線 画
カ テ
ゴ
リ
ー
判 断
に
お
け
る
情 報処
理
過 程
の
検
討
1)一
線
画
一
線
画
干 渉課
題 を用
い
た
検 討
一
田
爪
宏
二
2 )山
口芸 術 短期 大 学
Information
processirlg
in
picture
categorizing
:Investigation
by
picture
−
picture
interference
task
Hirotsugu
TAzuME
Yttmagblchi
/
ttniorCollesre
げ
!4
然 *This
study examinedthe
locus
ofStroop−like
interference
andfacilitation
effects on theprocessing of
line
−
drawn
picture categorizing
,
using aunique version
of
StrooP
.
1ike
picture
・
picture
categorizingtask
,
whichboth
target anddistracting
stimuli wTere pictures,
from
which semanticinforInation
canbe
processed withoutlexical
processing.
In
thistask
,
t
〔}clarifythe
effect of
lexica
艮,
phono
互ogicalprocess
{ng on reacti 〔)n,
participants
weredivided
into
twogroups
of reaction type
,
key
press
and verbal reactiongroup
,
and were requiredto
respond category ofthe
target
pictures
(
animal orfruit
)
ignoring
the
distracting
pictures.
To
clarify the effect 〔〕f
semantic relations on
the
amount ofintcrfcrcllce
,
the
following
conditions werepresented
under the comblnation of target anddistracting
pictures :same stilnulus(
SS
)
,
same category(
SC
)
,
different
category(
DC
)
,
neutral(
N
)
,
and control(
C
)
、
To
jnvestigate
the
time
course ofprecessing
,
stimulus onset asynchrony (SOA
)between
target
anddigtractor
was varied.
III
the
results
,
StrQoP
.
like
il
ユterferellce
erfect 、vas seenboth
typcs of reactiQngroups
,but
facilitation
erfect was significantly only on verbal reaction
group
,
whcreas not onkey
press
group.
These
results
indicate
that
the
cause 〔♪f
interferel
/ceis
semantic,
lexica1
,
and phono 】ogicalprocessing
,
whereas
the
cause Qffacilitation
is
mainlylexica
艮,
phonological
processin9
.
Key
words ;picture
categorizing,
stroop effect,
phono
艮ogicalprocessing
量nterfercnce
,
semantic
processlng
,
艮exical
.
線 画
命 名
にお け る情 報 処
理 過程
を検 討 す
るた めの手 法
と して
,
従 来
,
ス ト ルー
プ課 題 (
Stroop
,
1935
)
を応
用 し た課 題 (
ス ト ルー
プ様 課 題 )
を扱
っ た研 究
が多
く行
わ れ て き た.
こ れ ら の研 究
の多
くで使
用され る課 題
は,
*
Department
of
Early
Chiidhood
Education
andCare
,
Yamaguchi
Junior
College
ofArts
,
Kamigo
,
Ogori・
cho,
Yamaguchi
,
754−
0
〔)Ol
1
) 本 研 究
の一
部
は,1996
年
日本
心 理 学会 第
60
回 大 会お よ び
1997
年
凵本
基礎
心 理学
会第
16
回大
会に おいて
発 表
さ れ た.
2
) 本 研 究
の遂 行
あ たっ て,
広 島 大 学 教 育 学
部 山崎
晃 教授の ご指 導 を 頂 き ま し た
.
記 して御 礼 申
し 上 げ ます
.
線 画
一
単 語 干 渉 課 題
(
オ リ ジ ナル はRosinski
,
Golin−
koff
&Kukish
,
1975
)
であ る.
これ らの課 題で は, 線 画と ともに文字
がディス トラ ク タとし て提
示 さ れ,被験
者
はデ
ィ ス トラ ク タ を無
視 し て線
画 を命 名
す る よ うに求
め ら れる.
線
画 と ディス ト ラ ク タが異
なる対 象
を 示す場
合
には線 画
の命 名
が遅 れ
る干 渉 効 果
が,
両者
が一
致
す る場 合
は線 画
の命 名
が はやく
な る促 進効
果 が報 告
さ れ てい る.
そ の後
, こ の課 題の さ まざまなバー
ジ ョ ン に お け る結
果 か ら,
課 題
にお け る 処 理過
程につ い て検 討
さ れ,線
画 とデ
ィス トラクタ との関 連 性
の変 化
に よ り,
干渉
量お よ び促 進 量
に変 化
が生
じ るこ とが明 ら
かに さ れ て き た.
こ の,干 渉
量お よび促 進 量
の変 化
を説
明 す る主
な.
説
とし て は以下
に示 す2
つ,
す な わ ち意 味
的 干 渉 効 果 と 正 字田 爪 :
線
画カテゴ リー
判 断に お け る情報
処 理過
程の検
討47
的
・
音 韻 的 促 進 効 果
と が挙 げ
られ る.
意 味 的 干 渉 効 果 と は,
絵が意 味 的に関 運 し た デ ィス ト ラク タ (単 語〉
と ともに提
示され るとき (例
え ば,「
猫
」 σ)線
画に単 語 「
イ ヌ」
), 無関
係のディス トラ ク タ と と も に提
示される場 合 (
例
:「
猫 」
一
「バ ス」
〉 よ り も命 名
が 遅く
なる現 象
を指
す(
Graser
&DUngelhoff
,1984
;La
Heij
,
Dirkx
&Kra
皿 er,
19
.
90
な ど)
.
これに対
して正字
的・
音 韻
的促
進 効 果と は,
線
画が その名 称
と正字
(綴 り〉
的
,音韻 的
に関
連
し た文
字
列
や単語
と と もに提
小 され る 場 合 (例 ;
1
猫1
[
エ コ (無
意 味 語 )1
)の 方 が, 正字 的
,音 韻 的
に無 関係
の文 字 列
や語
と と もに提 示
さ れる場 合
より
も,
線 画
の命 名
がは や く なる現 象
を指
す(
Posnansky
&Rayner
,
19
.
77
;Lupker
,
1982
;Briggs
&
Underwood ,1982
;Underwood
&Briggs
,1984
:Rayner
&Springer
, 1986 ;Starreveld
&La
Heij
,1995
,
1996
;田 爪・
山 崎,
1996 な ど).
Glaser
&Glaser
(1989
)
は, こ の課
題の遂行
を 「視
覚 的 入 力
→
意 味 記 憶
(
意 味
処理段 階 )
→
レ キ シコ ン(言
語
処 理段 階 〉
→ 反 応出 力 (
命 名 )
」
と い ケ.
一
連
の時 系列 的
処
理過 程
として とら え るモデ
ル を提 唱
した.
さ らに,
La
Ileij
ら(
La
Ileij
,
Dirkx
&Kramer
,
1990
;La
Ileij
,Starreveld
&Steehouwer
,1993
;Starreveld
&La
Heij,1995
,1996
) は一
連
の研究
の中
で,Glaser
&Glaser
の モデル を精 緻 化
す る形で,
課
題 遂行
に おける干 渉
お よび促 進
の生 起
する位 置
を特 定 す
るモ デル と し て,
名 前検 索 説
を提 唱
した.
こ の説
で は,
意 味 的干 渉 効
果 は,線
画の処
理が活 性 化拡
散 (Collins
&Loftus
,1975
)
によ り,意
味的
に関
連
し たデ
ィス トラ ク タ の活
性
化レ ペ ル にも 影 響 を 及 ぼ す た めに起
こる と さ れてい る.
線 画
が その対 象
につ いて の概 念
ノー
ド を活 性 化 す
る と き,
活 性 化
はすべ て の関連
する概 念
ノー
ドに拡 散
し,
続
い て,
そ の概 念
ノー
ド に対 応
し た文 字
ノー
ド が活 性 化
さ れ る.
例
えば
,
ター
ゲ
ッ ト と し て線 画 「
犬 」
,
デ
ィ ス ト ラ ク タ と して単 語「
ネコ」が同時
に提
示 さ れ た 場合
,意
味 処 理 段 階に おい ては,
線 画 「犬 」につ い て の概 念ノー
ドの活 性 化
と と もに, 意味 的
に関
連 し た 「猫 」
にっい て も活 性 化
が 生起
する.
続
い て,
線 画 「
犬 」
は言 語 処
理段
階
に お い て文 字
ノー
ド「
イ ヌ」
を活 性 化
する.
さらに意
味 処
理段 階
におい て活 性 化
さ れ た「
猫 」
も,
文 字
ノー
ド 「ネコ」 を 活 性 化 する.
デ ィス ト ラク タと し て提 示され た 単 語「
ネコ」
は, 言 語 処 理 段 階におい て , ディ ス ト ラ ク タによ る活 性 化
に加 え て,
上 述 し た ター
ゲッ トか らの意 味 的 関 連
に よる活 性 化
とい う,
二重の活 性 化
を受
け る.
そ の た め,
ター
ゲッ ト であ
る「
イヌ」
の処
理 が よ り困 難
にな
る.
つ まり,
名 前検 索 説
で は,
意 味 的 干 渉効 果
の生 起
す る段 階 を
,
言 語 的 処 理 段 階
,
す な
わちGlascr
&Glaser
の モ デル に お けるレキ シコ ン に位
置づ け てい る.Starreveld
&La
Heij
(
1996
)
は名 前検 索 説
の 立場
か ら, これ ま で得
ら れ て き た実
験結
果 の解
釈 の 可能性
に つ いて検 討
し,
意味 的 干
渉お よ び 正字
的・
.
当
.
韻的 促
進の 生起 す
る位 置
を共 通
の単
一
の段 階
, す な わら,言 語 的 処
理段 階
に特 定
し た.
彼
らの実 験 課 題
で は,
線 画 命名
の際
にディス トラ クタとして,
線
画 と意 味 的
に も正字 的
・
音
韻 的
にも類 似
性
の あ る単
語
を提
示 し た.
そ の結
果
,デ
ィ ス ト ラ ク タで あ る 単 語 が 線 画 よ り も先 行 して提
示 さ れ る場 合
か ら,逆
に線 画
が先 行
して提
示 さ れ る場 合
まで の幅
広い時 間 間 隔 (
SOA
=−
200
ms か ら+100
ms)
に お い て,
統 制 条 件 (
正字 的
・
音 韻 的
に無 関 係
な単 語
が提
示 さ れ た場 合 )
よ り も 干渉
が減 少
し た.
こ の結
果 か ら,
意 味
的 干渉
と正字
的・
音 韻 的 促 進
は 同一
の位 置
で生 起
し,
正 字 的・
音 韻 的 促 進によっ て意 味 的 干 渉が減 少 す ると考 え たの であ る.
し か し
,
こ のモ デル が説 明
する課 題
の多
くは,
ター
ゲ ッ ト の線
画 とディス トラ クタの文字
とい う,
意味 情 報
と言 語 情 報
と の関連 を扱
っ てい る.
さ ら に,
反 応 方 法
とし て冂頭に よ る命 名や カ テ ゴ リー
判 断な どの,
言 語 的 反 応 を 求 めて い る.
この こ と から, 課 題において は詳語
的処
理の負
荷
が高
ま り, 意味
的 干 渉 が意 味
処 理 段 階 で生 起
し た と して も,
言 語 的
処 理段 階
に お ける干 渉 が よ り大 きい た め に, そ の効 果
を観 察
で きなかっ た可 能 性
が考
え られ る.
この問題
に関
して田爪 (
1997
)
は,
言 語 的
1
青報
が介
在
し ない課 題 と し て,
ター
ゲッ トお よびデ
ィ ス トラ クタ が線 画
で あ る課 題
を 用い,デ
ィ ス ト ラ ク タ が言 語 音 声
, す な わ ち 言 語情 報
であ る 課 題 との比較
を行
っ た.
課 題
は ター
ゲッ ト線 画
を口頭
で命名
するもの であっ た が,成 人
の課 題
遂行
に おい て は特
にター
ゲヅ トと デliス トラ クタ と が一
致
する一
致 条件
に お け る促 進
につ い て の差 異
が顕
著
であ
っ た.
す な わ ち,
デ
ィ ス ト ラ ク タが 言 語 音 声
であ
る 課題
(実
験1
)
で は,
デ
ィ ス ト ラク タが大
き く先 行 提
示 さ れ た 場 合に (SOA =−
3eo
ms >,
ディ ス トラ ク タ が線
画であ る課
題(
実験
2
) で は ター
ゲッ ト と ディス トラ ク タ とが同 時
に提
示さ れ た場 合
に(
SOA
=
Oms
)
,
それ ぞれ促 進
が最 大
であっ た.
さらに,
田爪
の研 究
の主 な目
的
であ
る,
課題 遂 行
に お け る成 人
と幼 児
と の情 報 処 理 過
程の差 異に つ い て,
課 題 遂 行にお ける成 人 と幼 児 と の差 異 は, ディス トラ クタが線
画で あ る 課題 (
実 験
2
)
よ り も言 語 音 声
で あ る課
題(
実 験1
) に おい て よ り 顕著
で あ っ た.
これ らの結 果
は.
ディ ス トラ クタの属 性
の異 な る2
つ の課 題
に お け る,
言語 的情 報 処
理の負 荷
の大
き さ の差 異
という観 点
か らの解 釈
が な さ れ た.
こ の,
ディス トラ ク タが
線
画で ある課 題 は, 夕一
ゲ
ッ トお よび デ
ィ ス ト ラク タの両 者
が意 味情 報
であ
る た め,刺 激
と して言 語 的
情 報
の効 果
が排 除
さ れ る と考
え ら れる.
しか し な が ら, こ の課 題で は,
反応 方 法
が 口頭
に よ る命 名 反応
であっ た た め, 課 題遂 行
におい て言 語 的 処
理 は完 全
に は取
り除
か れ て お らず
, なお言
語 的処
理上
の負荷
が存 在 し
ていた と考
え ら れる.
そこで本 研 究では,
キー
押 し に よ る 線 画カ テゴ リー
判 断
とい う反 応 方 法
を用
い る.
キー
押
しに代
表 さ れ る身体
的 活 動に よ る反 応は,
言 語 的
反 応 方 法 と異 な り,
意 味 処
理に基
づいた反 応 方 法
で ある(
McLeod
&
Posner
,1984
)
,
本 研 究
で は,
キー
押
しと言 語
と による 反応
を 求 め る 課 題 を 実 施 し, 両 者の比 較に よ り,
反 応と し て言 語 処
理 を求
め ない課
題に お け る情 報
処 理過 程
を検
討 す
る.
さらに,
反
応内 容
と して線
画のカ テゴ リー
判 断 を 用い る.
線 画
の カ テゴ リー
判 断
.
す な わち線
画名
か ら そ の線 画
の上 位
カテゴ リー
名 を判 断 す
る処 理
は意 味 記憶
内で行
わ れ る と考
え ら れ る た め(
Glaser
&DUngelh
〔}ff
,
1984
)
,意 味 処
理段 階
におけ る 処 理 を 詳 細に検 討す る 上 で有
用 な課
題であ ろ う.
課 題
で は,
意 味 処
理段 階
に おける処 理に焦 点 を 当てる た め,
ター
ゲ
ッ ト線 画
とデ
ィ ストラ ク タ線 画
の組
み合
わ せ によ り, 両者
間の意味 的 関連
を操 作
し た.
す
なわ ら,
ター
ゲッ ト線 両とディ ス トラクタ線
画が同
・
.
.
一
で ある一
致条 件 (
SS
:Same
Stimulus
;例
, ター
ゲ ッ ト「
犬」
に対
し,
ディ ス ト ラ ク タ「
犬 」
〉
,
ター
ゲ
ッ ト線
画
とデ
ィ ス ト ラ ク タ線 画
が不
一
致
であるが,
同
一
のカテ ゴ リー
項 目 に含
ま れ る不
一’
致 同
カ テ ゴリー
条 件 (
SC
l
Same
Cate
・
gory :例.
犬 豚 ),
ター
ゲ ッ ト線 画とディ ス ト ラ ク タ線
画 が 不一
致であP
, 両者
が異 なる カ テゴ リー
項 目
に含
ま れ る不
一
致異
カ テゴ リー
条
件 (
DC
:Different
Cate・
gory
;例
,
犬一
ブ ドウ), ディ ス トラ クタ 線 画が課 題に おい て判 断 を求
め ら れるカテ ゴリー
に属
さ ない(
動物
で も 果 物 で も ない) 中
立条 件 (
N
:Neutra1
;例
, 犬一
一
一
傘 )
, ディ ス トラ ク タとして ノイ ズ模 様
が提 示
される統
制 条 件
(C
:Control
)
を設 定
し た(
Figure
1
参 照 )
.
さ
ら
に,
課 題 遂 行
に お け る時 系
列
的
な処
理の変化
を検
討
す る た めに,従 来
の課
題 と同
じ くSOA
, す な わ ち ター
ゲ
ッ ト線 画
とディ ス ト ラ ク タ線
画と の提
示開
始のず
れ を操 作
し た,
線 画
は意 味 処
理 が優 先
さ れ る刺 激
で ある が,
本 実 験
で は ター
ゲ
ッ ト とデ
ィ ス トラクタ
と のど ち ら も 線 画で あ る た め,
先 行 提 示 さ れ た 方が優 先 的
に意 味 処
理 が行
わ れ る と考
え ら れ る,
そのた め, ディ ス ト ラ ク タ が先
に提
示 さ れ た場 合
の方 がター
ゲッ トが先 行 提
示 さ れ た場 合
よ りも課 題 遂 行
が困 難
にな り,
干
渉 が 大 き く な る と考
え ら れ る.
し か し,
あ
る一
定 以 上
ディ スト
ラ クタ が 先に提 示 さ れ た 場合
は,
ター
ゲ
ッ ト の処
理 が開始
さ れ る前
にディス トラ ク タの処 理が終
了し て し まうた め,
課 題
の遂 行
にディ ス トラ ク タ は 影響
を 及 ぼ さ ない と考
え ら れ る。
ま た,
ある一
定
以 丘ター
ゲッ トが 先 行 提 示 さ れ た 場合
は,
ター
ゲ
ッ トの処 理
が終 了
し た後
にディス ト ラ ク タ が提
示 さ れ ることに な り,
同
じく課 題
の遂 行
にディ ス ト ラ ク タ は影響
を及
ぼ さない と考え ら れ る.
以
E
,本研
究で は, 線 画線
画 干渉 課 題
,
す な わ ち す べ て の刺 激
が言 語
的情 報
を伴
わず
,意 味 処
理に基
づいた課題 を用
い,
さら
にター
ゲット
と ディ ス トラ ク タ との意
味 的 関連
お よびSOA
を操 作
し,課 題 遂 行
において言 語
的 処 理 が 求め ら れ ない キー
押
し反応
と,
反応 出 力
の際
に言 語 的
処 理 が 求 め ら れ る 言 語 反応
という2
つ の反応 方 法
を比較
する.
課 題に お ける,
これ らの操 作
によ る干 渉
お よび促 進
の変化
か ら,言
語 的 処 理 が 介 在 す る か 否 かによ る線 画
の情 報 処 理 過 程 を検 討
し,干 渉
およ び促
進 が, 意 味 的 情 報 処 理 段 階と言 語 的情 報 処
理段 階
と のいずれ か,TARGET
PICTURE
Same
Stimulus
CONDITION
(
SS )
Sarne
Category
Different
Category
Neutral
(
SC
)
(
DC
)
(
N
)
Control
(
C
)
DISTRA .
CTING
PICTURE
轟
、
’
1/
AFigure
l
.
Examples
of the target−
distractor
combinations usedin
the
experimen し諦
矯
〒.
暖
ψ田
爪
:線 画
カ テ ゴリ
ー
判 断
に お け る情 報 処
理 過程
の検 討
49
も し くは両 者
に起 因
するもの である の か,
す な わち十渉
と促 進
との生 起 す
る処 理段 階
につ いて考 察 す
るこ と を目
的
とす る.
方 法
被験者
大学
生18
名
(平 均年 齢
24
.
4 歳
)
.
実 験 計 画
反 応 方 法2
(キー
押
し 反 応,言 語
反 応 )x提 示 条 件
5
(
SS
,SC
,DC
,N
,C
)
×SOA
7
(
.
−
300
,.
.
150
,−
50
,
0
,
十50
,
十150
,
十300ms
>
の3
要
因計
画.
反応 方
法 を被 験 者 間
要 因(
各 条 件
とも9
名 )
,
提
示条件
,SOA
を被
験
者 内
要 囚
と し た.
実
験 装
置刺 激 提 示
装
置およ び 反 応 測 定 装 置 と して パー
ソ ナ ル コ ン ピ ュー
タ (
Apple
社 製
Macin
〔oshLC
575
)
と そ の周
辺機 器
,
さ らに言 語 反 応 条 件
で はマ イクロ フ ォ ン(
SONY
社 製
F
−
VZ
8
)
,
カ セ ッ トレ コー
ダ (
SONY
社 製
TCD
5
M
)
を 用いた.
線
画刺 激
動
物
(猫, 豚, 犬 ), 果物
(ブ ド ウ,
リン ゴ, バナ ナ)
の,2
つ の カ テ ゴ リー
項 目
に含
ま れる線
画6
枚
と,N
条 件
と して6
枚 (
飛 行 機
,傘
,靴
鍵
, ロ ウ ソ ク,
椅
子)
の,
計
12
枚
の線 画
を用
いた.
提
示す る線
画
は,
Snodgrass
&Vanderwart
(
1980
)
の標 準 化
され た線 画
の中
か ら選 出
し た.
これ らの線 画
は イ メー
ジスキ ャ ナ (エ プ ソ ン社 製GT
6500
,
精 度360
ドッ ト!イン チ 〉 を 用いて パー
ソ ナル コ ンピュー
タに入 力 し,1
線「由i
あ た り約 横
3
.
Ocm
×縦
2
.
5
cm の刺 激
を作 成
し た.
提 示 条 件 (
2
種 類
の線 画
の組
み合
わ せ)
タ
ー
ゲッ ト線 画
とディ ス トラクタ線 画
の組
み合
わせ に よ り両 者 間
の意 味 的 関 連
を操 作
し,
前 述
し た5
条 件 (
SS,
SC
,
DC
,N
,C
条
件 ;Figure
1
参
照1
を 設定
し た.
SOA
タ
ー
ゲッ ト線
画 と ディ ス ト ラ ク タ線
画の提
示 開 始のず れで あ り,−
300ms
,−
150
ms,−
5D
ms,
O
ms , 十50
ms , 十150
nis, 十300
ms の7
条 件
を設
け た.
SOA
が負
の条 件
で はディ ス ト ラ クタ線 画
が先 行 提
示 さ れ,
SOA
が正の条 件
で はター
ゲ ッ ト線 画
が先 行 提
示 さ れ,SOA
がOms
の条 件
で は両 刺 激
が同 時
に提
示 さ れ た.
手
続
き個 別
実 験 と し た.
実 験 を 始 め る前
に,被
験者
に刺 激
と して用いる線 画
を図版
を 用い て提
示 し,命 名
お よびカ テゴ リー
の判 断
がで き る こ とを確 認
し た.
被験 者
は実 験 内 容
につ いて の教 示
の後
.
練 習試 行 を行
い,
課 題
遂 行
がで き るこ と が確 認
さ れ た後
,
本 試 行 を行
っ た.
課 題 で は,
は じ めに コ ン ピュー
タのディスプ レ イの中央
に十
字 型の注 視 点 が50
Ins 表 示 され, 注 視点
が 消失
して か ら250ms
後
に,
SOA
条 件
に従
っ て線
画 が提
示 され た.
洪 視 点
の提
示され た位 置
を中
心に1cm
間 隔
で2
つの線 画
が縦 方向
に並
べ て提 示
された(
刺 激 全 体
の大
き さ は3.
Ocm
×6、
Ocm
).
2
つ の線
画 の一
方 は3
.
5cln
×3cm
の長 方 形
で囲
ま れて お り,被 験 者
はこ の長 方 形 で囲ま れ た方
の線 画
の カ テ ゴ リー
をで き るだけ は や く正確
に判 断
す るこ とが求
めら
れ た.
つ まり
,
長 方 形
で囲 ま
れ た線 画
が ター
ゲ
ッ ト,
囲
ま れていな
い線 画
がデ
ィ ス ト ラク タ と さ れ た.
両 者の位 置 関 係,
す な わち ター
ゲ ッ ト, ディス トラ クタのい ず れかが 上 あ るい は 下に提 示 さ れ る か は試行
ごと に ラ ンダム に決定
さ れ た.
提
示刺
激は すべ て自色
の背 景
に黒
の線
で提
示さ れた.
被 験 者
か ら デ ィ ス プレイ まで の距 離
は100
cm,
2
っ の線 画
とタ
ー
ゲ ッ ト を 示 す 長 方 形 と を 含 む 刺 激 奈 体の視角
は2
°
×3
.
5
°
で あっ た.
ター
ゲッ トお よ び ディス ト ラ ク タの線
画 は 被験 者
の反 応 が 生 起 す る まで提 示 さ れ,
被 験 者の反 応の後 に消 失
し た、
カ テ ゴ リー
判 断
の力法
は,
課
題 によっ て以下
の2
通
りの方 法
がとら れた.
キ
ー
押
し反 応 条 件 被 験 者
は,
例
え ば,
四角
で囲
ま れ た 線 画が動 物で あ る ならば赤
いボ タ ンを,
果物
である な ら ば 青いボ タンを 押 す, とい う よ う に, キー
押
し に よ る カ テ ゴ リー
判 断
が求
め ら れ た.
各
カ テ ゴ リー
に対 応 し た ボタ ン の位 置 (
左 /宕 )
お よ び色 (
青 /
赤 )
は被 験 者
ご と に ラ ンダ
ム に し た.
言
語
反応 条 件 被 験 者
は 四角
で囲 ま れ た線 画
の カ テ ゴ リー
(
動物 /
果物 )
を 口頭
で報 告
す るこ とが求
め られ た.
タ
ー
ゲッ ト線
画 が提
示 さ れてか ら被 験 者
の反応
ま での 反 応潜 時
を 測定
し,
分析
対 象 と し た.
刺 激 提 示 か ら被 験者
の応 答
ま で を1
試 行
とし,
1
つ のS
〔,A
条 件
に おける線 画 〔
6
)
×提
示条 件(
5
)
の30
試 行
を1
セ ッ シ ョ ン と し て連続
し て行
っ た,
被 験 者
あた り,
練 習 試 行
と し て任 意
のSOA
を2
セ ッ シ ョ ン, その後 各
SOA
条 件
に つ い て1
セ ッ シ ョ ン ずつ,
計7
セ ッ シ ョ ンを2
回 繰 り返 した.
結
果
反 応 潜 時 反 応 潜 時
にっ い て,
誤 反 応
は分析
か ら除 外
し た.
さら
に,
被 験 者
ごと に各 条 件
の平 均
より も
±2
SD
以 上離
れた もの は,
刺 激
に対
す る正確
な反 応 以 外
の 活 動 (キー
押 し 反 応で は 刺激 提
示前
のキー
押
し反応
や,
キー
の押
し 方 が 不適
切 で あっ た等
, 言 語 反応
課 題 で は,
反 応 以 外
の音 声
による もの か,
も し くは被
験者
の声
が 小 さく音 声 入 力装 置
が作 動
しなか っ た等 )
に よ る もの と み なし,
分 析
か ら除 外
し た.
被 験 者 あ
た りの除 外
さ れ た デー
タの平 均 は,
キー
押
し 反応
課題
で は誤 反応
に よ るもの1.
3
%
,各 条 件
の 平 均 よ り も±2SD
以E
離
れ た も の1
.
4
%, 言 語 反 応 課 題で は 誤 反 応 に よ る もの1.
%,
各
条 件
の平 均 よ り も±2SD
以 上 離 れ た もの2,
2
%であ り,
TabTe
l
Mean
responselatency
(
in
ms)
andSD
on eachSOA
and conditionSOA
(
ms)
ReactionConditions
一
300
一
工5
一
50
o
十5
十150
十300
Key
・
press
Verbal
SS
RT
SI
)SC
RT
SDDC
RT
sPN
RT
SDC
RT
SD
SS
RT
SDSC
RT
SDDC
RT
∫DN
RT
∫PC
RT
SD
439
、
1
(
42
.
49
)
452
.
(1(
4
.
96
)49L7
(34
.
57
)477
.
7
(
34,
12
)
476.
工 (41,
37
)419
.
6
(54
.
21
)
405
.
4
(
40
.
77
)
486
.
0
(
:1
9,
24
)488
.
6
(
54
.
21
>
485.
9
(
38
.
89
)425
.
1
(35
.
]3
) 446.
4
(
27.
45
)529
.
1
(
34
,
12
)498
.
7
(
42.
56
>
465
.
7
(47.
50
)
436
.
7
(
64
.
35
)
517
.
7
(
88
.
28
)
528
.
1
(60
.
84
)510
.
7
(
81
.
94
)
482.
1
(80
.
63
)467
.
7
(43
,
49
)486
.
1
(29,
92
)
558
.
0
(
38
.
56
)
521
.
4
(
38.
48
>486
.
4
(
36
.
75
)
437
.
4
(
40
.
08
)
541.
1
(26.
02
>584
.
7
(38
.
19
)
554
.
1(
76
,
69
)
503,
3
(46.
74
)453.
6
(44
.
97
)492
.
1
(
40
,
48
)
562
.
9
(
42
.
72
>
510
.
6
(55.
03
)484
.
0
(
56
.
55
)
475
.
9
(
35
.
50
)
585.
9
(46,
26
)606
,
3
(21
,
39
)
584
.
4(
71
.
42
)
528
.
7
(45
、
52
)490.
9
(48
.
39
)525
.
7
(
32
.
13
)
571
.
9
(47
.
05
)535
.
0
(
42.
65
>
5
ユ1.
6
(
32
.
4
)
467
.
0
(65
.
44
)56LO
(
87.
52
)
6
{)9.
1
(
13
.
35
)569
.
6
(43.
64
)495
.
6
(79
.
15
)
504.
1
(43
,
69
)5
ユ3
.
4
(
42
.
32
)
538
.
7
(46
.
33
)523
.
9
(
41
.
22
>
518.
6
(45
.
14
)
480.
0
(53
.
93
)543
.
7
(
92,
44
)
579
.
4
(21
.
87
)553
.
4
(4
工.
65
)511
.
1
(
96
.
13
)
477
,
3
(
80
.
44
)
484
,
7
(
75
.
92
)
478
.
6
(76
.
84
)482
.
1
(
77
.
85
>
481
.
3
(76
.
79
)479
,
3
(50.
57
)473
.
6
(
43
,
56
>
493
.
6
(39
.
85
)499
.
o
(
6421
)
486
.
0
(
50
,
98
)
Notes
.
SS
:same stimulus,
SC
:same category,
DC
:different
category,
N
:neutral,
C
;Contro1
}2
=
90n
eaCh reaCtiOngrOUP
い
ず
れ も特 定
の条 件
に偏 在
し て はいな かっ た.
各 提
示条
件
,
反応 遅 延 間 隔
ごと の反
応潜 時
をTable
1
に示 す.
反応 潜 時
につ い て,
反応 方 法 (
2
〕
x提
示条 件 (
5
)
XSOA(
7
}
の3
要 囚 分 散 分 析 を行
っ た結 果
,
提 示 条 件 (
F
(
4
,
64
)
=
48.
〔}9
,p
<0.
0
ユ),
SOA
(F (
6,
96
)
=
8
.
34
,
P
く0
.
〔〕Ol
)
の主効 果
と,反 応 方 法
×提
示条 件
(
F
(
4,
64
)
− 3.
59
,p
<0
.
05
)
.
提
示条 件
×SOA
(F (
24
,
384)
=
9
.
11
,
p
<O
、
OOI
)
,
反 応 方 法
×提
示条 件
xSOA(
F
(
24
,
384)
=
3.
30,
P
〈.
001
)
の交 互 作 用
が みら
れ た.
各 提 示 条 件
に お け る 反 応 潜時
がC
条 件
の 反応 潜 時
に比
べて有 意
に 長い場 合
を干
渉, 短い場合
を 促 進 と した.
干 渉 量
と促 進
量各 提
示条 件
とC
条
件 との差 を求
め,
そ れ ぞ れ干渉
量,
促 進
量と し,
キー
押
し反
応につ い て はFigure
2
(
a)に,
言 語 反 応
につ いて はFigure
2
(
b)
に示 し た.
図中
の+値
は 十渉 量
を,一
値
は促 進 量 を 示
して い る.
交 互作
用に つ いての一
ド位検
定 (Ryan
法を用い,
有
意 水準
は5
% と し た )の結
果,SC
条 件
につ い て,
キー
押
し反 応 条 件
で は どのSOA
で も十
渉お よ び促
進
はみ ら れず
,
言 語 反 応 条 件
で はSOA
・
=−
300
に お いて促 進
,SOA − −
50
か ら十50
ま での範 囲
に おい て干 渉
がみ られ た.DC
条 件につ いて,
キー
押
し反応 条 件
で はSOA
=
一1
「 JO か ら+50
まで の範 囲
に お い て一
T
渉
がみ ら れ,言 語
反応 条 件
で はSOA =−
150
か ら +150
ま で の範 囲
に おい て十 渉
がみ ら れ た.N
条
件に つ い て,
キー
押
し反応 条
件
で はSOA − − 150
,− 50
におい て 干渉
が み ら れ,
言
語 反 応 条 件
で はSOA
− −
50
か ら・
.
150
まで の範
囲に お い て丁渉
が みられた.SS
条 件
につ いて, キー
押
し反 応
条 件
で はSOA =−
300
,
150
において促 進
がみ ら れ, 言 語 反 応 条 件 で はSOA =−
300
か ら ま で の範 囲
に お い て促 進
がみ ら れ た.
意 味 関 連 効 果
タ
ー
ゲッ ト と ディス トラ ク タ との意 味
的 関連 性
の差 異
に よっ て干
渉 量 が 異 なる意 味 関 連 効 果,
す な わちSC
条件
とDC
条件
と の差 異
にっ い て, キー
押 し 反 応 条 件で はSOA ニー
300
か ら +50
ま で の範 囲
に お い て,言 語 反 応 条 件
で はSOA ;−
300
,一
.
50
,
+5
〔[に おいてそ れ ぞ れDC
条 件
の反 応 潜 時 がSC
条 件
の そ れを
上 回っ てい た.
考
察
反 応 方法
につ い て,主効
果お よび他
の要 因
と の間
の交 互作
用 がみ ら れ た.
これ は,
課題 遂 行
において反応
が言
語 的 出力
である か,
身体
杓 活 動であ るか によ る差 異
が顕
田
爪
;線 画
カ テ ゴ リー
判 断
におけ る情 報
処 理 過程
の検
討 51 +150
0
0
0
5
1
十 十 山OZ
山 匡 山 L 匡 山 ト Z一
0
…
}
珊…
一
ZO一
ト く ヒ 」一
〇 < Lor
/
一
▲−
DC−
●−
SC−
◇
−
N一
ロ ト SS4
∵
魂
+150
二
漕
倉
に
一
300
−
150
−
50
0
+50
+150
+300
DIS
丁RACTOR
FIRST
i
TARGET
FIRST
:
SOA
(
ms)
oo
50
刊+ 凵
OZ
山 匡 凵 L 庄 山 トZ
一
0
國
幽
■
凾
鹽
國
幽
50
00
刪
司 ZO一
ト く ト コ一
Q
く 」一
300
−
150
−
50
0
+50
+150
+300
DISTRACTOR
FIRST
i
TARGET
FIRST
SOA
(
ms》
Figure
2.
reaction
group
,
(b)verbal reactiongrouP
.
Notes
.
SS
:same stimulus,
SC
:same category,
DC
:different
category,
N
;neutra1(
a
)
key
−
press
(
b
)
verbal
Meall
facilitation
a1ユd
interference
as afunction
of stimul し1s onsct asynchrony(
SOA
)
:(
a>key
−
press
著
であ
るこ とを示 す も
のであ
る.
以 下
,
各 提 示 条 件
,
SOA
に おいて み られた干 渉,促 進 効
果につ い て, 反応
方 法 に よ る 差 異 を中
心 に検
討 し, そ れ ぞ れ が 生起
す る情
報
処 理 段 階につ い て考 察
する.
干 渉 効 果
ま ず,
DC
条 件 (
キー
押
し反 応 課 題
で はSOA 絹一
150
か ら+5D
まで の問
,
言 語 反 応 課 題
で はSOA
=−
lo
「e
か ら +150
ま で の間
で干 渉
が み ら れ た)
お よび
N
条 件 (
キー
押
し 反応 課 題
で はSOA − −
150
,
−
50
, 言 語 反 応 課 題で はSOA =−
50 か ら+150 まで の間
で干
渉 がみ ら れ た )に おいて, 言 語 反 応 課 題 は キー
押 し反 応 課 題
より
も ター
ゲッ トが よ り先 行 提
示 さ れ た場 合
に干渉
がみ ら れ た.
こ の結 果
につ い て,
本 実 験
に お け る課 題
は,
夕一
ゲッ ト とディ ス ト ラ ク タ と の両者
が線 画
,
す な わ ち意 味情 報
の課 題
であ
るの で,
先 行 提 示
された刺
激の処 理 が よ り優 先 的に開 始 さ れ る と 考 え ら れ る.
ま た, キー
押
し 反応
は意 味 処
理が優 先
さ れ る処
理で あ り(
McLeQd
&Posner
,
1984
)
,
同
じ く意味 情 報
で あ る線
画
に対
する反応
である の で,
眷 語 処
理 を 介さずに反 応 ま で到 達
するが,
レキ シコ ン に おける言 語 処
理 を介
する言
語 反 応課 題
にお いて は,
デ
ィス トラク タ が 夕一
ゲ
ッ トと ほぼ同 時
, も し く は 遅 れて提
小 され た 時点
で も 夕一
ゲ
ッ トの処 理 を 行っ てい る た め, キー
押 し 反 応に比 し て ター
ゲッ トがより 先 行提
示さ れ た 場合
に も干 渉 がみ ら れたと考
え ら れ る.
次
に,
各提
示条 件
に お け る干 渉
か ら,
そ の処 理 過程
に つ い て考 察
す る.
以.
卜,
各提
小条件
に お け る刺 激
の組
み合
わせ と してFigure
lの例
を用
い て説 明 を行
う,
まず
,
SC
条件
は, ター
ゲッ ト線
画 と デ ィ ス トラクタ線 画が異 な る が,同
一
の カ テゴ リー
項
目
に含
ま れ る条件
で あ る.
意 味 記 憶
か ら の線 画検 索
に おい て は, ター
ゲッ ト「
犬 」 とデ
ィ ス トラク タ「
豚 」
は異
なる刺 激
であ
るた め, ディ ス トラ ク タ線 画
が ター
ゲッ ト線 画
の 処 理に干渉
する.
し か し, 反応
の決 定 段階
で は,
課 題
に おいて求
め ら れ る反
応 は カ テゴ リー
判
断 で あ る ため,「
犬」 「
豚 」
と も同
一
の カ テ ゴリー
項 目
「動物 」
に含 ま れ るの で, ディ ス トラ ク タ が ター
ゲッ トの処 理 を 促 進 する こ とが 号 え ち れる.
こ れは,
ディ ス ト ラ クタ が十 分 先 行 提
示 さ れ た 場合 (言語
反 応 課 題のSOA −−
300
)
は促 進
が み ら れ,
卜分 先 行
さ れ ない場合
(
言 語
反応 課 題
のSOA
一
一.
50
か ら一
5
{〕ま で)で は 干 渉 が み られ た とい う,
本 実験
の結 果
お よび,
意味
的 関 連のあるディ ス トラ ク タが.
卜分 先 行 提 示された場 合
に促 進
がみ ら れる とい う従 来
の結
果 (e.
g.
Glaser
&
Dtingelhoff
,
1984
;La
Ileij
,
Dirkx
&Kramer
,199
〔))
と一
致
す る.
DC
条
件 の デt ス トラク タ「
ブド ウ」
とN
条 件
の そ味 記 憶
か らの線 画
の検 索
に おいて は,
ター
ゲッ ト線 画
の 処理 に干 渉す る.
DC
条 件
の ディス ト ラ ク タ「
ブド ウ」 は,
他
の試 行
で はター
ゲ
ッ トとして カテゴ リー
判 断 「
果物
1
が求
め ら れ る刺 激
であ
る.
そのた め,
この条件
では ディス トラク タの処
理 はカテゴ リー
判 断
の段 階
まで行 わ
れ る と考 え ら れ る.
そ れに対
し てN
条 件
の ディ ス ト ラ ク タ 「傘 」
は他
の試行
で もカ テ ゴ リー
判 断
を求
め ら れ な い.
そ の た め,
ディ ス ト ラ ク タ の処
理が カテゴ リー
判 断
の段 階
にあ
る場 合
に は,
DC
条 件
で は干 渉
が み ら れ る が,
N
条
件で は 干 渉が み ら れ ない ことが 考 え ら れ る.
このこ と か ら,DC
条 件
お よ びN
条 件
におい て干 渉
が み られ る場合
(キー
押 し 反 応 課 題で はSOA
− −
150
,
−
50
,言 語
反 応課
題で はSOA
− −
50
か ら・
+15
〔〕ま で)
は線 画
の検 索段 階
で の,
DC
条 件
のみに干 渉
がみ ら れ る場 合 (
キー
押
し反応 課 題
のSOArO
,
十50
)
は カテゴ リー
判断
に おける干 渉が生起
しているこ と が考 え ら れ る.
ま た,N
条 件のデ ィ ス ト ラ ク タ 「傘 」
は,
課
題に お け る活 性 化 が 低いため,
ター
ゲッ ト の処 理に おいて除 外
し や すく
なり (
La
I
.
leij
,1988
)
, その結 果 他
の条 件
よ り も干 渉
の生 起 す
るSOA
の幅
が短 く
なっ た と考
え ら れ る,
さ らに
,
デ
ィ ス トラク タ が 言 語情
報の課 題において, キー
押
し 反応
を求
め る と 干渉
が 消失
する とい う結 果
(
Virizi
&Egeth
,1985
;Me
】ara &Mounts
,
1993
)
と
は
対 照 的
に, ディ ス ト ラ ク タ が線 画
, す なわ
ち意 味 情 報
で あ る本 研 究
で は,
言語
反応
の それよ りは小さい もの の キー
押
し反応
に お いて も干 渉 や 意味
関 連 効 果 が み ら れ て い る.
この結 果
は,
干渉
は言 語 的
,
音韻 的 処
理 段 階の み に由 来 す る と した 名 前 検 索 説 (Starreve
]d
&La
Heij
,
1996
な ど)
と は異
な り,意 味 処 理 段 階
に由 来
する干 渉
も存 在
す る こ と を 示唆 し てい る.
こ の こ と につ い て,
盖語 的
,
音 韻 的処
理 の負荷
は意 味 的処
理の それよ り も大
き いた め,
従 来
の よう
に 両者
に負荷
の あ る課題
に おいて は意 味
的 処 理 段 階の効 果 は 観 察 さ れに く く なるが,本
実 験 で は提
示刺 激
お よ び 反 応において言語 的
,音 韻 的 処
理 を 除外
す ることに よ り,
意 味 処
理段 階
に お け る干 渉
が明
ら か になっ た と考
え ら れ る.
ま た
,
全 体
として の干 渉 量
につ いて は,
言 語
反応 課 題
の方
がキー
押
し反応 課 題
よ り も大
き く なっ てい る.
この こ とに つ い て, キー
押
し反
応課 題
におけ る干 渉
は主 に意
味 処 理に由来
し, 対 して言 語
反 応課
題の そ れ は意 味 処
理 と言語 的
,
音 韻 的 処
理 と に由来
する と考
え る と,
両 課 題
に おけ る干 渉 量
の差
は言語 的
,
音 韻 的 処
理 に お け る負 荷
の大
き さの差
と し て捉
えられよ う.
さ らに,
注意
すべ き 夕一
ゲ ッ ト以 外の情 報 も あ る 程 度の 段 階 まで は 自動 的に処 理
が行
われ
る という考
え(
Carr,
McCauley
,
Sper−
ber
&Parme
!ee ,19S2
;Hines
,Czerwinski
,Sawyer
&
Dwyer
,1986
)
に基づ く と, 言 諮 反 応 課 題で は 課 題遂行
に おい て除 外 すべ き ディス ト ラ クタの情 報
もレキ シ コ ン に おけ
る言語 的
.
音 韻 的 処 理
までな
さ れてい るこ と 力母考
え ら れ る,
促 進 効
果SS
条 件
にっ い て,
キー
押
し反応
で は,
デ ィス ト ラ ク タ が 大 き く先 行提
示 さ れ た 場 合 (SOA ≡
−
30U
)
に おい ては促 進
がみ ら れているが,
言 語 反 応 と 異 な り促 進 が 顕 著で は ない.
本
実 験に おいて求 め られ る反 応
は線 画
の カテ ゴ リー
判 断
であ
るた め,
線 画
が提 示
さ れ る と,
まず 意 味 処
理段 階
に おいて線
画と と も に線
画の含
ま れ る カテゴ リー
項
目に つ い ての概 念
も活性 化
され,続
いて言語 的
・
音 韻 的 処
理段
階 に おいて カ テゴ リー
名
に つ い ての音
韻 的 表 象 が 活性
化 さ れ る,
先 行提
示 さ れ た刺
激
の方
が優 先
して処
理 が行
わ れ る た めに, ディ ス トラ ク タ線 画
が先行 提
不 さ れ た場 合
に は,
意 味 処
理段 階
およ び言語 的
・
音 韻 的 処
理段 階
に おい て は ター
ゲッ ト よ り も デ ィ ス トラク タ のカテゴ リー
項 日
につ い て の表 象
が先
に活
性 化
さ れ る.SS
条 件
で は ター
ゲ
ッ ト とディ ス ト ラ ク タ との意味 的 表 象
およ び音 韻 的表 象
が一
致
す る た めに, デ ィス トラ ク タ線
画の後
に提
示 さ れる ター
ゲッ ト線 画
につ いて の表象
の活性 化
も容 易
にな り,
課 題
である カ テ ゴ リー
判 断
は促 進
さ れ る と考
え ること が で き る.
し か し な がら
,
本 実験
にお け る促 進
は言 語 反 応 課 題
に お いて の み顕
著で あ り,
キー
押 し 反 応 課 題 で は 顕 著では ない.
この結 果 は, 上 述 し た名 前検 索 説
, す な わ ち促
進 は意 味
処 理段
階で は生 起せず,
音 韻 的 処 理段
階にts
い て の み生 起す る とい う考
えと一
致 する と考
え られ る.
つ ま り,
本 実 験
に おけ
る言語 反 応 課 題
の結 果
は課 題 遂 行
に言 語 的
・
音 韻 的
処理 を要 する た め に,
言 語 的・
音 韻 的 処 理 段 階で生 起 す る促 進
の影 響 を顕著
に反 映 す る もの であっ たが, そ れに 対 し て キー
押 し反 応 課 題 で は課
題 遂 行に これ らの処 理 を 要さないため に,
促
進 が顕 著
に は み ら れ なか っ た と考
え られ る.
これ らの
結 果
をま と め る と,
本 研 究
で は干渉
は意 味処
理と言
語 的,音 韻
的 処 理とに 由 来 し, 促 進 は 言語 的,音
韻 的 処
理の みに由来
す る, す な わ ち 干渉
と促 進
と で は そ の処 理 過 程 が 異 なる ことが 示 さ れ,
こ の こ と は,
干
渉 と促 進
とで は異
なる処 理 過 程
を想 定 す
るべ きとし た従 来
の見 解 (
La
Ileij
,
Ileijden
,
&Schreuder
,
1985
な ど)
に