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検診車専用電動アシスト車イスの試作開発

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Academic year: 2021

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原稿受理 平成31年2月28日 Received February 28,2019

システム生体工学科(Department of Systems Life Engineering)

解説・総説

検診車専用電動アシスト車イスの試作開発

朱赤

Development of Electrical Powered Assistive Wheelchair for Medical

Examination Bus †

Chi Zhu

In mountainous region, medical examination bus is often used for medical examinations of the elderly, especially for the ultra-elderly who are usually the users of wheelchair. A slop between the floor and the bus entrance is necessary to let the users of the wheelchairs enter into the bus, in which, the gradient of the slop is as high as 17 degree in some cases. To make the wheelchair run into the bus, the caregivers or the examination staffs have to exert all of their forces to push and/or pull the wheelchair. In order to alleviate the burden of the caregivers or the staffs, in this research we are developing an electric powered assistive wheelchair for examination bus. We designed the wheelchair chassis, developed its control system and HMI (human-machine interface), and conducted the experiments. The experimental results show that the caregiver’s power is reduced by 72% on a 17 degree slope.

Key words:Medical examination bus, Wheelchair, Power Assistance, 1 はじめに 介護施設での巡回健診では検診車が用いられる.この 健診では,下肢が不自由な方や高齢者は X 線撮影用の車 いすに乗って検診車内に入り検査を行う.検診車内に乗 り込む際には,17 度程度の傾斜があるスロープを上る. このとき,1 人の介護者が車いすを押し,もう 1 人の介 護者が車内から車いすを引き上げることでスロープを上 る(図1).そのため,介護者に大きな負担を強いり,作 業効率も悪くなっている.そこで本研究では,介護者の 負担を軽減し,作業効率の改善を図るため電動アシスト 機能付の検診車用車いすの開発を行う. 2 研究概要 本研究では,検診車を用いた健診での介護者の負担軽 減と作業効率の改善を行うため,検診車用電動車いすの 駆動機構と操作部分の設計,制御装置の開発,動作のテ ストを行った.図2に設計した車いすの外形を示す. 検診を行う際には車いすを撮影位置に移動させる必要 があるが,検診車内の構造は図3の様に狭くなっており 移動が困難である.したがって,検診車用車いすは全て 図1 検診車への乗り込み の方角への進行または回転ができるような全方向移動機 能が必要になる.そのため,本研究室では車いすの後輪 駆動部にアクティブ自在キャスタを用いて,全方向移動 機能を設計した.また,後輪をインホイールモータにす ることでアシストを行う. 車いすの操作の検出はリニアポテンショメータを用い

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図2 検診車用電動車いすの外形 図3 検診車内の構造 図4 後輪キャスタのロック機構 ることでコストを抑えた. 3 駆動部について 先に述べたように,設計した車いすのすべての車輪は 自在キャスタで,後輪は電動モータを使用している.こ れにより,車いすは全方向に移動が可能で,狭い検診車 内での検査を不自由なく行うことができる.しかし,す べての車輪が自在キャスタであるため,スロープ上での アシスト時に左右方向に動いてスロープから転落してし まう危険性があった.そのため,検診車内で全方向移動 が必要なとき以外では,後輪のアクティブ自在キャスタ を機械的にロックする仕様とした(図4).これにより, スロープ上で左右に力が働いた場合でも,アシストが左 右方向に働くことはなくなり転落の危険をなくすことが 可能となる. 4 操作部と制御基板について 車いすの操作部(図5)にはスプリングとリニアポテ ンショメータで構成された安価な力検出機構を用いてお り,介護者の操作力を検出している.これにより,介護 図5 操作部 図6 制御基板 者の動きに沿ったアシストを可能としている. インホイールモータ,リニアポテンショメータ,電源 の制御を行う制御基板の設計と作成を行った(図6).制 御基板は高電圧部分と低電圧部分で電気的に隔離され, マイコンや素子の破損を防いでいる. 5 動作テストと実験結果 動作テストでは平面時での走行と,スロープを再現し た坂(図7)での上り下りの走行を行った.その際に, 車いすに介護者が加えた力を力センサで読み取り,計測 を行った.また,車いすには体重が 56kg の者が乗車し, それを介護者 1 人が後ろから押して登坂した.実験結果 を図8,図9に示す.グラフでは,パワーアシストを行 っている場合では介護者の加える力が減少している.特 に,坂での結果は最大で 7 割ほど押す力が減少しており, 十分にアシストが行われていた. 図7 坂でのテストの様子

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図8 平面―テスト結果 図9 坂―テスト結果 6 今後の展望 動作テストを行い,スロープ上でのアシストを行うこ とを確認できた.これからは,実用化に向け介護者の動 きにより沿った制御を行っていく.

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参照

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