八戸工業大学食品工学研究所紀要 第 10巻 (1999年 2月
)ダイオキシン と環境 ホルモ ン ーー 文献探索による基本事項のまとめ――
福
士
憲
Dioxins and Environmental Endocrine
Disruptors一 General Review
Ken ichi FuKUSHI*
Abstract
Dioxins are the most toxic substances that human beings have ever encountered in the wOrld EnvirOnmental endocrine disruptors(EED)have the capability of causing damage to an
entire generation ln this report, general information and literature Mrere revie、 ',red on those problems. The targets of our review ttrere books,research reports and variOus publications inJapan
Keywords: Dioxins,Environmental Endocrine Disruptors,Revie、
、アtま
じ め に
ダイオキシンは
,非
意図的 に生成 され る史上 最強の毒物 と言われ る。また,県
境 ホルモ ンは,生体 の生殖機能 を脅かすな ど
,人
類 の存亡 に係 わ る極微量汚染問題 を引 き起 こす可能性がある と言われている。 カー ソン女史が「沈黙の春」で 問 うた農薬汚染問題以来の事態である。ただ,深
刻度 はそれ をはるかに上回る可合〕l生がある。問題 とな りそうな物質量が
mg(103g)〜
μg (10‑6g)か
らng (10 9g)― pg (10 12g), 濃度 レベルで もppm(106)〜 ppb(10 9)か
らppb
〜ppt(1012)ォ
̲ダ̲へ
と極微量化 し,毒
性の みな らず ホル モ ン様作 用 とい う人類 がかつて 扱 った ことのない範疇の問題だか らである。汚染の程度
,ヒ
トヘの影響,対
策等情報 は非 常 に少 ない。環境庁 をはじめ として,国
はようや く積極的な予算措置 と研究行動 をとりはじめ
た2c2o。 しか し,極 微量 になるほ ど研究 は困難で
あ り
,問
題解決への道の りはかな り遠い。本報では
,研
究の端緒 として,ダ
イオキシン を中心 に環境 ホルモ ンも加 えて国内文献 の探索 を行 い,基
本的な事項 と最近の動向をまとめた ものである。なお,本
問題 に関 して まった く知 識がない方で も,こ
れ を読 めばほぼ基本的な全 体像がわかるようにまとめたつ もりである。1.ダ イオキシンとは
1'4,6,9,10,11,2か11
化学構造 と種類ダイオキシン とはあ くまで も総称名 であ り,
図‑1のように大別 して
3種
類存在す る。すなわ ち,ダ
イオキシン(PCDD,ポ
リ塩化 ジベ ンゾー パ ラージオキシン),ジ
ベ ンゾフラン(PCDF,ポ
5 6 6'
デ Co‐PCBPCDD PCDF
図 1 ダ イ オ キ シ ン
,ポリ塩 化 ジベ ン ゾ フ ラ ン (PCDF)コ プラナー PCB(Co―
PCB)の化学構 造式 とナ ンバ リングシステムD
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