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2)第127回ニューガラスフォーラム若手懇見学会参加報告

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Academic year: 2021

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1.はじめに 2017年7月7日に NGF 若手懇見学会が静岡 県の浜松ホトニクスで行われた。今回は磐田市 の豊岡製作所及び浜松市の中央研究所の2ヶ所 の見学が企画された。短時間ではあったが非常 に高い技術力と幅広い分野に提供されている製 品等を拝見することができたので内容について 報告する。 2.見学会 午前は豊岡製作所にて光電子倍増管の製造工 程及び関連製品の展示を見学させて頂いた。電 子管事業部では高感度・高速応答などの特徴を 持つ光センサーの生産,開発を進めており世界 シェアの9割を占めている。展示室ではカミオ カンデに使用された物と同サイズの光電子倍増 管を見ることができた。直径50㎝と世界最大 スケールとなっており主に宇宙研究や物理学実 験などに用いられている。一方で世界最小の増 倍管についても近年開発されており半導体加工 技術を使用し数ミリの物が実現されている。ハ ンディータイプの医療計測器や環境計測器など の用途として今後の活用が期待されている。 また PET(がん検診)技術などの医療分野 や石油探査用など様々な応用例についても展示 がされていた。 続いて光電子増倍管の製造工程について見学 した。工程は化学処理(洗浄)→蒸着→電極組 立→電極挿入封止→排気→仕上げ から成って いる。化学処理工程では構成される全ての部品 の洗浄を行っていた。バルブであれば洗剤・純 水での洗浄+エアブロー,金属部品では超音波 洗浄+真空ガス抜きなどあらゆる異物の除去を 徹底されていた。蒸着工程は増倍部の金属にア ンチモンを薄膜として形成させ次工程で電極の 組立てが行われている。作業はピンセット等を AGC techno glass technology Cennter

Go Kawade

Report on the 127 th Tour New Glass Forum young conference

川 出

AGC テクノグラス(株)技術センター

第127回 ニューガラスフォーラム若手懇 見学会

参加報告

ニューガラス関連学会

〒421―0302 静岡県榛原郡吉田町川尻3583―5 TEL 0548―32―8640 FAX 0548―32―9602 E­mail : gou―kawade@agc.com 写真1 豊岡製作所 43

(2)

用いた繊細な作業で少量多品種且つ高スペック 品に対応するため手作業で組立をされていた。 ガラスバルブに電極を挿入した後はガスバー ナーによる封止作業があり作業員の方の熟練の 技を披露して頂いた。真空処理後に内部にアル カリ金属を気化させることで光電面を生成させ ていた。検出する光の種類等により金属の配分 などの組み合わせを調整しているとのことであ った。 午後からは中央研究所に場所を移し見学を行 った。高感度カメラのデモンストレーションが 展示されていた。これはイメージインテンシフ ァイアにより微弱な発光体を強い光へ増倍し高 感度カメラで撮像するシステムである。光子1 つずつを検出できる能力があり葉の光合成途中 段階で出る微弱光子を実際に見ることができ た。この技術は水の検査に応用したいとのこと で,水の生物毒性による発光量の違いを検出す ることで工場の排水や鉱山の排水の検査へ使え ないか期待されている。次にレーザー関連事業 について紹介頂いた。エネルギー問題解決へ向 けた取り組みであるレーザー核融合の研究を発 端とし半導体レーザーを主体とした高変換効 率,高出力を達成できるレーザーの開発を追及 されている。高出力半導体レーザーは既にレー ザー加工等の応用製品を製造している。また中 赤外に発振波長をもつ量子カスケードレーザー では任意のガスの微量計測が可能であり環境ガ ス計測用として応用されてきているとのことで あった。 また医療の面では時間分解分光技術の研究が 進められている。可視・近赤外域波長を使った 高い生体透過性を利用した生体イメージングで は組織中の酸素化ヘモグロビン,脱酸素化ヘモ グロビンの量 が わ か り 血 液 の 状 態 を 把 握 で き,3次元画像を入手することで得た拡散光ト モグラフィは乳癌検査へ応用が可能,今後の診 断技術として期待されている。 3.講演会 最後に材料研究室 藤原氏から「浜松ホトニ クスが進めるナノホトニクスの研究開発事例紹 介」について近接場光による波長変換技術,有 機分子によるフォトニック結晶作製技術,面発 光型フォトニック結晶レーザーを事例に講演を 頂いた。フォトニック結晶層を形成した半導体 面発光レーザー作製を実現され製品に近い段階 まで開発が進んでいるということで今後の展開 が非常に期待されている。 4.最後に 今回,「ノーベル賞を支えた技術とそ の 活 力」と題し見学させて頂いた。計測,医療,バ イオ等幅広い分野への応用事例を見ることがで き,その基盤となる技術力の高さを感じること ができた。社長のメッセージには「世の中にま だないものをつくろうとする会社なのです」と 写真2 中央研究所前にて 写真3 講演会の様子 44

(3)

いうコメントがある。まだないものを目指し, できるはずがないと思われている技術の開発が

新たな価値を見出すという理念がこの技術を生 み出す基盤になっていると感じた。

45 NEW GLASS Vol.32 No.122 2017

参照

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