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<序>陣内正敬先生を悼んで

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Academic year: 2021

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(1)

<序>陣内正敬先生を悼んで

著者

高畑 由起夫

雑誌名

総合政策研究

44

発行年

2013-10-30

URL

http://hdl.handle.net/10236/11395

(2)

2012年10月6日に陣内正敬先生がお亡くなりになって、1年が経ちました。 一昨年夏、陣内先生からお話があるということで、お会いすると、「実は、重い病にかかったので、 大学を休職したい」という御相談でした。ご本人にとって晴天の霹靂であった事実を、しかし、淡々と 語られていたことを覚えております。 その次の春学期、休職中の御自宅にお見舞いしたところ、治療薬の副作用等が厳しいことなどうかが いながらも、思いのほかお元気なことに安堵しました。また、その後、薬もお身体にあったものが見つ かり、体調も回復してきたので秋学期は少し授業もしてみたいともお聞きしておりました。しかしなが ら、やがて病状が急変され、訃報に接することになってしまったのです。 さて、このたび総合政策学部の本田先生、細見先生、鎌田先生ならびに言語コミュニケーション研究 科の森本先生等のご尽力で、陣内先生を偲んで『総合政策研究』に追悼記念号を刊行する運びとなりまし た。ここにあらためて陣内先生の総合政策学部へのご貢献を讃えるとともに、先生とともに過ごした総 合政策学部黎明期の日々を振り返ってみたいと思います。 ご存じのように、関西学院大学総合政策学部は1995年4月に誕生しました。人と人、そして人と自然 の共生をめざす、まったく新しいコンセプトの学部として、多様な分野の先生方がそれぞれの志をいだ いて集まりました。陣内先生もそのお一人でした。 今、学部の創設期をあらためて振り返ってみれば、私たちはここ神戸三田キャンパスという新しい学 びの場で、教える者と学ぶ者、すべて同僚や師弟の枠を越え、いわば同士として過ごしてきました。陣 内先生も同じ思いであったと思います。そこには、荒れ地を開き、新たな学び舎を建て、それまでと異 なる新鮮な思いで学びに向かい合う、喜びと励みの日々がありました。 その中にあって、私どもは陣内先生から、その深い学識と、またいつも優しさをたたえた笑顔で励ま されてきました。陣内先生は1977年九州大学理学部生物学科を御卒業後、言語学専攻に入学され、九州 大助教授を経て、こちらの総合政策学部に赴任されました。理系から文系へ、そしてさらに総合政策 へ、先生のご経歴はある意味、私どもの学部そのものを象徴しているかのようです。 その間、御専門の講義を始め、留学生の方々への日本語教育での重責をこなされながら、国立国語研 究所の外来語委員会や社会言語科学会理事等の要職を歴任されるとともに、『外来語の社会言語学』等の 多くの業績をあげてこられました。 2009年からは言語コミュニケーション文化研究科にも所属され、関西学院大学全体の日本語教育の要

陣内正敬先生を悼んで

高 畑 由 起 夫

総合政策学部長

(3)

として働くとともに、本来の専門分野の御研究にも専念できる機会が訪れました。まさに、その時、突 然の病にて58歳の若さで御逝去されたこと、研究者として断腸の思いだっただろうと察するほかありま せん。 この特集号では、多くの皆様方からの玉稿をいただきました。先生の教育・研究についての思いが、 多くの方々に受け継がれていることをあらためてかみしめるとともに、陣内先生には彼岸から教え子・ 後輩の皆様の活躍、そして総合政策学部の行く末を見守っていただきたいと願う次第です。

参照

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