高 知 新 港 振 興 プ ラ ン
(平成24年度~平成28年度)
高知新港振興プラン目次
1 高知新港とは ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 (1)高知新港の必要性 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 (2)高知新港の利活用に向けたこれまでの取り組み ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 2 高知新港振興プランの策定 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 (1) 振興プラン策定の目的 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 (2) 高知新港の主な課題 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 (3)振興プランの基本方向と施策別の主な戦略 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 3 高知新港振興プランの主な戦略 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5 (1)集荷・航路誘致方策 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5 ①コンテナ貨物 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5 ②バルク貨物 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11 ③フェリー・RORO貨物 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 14 (2)企業誘致方策 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 17 (3)クルーズ客船誘致方策 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 22 (4)地震・津波対策の強化 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 26 (5)土地利用、施設配置、港湾施設の整備方針 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 32 4 検討会議・課題別検討会の経緯 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 37 5 高知新港振興プラン検討会議 委員名簿 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 381 高知新港とは
(1)高知新港の必要性 高知港は、土佐湾の中央部に位置し、古くから京阪神と南四国を結ぶ海上交通の要衝として機 能しており、昭和26年に重要港湾に指定された。 本港は、我が国の鉄鋼産業に不可欠な良質の鉱産資源の産地を背後に有し、その積出基地とし て、重要な役割を果たしてきた。 一方、高知港内港は浦戸湾の入り口が狭く、航路が90度以上に屈曲していることや浦戸大橋 の桁下高の制約条件等から、湾内に5,000重量トン対象の岸壁しかなく、さらに、昭和45 年の台風10号による高潮被害により浦戸湾内での埋め立てについて消極的な意見が出たことか ら新たな港湾整備に限界があり、船舶の大型化や貨物増大等の港湾需要に対応できない。 このような背景から、外洋に面して高知新港が建設されることとなり、湾内との機能分担を図 りながら、港湾機能の全体的な拡充を図ることとなった。 (2)高知新港の利活用に向けたこれまでの取り組み 平成10年3月に一部供用が開始された高知新港は、太平洋に面するという優れた立地条件を 有するとともに、高速道路網などによる西日本地域との連携軸の要としての港湾の役割を果たし、 県経済を支える国際物流・交流拠点へと発展することが期待されることから、平成12年6月に まとめられた「高知港長期構想」では、高知新港の目標とすべき将来像を「高知県経済を支える 国際物流・交流拠点」と定めた。 この将来像の実現を図るため、平成12年11月に策定された「高知港港湾計画」では、「国際 港湾としての外貿物流機能の強化」や「国際化に対応する交流拠点空間の形成」を高知新港の整 備方針として定め、施設整備や施設の有効活用に努めてきた。 その後、高知港を地域活性化の核として有効活用する方策を検討するため、長期構想策定10 年を機に「今後の高知港を考える会」が開催され、その報告書(平成22年3月)で、高知新港の 目指すべき方向を次の5つの項目で整理した。①競争力や利便性の高い港づくり ②コンテナ船、バルク船、RORO 船、客船等オールユーザーが利用可能な港づくり ③港湾ユーザーのデマンドに対応できる港の運営 ④県内の生産者、消費者に対して最適となる流通機能の確保 ⑤港湾利活用企業等の集積
2 高知新港振興プランの策定
(1)振興プラン策定の目的 高知新港は、一部供用開始以降、貨物量が順調に増加しており、韓国・釜山港との間に就航し ている週2便のコンテナ航路は、昨年初めて年間取扱量が1万TEUを超えるとともに、石灰石 や石炭の取扱量も100万トンを超えるなど、県内企業の輸出入や地場産業にとって欠かせない 港となっている。 一方、貨物量の増加による岸壁の混雑などの課題やフェリー航路の廃止など社会環境の変化も 見られる。 こうした状況の中、東第一防波堤の平成26年度末の概成にあわせて、メインバースである -14m岸壁の-12mでの暫定供用が見込まれることから、高知新港の物流インフラとしての ポテンシャルに加えて、広大な企業用地を活かして県内産業の振興にどのように寄与していくか という視点で、具体的かつ総合的な5カ年の振興策を策定するものである。 高知新港の取扱貨物量推移 23 57 63 55 50 52 56 62 58 67 67 65 79 110 104 81 126 162 459 588 447 503 274 389 321 27 101 258 309 449 596 297 420 660 175 333 368 180 10 2 1 127 495 958 85 135 2783 60 2 8 10 6 2 5 4 11 10 3 0 5 688 397 185 957 971 1,176 653 900 1,158 138 153 0 200 400 600 800 1,000 1,200 1,400 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 千フレート・トン 計 その他 MA米 フェリー 石灰石(輸出) 石灰石(移出) 石炭(輸入) 外貿易コンテナ貨物高知新港の主な経緯
H10.3 新港一部供用開始(-8m、-12m)、青島・大連航路就航 H10.4 釜山航路就航 H10.9 園芸連へ用地売却 H13.3 青島・大連航路廃止 H13.9 ブルーハイウエイライン廃止(東京~那智勝浦~高知) H14.4 マリンエキスプレスフェリー就航(日向~高知~川崎) H17.4 IPPへの供給開始(石炭) H17.6 マリンエキスプレスフェリー廃止(日向~高知~川崎)、 大阪高知特急フェリー廃止(高知~大阪南港) H21.11 釜山航路週2便化 H22.8 太平洋セメント㈱土佐工場セメント生産中止、高知港が「新規の直轄 港湾整備事業の着手対象とする港湾」に選定される 出典:高知県港湾統計 外貿コンテナ 石炭(輸入) 石灰石(移出) 石灰石(輸出) MA米 その他 フェリー その他 MA米(2)高知新港の主な課題 高知新港の施設の整備状況(需要の変化や老朽化)や貨物量の動向(増加傾向)、一層のコスト ダウンや利便性の向上(便数増・リードタイム短縮)という企業ニーズ、さらには東日本大震災 以降の防災拠点としての港湾の役割等から、高知新港の振興に向けた主な課題を次の5つに整理 する。 ①貨物量増加に伴う港の混雑、狭隘化、機会損失 取扱量が増加しているバルク貨物船と客船等が-12m岸壁を共用している現状では、岸壁 が混雑することにより利用機会が失われるケースが発生しており、また、バルク貨物の増加に より野積場が手狭な状況にもなっている。 ②港湾施設・設備への需要の変化や老朽化 取扱量の増加や船舶の大型化、さらには一部設備の老朽化に対応するため、岸壁や荷役機械 の整備が必要となっている。 ③広大な企業用地の有効活用 港湾を通じた県内産業の活性化を目指すため、既分譲・貸付け5.07haに加えて、未整 備地8.5haへの企業誘致や土地の有効活用を図る必要がある。 ④外国クルーズ客船の増加、大型化への対応 港のにぎわいや地域経済への波及効果をもたらすクルーズ客船の誘致については、今後想定 される外国客船のアジアクルーズの増加に対応した外国客船受入態勢の強化や外国客船の大型 化に対応した港湾施設の整備が必要である。 ⑤津波被害の軽減と防災拠点機能の強化 高知県は太平洋に面し、津波被害を直接受ける可能性があり、高知新港における津波被害の 軽減と防災拠点の整備について、早急に対応する必要がある。
(3)振興プランの基本方向と施策別の主な戦略 高知新港が県経済を支える物流・交流拠点となるため、高知新港の主な課題を踏まえたうえ で、その振興策を5つの基本方向として位置づけ、基本方向を実現するため5つの戦略に積極 的に取り組む。
振興プランの基本方向
振興プランの施策別の主な戦略
1 県経済を支えている地場産業の発
展と競争力を物流面から支えるた
め、安全で使いやすい港づくりを推
進する。
(バルク、内貿ユニット)
2 県内企業の貿易を支える産業基盤
として、一層のコストダウンや利便
性の向上を実現し、地産外商や貿易
拡大を図る。
(コンテナ)
3 ターゲットを絞った企業誘致活動
を図り、港湾の活性化、雇用の拡大
を促進する。
4観光振興・地域活性化に向けたク
ルーズ客船(外国船・邦船)誘致に
取り組む。
5 県民の安全・安心の確保に向けて、
南海地震をはじめとした災害に強
い防災拠点港づくりを推進する。
1 集荷・航路誘致方策
県内とりこぼし貨物の集荷と新規貨物
の掘り起こし (コンテナ)
魅力ある新たな航路誘致 (コンテナ)
国内鉄鋼産業を下支えする県内石灰石
の地産外商の推進 (バルク)
県内産業構造のニーズにあった海陸一
貫輸送システムの構築(内貿ユニット)
2 企業誘致方策
物流機能の強化(荷さばき・保管機能の
強化及び野積場の拡張)
高台企業用地の確保
防災関連産業の育成及び港湾利用型産
業の誘致
3 クルーズ客船誘致方策
外国大型クルーズ客船の受入れ態勢の
整備
効果的な広報・セールス活動の推進
5 土地利用、施設配置、港湾施設の整備
方針
東第一防波堤概成にあわせた多目的バ
ース(-14m・-11m)供用によるバ
ルク関連施設の機能強化と防波堤延伸
による一層の静穏度の向上
貨物量の増加と新規航路誘致に対応し
たコンテナターミナルの機能充実
仮置土砂の有効活用と企業用地の整備
4 地震・津波対策の強化
新港で働く人々や利用者を対象とした
避難計画の策定
災害時の緊急海上輸送を支える防災拠
点港としての災害対応力の強化
(海上輸送ネットワークの構築、耐震強
化岸壁の整備など)
企業物流継続のための港湾BCPの策
定及び実効性検証
3 高知新港振興プランの主な戦略
(1) 集荷・航路誘致方策 ① コンテナ貨物 ア. 現状 【取扱貨物量】 高知新港の供用が始まった平成 10 年から平成 12 年までは、中国・青島航路と韓国・釜山 航路の 2 航路があり貨物量は 8,000TEU を超える程であったが、平成 13 年以降青島航路 が廃止されたために、その後は 5,000~7,000TEU で推移していた。しかし、平成 21 年 に釜山航路の便数が週 2 便(2船社)に増えたことを契機に、貨物量は大幅に増加、平成 23 年には 10,000TEU を突破し過去最高を記録した。 一方、全国のコンテナ取扱港と比較すると 66 港中 47 位、四国 6 港の中では最下位とい う状況であり、取扱量はまだまだ少ない。 1,215 2,521 3,974 4,354 4,058 4,180 4,547 5,015 4,397 5,461 5,669 5,316 6,466 7,186 765 2,308 1,451 475 1,026 1,902 2,237 1,837 2,103 1,977 2,110 1,625 2,056 2,096 2,052 2,870 3,655 642 2,142 1,487 0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 12,000 H10年 H11年 H12年 H13年 H14年 H15年 H16年 H17年 H18年 H19年 H20年 H21年 H22年 H23年高知新港コンテナ貨物推移
3,097 7,997 8,814 6,591 6,283 6,524 7,125 5,895 6,022 7,517 7,368 9,336 TEU 7,765 10,841 【高知新港利用率と取りこぼし貨物】 平成 20 年度に国土交通省が実施した全国輸出入コンテナ貨物流動調査結果から高知県内の貿 易貨物総量は約 12,000TEU と推計される。このうち高知新港を利用している貨物は約 7,200TEU(平成 23 年実績)であることから、他港を利用している貨物は約 5,000TEU と 考えられる。 高知新港利用率を国・エリア別で見ると、東・東南アジア発着貨物は約 65%から約 70%、 欧州・北米発着貨物は約 30%、その他は約 40%であり、他港を利用している取りこぼし貨物、 約 5,000TEU の 内 訳 と し て は 、 東 ・ 東 南 ア ジ ア が 約 2,500TEU 、 欧 州 ・ 北 米 が 約 2,000TEU、その他が約 500TEU と推計される。 これらのことから、東・東南アジアの近距離貨物は高知新港利用率は高いが、貨物量自体が 多いため、取りこぼし貨物量も多くなっている。また、中長距離貨物については利用率自体が 低いことから、貨物の取りこぼし量が多いことが分かる。 釜山航路・実入り 赤色 青島航路・実入り 青色 釜山航路・空コン 黄色 青島航路・空コン 緑色 釜山航路 週 2 便化 集荷インセンティブ 高知新港を利用する荷主企業の一層のコストダウンや利便性の向上を実現するとともに、より多くの企業 の利用を促し、国際物流拠点として地産外商や貿易拡大を図ることを目的とする。一方、四国他県と比較すると高知県の地元(高知新港)利用率は第 1 位であり、地元の取りこぼ し貨物を集荷する余地は四国他県と比べて少ない。また、四国全体の貨物量は約 300,000TEU と 推計されるが、高知県内の全ての貨物を集荷しても 12,000TEU(=四国全体貨物量の約 4%)が 上限と推計され、産業規模の面からも更なる集荷に向けた環境は厳しい。 イ. 課題 【取りこぼし貨物の集荷と新規貨物の掘り起し】 ○県内企業が高知新港を利用していない主な要因 貨物を取りこぼしている主な要因の一つに間接貿易が挙げられる。高知県の中小企業の多くは貿 易ノウハウが少なく、海外販路を持ち貿易実務に長けた商社を通して貿易を行うケースが多いか らである。 間接貿易では、商社が物流の決定権を持ち、荷主の意向では利用港を決定できないケースが多 い。また、商社の負担が海上運賃のみという取引形態の場合は、陸送費を含めたトータルコスト では高知新港を利用した方が安いとしても、海上運賃のみの比較では他港利用が安いケースがあ るため、商社がコストメリットを感じづらく高知新港の利用につながらない場合がある。
四国4県の地元港を利用していない貨物量推計
高知県内の地元以外の利用量5,000TEU/年
四国他3県の地元以外利用量178,000TEU/年
平成20年全国輸出入コンテナ貨物流動調査分析(TEU/年) 地元港取扱量(H20) 地元利用率 推計貨物量 高知 5,555 50% 12,000 徳島 10,119 18% 57,000 香川 23,530 31% 76,000 愛媛 49,013 34% 145,000 地元港以外を利用している推計貨物量(TEU/年) 地元港取扱量(H23) 地元港以外利用量 高知 7,200 5,000 徳島 9,994 48,000 香川 24,156 52,000 愛媛 67,284 78,000 県内貿易貨物総量推計(H20) 約12,000TEU/年 ・高知新港利用(H23実績) 約 7,200TEU(約6割) ・他港利用 (H23推計) 約 5,000TEU(約4割) ※H20全国コンテナ貨物流動調査(国交省)から推計 高知新港利用率(実入り貨物) 東・東南アジア 約65%~約70% 欧州、北米 約30% その他 約40% 国・エリア別の高知新港利用率 (取りこぼし貨物量推計) 約2,500TEU 約2,000TEU 約 500TEU※トータルコストは②(下段)の方が安いが、海上運賃では①(上段)の方が安い場合、取引形 態によっては商社にコストメリットが出にくく、高知新港利用につながりにくいケースがある。 また、航路が週 2 便体制のため、リードタイムの点から取引のタイミングが合わない、といった ことなども貨物を取りこぼしている一因である。 ○新規貨物の掘り起こし 高知県内の中小企業の多くは貿易に対するノウハウが少なく、また新規貿易参入者は小ロット での取引からスタートする場合が多い。新規貨物の掘り起こしを進めるためは、このような企業 への支援が必要である。 【貨物量増加に伴う船社や荷主へのサービス低下】 ○荷役機械(リーチスタッカ)1台体制のリスク 現在、高知新港のコンテナヤードにはコンテナ船との間でコンテナの積み降ろしを行うガントリ ークレーンと、ガントリークレーンの荷役をサポートし、ヤード内の荷役を行うリーチスタッカ の2台の荷役機械がある。このうち、リーチスタッカ(平成 16 年 1 月納入)は老朽化に伴い故 障頻度が高まっており、ヤード内の荷役作業に支障が出ていたほか、コンテナ船寄港時に故障し、 本船荷役がストップしたケースもある。そこで、このリーチスタッカの更新が緊急の課題と判断 し、平成25年度早々には更新できるよう現在取り組んでいる所である。 一方、貨物量増加に伴ってヤード内作業が増加していることから、本船荷役の最中にコンテナを 受け取りに来た荷主に即座に対応できないなど、荷主が求める荷役作業の提供が困難な場合もあ り、リーチスタッカ1台体制のリスクが顕在化してきている。 このような状況は、港の信用力を低下させ、荷主の高知新港離れにつながる可能性があり、リー チスタッカの2台体制の実現が必要である。 【神戸港利用と高知新港利用の物流構成】 ①高知工場~神戸港~欧米 ②高知工場~高知新港~釜山港~欧米 高知工場 陸 神戸港 海 欧米 陸 海 (輸出) (輸入) 高知新港 海 釜山港 海 欧米 海 海 (輸出) (輸入) 高知工場 陸 陸
○コンテナターミナルの効率的な管理運営 現在、コンテナターミナルはトラックの動線やコンテナ蔵置位置などの詳細な線引きがされて いないほか、コンテナ貨物情報は一般保安ゲートから離れたコンテナ管理詰所で管理され、保安 ゲートで一元管理されていない。 貨物量が増加する中、これまで以上に効率的な荷役 作業やコンテナ管理などのヤードオペレーションが 必要となっている。 【寄港船舶の物理的制約】 現在、高知新港で供用されている岸壁のうち、コンテナ専用の-8m 岸壁は概ね 10,000DWT 級(500TEU~890TEU 級)以下の船舶しか寄港できないという物理的制約がある。 もう一つの-12m 岸壁については現在、バルク船や客船等が利用している多目的バースである が、将来的に-8m 岸壁で対応できないコンテナ船の利用を検討する場合でも、概ね 20,000DWT 級(1,300TEU~1,600TEU 級)以下の船舶の寄港が限界とされ、誘致できる船型が限られて いる。 また、現在のガントリークレーンは機能的に 10,000DWT 級の船舶の対応が限界であり、今後、 10,000DWT 級以上の船型を誘致する場合、新たなガントリークレーンの整備が必要である。 ※参考『港湾の施設の技術上の基準・同解説』(社)日本港湾協会 ※ただし、-12m 岸壁は船型によっては 30,000DWT級の船舶の寄港も可能 ウ. 対応策 平成 24 年から平成 26 年までを第 1 ステップとして現行の釜山航路を活用し、維持発展を図り ながら県内の取りこぼし貨物の集荷を進める。 平成 27 年から平成 28 年までの第 2 ステップでは増加した貨物を背景に、四国他港に少ない魅 力ある航路の誘致を実現し、その誘致した新規航路を活用して県内取りこぼし貨物のほか四国他 県からの集荷を目指す。 集荷・航路誘致にあたっては、高知新港で物流ターミナルを有し、県内企業の貿易を支援するほ か、ポートセールスなどのノウハウを持つ高知ファズとも連携しながら集荷・航路誘致活動を展 開し、荷主の一層のコストダウンや利便性の向上を実現する。 リーチスタッカ ガントリークレーン 現状利用状況 ガントリークレーン 保安ゲート コ ンテナ管理詰所 コンテナヤード
もく s 【県内取りこぼし貨物の集荷】 県内取りこぼし貨物の主な要因となっている間接貿易貨物をメインターゲットとし、東・東南ア ジアの取りこぼし貨物を確実に集荷するとともに、中長距離貨物の獲得に向けた取り組みを行 う。 具体的には、現行のインセンティブに加え、以下の2点について検討する。 ①貨物取りこぼし率の高い欧州・北米といった中長距離貨物に対する助成の拡充 ②取りこぼし貨物の情報を持ち、商社・荷主と密接な関係にある通関業者などへの助成 これらのインセンティブ等を有効に活用し、高知新港への利用シフトに向けて商社・荷主に対す る営業強化を図る。 *【現在のインセンティブ】(平成 24 年度) 高知新港コンテナ貨物利用者(商社・荷主)に対する助成 ・新規:3 万円/1TEU(初回の 1 本目に限り、それ以降は 1 万円) ・増加:1 万円/1TEU ・予算額 11,490 千円 【新規貨物の掘り起し】 産業振興推進部や貿易協会(海外事務所)、ジェトロと連携し、国別・品目別のセミナーや実務者 向けのセミナーを開催するほか、貿易促進コーディネーターとともに貿易企業の掘り起しに努め る。更に、INAP 会議などを活用した海外への経済ミッション団の派遣や商談会の実施などにより 貿易振興を図る。 また、新規貿易参入者等の小ロットでの取引を支援するため、コンテナ1本に満たない量の貨物 同士をまとめて輸出することができる小口混載サービスの継続に取り組む。 【荷役体制の整備とコンテナターミナルの効率的な管理運営】 現在のリーチスタッカについては、平成25年度早々に更新できる見通しであり、今後、民間と の役割分担により、リーチスタッカの2台体制を目指していく。 また、貨物量の増加に対応するため、ヤード内の線引きを実施することによりコンテナの位置情 報等を正確に管理するほか、現在、保安ゲートとコンテナ管理詰所の2ヵ所で行われているコンテ ナ情報管理を保安ゲートに一元化する。 平成 26 年には対平成 23 年比で 38%増となる 15,000TEU(実入り 10,000TEU)を目指す。 第 1 ステップ(平成 24 年から平成 26 年)
目標
平成23年 10,841TEU (実入り7,186TEU) 平成26年 15,000TEU (実入り10,000TEU) 現行の釜山航路の維持発展 県内取りこぼし貨物の集荷第 2 ステップ(平成 27 年から平成 28 年)
【航路誘致の考え方】 四国他港の外貿コンテナ航路の就航状況としては、韓国航路は四国他港全てに就航しており、中 国航路は 2 港に就航している。また、基幹航路(欧州・北米)を有する船会社については、台湾 航路が1港に就航しているのみである。 このような状況を踏まえ、県内及び四国他県の貨物量、 他港との競争、高知新港に寄港できる船舶規模等を 総合的に考慮し、最も効果的な航路の誘致を 目指していく。 【航路誘致の実施】 新しい航路を誘致する際には、新航路の安定的な運営に必要な貨物量の確保(第 1 ステップでの 対応)が重要な要件となる。その上で、官民の努力により船会社にとって魅力的な港湾コストを実 現し、船会社へのインセンティブも検討しながら航路誘致を図っていく。 具体的には第1ステップから船会社を訪問しての情報収集を積極的に行い、船会社の航路再編の 時期など効果的なタイミングを捉えて誘致活動を行う。 そして航路誘致の取り組みを進め、現在のガントリークレーンで対応できない 10,000DWT 級 以上の船舶の誘致が具体化した場合には新たなガントリークレーンの整備を目指す。 また、荷主の更なる利便性向上に向けて、外貿コンテナ航路を補完する阪神港などとの内航フィ ーダーについても、貨物量増加に応じて検討していく。 【コンテナターミナルの効率的な管理運営】 現在、コンテナヤードの保税エリアは保税蔵置場として民間の港運会社が許可を受けているが、 港湾管理者の県がコンテナヤード全体を指定保税地域として指定を受けることで、中長期を見据え た貨物量の増加に対応できる保税エリアの確保、ターミナル使用者への柔軟な使用許可が可能とな ることから、新たな航路誘致を契機として、指定保税地域の指定に向けて取り組んでいく。 また、貨物量増加に応じた高知新港の上屋倉庫群の増設など、物流ターミナルの機能強化を図る。 平成 28 年には、対平成 23 年比で 84%増となる 20,000TEU(実入り 13,000TEU)を目指す。 高 知 港 高 松 港 高 松 港 徳 島 徳 島 小 松 島 港 小 松 島 港 三 島 川 之 江 港 三 島 川 之 江 港 高 知 港 高 知 港 松 山 港 松 山 港 5 釜 山 釜 山 4 釜 山 ・ 蔚 山 釜 山 ・ 蔚 山 上 海 ・ 大 連 ・ 青 島 上 海 ・ 大 連 ・ 青 島 4 釜 山 釜 山 8 釜 山 ・ 上 海 ・ 寧 波 釜 山 ・ 上 海 ・ 寧 波 基 隆 ・ 高 雄 ・ マ ニ ラ 基 隆 ・ 高 雄 ・ マ ニ ラ 1 釜 山 釜 山 1 釜 山 釜 山 今 治 港 今 治 港 高 松 港高 松 港徳 島徳 島 小 松 島 港 小 松 島 港 三 島 川 之 江 港 三 島 川 之 江 港 高 知 港 高 知 港 松 山 港 松 山 港 5 釜 山 釜 山 5 釜 山 ・ 蔚 山 釜 山・ 蔚 山 上 海 ・ 大 連 ・ 青 島 上 海 ・ 大 連 ・ 青 島 6 釜 山 釜 山 7 釜 山 ・ 上 海 ・ 寧 波 釜 山・ 上 海 ・寧 波 基 隆 ・ 高 雄 ・ マ ニ ラ 基 隆 ・ 高 雄 ・マ ニ ラ 3 釜 山 釜 山 2 釜 山 釜 山 今 治 港 今 治 港 高 知 港 高 知 港 高 松 港 高 松 港 徳 島 徳 島 小 松 島 港 小 松 島 港 三 島 川 之 江 港 三 島 川 之 江 港 高 知 港 高 知 港 松 山 港 松 山 港 5 釜 山 釜 山 4 釜 山 ・ 蔚 山 釜 山 ・ 蔚 山 上 海 ・ 大 連 ・ 青 島 上 海 ・ 大 連 ・ 青 島 4 釜 山 釜 山 8 釜 山 ・ 上 海 ・ 寧 波 釜 山 ・ 上 海 ・ 寧 波 基 隆 ・ 高 雄 ・ マ ニ ラ 基 隆 ・ 高 雄 ・ マ ニ ラ 1 釜 山 釜 山 1 釜 山 釜 山 今 治 港 今 治 港 高 松 港高 松 港徳 島徳 島 小 松 島 港 小 松 島 港 三 島 川 之 江 港 三 島 川 之 江 港 高 知 港 高 知 港 松 山 港 松 山 港 5 釜 山 釜 山 5 釜 山 ・ 蔚 山 釜 山・ 蔚 山 上 海 ・ 大 連 ・ 青 島 上 海 ・ 大 連 ・ 青 島 6 釜 山 釜 山 7 釜 山 ・ 上 海 ・ 寧 波 釜 山・ 上 海 ・寧 波 基 隆 ・ 高 雄 ・ マ ニ ラ 基 隆 ・ 高 雄 ・マ ニ ラ 3 釜 山 釜 山 2 釜 山 釜 山 今 治 港 今 治 港 高 知 港 平 成 2 4 年 8 月 現 在 6 増加した貨物を背景に 魅力ある航路誘致の実現目標
平成26年 15,000TEU (実入り10,000TEU) 平成28年 20,000TEU (実入り13,000TEU)② バルク貨物 ア.バルク貨物の現状 【取扱貨物】 a.石灰石 国内鉄鋼産業を下支えしている本県産の石灰石は、他鉱山と比べ低リンで高品質である。 高知新港では、シップローダー設置に伴い、平成 14 年度から主に関東方面への石灰石の 移出を開始し、また、平成 23 年度からは台湾への輸出を開始するなど順調に貨物量を伸ば している。現在の貨物量は 72 万 t であり、高知新港バルク貨物取扱量の約 69%を占めて いる。 b.石炭 高知新港供用開始後から、民間企業自家発電用の燃料として石炭の輸入を開始した。これ に加え平成 17 年度からは IPP 事業への参画による石炭輸入も開始され、ピーク時には 59 万 t の取扱があった。しかしながら、平成 22 年度には太平洋セメント㈱土佐工場が廃止さ れ貨物量が減少し、現在は 32 万 t 前後の貨物量である。 【石炭・石灰石の流れ】 a.石灰石 高知港では、鉄鋼副原料及びセメント原 料となる石灰石が年間約 270 万 t 搬出さ れているが、そのうち約 198 万tは内港 から主に関西方面へ移出され、その他約 7 2 万 t は高知新港から関東・海外方面へ移・ 輸出が行われている。 b.石炭 高知新港に搬入される石炭は、ロシア・ オーストラリア等から20,000DWT 級船 舶で輸入し、-12m岸壁で 5,000DWT 級の小型船へ積み替え、内港に立地する発 電施設に搬入している。 出典:高知県港湾統計 図 高知港における石灰石の流れ バルク貨物取扱量の増大に対応できる港湾施設の機能強化を図るとともに、地場産業の競争力 強化のため、より一層の港湾コスト削減を図る。 図 高知新港-12m 岸壁取扱貨物量の推移
図 高知新港におけるバルク貨物の取扱量 (目標)H28 年 石灰石 移出:66 万 t 輸出:20 万 t 石炭 輸入:32 万 t 再生エネルギー関連 輸入:12 万t イ.課題 【機会損失や滞船の発生】 高知新港では主に-12m 岸壁で バルク貨物の荷役を行っている が、石炭船、石灰石船は、船舶 の係留時間が長く大型客船等も この岸壁を利用している。このた め岸壁の輻輳が見られ、利用者 が使いたいときに使えない状況 である。 【荷役機械の能力不足や多目的利用による港湾コスト増加】 ・シップローダー積込能力が 1,000t/h(最大 1,200t/h)しかなく、船舶への積込みに機 械の移動も含めて丸 2 日かかり、荷役時間の長期化により港湾コストの増大を招いている。 ・石灰石ストックヤードが狭隘しており、現状のままでは貨物量の増大に対応できない。 ウ.目標取扱貨物量(H28) 【取扱貨物】 石灰石の販路拡大及び新規貨物(再生可能エネルギー関連)の取り扱いを行うことにより、平 成 28 年にはバルク貨物の取扱量 130 万 t(平成 23 年比 25%増)を目指す。
H28 年バルク貨物の取扱量:130 万 t(5 年間で 26 万 t 増)
船舶輻輳による -12m 岸壁利用の限界 図 高知新港における滞船状況 岸壁(-12m) 防波堤 東第一 防波堤南 石炭荷役状況 沖待ちする石灰石専用船 MINING STAR(13,706GT) 〔荷役作業時間:4 日程度〕 八戸丸(14,930GT) 〔荷役作業時間:2 日程度〕エ.今後の対応策
①取扱貨物量の増大に対応できる港湾施設の機能強化
②地場産業の競争力強化のための港湾コストの削減
を図るために、以下の施策を計画する。 -14m 岸壁と-11m 岸壁の供用にあわせ、現在-12m 岸壁で取り扱っているバルク貨物関連 施設の一部移転を行い、ヤードを拡張させたうえで、バルク貨物取扱量の増大を図る。また 多目的バースとして、バルク貨物船と客船等の相互利用により岸壁利用混雑を解消させる。 『使いながら造る』のコンセプトのもと、東第一防波堤概成にあわせ、段階的に2バース (-14m・-11m)の供用開始-14m岸壁
L=280m
-11m岸壁
L=190m
岸壁の相互利用
による混雑解消
-12m岸壁
港湾コスト削減のため、大型船舶に対応した荷役機械の導入により、能力向上を図る。 また、民間企業が行う荷役機械及び施設の整備に対する補助制度の創設を検討する。 図 シップローダー メインバース供用にあわせたバルク貨物関連施設の移転とヤードの拡張 大型船舶に対応した荷役機械等の導入貨物量の増大
図 施設整備の概念③ フェリー・RORO 貨物 ア.フェリー・RORO航路の現状 高知沖を航行するフェリーの航路数は、11 路線(H17)→4 路線(H20)→5 路線(H24) と一端は減少したものの微増の状況である。RORO船の航路数は、8 路線(H17)→10 路線 (H20)→10 路線(H24)と一端は増加したものの、横ばいとなっている。 また、東日本大震災後では、既存定期航路を中心に救援活動が行われ「救援物資及び人の輸送 手段」として、その高いポテンシャルが実証された。南海地震による被害が想定される本県にお いても、緊急海上輸送手段として内航船舶の活用を検討しており、その必要性はますます高まっ ている。 本州との間に四国山地や瀬戸内海が横たわる高知県 においては、以前よりフェリー・RORO船を用いた 内航輸送ルートを確保することで県内産業を支えてき た歴史がある。しかし、平成17年6月には高知港を 発着する全てのフェリー航路が廃止となった。本県の 基幹産業である園芸農作物の首都圏への供給をはじめ、 大規模消費圏との距離が遠く材料・製品の輸送コスト によって企業競争力や事業展開が左右される製造業等に とっては、大きな損失となった。 フェリー廃止以降、航路再開を求める企業からの声は 止むことはなかったが、近年、フェリー航路を使用して いなかった企業からも、安価な海上輸送ルートの確保を 求める声が寄せられるようになった。そのような情勢の 変化を受け、更なる産業振興に向け、県内産業を物流面 から支えるために、フェリー・RORO貨物の集荷、航 路誘致を検討する。 マリンエキスプレスさよならセレモニー (高知新港) 【フェリー航路】 S48~H13.9 ブルーハイウエイライン (東京~那智勝浦~高知) S45~H17.6 大阪高知特急フェリー (高知~大阪南港) H14~H17.6 マリンエキスプレスフェリー (日向~高知~川崎) 【RORO 船】 H10~H12 コンバインの移出 (不定期航路) 航路廃止の要因 ・本四連絡橋の完成 ・高速道路の整備進展 ・規制緩和(海上運送法の改正) ・燃料高騰(高止まり) ・経済不況の中での利用低迷 就航時の主な貨物(上り)【H10 年】 ・園芸 野菜 :約 30% ・製材・木材 :約 20% ・外貿コンテナ :約10% ・雑貨 :約 10% ・化学工業品 :約 10% ・金属機械 :約 5%
フェリー・RORO船の就航状況 イ.フェリー・RORO 航路の誘致に向けた課題 ①陸送の優位性 近年、リードタイム・時間指定を重視するサプライチェーンの形成とともに、本四連絡橋通行 料金の大幅値下げ等も行われ、陸上輸送の優位性がますます高まる傾向にある。しかし、本検討 に際して行った荷主、運送事業者を対象とした企業ヒアリングの結果、関東・東北地方などの東 日本方面については、リードタイムや運送コストの面を考慮しても、海上輸送へのニーズがある ことが確認できた。また、企業のモーダルシフトに対する社会的要請も依然として強く存在して いることについても確認できた。 ②運航採算性 フェリー航路廃止の大きな要因の一つであった燃料単価の高騰については、廃止当時よりも更 に高い水準(H17 年比で 5~6 割増)となっており、今後も燃料単価の高騰が続くことを前提 とした航路誘致策の検討が必要となる。 また、航路誘致には安定的なベースカーゴの確保が条件となるが、上記企業ヒアリングのなか で一定の量が確認できたものの、「定期航路が一定期間続く見通しがなければ、海上輸送へのシ フトは困難」との声が複数出されており、一定期間の航路維持が必要となる。 ③輸送システム 人件費の節約やドライバーの労働条件向上に寄与するなど、フェリー輸送の要である「無人航 走システム」には、運送事業者が最終仕向港の周辺において、事業所を有するか、運送事業者と 契約する必要がある。そのような中、フェリー廃止以降、東京方面の支社を廃止した運送事業者 などもある。 大阪 神戸 徳島 北九州 宮崎 志布志 東京 那覇 ⑤ ④ ③ ② ① ① 那覇 大阪 岩国 北九州 宮崎 志布志 東京 ⑤ ③ 鹿児島 博多 常陸那珂 ④ 細島 油津 追浜 御前崎 大分 苅田 ⑥ ⑦ ⑨ ⑩ ① ② ⑨ ① ③ ⑦ 堺泉北 名古屋 豊橋 ⑧ ⑧ No. 船社 航路 便数 ① 近海郵船物流㈱・琉球海運㈱ 東京~大阪~那覇 週3 便 ② 大阪内航海運㈱・八興運輸㈱ 堺泉北~宮崎 週3 便 ③ 南日本汽船㈱ 大阪~鹿児島~那覇~博多~鹿児島~那覇 週1 便 ④ 川崎近海汽船㈱ 北九州~常陸那珂 週2 便 ⑤ 川崎近海汽船㈱ 油津~細島~東京 週2 便 ⑥ 商船三井フェリー㈱ 東京~御前崎~大分~苅田 週2 便 ⑦ マルエーフェリー㈱ 東京~志布志~那覇 週3 便 ⑧ フジトランスコーポレーション 名古屋~豊橋~鹿児島~名古屋 月6.5 便 ⑨ 南日本汽船㈱ 大阪~那覇~博多~那覇 週1 便 ⑩ 商船三井フェリー㈱ 東京~岩国~博多 週3 便 No. 船社 航路 便数 ① オーシャン東九フェリー 東京~徳島~北九州(新門司) 毎日 ② 宮崎カーフェリー㈱ 大阪~宮崎 毎日 ③ ㈱フェリーさんふらわあ 大阪~志布志 毎日 ④ マルエーフェリー㈱ 神戸~大阪~奄美~那覇 月7 便 ⑤ マルエーフェリー㈱ 東京~志布志~名瀬~那覇 月6 便 フェリー航路の現状 RORO船航路の現状
④災害時における海上輸送手段の確保 東日本大震災では、定期航路外の救援活動へ船舶を送った事例はほとんど無く、定期航路内で の救援活動が大半を占めた。寄港経験のない港への入港自体が敬遠される傾向もあったことから、 平時において航路を確保できるかどうかが、救援活動の実効性を大きく左右する可能性が高い。 ウ.今後の対応策 新規航路の誘致を意識しつつも、まずは、関東方面と九州や沖縄とを結んだ高知沖を通過す る航路で、空きスペースを持つ航路をターゲットにした誘致に取り組む。具体的には、荷主企 業、運送事業者、港運業者、船会社等で構成する航路誘致検討会(仮称)を設立し、航路誘致 策の具体策を検討し、航路誘致活動を展開する。 災害時の救援活動で重要な役割を担う内航船舶について、確実な救援を担保する視点から、 防災訓練時のトライアル寄港を可能とする救援協定の締結や防災訓練計画の策定、平時航路を 誘致・継続するための支援制度の検討を行う。具体的には、高知港BCP(高知港連絡協議会 (仮称))と連携しながら、航路誘致検討会(仮称)のなかで検討する。 航路を絞り込んだ RORO 船・フェリーの誘致 災害時の内航船舶利用を可能とする支援制度の検討
(2) 企業誘致方策 【工場立地の動向等について】 国内における工場立地件数及び敷地面積については、景気等の動向に左右される傾向にあり、 平成 19 年まで増加傾向であったが、リーマンショックの影響により減少し、近年は海外への企 業進出については年々増加しているものの、国内への工場立地件数については低迷状態である。 この工場立地件数の低迷は、リーマンショック以降の景気低迷に加え、円高の進行等による企 業の設備投資計画の凍結・見直しや投資意欲の減退、さらに平成 23年 3 月 11 日の東日本大震 災の影響などが要因として考えられる。 また、立地の動向に関しては、東日本大震災以降、地震・津波等の災害リスク回避や電力の安 定供給確保の観点から、生産等の拠点を移転・分散させる動きが活発になってきている。また、 その移転・分散場所の選定条件として「堅固な地盤」や「津波の影響が無い」などの安全性を条 件とするなど、災害リスクの低い地域への立地が増えつつある。 高知県内でも、リスク分散を理由に他県に工場を建設した企業や、将来発生が予想される南海 地震に備え、他の市町村や高台へ移転するといった動きが見受けられる。 一方、太陽光発電所の建設は増加傾向にある。大手企業が発電事業に取り組んでいることもあり、 各自治体において遊休地や工業団地への誘致に取り組んでおり、立地件数は九州地方が多く、四 国では徳島県が多い。 出典:工場立地動向調査(H23・経済産業省) 図 全国の工場立地件数と敷地面積の推移
ア 高知新港の現状について ①港湾関連用地の概要 総面積 整備済み 未整備地 19.41ha 10.91ha 分譲済み 3.98ha 8.5ha 分譲中 0・30ha 貸付 1.09ha 占・使用 4.44ha 野積場 1.10ha ②立地状況 未整備地(8.5ha) 占用 貸付 分譲済 分譲中 -8m岸壁 L=240m -12m岸壁 L=240m コ ン テ ナ ヤ ー ド 野積場 現 状 図 高知新港の企業立地状況(平成24年時点) ③分譲価格等 ・分譲価格 64,000円/㎡~(補助適用後の実質負担額:54,400円/㎡~) ・リース制度 貸付料年額:分譲価格の2% ④助成制度 土地の取得区分 補助対象経費 補助率 ・一括分譲 ・割賦分譲 ・賃貸借 土地(一括分譲のみ) + 減価償却資産 先端技術産業等 15% 一般製造業及び流通業 10% 分 譲 流通業 5 社 貸 付 流通業 2 社 中古車部品販売1社 占 用 物流ターミナル運営(高知ファズ(株))
イ 高知新港における課題 【津波に対する懸念】 東日本大震災の発生により、沿岸地域への企業立地が避けられる傾向にあるなかで、高知新港 は太平洋に直接面し、最大クラスの津波高は、海抜約12.5mと予想されている。 このため、高知新港における企業誘致においては、津波に対する対策が不可欠である。 【盛土の撤去処分】 未整備地 8.5ha には、高知新港の西工区埋立土砂 (55万 )が仮置された状態であり、この埋立土砂 の有効活用策が課題である。 【分譲価格】 高知新港の分譲価格は、平成 9 年に不動産鑑定士 の鑑定を参考に、64,000円/㎡(211,20 0円/坪)と決定した。 高知県内の地価の動向については、平成 15 年までは横ばい状態であったが、その後、景気の動 向等から下落傾向に転じている。 最近の地価の動向としては、全国的に下落幅が縮小しつつあるが、高知県内の地価については、 人口減、景気の低迷に加え、津波に対する懸念から下落が続いている。 そのような状況から、高知新港企業用地の分譲価格と実勢価格には大きな格差が生じている。 <参考> ・地価公示価格(平成 24 年 1 月・工業地平均)・・・・・17,300円/㎡ ・みなみ流通団地(実質負担額)・・・・・・・・・・・・32,200円/㎡ ・なんごく流通団地(実質負担額)・・・・・・・・・・・31,600円/㎡ ・長浜工業団地(実質負担額)・・・・・・・・・・・・・24,700円/㎡ ・西日本(中四国・九州・沖縄)の臨海部の工業団地の状況 実質負担額 団地数 10,000円/㎡未満 5団地 10,000円/㎡以上20,000円/㎡未満 6団地 20,000円/㎡以上30,000円/㎡未満 8団地 30,000円/㎡以上 7団地 (平成 24 年 6 月港湾振興課調べ 調査団地数:26団地) 官 公 庁 船コン テ ナ 貨 物 バ ル ク 貨 物 小 型 船だまり 0 .2万トン ポー トサービス船 東第2 防 波 堤 港湾計画(H12改訂) 16.2万トン 16,702TEU 76.4万トン ( -6m) ( -8m) ( -12m) 西工区 中工区 東工区
ウ 今後の対応策 【企業誘致の方向性】 近年の円高の進行によって、企業の国内立地が低迷し、加えて東日本大震災以降、地震・津波リ スクの低い地域へ移転する企業が増加している。その一方で、高知新港ではコンテナ貨物やバル ク貨物の取扱量が増加し、全国的には防災意識や再生可能エネルギーへの関心が高まりつつある。 これらの状況を踏まえ、港湾を通じた県内産業の活性化や災害対応の強化を実現していくため に、「物流機能の強化・港湾利用型産業の誘致」「防災関連産業の育成・災害に備えた活用」「再 生可能エネルギーの事業化支援」「にぎわいづくり」といった視点で高知新港への企業誘致策及び 土地活用策を検討する。 この方策の実現にあたっては、企業の津波に対する懸念に対応した企業用地や防災拠点、災害 時の避難場所となる「高台の確保」、物流機能の強化・港湾利用型産業の誘致に不可欠な「平地の 確保」、企業の負担軽減及び津波に対する不安解消につながる「企業支援策」が必要である。 【今後の具体的な取組】 ① 物流機能の強化 外貿コンテナ貨物を取扱うためには、コンテナ貨物の荷さばきを行う物流ターミナル(上屋倉庫 群)が必要であるが、高知新港の上屋倉庫は、約4,700㎡であり、現在の貨物量(10,84 1TEU)で、ほぼフル活用の状況である。 このため、今後の目標コンテナ貨物(20,000TEU)への増加を見込んだとき、増設が必 要である。 また、バルク貨物についても現在の104万tから130万tへの増加が見込まれており、現 在の野積場では対応しきれないことから、その拡張が必要である。 ② 防災関連産業の育成 第2期産業振興計画の中では防災産業の育成が重要施策と位置付けられている。 高知新港において、県内外の防災関連産業の立地を促進し、港湾施設の利用を通じ、原材料及 び製品の物流コストの軽減を図るとともに、展示スペースを確保し、製品の展示PRによる情報 発信や企業・学校関係者・県民などの視察・体験に活用し、防災産業の育成につなげる。 ③ 港湾利用型産業の誘致 未整備地8.5haを整備して、企業用地を確保し、大型公共岸壁を必要とする重量物製造・運 搬に関連する企業や中古自動車関連企業などの「港湾関連型産業」を対象として誘致活動を展開す る。 ④ 高台への立地ニーズに応える企業誘致 仮置盛土を活用して、最大クラスの津波に対しても安全な「高台企業用地」を確保することで、 企業の津波に対する懸念を解消し、製造業、研究施設及び商業施設等にも誘致の可能性を広げ る。 また、高台を構成する法面には太陽光発電への活用について検討を行い、高知新港の活性化に つなげる。
⑤ 災害に備えた活用 高知新港は、耐震強化岸壁を備えており、災害時における防災拠点として位置付けられることか ら、港湾施設、高台、水域を消防・警察等の大規模合同防災訓練などに積極的に活用するととも に、耐震強化岸壁等を活用した復旧・復興拠点(発災時の物資保管・物流拠点)としての活用を目 指す。 ⑥ にぎわいづくりとしての活用 企業用地等について、その利用が確定するまではイベントスペースとして有効活用を図る。 また、船だまり北側用地について、水産物の水揚を集約する産地市場の用地として活用する。 占用 貸付 分譲済 分譲中 -8m岸壁 L=240m -12m岸壁 L=240m コ ン テ ナ ヤ ー ド 物流ターミナル の機能強化 計 画 最大クラスの津波でも 安全な企業用地の確保 水産物の水揚集約 図 将来の高知新港の土地利用計画 【今後の企業支援策】 上記の取組を進めていくにあたっては、企業支援策の検討が重要である。 このため、進出企業の設備投資軽減となるよう、「分譲価格」「助成制度の拡充・要件緩和」 について検討を行うとともに、企業が行う津波対策設備整備等に対する助成制度の創設に取り 組む。 新港内で働く人々や港湾利用者の命を守る高台の確保 最大クラスの津波でも安全な高台企業用地の整備 -14m 岸壁 ▽最大クラスの津波水位(海抜約12.5m)
(3) クルーズ客船誘致方策 ア.現状 ①高知新港寄港のクルーズ客船の現状 高知新港開港以来、邦船4隻(飛鳥Ⅱ、ぱしふぃっくびいなす、ふじ丸、にっぽん丸)による入 港が続いており、過去6年間の平均では年6回の寄港実績がある。 最近の寄港実績としては、平成 22 年は NHK 大河ドラマ「龍馬伝」が放映された効果もあり、 高知新港のクルーズ客船入港実績回数は 15 回と、同規模の港湾の中では上位に位置し、調査港 湾 52 港中 11 位(高知県調べ)であった。 平成 23 年には、寄港回数2回と大幅に減少したものの、平成 24 年は、6回の寄港を予定して おり、寄港数は例年並みに回復している。邦船社からは、「歴史」「食」「文化」の分野におけ る豊富な観光資源と岸壁での歓送迎イベント等が高く評価され、高知は寄港地としては定番コー スとなっている。また、平成 21 年には、地元自治体や観光関係団体と連携したもてなしと積極 的な誘致活動が評価され、(社)日本外航客船協会主催「クルーズ・オブ・ザ・イヤー2009」特 別賞を受賞した。 誘致活動については、平成 22 年までは邦船社を対象に行っていたが、平成 23 年から外国客船 も対象にした活動を開始し、平成 24 年には、韓国客船の寄港が初めて実現した。さらに平成 25 年以降においても外国客船の寄港が予定されており、外国客船の寄港は増加の傾向にある。 こうした中、高知県は、平成23年度を「国際観光推進元年」に位置付け、第 2 期産業振興計画 の中では「県外観光客入込数 400 万人以上、観光総消費額 1,100 億円以上」を4年後の数値目 標に掲げるなど、国際観光分野へ注力しており、太平洋に面した高知新港のポテンシャルを活か しながら、外国客船の誘致につなげていく。 【寄港実績】 ○外国客船:H13 年マレーシア客船(スーパースタートーラス、25,611 トン)12 回 H24 年 8 月 韓国客船(クラブ・ハーモニー 25,558 トン)1 回 ○邦船 :H18 年 6 回、H19 年 6 回、H20 年 4 回、H21 年 3 回、H22 年 15 回、 H23 年 2 回、H24 年5回(予定) H18-H23 年の 6 年間平均寄港実績:年間 6 回 【客船誘致のこれまでの取組】 ○客船誘致受入セミナーの開催(H14 年度~H16 年度) ○邦船社を対象としたモニターツアーの実施(H17 年度~) ○全国クルーズ客船誘致連絡会への参加 ○歓迎イベントの実施(寄港当日) セレモニー・物産品販売、地場産品試食会、よさこい踊り等披露 ○外国客船誘致のための西日本五港連携(大阪・高松・境・別府・高知)(H23 年度~)
②クルーズ人口と日本に寄港する外国クルーズ客船の動向 世界のクルーズ人口は、増加する傾向にある。特に、アジア・太平洋地区では、中国を中心に 市場が急成長しており、平成 32 年にはクルーズが盛んな欧州と同規模の 500 万人になると予 測されている。 また、平成23年の日本のクルーズ人口(邦人のクルーズ旅行利用者数)は、東日本大震災の 影響があったものの、円高等の効果もあり、外航クルーズの利用者 10.4 万人、国内クルーズの 利用者 8.3 万人、合計 18.7 万人と、前年比1%減に止まっている。 一方、平成23年の日本への外国クルーズ客船の寄港回数は、東日本大震災の影響を受け、キ ャンセルが多く、大きく落ち込んだが、平成24年は順調に回復する見込みである。 今後のクルーズ市場の動向として、アジアクルーズの増加と船舶の大型化が予想されている。 例えば、平成25年には米国船社がアジア地域を3ヶ月運航する予定があり、高知新港にはサ ン・プリンセス(77,000 トン)が寄港予定である。また、平成27・平成28年に大手クルー ズ会社が10万トンクラスの客船をアジア地域へ導入する予定をしており、さらに、世界最大の 22 万トンクラスの客船がアジアに配船される情報があるなど、ますますアジアクルーズ市場は、 活発になる見込みである。 図 外国船社クルーズ船の寄港回数推移 出典:港湾管理者への聞き取り調査結果等を基に国土交通省作成
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459
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57,919 99,183 143,590 158,474 229,665 143,250 338,045 0 50,000 100,000 150,000 200,000 250,000 300,000 350,000 400,000 0 50 100 150 200 250 300 350 400 450 500 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012(予想) 寄港中止 寄港数 乗客定員数 (回数) (人数)イ.課題 近年大型化している外国クルーズ客船の誘致に向け、ハード、ソフトの両面で課題は多い。 まず、ハード面の課題として、現在の-12m岸壁では接岸できる客船規模は7万トン級が限界 である。また、客船ターミナル施設がないことから、出入国手続きや乗客、見学者等が利用する トイレ、水飲み場等に対応できるターミナル機能の確保が必要である。 次に、ソフト面の課題として、高知新港がファーストポート・ラストポートになる場合には、 出入国手続きが必要であり、限られた寄港時間を有効に活用するためにも、短時間で迅速な手続 き対応が必要不可欠である。態勢の整った他港においても、通常 2 千人規模の乗客の場合、平均 3時間の手続きを要しており、高知新港において、スムーズな処理を実現するためには、国関係 機関の支援による CIQ 態勢の充実が必要である。 また、千人単位の乗船客が一度に上陸する外国客船が寄港した際には、公共交通機関がない高 知新港から高知市内までの交通手段の確保をはじめ、県内観光地等での観光案内等受入れ態勢の 充実が必要である。 船名 初就航 (年) 総トン数 (トン) マスト高 (m) 必要岸壁水深 喫水(m) 全長(m) 乗客定員(人) クルーズ船社 レジェンド・オブ・ザ・シーズ 1995 69,130 50 9m程度 7.7 264 1,804 RCI(米国) サン・プリンセス 1995 77,000 50.6 9m程度 8.1 261 2,022 プリンセス・クルーズ(米国) コスタ・ビクトリア 1996 75,166 51.4 9m程度 8.0 253 1,928 コスタ・クルーズ(イタリア) ボイジャー・オブ・ザ・シーズ 1999 137,276 63 10m程度 8.8 311 3,114 RCI(米国) クイーン・メリー2 2004 148,528 62 12m程度 10.3 345 2,592 キュナード・ライン(米国) オアシス・オブ・ザ・シーズ 2009 225,282 65 11m程度 9.1 360 5,400 RCI(米国) クイーン・エリザベス 2010 90,901 56 9m程度 7.9 294 2,068 キュナード・ライン(米国) (参考) 飛鳥Ⅱ 1990 50,142 45 9m程度 7.8 241 872 郵船クルーズ(日本) 表 大型化が進む外国客船 出典:国土交通省作成資料を基に港湾振興課作成 ※日本の主な橋梁の桁下高 レインボーブリッジ:52m 横浜ベイブリッジ:65m 関門橋:61m 明石海峡大橋:65m 上記マスト高により入港できる港が限られている。
ウ.今後の対応策 【ハード面:港湾施設整備】 7万トン級を超えるクルーズ客船を誘致するため、-14m岸壁及び-11m岸壁の供 用に向けた施設整備を進めるとともに、一層の静穏度向上のため、南防波堤等の整備促 進を国に働きかける。さらに、船舶大型化と静穏度不足に対応するためのタグボート利 用に対する補助制度を検討する。 また、-12m岸壁がバルク貨物船と共用であることから、当面、ターミナル施設は 設けず、CIQ(税関・入国審査・検疫)は船内及び岸壁で行うこととし、乗客待合ス ペースはテントを設置して対応する。併せて、トイレ・水飲場等の整備を行い、岸壁使 用者の環境を改善する。 【ソフト面:観光客受け入れ態勢の充実】 CIQ態勢の強化と外国人観光客受け入れ態勢の強化を図るため、国・関係自治体、 観光関係団体等で構成する「高知港外国客船受入協議会」(平成 24 年7月発足)にお いて、CIQ・ソーラス・おもてなしの3部門について、実務者レベルによる連携を強 化する。 また、クルーズ振興等を目的に全国の港湾管理者等で構成する「全国クルーズ活性化 会議」(平成 24 年 11 月発足)等を通じて、国関係機関にスムーズなCIQ対応を要 請する。加えて、観光案内サービス(客船船内・岸壁・観光地)の充実や外国人観光客 の受け入れ態勢の整備(パンフレット等多言語化の推進、通訳、両替サービス等)、岸 壁でのおもてなし(歓迎セレモニー・イベント・物産販売等)の充実を図り、観光客受 け入れ態勢の強化を図る。特に客船歓迎行事については、高知市や観光関係団体と協力 するとともに、高知新港を熟知し実績のある高知ファズ(株)と連携を強めることで、 民間企業の機動力を活かしながら、充実した歓迎行事の実現を図る。 さらに、公共交通機関がない高知新港から高知市内までの移動手段を確保するための 補助制度を検討する。 高知新港の整備に合わせ、寄港可能なクルーズ客船を有する船社を中心に、効果的 なセールス活動を展開するとともに、全国クルーズ客船誘致連絡会・観光庁等から客船 情報や船社キーパーソン情報等を収集する。 また、高知の観光資源PRのためのモニターツアーを実施するとともに、他県の港と 連携した外国客船誘致活動(船社対象のセミナー開催、インターネットツールによる情 報発信、海外クルーズコンベンションでの広報等)を行う。 その 1 受け入れ態勢の準備 その2 効果的な広報・セールス活動の推進
(4)地震・津波対策の強化 ① 津波避難対策 ア.現状 高知新港で働く人々 津波発生時、高知新港で働く人々(最大約 600 人)は、速やかな避難が必要となる。しかし、 企業の避難計画を精査した結果、避難経路の新港入口集中や避難場所の収容能力不足、避難行動 への自動車利用の混在など、安全な避難が困難な状況にあることが確認されている。 背後住民 高知市が大平山への避難路整備を検討中であるため、背後住民の避難場所・経路が未確定である。 また、立地企業と背後住民(自主防災組織)の間で、避難行動に関する調整は途上である。 船舶関係者、来訪者 荷役・作業船、小型漁船については津波発生時の避難行動の基準が示されているが、クルーズ 客船の乗組員、乗客については基準が示されていない。 池、望ケ丘へ (避難方面) 避難場所 事業者数 対象者数 避難手段 冷凍倉庫屋上 2社 120人 徒歩 三里小中 2社 429人 徒歩 三里中 2社 32人 徒歩 池方面 1社 6人 車 県立大学(池) 1社 高齢女性 トラック 望ヶ丘 1社 3人 トラック 表 事業者ごとの避難計画 三里小学校 防潮堤、緑地 新港入口 図 事業者の避難計画 太平洋に面する高知海岸に位置し、かつ堤外地を埋め立てた高知新港は、大規模な津波による被 害を免れることができない地区である。多くの犠牲者を出し、臨海部の企業の多くが被災した東日 本大震災を受け、立地企業や利用者の安全な避難を可能とする対策や、関連企業の事業継続計画策 定が強く求められている。また、発災後の救援活動を支える防災拠点港としても期待されており、 ハード・ソフト対策が一体となった総合的な地震・津波対策の強化が急務となっている。このため、 高知新港の防災拠点機能の早期発現を図り、地震・津波対策を強化するものである。 ・新港で唯一の避難経路 ・津波避難場所としては未指定 ・収容能力を上回る避難者数 防潮堤・緑地を乗り越える避難路整備で、新港背後への最短避難が可能に
イ.課題と対応策 ハード面 ①津波到達時間までの避難が困難 高知新港は、出入口が一箇所に限られ避難ルートが遠回りとなっていることから、全域が津波 避難困難地域(津波の到達時間までに安全な場所に避難することが困難な地域)となっている。 防潮堤ライン以北や高台への速やかな避難を可能とする避難経路の複数・最短化、緊急避難場 所の整備が必要である。(既存施設、仮置土砂の活用を含む) ②避難誘導に必要なインフラが未整備 高知新港の一部が防災行政無線のエリア外であり、放送設備の整備が求められている。また、 避難を可能とする誘導施設(誘導標識、看板等)の整備が必要である。 ソフト面 <施設整備を行い、津波避難困難地域を解消する>
避難路、避難誘導施設、緊急避難場所(高台企業用地、避難ビル外付け階段)を整備する。 ハード対策 避難路整備② 既存施設を活用した 津波避難ビルの検討 避難誘導看板設置 放送設備設置 避難路整備① 避難路整備①によって避難が可能となる範囲 避難路整備②、大平山への避難路(高知市検討中)の確保によって避難が可能となる範囲 避難路整備③、津波避難ビル外付け階段の整備によって避難が可能となる範囲 避難経路 高知市が現在検討している大平山(高台)への避難路 避難路整備③ 緊急避難場所の整備(高台企業用地の確保) 最大クラス津波の想定結果(津波高、流 速、流向:H24 年度末算定)に耐えうる構 造、高さで設計・施工する。 最大クラスの津波でも安全な高台企業用地の整備 ※津波到達時間(下記)は津波浸水予測H24.5.10 公表値に基づき仮定 高知新港岸壁(20 分)、東船溜まり岸壁(15 分) ※地震発生後、避難行動開始までの時間を5 分と仮定 ▼海抜約5m 35 人 470 人 ▽最大クラスの津波水位(海抜約12.5m)
ソフト面 ①企業単独の避難計画では避難が困難 企業の避難行動を精査した結果、避難場所の収容能力不足や徒歩避難と自動車避難の混在 が確認され、背後地の自主防災組織との連携も途上であることから、安全な避難が困難な状 況にあるといえる。そのため、企業間での連携や背後住民との調整の場(調整役)が必要で ある。 ②避難に必要な情報の共有・更新 高知新港は、立地企業や関連企業の利用に加えて緑地等の一般利用がある。また、外国客 船の寄港があり、企業内には外国人労働者も存在する。このため、国籍や言語を異にする人 達を安全に避難させることが課題となり、避難経路・場所等の情報共有には配慮が必要とな る。加えて、今後行われる被災想定の更新やハード対策の進捗に伴い、避難対策の更新も必 要となる。 ③防災意識の継続 実際の避難を可能とするためには、継続して防災意識を持ち続けることが必要である。こ のため、平常時からの防災訓練などにより、防災に関する啓発を行う。 <協議会を通じた課題解消> 国、県、市、立地企業、港運・海運事業者等で構成する高知新港津波避難対策協議会(仮 称)を立ち上げ、下記の項目を実施する。なお、協議会運営に当たっては、避難予定場所(冷 凍倉庫)を所有し、立地・関連企業との業務上の繋がりが強い高知ファズ(株)の協力が不 可欠である。 ①避難場所、避難ルール等の設定 避難場所や避難手法(徒歩、自動車)について基本的なルールを作成する。クルー ズ客船の乗客の避難方法についても検討を行う。 ②避難計画(企業 BCP)の見直し、企業内・関係者間での共有 ①のルールをもとに、各企業で自社の避難計画(BCP)を見直す。その際、企業 間及び企業と背後地の自主防災組織間での調整を行う。 ③実践的な避難訓練(防災教育含)の実施、ハザードマップの作成・更新 ②の避難計画をもとに防災訓練を行う。その際、利用者、働く人々、客船乗客等に わかりやすいハザードマップを作成し、訓練結果をもとにその内容を更新する。 ④避難を可能とさせるハード整備の抽出、役割分担(国、県、市、企業)の明確化、整 備スケジュールの作成 ①②③の検討、実践を通じて 必要性が確認されたハード整備 項目について、管理者ごとの整 備スケジュールを作成し、進行 管理を行う。 ソフト対策 組織のイメージ 港湾管理者 県(港湾・海岸課) 避難ルートの提案 ハード対策の実施 資料作成等協力 連携 サ ポ ー ト 自主防災組織 (三里地区) 高知 ファズ 園芸連 市 県 連携 ・ 協 同 国 港 運 事業者
② 防災拠点機能(緊急海上輸送) ア.現状 ハード機能 緊急物資の受入予定岸壁としている-11m 岸壁(耐震強化岸壁)が未供用である。また、防波 堤が整備途上であることから、津波耐性が不足し津波被災後の緊急物資の受入条件となる静穏度 の確保が困難な状況が想定される。 ソフト機能 緊急物資の輸送船舶確保のため取り組んできた日本内航海運組合総連合会との船舶支援協定が H24 年 10 月 10 日締結となった。緊急物資輸送活動、施設応急復旧を含む高知港BCP(事業 継続計画)については、災害時高知港活用方策検討関係者会議において、平成 24 年度末までに作 成予定である。 (耐震強化岸壁)