• 検索結果がありません。

不規則波の波高の相関係数の推定について

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "不規則波の波高の相関係数の推定について"

Copied!
8
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

太 田

隆夫・ 木村

社会開発 システムエ学科

Estirnations of the Correlation Coefficient for

the Successive lrregular Wave Height

by

Takao OHTA and Akira KIMuRA

Departlnent of Social Systems Engineering

(Received September l,1991)

The statistical property of the run of zero‐ crOssing irregular sea ttrave heights is characterized by theヽ 江arkov chain (Kimura,1980) Its transition prObability is given by the nOrmalized t、 vo dimensional Rayleigh distribution Tlvo principal rnethods of calculating the correlation parameter have been prOposed by Longuet‐

Higgins(1984),

Batttes et al (1984)and Kilnura (1980) SinCe the parameters from data by these

methods involve inherent statistical errors,however,the efficiency for these rnethods has been discussed This study introduces variances of the parameter theoretica■ y by

two methods The propagation lattr of errOrs is applied to correlate the error in the

spectru■l and that in the envelope,which is the function of the parameter,in the first method The probability distribution of the parameter is derived theoretically apply‐

ing the relation betMreen the envelope and this parameter in the second method The theOreticai variances of the parameter and that by the direct method(Kimura,1980) are compared with the numerically silnulated data leading to the confirmation that

(2)

1.は

じめ に 海の波 の特徴 はその不 規則性 に代表 され るが,完全 に 不 規則 とい うわ け ではな く,波高 の大 きな波 が数波連 な って現れ る ことがあ る 。こ うした波 の特性 (波群 ,高 波 の連

)は

以下 の よ うな現 象に影 響 を及 ぼす と考 え られ, 近 年 その研究 が 盛んに行 われ て い る 。 ①係留浮 体 が,それ に作用す る波 の周 期 よ りもは るかに 長 い周期 でゆ るやか に動 く長同期動揺 ,②汀線 付近 の水 位 が数分 の周期 で変動す るサ ー フ ビー ト,③防波堤 の被 覆捨石 お よび被 覆 ブ ロツ クの不 規則波 に対す る安定性, 等 々であ る. 波高 の連 を数学的 に取 り扱 う方法 の

1つ

に,波高を ラ ン ダム変 量 と して解析す る方法 が あ る(Goda■

)).し

か し,波高 は完全 に ラ ンダムな変 量 では な く隣合 う波高の 間 には若 干の相 関が あ るため ,こ の理 論 は観 測結果 とは 合 わない 。この隣合 う波 高の相 関 を考 慮 して波高の連 を 解 析 した もの と して,Kitturaの理論2)がぁ る .こ の理論 の 適合性 はす で に認め られ応用 もな され てい るが ,そ の キ ーパ ラ メータ であ る相 関パ ラ メータの推定 法 は

2通

り あ り ,そ れ らの精度 の評 価は残 された課題 の

1つ

である 。 本研究 は,相関 パ ラメータの

2つ

の推定法 の精度 につい て検 討 した もの であ る.

2.相

関 パ ラメータ Kinura 2)は隣合 う波 高の相関 を考 慮 す るた めに波高の 時系列 を マル ヨ フ連 鎖 と仮定 し,その推移確率 を

2次

元 Rayleigh分布 で与えて波高 の連 の確率 分布 の理論式 を次 の よ うに導 いた, plr)=訪

1(1-p221 (1)

た だ し,

=frね

dh2/〔

耐血

こ こ に ,

れ呵

=試

新嗚 境≠川認鋼

=等

eXP←

│ こ こに IOは第

1種

変 形ベ ツセ ル関数,llrはrms波 高,1■ 112は 隣合 う

2つ

の波高,1★は 波 高の設 定値 (p22は 波 高 がh.を連 続 して越 える確率 とな る

),お

よび をは相 関パ ラ メータであ る 。この理論 では たは重 要 なパ ラメータで あ り,波の連 の統計量 はその関 数 と して与え られ る. Kinuraは 隣合 う波高の相 関係数rhから次に示 す 関係式 を 用 いて ″を求め てい る. こ こに

E,Kは

それ ぞれ第

1種

お よび第

2種

完全精 円積 分 であ る 。Battiesら3)は式(2)の近似式 と して次式 を与 え ている 。

h=顧

子と万〒任

Vh=

4

K=舌

A/μ

名キ

μ

(2)

(5)

(3)

しか し相 関係数 を求め るには波 形記録が必要 であ り ,ま た波浪統 計の分 野では伝統 的 に スペ ク トル と関連 付け て 研 究 が行われ て きた経 緯 もあ る 。した が って ″を相 関係 数 か ら求 め るこ とに対 しては反 論 が あ り,κを スペ ク ト ル か ら求 め る研 究がな され てい る 。Battjesら3)は包絡 波 形 の振 幅 間の相 関 パ ラメータで あ る次式 の た'を用い る こ とを提 案 してい る.

吼〃膵中内

d丁

+膵

Slflsin2π

(4)

こ こに nOは スペ ク トルの

O次

モー メン ト,τ。 は包絡 波 形上 の

2点

間の時間差 であ る 。木村4)も式 (1)∼(3)の相 関 パ ラメータ ををスペ ク トル と関連 付け る研 究 を行 って お り,たを次の よ うに与えてい る 。

T             T ⊃     ⊃ 一           一 t     t σ COS                   Sin ↓     0 1   十

︲し , 

  

  

中 

  

  

  

 停

だ       μ         μ た

(6)

こ こに ,τ は時 間差 パ ラメータであ る 。 以上 の よ うに,相関 パ ラメー タ をは 隣合 う波 高 の相 関 係 数か ら も,また スペ ク トルか らも独立 に求 め られ る.

(3)

ここで考 慮 しなければ な らない のは,相関 係 数,スペ ク トル ともに推定 誤差を含み,したが って たも誤差を含ん で い る こ とであ る 。本研究 では相関 係数 か ら たを求め る 方 法 と ,ス ペ タ トルか ら たを求 め る方 法 との精度 を検 討 す る 。

3.相

関 係数の推定誤差

3-1

概説

2.で

述べた よ うに,本研究 の 目的 は相 関 パ ラメータ をの算定 法 の精 度 を検討す る こ とにあ る.したが って, 本 来な らば ″に含 まれ る誤差 を もって精度 を議論 しなけ れ ばな らない 。しか し,相関係 数

/hに

含 まれ る課差か ら 式(2)あるい は(3)を用いて ■の誤差 を求め る ことは困難 で あ るた め ,次 の

2つ

の手順 に よ リスペ ク トルを介 して rhに含 まれ る誤 差 に置 き換 え て検 討 を 行 う 。す なわ ち, まずスペ ク トル に含 まれ る誤差 か ら式(6)を用 いて μ.3' μ■4の期 待値 と分散 を求め ,さ らに式(5)を用 いて たの期 待値 と分 散 を求 め る 。続 いて式(2)を用 いてrhの期待値, 分散を求 め る .こ の方法 につい ては

3-3で

述べ る 。い ま1つの方 法は ,た の確率密度 関数 を求め ,こ れ とμ

.3'

μ14の 期 待値 と分散,さらに式(3)を用 いて

rhの

期待値, 分 散を求め る 。この方法 につい ては

3-4で

述べ る 。一 方,デー タか ら求め るrhの分 散 は上 の

2つ

と独立 に与え る 。これ らの分散 を相 関係数

rhの

計算 が含む誤差 と し, これ らを比較 して ,相 関パ ラメータ たの算定 法 の精度 を 推 測す る.

3-2

積 分変 換の級数近似 式(6)に示 した よ うに,μ

13は

スペ ク トルS(σ)のCOS変 換 ,μ.4はSIN変 換 であ る 。これ よ り直接 ,μ

.3'μ

■4の 誤 差を推 定す る ことはで きない ので ,こ こで は まず次の よ うに 無 限 級 数 で近 似 す る. μFtt Σ S(ね司 COSt△ 卜 ⊃ T,Δ σ i‐1

μ

μ

tt

Σ

S(工

S llA卜

T

Δ

σ

i=1

(7)

こ こに,△σは 角周波 数の微小 区問,S(1△σ)はスペ ク トルの各角 周波 数成分 であ る 。S(1△ σ

)は

互 いに独立 な 確 率変数 であ るか ら,μ13と μ14の期 待値 お よび分散は 次式 で与 え られ る. Ex[μ

]笙

Σ

Ex[S(払

σ

ttc軒

o―c)T・

σ

i・1

(8)

Ex[μ

Ex・[S(泌

σ

sm中

o olT,△

σ

i言1 Var[μ

VaISい

刺 COS21Δ ← ⊃ τ・△♂ i‐1

(9)

Var[μ珂 工 Σ Var[S liAσ】sm21△ ← 百

)T△

♂ i‐1 こ こで

,Ex[ ]は

期待値 を

,Var[ ]は

分散 を 表す.スペ ク トルの期 待値 は平滑化 した推定 スペ ク トル の値 を ,分 散は正規化 した 分 散であ る1/4を 用い る

5).こ

こに ,nは 平滑化 の等 価 自由度 の1/2なる値 であ る 。した が って式( 9)は次 の よ うに な る 。 Var[μ司 茎

cOS2体← τ)T,△♂ i‐1

r[μ

刺工

Σ

dn21iA卜

σ

)T△

i‐ 1

3-3

誤差伝 播則を用いた方 法

(9)'

式(6)に示 した よ うに,たは μ13と μ14の関 数であ る 。 たの統計 量を導 く前に まずY‐g(x.,X2)な る

2変

数関数Yを 考 える 。ここでXl,X2は 確率変 数であ り,いまそ の期待値 を μ

.,μ

2と

す る 。8(Xl,X2)を 期 待値 の まわ りにテーラ ー展開 し

,1次

の項 で打ち切 る とYの

1次

近似 の期待値 と 分散が得 られ る

6).

狗側工

Var儡

)(翻

2 +2 cOv[xl,X21∂28 ∂X29X2

+VI功

(10) こ こで

,CovE ]は

共 分散を表 す.X■,X2が 独 立 な らばCo v EX.,X2]はゼ ロであ る

.2次

近似 の分 散 はひ ず み度 お よ び先鋭度 を要す るため ,ここでは

1次

近似 で とどめ る 。 式(10)を用い て相 関パ ラ メー タ ィの期 待値 お よび分散 を求め る と以下 の よ うにな る.

Щ刊∼

7(藪

陣“

]+藪

陣刺

)

(4)

Ⅷ∼

=為

m伸

<司

(11) 式(7)に中心 極限定理 を適用 す る と,μ.3と μ■4はそれ ぞれ式 (8),(9)'に 示 され る期 待値 と分散 を もつ正規確率 変 数 とな る 。μ13の分 散はCOSの

2乗

和 ,μ.4の分散はS INの

2乗

和 であ るか ら両者 は等 しい 。ここで μ

13=X'μ

14寸 'ExEμ

.3]=71,ExE/r.4]=η 2'Var[μ

.3]=Var[μ ■4]=ψ oとお くと ,Xとyの結合 確率密度 関数p(x,y)は 次式

の よ うに なる 。

昨刺

=競

斗蜘弊王

=競

#塑

拗謎皿王

l⑩

つ ぎに ,Ex[κ ],Var[κ

]を

用 いて相関 係数 の期待値 お よび分 散を計 算す る.式(2)に示 した よ うに,相関係数 は たの関 数 とな ってい る 。この よ うな

1変

数 関数の場 合 も

2変

数 関数の場合 と同様,期待値 お よび分 散 の近似式 を求め る ことが で きる 。す なわ ちY=8(X)な る関数Yを考 え た場 合, Ex[Yl tt g(μ xl V延

t Var阿

(12) とな る 。これ らの式を用 いて相 関係数 の期 待 値,分散を 求 め るに は,式(2)の たに よる微分 が必 要 であ る 。第

1種

お よび第

2種

完 全楕 円積分 の微分 は次 の よ うになる,

dEω

=E側

K側

,dKIKl=EIKl_Klkl

dく

( dK ((1-(21 (

(13) したが って,式(2)の

1次

導関 数は以下 の よ うになる 。

いま

R‐(x2.y2)1/2,η _(ηF tt

η

=Rcos

θ

,y=Rsin

θ

,η.=ηcOS

φ

式 (16)は 次 の よ うに な る 。

IR∞

∞ぶ

sin Oli端

ま た, した が っ て

N吋

=静

p←

=│)恥

)1/2と

ぉき

,さ

らに

x 'η2=η Sin

φとお くと

, R2翌η R cos(0-ll十 (17) (19) 2 ψO 式 (12),(14)を 用 い ると相関体 数 の

1次

近似 の期待値 と分 散はつ ぎの よ うに与え られ る 。 取 隣翻喜 浩

1廻

≒ 塾 ユ ー封 (15) 恥 団 筈 恥 同 艦 〒ゴ 停 ∩ 一住 K21く ず (14) π

=ExE T]で

ある

3-4

相 関パ ラメータの確率 密度関 数 を用 いた方法 式(5)に示 した ように相 関パ ラメー タ をは

た‐

亀 )1/2/mO

で 求め られ る.いま R‐(μ

亀 十μ亀

)1/2 とお くと,Rは正 弦波 と雑音 の合成波 の包絡線 と式 の形 の 上 で一致 す る .μ.3と μ14が相 等 しい分散 を もつ正規確 率変数 で あれば,包絡線 の確率 密度関 数 を求 め る方法 に 準 じてRの確率密度 関数 が求め られ る 。

mOを

定数 とすれ ば たの確 率密度 関数 も求め られ ,こ れ を用 い て相 関係数 rhの期 待 値 お よび分散 を求め る ことが で きる.以下 この 方法 につ いて述べ る 。 ここに ,10は 第

1種

変 形ベ ツセ ル関 数 であ る.式(19)に 変 数変換 を施す と をの確率密度 関数が 求め られ る. 咽 十 CXpl― 鴇 干 1島

1解 │

の つぎに,p(κ )を用いて相 関係数rllの期待値 と分散を 求める 。式(2)に示 した ように相関係数は相関パラメータ の関数(γh=B(た

))で

ある 。この場合 ,相 関係数の期待 値 と分散は次の ように与え られ る. ︲8   積 て   で で 分

(5)

Ex lvhl― │∞ glKlplKl嗽 VarlVhl― │∝ lglkl Exlglklll歓

司 転

ω

=│・

g〈k)P(()dK― E孝[gl(】 た だ し,式(2)の右辺 をg(た )と してそ の近似 式 ,式(3)を 第

3項

で打 ち切 って用い る.

b=g(()筈

て豊砺

IK2+讐

+鮮

│ (22)

ゴ竜(21),(22)よ り

Щ 貯

+器

卜側

τ

:F〒

倖キ

+蕃

│ 式 (25)と 式 (20)よ り

却 ∫

│∞

翻 叩 鮮 咽

した が っ て

=翠

) 式(24)と式(26)よ り以下の結果 を得 る.

端中

中肝鼎

珠¶

=浄

Ψ

(-2〕

;―

)

)

(弓

=静

f(弔

肝鶏

Y】

たご 誓

?売

と 1相 関係数/hの期 待値 と分 散は以下 可 洞 筈 俸 WOIFll北 上 幻

+浄

f(咆

岸痢

浄翠

f(-3■

:鶏

Vr随

]喜

(♂

ポ條ψ

f(-2却

,―

路□ 頌

(舌

+鮮

1帥

―瑚涸

=(満

│IK4+琴

)_環

[Yhl こ こVこ .

嘲司

硼改

式(19)の場 合,Rnの期 待値 は

IRldK封

Ц

ttlFll考

) (24) で表 され る8)。 ここに 「 ()│ま ガ ンマ関 数

,lF.()は

合流 型超幾何 関数 で あ る.式(24)に式(19)を代入 し

,R=mO″

)にな る 。 とお くと以下 の よ う

f喘

対¶

1引

=可

守叩

1暁

)恥

(判

妹の

十 浄 蜘

lFl13肝

}平

団 式(28)中 の合流型超幾何関数

lF.()は

次式で求め られ る

H逍

… η

=1+3千

+:値

→ノ

cに+→

上 式 を用 い ると以下 の結果 を得 る. lFll≒

h鶏

=1+希

hJ;;)=1+手

) IFll生

h―

素 紳 =二 十 を手

0 8ψ

十二二 十上 正

0 48

ψO

(6)

4.数

値 シ ミユ レー シヨ ン 本研究 では

,3-3,3-4で

導 い た式 を用 い,数値 シ ミュ レー ショ ンを行 って相関 係数 の分散を計算 した 。

4-1

不規則 波 の数値 シ ミユ レーシヨ ン 本研究 では100波 の規則波 の重 ね合わ せ で不 規則波形 を シ ミュ レー トす る 。す なわ ち不 規則波 形は次式 で与え ら れ る 。 <け

amc。3修π

ttt+朝

(30)

こ こに

,am,fm,cmlま

それ ぞれШ成分 波 の振 幅 ,周 波数 お よび初 期位相 角 であ る 。この式 を用 いる場 合 ,成 分波 の振 幅は 与え られた スペ ク トル形 よ り次式 で定め る 。 電

=2S(塩

)△

fln (31)

こ こに,S(fm)は周波 数

fに

おけ るスペ ク トルの値,Δ fm は(fm― fm_■)である 。シ ミユ レー ショ ンに用 いるスペ ク トルは次 式 で与 え られ る. S(0=f S CXP十

1(卜

f‐ 叫

(32)

こ こに,sはスペ ク トルの形状 パ ラメータであ る.スペ ク トルの値 が

103に

な る周波 数 でそ の上 限 と下 限を定 め, そ の間を 100等 分 す る.この分割 幅 を Δfとす る と ,fmは ■Δfで ,△ flnは Δfで 与え られ る 。しか しこの値 を式(3 1),(32)に 代入 して求め られ る不 規則波 形は,ある間隔 で 同 じ波形 が繰 り返 す よ うに な る 。これ を避け るため乱数 を用 いて題Δfに0∼ 0.1△fの範 囲 の変動 を付加 し,この値 をfmとす る 。また△

fは

(fn―fm_1)で ,初期位 相角 εmは 乱 数を[0,2π ]に引 き仲ば して与 え る 。こ うして求め られ る η(t)を0.o5秒 間隔 で1ケースにつ き4096個 求め ,1つ の スペ ク トル形 につ き10ケース求 め た 。スペ ク トル形は式 (32)におい てsが5,7,10,20の 4種 類 につ いて行 った. 以上 の方法 で求め た不規則波 形 に ,1ケ ース毎に高速 フ ー リエ変 換 と平 滑化操作 を施 し推定 スペ ク トルを求めた 。 平 滑化 は方形 ウイ ン ドーを用 い,等価 自由度 は50と した.

4-2

時 間差 パ ラメータ τの 算定法 式(8)および (9)'を 計算す るに際 して,時間差パ ラメー タ τを決 定す る必要 があ る 。Battiesら 3)は 式(4)の τ。と して

(mO/m2)・

/2の値 を用 い てい る

.mnは

周波数スペ ク トルS(f)の

n次

モー メン トで あ る

.狭

帯域 スペ ク トル の場 合は この値 を用 いて もよいが,広帯域 スペ ク トルの 場合はデータを もとに計算 した値 と差のある ことが知 ら れ ている

9).木

村4持ま広帯域スペ ク トルに対 しては次式 で与えられ るtmを τとして用い ることを提案 している 。 可 ∞

ttm f帥

即 ⑩ ここに ,p(1,t)は 波高と周期の結合確率密度 関数 ,p(1) は波高の確率密度関数である .p(1,t)お よびp(h)と して はLonguet■iggins■ 0)による次式を用いる.

れけ

=洗

土苺鍵釧

ここに

2_mO m2/mF-1

1は (2れ0)1/2で

,tは

その平 均値 で正規化 した 波高お よび周期 また ,式(33)の h.の値 と して,(1)か ら求め た 有義波 高を 用 ヽヽる.

4-3

相 関係 数の分散 隣合 う波高の相 関係数は次式 で与え られ る 。

1(hi LI)い

h21 (34) こ こに,hl,12は隣合 う

2つ

の波 高であ り

,11,12は

その 平 均値 で あ る

.標

本数 れが大 き く ,し か も相 関があ ま り 高 くなけ れ ば相 関係数は真値

rの

まわ りに

(1-/2)2/(.

-1)と い う分散を もって正規型 に分布す る・・)。 したが っ て,観測 されたrhの値 には分 散 (卜

)2/(n-1)

を付与す る. (35)

4-4

計算結 果 図

-1お

よび 図

-2に

計算結果 を示 す 。これ らの 図に お いて○ は相 関 パ ラ メータrの確率密 度 関数 を用 い て推 定 した相 関係数 の分散 ,× は誤差伝播 則 を用 い て推 定 し た相 関係 数の分 散,●は不規則 波 形か ら式 (35)で 求 め た 相 関係数 の分散 を示 した もので あ る 。また

,図

中の実線 お よび破 線 で示 した 曲線 は式 (32)で 表 され る理論 スペ ク トルを用 いて求 めた ものであ る.この 図 よ り

,Oお

よび

(7)

×で示 され る ,ス ペ ク トル形状 か ら推 定 した相関係数の 分散は不 規則波 形か ら求めた相 関係数 の分散 よ りもか な り大 きい ことがわか る 。これ よ り,たの算定 法 と しては 相 関係数 か ら求 め るほ うが よ り高精度 であ る ことが推測 され る 。 0,001 メー タと相 関係数 参考文 献

1)Goda,Y. : Nunerical experinents on vave statis― tics viti spectral simulation, Rept. of Port and Harbo■r Res. Inst, Vol,9. No.3, pp.3-57,

1970

2)Kinura,A : Statistical properties of randon vave groups, Proc, 17th ICCE, pp.2955-2973, 1980

3)Battj es,J・ A, and C,Ph.van Vledder : Verifica―

tio■ of Kittura's theory for wave group statis―

tics, Proc. 19th ICCE, pp.642-648, 1984

4)木

村 晃:不規 則 波 浪 の 隣 合 う波 高 の 相 関 性 に つ い て 第

34回

海 岸 工 学 講 演 会 論 文 集

,pp.136-140,1987

5)日

野 幹 夫:スペ ク トル解 析,朝倉 書 店,p.174,1977 6)Ang,A.H―

S and W.H.Tang(伊

藤 学

,亀

田 弘 行 訳

):

土 木・ 建 築 の た め の 確 率 ・ 統 計 の 基 礎 ,九善, pp.189-198, 1977

7)PapOulis,A.(平

田 寛 二 訳

):工

学 の た め の応 用 確 率 論 ・ 基 礎 編 ,東海 大 学 出 版 会,pp.194

8)Rice,S,0,(宮

協 一 男 他 訳

):雑

音 理 論 ,電気 書 院 , pp.111,170, 1955

9)合

田 良 実 ・ 永 井 康 平 :波浪 の統 計 的 性 質 に 関 す る調 査 ・ 解 析

,港

湾 技 術 研 究 所 報 告,第

13巻

1号

, pp.3-37, 1974

10)Longnet―Higgins,M.S. : On the ,oint diStribu―

tiOn Of 7aVe period and amplitudes in a random vave field, Proc. Roy. 5oc. LondontA389,pp241-258, 1983

11)Fisher,P.A.(近

藤 健 児

,鍋

谷 清 治 訳

):研

究 者 の た め の統 計的 方 法,森北 出版

,pp.151152

︻ ぎ f ] 瀾 宝 > 図

-1

ス ペ ク トル の形 状 パ ラ 0.01 0.1 0.5 1 [ 一 ︺嗣 ■ > γh

-2

相 関 係数 とその分散 0.001

(8)

参照

関連したドキュメント

We are going to represent λ-calculus via a translation into MELL proofnets MELL proofnets are going to be presented via a mix between sharing graphs (i.e. numbered interaction nets)

Furuta, Log majorization via an order preserving operator inequality, Linear Algebra Appl.. Furuta, Operator functions on chaotic order involving order preserving operator

In section 2 we present the model in its original form and establish an equivalent formulation using boundary integrals. This is then used to devise a semi-implicit algorithm

Theorem 4.8 shows that the addition of the nonlocal term to local diffusion pro- duces similar early pattern results when compared to the pure local case considered in [33].. Lemma

Kilbas; Conditions of the existence of a classical solution of a Cauchy type problem for the diffusion equation with the Riemann-Liouville partial derivative, Differential Equations,

Then it follows immediately from a suitable version of “Hensel’s Lemma” [cf., e.g., the argument of [4], Lemma 2.1] that S may be obtained, as the notation suggests, as the m A

Going back to the packing property or more gener- ally to the λ-packing property, it is of interest to answer the following question: Given a graph embedding G and a positive number

Global transformations of the kind (1) may serve for investigation of oscilatory behavior of solutions from certain classes of linear differential equations because each of