進化を続ける IBM i の最新技術動向
日本アイ・ビー・エム株式会社 システムズ・ハードウェア
エバンジェリスト 安井 賢克
© 2016 IBM Corporation 2 Power Systems ファミリー Power S824 Power S814 Power S822 Power E850 Linux 専用モデル Power S824L Power S822L Power S812L Power E880 Power E870 • POWER8 プロセッサによるラインアップ完成 • 4 コア搭載 S814 から 192 コア搭載 E880 まで • オープンな開発コミュニティを背景に持つ、 Linux 専用モデル群 Power S822LC Power S812LC 171 の開発コミュニティー (2016/2/14 時点)
© 2016 IBM Corporation 3 ベンチマーク結果に見る性能比較 ~ 24 コア構成の場合 ベンチマーク 機種名 テクノロジー 結果 Power Systems テクノロジー 結果 比率
SPECint_rate2006 Cisco UCS B420 M4Xeon E5-4655 v3
2.90 GHz 1,250
Power S824 POWER8
3.5 GHz 1,750 x 1.40
SPECfp_rate2006 Cisco UCS B420 M4 Xeon E5-4655 v3
2.90 GHz 1,130
Power S824 POWER8
3.5 GHz 1,370 x1.21
SAP SD 2-Tier PRIMERGY RX300 S8Xeon E5-2697 v2 2.70 GHz 56,030 SAPS Power S824 POWER8 3.5 GHz 115,870 SAPS x 2.07 SPECint_rate2006 → https://www.spec.org/cgi-bin/osgresults?conf=rint2006;op=dump;format=csvdump SPECfp_rate2006 → https://www.spec.org/cgi-bin/osgresults?conf=rfp2006;op=dump;format=csvdump SAP SD → http://global.sap.com/solutions/benchmark/sd2tier.epx 他社機最速マシン vs. Power System 最速マシン (2016 年 1 月 16 日)
© 2016 IBM Corporation 4 プロセッサ性能向上の背景 製造技術によるもの 新たな技術によるもの 微細化の進化
製造技術改善だけでは足りない
パフォーマンス向上の依存度 【 微細化とクロック 】 例: 3GHz (3 x 109 Hz)プロセッサに おいて 1 クロックに電気の流れる距 離は ・・・ 電気が流れる速さは光速と同じで、 秒速 30 万キロメートル = 3 x 108 m / 秒 1 クロックの時間 = 1 / (3 x 109) 秒 1 クロックの距離 = 速さ x 時間 = (3 x 108) / (3 x 109) = 10-1 m = 10 cm© 2016 IBM Corporation 5 OpenPOWER Foundation: 171 の企業・大学・研究機関 など チップ / System on a Chip ボード システム I/O / ストレージ 高速化 システム / ソフトウェア 統合 実装 / HPC / 研究 2016 年 2 月 14 日現在
© 2016 IBM Corporation 6 米エネルギー省が OpenPOWER を採用 2017~8 年に 2 台のスパコンを導入 Sierra : ローレンス・リヴァモア国立研究所 Summit : オークリッジ国立研究所 それぞれ 100 Peta Flops* を超える能力 2015 年 11 月現在の最速は 33.86 Peta Flops Top500 サイト( http://www.top500.org/lists/2015/11/ ) 契約金額: 3 億 2500ドル (約 390 億円) OpenPOWER のテクノロジー IBM POWER9
NVIDIA 社 NVLINK : 次世代 GPU (Volta)と 5~12 倍高速になる
CPU/GPU 間通信
Mellanox 社 インターコネクト技術
Peta Flops:
線形代数ベンチマーク・プログラム Linpack を高度に並列化した HPL (High Performance Linpack) で測定 Peta (ペタ): 1015 = 1,000 兆 (10 Peta = 1 京)
© 2016 IBM Corporation 7 7 ナノ・メートルとその先へ カーボン・ナノチューブ • チップに 10,000 トランジスタを搭載 • 9nm トランジスタを実装 • 5~10 倍のパフォーマンス グラフェン • 100 GHz で動作するトランジスタ • 機能実験済み • 10,000 倍のパフォーマンス シリコンの限界を超える次世代チップ開発のために、 約 3,600 億円を投資
© 2016 IBM Corporation 8 アプリケーション資産を継承しながら成長 アーキテクチャーは S/38 (1979 年)から TIMI による仮想マシンの実現 単一レベル記憶によるディスク・パフォーマンスの 最適化と管理の手間削減 オブジェクト指向によるセキュリティー 1988年 AS/400 オフコンとして登場 1994年 AS/400 アドバンスト・シリーズ クライアント・サーバー機 1997年 AS/400e シリーズ インターネットをサポート 2004年 eServer i5 仮想化エンジン搭載 1995年 48 ビット CISC から 64 ビット RISC へ 2004年 POWER5 2005年 イノベーション宣言 2007年 POWER6 2002年搭載 POWER4 2008年 Power Systems 新ブランド登場 2008年 IBM i 宣言 2010年 POWER7 2001年 POWER4 2014年 POWER8 搭載機 クラウド、アナリティクス、 モバイル、ソーシャル
AS/400 から Power Systems へ
2013年 POWER8
2015年
© 2016 IBM Corporation 9 2015年 POWER8 ラインアップ完成 2014年 POWER8 搭載機 クラウド、アナリティクス、 モバイル、ソーシャル アプリケーション資産を継承しながら成長 アーキテクチャーは S/38 (1979 年)から TIMI による仮想マシンの実現 単一レベル記憶によるディスク・パフォーマンスの 最適化と管理の手間削減 オブジェクト指向によるセキュリティー 1988年 AS/400 オフコンとして登場 1994年 AS/400 アドバンスト・シリーズ クライアント・サーバー機 1997年 AS/400e シリーズ インターネットをサポート 2004年 eServer i5 仮想化エンジン搭載 1995年 48 ビット CISC から 64 ビット RISC へ 2004年 POWER5 2005年 イノベーション宣言 2007年 POWER6 2002年搭載 POWER4 2008年 Power Systems 新ブランド登場 2008年 IBM i 宣言 2010年 POWER7 2001年 POWER4 2013年 POWER8
世界 115ヶ国でのお客様数 15 万社以上
70% は従業員数 1,000 未満の企業
80% は日本、北米、ヨーロッパ向け
850社以上のソリューション開発会社から
2,300以上のソリューション
ビジネスの実績© 2016 IBM Corporation
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アプリケーションの進化: SoR から、SoR を前提とする SoE へ
処理 処理 処理 判断 判断 処理 処理 サブ ルーチン サブ ルーチン 各種モバイル・デバイス IoT* (モノのインターネット) Twitter、Facebook など トランザクション処理
SoR
基幹業務
SoE
連携業務
IoT : Internet of Things
両方必要
© 2016 IBM Corporation 11 ビジネス用アプリケーションの変化
SoR と SoE
Geoffrey Moore が 2011年に提唱した考え方
IT は SoR に始まり、SoE を網羅するべく進化して いる Systems of Record (記録のシステム)
基幹業務 または 定型業務処理システム Systems of Engagement (連携のシステム)
SNS のようなシステム 外部(顧客)と連携(Engagement)するためのシス テム© 2016 IBM Corporation 12 SoR: 基幹業務 生産管理、販売管理、人事・ 給与・経理 業務変革がない限り変化を 求めない 長期間にわたり安定して使用 できる事が重要 アプリケーション資産を継承 できる事は重要な要件 SoE: 連携業務 GUI 情報発信、モバイル端 末サポート 積極的に変化を求める (利用期間は短期的) 改修を前提とするスクラッチ 文化 アプリケーション資産を継承 する必要性は低い 両者の要件の違い
•
業務によってサーバー要件は異なる
•
基幹業務(
SoR)寿命は通常のサーバー寿命を超える
•
連携業務(
SoE)寿命は短期
© 2016 IBM Corporation 13 Windows 上で稼働する基幹業務アプリケーション テクノロジーは将来どのように 進化・変化するのか予想する 事はできない 遠い将来まで継続的に使用で きるシステムを作る事は不可能 サーバー刷新、OS バージョン・ アップグレードなどの際に、ア プリケーションの作り直しが必 要 数年毎にアプリケーション刷新 費用が発生する
業務プロセスを支える
アプリケーション
テクノロジーの影響を受ける アプリケーション将来を予想できない
テクノロジー
© 2016 IBM Corporation 14 マイクロソフト社主要製品ライフサイクル https://support.microsoft.com/ja-jp/gp/lifeselectindex/ja より 2015 年 9 月 17 日付 製品名称 メインストリーム サポート終了 延長サポート 終了 Windows Server 2003 Windows Server 2003 R2 2010/07/13 2015/07/14 Windows Server 2008 Windows Server 2008 R2 2015/01/13 2020/01/14 Windows Server 2012 Windows Server 2012 R2 2018/01/09 2023/01/10 SQL Server 2005 2011/04/12 2016/04/12 SQL Server 2008 2014/07/08 2019/07/09 SQL Server 2012 2017/07/11 2022/07/12 SQL Server 2014 2019/07/09 2024/07/09 毎年何かのサポートが終了するので対策が必要
© 2016 IBM Corporation 15 業務プロセス(アプリケーショ ン)はコンピュータ・テクノロ ジーの影響を受けるべきでは ない テクノロジーは将来どのように 進化・変化するのか予想する 事はできない 中間の階層でテクノロジーの 違いを吸収し、アプリケーショ ンから見たマシンの互換性を 常に保つ アプリケーション刷新費用は 発生しない
テクノロジーの変化を
吸収する階層
業務プロセスを支える
アプリケーション
将来を予想できない
テクノロジー
テクノロジーの影響を受けない アプリケーション IBM i 上で稼働する基幹業務アプリケーション© 2016 IBM Corporation 16
連携業務を支える言語と環境
基幹業務を支える
言語と環境
RPG
COBOL
DB2
IBM i のアプリケーション開発環境 Java から RPG を呼び出す Python が DB2 にアクセスする ・・・ など© 2016 IBM Corporation
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フリー・フォーム RPG Ⅳ
ctl-opt bnddir('ACCRCV');
dcl-f custfile usage(*update); dcl-ds custDs likerec(custRec); dcl-f report printer;
read custfile custDs; dow not %eof;
if dueDate > %date(); // overdue?
sendOverdueNotice(); write reportFmt;
exec sql insert :name, :duedate into
mylib/myfile; endif;
read custfile custDs; enddo;
*inlr = '1';
dcl-proc sendOverdueNotice;
sendInvoice (custDs : %date()); end-proc; • RPG 未経験者でも違和感 なく学べる • C や PHP などの他言語と 構文が共通化されている • RPG プログラマーの増加 を目指す 三和コムテック社より、旧来の RPG からフリーフォーマット型 への変換ツール (ARCAD) が提供されています (http://www.sct.co.jp/business/detail/002409.shtml) IT サービス会社のコンソーシアムである UOS には 2,500 名もの RPG プログラマーが在籍しています (http://www.uos.jp/pub/about.html)
© 2016 IBM Corporation 18 RPG による IBM i プログラム開発例 RPG 開発と コンパイル プログラム実行と 画面イメージ生成 端末上で画面表示 HTMLを 生成 GUI 開発ツール (Eclipse) ブラウザ 5250 を 生成 RPG プログラミングと ツールによる画面設計 取り込み可能
© 2016 IBM Corporation 19 5250 GUI 画面 言語 開発ツール 5250 RPG COBOL PDM Eclipse ILE RPG ILE COBOL Java ILE RPG ILE COBOL Java IBM i におけるアプリケーション開発テクノロジーへの投資動向 RPG / COBOL への継続投資 言語・開発・利用環境のオープン化を推進
© 2016 IBM Corporation 20 IBM i に組み込まれているセキュリティ OS Windows 2008 Windows 2012 IBM i 7.1 リリース年月 2008/02 2012/09 2010/04 報告件数 293 128 14 http://secunia.com/community/advisories/product/ より製品毎に Advisory 数を抜粋 2015 年 5 月 10 日現在 セキュリティー脆弱性報告件数比較 SSL 7 件 SA64047, SA63269, SA62582, SA61958, SA60493, SA59306, SA58180 JAVA 5 件 SA61832, SA59604, SA57432, SA55939, SA54820 Apache 2 件 SA63248, SA59469 1988 年の出荷開始以来、ハッキングやクラッキング被害報告無し ファイル ファイル データとタグ付けされると プログラムとして実行できない! プログラムやコマンドとタグ付けされると 内容を変更できない!
© 2016 IBM Corporation 21 Windows におけるセキュリティ脆弱性の例 セキュリティ権限不正取得 本来はユーザー権限しか持ち得ないにも関わらず、最も高い Administrator 権限を不正に取得できる システムの内容全てが丸裸にされてしまう バッファ・オーバーフロー ハッカーがターゲットに仕掛けたウィルス・プログラムを起動させる 典型的な手段 コマンド入力、マウスによるクリックなく、外部から任意のプログラ ム(ウィルス・プログラム)を起動できてしまう
IBM i においては想定し得ない
データ? プログラムウィルス ファイル拡張子で偽装可能 ファイル 実行可能 実は© 2016 IBM Corporation 22 倉庫業 A 社様のワークスタイル変革
新規顧客獲得のためのモバイル化
• 荷主に「ノー検品」(受け取り検品作業削減)を保証 • 「ノー検品」は倉庫業界におけるトレンドであり、高品質の証 • 棚卸し差異率 0.09% を達成 • 原因調査工数と荷主への保証費用を削減誰でも使えて間違えない
• 目と耳を使って確認短期習得できる開発ツールを活用
• 例えば VB 経験者なら二週間で開発スタート© 2016 IBM Corporation 23
ピッキング
バーコード読み取り 品番情報だけでなく、写真で確認 「ポカミス」ゼロ出荷前検品
バーコード読み取り 品番情報・写真だけでなく、 音声でも確認 「ポカミス」ゼロ A 社様作業概要© 2016 IBM Corporation 24 自動車販売業 B 社様のワークスタイル変革
電子カタログ
見積システム
発注システム
現場で商談
現場で見積
現場で発注
X
手書きサインで意思確認• タブレット一台あれば、現場で商談完結
• 営業チャンスを逃さない
• 3 ケ月で業務改革(基幹連携と画面設計を実現)
発注システムのモバイル化作業進行中 出張展示会など© 2016 IBM Corporation 25 電子カタログ RPG 見積システム モバイル化前の営業活動 RPG 発注システム
見積書
見積書
発注依頼書
現場で商談 オフィスで見積 再び現場で 見積提示と発注確認 再びオフィスで発注 お客様は待って くれるのか?
見積り修正が必要 になったら・・・© 2016 IBM Corporation 26 IBM i データ活用事例 ~ 製造業 C 社様
過去の成功事例を分析して受注率
15% 増を達成
見積り全てを受注できれば、年商は倍増になるレベル 個々の見積依頼を多元的に分析し、精度の高い回答を返 す事で成約率を向上させた 類似見積り の発見 過去の出荷 状況確認 「売れ筋」の発見 見積依頼 受注レシピ 見積依頼 見積依頼 見積依頼 蓄積された 成功事例© 2016 IBM Corporation 27 40 50 60 70 80 90 100 総合満足度継続意向度 ハードの性能・機能 ハードの信頼性ハードの価格 運用管理の容易さ 導入時の支援 問い合わせへの対応 トラブルシューティング 保守サービスの料金 IBM 平均 日経コンピュータ 顧客満足度調査 2015 - 2016 ~ 2015年9月3日号 ~ 日本 IBM は総合満足度 75.3 で、ミッドレンジサーバー部門で 18 回連続 1 位達成 「性能・機能」、「信頼性」、「価格」、「運用管理の容易さ」で強みを発揮 ※『日経コンピュータ』2014年9月3日号「顧客満足度調査 2015-2016」より自社にて再作成
© 2016 IBM Corporation 28 3 年間の TCO 比較サマリー : 2014 年 9 月版 0 200 400 600 800 1,000 ハードウェアと保守 ソフトウェア ソフト保守 人件費 設備費 X86 Linux Oracle 12c Windows Server 2012 Hyper-V SQL Server 2014 IBM i 7.2 PowerVM DB2 for i 408.3 747.9 841.3
IBM i on Power Systems for Midsize Businesses: International Technology Group Setember 2014 http://www.ibm.com/common/ssi/cgi-bin/ssialias?infotype=SA&subtype=WH&htmlfid=POL03209USEN
Windows 比 - 45% Linux 比 - 51%
(単位千ドル)
© 2016 IBM Corporation 29 フルタイム換算要員数比較 ヘルス 卸売 製造 卸売 小売 組立 製造 プロセ ス 農業 従業員数 (人) 年収($) • システム • DBA 500 650 1,500 2,500 2,000 5,000 IBM i DB2 for i 89,745- 0.3 0.3 0.45 0.65 0.6 1.0 Windows Server SQL Server 77,820 93,986 0.5 0.55 0.95 1.25 1.2 2.3 Linux Oracle 12c 80,02298,070 0.55 0.6 1.05 1.2 1.3 2.65 単位は 人・年 より少なくて済む要員 DB 管理者不要 ITG 調査結果より
© 2016 IBM Corporation 30 IBM i ライフサイクル IBM の今後の方針に関するあらゆる情報は、告知無く変更ないし取り止めとなる可能性があります • 開発部門は、常に将来世代を見据えた投資計画を策定します • IBM i 上のお客様資産・投資は、将来にわたって活かされます • 過去 28 年間の実績は、今後とも継続されます
© 2016 IBM Corporation