• 検索結果がありません。

「東洋医学こぼれ話」 - 東西融合のコンセンサス成熟をめざして -

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "「東洋医学こぼれ話」 - 東西融合のコンセンサス成熟をめざして -"

Copied!
1
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

伝統医療看護連携研究,第 2 巻第 1 号,pp5(2020) 5 2020 年早春、学会の話をまとめはじめたのと同時期に、 前年、中国武漢市で発生したコロナウイルスの変形種 (COVID19)による感染が一気に世界中に広まり多くの死 亡者、感染者を出す結果となった。東京オリンピックとい う大きな陽(よう)の話題を、もっと大きな陰(いん)が呑 み込んでしまうという結果になってしまい、今もまだ現 在進行形である。以前にもサーズ、マーズのニュースがあ ったこともまだ記憶に新しいところだが、我が国は、周知 の通り今回の騒動のみならず、シルクロード、遣隋使、遣 唐使などの言葉に代表される通り、昔から良きことにし ろ、悪きことにしろ、大陸(中国)の影響を大きく受け、そ の関係には奥深いものがあるのは事実だ。 筆者の祖母が元気だった頃、毎年1月の七草の時期に なると『七草叩け 唐土の鳥の 渡らぬ先に 七草叩け』 とつぶやきながら七草を包丁でたたいていた。これは宮 城県で歌われていた歌だったということは後になって分 かったが、標準的には『七草なずな 唐土の鳥が 日本の 国に 渡らぬ先に すととんとんとん』という内容のよ うだ。歌の意味を調べていくと、種々解釈はあるようだが 『毎年この時期になると、何か得体のしれない病が中国 からやってくる。そんな得体のしれない病がやってくる 前に負けないために、この時期に用意できる七草を食べ 丈夫な身体にしておこう』とういう解釈である内容にた どり着いた。そして、この得体のしれない病というのは 『インフルエンザ』ではないかと考えられていたのであ る。いずれにしろ、このこぼればなしの始まりとなった七 草の歌も冒頭で綴ったように大陸との関わり合い、影響 の中から生れたものであった。 東洋医学は大陸(中国)を起源とし、中国医学として育 まれ、それが日本に伝来し漢方鍼灸医学として独自の進 化を遂げてきた。明治時代に入り西洋医学を学んだ者の みに医師の資格を与えることとし、その時点で漢方鍼灸 医学そのものは衰退を余儀なくされた。しかし長い時間 をかけ、ツボの名称と位置は中医学と同じものながら、我 が国独自の漢方鍼灸医学は日本人の体質に合うように、 鍼を工夫し湯液治療も改善してきた。そうして現在、我が 国の漢方鍼灸医学と中医学は、再会を果たし東洋医学と して発展をしているところである。東洋医学史に関して は、現在まで高名な先人達により詳しい研究がなされ、そ の成果が教科書、或いは多くの著書として残されている ところだが、やはり先に進んでいくためには、当学会に於 いても、この内容に関し理解をいただくことが必要と考 え、今回ご紹介させていただくこととした。鳥という表現 がトーテムを意味するという事由を探って行き、一見こ の全く関係のないと思われる話(こぼれ話)の中から、大 陸と日本の医療の関わり、その先にあったもの、しいては 本学会のテーマでもある今後の看護(西洋医学)と伝統医 療の連携の発展という目指すものに繋げ、できるだけご 理解いただきやすくお伝えしたいという旨を意識し、こ れらについて考察を加えてみた。

学術大会長講演

東洋医学こぼれ話

- 東西融合のコンセンサス、成熟を目指して -

亀井 啓

中庸堂亀井接骨鍼灸治療院 院長

参照

関連したドキュメント

医師の臨床研修については、医療法等の一部を改正する法律(平成 12 年法律第 141 号。以下 「改正法」という。 )による医師法(昭和 23

向老期に分けられる。成人看護学では第二次性徴の出現がみられる思春期を含めず 18 歳前後から

2012年11月、再審査期間(新有効成分では 8 年)を 終了した薬剤については、日本医学会加盟の学会の

在宅医療の充実②(24年診療報酬改定)

2020年 2月 3日 国立大学法人長岡技術科学大学と、 防災・減災に関する共同研究プロジェクトの 設立に向けた包括連携協定を締結. 2020年

<第二部:海と街のくらしを学ぶお話>.

2020年東京オリンピック・パラリンピックのライフガードに、全国のライフセーバーが携わることになります。そ

1990 年 10 月 3 日、ドイツ連邦共和国(旧西 独)にドイツ民主共和国(旧東独)が編入され ることで、冷戦下で東西に分割されていたドイ