1
Surface elevation changes of
Rhonegletscher from 2007 to 2017
Observational report of GPS survey for
ten years
Ryo Hazuki
(1)
Yutaka Kurosaki
(1)
Marie Uemura
(1)
1. I
氷河 する巨 約 11 に存在 氷河 その変 後退 水位の いとい ±0.4 から (mm/ スイ 一つで Fig.1 1865 RhIntroductio
河とは、降雪 巨大な氷の塊 1%を覆って 在する山岳氷 河は、雪氷の 変動が決定す による面積の の上昇に与え という。1960 年 41 (mm/year ら 2003 年につ /year) であ イスに存在す である。特に 1 Determin 5-2006 (Hus hone 氷河はon
雪による雪や 塊である。地 ている。氷河質 氷河は約 1 割 の融解と降雪 する。近年、 の縮小が急激 える影響は、 年から 2003 r) なのに対 ついては、南極 ある。 する山岳氷河 に 1980 年ころ nation of t ss et al., 200 は、そのアク や氷が圧縮さ 地球上におけ 質量の約 99 割にも満たな 雪のバランス 、地球温暖化 激に進んでい 、規模の大き 3 年までの海 対して、山岳氷 極氷河が 0.2 河も例にもれ ろから氷河の he seasona 08). クセスの容易さ 2 され、自重及 けるその総面 9%は、南極 ない。 スで示される 化や気候変動 いる。IPCC きな南極氷河 海面水位の上 氷河は 0.50 21±0.35 (m れず、氷河の の質量減少が al mass ba さから、世界 及び圧力によ 面積は約 1,63 とグリーンラ る質量収支、お 動による気温上 の第 4 次報 河よりも、小 上昇率は、南極 ±0.18 (mm mm/year) で の後退が進ん が顕著である alance of f 界でも最もよ よって流動す 33 万 ㎢に及 ランドに存在 、および氷河の 上昇の影響で 告書 (2007) 小規模な山岳 極氷河が要因 /year) であ であり、山岳氷 んでおり、Rh る (Huss et a four Alpine よく人々が訪 する、陸地に 及び、陸地面 在し、スイス の流動によっ で、氷河の融 ) によると、 岳氷河の方が 因となるのは ある。特に 19 氷河は 0.77± hone 氷河も al., 2008) (F e glaciers 訪れる氷河の に存在 面積の スなど って、 融解、 、海面 が大き は 0.14 993 年 ±0.22 もその Fig. 1)。 since の 1 つであ れる。 湖を形 に伴 る可 (Jouv et al. Fig.2 et al. る。18 世紀 る。1874 年∼ を形成している う下流部の村 能性も指摘 vet et al., 20 ., 2013)に関 2 Aerial view ., 2013). 紀頃から絵画 ∼2000 年の間 る (Sugiyam 村への影響の されている 009, Chen e 関しても盛ん w of Rhone 画で描かれて 間に長さ 1.8 ma et al., 2 の可能性が指 る (Wallinga et al., 1990)、 んに研究が行 gletscher fr 3 ており、それ 8km、面積 0 008)。現在 指摘されてい et al., 199 、氷の流動速 われている。
rom the sou
れにより氷河の 0.6 ㎢が減少 は、氷河湖の いる。また、 98)。過去や 速度と厚さの 。 uth in (a)186 の後退の歴史 少し、2005 年 の更なる拡大 、2100 年頃に や将来の質量 の変化(Nishim 60 and (b) 1 史や様子が見 年に末端部に 大や、氷河湖 には 94%が消 量収支モデリ mura and o 1962 (Nishi 見て取 に氷河 湖崩壊 消失す リング others imura
Fig.3 氷河 ばれ ある。 量収支 変化 (glob る。そ 的・空 向上 水量の る。 3 View of Rh 河の変動を評 る雪氷の蓄積 る。また、涵養 支と流動に を測定するこ bal position そこで本実習 ・空間的な変化 に貢献する の関係に着 honegletsch 評価する際に 積と、消耗 養域から消耗 よる氷河の体 ことが求めら ning system 習では、過去 化を求めるこ ことも目的 目しながら、
her from the
には、質量収 と呼ばれるそ 耗域へ氷が流 体積変動を明 られる。スイ m) を用いて、 去の計測デー ことを目的と とする。さら 、近年の急激 4 e south in 2 収支が重要な その損失の質 流動すること 明らかにする イス氷河実習 、Rhone 氷河 ータと今年度 とする。また らに、今年度 激な質量減少 017. な概念である 質量バランス とで、氷河は るため、氷河 習においては 河末端部にお 度のデータを たそれにより 度得られた消 少の原因を明 る。質量収支 ス、つまり双 は形状を保っ 河の厚み、す は、2007 年度 おける表面高 を比較検討す り、将来予測 消耗量のデー 明らかにする 支とは、涵養 双方の差のこ っている。こ すなわち表面 度から毎年、 高度を計測し することで、 測モデルの信 ータと、気温 ることも目的 養と呼 ことで この質 面高度 、GPS してい 、時間 信頼性 温・降 的とす
2. S
2-1.
本 全長約 する。 て、 Fig. 42-2.
調 2017 32 地 バス は湖 た。 本調 Rhon 上の三Study site
Study site
本実習の対象 約 9 km、面 る。ここから流 フランスへと 4 Study siteMethod
調査手法は、消 7 年 9 月 2 日 地点の観測を により測定で に浸かってお 調査では、干 ne 氷河の表面 三次元座標and meth
e
象地である、R 面積約 17 ㎢ 流れる Rhon と流れる。 e and obser 消耗域である 日に観測を行 を行った (Fig できない地点 おり、横断方 干渉測位の一 面高度を測定 を割り出すシhod
Rhone 氷河は ㎢である (Su ne 川は、全長 ve points. る氷河末端部 行った。氷河 g. 4)。観測点 点では観測点 方向の末端部 一手法である 定した。GP システムのこRefer
Rove
5 はスイスアル ugiyama et a 長約 810 ㎞ 部の表面高度 河の横断方向 点は 2007 年 点を少しずら 部についても る動的干渉測 PS とは,人工 ことである。rence
er
ルプス中央部 al., 2008)。標 で、ヴァレー 度を GPS で 向に 12 地点 年 7 月の観測点 らした。また も消失してい 測量 (Kinem 工衛星から発 。また干渉測 部 (46°35’N, 標高約 2300 ー地方からレ で測定すると 点、流線方向 点と同じ地点 た、氷河が融 いるため、観 matic positio 発する信号を 測位とは、二 , 8°23E) に位 0∼3500m に レマン湖を経 というもので 向に 20 地点、 点としたが、 融解した末端 観測を行わな oning) を用 を利用して, 二点間の距離 位置し、 に位置 経由し である。 、合計 、クレ 端部分 なかっ 用いて、 ,地球 離と方向を測 差か 位があ るこ 今回 には (East (Rove くこ とい (GAR m 程 (a) (c) を測定するもの ら相対的な位 あり、干渉測 ことができる。 回使用した はスイス直交 ting 67268 er) の 2 台の ことができる。 う。上記の測 RMIN eTrex 程度である。 もので、測定す 位置関係を測 測位は単独測 。 GPS は Leic 交座標系を用 80.178 m, N の GPS を用 。水平方向の 測量用 GPS x Vista HCx する二点で同 測定する方法 測位と比較し ca Viva GN 用いた。RTK Northing 1 用いることで の精度は数 c S に加えて、 x) を用いた。 6 同時に同じ各 法である。G して、精度が NSS GS10 re K-GPS は、 59037.537 で、2 地点の観 cm であり、一 、氷河上の測 た。この GPS (b) 各衛星からの GPS には大き が良く誤差数 eceiver であ 、座標が既知 m, Elevati 観測値を比較 一般的に固定 測定地点を探 の水平の測 の電波を記録 きく分けて単 cm 以下で座 ある (Fig. 5)。 知である基地 ion 2286.19 較し、移動局 定局から数 k 探すために、 定誤差は条件 録し、両者の 単独測位と干 座標位置を測 。水平座標の 地局 (Refer 91 m) と移 局の位置の値 km 内は測定 、携帯用小型 件が良い場合 の位相 干渉測 測定す の表記 rence) 移動局 値を導 定可能 型 GPS 合で 1
Fig. surve 本調 を携帯 の観測 差の平 (1) 誤 (2) 平 (3) 標 こ であ (a) Fig. diagr 5 Photogra eyer with a 調査で用いた 帯用小型 GP 測と 2007 年 平均値 (2) 誤差 Q= (dx 平均値 V= Q 標準偏差 σ= ここから、今年 ることが分か 6 (a) Com ram showin aphs showin rover statio た移動局の測 PS で探す必 年 7 月の各地 及び標準偏差 x2+dy2)1/2 Q / 観測点の = ∑ 年度と 2007 かった。 mparison of ng the distan ng (a)the st on, (c) the r 測定点は、2 必要があった 地点の距離 ( 差 (3) を求 の数(n) 2 7 年 7 月の測 the survey nce between 7 tructure of reference st 2007 年 7 月 た。機器の性 (1)、つまり誤 求めた。使用し 測定点との誤 yed positio n the points Leica Viva ation. 月の測定点と同 能上誤差が生 誤差を明らか した計算式は 誤差の平均値 (b) ons in 2007 s between 2 GNSS GS1 同地点とした 生じるため、 かにした。そ は、以下に示す 値が 2.3 m、標 7 and 2017 2007 and 20 10 receiver, たため、その 、今年度の各 そこから全体 すとおりであ 標準偏差が 7, (b) Sche 017 (b) a の地点 各地点 体の誤 ある。 1.6 m matic
8
3. Result
3-1. ローヌ氷河における横断方向と流線方向の各年の表面高度変化
2007 年から毎年、ローヌ氷河で観測された横断方向の表面高度変化を Fig. 7 に、流線方 向の表面高度変化を Fig. 8 に示す。表面高度変化量はその年の表面高度から前年の表面高 度を引いた値である。横断方向の 16 年の観測から 17 年の観測の表面高度変化量は−7 m 前後で 10 年間の観測期間において最も表面高度が低下した年であった。しかし 2007 年の 観測以降、表面高度の低下が一方的に増加している傾向はない(Fig. 7)。流線方向の 16 年 の観測から 17 年の観測にかけての表面高度変化量は氷河の上流に向かうにつれて減少傾向 で観測域の中下流域で一度約−9.5 m の最小値をとった(Fig. 8)。 -8 -7 -6 -5 -4 -3 -2 -1 0 672555 672591 672631 672678 672698 672728 672773 672812 672834 672865 672911 672980 表 面 高度変 化量 (m ) Easting (m) Fig. 7 前年の観測日からその翌年の観測日の表面高度変化量 (横断方向) 07-08 08-09 09-10 10-11 11-12 12-13 13-14 14-15 15-16 16-179
3-2. 過去 10 年間の表面高度
過去 10 年間の表面高度を Fig. 9 に示す。この値は氷河の後退における年々の観測地の減 少を考慮して 2017 年度の横断方向の全観測地点のみ用いた平均値とした。各年のプロット の回帰直線を引き、式は y=−4.5x+2287.5 であった(Fig. 9)。その結果、表面高度はおよ そ 4.5 [m/yr]で減少傾向であることが分かった。3-3. ローヌ氷河における全観測地を平均した年間の表面高度変化量
次に、2017 年の全観測地点を用いて各年の表面高度変化量の領域平均値を Fig. 10 に示 す。10 年間では特に顕著な傾向は示されず、表面高度変化量が多い年も少ない年もあった。 2017 年は、過去最高の表面高度変化量 (−7.2 m)であった。表面高度の変動が気温や降水 -10 -9 -8 -7 -6 -5 -4 -3 -2 -1 0 表 面 高度変 化量 (m ) Northing (m) Fig. 8 前年の観測日からその翌年の観測日の表面高度変化量 (流線方向) 07-08 08-09 09-10 10-11 11-12 12-13 13-14 14-15 15-16 16-17 y = −4.5116x + 2287.5 R² = 0.9972 2210 2220 2230 2240 2250 2260 2270 2280 2290 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 表面高度 ( m ) 年 Fig.9 過去10年間の横断方向の平均表面高度の推移10 量の年々変動とどのような関係にあるのか 4-3, 4-4 節で考察する。
4. Discussion
4-1. 横断方向の年々の表面高度低下量の考察
過去 10 年間で 08–09, 09–10, 10–11, 12–13, 14–15, 15–16 で横断方向の西側で東側より も表面高度の低下が見られた。西側の表面高度の低下が著しい理由は、西側の岸壁は南東 方向を向いていて日中の太陽放射を吸収しやすい。そして、西側の岸壁に照射された太陽 放射が氷河に反射することによって、氷河の表面温度が上昇することが考えられる (Sugiyama et al., 2011)。しかし 16–17 ではこのような傾向は見られなかった。その原因 は、2016 年以前は西側の急な岩盤からの長波放射によって融解が促進されたことがあった が、氷縁の融解が進み、岩盤との距離が大きくなったことで氷体がその影響を受けにくく なった可能性が考えられる(Fig. 11)。更に、西側における表面高度低下量の増加が見られ なかった年は他にもあるので必ずしも上記の考察が妥当だと言い切ることはできない。し たがって、氷縁と岩盤との距離や岩盤の性質についてこれからの観測で記録していく必要 があると考えられる。 -8 -7 -6 -5 -4 -3 -2 -1 0 07-08 08-09 09-10 10-11 11-12 12-13 13-14 14-15 15-16 16-17 平 均 表面高 度変化 量 (m ) 年 Fig.10 ローヌ氷河における表面高度変化量の推移Fig.1
4-2.
表面 て表面 いる 場合 研究で 度が減 端部 少に伴 面高度 高度 11 ローヌ氷流線方向の
面高度低下量 面高度低下量 る(Fig. 12) に比べて流動 では、氷河末 減少すること にかけて表面 に伴い末端部に 度が上昇し、 よりも見かけ 氷河西側の岩の年々の表
量は上流部よ 量が減少して )ため氷河の底 動速度が大き 末端に湖が形 とが明らかに 面高度低下量 にかかる浮力 、末端部にお け上高く見え 岩盤と氷河の接表面高度低下
よりも下流部 ている年もあ 底の部分も融 きくなり表面 形成されると になっている 量が減少して 力が大きくな おける流動速 えていた可能 11 接触部分の風下量の考察
部で多い傾向 ある。ローヌ 融解している 面高度低下量 と、末端部分 る(Tsutaki e ている年に関 なることで、 速度増加の影 能性がある。 風景察
向があるが、 ヌ氷河の場合 る。そのため 量が大きくな 分の流動速度 et al., 2011)。 関しては、氷 、末端部が押 影響を打ち消 。 、中下流域か 合、氷河末端 め、末端部が なることが考 度が増加し上 。 しかし、 氷河末端部の 押し上げられ 消すようにし から末端部に 端部は湖と接 が陸と接して 考えられる。 上流部では流 、中下流域か の氷厚と質量 れるような形 して、実際の にかけ 接して ている 。先行 流動速 から末 量の減 形で表 の表面Fig.
4-3.
20 均気温 気温が い傾向 る。 程度の 15.1 面高度 温が極 湿度 えられ より 下量 響して 考察す 12 ローヌ氷各年の表面
07 年から 1 温と各年の観 が高い年は表 向が見られる しかし、夏季 のずれが存在 ℃で極大値 度低下量が− 極小の年に年 などの他の気 られる。更に、 りも 0.6 ℃低い と夏季平均気 しているからで する。 氷河末端部の面高度低下
0 年間の En 観測日からそ 表面高度低下 る。したがっ 季平均気温と 在する期間 値を示し、表 −4.1 m で極 年間表面高度 気象要素また 、気温が最大 い 2017 年の 気温の相関係 であると考え の風景下量と夏季平
ngelberg(F その翌年の観 下量が大きく って、夏季平 と表面高度低 (2010 年∼ 表面高度低下量 極大値を示し 度低下量が極 たは氷河の岩 大値に達した の表面高度低 係数は−0.55 えられる。次 12平均気温の
Fig. 13、高度 観測日の表面 く、夏季平均 平均気温は表 低下量のそれ ∼2014 年)も 下量が−5.3 m した。これと 極小値を示さ 岩盤地形や斜 た 2015 年の 低下量よりも 5 であった。 次節では降水の関係
度 1,036 m a 面高度低下量 均気温が低い 表面高度低下 れぞれの極大 もあった。例 m で極小値を と、2011 年や さないことに 斜度などの地 の表面高度低 も小さい。ま 。以上より、 水量と表面高 a.s.l.)におけ 量を Fig. 14 に い年は表面高 下に貢献して 大、極小値を 例えば、2012 を示した。し や 2014 年のよ に関しては、 地形要素が関 下量の方が、 また、Fig. 15 、気温以外の 高度低下量の ける夏季(JJ に示す。夏季 高度低下量が ていると考え を比べると約 2 年の夏季気 しかし、翌年 ように夏季平 、風向風速や 関係している 、2015 年の 5 より表面高 の要素が大き の関係につい JA)平 季平均 が小さ えられ 約 1 年 気温が 年は表 平均気 や相対 ると考 の気温 高度低 きく影 いてもFig. (Fe 平均気 温 [℃ ] 13 Engelber ederal Office 12.5 13.0 13.5 14.0 14.5 15.0 15.5 16.0 16.5 17.0 200 平均気 温 [℃ ] rg の気温、 e of Meteoro 7 2008 20 Fig. 14 夏 、降水量の観測 ology and C 009 2010 2 夏季(JJA)平 夏季平均気 13 測地点 Climatology 2011 2012 年 平均気温vs表 気温 (JJA) MeteoSwis 2013 2014 表面高度低下 年消耗量 s より) 2015 201 下量 量 (m) -8 -7 -6 -5 -4 -3 -2 -1 0 6 2017 8 7 6 5 4 3 2 1 表 面 高度低 下量 [m ]
14
4-4. 各年の表面高度低下量と年間の積算降水量
2007 年から 10 年間の Engelberg における年間(ある年の 9 月から翌年の 8 月まで)の 積算降水量と各年の観測日からその翌年の観測日の表面高度低下量を Fig. 16 に示す。降水 量が多い年は表面高度低下量が小さく、降水量が少ない年は表面高度低下量が小さい傾向 が見られる。これは降雪による涵養量が大きく影響していると考えられる。更に、前節で は 2015 年と 2017 年の気温と表面高度低下量の関係について議論したが、それぞれの年の 降水量の違いが数十ミリ程度で 2017 年の表面高度の変化量の増加を降水量で裏付けること は出来ない。したがって、今後の課題として気温と降水量以外の要素で考察する必要があ る。 y = −0.6129x + 4.0213 r = −0.55 R² = 0.31 -8 -7 -6 -5 -4 -3 -2 -1 0 13.5 14.0 14.5 15.0 15.5 16.0 16.5 17.0 表 面 高度変 化量 [m ] 気温 [℃] Fig.15 夏季平均気温と表面高度低下量の相関図15
5. Conclusion
本研究では GPS 測量によって、ローヌ氷河での横断方向と流線方向について氷河表面高 度を測定した。今年は横断方向に 12 地点、流線方向に 21 地点の観測を行った。今年は横 断方向、流線方向のほとんどの観測地点において過去 10 年間で最も氷河の表面高度が低下 した年であった。年々の表面高度の減少速度は 1 年あたり約 4.5 m であることが分かった。 ローヌ氷河の表面高度の低下量と夏季平均気温を比較してみたところ、夏季平均気温が高 い年は表面高度が大きく低下し、夏季平均気温が低い年は表面高度の低下は小さい関係に あることが分かった。しかし、夏季平均気温と表面高度低下量は毎年そのような関係を示 すわけではなく、夏季平均気温が高いにも関わらず表面高度低下量が少ない年や、逆に夏 季平均気温が低いにも関わらず比較的表面高度低下量が大きい年もあった。また、前年の 9 月からその翌年の 8 月までの降水量と表面高度低下量の比較も行った。降水量が多い年は 表面高度の低下が小さく、降水量が少ない年は表面高度が大きく低下することが分かった。 これは降雪による涵養量が表面高度の低下の減少に貢献していることが考えられる。夏季 平均気温と降水量を考慮しても年々の表面高度の変動をすべて説明することは出来なかっ た。そのため、表面高度の変動を説明するには、風向風速や相対湿度などの他の気象要素 または氷河の岩盤地形や斜度などの地形要素と表面高度の変化量との関係を知る必要があ る。6. Reference
-8 -7 -6 -5 -4 -3 -2 -1 0 0 200 400 600 800 1000 1200 1400 1600 1800 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 表面高度変化量 [m] 年積算降水量 [mm 」 年 Fig. 16 年積算降水量vs表面高度変化量 年積算降水量 (昨年8月~翌年9月) 表面高度変化量16
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