地などの宅地化により、河川流域の保水能力や遊水能 力が低下し、短時間に大量の雨水が河川に流出するようになったことも、被害 を深刻化させている一因と考えられます。 このような状況のなかで、本市の洪水に対する安全度をさらに高めるために は、河川改修だけでなく、流域対策や被害軽減対策を総合的に推進していく必 要があります。(図-1参照)

(4)

2 1.2 対応策の骨子~岐阜市が実施する治水対策~ (1)流域対策 ○準用河川の河道整備の実施など ○学校の校庭などでの流域貯留浸透施設整備の実施 ○不用となった浄化槽を雨水貯留槽に転用する雨水有効利用推進事業の 助成制度の推進 ○上流域の森林整備を図るため、分収造林「たずさえの森」事業を推進 ○土地利用及び建築誘導の検討 ・水害が発生しても被害を軽減できる家づくりの情報提供 (2)防災情報の提供 ○浸水実績などの情報提供 ○防災気象情報のホームページの開設 ○CATV放送などによる災害情報の配信 ○携帯メールによる一斉通報システムの導入 (3)地域防災力の強化 ○岐阜市の 50 地域を対象に情報伝達対策・避難対策・災害時要援護者対 策などを含め地域特性にあった「地域防災コミュニティ計画」を住民 が主体で作成 ○県管理河川の浸水想定区域図の公表を受け、一級河川 9 河川の洪水ハ ザードマップを作成・公表 ○小中学校での防災学習の推進の検討 ○職員派遣による水防団との連携強化 ○公益法人などが消防機関、水防団と連携し、活動することが可能とな る水防協力団体制度の活用の検討 ○水防団が使用する回転灯の配備 ○水防管理団体が行う水防連合演習の実施 ○地域防災力の向上の研究 1.3 対応策の情報提供 次頁以降に、「岐阜市が実施する治水対策」をリーフレット形式で取りまと めました。 なお、今後も新しい治水対策を実施してまいります。

(5)

1.境川総合治水対策

境川総合治水対策

・ 流域の都市化の進展

・ 流域の保水力や地下浸透力の低下

・ 洪水時に河川への流出量の増大

○背景

境川流域

○対応策

・ハード対策

 「流す」、 「ためる」、 「分離する」

・ソフト対策

ソフト対策

ハード対策

「流す」

「ためる」

「分離する」

 境川流域における治水対策は「治水施設の効果的な組み合わせ」と「ハード及び

ソフト対策の組み合わせ」から成り立っています。

 特にソフト対策を推進するためには、流域内にお住まいの皆様のご理解とご協力

が不可欠です。

境川総合治水対策 境川総合治水対策 境川総合治水対策 境川総合治水対策ののの体系の体系体系体系 ハード 対策 ソフト 対策 河川改修の推進 流域分離施設(排水機場)の設置 雨水下水道の整備 予警報システム、避難対策等の充実 開発による流出増の抑制 森林、緑地、農地の保全 水害に強い土地利用の啓発 河川情報、避難情報の提供 洪水調節池(多目的遊水池)の設置 公共施設における雨水貯留施設の整備 境川 総合 治水 治水施設に よる対策 流域対策 洪水時の 被害軽減 3

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2.準用河川・水路改修事業

準用河川・水路改修事業

○目的

・ 洪水安全度の向上

・ 洪水被害の軽減

・ 洪水を安全に流下

・ 準用河川・水路の維持

○対応策

・ 河道拡幅

・ 河床掘削

・ 築堤

・ 護岸整備

『準用河川・水路改修の実施』

○準用河川 一級河川及び二級河川以外の河川 で市町村長が指定したものを準用 河川といい、市町村長が管理して います。 ○水路 河川法が適用されない普通河川や 下水道法が適用される公共下水道 及び都市下水路などを水路とよび、 市町村などが管理しています。 準用河川改修前 準用河川改修後 水路改修前 水路改修後 4

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3.流域貯留浸透事業 普段のとき 大雨が降ったとき

~校庭に雨水を一時的に貯留~

流域貯留浸透事業

○背景と課題

・ 流域の都市化・ 流域の保水力や地下浸透力の低下 ・ 洪水時に河川への流出量が増大 ・ 河川の排水能力の超過

○対応策

・ 河道改修の推進・ 流域貯留浸透施設の整備 ・ 保水・遊水機能の維持・確保 ・ 河川への流出抑制

~流出抑制のしくみ~

流域において、雨水を一時的に貯留し、河川への流出抑制を 図ろうとする事業を『流域貯留浸透事業』と呼びます。

『流域貯留浸透施設整備の実施』

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4.分収造林「たずさえの森」事業 ~植林作業から育林作業へ~  契約締結面積及び場所   郡上市:26.66ha (8箇所)   関 市:32.16ha (5箇所)   山県市: 4.66ha (1箇所)    計  63.48ha(14箇所) ・植林作業から枝打ち、間伐などの育林作業へ ○目的 ・森林の公益的機能の回復 ・長良川の豊かな水資源の保全 ・長良川上流域自治体と下流域  自治体の連携と交流 ・林業の活性化 ・上流域の林業関係者のみの努  力だけでは限界 ・長良川の恩恵を受ける下流域の自治体  が、上流域の自治体と共に手をたずさ  えながら森林整備を図る ・林業活性化のための支援や、木材需要  拡大を推進する

分収造林「たずさえの森」事業

○実施方法 ・長良川上流域の自治体が土地を提供 ・岐阜市は森林整備に必要な費用を負担 ・成林後、伐採してその収益を分配 ・契約期間は60年~110年 間伐作業に汗を流す中学生 昭和57年から実施 ○背景 ・林業の衰退による森林の荒廃、  公益的機能の低下 ・林業関係者の高齢化 ・長良川の水量の減少 ○課題 ○対応策 ○現在 岐阜市 長良川流域 長良川流域図 長良川 6

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 近年、局地的な集中豪雨や想定を超える大規模な洪水の発生 により、家屋の床上浸水や河川施設などの被害が頻発していま す。特に、平成16年10月20日から21日にかけて岐阜県を直 撃した台風23号では、長良川中上流域の豪雨による記録的な 出水と、その支流河川の出水があいまって、岐阜市の北東部地 域などにおいて、床上浸水80世帯、床下浸水47世帯の計127 世帯で浸水被害が発生しました。救助された人は床上浸水した 10世帯25人と、トラックに取り残された1人、避難者は自主避難 を含め1,012人を数える甚大な被害をもたらしました。こうした 水害に対して、床上浸水を防ぐことが、被害を最小限に留める第 一歩と考えています。 床上浸水を未然に防ぐ 床上浸水に備える ○ 水から人命を守る家づくり ○ 水から生活を守る家づくり ○ 水から家財を守る家づくり (出典先)   財団法人日本建築防災協会のホームページ(http://www.kenchiku-bosai.or.jp/)   「わが家の大雨対策-安心な暮らしのために-」 床上浸水したときの被害は、床下浸水の場合に比べ格 段に大きくなります。したがって、床上浸水を防げるかど うかが、被害を最小限に留める重要なポイントとなりま す。 床上浸水すると、尊い人命や貴重な財産が失われてしまうことが あります。家屋の作り方を工夫することで、被害を最小限に留め ることができます。 本リーフレットは、皆様の住宅設計にお ける浸水対策の参考にしていただけるよ う、作成いたしました。作成に当たって は、財団法人日本建築防災協会のホー ムページに掲載されている「家屋の浸水 対策マニュアル」から抜粋しています。

住宅を建築される皆様へ(お知らせ) ~住宅設計における浸水対策について~

堤防が決壊したり、河川の水が堤防を越えたような 時、浸水の高さは人の背丈を越えることがありま す。このような場合、屋外に避難することはとても 困難です。家の中で逃げ場を失うこともあります。 また、外部から発見も難しく、救助も遅れる可能性 があります。このような事態を避けるために、特に 平屋の住宅では、屋根上に一時避難できるような 配慮が効果的です。 床上が浸水すると、1階に設けた寝室をはじめ便 所や台所などが使用できなくなり、食事や就寝と いった基本的な生活を維持していくことが困難にな ります。2階に生活の基本的な部分を設けておけ ば、浸水被害に遭っても基本的な生活が確保でき 効果的です。 床上が浸水すると、衣類や食料品などが被害に遭 い生活に直接的な支障が起こります。浸水の危険 を感じたら容易に家財を高い位置に移動できる工 夫が効果的です。 ○床上浸水を防ぐ方法として床を高くする方法と防水機能のある壁で水の浸入を防ぐ方法  があります。床を高くする方法としては「嵩上げ」、「高床」があります。壁で防ぐ方法として  は「囲む」、「建物防水」があります。 開閉式の天窓を設ける ベランダを設ける 生活に欠かせない 場所は2階に設ける  ニュース    協会ニュース    わが家の大雨対策-安心な暮らしのために-       (パンフレットの閲覧はこちらからできます)(2001.8.1)  http://www.kenchiku-bosai.or.jp/news/bosainews/news/ooamepanf/ooamepanf.htm 岐阜市

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 この地図は、「岐阜市洪水避難 地図(長良川洪水ハザードマップ )」に記載している岐阜市浸水実 績図です。 ○浸水区域については、「平成元  年以降(~平成13年)浸水区  域」は濃い青色、昭和51年9  .12豪雨災害浸水区域」は淡  い青色で示しています。 ○浸水深については、「平成元年  以降(~平成13年)浸水区域  」の資料はありませんが、「昭  和51年9.12豪雨災害浸水  区域」については、岐阜市内の  主な場所に浸水位表示板が設置  されており、別に資料がありま  す。 この岐阜市浸水実績図は、市民の方から頂いた情報をもとに調査 作成しており、一部実際と異なる場合があります。  この岐阜市浸水実績図は、岐阜市に多大な被害をもたらした昭 和51年の9.12豪雨災害と平成元年以降の洪水による浸水被害 の位置や区域を記した図面です。  長良川の堤防が決壊しなくても浸水被害が起きる可能性があり ますので、十分注意しましょう。 昭和51年9.12豪雨災害浸水区域 平成元年以降(~平成13年)浸水区域 昭和51年9.12豪雨災害と平成元年以降の浸水実績 浸水写真(昭和51年9.12豪雨災害)

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7.地域防災コミュニティ計画の策定

地域防災コミュニティ計画の策定

○ 岐阜市内の自主防災組織(全50地域)が主体となって、 策定に取    り組みます。 ○ 「自分の命は自分で守る」という『自助』の考え方、「みんなの地域は    みんなで守る」という『共助』の考え方、行政が担うべき『公助』の考え    方に基づき策定します。 ○ 岐阜市の総合防災体制の見直しにあわせて、地域ごとの防災計画    を現状に沿ったものにリニューアルします。 事例(城西地域) 災害図上訓練(DIG)を取り入れ、その成果を 地域防災コミュニティ計画に反映 ○DIGは、Disaster(災害)、Imagination(想像力)、Game(ゲーム)の頭文字を   とった、災害図上訓練の略称です。 『住民の防災意識の向上』を促すひとつの方策として・・・ DIGによる手づくりハザードマップの作成 ○地域コミュニティの希薄化を解消 ○地域のリスクを明確に 城西地域でのDIG状況(平成17年10月30日) 組織体制・連絡体制 情報伝達方法 危険箇所の把握など、避難誘導の検討 災害時要援護者対策など、救出救護の検討 避難所、避難場所の運営 防災に関する普及・啓発活動     など 地域防災コミュニティ計画(地震・洪水・土砂災害対策) 地域の特性を活かし、 今日的な課題に対応 した計画を策定します。 平成17~18年度で策定 防災まちづくりへの発展 9

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8.水防活動時に回転灯を設置し、注意喚起

水防活動時に回転灯を設置し、注意喚起

○背景

平成16年台風23号による洪水発生

○洪水発生時の問題点

・長良川の堤防の多くは、県道や市道と兼用。

 そのため、水防団員が水防活動を行う際に、

 非常に危険であった。

・住民は河川の洪水の危険性がわからなかった。

○対応

・水防活動場所を明確にして、地域住民に注意を

 促す

・水防活動時における水防団員の安全確保を図る

・河川の洪水の危険性を地域住民に周知する

・平成18年6月、全ての水防団に回転灯の配付

 完了!!

水防活動時に回転灯を設置

水防演習状況 回転灯 10

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9.水防連合演習

水防連合演習

○ 目的

・ 水防活動の錬磨

・ 水防技能の向上

・ 水防思想の高揚

・ 水防体制の強化

「漏水防止」

月の輪工は、漏水箇所を中心に 土のうを積み、その中に水を貯め ることで川との水圧差を少なくし、 水の噴出を抑える工法

積み土のう工

月の輪工

第40回 平成19年度 岐阜市水防連合演習 積み土のう工は、堤防天端に土のうを 積み上げて越水を防ぐ工法

「越水防止」

※水防連合演習は「10以上の工法」を演習し、水害の発生を未然に防ぐ「水防活動」  の一環として取り組んでいます。 ※水防工法の体系は「主な工法」を示しています。 水 防 工 法 準備工法 土のう拵え工 竹とぎ工 洗掘防止 木流し工 シート張り工 亀裂防止 五徳縫い工 漏水防止 月の輪工 たたみ張り工 積み土のう工 越水防止

『水防連合演習の実施』

「準備工法」

土のう拵え工は、水防工法の基本 となる作業

土のう拵え工

11

(14)

岐阜市

岐阜市

岐阜市

岐阜市が

が実施

実施

実施

実施する

する

する

する治水対策

治水対策

治水対策

治水対策(

(第

第2

2版

版)

平成18年7月・・・・・・・・・・・・・・・・・・・初 版 平成19年11月・・・・・・・・・・・・・・・・・・第2版 追加リーフレット ○境川総合治水対策 ○準用河川・水路改修事業 ○流域貯留浸透事業 ○水防連合演習

参照

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