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当院における胆嚢摘出術の現況

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Academic year: 2021

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79  27.総胆管ドレナージチューブの開発とその手技     (至誠会第二病院外科)       戸田 博之・梁  英樹・鈴木  寧・       藤間  泰・吉田 一成・菅野祐子  我々は総胆管結石症に対して,総胆管切開後のT チューブ留置法に代わり,RTBDチューブを用いた逆 行性経回的胆道ドレナージ法を行い,その有用性を, ①安定したドレナージが得られる,②胆道の変形がな い,③遺残結石への対処が容易,と報告してきた.そ の後,症例を重ね,同手技に適したチューブの開発を 進め,その試作品の試用を行っている.今回は,新 チューブおよびそれを用いた手技の実際について報告 した.  28.胆石イレウスの1例     (志村胃腸科外科病院)   河野 四四・       太田代下半・太田代紀子・志村  巌  症例は86歳,女性,腹満および嘔吐を主訴に近医受 診.腸閉塞症の診断にて転院となった.腹部単純X線

写真および腹部超音波検査にて小腸ガス像と

pneumobiliaを認めた.注腸X線検査では結腸,直腸 に明らかな病変を認めず,下部小腸に腸管内結石様陰 影を認めた.以上より胆石イレウスを疑い開腹したと ころ,回腸終末部付近に直径3cm大の硬い異物が嵌頓 していた.異物はコ系石であった.全身状態不良のた め異物摘出術のみを施行した.術後ERCを施行,胆嚢 十二指腸痩を確認しえた.胆石イレウスは比較的稀な 疾患であるが,近年胆石保有率は増加傾向にあり,胆 石イレウスの発生も増加するものと思われ腸閉塞の一 因として考慮すべきものと考える.  29.早期胆嚢癌を含む胆嚢内小隆起性病変切除例の 検討     (中山記念胃腸科病院外科)       竹並 和之・林  恒男・田中 精一・       有賀  淳・今里 雅之  1985年6月より1992年12月までに当院で経験した胆 嚢内小隆起性病変切除例は11例あり,うち2例に深達 度mの高分化型腺癌を認めた.残りの9例はいずれも cholesterol polypであった.胆嚢癌の1例は胆石合併 例で,腹部エコーにて初診時最大径28mmあり悪性が 強く疑われ手術を施行した.もう1例は58ヵ月の経過 観察後に腫瘍の増大(4mm→12mm),形状の変化(平 滑→顯粒状)を認め手術を行った.合流異常はみられ なかった.胆i嚢内野隆起性病変は経時的な観察が重要 であり,大きさ,形状等に変化が認められた症例では 積極的な手術の必要性があると思われた.  30.肥大型心筋症を伴った総胆管結石症の1例     (社会保険城東病院)    佐上 俊和・       佐藤 裕一・葉梨 智子・北畠 滋郎  症例は71歳男性,主訴は右季肋部痛,黄疸,既往歴 として肥大型心筋症,心房細動,陳旧性心筋梗塞あり. 1992年10月4日右季肋部痛出現,痺痛は徐々に増強, 5日来院し,入院となった.精査にて総胆管結石が認 められた.心機能の再評価を行ったところ,心エコー にて著しい心室中隔の肥厚はあるが,左室流出路の圧 較差はほとんどなく,左室収縮能は概ね良好であった. 術中血圧,脈拍の大きな変動もなく胆嚢摘出術,総胆 管切開切石,Tチューブドレナージ術を施行した.術 後経過は良好で12月12日退院した.肥大型心筋症は, 術中に心停止を起こす危険性があり,時として麻酔管 理が困難に陥る疾患である.術中はもとより術前,術 後にわたって心収縮力を一定の範囲内に保つことが重 要である.

 31.ERCPにおけるcomputed radiographyの有

用性について     (東女医科大成人医学センター,        青山病院消化器内科)       石黒 久貴・秋本真寿美・黒川  香・       新見 晶子・栗原  毅・前田  淳・       重本 六男・山下 克子・横山  泉  我々は,ERCPを行うに際して, computed radiog− raphy(以下CR)を用い,その有用性について検討し た.青山病院ではFCR7000, TDISを用い消化器系レ ントゲン検査を行っている.CRでは,画像情報のコン ピューター処理が可能である.ERCPにおいて,胆嚢 小隆起性病変や,胆嚢腺筋腫症の診断に際し,階調や 周波数のパラメーターを変化させることにより,隆起 病変の立ち上がりや,RS洞を鮮明化することができ た.CRは,画像情報のコンピューター処理による診断 能力の向上や,画像の記録保持,被爆線量の低減化, 省力化などに有用であると考えられた.  32.当院における胆嚢摘出術の現況     (所沢胃腸病院)       李  栄泰・江原  寛・佐々木一元  最近,腹腔鏡を用いて胆嚢を摘出する外科手術が, 日本においても急速に普及しつつある.手術侵襲と言 う点において,腹腔鏡下胆嚢摘出術は明らかに,これ までの開腹胆嚢摘出術よりはるかに優っている.  我々の施設では,1992年4月から,この手術を開始 一1073一

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80 し,現在まで19例を経験し,良好な成績を得ている. 現時点での我々の施設における適応,手技,成績を報 告する。  33.総胆管hyperplastic polypの1例     (筑波胃腸病院)

      日高 真・大橋正樹・鈴木修司

 総胆管の良性腫瘍は稀であり,現在まで本邦では, 37例の報告しかない.内,hyperplasiaは12例である. 今回,polyp状を呈したhyperplasiaの1例を経験し たので報告する.  症例は64歳の女性.5年ほど前から,右季肋部痛, 背部痛が出現,他院にて異常ないといわれてぎた,血 液生化学データでは,軽度の糖尿病とエラスタ一槍1 の軽度上昇が認められるのみで,他には異常はなかっ た.ERCPにて,下部胆管に,逆U字型の陰影欠損を 認めたため,下部胆管の腫瘍と診断し,全胃幽門輪温 存膵頭十二指腸切除術を施行した.現在,症状も消失 し,経過は良好である.  原因不明の右季肋部痛背部痛には胆管の直接造影検 査が必要と考えられる.また,胆管腫瘍は悪性が否定 できないかぎり,膵頭十二指腸切除が望ましいと考え られる.  34.特異な画像所見を呈した黄色肉芽腫性胆嚢炎の 1切除例     (社会保険山梨病院外科,*同病理)       木暮 道夫。植竹 正紀。飯室 勇二・       草野  佐・小澤 俊総・矢川 彰治・       野方  尚・小俣 好作*

 黄色肉芽腫性胆嚢炎xanthogranulomatous

cholecystitis(以下XGCと略)は,胆嚢炎の一形態だ が,腫瘤を形成すると胆嚢癌との鑑別が困難であると されている.我々は,肝被膜下に広範な液体貯留をき たし,興味深い画像診断を呈したXGCを経験した.  症例は61歳の女性.右季肋部痛を主訴に当科を受診 した.血液データは炎症反応のみであった,USでは胆 嚢壁の肥厚と胆嚢内隆起性病変の他に,肝後下区域上 側および右横隔膜.下にHuid collectionを認めた. CT, MRIにて,肝周囲の液体は,肝被膜下に存在した. Angioでは,炎症所見のみで積極的な悪性所見はな かった.術中所見,病理診断にてXGCと診断された.  35.診断が困難であった膵尾部癌の1例     (くず葉台病院)       本橋 洋一・小野 邦良・高橋 元治  症例は,70歳,男性.1992年7月末,心窩部膨満感 出現.8月中旬,当院を初受診する.血液生化学検査, 腹部超音波検査,上部消化管造影,上部消化管内視鏡 検査を受け,滑脱型食道裂孔ヘルニアの診断にて加療. しかし症状軽快せず,9月中旬,精査目的にて入院と なる.各種検査後,CA19−9が3,300と著明な上昇,腹部 CT検査により切除不能な進行膵尾部癌と診断.今回, 診断が遅れた原因として,外来にて,腫瘍マーカーの 不測定,上部消化管造影・内視鏡での胃体上部後壁の 壁外性圧排所見の見逃し,腹部超音波にて膵尾部の描 出ができなかったことがあげられる.腹部不定愁訴で 来院する外来患者に,膵癌の可能性も考慮してスク リーニングをすすめるべきと思われた.  36.急性発症自己免疫性肝炎の1例     (東女医大成人医学センター,       青山病院消化器内科)       日野 生子・栗原  毅・安達由美子・       西川 和子・日野 成子・山形美帆子・       秋本真寿美・黒川  香・石黒 久貴・       新見 晶子・高田茂登子・前田  淳・       重本 六男・山下 克子・横山  泉  52歳,女性.1984年3月より年2回成人医学センター にて,健診を受けており,1992年3月中で肝機能異常 は,指摘されていない.同年8月より全身倦怠感,手 指関節痛が出現,外来で急性肝炎様の肝機能障害を指 摘され入院となった.肝機能障害,高がンマグロブリ ン血症,抗核抗体陽性,肝炎ウイルス関連抗原陰性, 肝生検で急性肝炎様の像を示し自己免疫性肝炎と診断 し,プレドニン投与,トランスアミナーゼは正常化し た.本症例は発症前の検査値が把握されており,発症 の進展機序を考える上で示唆に富む症例と考えられる ので報告する.  37.胆汁うっ早出肝障害にプラバスタチンナトリウ ムが著効したと考えられる1例     (至誠会第二病院消化器内科,       *東女医大成人医学センター)       根本 行仁・池田みどり・鈴木 義之・       足立ヒトミ・黒川きみえ・栗原  毅*  症例は72歳女性.1991年10月頃より黄疸,皮膚癌痒 感出現し近医入院精査するも原因不明,1992年2月当 科入院となった.入院時T−bil 18.6, GOT 139, GPT 74,T−chol 922,ウイルスマーカー陰性,自己抗体陰 悔で,画像上閉塞性黄疸や胆道系の炎症は認めなかっ た.T−chol著明に上昇するためプラパスタチン10mg/ dayの投与を開始したところ,黄疸,肝機能改善し,組 一1074一

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