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Microsoft Word - 卒業論文(本提出稿).docx

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2015 年 1 月 30 日 提 出

早 稲 田 大 学 商 学 部 谷 本 ゼ ミ

2014 年 度 卒 業 論 文

企 業 と フ ェ ア ト レ ー ド

〜 日 本 国 内 で の 普 及 に 向 け て 〜

1F110808-0

樋 口 祥 子

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は し が き つ い に こ の 時 が 来 た か … と い う 思 い で あ る 。3 年 生 の 時 か ら 、 卒 論 を 書 き 終 え て は し が き を 書 く 瞬 間 が 自 分 に も 来 る の だ ろ う か と ず っ と 信 じ ら れ な い 気 持 ち で い た 。 今 、 そ の 時 が 訪 れ て い る が 、 想 像 し て い た よ り も あ っ さ り と し て い て 少 し 戸 惑 っ て い る 。 何 を 書 こ う か 。 2 年 生 の 頃 、 数 学 が め っ ぽ う 出 来 な い の に も 関 わ ら ず な ぜ か 商 学 部 に い た 私 は 、 ボ ラ ン テ ィ ア な ど 社 会 貢 献 に 漠 然 と 興 味 を 持 っ て い た 。 そ の た め 、ゼ ミ 選 び で C S R が 学 べ る 谷 本 ゼ ミ を 見 つ け た 時 は「 こ こ し か な い ! 」 と 思 い 、 あ ま り 迷 う こ と な く 選 考 を 受 け た 記 憶 が あ る 。 結 果 、 無 事 に 合 格 し て こ の ゼ ミ で 2 年 間 を 送 っ た わ け だ が 、 こ の ゼ ミ に 入 れ て 本 当 に 良 か っ た と 思 う 。 ま ず 、 読 む ・ 書 く ・ 聞 く ・ 話 す と い っ た 基 本 的 な 力 が 身 に つ い た こ と は 本 当 に 大 き い 。 最 初 の 頃 は 文 献 を 読 ん で 気 に な っ た 単 語 に つ い て 調 べ て レ ジ ュ メ に ま と め る だ け だ っ た が 、 問 題 提 起 と は 決 し て そ の よ う な も の で は な い と 知 っ た 。 討 論 に お い て は 、 い か に 事 前 準 備 と し て ネ タ ( 知 識 ) を 豊 富 に 持 っ て い る か が 勝 敗 を 分 け る こ と を 知 っ た 。 こ こ に 書 い て 良 い こ と で は な い の か も し れ な い が 、 い つ か 谷 本 先 生 が 「 卒 業 し た ら 専 門 知 識 に つ い て は 忘 れ て も い い 。 け ど 、 読 む と か 書 く と か い う 基 礎 的 な 力 は 忘 れ な い で ほ し い 」 と い う よ う に 言 っ て い た こ と が 忘 れ ら れ な い 。 興 味 の あ る 分 野 を 学 べ た こ と は も ち ろ ん 、 今 後 の 人 生 で 長 く 自 分 を 支 え る で あ ろ う 力 を つ け ら れ た こ と が 嬉 し か っ た 。 そ し て 、 決 し て 楽 で は な か っ た ゼ ミ の 活 動 を 一 緒 に 過 ご し て き た ゼ ミ の 仲 間 は 大 切 な 存 在 だ 。 先 生 に 怒 ら れ な が ら も ど う す れ ば 良 い 報 告 が で き る の か を 必 死 に 模 索 し た り 、 夏 休 み の 始 め を 返 上 し て ゼ ミ 合 宿 の 課 題 に 取 り 組 ん だ り 、 就 活 や 卒 論 執 筆 を 励 ま し あ っ た 同 期 、 先 輩 、 後 輩 に は 感 謝 の 気 持 ち で い っ ぱ い で あ る 。 特 に 同 期 は ゼ ミ 活 動 以 外 の 時 も 飲 み に 行 く こ と が あ っ た り と 、 良 い 仲 間 に 恵 ま れ た と 思 っ て い る 。 グ ル ー プ で 協 力 し て 作 業 す る こ と が 好 き な 私 に と っ て 、1 人 で 取 り 組 む 卒 論 は 最 後 に し て 最 大 の 難 関 だ っ た 。 セ ル フ マ ネ ジ メ ン ト が 得 意 と は い え な い 私 は 、 計 画 を 立 て て も 実 行 し な い し 、 期 限 は ギ リ ギ リ ま で 追 い 込 ま れ な い と 手 を 付 け な い 。 ま し て や 1 年 ス パ ン の 卒 論 で は い つ に 何 を ど う し て お け ば 良 い の か ま っ た く 分 か ら な か っ た 。 社 会 貢 献 に 興 味 が あ っ て こ の ゼ ミ に 入 っ た 私 は 卒 論 で ソ ー シ ャ ル ビ ジ ネ ス が や り た い と 先 生 に 相 談 し 、 気 が つ い た ら テ ー マ が 「 フ ェ ア

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ト レ ー ド 」 に 決 ま っ て い た 。 興 味 の あ る 分 野 で は あ っ た が 、 企 業 や 団 体 の 人 が 取 り 合 っ て く れ る か 不 安 だ っ た の と 同 時 に 、 あ ま り 流 行 り も の の よ う な 論 文 に は し た く な い と い う 思 い が 少 な か ら ず あ っ た 。 日 本 で の 先 行 研 究 が 少 な い ゆ え 、 現 場 を た く さ ん 見 よ う ! と 思 い 企 業 や フ ェ ア ト レ ー ド 団 体 、 そ し て 各 種 の イ ベ ン ト に な る べ く 足 を 運 ん だ 。 お 忙 し い 中 不 勉 強 な 私 に 辛 抱 強 く 付 き 合 っ て く だ さ っ た 取 材 先 の 方 々 に は 本 当 に 頭 が あ が ら な い 。 今 な ら 少 し は ま し な 取 材 が で き る の に … と 思 う ば か り で あ る 。 そ し て 提 出 期 限 ま で の 1 週 間 は 怒 涛 の 日 々 だ っ た 。 足 り て い な い 理 論 を 詰 め な が ら 朝 ま で パ ソ コ ン と 格 闘 し 、1 日 1 万 字 ペ ー ス で 進 め る こ と も あ っ た 。 と に か く 孤 独 だ っ た が 、 深 夜 に も 同 期 と 連 絡 を 取 っ て 励 ま し あ っ た り 、e n t e r キ ー の 打 ち す ぎ で 小 指 が 腱 鞘 炎 に な り か け た り 、 栄 養 ド リ ン ク の 効 き 目 と 眠 気 が 入 り 混 じ っ て 頭 を ぐ る ぐ る さ せ な が ら 眠 り に つ い た り と 、 今 と な っ て は す べ て が 良 い 思 い 出 だ 。 本 論 文 は 、 フ ェ ア ト レ ー ド と 、 主 に 消 費 者 に 商 品 を 販 売 す る B t o C 企 業 の 関 係 性 に つ い て 考 察 し た も の で あ る 。 フ ェ ア ト レ ー ド の 特 性 と 企 業 の マ ー ケ テ ィ ン グ 志 向 と の 違 い を 浮 き 彫 り に し 、 企 業 が フ ェ ア ト レ ー ド に 取 り 組 む 際 に は 何 が 課 題 と な っ て く る の か 、 ま た フ ェ ア ト レ ー ド の “ 普 及 ” に お い て 企 業 が 貢 献 で き る こ と は 何 か 、 と い う こ と を 自 分 な り に 明 ら か に し た つ も り だ 。 研 究 と し て は ま だ ま だ 甘 い も の で あ る が 、 フ ェ ア ト レ ー ド に 対 し て 少 し で も 新 し い 見 解 が 示 せ て い る の な ら 、 こ れ 以 上 嬉 し い 事 は な い 。 最 後 に な り ま し た が 、 お 忙 し い 中 快 く 取 材 に 応 じ て く だ さ っ た S o o o o o S . カ ン パ ニ ー の 中 間 大 維 様 、 ネ パ リ ・ バ ザ ー ロ の 土 屋 春 代 様 、 土 屋 完 二 様 、 高 橋 百 合 香 様 、 平 野 裕 里 香 様 は じ め ス タ ッ フ ・ ボ ラ ン テ ィ ア ・ 関 係 者 の 皆 様 、そ し て 2 年 間 お 世 話 に な っ た 谷 本 先 生 、O B O G ・ 研 究 室 ・ 大 学 院 生 ・ ゼ ミ テ ン の 皆 様 に 厚 く 御 礼 申 し 上 げ ま す 。 将 来 何 ら か の 形 で 、 卒 論 を 通 し て 見 出 し た 自 分 の 考 え を 活 か せ る 場 面 が 来 れ ば 良 い な 、 と 密 か に 思 っ て い る 。 2 0 1 5 年 1 月 3 0 日 樋 口 祥 子

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目 次 第1 章 問 題 提 起 : な ぜ フ ェ ア ト レ ー ド な の か ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・6 第1 節 問 題 提 起 : フ ェ ア ト レ ー ド を 取 り 巻 く 現 状 ・ ・ ・ ・ 6 〜 消 費 者 認 知 度 の 観 点 か ら 〜 第2 節 本 論 文 の 目 的 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 1 1 第3 節 論 文 の 流 れ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 1 2 第2 章 フ ェ ア ト レ ー ド の 概 要 ・ 歴 史 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・1 4 第1 節 フ ェ ア ト レ ー ド と は ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・1 4 ( 1 ) 定 義 ( 2 ) 仕 組 み ・ 目 的 第2 節 フ ェ ア ト レ ー ド の 歴 史 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・2 5 第3 節 フ ェ ア ト レ ー ド の 特 徴 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・2 9 ( 1 ) 生 産 者 志 向 ( 2 ) 認 証 型 ( 3 ) 提 携 型 第3 章 日 本 に お け る フ ェ ア ト レ ー ド ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・4 0 第1 節 日 本 の フ ェ ア ト レ ー ド ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・4 0 ( 1 ) 歴 史 ( 2 ) 現 状 第2 節 日 本 に お け る フ ェ ア ト レ ー ド 団 体 の 取 り 組 み ・ ・4 8 第3 節 日 本 に お け る 企 業 の 取 り 組 み ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・5 1 第4 節 日 本 の N G O が 求 め て い る こ と ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 5 2 第4 章 日 本 で フ ェ ア ト レ ー ド を 普 及 さ せ る に は 〜 理 論 の 考 察 〜 ・5 5 第1 節 ソ ー シ ャ ル ・ マ ー ケ テ ィ ン グ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・5 5 第2 節 消 費 者 行 動 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・5 7 第3 節 フ ェ ア ト レ ー ド の マ ー ケ テ ィ ン グ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・5 9 第4 節 「 企 業 の フ ェ ア ト レ ー ド 」 へ の 批 判 ・ ・ ・ ・ ・ ・6 0 第5 節 小 括 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・6 1 第5 章 フ ェ ア ト レ ー ド 現 場 の 声 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・6 3 第1 節 現 場 取 材 の 目 的 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・6 3 第2 節 企 業 の 声 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・6 3 ( 株 式 会 社 ヤ ラ カ ス 舘 S o o o o o S . カ ン パ ニ ー ) ( 1 ) 取 材 先 概 要 ( 2 ) 取 材 概 要

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( 3 ) 取 材 内 容 ( 4 ) 小 括 第3 節 フ ェ ア ト レ ー ド 団 体 の 声 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・6 8 ( 有 限 会 社 ネ パ リ ・ バ ザ ー ロ ) ( 1 ) 取 材 先 概 要 ( 2 ) 取 材 概 要 ( 3 ) 取 材 内 容 ( 4 ) 小 括 第4 節 ネ パ リ ・ バ ザ ー ロ で の 参 与 観 察 報 告 ・ ・ ・ ・ ・ ・7 3 ( 1 ) 活 動 概 要 ( 2 ) 活 動 を 通 し て 得 た 声 ( 3 ) 小 括 第5 節 取 材 の ま と め と 考 察 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・7 5 第6 章 総 括 〜 生 産 者 志 向 の 商 品 を 消 費 者 に 近 づ け る に は 〜 ・ ・ ・7 7 第1 節 企 業 と フ ェ ア ト レ ー ド の “ ギ ャ ッ プ ”・ ・ ・ ・ ・ 7 7 第2 節 2 つ の フ ェ ア ト レ ー ド ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 7 7 第3 節 企 業 に 求 め ら れ る こ と ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・7 9 第4 節 日 本 の フ ェ ア ト レ ー ド の 今 後 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・8 0 参 考 文 献 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・8 2 参 考 U R L ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 8 5

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第 1 章 な ぜ フ ェ ア ト レ ー ド な の か 第 1 節 問 題 提 起 : フ ェ ア ト レ ー ド を 取 り 巻 く 現 状 〜 消 費 者 認 知 度 の 観 点 か ら 〜 近 年 、日 本 国 内 に お い て も「 フ ェ ア ト レ ー ド 」(f a i r t r a d e , f a i r t r a d e ) と い う 言 葉 を 耳 に す る こ と が 多 く な っ た 。 「 フ ェ ア ト レ ー ド 」 と は 、 様 々 な 定 義 が 存 在 す る が 「 公 正 な 貿 易 」 と 訳 す こ と が で き 、 簡 単 に 説 明 す る と 貿 易 の 仕 組 み の 改 善 に よ っ て 途 上 国 の 人 々 の 労 働 に お け る 諸 問 題 を 解 決 し よ う と い う も の で あ る 。 安 く 、 大 量 に 流 通 さ せ る と い う 先 進 国 企 業 の ニ ー ズ が 高 ま る ほ ど に 、 安 い 賃 金 で 雇 わ れ て い る 途 上 国 に 負 担 が か か っ て い る と い う 問 題 意 識 が 先 進 国 に お い て も 自 覚 さ れ る よ う に な り 、 日 本 に お い て も そ の 言 葉 は 急 速 に 広 ま り を 見 せ る よ う に な っ た 。 近 年 、 フ ェ ア ト レ ー ド を 冠 し た 「 フ ェ ア ト レ ー ド 製 品 」 を 店 頭 で 見 か け る こ と も 少 な く は な い 。 渡 辺 (2 0 1 3 ) は 、 フ ェ ア ト レ ー ド の 認 知 に 関 し て 「 知 名 度 」「 認 知 率 」「 認 識 率 」 の 3 つ の レ ベ ル に 分 け て 検 証 し て い る1。 ま ず 、「 知 名 度 」 は” フ ェ ア ト レ ー ド と い う 言 葉 を 見 聞 き し た こ と が あ る 、 な い し は 知 っ て い る 割 合” と 定 義 付 け ら れ て い る 。 様 々 な 団 体 が 行 っ た 全 国 調 査 に よ っ て 明 ら か に な っ た 「 フ ェ ア ト レ ー ド 」 と い う 言 葉 の 「 知 名 度 」 の 推 移 は 以 下 の 通 り で あ る 。 図 表 1 - 1 フ ェ ア ト レ ー ド の 認 知 度 出 所 : 渡 辺 (2 0 1 3 ) p . 1 3 7 よ り h t t p : / / r e p o s i t o r y . t k u . a c . j p / d s p a c e / b i t s t r e a m / 1 1 1 5 0 / 1 1 8 4 / 1 / g e n h o u 2 5 - 0 5 . p d f

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知 名 度 の 数 値 に バ ラ つ き が 見 ら れ る の は 、 各 団 体 で 行 っ た 調 査 で 調 査 対 象 や サ ン プ ル 数 に 違 い が あ る た め で あ り 、 同 じ 団 体 が 行 っ た 調 査 の み に 注 目 す る と ( こ こ で 言 え ば デ ル フ ィ ス が そ れ に 当 て は ま る )、 フ ェ ア ト レ ー ド の 知 名 度 は 年 々 上 昇 し て い る こ と が 分 か る 。 次 に 「 認 知 率 」 に つ い て だ が 、 こ れ は” フ ェ ア ト レ ー ド が 「 貧 困 」 な い し 「 環 境 」 の 問 題 に 関 わ る 言 葉 で あ る と 知 っ て い る 人 の 割 合” と 定 義 付 け ら れ て い る 。渡 辺 は 、フ ェ ア ト レ ー ド タ ウ ン・ジ ャ パ ン が 2 0 1 2 年 に 行 っ た フ ェ ア ト レ ー ド の 知 名 度 ・ 認 知 率 調 査 を 用 い て 、 知 名 度 と 認 知 率 に は ギ ャ ッ プ が あ る こ と を 指 摘 し て い る 。 図 表 1 - 2 フ ェ ア ト レ ー ド の 知 名 度 出 所 : 渡 辺 (2 0 1 3 ) p . 1 3 8 よ り

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図 表 1 - 3 フ ェ ア ト レ ー ド の 認 知 率 出 所 : 渡 辺 (2 0 1 3 ) p . 1 3 9 よ り 図 表 1 - 2 の「 知 名 度 」に 注 目 す る と 、「 フ ェ ア ト レ ー ド 」と い う 言 葉 に 少 し で も 触 れ た こ と が あ る 人 は 5 4 1 人 、そ し て 図 表 1 - 3 の「 認 知 率 」 に お い て は 、フ ェ ア ト レ ー ド を「 認 知 」し て い る と 認 め ら れ る 人 が 2 7 6 人 で あ る こ と が 分 か る 。 フ ェ ア ト レ ー ド の 認 知 度 が 全 体 の 2 5 . 7 % で あ る こ と 、ま た フ ェ ア ト レ ー ド を 「 知 っ て い る 」 と 答 え た 人 で も 、 そ の 言 葉 を 貧 困 や 環 境 に 結 び つ け る こ と が で き な か っ た 人 が 半 数 近 く に の ぼ る (5 4 1 人 中 2 6 5 人 = 4 9 . 0 % ) こ と か ら 、「 フ ェ ア ト レ ー ド 」 と い う 単 語 の み が 一 人 歩 き し て お り 、 人 々 の 理 解 に ま で 至 っ て い な い 、 も し く は 誤 っ た 認 識 を さ れ て い る と い う 事 実 が 浮 か び 上 が っ て く る 。 最 後 に 「 認 識 率 」 に つ い て だ が 、 こ れ は” 言 葉 の 意 味 を 漠 然 と 知 っ て い る だ け で な く 、「 正 し く 理 解 し て い る 」 こ と” を 満 た す 人 の 割 合 と さ れ て い る 。 フ ェ ア ト レ ー ド を 「 認 知 」 し て い る 人 よ り も よ り 明 確 に フ ェ ア ト レ ー ド の 意 義 を 把 握 し て い る 人 の 割 合 と い う こ と に な る が 、 2 0 0 8 年 に チ ョ コ レ ボ が 行 っ た 調 査 と 2 0 1 2 年 に フ ェ ア ト レ ー ド タ ウ ン・ジ ャ パ ン が 行 っ た 調 査 を 比 較 す る と( 図 表 1 - 4 )、2 0 0 8 年 か ら 2 0 1 2 年 で 全 体 で 0 . 5 ポ イ ン ト わ ず か に 増 加 し て い る こ と が 分 か る 。

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図 表 1 - 4 フ ェ ア ト レ ー ド の 認 識 率 出 所 : 渡 辺 (2 0 1 3 ) p . 1 4 2 よ り 最 後 に 、 渡 辺 は 以 上 の 「 知 名 度 」「 認 知 率 」「 認 識 率 」 の 3 つ を 総 合 し て 、年 々 各 数 値 が 増 加 し て い る こ と か ら 、「 知 名 」か ら「 認 知 」へ 、「 認 知 」 か ら 「 認 識 」 へ と フ ェ ア ト レ ー ド を 正 し く 理 解 す る 人 が 今 後 増 え て い く 可 能 性 ( 図 表 1 - 5 に お け る 実 線 か ら 破 線 へ の シ フ ト ) を 示 唆 し て い る 。 図 表 1 - 5 フ ェ ア ト レ ー ド の 知 名 度 ・ 認 知 率 ・ 認 識 率 出 所 : 渡 辺 (2 0 1 3 ) p . 1 4 3 よ り 知 名 度 ・ 認 知 率 ・ 認 識 率 の 調 査 に よ っ て 、 人 々 の フ ェ ア ト レ ー ド へ の 理 解 の 度 合 い が 様 々 で あ る こ と 、 各 数 値 が 年 々 増 加 傾 向 に あ る こ と が 分 か っ た 。 し か し 、 こ の 結 果 か ら 今 後 も さ ら な る 認 知 が 見 込 ま れ る と い う の は 安 易 な 結 論 だ ろ う 。 な ぜ な ら ば 、 単 純 に 時 間 が 経 て ば 認 知

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が 広 ま っ て い く と 言 う こ と は で き な い か ら で あ る 。 そ こ で 、 こ こ か ら は 国 内 に お け る フ ェ ア ト レ ー ド を 相 対 的 に 捉 え た 上 で 、 フ ェ ア ト レ ー ド の 現 状 と 課 題 を 探 っ た 上 で 、 今 後 の 可 能 性 に つ い て よ り 明 確 に 検 討 し た い と 思 う 。 内 閣 府 に よ る 「 国 民 生 活 選 好 度 調 査 」 に お い て 、 消 費 者 の 社 会 的 価 値 行 動 を 調 査 す る 目 的 で 2 0 0 8 年 に 初 め て フ ェ ア ト レ ー ド に 関 す る 質 問 項 目 が 組 み 込 ま れ た2。そ こ で は フ ェ ア ト レ ー ド 製 品 を 購 入 す る 意 志 の あ る 人 は 全 体 の 約 2 割 と 低 い 結 果 に と ど ま っ た 。 図 表 1 - 6 内 閣 府 国 民 生 活 選 好 度 調 査 ( 2 0 0 8 年 ) 出 所 : 内 閣 府 平 成 2 0 年 版 国 民 生 活 白 書 h t t p : / / w w w 5 . c a o . g o . j p / s e i k a t s u / w h i t e p a p e r / h 2 0 / 1 0 _ p d f / 0 1 _ h o n p e n / p d f / 0 8 s h _ 0 1 0 2 _ 0 2 . p d f ま た 、 大 平 ・ 薗 部 ・ ス タ ニ ス ロ ス キ ー (2 0 1 3 ) の 調 査 で は 9 割 以 上 の 消 費 者 が フ ェ ア ト レ ー ド 製 品 の 経 験 が な い と さ れ た3。こ の 調 査 は 日 本 の ソ ー シ ャ ル ・ コ ン シ ュ ー マ ー4に 関 す る 研 究 の た め 、倫 理 的 消 費 に つ な が る も の と し て 物 品 寄 贈 や オ ー ガ ニ ッ ク 商 品 の 購 入 の 経 験 の 有 無 な ど も 調 査 の 質 問 に 含 ま れ て い た が 、 そ の よ う な 他 の 項 目 と 比 較 し て も フ ェ ア ト レ ー ド 製 品 の 購 入 経 験 は 最 も 少 な か っ た 。 こ こ か ら 日 本 に お け る フ ェ ア ト レ ー ド 商 品 の シ ェ ア や ニ ー ズ が 低 い こ と が 分 か り 、 ま た 社 会 的 関 心 の 高 い 消 費 や で あ っ て も フ ェ ア ト レ ー ド に 関 す る 認 知

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や 経 験 は 他 に 比 べ る と 充 分 な も の で は な い こ と が 見 え て く る 。 し か し 、 フ ェ ア ト レ ー ド が 盛 ん な 欧 米 で は フ ェ ア ト レ ー ド の 登 場 以 来 確 実 に 認 知 を 伸 ば し 、 現 在 で も 広 が り を 続 け て い る こ と か ら 、 日 本 に お い て も そ の 傾 向 と な る 可 能 性 は あ る と 言 え る 。 む し ろ 、 日 本 で の 認 知 が 低 か っ た り 市 場 が 狭 か っ た り す る 今 で あ る か ら こ そ 、 こ れ か ら の 日 本 の フ ェ ア ト レ ー ド に 関 し て 検 討 す る 価 値 が あ る と も 言 え る だ ろ う 。 第 2 節 本 論 文 の 目 的 本 論 文 は 日 本 に お け る フ ェ ア ト レ ー ド に つ い て 、「 い か に 消 費 者 に 対 し て フ ェ ア ト レ ー ド の 普 及 を 行 っ て い く の か 」 と い う こ と を 主 題 に 、 生 産 者 側 の 問 題 か ら 派 生 し て い る フ ェ ア ト レ ー ド を い か に 消 費 者 に 訴 求 し て い く の か 、 ま た 、 近 年 日 本 に お い て フ ェ ア ト レ ー ド に 取 り 組 む 企 業 が 増 加 し て い る と い う こ と に も 注 目 し て 、 企 業 が フ ェ ア ト レ ー ド の 普 及 に 貢 献 す る こ と が で き る の か 、 企 業 の フ ェ ア ト レ ー ド に 対 す る 取 り 組 み に つ い て 考 察 し て い き た い 。 な お 、 本 論 文 で の 「 普 及 」 と は 、 単 に そ の 単 語 を 見 聞 き し た こ と が あ る 、 と い う の で は な く 、「 消 費 者 が 背 景 に あ る 問 題 を し っ か り と 把 握 し 、 そ こ に 問 題 意 識 を 感 じ た う え で す す ん で そ の 商 品 を 選 ぶ よ う に な る こ と 」 を 意 味 す る こ と と す る 。 し た が っ て 本 論 文 で 検 討 す る フ ェ ア ト レ ー ド に 関 わ る 主 体 は 主 に フ ェ ア ト レ ー ド に 関 す る 活 動 を 行 う 団 体 、 企 業 、 そ し て 消 費 者 、 と い う こ と に な る 。 そ し て 企 業 に つ い て は 、 消 費 者 と の 接 点 を 持 つ B t o C 企 業 を 指 す こ と に な る 。 フ ェ ア ト レ ー ド は 、 先 程 も 述 べ た よ う に 途 上 国 の 問 題 に 根 ざ し た も の で あ り 、 い か に 消 費 者 に 満 足 し て も ら う か 、 と い う よ り は 、 い か に 生 産 者 へ の 利 益 を 作 れ る か 、 と い う こ と に 焦 点 が 置 か れ る と い う 特 徴 が あ る 。 そ の よ う な 生 産 者 志 向 の 製 品 を い か に 消 費 者 に 近 づ け て い く か 、 と い う と こ ろ に 本 論 文 の 最 大 の ポ イ ン ト が あ る と い え る だ ろ う 。 フ ェ ア ト レ ー ド の 意 義 や 課 題 を 正 確 に 捉 え 、 そ の う え で 現 在 の 日 本 に お け る フ ェ ア ト レ ー ド の 現 状 、 企 業 や 団 体 の 取 り 組 み を 考 え な お す こ と で 、 現 在 行 わ れ て い る 「 フ ェ ア ト レ ー ド 活 動 」 と い う も の が 認 知 や 問 題 解 決 に ど の よ う に 影 響 し て い る の か 、 ま た 果 た し て 正 し い 問 題 解 決 に つ な が っ て い る の か 、 と い う こ と も 検 討 し て い き た い 。 国 内 に 導 入 さ れ て 間 も な い 「 フ ェ ア ト レ ー ド 」 と い う 新 た な 貿 易 の 形 が 、 企

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業 や 団 体 の 取 り 組 み に よ っ て ど の よ う に 消 費 者 の 行 動 に 影 響 を 与 え て い く の か 、 ま た ど の よ う に す れ ば 効 用 を 最 大 化 し 、 真 の 問 題 解 決 に 繋 げ る こ と が で き る の か 。 日 本 の フ ェ ア ト レ ー ド の 未 来 に つ い て 、 企 業 ・ フ ェ ア ト レ ー ド 団 体 ・ 消 費 者 と の 関 わ り 方 と い う 観 点 か ら 考 察 し て い く こ と と す る 。 第 3 節 論 文 の 流 れ 本 論 文 の 流 れ を 簡 潔 に 記 す と 、 問 題 提 起 、 主 題 と な る 題 材 の 詳 細 、 題 材 に 関 す る 現 状 ・ 考 察 、 現 状 か ら の 課 題 ・ 解 決 策 抽 出 、 今 後 に 対 す る 考 察 、 と い う 構 成 に な っ て い る 。 第 1 章 に お い て 問 題 提 起 を し た 後 、 第 2 章 で は 「 フ ェ ア ト レ ー ド の 概 要 ・ 歴 史 」 と し て 、 フ ェ ア ト レ ー ド と は ど の よ う な も の か 、 誕 生 の 背 景 と 現 在 ま で の 歴 史 を 、 主 に 社 会 へ の 広 ま り と い う 視 点 を 持 ち な が ら 追 っ て い く 。 フ ェ ア ト レ ー ド が ど の よ う な 問 題 意 識 か ら 生 ま れ た も の か 、 と い う こ と に つ い て は 、 フ ェ ア ト レ ー ド の 本 質 を 語 る 上 で 欠 か せ な い も の だ ろ う 。 ま た 、 フ ェ ア ト レ ー ド と は ど の よ う な も の か を 示 し 、 そ の 仕 組 み に よ っ て ど の よ う な プ ロ セ ス で 問 題 が 解 決 す る の か と い う こ と を 説 明 す る 。 フ ェ ア ト レ ー ド の 仕 組 み の 他 、 フ ェ ア ト レ ー ド の 基 準 や 原 則 、 世 界 的 イ ニ シ ア テ ィ ブ を 取 る 団 体 に つ い て も 概 要 を 記 す 。 併 せ て 本 論 文 で フ ェ ア ト レ ー ド を 考 え る に あ た っ て 重 要 と 思 わ れ る フ ェ ア ト レ ー ド の 特 徴 ( 生 産 者 志 向 、 認 証 型 ・ 提 携 型 ) に 関 し て も 触 れ 、 本 論 文 に お い て 重 要 な 点 を 確 認 し て お く 。 第 3 章 で は 「 日 本 に お け る フ ェ ア ト レ ー ド 」 と し て 、 本 論 文 の 主 題 で あ る 日 本 の フ ェ ア ト レ ー ド に つ い て 調 べ て い く 。 日 本 の フ ェ ア ト レ ー ド の 歴 史 の 始 ま り は 1 9 7 0 年 代 と い わ れ る が 、 そ れ 以 降 ど の よ う に 広 ま り を み せ た の か 。 世 界 の フ ェ ア ト レ ー ド の 歴 史 の 視 点 と 同 じ く 社 会 へ の 広 ま り と い う 視 点 で 見 て い き た い 。 現 状 に つ い て は 第 1 章 で 述 べ た 現 状 を さ ら に 深 堀 り し 、 認 知 度 や 消 費 者 の 購 買 意 識 、 フ ェ ア ト レ ー ド 活 動 に 取 り 組 む 団 体 や 組 織 の 動 向 を 見 た り 、 海 外 の 市 場 規 模 と の 比 較 を 行 う こ と で 、 フ ェ ア ト レ ー ド の 現 在 の 課 題 や 今 後 の 可 能 性 に つ い て 探 っ て い く 。 第 4 章「 日 本 で フ ェ ア ト レ ー ド を ” 普 及 ” さ せ る に は 」と い う 所 で は 、 フ ェ ア ト レ ー ド の 普 及 に 関 し て 現 状 で は ど の よ う な 議 論 が な さ れ て い る か を 調 査 す る 。 フ ェ ア ト レ ー ド に 関 す る 研 究 、 マ ー ケ テ ィ ン グ に

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関 す る 研 究 、 消 費 者 行 動 に 関 す る 研 究 の 3 つ を 軸 に 、「 生 産 者 志 向 」 の 製 品 が い か に し て 広 ま る か 、 ま た 背 景 に あ る 問 題 を ど う す れ ば 消 費 者 に 認 知 す る こ と が で き る か 、 と い う こ と に 関 し て 、 国 内 外 の 事 例 も 交 え な が ら 考 察 を 行 う 。 第 5 章 の 「 フ ェ ア ト レ ー ド 現 場 の 声 」 で は 、 実 際 に 日 本 で フ ェ ア ト レ ー ド に 関 す る 活 動 を 行 う 企 業 ・ 団 体 の 方 に イ ン タ ビ ュ ー を 行 っ た 結 果 を 掲 載 す る 。 企 業 か ら は フ ェ ア ト レ ー ド 製 品 を 扱 い 始 め て 間 も な い こ と か ら 、 今 後 ど の よ う な 取 り 組 み が 必 要 だ と 感 じ て い る か の 見 解 、 ま た フ ェ ア ト レ ー ド 団 体 か ら は 団 体 と し て の フ ェ ア ト レ ー ド の 考 え 方 や 企 業 が フ ェ ア ト レ ー ド に 取 り 組 む こ と へ の 懸 念 な ど を 主 に 伺 う こ と が で き た た め 、 考 察 に お い て は 両 者 の 意 見 を す り 合 わ せ て 企 業 が フ ェ ア ト レ ー ド に 取 り 組 む 際 の 課 題 を 明 ら か に す る 。 第 6 章「 総 括 〜 生 産 者 志 向 の 商 品 を 消 費 者 に 近 づ け る に は 〜 」で は 、 こ こ ま で 先 行 研 究 、 イ ン タ ビ ュ ー と 参 与 観 察 を 経 て 得 た 見 解 を 踏 ま え て 、 改 め て 「 日 本 で フ ェ ア ト レ ー ド を 普 及 さ せ る た め に 企 業 が で き る こ と と は 」 と い う こ と に つ い て 考 察 を 行 う 。 フ ェ ア ト レ ー ド の 本 質 や 特 徴 、 フ ェ ア ト レ ー ド 団 体 の 考 え 方 、 フ ェ ア ト レ ー ド 団 体 の 持 つ 強 み ・ 弱 み 、 企 業 の 持 つ 強 み ・ 弱 み 、 そ し て 2 者 の 認 識 の 違 い な ど す べ て を 加 味 し た う え で 、 企 業 が ど の よ う な 形 で フ ェ ア ト レ ー ド に 貢 献 で き る か と い う 疑 問 に 対 し て 筆 者 な り の 答 え を 述 べ 、 ま た 今 後 の 課 題 や 可 能 性 を 示 し て 本 論 文 を 終 え よ う と 思 う 。 1 渡 辺 ( 2 0 1 3 ) p p 1 3 6 ~ 1 5 0 2 内 閣 府 ( 2 0 0 8 ) p p 3 9 ~ 4 5 3 大 平 ・ 薗 部 ・ ス タ ニ ス ロ ス キ ー ( 2 0 1 4 ) p 1 8 4 「 消 費 を 通 じ て 社 会 的 課 題 の 解 決 を 行 う 個 人 」 と 定 義 す る 。( 大 平 ・ 薗 部 ・ ス タ ニ ス ロ ス キ ー (2 0 1 4 ) p 4 )

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第 2 章 フ ェ ア ト レ ー ド の 概 要 ・ 歴 史 第 1 節 フ ェ ア ト レ ー ド と は ( 1 ) フ ェ ア ト レ ー ド の 定 義 フ ェ ア ト レ ー ド に は 様 々 な 定 義 が 存 在 す る が 、 フ ェ ア ト レ ー ド の 世 界 で 特 に 影 響 を 与 え て い る ヨ ー ロ ッ パ の 4 団 体 ( F L O I n t e r n a t i o n a l 、 I F A T1、N E W S ! 、 E F T A ) が 2 0 0 1 年 1 2 月 に 合 意 し た 共 通 定 義 が 最 も 一 般 的 な も の と な っ て い る 。 日 本 に お い て も こ の 定 義 が 一 般 的 と さ れ 、 フ ェ ア ト レ ー ド ・ ラ ベ ル ・ ジ ャ パ ン (F L J ) は こ の 共 通 定 義 を 次 の よ う に 訳 し て い る 。 フ ェ ア ト レ ー ド の 共 通 定 義 F a i r T r a d e i s a t r a d i n g p a r t n e r s h i p , b a s e d o n d i a l o g u e , t r a n s p a r e n c y a n d r e s p e c t , t h a t s e e k s g r e a t e r e q u i t y i n i n t e r n a t i o n a l t r a d e . I t c o n t r i b u t e s t o s u s t a i n a b l e d e v e l o p m e n t b y o f f e r i n g b e t t e r t r a d i n g c o n d i t i o n s t o , a n d s e c u r i n g t h e i r r i g h t s o f , d i s a d v a n t a g e d p r o d u c e r s a n d w o r k e r s - e s p e c i a l l y i n t h e S o u t h . F a i r T r a d e o r g a n i z a t i o n s ( b a c k e d b y c o n s u m e r s ) a r e a c t i v e l y e n g a g e d i n s u p p o r t i n g p r o d u c e r s , i n a w a r e n e s s r a i s i n g a n d i n c a m p a i g n i n g f o r c h a n g e s i n t h e r u l e s a n d p r a c t i c e s o f c o n v e n t i o n a l i n t e r n a t i o n a l t r a d e . フ ェ ア ト レ ー ド は 、 対 話 、 透 明 性 、 敬 意 を 基 盤 と し 、 よ り 公 平 な 条 件 下 で 国 際 貿 易 を 行 う こ と を 目 指 す 貿 易 パ ー ト ナ ー シ ッ プ で あ る 。 特 に 「 南 」 の 弱 い 立 場 に あ る 生 産 者 や 労 働 者 に 対 し 、 よ り 良 い 貿 易 条 件 を 提 供 し 、 か つ 彼 ら の 権 利 を 守 る こ と に よ り 、 フ ェ ア ト レ ー ド は 持 続 可 能 な 発 展 に 貢 献 す る 。 フ ェ ア ト レ ー ド 団 体 は ( 消 費 者 に 支 持 さ れ る こ と に よ っ て ) 、 生 産 者 の 支 援 、 啓 発 活 動 、 お よ び 従 来 の 国 際 貿 易 の ル ー ル と 慣 行 を 変 え る 運 動 に 積 極 的 に 取 り 組 む 事 を 約 束 す る 。 出 所 : フ ェ ア ト レ ー ド ・ ラ ベ ル ・ ジ ャ パ ン h t t p : / / w w w . f a i r t r a d e - j p . o r g / a b o u t _ f a i r t r a d e / 0 0 0 0 1 2 . h t m l こ の 定 義 に お け る 特 徴 は 、 “ 特 に 「 南 」 の 弱 い 立 場 に あ る 生 産 者 や 労 働 者 ” に 目 を 向 け 、 従 来 の 国 際 貿 易 シ ス テ ム を 変 え る こ と を 目 指 し

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て い る こ と だ ろ う 。 フ ェ ア ト レ ー ド は 、 従 来 の 貿 易 に 対 し て 別 の 方 法 を 示 し て い る こ と に よ り 、オ ル タ ナ テ ィ ブ・ト レ ー ド(A l t e r n a t i v e T r a d e ) と も 言 わ れ 、 従 来 の 貿 易 シ ス テ ム を 変 え る も の で は な く 、 従 来 の 貿 易 に 加 え て 他 の 方 法 を 提 示 す る も の だ と の 意 見 も あ る が 、 ど ち ら に お い て も 生 産 側 の 問 題 を 解 決 す る た め に 新 た な 視 点 を 提 示 し て い る も の だ と 言 っ て よ い だ ろ う 。 ま た 、W F T O は フ ェ ア ト レ ー ド に 取 り 組 む に あ た っ て 着 手 す べ き 重 要 な 事 項 を 、 指 針 と し て 発 表 し て い る 。 フ ェ ア ト レ ー ド 1 0 の 指 針 1 . 生 産 者 に 仕 事 の 機 会 を 提 供 す る 2 . 事 業 の 透 明 性 を 保 つ 3 . 公 正 な 取 引 を 実 践 す る 4 . 生 産 者 に 公 正 な 対 価 を 支 払 う 5 . 児 童 労 働 お よ び 強 制 労 働 を 排 除 す る 6 . 差 別 を せ ず 、 男 女 平 等 と 結 社 の 自 由 を 守 る 7 . 安 全 で 健 康 的 な 労 働 条 件 を 守 る 8 . 生 産 者 の キ ャ パ シ テ ィ ・ ビ ル デ ィ ン グ を 支 援 す る 9 . フ ェ ア ト レ ー ド を 推 進 す る 1 0 . 環 境 に 配 慮 す る 出 所 : ピ ー プ ル ・ ツ リ ー h t t p : / / w w w . p e o p l e t r e e . c o . j p / f a i r t r a d e / s t a n d a r d . h t m l (W F T O の 指 針 を ピ ー プ ル ・ ツ リ ー が 和 訳 し た も の を 抜 粋 ) ( 2 ) フ ェ ア ト レ ー ド の 仕 組 み ・ 目 的 「 公 正 な 貿 易 」 と 訳 さ れ る フ ェ ア ト レ ー ド だ が 、 従 来 の 貿 易 と は ど の よ う な 点 が 異 な る の か 。 な ぜ 、 フ ェ ア ト レ ー ド の 定 義 に お い て “ 特 に「 南 」の 弱 い 立 場 に あ る 生 産 者 や 労 働 者” に ス ポ ッ ト が 当 て ら れ 、“ 彼

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ら の 権 利 を 守 る こ と” が 目 指 さ れ て い る の か 。 こ こ で は フ ェ ア ト レ ー ド が 生 ま れ た 背 景 と な っ て い る 問 題 に つ い て 述 べ 、 従 来 の 貿 易 の 仕 組 み と 比 較 を し な が ら 、 フ ェ ア ト レ ー ド の ど の よ う な 独 自 の 仕 組 み に よ っ て 問 題 の 解 決 を 目 指 す の か と い う こ と を 明 ら か に し た い と 思 う 。 ① 途 上 国 に お け る 労 働 問 題 フ ェ ア ト レ ー ド の 定 義 に お い て 、「 南 」 と 指 さ れ る 生 産 者 の 対 象 地 域 は ア フ リ カ 、 ア メ リ カ ( 中 央 ・ 南 部 の ラ テ ン ア メ リ カ と カ リ ブ 海 諸 島 )、 ア ジ ア 、 オ セ ア ニ ア で あ り 、 そ の 中 で も 低 〜 中 開 発 国2、 つ ま り 南 の 発 展 途 上 国 を 対 象 と し て い る こ と に な る 。 そ も そ も 定 義 に お い て わ ざ わ ざ 「 南 」 と 記 さ れ て い る の は 、 フ ェ ア ト レ ー ド が 南 北 の 経 済 格 差 を 解 消 す る3こ と が 目 指 さ れ て い る た め と い う 理 由 が 大 き い だ ろ う 。 そ も そ も な ぜ フ ェ ア ト レ ー ド が 必 要 と さ れ 、 近 年 関 心 が 高 ま っ て い る の か 。 渡 辺 (2 0 1 0 ) は 、 そ の 要 因 は 途 上 国 の 国 内 的 な 要 因 と 国 際 的 な 要 因 に 大 別 す る こ と が で き る と し て い る4。そ の 中 で も 特 に 重 要 と 思 わ れ る も の を 挙 げ て お く 。 ① − 1 国 内 的 な 要 因 i . 仲 買 人 に よ る 支 配 貧 し い 生 産 者 の 場 合 、 作 っ た 製 品 を 市 場 に 持 っ て い く ま で の 運 搬 手 段 ( ト ラ ッ ク は も ち ろ ん 馬 や ロ バ な ど ) を 持 っ て お ら ず 、 と り わ け 遠 隔 地 に 住 む 者 は 「 仲 買 人 」 に 頼 ら ざ る を 得 な く な る 。 仲 買 人 は 生 産 者 と 市 場 を 繋 ぐ 役 割 を 担 っ て お り 、 生 産 者 に と っ て は 自 ら の 生 活 収 入 の た め に 欠 か す こ と の で き な い 存 在 だ 。 そ こ で 、 仲 買 人 は 彼 ら を” 利 用 ” す る の で あ る 。 業 者 と の 交 渉 の 手 立 て を 持 た な い 、 市 場 の 知 識 や 情 報 に 弱 い 、 ま た 充 分 な 教 育 も 受 け て お ら ず 読 み 書 き や 計 算 が 苦 手 と い う 生 産 者 の 弱 み に つ け 込 み 、 仲 買 人 が 生 産 者 に 生 産 コ ス ト を 下 回 る 価 格 で 製 品 を 売 ら せ る と い う 現 象 が 生 じ て い る 。 さ ら に 遠 隔 地 の 生 産 者 は 社 会 的 に も 孤 立 し て お り 、 高 圧 的 な 仲 買 人 に 一 人 で 立 ち 向 か わ な け れ ば な ら な い 、 ま た バ ナ ナ な ど の 腐 り や す い 農 産 物 は 早 く 売 ら な け れ ば な ら な い た め 別 の 仲 買 人 を 待 っ て い ら れ な い と い う 状 況 に あ る た め 、 仲 買 人 の 要 求 を 拒 め な い と い う 立 場 に 立 た さ れ て い る の だ 。 さ ら に 、

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彼 ら が 生 活 費 に 困 っ て も 金 銭 を 借 り る あ て が な い こ と を 利 用 し 、 高 利 貸 し を 行 っ て 借 金 返 済 の た め に 労 働 さ せ る と い う ケ ー ス も あ る よ う だ 。 i i . 劣 悪 な 労 働 環 境 途 上 国 の 労 働 者 の 労 働 環 境 は 深 刻 な も の だ 。 そ れ は 労 働 の 待 遇 に 関 す る 問 題 と 、 働 く 場 の 物 理 的 な 環 境 に 対 す る 問 題 の 両 方 が 挙 げ ら れ る 。 ま ず 労 働 の 待 遇 に 関 し て 問 題 と さ れ て い る の が 債 務 労 働 と 児 童 労 働 だ 。i . で 述 べ た よ う に 、 生 産 者 は 日 々 を 生 き 延 び る た め に 借 金 を す る 。 生 活 費 を 借 金 し た 生 産 者 は 自 ら や 子 ど も を 借 金 の か た に 取 ら れ 、 借 金 分 を 返 す ま で 働 か さ れ る こ と に な る の だ 。 こ の 論 理 で い け ば 借 金 分 を 完 済 す れ ば 生 産 者 は 晴 れ て 「 自 由 の 身 」 と な る は ず な の だ が 、 雇 う 側 の 人 間 は 生 産 者 を 働 か せ て い る 期 間 中 も 生 産 者 に 法 外 な 利 子 を 課 し た り 生 活 費 を 要 求 す る な ど し て 、 彼 ら を 「 労 働 者 」 と し て 半 永 久 的 に 働 か せ る 仕 組 み を 取 っ て い る の だ 。 そ し て 彼 ら の 生 活 の た め に 彼 ら の 子 ど も も 働 き に 出 さ な け れ ば な ら ず 、 充 分 な 教 育 を 受 け ず に 貧 し い 労 働 者 の ま ま で 育 っ た 子 ど も も ま た 、 自 分 の 子 ど も を 働 か せ な け れ ば な ら な い と い う 悪 循 環 が 生 じ る こ と に な る の だ 。 次 に 働 く 場 の 物 理 的 な 環 境 に つ い て だ が 、 特 に プ ラ ン テ ー シ ョ ン の 労 働 者 に お い て は 先 進 国 で は 使 用 禁 止 に な っ て い る 農 薬 が 散 布 さ れ る 影 響 で 、 そ れ に 対 し て 防 具 な ど も 提 供 さ れ ず に 深 刻 な 健 康 被 害 を 被 る ケ ー ス も 多 い 。 ま た 、 農 薬 や 薬 品 が 現 地 の 下 水 や 川 に 入 り 込 ん で そ の 土 地 の 人 々 や 生 態 系 に ま で 害 を 及 ぼ す こ と も あ る 。 農 薬 を は じ め 、 高 所 で の 危 険 な 作 業 な ど に 対 し て も 、 彼 ら が ケ ガ を し た り 命 を 落 と し た こ と に 対 し て 補 償 さ れ る の は 極 め て 稀 な の だ 。 ① − 2 国 際 的 な 要 因 i . 一 次 産 品 価 格 の 長 期 下 落 と 乱 高 下 発 展 途 上 地 域 は 、 先 進 工 業 国 が 必 要 と す る 原 材 料 や 嗜 好 品 を 供 給 す る 基 地 と し て 、 ま た 先 進 国 が 作 っ た 工 業 製 品 を 消 費 す る 市 場 と し て 、 植 民 地 時 代 か ら 今 日 に 至 る ま で 国 際 社 会 に 組 み 込 ま れ て き た 。 そ の よ う な 中 で 、 途 上 国 は そ の よ う な 先 進 国 か ら の ニ ー ズ の あ る 産 品 の 生 産

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に 特 化 す る こ と と な る の だ 。 し か し 、 こ の よ う に 一 国 の 経 済 を 一 、 二 品 目 の 産 品 に 頼 る と 、 そ の 産 品 の 価 格 の 上 下 に よ っ て 途 上 国 の 経 済 が 大 き く 左 右 さ れ る と い う 危 険 性 を 孕 む こ と と な る 。 国 際 連 合 食 糧 農 業 機 関 (F A O )( 2 0 0 9 ) に よ る と 、 コ ー ヒ ー や 紅 茶 、 綿 花 や 麻 な ど の 産 品 が ポ ン ド ・ ド ル に お い て 1 9 7 0 年 代 〜 2 0 0 0 年 代 に か け て 下 落 し て い る5。こ れ は 、先 進 国 に よ る 投 機 マ ネ ー や 世 界 規 模 の 金 融 ・ 経 済 恐 慌 の 影 響 が 大 き い と い う の だ 。 こ の よ う に 国 際 市 場 に い な が ら に し て 先 進 国 の 煽 り を 受 け る 状 況 に あ る 途 上 国 の 労 働 者 の 収 入 は 非 常 に 不 安 定 な も の と い え る だ ろ う 。 i i . 国 際 商 品 協 定 の 崩 壊 1 9 2 0 年 代 、ア メ リ カ を は じ め と し た 先 進 諸 国 は 一 次 産 品 価 格 の 乱 高 下 や 長 期 的 な 下 落 を 防 ぐ た め 、国 際 商 品 協 定6を 結 ん で 価 格 と 生 産 者 の 生 活 の 安 定 を 図 ろ う と し た 。 国 際 商 品 協 定 に は あ ら か じ め 公 正 と 思 わ れ る 価 格 帯 を 産 品 ご と に 設 定 し 、 市 場 価 格 が そ の 価 格 帯 を 上 回 っ て 高 騰 し た り 、 下 回 っ て 暴 落 し た り す る こ と を 防 ぐ こ と に 大 き な 狙 い が あ っ た 。 戦 後 も 新 た な 国 際 経 済 シ ス テ ム を 組 み 込 む た め 協 定 は 改 定 を 重 ね つ つ 続 け ら れ る こ と と な る 。1 9 7 6 年 の 国 際 連 合 防 衛 期 開 発 会 議 (U N C T A D )で は 一 次 産 品 総 合 プ ロ グ ラ ム7が 採 択 さ れ 、特 に 途 上 国 で 関 心 の 高 い 品 目 に つ い て 総 合 的 に 解 決 す る 道 筋 が 示 さ れ た 。 そ の 後 、 国 際 コ コ ア 協 定 、 国 際 天 然 ゴ ム 協 定 、 国 際 ジ ュ ー ト 協 定 な ど が 締 結 さ れ 、 途 上 国 の 一 次 産 品 問 題 を 解 決 す る 足 掛 か り と な っ た の も 束 の 間 、 先 進 国 内 で は 市 場 の 原 理 を 最 優 先 す る ネ オ リ ベ ラ リ ズ ム が 台 頭 し は じ め 、 市 場 価 格 を 操 作 し よ う と す る 国 際 商 品 協 定 を 拒 み は じ め た の だ 。 国 際 商 品 協 定 を 支 え る 先 進 諸 国 が 拒 否 の 姿 勢 を 見 せ た こ と で あ ら ゆ る 協 定 は 失 効 ま た は 消 滅 し 、 市 場 原 理 主 義 が 主 流 と な っ た こ と で 途 上 国 の 生 活 は 再 び 産 品 の 価 格 の 高 騰 ・ 下 落 に 左 右 さ れ る こ と と な っ た の で あ る 。 i i i . 北 の 不 公 正 政 策 「 北 」— す な わ ち 先 進 国 は 、途 上 国 と の 対 等 な 立 場 の 貿 易 で は な く 、 途 上 国 に は 市 場 開 放 を 要 求 し て お き な が ら 自 ら の 市 場 は 閉 ざ そ う と す る な ど 、 一 方 的 な 政 策 を 行 っ て い た 。 例 え ば 関 税 や ダ ン ピ ン グ 輸 出

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が そ れ に あ た る だ ろ う 。 途 上 国 に 競 争 力 が あ る 農 産 物 や 繊 維 な ど の 系 工 業 製 品 に 対 し て 高 い 関 税 を か け た り 、 原 材 料 か ら 完 成 品 へ と 加 工 度 が 高 く な る に つ れ て 関 税 を 高 く か け る 傾 斜 関 税 、 ダ ン ピ ン グ 輸 出 に よ っ て 輸 出 コ ス ト よ り も 大 幅 に 低 い 値 段 で 輸 出 を 行 う こ と で 国 際 市 場 で の 売 上 を 伸 ば す と い っ た こ と で 途 上 国 を 苦 し ま せ る 結 果 と な っ た 。 以 上 の よ う な 背 景 か ら 、 国 際 市 場 が 「 北 」 の 先 進 国 に よ っ て 推 し 進 め ら れ た 結 果 彼 ら の 有 利 に な る よ う な 仕 組 み が 作 ら れ 、「 南 」 の 途 上 国 の 経 済 が 軽 視 も し く は 無 視 さ れ る よ う な 状 況 に な っ て し ま っ た こ と が 分 か る だ ろ う 。 フ ェ ア ト レ ー ド が “ 特 に 「 南 」 の 弱 い 立 場 に い る 生 産 者 や 労 働 者 ” を 対 象 と す る 理 由 は こ こ に あ る と 考 え ら れ る 。 南 北 で の 経 済 格 差 の 解 決 を 目 指 し て フ ェ ア ト レ ー ド が 提 唱 さ れ る よ う に な り 、 同 じ よ う に 問 題 意 識 を 持 っ た 人 々 に よ っ て 注 目 さ れ 、 広 ま っ て い く よ う に な る の だ 。 ② フ ェ ア ト レ ー ド の メ カ ニ ズ ム そ れ で は 、 フ ェ ア ト レ ー ド は 一 般 的 な 貿 易 と は ど の よ う に 異 な り 、 ど の よ う に 作 用 し て 途 上 国 の 問 題 を 解 決 す る 仕 組 み に な っ て い る の か 。 フ ェ ア ト レ ー ド は そ の 産 品 ご と に 生 産 ・ 加 工 製 造 や 流 通 の 仕 組 み は 異 な っ て く る が 、 こ こ で は 最 も 代 表 的 な 自 営 の 生 産 者 の ケ ー ス を 取 り 上 げ る 。

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図 表 2 - 1 フ ェ ア ト レ ー ド の 仕 組 み 出 所 : 渡 辺 (2 0 1 0 ) p . 7 を 元 に 樋 口 が 作 製 従 来 の 貿 易 と フ ェ ア ト レ ー ド の 仕 組 み を 比 較 し て 異 な る の は 、 従 来 の 貿 易 に お け る 仲 買 人 の 存 在 と 、 フ ェ ア ト レ ー ド に お け る 生 産 者 組 合 、 フ ェ ア ト レ ー ド 団 体 の 存 在 だ 。 前 項 で 述 べ た よ う に 、 生 産 者 か ら 市 場 の 間 に 不 正 に 利 益 を 得 よ う と す る 仲 買 人 が 存 在 す る と 、 生 産 者 の 生 活 が 圧 迫 さ れ る お そ れ が あ る 。 そ こ で 、 仲 買 人 に よ る リ ス ク を な く す た め に 生 産 者 組 合 と フ ェ ア ト レ ー ド 団 体 が 存 在 し て い る の だ 。 本 論 文 で は 、 渡 辺 (2 0 0 7 ) の 定 義 を 用 い て フ ェ ア ト レ ー ド 団 体 を 「 消 費 者 の 支 持 の も と に 、 生 産 者 へ の 支 援 、 人 々 の 意 識 の 向 上 、 そ し て 従 来 か ら の 国 際 貿 易 の ル ー ル や 慣 行 を 変 革 す る キ ャ ン ペ ー ン を 積 極 的 に 推 し 進 め る 団 体 で あ る 。」8と 定 義 し て お く 。 従 来 の 貿 易 で は 、 貧 し い 生 産 者 は 作 っ た 製 品 を 市 場 ま で 持 ち 込 む 力 が な い た め 仲 買 人 は 絶 対 的 な 存 在 で あ っ た 。 そ れ を 、 フ ェ ア ト レ ー ド で は 生 産 者 個 人 で は な く 、 生 産 者 同 士 で 組 合 を 作 る こ と で 生 産 者 側 へ の エ ン パ ワ ー メ ン ト を 試 み て い る 。 生 産 者 団 体 は フ ェ ア ト レ ー ド 団 体 ( こ れ に つ い て は 後 述 す る ) が 生 産 者 の 現 場 に 直 接 出 向 い て 結 成 さ せ る 場 合 も 多 い9。組 合 が 成 長 し て 力 や ノ ウ ハ ウ を 身 に つ け る と 、自 ら が 公 正 な 仲 買 人 の 役 割 を 果 た し た り 、 輸 出 業 務 ま で 担 っ た り す る も の が

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出 て く る 場 合 も あ る 。 次 に 、 従 来 の 貿 易 で あ れ ば 生 産 者 か ら 輸 出 業 者 、 輸 入 業 者 、( 産 品 に よ っ て は ) 加 工 製 造 業 者 、 卸 問 屋 、 小 売 店 、 を 通 し て 消 費 者 に 届 け ら れ る 場 合 が 一 般 的 だ が 、 フ ェ ア ト レ ー ド に お い て は 、 こ れ ら の 中 間 プ ロ セ ス の 一 部 、 ま た 場 合 に よ っ て は す べ て が 省 略 さ れ る こ と が あ る 。 そ れ は 、 前 述 の 通 り 力 を つ け た 生 産 者 団 体 で あ れ ば 自 ら で 加 工 製 造 を 行 っ た り 、 輸 出 業 務 を 行 っ て 輸 出 業 者 を 通 さ ず に 輸 入 業 者 に 直 接 売 っ た り と 生 産 だ け に 限 ら な い プ ロ セ ス ま で 担 う こ と が で き る 場 合 も あ り 、 そ う で は な い 場 合 で も 、 フ ェ ア ト レ ー ド 団 体 が 輸 出 入 業 務 を 行 う こ と が あ る か ら で あ る 。 ま た 、 フ ェ ア ト レ ー ド 製 品 は フ ェ ア ト レ ー ド 団 体 の 運 営 す る 店 や カ タ ロ グ 、 イ ン タ ー ネ ッ ト 上 で 販 売 さ れ る か 、 小 売 店 で 売 ら れ る 場 合 で も フ ェ ア ト レ ー ド 団 体 が 製 品 を 小 売 店 に 卸 す 業 務 ま で を 行 う た め 、 問 屋 を 通 す こ と が ほ ぼ な い 。 こ の よ う に 比 較 す る と 、 フ ェ ア ト レ ー ド が 中 間 業 者 、 ま た は 中 間 業 者 の 介 在 に よ っ て 生 じ る マ ー ジ ン を 減 ら す こ と で 生 産 者 へ 正 当 な 収 入 を 得 ら れ る よ う に す る 仕 組 み を 目 指 し て い る こ と が 見 え て く る だ ろ う 。 生 産 者 は こ の 仕 組 み に よ っ て 市 場 に お け る 権 利 や 収 入 を 獲 得 す る だ け で は な く 、 仕 事 や 商 売 の 技 能 や 知 識 も 得 る こ と が で き る 。 こ の よ う な 仕 組 み を 続 け て い く こ と で 、 生 産 者 の 不 公 正 = ア ン フ ェ ア な 立 場 を 解 消 し 、 生 産 者 と 消 費 者 の 公 正 = フ ェ ア な 関 係 を 作 っ て い く こ と が 目 指 さ れ て い る の だ 。 ③ 国 際 的 な フ ェ ア ト レ ー ド 運 動 組 織 ウ ィ ル ズ (2 0 0 8 ) に よ る と 、 フ ェ ア ト レ ー ド 運 動 は 大 き く 分 け て 以 下 の 5 つ の 国 際 組 織 の も と に 組 織 化 さ れ て い る1 0。 ・ 国 際 フ ェ ア ト レ ー ド 連 盟 ( I F A T = I n t e r n a t i o n a l F a i r T r a d e A s s o c i a t i o n ) ※ 現 W F T O 1 9 8 9 年 設 立 。 フ ェ ア ト レ ー ド 団 体 の 国 際 的 な ネ ッ ト ワ ー ク で 、 現 在 約 7 0 カ 国 の 団 体 が 所 属 し て い る 。 生 産 者 、 輸 出 業 者 、 小 売 業 者 で 構 成 さ れ て お り 、「 貿 易 に よ っ て 、 社 会 的 に 追 い や ら れ た 人 び と の 生 活 を 改 善 す る こ と が で き る 。し か も そ れ は 地 球 環 境 を 犠 牲 に せ ず に 到 達 す る こ と が で き る 」と い う 共 通 の 考 え の も と に 活 動 し て い る 。彼 ら の 目 的 は 、従 来 の 貿 易 と は 違 う 公 正 な 貿 易 を 通 し て 、不

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利 な 立 場 に 置 か れ た 南 の 生 産 者 の 生 活 を 向 上 さ せ る と と も に 、従 来 か ら の 世 界 貿 易 を 公 正 な も の へ と 変 革 す る こ と に あ る 。 2 0 0 9 年 、 I F A T は W F T O ( W o r l d F a i r T r a d e O r g a n i z a t i o n ) に 名 称 変 更 を 行 っ た 。 フ ェ ア ト レ ー ド 団 体 が 順 守 す べ き 指 針 ( 第 1 章 参 照 ) を 定 め た り 、 加 盟 団 体 が 基 準 を 守 り 活 動 し て い る か の モ ニ タ リ ン グ を 行 っ て い る 。 ・ ヨ ー ロ ッ パ ・ フ ェ ア ト レ ー ド 協 会 (E F T A = E u r o p e a n F a i r T r a d e A s s o c i a t i o n ) オ ラ ン ダ の 「 フ ェ ア ト レ ー ド ・ オ リ ジ ナ ル ( 元 S O S 財 団 )」 や ド イ ツ の 「 ゲ パ 」、 イ ギ リ ス の 「 ト レ ー ド ク ラ フ ト 」 な ど の ヨ ー ロ ッ パ 9 カ 国 1 1 団 体 か ら な る 組 織 。 メ ン バ ー は す べ て ヨ ー ロ ッ パ に お い て 老 舗 か つ 最 大 規 模 を 誇 る 輸 入 業 者 で 、世 界 の フ ェ ア ト レ ー ド の ネ ッ ト ワ ー ク 化 の 先 駆 的 存 在 で あ る 。輸 入 団 体 間 の 情 報 共 有 と 協 力 、 共 同 作 業 の 実 施 、途 上 国 の 生 産 団 体 と の 連 携 を 目 的 と し 、構 成 メ ン バ ー の 業 務 面 で の 支 援 、 メ ン バ ー 間 の 協 力 ・ 協 働 を 推 進 し て い る 。 加 え て W F T O や F L O の 認 証 を 受 け ら れ な い 生 産 者 団 体 を 対 象 と し た 情 報 提 供 や 基 準 を 満 た す た め の 支 援 、そ し て 政 府 機 関 に 対 し て フ ェ ア ト レ ー ド 製 品 を 積 極 的 な 購 入 を 提 言 す る な ど の ア ド ボ カ シ ー 活 動 に も 力 を 入 れ 、一 部 活 動 に つ い て は E C か ら の 資 金 援 助 も 得 て い る 。 ・ ヨ ー ロ ッ パ ・ ワ ー ル ド シ ョ ッ プ ・ ネ ッ ト ワ ー ク (N E W S ! = N e t w o r k o f E u r o p e a n W o r l d S h o p s ) 1 9 9 4 年 設 立 。欧 州 に 展 開 す る「 ワ ー ル ド シ ョ ッ プ 」(W o r l d s h o p s ) の ネ ッ ト ワ ー ク と し て 、1 9 9 3 年 の E U の 発 足 も 受 け て 全 欧 レ ベ ル で の 活 動 の 必 要 性 が 高 ま っ た こ と か ら 発 足 し た 。 ヨ ー ロ ッ パ 1 3 カ 国 、1 5 の ワ ー ル ド シ ョ ッ プ 組 織 が 参 加 し て お り 、 こ の ネ ッ ト ワ ー ク の 元 に 2 5 0 0 店 舗 の ワ ー ル ド シ ョ ッ プ が 参 加 し て い る と い う 構 図 に な っ て い る 。ワ ー ル ド シ ョ ッ プ 間 の 交 流・協 力 を 通 し て 全 欧 規 模 の フ ェ ア ト レ ー ド ・ キ ャ ン ペ ー ン を 繰 り 広 げ 、市 民 ・ 消 費 者 お よ び 政 府 を 啓 発 す る こ と を そ の 目 的 に 掲 げ 、食 料 貿 易 や 児 童 労 働 、衣 料 産 業 で の 労 働 条 件 な ど の 問 題 に 取 り 組 ん で い る 。ま た 、啓 蒙 活 動 と し て 「 欧 州 世 界 シ ョ ッ プ デ ー 」 を 開 催 し 始 め た も の が 、 現 在 で は W F T O に よ っ て「 世 界 フ ェ ア ト レ ー ド デ ー 」と し て 世 界 規 模 の も の

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に 広 げ ら れ て い る 。 2 0 0 9 年 、 N E W S ! は W F T O の 先 進 国 内 で の 活 動 と の 重 複 が 多 い と い う 理 由 で 、W F T O - E u r o p e に 合 流 す る 形 で 解 散 し た 。 ・ 国 際 フ ェ ア ト レ ー ド 認 証 機 構 ( F L O = F a i r t r a d e L a b e l l i n g O r g a n i z a t i o n s I n t e r n a t i o n a l ) 1 9 9 7 年 に 設 立 さ れ た フ ェ ア ト レ ー ド に 関 す る 国 際 的 基 準 の 設 定 お よ び 認 証 機 関 。 設 立 以 来 認 証 シ ス テ ム の 統 一 に 取 り 組 ん で き た F L O は 、 2 0 0 2 年 に は 世 界 統 一 の 国 際 フ ェ ア ト レ ー ド 認 証 ラ ベ ル を 完 成 さ せ 、各 国 に 順 次 新 し い ラ ベ ル へ の 切 り 替 え を 呼 び か け て い っ た 。基 準 を 満 た し て い る か の 認 証 に つ い て は 、F L O - C E R T と い う 有 限 会 社 を 独 立 さ せ 、こ の 会 社 に そ の 役 割 を 担 わ せ て い る 。な お 、日 本 の 「 フ ェ ア ト レ ー ド ・ ラ ベ ル ・ ジ ャ パ ン (F L J )」 は F L O の 構 成 メ ン バ ー の 1 つ で あ る 。こ の 組 織 の 詳 細 に 関 し て は 、後 の 認 証 型 フ ェ ア ト レ ー ド の 項 で 詳 し く 解 説 す る 。 ・ フ ェ ア ト レ ー ド 連 盟 (F T F = F a i r T r a d e F e d e r a t i o n ) F T F は 北 米 オ ル タ ナ テ ィ ブ ・ ト レ ー ド 機 構 ( N A A T O ) を 前 身 と し た 、北 米 の フ ェ ア ト レ ー ド 団 体 を 主 な メ ン バ ー に 持 つ 組 織 で あ る 。 F T F は フ ェ ア ト レ ー ド に 完 全 に コ ミ ッ ト し た 北 米 の フ ェ ア ト レ ー ド 団 体 を 強 化 す る こ と を 主 目 的 と し 、独 自 に 9 つ の 原 則 を 定 め 、そ の 原 則 を 満 た し た 団 体 に F T F の マ ー ク を 使 う こ と を 認 め て い る 。 F T F は W F T O に 加 盟 し て お り 、そ の 立 場 は W F T O に 近 い 。認 証 機 関 と し て の 役 割 の ほ か 、「 フ ェ ア ト レ ー ド 月 間 」を 設 け て 全 米 で の 啓 発 ・ 普 及 キ ャ ン ペ ー ン を 展 開 し た り 、「 フ ェ ア ト レ ー ド ・ ア ク シ ョ ン ・ ネ ッ ト ワ ー ク 」 と い う フ ェ ア ト レ ー ド の 普 及 に 関 心 の 深 い ボ ラ ン テ ィ ア を 繋 ぐ ネ ッ ト ワ ー ク を 創 設 し て い る 。 図 表 2 - 2 F T F の 9 つ の 原 則 と 認 証 マ ー ク 9 つ の 原 則 1 . 経 済 的 、 社 会 的 に 疎 外 さ れ た 生 産 者 の た め の 機 会 を 創 出 2 . 透 明 な 説 明 責 任 関 係 を 構 築 す る 3 . 能 力 を 養 成 す る 4 . フ ェ ア ト レ ー ド の 推 進 5 . 迅 速 か つ 公 平 な 支 払 い

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6 . 安 全 と 権 利 が 保 証 さ れ た 労 働 条 件 を サ ポ ー ト 7 . 子 ど も の 権 利 を 保 証 す る 8 . 環 境 管 理 の 促 進 9 . 文 化 的 な ア イ デ ン テ ィ テ ィ を 尊 重 す る 出 所 :F a i r T r a d e F e d e r a t i o n h t t p : / / w w w . f a i r t r a d e f e d e r a t i o n . o r g / f a i r - t r a d e - f e d e r a t i o n - p r i n c i p l e s / F T F 認 証 マ ー ク 出 所 :F a i r T r a d e F e d e r a t i o n h t t p : / / w w w . f a i r t r a d e f e d e r a t i o n . o r g / l o g o / ・ F I N E の 形 成 F L O 、I F A T 、N E W S ! 、E F T A の 4 団 体 は 、1 9 9 8 年 に そ れ ぞ れ の 頭 文 字 を 取 っ た 非 公 式 ネ ッ ト ワ ー ク 組 織 「F I N E 」 を 形 成 し た 。 ア ド ボ カ シ ー 活 動 の 強 化 を 主 な 目 的 と し 、E U や W T O を 主 な タ ー ゲ ッ ト と し て フ ェ ア ト レ ー ド に 関 す る 意 識 啓 発 や フ ェ ア ト レ ー ド 調 達 、 生 産 者 へ の 支 援 、貿 易 政 策 の 変 更 、企 業 へ の 規 律 強 化 な ど を 要 求 し て き た 。時 代 と と も に フ ェ ア ト レ ー ド と い う 言 葉 が 社 会 に 広 ま っ て き た こ と を 受 け て 発 足 し た 背 景 も あ る た め 、「 フ ェ ア ト レ ー ド 」 の 正 し い 言 葉 の 意 義 を 広 め る べ く 、1 9 9 9 年 に 最 初 の 共 通 定 義 を 生 み 出 し た 。 現 在 の 定 義 は 2 0 0 3 年 に 改 定 さ れ た も の で あ る ( 第 1 章 を 参 照 )。 こ の よ う に 国 際 的 な フ ェ ア ト レ ー ド の ネ ッ ト ワ ー ク は 複 数 存 在 し て い る が 、例 え ば ラ ベ ル 表 示 の 標 準 化 を 与 え る 契 機 と な っ た F L O や 輸 入 団 体 が そ れ ぞ れ の 課 題 を 話 し 合 い 改 善 し て い く こ と を 促 進 す る E F T A 、 消 費 者 に 最 も 近 い 存 在 で あ る 店 舗 が フ ェ ア ト レ ー ド に 貢 献 す る た め の 組 織 化 を 行 っ た N E W S ! な ど 、そ れ ぞ れ の 役 割 は 少 し ず つ 異 な っ て い る 。 ち な み に 、 後 述 す る よ う に フ ェ ア ト レ ー ド は 認 証 型 と 連 携 型 に 分 か れ 、 そ の ど ち ら か に よ っ て も 貿 易 の 形 が 異 な っ て く る た め 、

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こ れ ら の 機 関 を 1 つ に ま と め て 世 界 の フ ェ ア ト レ ー ド を 一 様 化 す る と い う こ と は 難 し い だ ろ う 。 川 上 か ら 川 下 ま で 、 流 通 に お い て 様 々 な 国 の 人 々 が 関 わ る 中 で 、 ど の よ う な 人 へ の 支 援 や 啓 発 を 行 う か 、 ま た ど の よ う な 形 で 公 正 な 取 引 を 行 う か と い う 観 点 で ネ ッ ト ワ ー ク が 分 け ら れ て い る よ う に 思 う 。 こ れ ら の 組 織 は ヨ ー ロ ッ パ が 中 心 の も の が 多 く 、 実 際 ヨ ー ロ ッ パ 諸 国 に お け る フ ェ ア ト レ ー ド は 世 界 で も 比 較 的 進 ん で い る と い え る が 、 そ こ で 忘 れ て は な ら な い の は 「 北 」 と 「 南 」 の 思 考 で あ る 。「 北 」 が 主 導 と な る と 、 ど う し て も 先 進 国 に 優 位 な 貿 易 の 形 を 取 り が ち だ が 、 そ れ で は フ ェ ア ト レ ー ド の 意 味 が な く な っ て し ま う 。 フ ェ ア ト レ ー ド を 標 榜 し つ つ 、 途 上 国 と ど れ ほ ど 連 携 を 保 ち 、 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を 図 り つ つ 彼 ら の た め に な る こ と が で き る か 、 と い う の が 常 に こ れ ら の ネ ッ ト ワ ー ク に 課 せ ら れ て い る 課 題 と い え る だ ろ う 。 ま た 、 同 じ フ ェ ア ト レ ー ド を 掲 げ 、1 つ の 流 通 の 流 れ を 形 成 す る も の で あ る 以 上 、 他 の ネ ッ ト ワ ー ク を 無 視 し て 活 動 す る こ と は で き な い 。 今 日 、 こ れ ら の ネ ッ ト ワ ー ク は 役 割 や ス タ ン ス を 異 に し な が ら も 確 実 に 広 ま る こ と で 、 他 の ネ ッ ト ワ ー ク と 接 点 を 持 ち な が ら 公 正 な 取 引 の 実 現 に 尽 力 し て い る と い え る だ ろ う 。 第 2 節 フ ェ ア ト レ ー ド の 歴 史 こ の 節 で は フ ェ ア ト レ ー ド の 歴 史 に つ い て 、 そ の 誕 生 か ら 現 在 に 至 る ま で を 主 に フ ェ ア ト レ ー ド が 盛 ん な 欧 米 の 動 き を 中 心 に 、 社 会 に ど の よ う な 形 で 広 ま っ て い っ た の か 、 そ の 影 響 に 注 目 し な が ら 追 っ て い こ う と 思 う 。 フ ェ ア ト レ ー ド の 始 ま り は 第 二 次 世 界 大 戦 後 に 遡 る 。1 9 4 6 年 、ア メ リ カ の キ リ ス ト 教 系 救 援 開 発 N G O で あ っ た 米 国 メ ノ ナ イ ト 中 央 委 員 会 (M C C ) の ボ ラ ン テ ィ ア を し て い た エ ド ナ ・ ル ー ス ・ バ イ ラ ー が プ エ ル ト リ コ の 貧 し い 女 性 た ち の 生 計 を 助 け よ う と プ エ ル ト リ コ の 刺 繍 製 品 の 輸 入 販 売 を 始 め た こ と が 始 ま り だ 。し か し 、こ の 時 は ま だ「 フ ェ ア ト レ ー ド 」 と い う 言 葉 は 使 わ れ ず 、 従 来 の 貿 易 と は 異 な る 別 の 貿 易 を 目 指 し て い た 。 す な わ ち 、 中 間 業 者 を 廃 し 、 直 接 取 引 を し 、 オ ル タ ナ テ ィ ブ な 販 売 網 で ボ ラ ン テ ィ ア の よ う な オ ル タ ナ テ ィ ブ な 労 働 力 を 使 っ た 貿 易 (N i c h o l l s , O p a l 2 0 0 9 ) で あ る1 1。 そ の た め 「 フ ェ ア ト レ ー ド 」 が 使 わ れ る ま で は 「 オ ル タ ナ テ ィ ブ ・ ト レ ー ド (A l t e r n a t i v e

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T r a d e )」と い う 呼 び 方 が 一 般 的 で あ っ た 。そ し て こ の オ ル タ ナ テ ィ ブ ・ ト レ ー ド の 目 的 は 「 よ り 公 平 な 利 益 を 分 配 す る 革 新 的 な サ プ ラ イ チ ェ ー ン ・ モ デ ル を 通 し て 、 生 産 と 消 費 を つ な ぎ 直 す 、 生 産 者 と 消 費 者 の 新 し い 関 係 モ デ ル を 提 供 す る 」 こ と に あ り 、 そ の 理 念 は 「 人 間 に 対 す る 、 つ ま り 現 実 の 生 活 を 生 き て い る 小 規 模 一 次 産 品 生 産 者 で あ る 農 民 へ の 配 慮 」(N i c h o l l s , O p a l 2 0 0 9 ) に あ っ た1 2。 欧 州 で は イ ギ リ ス を 代 表 す る 救 援 開 発 N G O の 「 オ ッ ク ス フ ァ ム 」 が そ の 草 分 け と い え る 。 オ ッ ク ス フ ァ ム は 寄 付 さ れ た 古 着 な ど の 不 要 品 を 売 っ て 途 上 国 へ の 援 助 資 金 を 得 る オ ッ ク ス フ ァ ム ・ シ ョ ッ プ を 1 9 4 8 年 か ら 国 内 で 展 開 し て い た が 、 1 9 5 0 年 代 後 半 か ら 中 国 人 難 民 が 作 っ た 針 刺 し を は じ め と し た 支 援 先 の 途 上 国 産 品 を シ ョ ッ プ で 売 り 始 め る よ う に な っ た ( 渡 辺 2 0 1 0 )1 3。 1 9 6 0 年 代 〜 7 0 年 代 に は オ ラ ン ダ で フ ェ ア ト レ ー ド 輸 入 団 体 や フ ェ ア ト レ ー ド シ ョ ッ プ が 誕 生 す る 一 方 で 、 イ ン ド ネ シ ア や ペ ル ー な ど の 途 上 国 で も フ ェ ア ト レ ー ド が 設 立 さ れ た 。 こ の 理 由 に つ い て は 、 渡 辺 (2 0 1 0 ) は 「 1 9 5 0 年 代 半 ば か ら 発 展 途 上 地 域 ( い わ ゆ る 第 三 世 界 ) で 民 族 解 放 や 独 立 を 求 め る 運 動 が 活 発 化 し た こ と が あ る 。」 と 説 明 し て い る 。 第 二 次 世 界 大 戦 後 に 途 上 国 の 人 々 も 新 た な 生 活 を 求 め て 動 い て い た こ と が 伺 え る 。 渡 辺 (2 0 1 0 ) は さ ら に 、 こ の 時 期 の フ ェ ア ト レ ー ド 活 動 も 誕 生 当 初 の フ ェ ア ト レ ー ド と は 志 向 性 が ま っ た く 異 な り 、 途 上 国 と の 「 連 帯 活 動 と し て の フ ェ ア ト レ ー ド 」 で あ っ た と も 付 け 加 え て い る1 4。そ の 影 響 を 受 け た た め か 、イ ギ リ ス の「 ト レ ー ド ク ラ フ ト 」、 「 ツ イ ン 」、 ア メ リ カ の 「 グ ロ ー バ ル ・ イ ク ス チ ェ ン ジ 」 な ど 初 め か ら 開 発 ・ 自 立 支 援 の 視 点 を 取 り 入 れ た 団 体 が 多 数 生 ま れ た 。 こ れ ら の 団 体 は 今 日 ま で 人 権 運 動 、 女 性 運 動 、 労 働 運 動 、 環 境 運 動 な ど と も 連 携 し な が ら フ ェ ア ト レ ー ド 運 動 を 牽 引 し 続 け て い る た め 、 こ の 時 期 に フ ェ ア ト レ ー ド の 基 本 的 な 理 念 で あ る 生 産 者 と 消 費 者 の つ な が り が 社 会 に 強 く 意 識 さ れ 、 根 付 い て い っ た も の と 思 わ れ る 。 山 本 (2 0 1 4 ) に よ る と 、 従 来 の 市 場 を 前 提 と し な が ら も 「 北 」 の 消 費 者 と「 南 」の 生 産 者 と の 間 の よ り 平 等 な 取 引 を 創 出 し よ う と す る「 体 制 内 変 革 」 が 生 起 し 、 こ れ が 拡 大 し 、 発 展 し 、 主 流 化 す る 流 れ と な っ た の が 1 9 7 0 年 末 以 降 だ と い う1 5。つ ま り 、フ ェ ア ト レ ー ド が 従 来 の 貿 易 に 取 っ て 代 わ る ( オ ル タ ナ テ ィ ブ ) な も の と し て で は な く 、 従 来 の 貿 易 シ ス テ ム に 組 み 込 ま れ つ つ 、「 北 」 と 「 南 」 と の よ り 平 等 な 関 係 を 築 く も の と し て 目 指 さ れ る よ う な 活 動 が 出 て き た と い う こ と だ ろ

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う 。 具 体 的 に は 1 9 7 9 年 ス コ ッ ト ラ ン ド に 「 イ コ ー ル ・ エ ク ス チ ェ ン ジ U K 」 が 設 立 さ れ 、 フ ェ ア な 貿 易 条 件 を 求 め る よ う に な る 。 ま た 、 同 じ 年 に 生 ま れ た イ ギ リ ス の ト レ ー ド ク ラ フ ト は 生 産 者 の 自 立 支 援 の み で は な く 一 般 企 業 に フ ェ ア ト レ ー ド を 取 り 入 れ さ せ る こ と を 目 指 し た 。 1 9 8 5 年 、 第 三 世 界 情 報 ネ ッ ト ワ ー ク ( T W I N ) を 設 立 し 代 表 を 務 め て い た マ イ ケ ル ・ バ ラ ッ ト ・ ブ ラ ウ ン が 、 途 上 国 の 企 業 を 集 め た 国 際 会 議 で 「 こ れ か ら は フ ェ ア な ト レ ー ド だ 」 と 発 言 し た こ と か ら 、 以 降 「 フ ェ ア ト レ ー ド 」 と い う 言 葉 が 世 界 中 の 「 オ ル タ ナ テ ィ ブ ・ ト レ ー ド 」 運 動 に 採 用 さ れ て い く よ う に な っ た1 6。 I F A T が 当 時 定 め た フ ェ ア ト レ ー ド の 定 義 は 現 在 の も の と は 異 な り 、 「 国 際 的 な 貿 易 を よ り 平 等 に す る た め に 行 わ れ る 、 対 話 と 透 明 性 、 敬 意 に 基 づ く 貿 易 の パ ー ト ナ ー シ ッ プ で あ る 。 特 に 「 南 」 の 弱 い 立 場 に あ る 生 産 者 や 労 働 者 の 権 利 を 保 障 し 、 よ り よ い 条 件 で 取 引 す る こ と で 、 持 続 可 能 な 開 発 を 支 え る 」 と あ る が 、 現 在 の F I N E で 合 意 し た 共 通 定 義 の 原 型 と な っ て い る 。 こ の 時 期 か ら 一 般 企 業 や 消 費 者 へ の ア プ ロ ー チ も さ れ る よ う に な り 、 よ り 多 く の 国 や 人 に フ ェ ア ト レ ー ド が 広 ま っ て い よ う に な っ た こ と か ら 、 定 義 を は じ め と し た フ ェ ア ト レ ー ド の 共 通 認 識 が 必 要 と さ れ る よ う に な っ た 。 前 節 で 記 し た 国 際 的 な フ ェ ア ト レ ー ド の ネ ッ ト ワ ー ク も こ の 時 期 に 設 立 さ れ た も の が 多 く 、 ラ ベ ル の 提 唱 や 認 証 の シ ス テ ム も こ の 時 期 に 作 ら れ た 。 国 単 位 で 活 動 し て い た も の が 国 境 を 超 え た 連 携 を 結 ぶ よ う に な り 、 そ の 活 動 が さ ら に 大 き く な っ て 連 携 が 増 え る こ と に よ り 世 界 的 な も の と な っ て 全 世 界 に 広 ま っ た と い う の が フ ェ ア ト レ ー ド の 広 ま り 方 の 構 図 だ ろ う 。 こ の よ う に し て 、1 9 7 0 年 代 以 降 は ヨ ー ロ ッ パ 、ア メ リ カ を 中 心 と し て 一 般 市 民 に も フ ェ ア ト レ ー ド が 広 ま る よ う な ア プ ロ ー チ が な さ れ て い た 。 図 表 2 - 3 フ ェ ア ト レ ー ド 6 0 年 の 歴 史 年 出 来 事 1 9 4 6 年 ア メ リ カ の テ ン ・ サ ウ ザ ン ド ・ ビ レ ッ ジ ( 元 セ ル フ ・ ヘ ル プ ・ ク ラ フ ト )が プ エ ル ト リ コ か ら 刺 繍 製 品 の 購 入 を 始 め る 。

図 表 1 - 3 	
  フ ェ ア ト レ ー ド の 認 知 率   出 所 : 渡 辺 ( 2 0 1 3 ) p . 1 3 9 よ り   	
  図 表 1 - 2 の「 知 名 度 」に 注 目 す る と 、「 フ ェ ア ト レ ー ド 」と い う 言 葉 に 少 し で も 触 れ た こ と が あ る 人 は 5 4 1 人 、そ し て 図 表 1 - 3 の「 認 知 率 」 に お い て は 、フ ェ ア ト レ ー ド を「 認 知 」し て い る と 認 め ら れ
図 表 1 - 4 	
  フ ェ ア ト レ ー ド の 認 識 率   出 所 : 渡 辺 ( 2 0 1 3 ) p . 1 4 2 よ り   最 後 に 、 渡 辺 は 以 上 の 「 知 名 度 」「 認 知 率 」「 認 識 率 」 の 3 つ を 総 合 し て 、年 々 各 数 値 が 増 加 し て い る こ と か ら 、 「 知 名 」か ら「 認 知 」へ 、 「 認 知 」 か ら 「 認 識 」 へ と フ ェ ア ト レ ー ド を 正 し く 理 解 す る 人 が 今
図 表 2 - 1 	
  フ ェ ア ト レ ー ド の 仕 組 み   出 所 : 渡 辺 ( 2 0 1 0 ) p . 7 を 元 に 樋 口 が 作 製   	
  従 来 の 貿 易 と フ ェ ア ト レ ー ド の 仕 組 み を 比 較 し て 異 な る の は 、 従 来 の 貿 易 に お け る 仲 買 人 の 存 在 と 、 フ ェ ア ト レ ー ド に お け る 生 産 者 組 合 、 フ ェ ア ト レ ー ド 団 体 の 存 在 だ 。 前 項 で 述 べ た よ う
図 表 3 - 4 	
  フ ェ ア ト レ ー ド 商 品 の 購 入 理 由
+3

参照

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