富士通研究所の概要
研究所のミッションは、最先端技術の研究開発、技術の社会実装や新たなビジネスモデルの創出によりイノベーションを
起こし、富士通グループの成長に貢献することです。グローバルに約1400名が研究開発に取り組んでいます。
サニーベール
リチャードソン
川崎
厚木
ロンドン
上海
蘇州
北京
マドリード
研究開発成果をグローバルな規模でPoCやPoBに早期に展開
新たな世界に通用するビジネスモデルを創出し、
ビジネスイノベーションを起こす
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代表取締役社長: 佐々木 繁
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従業員: 日本 約1200人、海外 約230人
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共同研究: 日本 84プロジェクト、海外 11ヶ国、58プロジェクト
世界中の人々が驚き、感動する研究開発成果を継続的に
生み出し発信
富士通研究所のビジョン
研究所では将来のデジタルビジネス・プラットフォームとして「ハイパーコネクテッド・クラウド」をビジョン・戦略に掲げて
います。このビジョンの実現に向けた研究開発を推進し、「ヒューマンセントリック・イノベーション」を牽引します。
ハイパーコネクテッド・クラウド
2020年のテクノロジーコンセプト
新たな価値、サービスやビジネスを創出する共創の「場」
AI (Artificial Intelligence):
あらゆる製品、機能やサービスを
インテリジェント化
Security:
サイバー、IoT、個人認証、
プロダクトまで守る統合
したセキュリティ
Web Scale ICT Infrastructure:
必要な技術を常に取込み
進化し続けるICTインフラ
Core/Front Network Fusion:
仮想化により物理から
サービスまでつなぐ
ネットワーク
/Service-Oriented Connection
サービスをダイナミックに統合し共創ビジネスを展開
特長
時系列データDeep LearningでIoTをフル活用
高精度に時系列データを分析する新たなDeep Learning技術
変動の激しい複雑な時系列データから幾何的な特徴を抽出して高精度に分類するDeep Learning技術※1を開発し、既存
技術に比べ約25%の大幅な精度向上を実現しました。これによって、従来は困難だった医療・健康やものづくり等のIoT
領域でのDeep Learning活用を実現します。
時系列 Deep Learning 技術
変動の激しい時系列データ高精度分類
既存技術では分類が困難だったIoT/センサー などが生成する変動の激しい時系列データから、 対象の状態や種類を高精度かつ自動的に判断 が可能 既存技術に比べ約25%の大幅な精度向上
IoTサービスの安定した運用が可能
医療・健康やものづくり等のIoT領域でのDeep Learning活用を実現します
Deep Learning技術の適用拡大
これまで画像や音声の領域に限られていた Deep Learningの有効適用を拡大 ※1 多層構造のニューラルネットワークモデルを用いた機械学習技術 ※2 データをある空間内に配置された点の集合とみなし、その集合の幾何的な情報を抽出するデータ分析手法 ユビキタスウェア ・ジャイロセンサー ・加速度センサー など ・脳波 ・心拍データ など 生体データ 音/振動データ 金融データ ・株価 ・経済指標 など 行動分類/ 認識 疾病診断/ 予測 介護補助 故障診断/ 予測 経済解析/ 予測 時系列データ 富士通 Deep Learning フレームワーク 利用シーン 時系列データ Deep Learning 時系列 データ カオス理論 トポロジカ ルデータ 解析※2 畳み込みニューラ ルネットワーク※3 Deep Learning 分析 時系列データ を分類 Class A Class B Class C特長
中国語手書き文字認識
人間の脳の働きを模した人工知能技術による高精度認識
人間の脳を模した文字の特徴を捉える階層的モデルにおいて神経細胞間の結線数を拡大したモデルを構築しました。学
習用文字データを多種多様に自動生成する技術も開発しました。これらにより、手書き文字(中国語)で人間の認識率相
当である96.1%を上回る、96.7%を達成しました。
手書き文字認識
階層的モデルの規模の拡大
文字認識の過程で利用する階層モデルの神経 細胞間をつなぐ結線に対し、きめ細かく変形を 学習できるように、結線数を50倍以上に拡大 従来技術(認識率94.8%)の約280万から約1億5 千万まで増やすことで認識精度を高めます
交互学習により、畳込み層の学習効果を
向上
大規模なネットワークの訓練の複雑さを減らす 伝統的な学習方法と比べると、エラー率は10 % 以上減少
学習データの自動生成
三次元ランダム変形に基づく多種多様な文字 サンプル生成 拡大された階層的ニューラルネットモデル 学習用の文字データ サンプル自動生成 利用シーン日本語・中国語・韓国語の⼿書き帳票の処理効率化など
⼈間の識別能⼒を超える
⼈間 Fujitsu ⼿書き中国語 96.13% 96.70% ⼿書き数字 99.80% 99.82% 文字パターンのある領 域に対応した神経細胞 (i番目の階層) 従来 モデルの規模を拡大 新技術 文字パターンのある領 域に対応した神経細胞 (i+1番目の階層) 結線 結線増加 特徴 特徴 文字パターンのある領 域に対応した神経細胞 (i番目の階層) 文字パターンのある領 域に対応した神経細胞 (i+1番目の階層) 濃淡値 X Y 入力文字 パターン画像 生成文字 パターン画像...
複雑な特徴人
単純な特徴特長
大量画像から所望の画像を瞬時に検索
メディア処理向けドメイン指向サーバ
企業などの現場で蓄積されているプレゼンテーション資料や写真などの静止画の中から、所望の画像を瞬時に検索する、
メディア処理向けドメイン指向サーバを開発しました。画像を効率的に発見・再利用でき、文書作成の効率化が図れます。
大量画像から所望の画像を瞬時に発見する高速画像検索サーバ
メディア処理向けドメイン指向サーバ
メディア処理のアプリケーション領域に適した ハードウェア構成、ソフトウェア/IPで性能を飛躍 的に向上
部分的にでも一致する画像を検索
部分的な一致や拡大/縮小した画像を検索 画像全体を網羅的に検索
FPGAを高効率に活用し高速化/省電力
画像検索の高負荷な処理をFPGAへ最適に マッピング 従来サーバの50倍以上の高速実行 サーバ1台で1万枚の画像を1秒で検索 従来の複数の汎用サーバによる検索の高速化 に比べ、消費電力1/30、装置体積1/50で同等性能を実現 FPGA: Field-Programmable Gate Array
検索キー画像 検索結果 ・部分的な一致 ・拡大/縮小画像 CPU 部分画像 検索IP 大量画像DB FPGA 検索 結果 メディア処理向けドメイン指向サーバ 従来サーバとの性能比較 ・検索性能:50倍以上 ・消費電力:1/30以下(※) ・装置体積:1/50以下(※) (※)同等検索性能時 従来サーバ 開発サーバ 200枚/秒 12,000枚/秒 検索性 能 50倍以上 大量画像の中から指定した画像に部分的にでも一致する画像を瞬時に網羅的に 検索します。