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マルチマーケット・コンタクトと 多国籍企業の海外直接投資行動

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高橋 意智郎

実践女子大学人間社会学部

マルチマーケット・コンタクトと

多国籍企業の海外直接投資行動

1.はじめに

 日本企業の海外直接投資は、1985 年以降、増加傾向にあり、アジア、北米、西欧の地域で特に 増加していた。近年では中国やインドを始めとする新興国向けの海外直接投資が増加している。日 本国内市場の飽和化により、日本企業は、市場が成長している新興国に進出してその成長を取り込 もうという意図が感じられる。一方、欧米企業もこれまでアジアに進出してきたし、今日では成長 を志向してアジアの中でも新興国の中国やインドへの投資を促進している。この結果、同一の産業 で日米欧の多国籍企業が複数国の市場で競争する、いわばマルチマーケット・コンタクト(multi-market contact)な状況になっている。  グローバル産業の競争を分析したパイオニアの一人であるマイケル・ポーターは、Porter(1980) においてグローバル産業を主要な地域的あるいは一国の市場での競争の戦略的ポジションが自社の 全体的なグローバル・ポジションによって根本的に影響を受ける産業と定義して、グローバル産業 において地域的あるいは一国の市場で多国籍企業の行動は、その市場だけの競争要因だけでは決ま らず、全体的な競争要因を考慮して決まることを示唆した。これは、多国籍企業が複数国に立地し、 複数国の市場で他の多国籍企業と競争するマルチマーケット・コンタクトな状況が、多国籍企業の 行動に制約を与えていると言うことができる。  さらに、ハーバード・ビジネススクールの多国籍企業研究プロジェクトの成果と言える Knickerbocker(1973)では、米国の産業を対象にして産業集中度が低い産業よりも高い産業にお いて、焦点企業が競合企業の海外直接投資に対応して海外直接投資を行うという寡占反応理論(あ るいはバンドワゴン理論)が提唱された。これは、多国籍企業の海外直接投資が個々の競合企業の 行動の影響を受けることを示したと言える。  このような現象と理論の面から、マルチマーケット・コンタクトな状況において多国籍企業の海 外直接投資行動がどのように行われているかという問題意識について議論するのは興味深いと考え られる。本稿では、マルチマーケット・コンタクトの先行研究を検討して、その知見を多国籍企業 の海外直接投資行動に適用して、現実の事例を使って上記の問題意識について議論しようと試みる。 事例として取り上げたのは、自動車部品産業、中でも自動車用照明器具産業の小糸製作所、スタン

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レー電気、市光工業、ヴァレオによる中国の主に5つの市場圏における海外直接投資行動である。  本稿は、多国籍企業の海外直接投資について「行動」の側面に注目して分析する点と、その際

に、(1)複数の市場(multi-market)と(2)競合企業の海外直接投資行動という要素を考慮に入

れる点に特徴がある。多国籍企業の海外直接投資についての代表的な理論、例えば、優位性の命題

(Hymer,1960; Kindleberger,1969)、内部化理論(Buckley and Casson,1976; Rugman,1981)、折衷

理論(Dunning,1977; Dunning,1979; Dunning, 1980; Dunning, 1988)は、複数の市場や個別の競

合企業の行動を想定していなかったと言える1 。その点から本稿の知見は、多国籍企業の海外直接 投資の理論に対して貢献できると考えられる。

2.マルチマーケット・コンタクトの研究から見た多国籍企業の海外直接投資行動

 本節ではマルチマーケット・コンタクトの先行研究の知見に基づいて多国籍企業の海外直接投資 行動を推論する2 。まず始めにマルチマーケット・コンタクトと企業間競争の関係を扱った代表的 な研究を検討し、それらの研究の知見を多国籍企業の海外直接投資行動に適用してみる3 。 ① マルチマーケット・コンタクトと企業間競争  マルチマーケット・コンタクトと企業間競争の関係についての初期の研究は、産業組織論の論 者によって行われた。その代表的な研究は、Edward(1955)と Bernheim and Whinston(1990) である。従来の産業組織論が産業内競争との関連で需要条件、集中度、参入障壁などの要因に注目 していたのに対して、彼らの関心は、企業がマルチマーケット・コンタクトな状況にある中で、企 業がどのような行動を採るのかにあった。  Edwards(1955)は、複数の製品を生産し複数の市場で活動する大企業の行動について概念的 な議論を展開した研究である。Edwards(1955)は、マルチマーケット・コンタクトな状況にお いて、企業は、競合する大企業との全面戦争をするよりも、互恵的な関係を構築するインセンティ ブが高いために、競合する大企業の本国市場での販売、競合する大企業の開発した製品への参入、 競合する大企業との特許を巡る紛争、競合する大企業の顧客の争奪といった行動を回避することを 指摘していた。

 Bernheim and Whinston(1990)は、複占産業を想定したベルトランの繰り返し価格競争を伴 うマルチマーケット・コンタクト・モデルを導入して、企業間競争を分析した。その結果、マルチ マーケット・コンタクトな状況は、企業間の共謀の範囲を制限する制約を緩和すること、マルチマー ケット・コンタクトな状況で企業が共謀を行うことで企業が利益を得ていること、マルチマーケッ ト・コンタクトな状況が生み出す上記の効果は社会的に望ましくないことが示された。  さらに戦略論の論者もマルチマーケット・コンタクトと企業間競争の関係に着目するようになり、 戦略論の分野においても理論的研究や実証研究が行われた。その代表的な研究は、Karnani and Wernerfelt(1985)、Chen(1996)、Gimeo and Woo(1996)である。これらの研究は、Edward (1955)と Bernheim and Whinston(1990)が扱わなかった戦略の変数を導入してマルチマーケッ

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ト・コンタクトと企業間競争の議論の精緻化を試みた。

 Karnani and Wernerfelt(1985)は、ドメスティックな航空業界とグローバルなタイヤ業界の 事例を分析し、マルチマーケット・コンタクトの概念的フレームワークを構築した。企業を攻撃者 と対応者に分けて、対応者の市場に攻撃者が進出をして、低価格で製品・サービスを提供する場合、 対応者には、防御と対抗手段の2つの選択肢が考えられる4。防御とは、攻撃を受けた市場で攻撃 者と同様の低価格路線を採用することであり、対抗手段とは、攻撃者の市場の1つに進出して、低 価格路線を採用することである。防御は、局地戦での均衡に至り、対抗手段は、相互拠点均衡に至る。  対応者が防御か対抗手段を選択する条件は、対応者の販売量、攻撃を受ける市場の参入障壁、攻 撃を受けた市場での競争ポジション、競合企業と自社の相対的な能力の差、攻撃を受けた市場と対 抗手段をとる市場の相対的な規模の差である5 。  攻撃者より販売量が少ない場合は、防御コストが低いので防御するがそうでない場合は対抗手段 をとる。攻撃を受ける市場の参入障壁が高い場合は、対応者がすでに参入障壁を築いているので防 御コストが低いので防御するが、そうでない場合は対抗手段をとる。攻撃を受けた市場での競争ポ ジションが目立つと他の活動との範囲の経済性が大きいので防御するが、そうでない場合は対抗手 段をとる。  競合企業より自社の能力が低い場合、対抗手段を採用して全面戦争になったときに競合企業との 競争は厳しくなる。そのため対抗手段は、自社の能力が競争企業よりも高い場合、競争上有効的な 選択肢となる。攻撃を受けた市場より対抗手段をとる市場の方が規模の点で大きいと全面戦争に陥 る可能性が高まるので、対抗手段をとる市場の規模は、攻撃を受けた市場よりも小さいことが望ま しいということになる。  対応者に対して、攻撃者は、対応者がどのような選択をしても自社の市場地位が改善できるとき、 他社が先に攻撃するのを阻止するときに攻撃する6。対応者と攻撃者の両者の視点から局地戦での 均衡になるか相互拠点均衡になるかが示された。  Chen(1996)は、従来のマルチマーケット・コンタクトの研究が着目する市場の共通性と戦略 論の変数である資源の同質性の2つの変数を組み合わせた競合他社分析のフレームワークを提示 し、さらに企業間のライバル関係に基づく行動と対応を示した7 。Chen(1996)の競合他社分析の フレームワークは図 2-1 に示される。企業間において市場の共通性と資源の同質性が共に高い第 1 象限、企業間において市場の共通性が高いが資源の同質性が低い第 2 象限、企業間において市場の 共通性と資源の同質性が共に低い第 3 象限、企業間において市場の共通性が低いが資源の同質性が 高い第4象限の4つの組み合わせがある。  Chen(1996)は、競合他社分析のフレームワークを独立変数、企業の意識、動機、能力を競争 行動の推進要因として、そこから企業の行動と対応という従属変数を導く命題を提示した8 。A 社 と B 社の市場の共通性が高いほど、A 社は、B 社による複数の市場での報復を意識するので、B 社に攻撃しようとしないが、もし A 社が B 社に攻撃した場合、B 社は、A 社の攻撃を脅威と認識し、 複数市場での相互依存関係を維持するために、A 社の攻撃に対応しようとする(命題 1)。A 社と B 社の資源の同質性が高いほど、A 社は、B 社の対応が効果的になることを想定し B 社に攻撃し

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ようとしないが、もし A 社が B 社に攻撃した場合、B 社は、A 社の行動を模倣できるので、A 社 の攻撃に対応しようとする(命題 2)。Chen(1996)の競合他社分析のフレームワークの第 1 象限

が競争を回避する傾向があり、第 4 象限が一番、競争が激しいと言える9。

 Gimeo and Woo(1996)は、マルチマーケットな環境において産業内の(企業の)異質性がハイパー

な競争を高めるのか低めるのかを分析しようとした。この研究での産業内の異質性は、競争志向の 同質性を示す戦略の同質性とマルチマーケット・コンタクトである。

 Gimeo and Woo(1996)によれば、産業組織論の影響を受けた戦略グループの議論では、戦略 の同質性が高いと企業間の暗黙の調整を容易とするので企業間のライバル関係つまり競争を低める という。それに対して、同じ産業組織論でも製品差別化の議論では、製品の差別化がないつまり戦 略の同質性が高い場合、企業間の暗黙の調整がないと企業間のライバル関係つまり競争を高めると いう。さらに企業のリソース・ベースド・ビューの議論では、戦略の異質性は、ライバル企業が暗 黙の境界を乗り越えるのかどうかを知ることが容易なために暗黙の調整を促進することから、戦略 の同質性は、暗黙の調整が促進されないので、企業間のライバル関係つまり競争を高めると言える。 このように戦略の同質性と企業間のライバル関係について相反する仮説が提示された。

第1象限

第2象限

第3象限

第4象限

市場の共通性

高い

低い

低い

資源の同質性

高い

資源賦存B

資源賦存A

影の領域は、2社間の市場の共通性

の程度が高い。

図 2-1 競合他社分析のフレームワーク

出所 : Chen (1996) P.108

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 Gimeo and Woo(1996)は、マルチマーケット・コンタクトと戦略グループを切り離した議論 を展開し、マルチマーケット・コンタクトの研究に基づくと、マルチマーケット・コンタクトは企 業間のライバル関係つまり競争を低めるという。

 Gimeo and Woo(1996)による米国の航空産業における実証結果は、戦略の同質性が高いと企 業間のライバル関係つまり競争が激しくなり、マルチマーケット・コンタクトは、企業間のライバ ル関係つまり競争を低めることが分かった。 ② マルチマーケット・コンタクトの先行研究の海外直接投資行動への適用  これまで検討してきた先行研究の知見を多国籍企業の海外直接投資行動に適用してみる(図 2-2)。ここで他の海外市場も共有するマルチマーケット・コンタクトな状況にある 2 社(F1、F2)と、 対象となる海外市場は2つ(M1、M2)とし、すでに M1 には F1 が M2 には F2 が進出していている。 ここでマルチマーケット・コンタクトの先行研究で使われた概念の攻撃と対抗手段が具体化したも のが海外直接投資行動になる10 。論点は、① F2 がさらなる海外進出を検討する場合、F1 の海外 市場である M1 に進出するのか、それとも M1 への進出を回避するのか、② F2 が M1 に進出した 場合、F1 は対抗手段として M2 に進出するのか否かである。  まず論点① について、先行研究で挙げられた市場と戦略の変数を使って議論してみる。市場の 共通性という変数を使うと、競合他社 F1 が進出する M1 に F2 が進出するのは、まず第 1 に F1 と F2 がすでに進出している市場が共通でないときである。市場の共通性が高い状況で F2 が M1 に進出した場合、F1 による M2 への進出で対応されたり、すでに競合している市場で低価格路線 を採用されるなど競争が激化することが予想されるからである。この場合、F2 は M1 への進出を 回避する選択肢を選ぶ。市場の共通性が低い状況では、F2 は、F1 の対抗手段の脅威を感じなくて よい M1 への進出も考えられうる。  次に、戦略の変数である資源と戦略を使って、競合他社 F1 が進出する M1 への F2 の進出を議 論する。ここで資源と戦略を同じ変数として扱う。企業のリソース・ベースド・ビューに基づけば、 組織ルーチンを含む資源と戦略の関連性は高く、競合企業間で資源の同質性が高ければ、戦略の同 質性も高いので、この仮定に問題はないと考えられる。

 資源と戦略を同じ変数として扱うと、Chen(1996)と Gimeo and Woo(1996)の議論が相反す ることになる。資源と戦略の同質性が高い場合、Chen(1996)に基づけば、競争を回避するので 競合他社 F1 が進出する M1 に F2 が進出することはないが、Gimeo and Woo(1996)に基づくと、 競争が激しくなり、競合他社 F1 が進出する M1 に F2 が進出するからである。

 Chen(1996)と Gimeo and Woo(1996)において、競争が激しくなるか回避されるかを決める 論理は、企業間で暗黙の共謀が結ばれるかどうかであった。Chen(1996)に基づくと、資源と戦 略の同質性が高いと暗黙の共謀が結ばれやすく、反対に Gimeo and Woo(1996)は、資源と戦略 の同質性が高いと暗黙の共謀を結ぶのが難しいという議論を支持するだろう。F2 が M1 へ進出す るか M1 への進出を回避するかは、F1 と F2 の間で暗黙の共謀が結ばれるかどうか次第というこ とになる。F1 と F2 の間で暗黙の共謀が結ばれない場合、Karnani and Wernerfelt(1985)を適

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用すると、F2 は、F1 がどのような選択をしても F2 の市場地位が改善できるとき、F1 が先に F2 の市場である M2 に進出するのを阻止するときに M1 に進出する。

 次に論点② F2 が M1 に進出した場合、F1 は対抗手段として M2 に進出するのか否かについて 検討してみる。Karnani and Wernerfelt(1985)の議論を適用すると、F2 が M1 に進出したとき に、F1 が M1 を防御するコストが低いと防御という選択が採用されやすい。従って、F2 が M1 に 進出したときに F1 が M2 に進出するのは、F1 が M1 を防御するコストが高い場合である。F1 の 防御コストが高いのは、M1 の販売量が多い場合、M1 の参入障壁が低い場合、M1 での競争ポジショ ンが低い場合である。  さらに、F2 より F1 の能力が低い場合、M2 への進出によって F2 との間で全面戦争が起きた場 合に F1 は厳しい立場になる。そのために F2 は F1 より能力が高い場合に M2 への進出が行われ るだろう。また、F2 が進出した M1 の市場規模と F1 が対抗手段として進出を検討する M2 の市 場規模を比較して、M2 の市場規模が小さい方が F1 による M2 の進出が起こりうる。

3.日系自動車部品メーカーの中国事業展開の事例

 本節では、マルチマーケット・コンタクトな状況での企業の海外直接投資行動を見るために、日 系自動車部品メーカーの中国事業展開を検討してみる。まず、中国での自動車産業の動向と自動車 部品メーカーにとっての5つの市場圏を取り上げて、その上で自動車用照明器具産業の小糸製作所、 スタンレー電気、市光工業、ヴァレオの中国事業展開を取り上げる。 ㄽⅬ 䐟 ㄽⅬ 䐠 䠢䠍 䠢2 䠩1 䠩2 䠢2 ฟᡤ䠖 ➹⪅సᡂ 䠢䠍 䠢2 䠩1 䠩2 䠢2 䠢2䛿䚸䠢1䛾ᕷሙ䛷䛒䜛䠩1䛻㐍ฟ䛩䜛 䠢1䛿䚸䠢2䜈䛾ᑐᢠᡭẁ䛸䛧䛶 䠢2䛾ᕷሙ䛷䛒䜛䠩2䛻㐍ฟ䛩䜛 䠢䠍 図 2-2 マルチマーケット・コンタクトの先行研究の多国籍企業の海外直接投資行動への適用

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① 中国の自動車産業  中国では 1980 年代後半から自動車を重点産業として位置づけて、中国国内メーカーと選定した 外資系メーカーとの合弁企業により自動車産業を発展させようと試みた11。その政策が中国国内 メーカーと外資系メーカーの6つの組み合わせを示す「三大三小二微」である。三大とは、上海汽 車とフォルクスワーゲン、第一汽車とフォルクスワーゲン、東風汽車とシトロエンの合弁企業、三 小とは、北京ジープと AMC(現代のクライスラー)、広州汽車とプジョー、天津汽車とダイハツ の合弁事業、二微とは国営長安機器とスズキ、貴州航空と富士重工である。その後 1994 年、中国 政府は、この政策を見直して、国内の都市資本と外資系メーカーとの提携を容易にしたため、GM やホンダといった有力メーカーも中国に進出するようになった。  2001 年には WTO に加盟して、完成車の関税の引き下げ、自動車分野へのサービス参入規制の 緩和、知的財産権の保護を掲げた。さらに 2004 年には、改定新自動車産業政策が発表され、外資 系メーカーに対して独資での進出は認められないものの外資規制を緩和する姿勢を示した。WTO 加盟と改定新自動車産業政策の時期にトヨタ、日産、韓国勢の現代自動車なども中国に進出した。  こうした中国の自動車産業に対する政策、特に国内資本と外資系メーカーの合弁事業のみ容認す る政策は、外資系メーカーの投資を国内の都市資本の立地する地域に誘導した。これは中国におけ る自動車産業の集積地域、言い方を換えれば、自動車部品メーカーにとっての市場圏を決定するこ とになった。この自動車部品メーカーにとっての市場圏を 5 つに限定してみる12 。表 3-1 は、5 つ の市場圏とそれ以外の地域における年間の自動車生産台数が示され、表 3-2 は、主に 5 つの市場圏 とそれ以外の地域における日系自動車メーカーを含む外資系自動車メーカーの進出と活動の状況が 示されている。  市場圏の1つ目は、黒竜江省、吉林省、遼寧省にあたる「東北三省」である。政府系の中国第 一汽車集団公司の本社があり、フォルクスワーゲン、BMW、GM、トヨタなどが進出している。 2013 年の生産台数は、175 万 8,900 台である。  2つ目は、直轄市の北京市と天津市とその周辺に該当する河北省を含んだ地域、「北京・天津回廊」 である。この地域には、政府系の北京汽車集団有限公司の本社があり、トヨタ、ダイムラー、現代 自動車が進出している「北京・天津回廊」である。トヨタグループの拠点として有名である。2013 年の生産台数は、160 万 5,900 台である。  3つ目は、直轄市の上海市、江蘇省、淅江省にあたる地域、「長江デルタ」である。この地域には、 政府系の上海汽車工業(集団)総公司の本社があり、フォルクスワーゲン、GM、起亜自動車など が進出している。2013 年の生産台数は、291 万 6,000 台である。  4つ目は、広州市や東莞市を含む広東省、さらに経済特区の深圳まで含んだ地域で「珠光デルタ」 である。政府系の広州汽車工業集団有限公司の本社があり、ホンダ、トヨタ、日産、いすゞ、現代 自動車が進出している「珠光デルタ」である。ホンダ・グループの拠点として有名である。近年は、 トヨタや日産も進出し、日系メーカーのビッグスリーの拠点といってもいいほどである。2013 年 の生産台数は、155 万 800 台である。

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 5つ目は、直轄市の重慶市や四川省が該当する「西南内陸部」である。政府系の長安汽車(集団) 有限公司の本社があり、いすゞ、マツダ、フォード、鈴木などが進出している。2013 年の生産台数は、 155 万 9,400 台である。  次に、これらの5つの市場圏とそれ以外の地域に自動車用照明器具産業の企業がどのように進出 をしていったのかを見ていくことになる。   ② 自動車用照明器具メーカーの中国事業展開  自動車ランプ産業は、小糸製作所、スタンレー電気、市光工業の3社で日本国内シェアの 97% を占める寡占的産業であり(それぞれのシェアは、小糸製作所 51%、スタンレー電気 26%、市光 工業 20%)、完成車メーカーとの系列関係では、小糸製作所がトヨタ系、スタンレー電気がホンダ 系ということができるだろう13 。市光工業は、日産系であったが、2000 年に 20% の株式を取得し ていた日産がヴァレオに株式を売却したことによって日産系列を離れたといえる14 。  小糸製作所、スタンレー電気、市光工業の3社は、特にアジア地域でマルチマーケット・コンタ クトな状況にある15 。生産拠点を見ると、タイとインドネシアでは 3 社全てが進出し、インドとア メリカでは小糸製作所、スタンレー電気が進出している。  3 社の中国の 5 つの市場圏とその他の地域への進出を見てみる(表 3-3、表 3-4)16 。  小糸製作所は、他社に先駆けて 1989 年2月、「長江デルタ」の上海市に中国資本、豊田通商と の合弁企業、上海小糸車灯有限公司を設立し、自動車ランプの生産と販売を行った17。この進出は、 トヨタの中国進出前のことであり、この上海子会社の対象となる顧客は、上海市に進出していた上 海フォルクスワーゲンであった。その後、上海子会社の顧客は広がり、上海 GM、天津一汽豊田汽 車、四川一汽豊田汽車、東風日産乗用車、広汽本田汽車、東風本田汽車、一汽轎車、長安福徳馬自 達汽車などになった。  1995 年には、競合他社のスタンレー電気とヴァレオも中国に進出した。スタンレー電気は、「北京・ 天津回廊」の天津市に天津斯担雷電気有限公司(中国資本との合弁)、9月に「西南内陸部」の重 慶市に重慶華渝斯担雷灯具有限公司(中国資本との合弁)を設立した18。この2つの子会社は、二 輪車と四輪車のランプを生産する。天津子会社は、始め五羊本田に供給し、その後、天津一汽豊田 汽車、四川一汽豊田汽車、東風日産乗用車、東南汽車(福建)工業、一汽轎車、長安福徳馬自達汽 車などに供給している。重慶子会社は、始め五羊本田、その後、東風本田汽車など現地メーカーな どに供給している。ヴァレオも、同年、湖北省武漢市に湖北法雷奥車灯有限公司を設立した19 。  スタンレー電気は、2002 年9月に広東省広州市に広州斯担雷電有限公司を設立して、ホンダ・ グループの産業集積地である「珠光デルタ」に進出した20 。主な顧客は、広汽本田汽車、本田汽車 (中国)、東風本田汽車などである。従来、スタンレー電気は、日本から中国に主要ランプ部品を輸 出し、現地で組み立てて広州本田に納入してきたが、広州本田を始めとする日系自動車メーカーの 増産に対応するために現地での一貫生産を検討する。  2005 年 9 月に小糸製作所は、福州大億灯具工業有限公司(1995 年 12 月設立)に資本参加して 子会社化し、福建省に進出した(新法人名は福州小糸大億車灯有限公司)21 。この子会社化は、上

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(14)

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(15)

海子会社との二拠点体制で生産能力を増大し、二拠点で部品の生産を分担し、相互に供給し合うこ とで生産効率を向上させることを狙いとするものだった。主要取引先は、現地の東南汽車、日産系 の東風汽車であり、さらに広州トヨタとの取引も強化することを考えていた。  さらに小糸製作所は、2005 年 11 月、広東省広州市に広州小糸車灯有限公司(独資)を設立して、 スタンレー電気の拠点である「珠光デルタ」に進出した22。主な顧客は、広汽豊田汽車、広汽本田 汽車、東風日産乗用車である。この子会社の第1工場の生産能力は年間 50 万台であり、2007 年に 第2工場が建設されて、当初の2倍の生産能力になる。  市光工業とヴァレオが 50% ずつの共同出資をして、2006 年3月に広東省仏山市に市光法雷(仏山) 汽車照明系統有限公司(独資)を設立して、「珠光デルタ」に進出した23 。主な顧客は、天津一汽 豊田汽車、広汽豊田汽車、日本の日産自動車である。市光工業は、ヴァレオの傘下に入り、日産系 列を離れてから日産以外の取引の拡大を試みてきた。  「珠光デルタ」は、ホンダ、トヨタ、日産の子会社があり、その周辺にサプライヤーの自動車部品メー カーや電気機械メーカーも立地して、「広州デトロイト」と言われるほど自動車産業の産業集積地 域となっている。小糸製作所とスタンレー電気の進出した広州市、市光工業とヴァレオの進出した 仏山市は、広東省の中にいくつかある自動車産業の産業集積のエリアである24 。

4.議論

 本節では、マルチマーケット・コンタクトの先行研究から得た知見を多国籍企業の海外直接投資 行動に応用した議論に基づいて、自動車用照明器具産業の各社の行動を分析してみる。  まず第一に、第2節で取り上げた論点① F2 がさらなる海外進出を検討する場合、F1 の海外市 場である M1 に進出するのか、それとも M1 への進出を回避するのかについて分析する。ここで 注目するのは、スタンレー電気の 1995 年の天津市と重慶市への進出とヴァレオ・市光工業の 2006 年の広東省仏山市への進出である。  スタンレー電気のケースから見てみると、スタンレー電気は、五羊本田という二輪車向けのラン プの生産をメインとして、四輪車向けのランプについてはまだこれからという状態であった。それ に対して、小糸製作所は、上海を拠点にして、上海 VW をメインの顧客としていたので、スタンレー 電気と小糸製作所は、競争を回避していたと言える。つまりスタンレー電気は、長江デルタの大市 場で小糸製作所と競争をするのではなく、それを回避する行動をとったと言える。  次に、ヴァレオ・市光工業のケースを見る。ヴァレオ・市光工業が進出した広東省仏山市は、珠 光デルタという大市場であるが、すでにスタンレー電気と小糸製作所が進出する競争の厳しい市場 圏であった。マルチマーケット・コンタクトの研究の知見に基づく海外直接投資行動の仮説では、 小糸製作所やスタンレー電気と市場の共通性が高いヴァレオ・市光工業は、珠光デルタへの進出を 回避すると考えられる。ヴァレオ・市光工業の行動は、ヴァレオ・市光工業、小糸製作所、スタン レー電気の3社間に暗黙の共謀が起きなかったことを示している。  同種の製品を生産する市光工業、小糸製作所、スタンレー電気の3社は、資源と戦略の同質性が

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高いと言えるかもしれない(市光工業がヴァレオ傘下に入っても同じだと考えられる)。本来なら 競争が激しくなるところ、3社がそれぞれ、日産、トヨタ、ホンダと系列関係を築いたために、安 定的な需要を確保し、低価格競争に陥らずに済んだと言える。1990 年の後半に日産が部品メーカー との系列関係を見直したころから今日まで、日産のみならずトヨタやホンダでも系列関係の見直し が進められた。完成車メーカーによる系列関係の見直しによって、自動車用照明器具産業の3社は 明確な競争関係になった。  本来なら、ここで3社は、本格的な競争になり全面戦争を回避するために暗黙の共謀をするとこ ろであるが、もともと競争があまりない産業だったので、これまで競争を回避して協調関係を築く 均衡が安定していたのだが、「ゲームのルール」が変更して、一度、不均衡な状態が発生したために、 再び、協調関係を築く均衡に戻りにくくなっているのかもしれない25 。  さらに、この進出については、競争の側面とは別にローカル学習の有効性を指摘できるだろう26 。 Alcaser, Dezso and Zhao(2015)は、ゲーム理論のモデルを使って、2 つの企業が同じ立地を共有 するか、それを回避するかを分析している。総利益最大化を目的とする企業は、通常、能力が高い 場合、市場規模が大きい市場でも競合他社と同じ立地を選ぶが、能力が低い場合、能力の高い企業 に比べて市場規模が大きい市場では、競合他社と同じ立地を回避する。しかし、現地での学習の成 果が高い場合、同じ立地を共有する基準が低下し、企業は同じ立地に進出する傾向が示された。  藤本(2004)によれば、日本の製造業は、サプライヤーやメーカーが協力しながら製品を作り上 げていく擦り合わせ能力が優れていて、その能力を活かしたものづくりを行っているという。広東 省の自動車産業の産業集積は、Porter(1987)、Porter(1998)のいう要素条件、需要条件、関連 産業・支援産業、企業関係・競争関係を満たすクラスターであり、日本の自動車部品メーカーはこ こで日本の自動車完成車メーカーや他の日本企業と日本流のものづくり活動を行うことによって、 イノベーションを生み出し、生産性の向上を図ることができるだろう27。  第二に、論点② F2 が M1 に進出した場合、F1 は対抗手段として M2 に進出するのか否かにつ いて分析する。ここで注目するのは、2002 年のスタンレー電気の広東省広州市への進出、2005 年 の小糸製作所の広東省広州市への進出である。スタンレー電気が進出してから数年間は、小糸製作 所とスタンレー電気は競争を回避できていたが、2000 年以降、トヨタ、日産などが中国に進出し てくると、天津一汽豊田汽車有限公司、四川一汽豊田汽車有限公司、東風日産乗用車が両社にとっ て顧客になり、両社が競争相手になった。  この競争状況を継続するとスタンレー電気の方が競争優位になる。小糸製作所は、「北京・天津 回廊」や「西南内陸部」でスタンレー電気と競争している一方で、スタンレー電気は小糸製作所と「珠 光デルタ」で競争していないからである。スタンレー電気が「珠光デルタ」での収益を梃子にして、 小糸製作所との競合市場で戦えば(例えば、低下価格路線)、小糸製作所は厳しい状況に陥るだろう。 そこで小糸製作所は、「珠光デルタ」に進出してスタンレー電気と競争すれば、広東省のクラスター を利用できるのでスタンレー電気との間の競争上の不利を埋められると考えられる。小糸製作所は、 「珠光デルタ」に進出することで、広東省の自動車産業のクラスターを利用することができて、ス タンレー電気との間に相互拠点均衡を築くことができる。

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 小糸製作所とスタンレー電気との事例では、対抗手段としての海外直接投資行動を採用する条件 として、同種製品を生産しているので参入障壁が低く、「北京・天津回廊」、「西南内陸部」の防御 コストが高いこと、対象市場の「珠光デルタ」と「北京・天津回廊」や「西南内陸部」に市場規模 格差がなく、スタンレー電気を刺激して、さらなる対抗手段がとられる可能性が高くないと予測で きることが効いたと言える。  以上、論点①と②について自動車用ランプ産業の事例を使って議論してきた。これらの議論の 前提にあるのは、企業間競争の中で海外直接投資が行われるということである。論点①について、 マルチマーケット・コンタクトの状況で攻撃として海外直接投資行動が行われるのは、暗黙の共 謀による均衡が成立しないときであり、論点②について、対抗手段の海外直接投資行動は、競合 企業との間に競争上の均衡を追求して行うというもので、競合企業との均衡という視点を持った 理論は、Knickerbocker(1973)を例外としてほとんどなかった。多国籍企業の海外直接投資の 代表的な理論である内部化理論(Buckley and Casson,1976; Rugman,1981)において海外直接投 資は、自社組織の経済合理性に基づいて行われるものであり、また、優位性の命題(Hymer,1960; Kindleberger,1969)と折衷理論(Dunning,1977; Dunning,1979; Dunning, 1980; Dunning, 1988)は、 競合企業の存在を要素として組み込んでいるが、競合企業の行動にどう対応するかという視点がな いのである。  本稿で取り上げたマルチマーケット・コンタクトの状況における多国籍企業の海外直接投資行動 の議論をさらに精緻化していくためには、(1)ゲーム理論の概念を導入し、(2)国際ビジネス研究 の最近の成果を取り込んでいくと興味深いのではないだろうか。  ゲーム理論の概念としては、たとえば、「ゲームのルール」や「フォーカル・ポイント」がある28。 特定の産業において、どのような「ゲームのルール」の下で海外直接投資行動が起きるのか、そして 「ゲームのルール」が変更するとそれはどうなるのか。また、企業を特定の市場に進出させて、企業 間で海外直接投資行動の均衡に導くような「フォーカル・ポイント」は何か、またそれは、どのよう に設定されるのか、という点が議論できる。ゲーム理論の概念を理論面の強化に活かすことができる だろう。  国際ビジネス研究の最近の成果としては、たとえば、産業クラスターや制度の議論がある。 Alcaser, Dezso and Zhao(2015)は、海外直接投資行動における学習の重要性を示したが、産業 クラスターとは、企業が進出した市場で学習できる場のことである。マルチマーケット・コンタク トな状況に産業クラスターの要素を導入した場合、海外直接投資行動はどうなるのか、また、制度 の議論では、多国籍企業が進出した国の政治、法律、慣習などの制度的要因を加味した場合、マル チマーケット・コンタクトな状況における企業間の海外直接投資行動の均衡がどうなるのか、とい う点が議論できる。国際ビジネス研究の成果を取り込むことで、一般的な企業ではなく多国籍企業 の置かれたコンテクストを反映した議論をすることで、本稿の議論の実践面での貢献を高めていく ことができる。

(18)

5.結論

 本稿ではマルチマーケット・コンタクトな状況に置かれた多国籍企業がどのような海外直接投資 行動をするのかについて、産業組織論や戦略論において発表されたマルチマーケット・コンタクト の研究の中でも理論的貢献の高い研究を手掛かりに、それらの知見を海外直接投資行動に適用した 仮説を提示し、自動車用照明器具産業の各社の事例を使って議論した。企業間において激しい競争 を回避する暗黙の共謀が結ばれないために起きる海外直接投資行動、ローカル学習を志向して起き る海外直接投資行動、競合企業の進出への対抗手段としての海外直接投資行動が示唆された。本稿 は、マルチマーケット・コンタクトと多国籍企業の海外直接投資行動についての試論という位置付 けであり、今後、この議論を深めていくために、以下の研究の方向が考えられるだろう。

 まず、演繹的なモデル分析である。Alcaser, Dezso and Zhao(2015)は、マルチマーケット・ コンタクトの研究とは言えないが、2つの企業、2つの市場、2つの期間によるゲーム理論モデル は、マルチマーケット・コンタクトの状況における多国籍企業の海外直接投資行動のモデル分析を する上で参考になるだろう。  次に、帰納的な計量分析である。本稿では自動車部品産業の中の自動車用照明器具産業という1 つの産業、少数の企業しか扱っていないが、マルチマーケット・コンタクトの状況における多国籍 企業の海外直接投資行動の議論の一般化を目指したいなら、他産業の企業のデータを収集し、仮説 検証を試みる必要がある。  最後に、解釈的な事例研究である。本稿では、自動車用照明器具産業の3社の事例を示したが、ファ クトの厚みが十分とは言えない。マルチマーケット・コンタクトな状況における多国籍企業の海外 直接投資行動について、新しい仮説を提示することを目指す場合、厚い記述による事例分析が必要 となる。  今後、こうした課題に取り組むことで、本稿の議論を多国籍企業の海外直接投資の理論面、さら には、多国籍企業の経営者に対する実践面での大きな貢献ができるレベルにまで高めていきたい。 1 優位性の命題は、現地企業に対して自社が優位性を保持し、その優位性の活用の仕方として海外直接投資 が望ましい場合、企業が海外直接投資を行うと説明する。内部化理論は、市場の不完全性により企業は外 部市場を内部市場に替えることで利益を高め、生産の垂直的統合や知識市場の内部化を図る企業は多国籍 化していくという。折衷理論は、優位性の命題と内部化理論の要素を含み、立地優位性という現地市場に 立地する魅力を強調している点に特徴がある。 2 先行研究では、マルチマーケット・コンタクト(multimarket contact)の他に、マルチマーケット競争 (multi-market competition)やマルチポイント競争(multi-point competition)という用語が使われてい

るが、本稿では同じ概念として扱う。

3

本稿では、マルチマーケット・コンタクトの研究において理論的貢献の大きい研究を取り上げるが、実 証研究も含めたマルチマーケット・コンタクトの研究の動向を知るための優れたレビュー論文としては、 Jayachandran, Gimeo and Varadarajan(1999)を参照。

4

Karnani and Wernerfelt(1985)は、防御、対抗手段に加えて、「何もしない」と全面戦争(対応者は攻 撃者の全ての市場に進出して、低価格路線を採用する)という 4 つの選択肢を示したが、「何もしない」 ことはあり得ないし、全面戦争は両方の企業にとって利益がないことから選択されにくいと主張している。

(19)

現実に起こりうる選択肢は2つということになるだろう。

5

Karnani and Wernerfelt(1985)は、防御か対抗手段を採用する条件を挙げているが、防御と対抗手段が 同時に行われる可能性も否定していない。

6

Karnani and Wernerfelt(1985)は、もう一つ検討中の条件として、対応者が間違った手を打つことを期 待して攻撃することを挙げている。 7 Chen(1996)は、市場の共通性について、焦点企業と競合企業が立地する複数の市場において競合企業 がどの程度、プレゼンスを顕示しているか、資源の同質性について、焦点企業が保有する資源を競合企業 が質と量の点でどの程度保有できているかと定義している。 8 本文で挙げた命題以外に、Chen(1996)は、以下の命題を提示した。資源の同質性よりも市場の共通性 の方が企業の行動と対応に影響を及ぼす(命題 3)。競合企業間で競争の非対称性、つまり 2 社間で市場 の共通性と資源の同質性が同じ程度にならない傾向がある(命題 4)。競争の非対称性のために A 社が B 社に攻撃する可能性と B 社が A 社に攻撃する可能性は異なるし、このことは対応の場合にも当てはまる(命 題 5)。 9 Chen(1996)の航空産業を対象にした実証分析では、第 1 象限の企業間関係は少ないことが示された。 これは命題 4 に当てはまる事実である。 10

ここで、Chen(1996)の「対応」は、Karnani and Wernerfelt(1985)の「防御」に該当して、ここで は自社の市場に競合企業が海外直接投資を通じて進出した時に自社の市場で低価格路線を採用することと 捉える。Gimeo and Woo(1996)の企業間のライバル関係が高まるというのは、自社の市場に競合企業 が海外直接投資を通じて進出して自社の市場で競争が激しくなることと捉える。 11 中国の自動車産業政策と自動車産業の動向については、竹之内・高橋・齋藤(2012)、小林(2004)、柯編 著(2015)を参考にした。 12 5つの市場圏の設定に対して、大前(2002)を参考にした。大前(2002)は、経済的な自立を果たしてい る6つの沿岸地域を「東北三省」、「北京・天津回廊」、「山東半島」、「長江デルタ」、「福建省」、「珠光デル タ」と名づけ、これらの地域は、それぞれが独自性を持って発展し、独立性が高く、面積や人口、経済力 からみても、中国の一部というよりは、一つの国家として認識したほうが正確に把握できるという。本稿 では、このうち「東北三省」、「北京・天津回廊」、「長江デルタ」、「珠光デルタ」の 4 つの沿岸地域に「西 南内陸部」を加えた 5 つの地域を自動車部品産業の市場圏と捉えた。これらの市場圏は、2013 年の生産 台数で 100 万台を超えている。 13 本稿の事例として、自動車用ランプ産業を選んだのは、自動車部品産業の中でも競合関係が明確であるか らである。2012 年 3 月、小糸製作所、スタンレー電気、市光工業、ミツバがカルテルを結んでいたとい う独占禁止法違反の疑いで公正取引委員会の立ち入り検査が実施された。これは、小糸製作所、スタンレー 電気、市光工業の 3 社が競合関係にあることを示す事実と言ってよいだろう。公正取引委員会の立ち入り 検査については、株式会社小糸製作所 100 周年委員会・社史プロジェクト事務局(2015)を参照。また、 ここで挙げた市場シェアについては、天野(2005)を参照。 14 市光工業がヴァレオ傘下に入ったことについては、日経産業新聞朝刊 2003 年 3 月3日 p.14、日本経済新 聞朝刊 2008 年 10 月 22 日 p.13 を参照。 15 中国以外の生産拠点について、小糸製作所は、台湾、タイ、インドネシア、インド、イギリス、チェコ、 アメリカ、メキシコの 8 ヵ国、スタンレー電気は、ベトナム、タイ、インドネシア、インド、ハンガリー、 アメリカ、ブラジルの 7 ヵ国、市光工業は、インドネシア、タイ、マレーシアの 3 ヵ国に生産拠点を持っ ている。3 社の生産拠点については、東洋経済新報社(2015)を参照。 16 ここでは、4社の自動車用ランプの生産拠点の展開だけ取り上げた。他の製品の生産拠点は取り上げてい ない。 17 上海小糸車灯有限公司については、関(1996)、天野(2005)、アイアールシー(2011)、21 世紀中国総研(2011)、 株式会社小糸製作所 100 周年委員会・社史プロジェクト事務局(2015)、日本経済新聞 1988 年 12 月 20 日 朝刊 p.8、日経産業新聞 1995 年 4 月 20 日 p.12、日本経済新聞 2002 年 3 月 12 日朝刊 p.13 を参照。 18 天津斯担雷電気有限公司については、アイアールシー(2011)、21 世紀中国総研(2011)、日本経済新聞 1995 年 6 月 24 日朝刊 p.9、重慶華渝斯担雷灯具有限公司については、アイアールシー(2011)、21 世紀中 国総研(2011)を参照。 19 湖北法雷奥車灯有限公司については、マークラインズ自動車産業ポータルの HP を参照。

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