Title
開発主体の政治経済学−第三セクターの意義と問題点−
Author(s)
高良, 有政
Citation
沖大論叢 = OKIDAI RONSO, 13(1): 1-19
Issue Date
1973-06-30
URL
http://hdl.handle.net/20.500.12001/11048
「沖夫論叢」
第1
3
巻 第1
号(通網
9
)
正誤表
「開発主体的商活経済学」
頁 行 誤 正 2 12 一盤的 一般的 2 14 Offenliche O.ffentlche 9 6 限定、 限定し、 12 25 聖書雇 書 房 14 27 Counter Vai li ng qountervai li ng開 発 主 体 の 政 治 経 済 学
一第三セクターの意義と問題点ー
高 良 有 政
英文題目:Poli~ical Economy of DeveIopment Organism -Signification and Probl~m about Independent Sectorー目 次 1 . 序 論 ー 問 題 の 所 在 一 2.第三セクターの定義 A.
.
r
性善説」B
.
r性悪説」c
.
r必要悪説」 3.第三セクターの評価 4.第三セクターの意義と問題点 A.意 義B.
問題点 5.政策方向6.
結 語 一 今 後 の 課 題 一1 . 序 論 ー 問 題 の 所 在 一
by Y冒seiTakara 地域開発や産業開発の政策主体としては、従来は、国や地方自治体及び公企業等1
-の公共セクター (PublicSector) と民間私企業や私人等の民間セクター (Priva-te Sector)が各々、第一セクターと第二セクターと呼称されながら、中心的な役割 を果してきた。 つまり、開発主体としては第一セクターと第二セクターのみでその政策立案や政 策実践が展開可能であったわけである。 「しかしながら、資本主義経済が発展するにつれて、その欠陥の補正が行なわれ、 公企業の発展をみるにいたった時代になると、資本主義経済においても、公・私の 協同の余地が生。、それが事実によって実証されてきた。公・私の協同の方法には いろいろの形があるが、そのうち、公・私が、資本と経営とを協同しているものを、 (1) と く に 、 公 私 共 同 企 業 と い う の で あ る
4
というわけで、いわゆる第三セクター (Independent Sector)が新しい開発主体として登場してきた。 事業対象の領域はー盤的に、公益事業・住宅事業や港湾事業及び航空事業等が中 心であり、国別ではドイツ、スイスやアメリカ及びフランス等の先進国で第三セク ターは顕著に発達したようであるが、公企業 (Offenliche Unternehmung)の盛衰 との関連で必ずしも安定的に発達したものではない。 つまり、1
9
3
0
年代のいわゆる「ニューディール」経済政策が展開されたアメリカ ではTV A (Tenessee Valley Authority )方式の特定地域総合開発が強力に推進 された時には、独立セクター(IndepedentSector) と呼ばれた第三セクターは停 滞してしまった。 r公私共同企業は、基盤および背景の影響をうけやすく、不安定 性を包蔵しているためである。ドイツでは、公企業が発達したときには、公私共同 企業の意義が低〈評価された時代があると同時に、公私共同企業がひとびとから高 (2) く評価された時代に、公企業の相対的地位が、それだけ低下した場合がある4
とい うわけである。 ところが、わが国の場合には第一表にみられるとおり、第三セクター会社数は戦 後一貫して増加の傾向にあり、とくに、昭和4
0
年代に入ってからは僅か1
2
ヶ年間で (3) 倍増している程であり、第二表にも示されるようにまさに「第三セクタ一時代」の 到来を示すかのようである。 また、第一表の分類による地域開発都市開発の第三セクターが、昭和4
0
年代に入 ってからは、僅か 5社だった昭和35年に比較して 26社にも逮し五倍増強という顕著 に増加する傾向を示している。-2-第1表 第 3セクター会社数の推移
ふく
戦前 昭25 30 35 ω 45 4(77月現在) 地域開発都市開発 I 5 12 22 25 都市サーピス施設 2 2 7 16 30 37 38 交通・流通施設 9 11 18 初 52 77 86 埠 頭 倉 庫 5 8 19 30 34 34 観光レジャー 4 14 19 34 関 64 68 マ ス コ ミ 3 4 16 19 21m
30 農林水産振興 1 4 8 15 29 36 36 産 業 振 興 1 4 7 14 18 忽n
ムロ 計 21 45 84 152 242 321 340I
夏議業務両発部鯛ベ)第
2表 昭 和40年 代 に 設 立 さ れ た 第3セクター会社の主要事例 (単立=100万円・%) 公共セクターの出費比率 事業 会 社 名 設立 所在地 事 業 目 的 資本金 分野 年月 地共方団公体 その他 計 大阪府都市開発 65.12大阪市 東大阪流通センター,泉北高速道道 2.脚 49.0 49.0 総合開発機構 関.8東京都 束三河湾の木材・住宅コンピナート 2,5ω 13.8 13.8 鹿島都市開発 69.7書諸島
鹿島地域の都市開発・環境整備 8。由 47.8 47.8 新櫛センター鵬 70.3東 京 都 多摩ニュータウンの中心施設整備 側 ①お.3 33.3 発市開都 岩 手 開 発むつ小川原開発 7711. 9 .3•
むつ制限大規距業部世の脚蹄 1,5ω ②ω.0 10.0 切.0 盛 岡 市 工業団地・流通団地の建設 4ω ②23.8 27.5 51.3 苫小牧東部開発 72.7札幌市 苫小牧東部大規模工業基地の建設 2,∞o ②お.0 25.0 50.0 都ピ 神ン戸タ商ー工 貿 易 セ 67.8神 戸 市 貿易センターピル 4∞ 日.0 日.0 古十悪ス 北社海道熱供給公 68.12札 幌 市 札幌市中心地区の地域暖房 1,0∞ ②'30.0 40.0 70.0 早李思動車ター 65.7東京都 都内流通センターのトラックターミナjレ 5,4ω 35.0 お.0 68.0 大ダ阪イズママーーチャト ン66.9大阪市 卸売りセンターピル 1,卿 お.0 25.0 交 通 北大阪急行電鉄 67.12 4砂 南北線の建設 1,∞o 25.0 お.0 鹿島臨海鉄道 69.4章構書
臨海鉄道 1,0ω 35.0③45.0 80.0 流 通 名握コンテ封鎖 70.12名古屋市 コンテナ・パース,荷役機械の賃貸 340 ④印.0 50.0 四日市コンテ惜島 71.10四日市市 140 ④切.0関.0 埠頭 鹿 島 埠 頭 68.10茨神城栖県町鹿島港の曳船・港湾運送 初。 52.0 52.0 観 光 刺殴瓶暁tシテー 65.5仙 台 市 宮城県の観光開発事業 認。 24.2④4.2 28.4 レ 鹿児島国際観光 70.2鹿児島市 鹿児島市与次郎ケ浜のレジャー施設 250 28.0 28.0 ン 醐 脳 級 制 70.3高知市 足摺岬のレジャー施設 350 44.5 44.5 ヤ 紀シ伊ョ長ン島都市レ隠ク発リエ η.12最
重
量
静
レクリエーション施設の建設・経営 1ω 40.0 ω.0 (注) ①住宅公団②北東開発公庫③国鉄④港湾管理組合⑤開発公社(長銀業務開発室蘭べ)。 (出所) r週刊東洋経済J1972年8日26日号より。-3
ーさらに、都市サーピス施設・交通流通施設・埠頭倉庫・観光レジャー・マスコミ・ 農 林 水 産 振 興 及 び 産 業 振 興 等 他 の 事 業 目 的 を も っ 第 三 セ ク タ ー も 野 並 み に 増 加 の 傾 向 に あ り 、 地 域 開 発 や 産 業 開 発 の 政 策 主 体 と し て の 第 三 セ ク タ ー の 存 在 意 義 は 無 視 できないまでになってしまった。 全 て の 存 在 に 理 由 が あ る と す る な ら ば 、 第 三 セ ク タ ー に も そ の 存 在 理 由 (raison d'etre )があるわけである。 と こ ろ が 第 三 セ ク タ ー の 存 在 意 義 に 関 し で は 現 在 の と こ ろ は っ き り と し た 総 合 性 と 客 観 性 あ る ア プ ロ ー チ が な さ れ て な し 混 沌 と し て 低 迷 の 状 況 に あ り 、 全 く 相 反 す る 見 解 が 陸 続 と し て 提 起 さ れ る 「 百 花 斉 放 ・ 百 花 争 鳴 」 の 観 を 呈 し て い る 。 (4), つまり、 「 第 三 セ ク タ ー 性 悪 説 」 と も い う べ き 絶 対 的 否 定 論 や 「 第 三 セ ク タ 一 位 (5) (6) 善 説 」 と も い う べ き 絶 対 的 賛 同 論 及 び 「 第 三 セ ク タ ー 必 要 悪 説 」 と も い う べ き 条 件 付 賛 成 論 が 「 百 家 争 鳴 」 の か た ち で 論 義 さ れ て い る わ け で あ る 。 と こ ろ が 、 こ の 「 性 悪 説 」 や 「 性 善 説 」 を 総 括 し て み る と 、 い ず れ も 一 面 的 主 観 的なきらいが濃厚であり、総合的で、客観的な視点が欠落しているように思われる。 そ こ で 本 稿 で は 、 開 発 政 策 の 民 主 性 と 先 進 性 及 び 実 践 性 を 維 持 ・ 確 立 す る 立 場 か ら 、 こ れ ら 「 性 悪 説 」 や 「 性 善 説 」 を 批 判 的 に 吟 味 し な が ら 、 第 三 セ ク タ ー の 意 義 と問題点及び政策方向について若干の提言を提起したい。 つまり、 「批判科学」であるとともに、 「経済学は日常生活の実際に従ふうを要 (7) す」といわれるような「実践科学」であり、かつ、 「存在理論J (Seinslehre)で (8) あるとともに、 「当為理論J (Sollenslehre)で あ る こ と が 本 来 的 に 要 求 さ れ る 政 治 経 済 学 (Politi cal Economy ) 的 視 点 で 、 今 目 的 意 義 を 増 し つ つ あ る 第 三 セ ク タ ーについて総括的に吟味してみたいわけである。 注1.竹中飽雄「公企業」、平井泰太郎編「経営学」育林書院新社、 143頁(昭和40年1月)。 以下「竹中論文Jと略記する。 2. 同, 143頁ー144頁。 3.砂川福七郎「第三セクタ一時代は来るか」東洋経済新報社、 「週間東洋経済:N0.3686J 32 頁(昭和47年8月)以下砂川論文」と略記する。 4. r性悪説」としでは、南一郎「独占資本の土地収奪のからくりー『第三セクター』の欺 まん怯と本質一」新日本出版社「経済JNo.107 (1973年3月号)187頁,宮本憲一「地域開 発はこれでよいか」 岩波書庖(1973年1月)等があげられる。
-4-5. r位普説」としては、田中角栄「日本列島改造給」日刊工業新聞社(昭和47年6月
L
今 弁 賢 一 r日本の産業組織ー展望』現代経済研究会「季剖現代経済」ぬ.6日本経済新間社 (1972年9月)等があげられる。 6. r必要悪説」としては、高橋良宣 r地域開発と混合部門a鹿児島経済大学地域経済研究 所「地域研究」第2巻 第2号 (1972隼12月)等があげられよう。われわれの見解もやや これに近いといえる。 7. Alfred Marshall. Principles of Econo副 回 :Introductory Volume.大塚金之助訳 rマー シャル経務学原理」佐藤出版部103頁-104頁。(大正八年4月L
8.野尻武敏「経済政策原理」晃洋書房1頁 (1973年1月L
2.
第 三 セ ク タ ー の 定 義
開発主体としての第三セクターの存在意義や問題点及び政策方向について考察す る前に、第三セクターとは何かという定義の問題点についてレビューしてみたい。 (9) 「概念は明快に定義するを要す、されど用語の使用は窮屈ならしむるの要なし」 とアルフレッド・マーシャルは経済学の根本概念の定義にあたって述べているが、 第三セクターに関しでは、現在のところ明快に定義することが現実的にのみならず 理論的にも重要不可欠であるにもかかわらず説得的なものがない。 「もっとも第三セクターとは何か、という点にはっきりとした定義があるわけで はない。この種の用語が用いられるときにはすべてそうであるように、ある種の現 実的な変化を漠然ととらえ、関係する各方面で自分の都合のよいような解釈が行な (11) われているというのが実情であろう。」というわけではあるまいが、下記のように、 独立的公企業のなかで私法形態(株式会社)をとる公共企業体(公企業法人・Pub. lic Corporation ) として第三セクターを位置づけている降旗武彦教授は、「会社形 態、したがって私企業形態をとりながら、しかもなお公的支配を残すものがある。 Ull これは公私混合出資からなる特殊法にもとづく、いわゆる特殊会社がそれであるり といわば公企業包含鋭的なかたちで定義づけている。 I i純粋行政企業ー「五現業」 公企業~ I行政内の部分的独立公企業一地方公営企業 1 独立的公企業~ I公法形態(公社・公団・公庫) ‘ 公 企 業 法 人4
(公共企業体) ¥私法形態(第三セクター】-5
ーところが、「公私共同企業を公企業の一変態とみるアプローチからは、公私共同企 業 の 本 質 は つ か め な い 。 公 私 共 同 企 業 は 、 ミ ッ ク ス ト ・ エ コ ノ ミ ー に お い て は 、 (12) 資 本 主 義 経 済 に お け る よ り も 、 大 き な 意 義 を も っ て く る 。 」 と 、 公 企 業 と の 関 連 で いわば第三セクター独立形態論の立場をとる竹中龍雄教授は、その定義として「公 私共同企業は、公法人と、私人ならびに私法人が、資本の拠出(資本危険の負担を ともなうもの)と、企業の経営とを協同にしている私法的・拘束的企業(株式会社 (13) がその代表形態)であり、公・私の共同に、その本質が存している。」と述べてい る。
A
.
["j性善説」
また、開発主体としての現実的な見通しと、ディストリピューター機能の期待と の二点じわたる理由で第三セクターを積極的に評価する立場から、今井賢一教授 は「第三セクターとは、民間資金を公共部門に投入するために生まれた企業形態で あり、政府・地方公共団体が半分近くを出資する株式会社の形をとり、その意思決 定には公的部門のリーダーシップが強いが、しかし、多少とも民間企業の効率性を ( 14) とり入れようとしている企業である」と定義づけている。B.
r
,性悪説」
ところが、 「第三セクターの第一の特徴は資本が私的独占だけでなく国家・行政 ベースからでていることである。いってみれば、国家と私的独占が自にみえるかた (15) ちで癒着していることである。」との理由でいわば「第三セクター性悪説」ともい うべき立場で絶対的な否定論を展開する南一郎氏は、「第三セクターは、ナショナル ・プロジェクト(国民的事業)を開発する事業主体でありながら、国民の自のとど (1日 かないところへ事業主体を移してゆくものなのである。」と定義づけている。 以上のように第三セクターを肯定的にか否定的にか定義するにしても、その存在 の意義や理由は、第三表に示されるように昭和48年に入ってからも札幌観光開発・ 山 形 県 観 光 開 発 等10数社の開発第三セクターの設立が予定されていることとも相侠 ってますます増大するものと思われる。c
.
r
必要悪説」
従って、われわれは以上のような第三セクターの存在理由や存在意義の現実的見 通しというボジィティブな前提のもとに自由主義経済学体系を展開したアダム・ス ミスが国家を「必要悪」として規定したように次のようにその定義づけを進めてみ-6
一覧
(1973
年5
月1日現在)
事 業 内 容 工 業 用 地 の 造 成 、 工 業 用 水 道 事 業 な ど 工 業 、 流 通 業 務 用 地 の 取 得 、 造 成 、 分 譲 な ど 工 業 用 地 の 取 得 、 造 成 、 分 線 管 理 な ど ー 豊 平 峡 ダ ム 周 辺 の 観 光 開 発 工 業 用 地 の 取 得 、 造 成 、 分 鍛 、 管 理 な ど 観 光 開 発 、 運 送 事 業 工 業 、 流 遇 、 都 市 開 発 、 レ ジ ャ ー 用 地 の 取 得 、 造 成 観 光 用 地 の 取 得 、 造 成 、 管 理 な ど 臨 海 鉄 道 の 運 営 山 形 県 月 山 、 酉 蔵 王 の レ ジ ャ ー 開 発 臨 海 鉄 道 の 運 営 住 宅 団 地 の 造 成 、 ホ テ ル 経 営 な ど 学 園 の 都 市 施 設 盤 備 と 環 境 整 備 観 光 開 発 ト ラ ッ ク タ ー ミ ナ ル の 建 設 、 運 営 川 崎 駅 前 地 下 街 の 建 設 、 運 営 臨 海 鉄 道 の 運 営 地 下 駐 車 場 の 建 設 、 運 営 観 光 道 路 の 運 営 立 山 、 黒 部 観 光Jレ ー ト の 建 設 、 運 営 者 狭 湾 の 観 光 開 発 ス キ ー 場 、 登 山 道 盤 備 別 荘 分 譲 、 ゴ ル フ 場 の 建 設 運 営 三 城 牧 場 周 辺 の 観 光 開 発 出 資 構 成 ( % )l
苫 小 牧 市10.4、 北 東 公 庫 山 、 国 鉄 広 民 間 42.8 (19社 ) │北海道20、 札 幌 市6.6、 小 樽 市3・4、 北 東 公 庫20、 民 間48 (74社 ) 、 そ の 他 (北海道20、 苫 小 牧 制 ・5、 北 東 公 庫25、 民 間 50 (51社 ) 、 そ の 他 {札幌市16、 残 り 民 間 を 予 定 │ 青 森 県 比6、 北 京 公 庫 ぉ.3、 民 間50(四社)、 そ の 他 {岩手県49.3、 松 尾 村3、 民 間47.7 ( 1社 ) ( 岩 手 県 払8、 北 東 公 庫23.8、 民 間48.8(7社)、 その千也 {宮城県24、 民 間70(11社 ) 、 そ の 他 {秋田県36、 国 鉄38、 民 間5.9 (5社 ) そ の 他 { 山 形 県 、 大 手 商 社 な ど を 予 定 {茨城県28.5、 国 鉄36.7、 民 間34.8 (24社 ) {茨城県44.9、 地 元3町2.7、 民 間52.4 (39社) │ 茨 城 県 と 関 係 市 町 村 民 住 宅 公 団 民 民 間50 の 予 定 i水 上 町 開 発 協 会50、 民 間50(2社 ) {新治村10、 同 農 協5、 民 間85 {東京都30.15、国30.15、 民 間39.7 (200社 ) υ11崎 市48、川由崎奇商工会餓所4久、民閑4必8 (4社 )l
新 潟 県38.5、 新 潟 市3ム 、 国 鉄3お8.5弘 、 民 間 ロ (げ7社 ) 、 そ の 他 {新潟市40、 新 潟 商 工 会 議 所26、 民 間34 (4社 ) {富山県36、 民 間64 (5社 )l
富 山 県17.6、 富 山 市3久 立 山 町1ム 民 間75 ( 6社 ) 、 そ の 他 ( 福 井 県 礼 三 方 町 民 民 間 民 地 元 漁 協 な ど 15を 予 定 {長野市7、 信 漉 町10、 民 間83 (2社 ) { 長 野 県 浪 合 村50、 民 間50 (1社 )タ
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3
も な 開 発 第
設 立 資 本 金 年 月 (面万円) 33.8 1.250お
本 社 所 在 地 東 京 都第
3
表
名 苫 小 牧 港 開 発 社 会 { 松 本 市 と 民 間 1.000 内U A U ハ U n u n u nυnunununu nU90nu。
Laaτ , . 9 b q d 330 500 未 定 1.226 890 定 50 200 6.800 200 650 100 560 3.400 100 30 30 定 未 未 39.12 未 定 48.2 48.74 40.7 47.8 44.9 47.4 35.5 39.12 48.6 t見込み) 41. 7 46.5 未 J 5 釦 3 9 9 ヴ 'oozrauRdRU 4 4 r 4 3 4 定 41. 5 45.4 48.6 (予定) 44.4 44.7 札 幌 市 来 定 群 馬 竪 新 治 村 東 京 都 川 崎 市 新 潟 市 富 山 市 福 井 県 三 方町(予定)語墨書
名 古 屋 市 来 都県村市 。京王忠岡 東岩松盛 市 市 定 県 町 台 回 城 栖 。 仙 秋 未 茨 神 定 発 苫 小 牧 東 部 開 発 ※ 札 幌 観 光 開 発 む つ 小 川 原 開 発 八 幡 平 観 光 岩 手 開 発 東 北 観 光 開 発 セ ン タ ー 秋 田 臨 海 鉄 道 ※ 山 形 県 観 光 開 発 (名称未定) 鹿 島 臨 海 鉄 道 鹿 島 都 市 開 発 ※ 筑 波 研 究 学 園 都 市 (仮称) オc
.l二→ナンランド 大 峰 高 原 開 発 日 本 自 動 車 タ ー ミ ナJレ 川 崎 開 発 興 業 新 潟 態 海 鉄 道 新 潟 地 下 開 発 立 山 黒 部 有 峰 開 発 立 山 黒 部 観 光 ※ 三 方 海 中 公 園 セ ン ター (仮称) 黒 姫 観 光 開 発 あ ら ら ぎ 高 原 観 光 開 発 ※ 美 ケ 原 高 原 開 発 (名称未定) 開 狩 石 h司伊 豆 観 光 開 発 東 京 都 31. 7 260 何百F岡 県7.7、 関 係 市 町13.3、 民 間79(29社 ) 運 営 な ど別 荘 分 譲 、 ゴ ル フ 場 の 建 設 熱 田 神 宮 外 苑 土 地 名 古 屋 市 43.7 1.150 {愛知県4.35、 名 古 屋 市4.35、民間91.3 (15社 ) 外 苑 造 成 の た め の 土 地 取 得 、 開 発 運 営 総 合 開 発 機 構 東 京 都 43.8 2.500 {愛知県8、 関 係16市 町 村5.7、 民 間86.3(202社 ) 埋 め 立 て 地 の 造 成 、 分 飯 、宅 地 開 発 な ど 衣 浦 臨 海 鉄 道 名 古 屋 市 46.4 250 { 愛 知 県 、 国 鉄 各40、 民 間7.9 (12社 ) そ の 他 臨 海 鉄 道 の 建 設 運 営 業高措置寺ニュータウ 未 定 48.7 150
l
愛間知 県 肌 春 日 弁 市3ム 住 宅 公 団 拡3、 民 ニ ュ ー タ ウ ン セ ン タ ー の 総 ンセンタ一関手量 (予定) 53.3の 予 定 合 整 備 車己仔幸長島レクリエ 捧 市 46.12 100 {三重県25、 紀 伊 長 島 町15、 民 間60 (8社 ) レ ク リ エ ー シ ョ ン 基 地 の 造 ー シ ョ ン 都 市 開 発 成 、 運 営 中 部 伊 勢 志 摩 開 発 名 古 屋 市 47.4 250 属 重 県 公 社 、 鳥 羽 市 公 社 各 肌 名 古 屋 商 工 会 ノ守一Jレ ロ ー ド の 沿 道 観 光 開 所2、 民 間78 (17社 ) 発 五T
局E東京カウンテイ 東 京 都 47.5 100 { 三 重 県 公 社10、 鳥 羽 市 公 社5、民間85 (7社 )"
'
南 鳥 羽 開 発 鳥 羽 市 47.8 250 { 三 重 県 公 社 、 鳥 羽 市 公 社 各10、 民 間80(5社 ) ゐ 大 阪 府 都 市 開 発 大 阪 市 40.12 2.000 {大阪府49、 民 間51 (5社 ) 流運通送セ ン タ ー の 造 成 運 営 、事 業 な ど ※ヰ目安コミュニティー 未 定 未 定 未 定 │兵間庫な県 、 三 田 市 、 三 日 市 農 協 、 住 宅 団 体 、 民 兵 庫 県 三 田 市 南 西 部 の ニ ュ 吉開野発セ熊野ンタ観ー光(仮開称発) ど を 予 定 ーコミュニティー建設、管理 奈 良 市 36.5 90 {奈良県30、 民 間70 (2社 ) 大 台 ケ 原 の 観 光 開 発 ※ 南 紀 大 島 観 光 開 発 来 定 未 定 未 定 │ 和 歌 山 県 、 串 本 町 、 国 鉄 、 交 通 公 社 、 民 間 な 海 洋 性 レ ジ ャ ー 基 地 の 開 発 (名称未定) ど で 検 討 中∞
大 山 観 光 開 発 鳥 取 市 36.1 80 {鳥取県6.4、関係市町村15.6、 民 間78 (20社 ) レ ジ ャ ー 用 地 の 取 得 、 ス キ 一 場 の 建 設 、 運 営 ヒ ル ゼ ン 観 光 川岡 上山村県 33.3 15 {岡山県16.6、 川 上 村8、 民 間75.4 (7社 ) レ ジ ャ ー 施 設 運 営 と 宅 地 開 発 水 島 臨 海 鉄 道 倉 敷 市 45.4 850 1岡17.6 (49"山 県11.8土)、 倉 敷 市35.3、 国 鉄35.3、 民 間 臨 海 鉄 道 の 運 営 ※ 広 島 西 部 流 通 セ ン 未 定 未 定 未 定 { 広 島 市 が 中 心 に な っ て 検 討 中 流 通 セ ン タ ー の 建 設 、 運 営 ター開発(名称未定) ※ 似 島 観 光 開 発 未 定 未 定 未 定 海 洋 性 レ ジ ャ ー 基 地 の 開 発 (名称未定) ※ 南 予 レ ク リ エ ー シ 松 山 市 48.5 250 {愛媛県35、 関 係 市 町 村10、 民 間55を 予 定 レ ジ ャ ー 基 地 の 土 地 取 得 、 ヨ ン 都 市 開 発 (予定) 造 成 な ど 博 多 港 開 発 福 岡 市 36.10 150 {福岡市50、 民 間50 (73社 ) 埋 め 立 て 地 の 造 成 、 分 餓 福 岡 地 下 街 開 発 福 岡 市 47.2 200 {福岡市20、 民 間80 福 岡 、 天 神 地 下 街 の 建 設 、 管 理 鹿 児 島 国 際 観 光 鹿 児 島 市 45.3 250 {鹿児島市20、 民 間72 (40社 ) 、 そ の 他 運 営土 地 売 貨 と 観 光 施 設 の 建 設 、 ※ 鹿 児 島 県 共 同 ト ラ 48.6 500 {鹿児島県10、 残 り 民 間 を 予 定 ト ラ ッ ク タ ー ミ ナJレの建寄生、 ッ ク タ ー ミ ナ ル (見込み) 運 営 ※ 沖 縄 リ ゾ ー ト 開 発 未 定 未 定 1.500ー:
1
縄 県 、 関 係 市 町 村 、 民 間 の 出 貨 を 予 定 、 機 国 際 的 リ ゾ ー ト ゾ ー ン の 関 (仮称) 2.000 は 未 定 事圭 て 注 ) ① ※ 印 は 準 備 ・ 計 画 中 の も の ② 調 査 対 象 は 工 業 、 都 市 、 観 光 な ど の 開 発 事 業 で 、 都 道 。 ④ 府 県 出、 市 町 村 が 出 資 し て い る ミ 開 発 第3 セ ク タ ー を に 絞 っ た ③ 原 則 と し て 昭 和30年 以 降 に 設 立 し た 株 式 会 社 方 式 に 絞 っ た 所 「 日 本 経 済 新 聞J1973年5月6日 号たい。
すなわち、 「第三セクターとは、公共部門と競争的市場機構との境界領域のみを 事業対象にして、公的リーダーシップのもとても、公私協同で資金形成とマネジメン
トを負担する株式会社形態の開発主体である。」と。
つ ま り 、 第 三 セ ク タ ー の 「 第 ー の 要 件 」 と し て 、 そ の 事 業 対 象 領 域 を 公 共 部 門
(Public Seetor)と民間部門 (Private Sector )との境界領域のみに限定、可能な 限り自治体の機能や権限を侵害する危険性をチェックし、また、競争的市場機構の スムーズな運営を妨害しないようゾーンの明確化を進めるわけである。 また「第二の要件」としてはいわゆる「公的リーダーシップJ(Publ i c 1 eadership を あ げ な け れ ば な ら な い 。 つ ま り 、 私 企 業 や 私 人 等 の 民 間 部 門 か ら も 資 金 形 成 や マネジメントの面から参加するわけであるから、第三セクターの経営原則には必然 的に「資本の論理」が作用し、「効率の原則」の貫徹される事業計画や運営方針が強 化される傾向をもつわけである。ところが、それでは何の為に第三セクターを設立 したのかという本来の意義がなくなってしまう。 そこで、その経営原則には、「自治の論理」が終始一貫して貫徹できるようにし、 「必要の原則」も充分配慮されうるような民主的な工夫が制度上必要となるという わけである。すなわち、地域住民がその設立や運営に積極的にかっ創造的に参画で きるような民主的システムが是非とも必要というわけである。 さらに、「第三の要件」として、第三セクターの財政的基礎と経営的基礎とを、い いわゆる第一セクター(公共部門)と第二セクター(民間部門)とが協同して負担 することが必要で、ある。第一セクターの出資形態には、国が、持別立法によって直 接的に出資するものと政府関係機関によって間接的に出資するもの、及び地方公共 団体が出資する三種のものがあるわけだが、いずれも財源不足の傾向にあり余り充 分なものとはいえない。 そこで、「公共主導プロジェクトへの民間参加」というかたちで、民間部門の資金 やマネジメントの活用策を図ろうというわけである。つまり、「アメリカの第三セク ターは、政府でも民間でもない独自の事業主体であり、民間の資産を寄付という方 (1司 法によって公共目的に転化する法的、社会的なシステムである。」というような「ア メリカ方式」ともいうべき方向で第三セクターの物質的基盤と経営的基盤を確立す るわけである。
-9-最後の「第四の要件」としては株式会社形態の開発主体をあげなければならない。 つ ま り 、 開 発 主 体 に は 従 来 、 主 導 的 に そ の 役 割 を 果 し て き た 私 企 業 (PrivateU・ nternehmung )や公企業 (OffentlicheUnternehmung)等 が あ る わ け で あ る が 、 第 三 セ ク タ ー は 、 法 的 形 式 的 に は 株 式 会 社 と い う 私 法 人 に 限 定 し て 、 公 社 ・ 公 団 ・ 財 団法人等公益法人は含めないことにするわけである。 注9. Alfred Marshall, Principl目。fE conomics: Introductory Volume.大塚金之助訳
,
r.
.
ーシャル経済学原理J106頁、佐藤出版部(大正八年四月L
10. 今井賢一 r日本の産業組織ー展望』現代経済研究会編「季刊現代経済恥6J 日本経済新 聞社 (1972年9月L
以下「今弁論文」と略記する。 11.降旗武彦『経営形態論』平井泰太郎編「経営学J膏林容院新社、 123頁(昭和40年1月ん 12. r,竹中論文J144頁。 13. 問、 143頁。 14. r今井鎗文J91頁-92頁。 15.南一郎 r独占資本の土地収奪のからくりー第三セクターの欺まん性と本質一』新日本出 版社「経済JN .. 107、195頁 (1973年3月L
以下「南論文」と略記する。 16. 問、 198頁。 17. r:砂川論文J33頁。3.
第三セクターの評価
第 三 セ ク タ ー (IndependentSector) に関する定義の仕方や内容が、いわゆる「第 三 セ ク タ ー 性 善 説 」 や 「 第 三 セ ク タ ー 性 悪 説 」 及 び 「 第 三 セ ク タ ー 必 要 悪 説 」 等 の 各 説 で あ た か も 「 百 花 斉 放 ・ 百 家 争 嶋 」 の か た ち で 相 異 る よ う に 、 そ の 意 義 や 功 罪 の把握の仕方や評価の仕方も基本的に相反するものが多い。 つまり、第三セクターの重点が、経済政策の基調変化に対応、して「経済開発から 社 会 開 発 」 へ 、 か っ そ の 形 態 が 「 民 間 主 導 プ ロ ジ ェ ク ト へ の 公 共 参 加 」 か ら 「 公 共 主 噂 プ ロ ジ ェ ク ト へ の 民 間 参 加 」 へ と 望 し い 方 向 に あ る の で 積 極 的 に 評 価 す べ き だ と す る 立 場 も あ れ ば 、 逆 に 、 第 三 セ ク タ ー は そ の 本 質 か ら し て 独 占 資 本 に 奉 仕 す る 。 睡 も の で あ り 、 か っ 、 自 治 を 破 壊 す る 「 か く れ 官 僚 機 構 」 で あ る か ら 住 民 や 自 治 体 の-10-敵であると把握する立場もあり、まさに、「百家争嶋」である。 前者の立場からは、公共事業分野に対する参加機会の拡大や民間資金導入の手段 として、かっ、民間だけでも公共だけでもできない事業の主体として第三セクター をいわゆる「性善説」的に評価するわけである。 このような「性善説」的な見方は公共サイドのものに強いが、例えば新全国総合 開発計画では、「大規模開発プロジェクトの事業主体については、資金の調達、事業 の実施等の面で効率的推進が図られるような組織とする必要がある。このため、た とえば、産業開発プロジェクト等においては、プロジェクトの中核的な事業の実施 主体として公共・民間の混合方式による新たな事業主体を創設して民間資金の導入 を図る方式、進出予定の民間企業が共同して設立した新会社による方式、これに民 間ディペロッパーの参加を求める方式等大規模開発プロジェクトの内容に適合した U却 方式を検討する
d
という具合に述べて、第三セクターを事業主体のいわば筆頭格と して評価している。 また、「公害カクサン」とか「インフレカクサン」とかと根底的に批判されている 日本列島改造論では、次のように第三セクターが積極的かっ具体的に高〈評価され て位置づけられている。すなわち、「地方開発にしても、大都市の改造にしても、民 間のカだけで取組める問題てもないが、政府のカだけでやろうとしてもできない。民 間の資金、技術、バイタリテイを税制や利子補給などによって上手に制御しながら 活用すれば、非常に大きなカを発揮することが期待できる。そのためには、まず政 府が自らの責任でやるべきことはなんであるかを明確にし、やるべきととはやらな ければならない。しかし、他のものは、公共性と収益性の兼合いに応じて政府、民 間の協力・協業を考えたり、民間にまかせて適切な制御と助成を行なう。このよう な多くの方式をうまく組合わせて、新しい官民協調路線を確立したい。わが国の地 域開発において、官民協同の第三セクターが積極的に活用され、その功罪も明らか になりつつある。最近では、大規模工業基地の建設の中心的な役割をになう大裂の 第三セクターもあらわれてきている。北海道東北開発公庫、脊森県、財界などの共 同出資によるむつ小川原開発株式会社が代表的なものであるし、近く、苫小牧東部 開発株式会社も設立されることになっている。志布志湾開発のために第三セクター を設立することも検討されている。大型の内陸工業団地や流通業務団地の造成をね らいにした第三セクターも誕生している。北海道東北開発公庫や岩手県などのほか-11-に三井、三菱、住友グループの民間デペロッパーの参加した岩手開発株式会社であ る。第三セクターは、資金の調逮とか、公共部門の意志をどう反映させるかなどの 面ではなお工夫を要するところも多いようである。しかし、乙れは注目すべき分野 信回 であり、注意深〈育てていきたい
d
というわけである。 後者の立場からは、第三セクターの本命とする公共性と収益性の融合は困難であ り、その経営自体も硬直的であり、従って、非効率的な事業主体とをってしまうと いうかたちで第三セクターを否定するいわゆる「性悪説」的に把援するわけである。 このような「性悪説」的な立場で第三セクターを否定する南一郎氏は、第一図で 示されるようにその欺輔性と本質を r70年代の日本国家独占資本主義は一方では、 日本全国土の領有体制をかためつつ、また一方ではその開発主体としてより欺満的 な 組 織 の 確 立 に の り だ し て き た 。 人 民 の 反 抗 が 強 ま れ ば 強 ま る ほ ど 独 占 資 本 は より欺輔的な手口を使うものである。それがいわゆる第三セクターといわれるもの 由。 であるd
と規定して、むつ小川原開発株式会社を例にとって具体的に説明している。 すなわち、「株主構成は、独占資本50パーセント、行政ベース50パーセント、いわゆ 留置 る半官半民方式といわれるものである・・・・・・。まさに経団連株式会社である4
と いうわけである。そして、さらに、「労働者、農民、一般市民の側からみれば、それ に使われている資金は、税金、年金など強制的に収奪された資金であり、あるいは 将来の不安にそなえて、そっとためた郵便貯金や銀行貯金などである。自分の金で 自分の土地を取り上げられて、生活環境が破壊されてゆくのである。これが第三セ (23) クターの本質的役割なのである4
と強調される。 また、同じく「性悪説」的立場をとる宮本憲一教授は「第三セクターがうごきだ してみると、それは資金と権力をかねそなえたブルドーザーであって、住民の自治 (24) をほりくずすものであることがはっきりしてきたd
として第三セクターによる「自 官自 治体消滅論」を展開される。 注18.羽仁五郎「都市の論理、歴史的条件.現代の闘争J606頁、 勤草書溜(1968年12月L
19.経済企画庁「新全国総合開発計画J73頁、大蔵省印刷局(昭和44年6月L
20.田中角栄「日本列島改造鎗」、 211頁-212頁、日刊工業新聞社. (昭和47年6月L
21. r商論文」、 195頁。 22.問、 195頁。-12-第 l図-12-第三セクタ一方式図
国 家 機 構 基本方針指示 地方公共団体 地 方 税 (財政投融資) 一般会計 (青森県) (一般会計) { 県 財 斗 」 憾1111
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第 三 セ ク タ ー カ (むつ小川原開発株式会社) .園風資・土地買収依頼由-ー・F・・ (むつ小川原開発公社) 要 請w
買 収 資 金23.問、 199頁。 24.宮本憲一「地域開発はこれでよいか」、 206頁、岩波書底、 (1973年1月)。 25.同、 224頁。
4.
意 義 と 問 題 点
すでに述べたように、「第三セクター性普説」と「第三セクター性悪説」とでは根 本的に相反する評価が提起きれるわけであるが、両説を批判的に吟味しながら第三 セクターの意義と問題点を総括してみると次のとおりとなる。A.
意義
すなわち、その意義を一言でいえば、第三セクターには、開発主体としての現実 的必要性と利便性があるということであるが、その意味するところは次の四点であ る。 第一点は、第三セクターによってはじめて公・私企業のメリットの結合化の可能 性が現実のものになるということである。 つまり、資金の形成力と事業管理の効率性の両面でメリットがあるというわけで ある。資金の形成力は公・私混合出資によって倍化されうるし、また、マネジメン トの面では、民間部門の能率性や創意性と、公共部門の計画性とが結合し、いわゆ る第一セクターと第二セクターのメリットの結合による総合的計画管理のメリット が組織化されうる可能性が現実的なものになるというわけである。 第二点は、開発主体としての第一セクターや第二セクターのデメリットに対する 「歯止め効果」や「是正効果」が第三セクターには期待されうるということである。 つまり、第一セクターにおける縦割り行政や集権的計画のいわゆる「官僚」的弊 害 を 是 正 す る 機 能 と 、 第 二 セ ク タ ー に お け る 大 企 業 中 心 の 乱 開 発 や ス プ ロ ー ル 的 立地への歯止め機能が期待でき、いわば「現代の政策の貧困」ともいうべき官僚性 や独占企業のデメリットへの中和剤的機能が第三セクターに期待できるというわけ である。 第三点、は、労働市場における労働組合や流通機構における生活協同組合が独占企 業 に 対 す る 「 措 抗 力J (Counter Vai 1 i ng Power )となっているような機能や役割 が地域開発部門において第三セクターに期待されうるということである。つまり、「ある売手が独占カをもっており、その結果として独占力の報酬を得てい るという事実は、同時に、彼の商売の相手になる者の側に独占力による掠奪から自 らを守ろうとする力を作り出す。彼らは、そうすることによって、その相手の市場 支配カの分け前にあずかるという形によって、一つの報酬を得ることにもなる。か 白骨 くして一つの市場支配力は、それを支配する他のカを組織化する動機を作り出す
4
というようなかたちで、地域開発や産業開発の部門において形成されがちな独占資 本や官僚制等富や権力の集中傾向に対抗する力が第三セクターで育成されうるとい うわけである。 そして、「このように市場の一つの側に力があると、これに対して他の側は措抗力 信司 を使用することが必要となり、かっ、その結果、何がしかの効果を得るのである4
というわけで「競争」にとって代わる有効な調節作用をするものとしての第三セク ターの意義が認められることになる。 第四点は、第二点であげた第三セクターの意義のー側面ともいうべきものである が、「地域の主人公は住民である4
とか「地域開発は人間開発である4
とかいわれる ように地域住民を主体とし、その志向する開発方向や要望・欲求に密接に対応するかた ちで第三セクターの事業計画や運営がなされうるということである。勿論、第一セク ターや第二セクターも共同ても参画するわけであるから第三セクターは、「国家独占資 本 主 義 の 開 発 主 体 と し て の 欺 繭 的 な 組 織 」 や 「 か く れ 官 僚 機 構 」 と な る 危 険 性 が 多 分にあるわけであるが、しかし、これはいってみれば「両刃の剣」的な存在であり、 そうなるかならないかはその地域の住民や自治体の主体的な意欲と努力にかかって いるのではないだろうか。 つ ま り 、 現 代 経 済 社 会 の 基 本 動 向 と し て 把 握 さ れ る 高 度 大 衆 観 光 化 や 都 市 化 及 び 高 度 情 報 社 会 化 の 波 に 、 地 域 住 民 の 立 場 に 立 っ て 、 ダ イ ナ ミ ッ ク に 対 応 す る 方 向 で 住宅政策・交通政策・流通政策・文化政策等の地域開発政策が主体的に展開されう るというわけである。B.
問題点
ところが、以上のような四点にわたる意義がみとめられるにもかかわらず、第三 セクターには次のような二点にわたる重大かっ困難な問題がある。 第一点は、第一セクター(
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) の 中 で は 都 道 府 県 市 町 村 等 地 域 住 民 の生活に直接的かっ総体としてかかわりをもっ地方公共団体の自治体機能が第三セ 戸 b 唱 ・ 4クターによって侵害される可能性があるということである。 つまり、本来は自治体の根幹事業であるべき地域開発の計画策定や事業実施の権 限や役割が第三セクターに移設されることによって、地方自治の意義や役割が弱く なってしまい、ついには「自治体消滅」や「自治体自滅」ということになりかねな いというわけである。 確かに、地方公共団体も直接出資や経営参加というかたちで第三セクターの設立 や運営に不可欠の役割を果すとはいえ、安閑としてその本来的に自治体の権限に属 する根幹事業までも移譲してしまうと、住民の参加や選択する権利が制限されて、 地方自治が侵害される可能性が現実のものとなる。 第二点は、一言でいえば、議のための開発主体かという問題であるが、第三セク ターが「新全総」や「日本列島改造論」で積極的に評価されていることからも推察 されるように、結局は、いわゆる「エコノミック・アニマル」や「政治屋」のため のものになりはしないかということである。 つまり、「新金総では開発の主体として、公私混合の第三セクターや民間資本の導 入を考えている。田中構想では、この民間デペロッパーや民間資金の活用にカ点が おかれている。これは先述のように、国土開発を産業開発として考えているためで ある。またこの案は、自民党にとっては、スポンサーたる財界と栗田の管理者たる 地方有力者を同時に満足させる一石二鳥案だといわれる。すなわち、財界には国土 開発という新しい投資先を与える。これによって浮く財政資金を、地方開発として Q8I 地方有力者に散布するというのである
4
というわけで、その地域の自然環境や精神 風土の豊かさという文化的人間的価値のあるものを、いわゆる「資本の論理」や「効 率の原則」の犠牲にされて破壊されかねないということである。 a:26. J.K.Galbraith. American Capitalism: The百 回ryof Countervailing Power. 1951.藤 瀬五郎訳r独占カと槍抗力J.伊東・相良編「変貌する資本主義J147頁 。 平 凡 社 ( 昭 和 42年6月L
27.問、 148頁。 2渇.宮本憲一「地域開発はこれでよいかJ206頁 岩 波 書 唐 (1973年 1月L
-16
ー5.
政策方向
「公私共同企業は、ミックスト・エコノミーにおいては、資本主義経済における よりも、大きな意義をもってくる。たとえば、インドでは、公私共同企業にたいし 大なる関心がよせられている。インドについて研究する場合、注意を要するのは、 低開発国の公私共同企業は、資本主義経済内部のそれとちがったものをもっている ことと、低開発国の公私共同企業においては、先進資本主義国と低開発固とのあい だの国際的公私共同企業が、重要な地位を占めていることであり、この点で、特別 (29) の分析を必要とするのである4
といわれるように、第三七クターの政策方向を明か にするためには、それと「経済秩序J (W i rtschaftsordnung )とのかかわりをまず 理解する必要があるというわけである。 つまり、先進国たると開発途上国たるを問わず、混合経済体制 (MixedEconomy) においては、第三セクターの機能や役割が大きな意義をもってくるというわけであ る。 例えば、第三セクターを独立セクター (IndependentSector) とよんでいるアメ リカでは、「近年、公共的ニーズの高度化、多様化にともなって、教育、医療、技術 開発の先端的な分野などを中心に第三セクターの目ざましい活綴がみられるように 目 。 なり、第三セクターの役割を、ふたたび期待する議論がおこってきたd
といわれる ように、第三セクターの機能や役割が高く評価される傾向にある。ま た 、 第 三 セ ク タ ー を 混 合 経 済 会 社 (Societ詞, Economie Mixte )とよんでいる フランスにおいては、その特徴は次のように四点にわたってまとめられながら位置 づけられている。 つまり、「混合経済会社の基本的な特徴は、まず、第一に、その名称が示すように、 混合経済におけるひとつの機構として位置づけられている。第二に、公共機闘が、 法令によって介入していることであり、公共団体が単に株主として参加しているだ けでは、混合経済会社とはいわない。第三に、地域開発のようなプロジェクトであ れば、国レベルの委員会、全体計画に関する各省協議会、地域レベルの連絡会議、 各種調査機関、関連事業実施機関、建設運営機関などの事業主体の関係が明確であ り、混合経済会社は、このような全体のシステムのひとつの重要な構成要素で、はあ るが、対象事業の範囲が限定されている。第四は、混合経済会社に出資した民間企
-17-担。 業は、事実上、優先的に受注をうけることができる
4
という具合に、あるべき混合 経済体制を形成する重要な契機として第三セクターが位置づけられているわけであ る。 以上のようにアメリカやフランスにおける第三セクターの動向や評価をレビュー してみたうえで結論づけられることは、混合経済体制(MixedEconomy)という経済 秩 序 (Wi rtschaftsordnung )を志向するものにとっては、第三セクターは不可欠で カつ重要な意義をもっ開発主体であるということである。 従って、混合経済体制的な政策実践を展開しようとするものにとっては、開発主 体としての第三セクターの機能や役割は基本的に重要な意義をもっているわけであ るが、そうでないものにとっては、先述したような「性悪説」的なものでしかなく なるわけである。 注29.竹 中 飽 縫r公企業J,平井泰太郎編「経営学J144頁.膏林容院新社{昭和40年1月L
30. r:砂 川 論 文J, 33頁。 31.岡, 33頁。6
.
結 語 ー 今 後 の 課 題 一
開発主体としての第三セクターについて、その定義や意義及び問題点について、 私見を交えながら総括的に述べてきたが、残された課題は多い。 まず、第一に、いわゆる「第三セクター性善説」や「第三セクター性悪説」につ いては、その定義や評価については一応説得的なレベルまで触れてあるが、いわゆ る「第三セクター必要悪説」については、その評価や政策方向についての展開が不 充分だということである。 つまり、第三セクターの「利用・改造・消滅」という弁証法的パターンでの政策 方向を提起すべきだとする「必要悪説」の論理展開が未だ示されてないというわけ である。 第二に、アメリカやフランス等先進国における第三セクターと後進国におけるそ れとでは、その意義内容や問題点も大部相違するものがあるが、その比較対照的な 考察を次の機会に譲ったということである。-18
ーつ ま り 、 資 本 主 義 経 済 と 混 合 経 済 と に お け る 第 三 セ ク タ ー の 機 能 や 役 割 の 相 違 点 や、先進国と後進国とにおける相違点等についての批判的な吟味は、他日に期待し たいというわけである。
策三に、開発主体には第三セクター以外にも、第一セクター (PublicSecter )に 属 す る 自 治 体 や 公 企 業 (Offentliche Unternehmung )、第二セクター (PrivateSec-tor)に属する私企業 (PrivateUnternehmung )等があって、地域開発や産業開発 の商で中核的な役割を果しているわけであるが、その意義や問題点及び政策方向に 関する政治経済学的アプローチは今後の課題としなければならないということであ る。 特 に 、 公 企 業 と 第 三 セ ク タ ー と の か か わ り に つ い て は 、 ド イ ツ や ア メ リ カ で の 歴 史 的 動 向 に み ら れ る よ う に 、 い わ ゆ る ト レ ー ド ・ オ フ 的 な あ る 種 の 興 味 あ る 関 係 が 把 握 さ れ る わ け で あ る が 、 わ が 国 に お け る 公 企 業 と 第 三 セ ク タ ー と の か か わ り に 果 してこのような関係が存在するのかどうかという点に関する考察は次の機会に譲ら なければならない。 白 目