総合的な学習の時間におけるカリキュラム・マネジメントに関する一考察
A Study of Curriculum Management in the Period for Integrated Studies
加藤 智(Satoshi KATO)
はじめに
2017(平成29)年3月に小学校および中学校の学習指導要領が改訂された。今回の改訂 では,「社会に開かれた教育課程」「主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニン グ)」とともに,「カリキュラム・マネジメント」の重要性が強調されている。その背景 には,近年ますます変化の激しさを増す社会,日常生活の変化である。近年,様々な未来 予測が発表されているが,従来の知識や技能に偏重したカリキュラムでは,目の前の子ど もたちが社会に出て活躍するための資質や能力を身につけさせることができないというわ けである。これからの社会の変化に対応できる資質や能力を育成することが,「社会に開 かれた教育課程」のねらいであり,そのための重要な手立てとして,「主体的・対話的で 深い学び」の視点による授業改善,そして「カリキュラム・マネジメント」の充実が求め られている。
これまでは,学校の教育目標,カリキュラム(教育課程),教育資源などが,個々に,
それぞれバラバラに存在し,互いの関連や脈絡が乏しいことも少なくなかった。また,教 師の専門性は,専ら個別の教科指導や学級・学年経営などに置かれており,教科間,教師 間の協働は不十分であった。このように考えると,カリキュラム・マネジメントの充実は,
学校や教師に対して,社会で求められる資質・能力を育成するための意識改革を迫ってい るとも受け取ることができよう。
さて,2016(平成28)年12月21日の中央教育審議会「幼稚園,小学校,中学校,高等 学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な方策等について(答申)」(以 下,答申)は,「総合的な学習の時間において,学習指導要領に定められた目標を踏まえ て各学校が教科横断的に目標を定めることは,各学校におけるカリキュラム・マネジメン トの鍵となる。」(p.237)と指摘している。さらに,2017(平成29)年6月に公表され た『小学校学習指導要領解説 総合的な学習の時間編』(以下,解説)は,「総合的な学 習の時間が各学校のカリキュラム・マネジメントの中核になることが今まで以上に明らか となった。」(p.20)と言及している。したがって,各学校のカリキュラム・マネジメン トにおいて総合的な学習の時間(以下,総合的学習)が中核的な役割を果たすことが期待 されており,このことは,総合的学習が各学校のカリキュラム・マネジメントの成否を左 右すると換言できる。
そこで本稿は,総合的学習におけるカリキュラム・マネジメントの実際と想定される課 題を明らかにし,その解消の手立てについて提言を加えることを目的とする。
1 先行研究について
カリキュラム・マネジメントについては,1990年代から米国を中心に研究が進められて いる。我が国においては2000年頃から研究が積み重ねられてきている。奇しくも,1998
(平成10)年の学習指導要領の改訂に伴い,2000(平成12)年から段階的に実施された 総合的学習の創設と時を同じくしている。当時のカリキュラム・マネジメントに関する研 究のほとんどが総合的学習を対象としており1),総合的学習においてカリキュラム・マネ ジメントが重要な視点であることが,総合的学習の創設期より指摘されていたことの証左 と言える。とはいえ,当時の研究におけるカリキュラム・マネジメントの捉え方は専ら教 育経営学としての視点が中心である。
倉本(2008)は,米国のカリキュラム・マネジメント論の構造化を,教育経営学,教育方 法学双方の視点から試み,我が国の授業研究,カリキュラム研究への示唆に言及している2)。 以降,我が国におけるカリキュラム・マネジメント研究は様々な立場の論者から多様な捉 え方で行われてきた。その後,後述するように我が国のカリキュラム・マネジメントの考 え方について整理が図られることになる。
総合的学習とカリキュラム・マネジメントの関連に関する近年の先行研究としては,曽 我(2017)と楊(2017)の研究がある。曽我は,中学校および高等学校の総合的学習のリーダー
(総合的学習の主たる担当者を指す)がカリキュラム・マネジメントをどのように認識し,
協働のためのリーダーシップを発揮しているのかをアンケート調査を通して実証的に分析 している3)。この中にある「総合〔的学習〕のCM〔カリキュラム・マネジメント〕は学校 全体のCMの「縮図」であると言える。」4)(〔〕内筆者)との指摘は,総合的学習のカリ キュラム・マネジメントが学校全体のカリキュラム・マネジメントに与える影響の大きさを 示唆している。また,楊は,総合的学習の課題の変遷を明らかにしながら,カリキュラム・
マネジメントの視点から教職課程科目「総合的な学習の時間の指導法」において求められ る指導原理を考察している5)。総合的学習を担当する教員に「カリキュラム・マネージャー」
としての資質能力を育成するための具体的な手立てを提案している点は注目に値する。
これらの研究から得られる示唆は大きいが,楊は大学等の教職課程に限定して論じてお り,現職教員のカリキュラム・マネジメントに関するスキルを高める方策への言及は見ら れない。また,曽我の研究は,中学校や高等学校の総合的学習の担当者がリーダーシップ を発揮して総合的学習をマネジメントしていることを前提としているが,それぞれの学校 の総合的学習の実態や総合的学習の担当者がもつリーダーシップの態様が明確ではないた め6),総合的学習の担当者がカリキュラム・マネジメントをどのように促すのか明らかに なっていない。したがって,総合的学習のカリキュラム・マネジメントを効果的に実施し
たり,カリキュラム・マネジメントに関するスキルを高めたりするための方略を明らかに することが課題となっている。
2 我が国におけるカリキュラム・マネジメントの動向
我が国においてカリキュラム・マネジメントという用語が広く知れ渡るようになったの は,2008年の中央教育審議会「幼稚園,小学校,中学校,高等学校及び特別支援学校の学 習指導要領等の改善について(答申)」(以下,2008年答申)に登場した影響が大きい。
この中では,カリキュラム・マネジメントについて以下のように示されている。
(教育課程におけるPDCAサイクルの確立)
これまで述べてきた教育課程や指導についての評価とそれに基づく改善に向けた 取組は,学校評価と十分な関連を図りながら行われることが重要である。学校評価 等を通じて,学校や設置者がそれぞれの学校の教育の成果や課題を把握し,それを 改善へとつなげることが求められる。
このように,学校教育の質を向上させる観点から,教育課程行政において, ①学 習指導要領改訂を踏まえた重点指導事項例の提示 ②教師が子どもたちと向き合う 時間の確保などの教育条件の整備 ③教育課程編成・実施に関する現場主義の重視
④教育成果の適切な評価 ⑤評価を踏まえた教育活動の改善 といった,Plan(①)
− Do(②・③)− Check(④)− Action(⑤)のPDCAサイクルの確立が重要 である。各学校においては,このような諸条件を適切に活用して,教育課程や指導 方法等を不断に見直すことにより効果的な教育活動を充実させるといったカリキュ ラム・マネジメントを確立することが求められる。7)
このように,2008年答申では,カリキュラム・マネジメントが効果的・効率的な指導の ためのPDCAサイクルの確立という視点が中心となっていることがわかる。
その後,「社会に開かれた教育課程」を実現するという理念のもとで,2017(平成29)
年に学習指導要領が改訂されることが「論点整理」8)等で明確になった。そして,論点整 理では,「「社会に開かれた教育課程」の実現を通じて子供たちに必要な資質・能力を育 成するという新しい学習指導要領等の理念を踏まえ,これからの「カリキュラム・マネジ メント」について,以下の三つの側面から捉えられる。」9)として,カリキュラム・マネ ジメントを以下のように整理して示している。
① 各教科等の教育内容を相互の関係で捉え,学校の教育目標を踏まえた教科横断的 な視点で,その目標の達成に必要な教育の内容を組織的に配列していくこと。
② 教育内容の質の向上に向けて,子供たちの姿や地域の現状等に関する調査や各種
データ等に基づき,教育課程を編成し,実施し,評価して改善を図る一連の PDCA サイクルを確立すること。
③ 教育内容と,教育活動に必要な人的・物的資源等を,地域等の外部の資源も含め て活用しながら効果的に組み合わせること。10)
2008年答申は,カリキュラム・マネジメントを上の②の側面を中心に捉えているが,論 点整理において,①および③の側面が加えられたことになる。教科横断的に教育課程全体 を捉えカリキュラムを構築していく「カリキュラム・デザイン」の側面と,これまで個別 に捉えられがちであった教育内容と条件整備を一体として扱い,カリキュラムを「内外リ ソース活用」との関連で捉えることで,「社会に開かれた教育課程」の実現を目指すもの であり,そのための手立てとして,カリキュラム・マネジメントの重要性を強調している。
このカリキュラム・マネジメントの3つの側面については,2016年中央教育審議会答申
「幼稚園,小学校,中学校,高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要 な方策等について」でも同様に示され,学習指導要領においても,「各学校においては,
児童や学校,地域の実態を適切に把握し,①教育の目的や目標の実現に必要な教育の内容 等を教科等横断的な視点で組み立てていくこと,②教育課程の実施状況を評価してその改 善を図っていくこと,③教育課程の実施に必要な人的又は物的な体制を確保するとともに その改善を図っていくことなどを通して,教育課程に基づき組織的かつ計画的に各学校の 教育活動の質の向上を図っていくこと(以下「カリキュラム・マネジメント」という。)
に努めるものとする。」11)(下線および丸数字は筆者による)とカリキュラム・マネジメ ントを定義しており,論点整理において示された3つの側面を,現在の我が国におけるカ リキュラム・マネジメントの中心的な枠組みとして捉えることができよう。
3 総合的学習におけるカリキュラム・マネジメント
解説には,総合的な学習の時間の目標について,以下のように記述されている。
学校の教育目標を教育課程に反映し具現化していくに当たっては,これまで以上に 総合的な学習の時間を教育課程の中核に位置付けるとともに,各教科等との関わり を意識しながら,学校の教育活動全体で資質・能力を育成するカリキュラム・マネ ジメントを行うことが求められる。したがって,総合的な学習の時間が実効性のあ るものとして実施されるためには,地域や学校,児童の実態や特性を踏まえ,各教 科等を視野に入れた全体計画及び年間指導計画を作成することが求められる。12)
このように,学校の教育目標を具現化するために,総合的学習を各学校の教育課程の中 核に位置付け,カリキュラム・マネジメントを行うことが求められている。そのため,総
合的学習のカリキュラム・マネジメントは、学校全体のカリキュラム・マネジメントに深 くかかわるものと理解できる。
解説は,カリキュラム・マネジメントを以下の3つの側面として整理している。
① 内容等を教科等横断的な視点で組み立てていくこと
② 教育課程の実施状況を評価してその改善を図っていくこと
③ 教 育 課 程 の 実 施 に 必 要 な 人 的 又 は 物 的 な 体 制 を 確 保 す る と と も に そ の 改 善 を 図っていくこと13)
上の3つの側面は,論点整理において整理されたカリキュラム・マネジメントの3つの 側面と対応している。解説は,上の3つの側面について以下の通り詳説している。
(1)内容等を教科等横断的な視点で組み立てていくこと
①内容等 を教 科等 横断 的な視点で 組み立てて いくことについては,目標及び内容,
学習活動などが,教科等横断的な視点で連続的かつ発展的に展開するように, 教科 等間・学年間の関連やつながりに配慮することが大切である。例えば,低学年の生 活科等で身に付けた資質・能力が第3学年以降の総合的な学習の時間をはじめとす る学習活動に生かされるように作成することや,中学年で身に付けた資質・能力が 高学年以降の学習によりよく発展するように配慮して作成することなどが考えられ る。また,中学校においても総合的な学習の時間の取組が連続的かつ発展的に展開 できるようにするためには,9年間でどのような学習を行い,どのような資質・能 力の育成を目指すのか,小学校の全体計画や年間指導計画を踏まえた中学校の指導 計画が作成されるよう,指導計画をはじめ児童の学習状況などについて,相互に連 携を図ることが求められる。14)
第1の側面は,教科等横断的な視点での「カリキュラム・デザイン」の実施である。「教 科間の関連やつながり」に配慮して総合的な学習の時間の指導計画を作成することは,こ れまでも求められてきた。今回の改訂では,「学年間の関連やつながり」についても言及 している。特に,資質・能力を中心に,小学校第3学年における生活科から総合的な学習 の時間への接続,学校間(小学校と中学校,中学校と高等学校)の総合的な学習の時間の 接続の重要性を指摘している。
(2)教育課程の実施状況を評価してその改善を図っていくこと
②教育課 程の 実施 状況 を評価して その改善を 図っていく ことに関しては,児童 や 学校,地域の実態を踏まえて総合的な学習の時間の指導計画を作成し,計画的・組 織的な指導に努めるとともに,目標及び内容,具体的な学習活動や指導方法,学校 全体の指導体制,評価の在り方,学年間・学校段階間の連携等について,学校とし て自己点検・自己評価を行うことが大切である。そのことにより,各学校の総合的 な学習の時間を不断に検証し,改善を図っていくことにつながる。そして,その結 果を次年度の全体計画や年間指導計画,具体的な学習活動に反映させるなど,計画,
実施,評価,改善というカリキュラム・マネジメントのサイクルを着実に行うこと が重要である。15)
第2の側面は,計画,実施,評価,改善というカリキュラム・マネジメントのサイクル の確立,すなわち「PDCAサイクルの確立」である。この点について,解説は,「教育課 程の評価を一層充実していくことが必要である」16)と,教育課程の評価の重要性を強調し,
教育課程の評価がカリキュラム・マネジメントを促進する役割を担うとしている。カリキュ ラム・マネジメントの視点からの評価の在り方については,次のように説明されている。
カリキュラム・マネジメントについては,校長を中心としつつ,教科や学年を越え て,学校全体で取り組んでいくことができるよう,学校の組織や経営の見直しを図 る必要がある。そのためには,管理職のみならず全ての教職員がカリキュラム・マ ネジメントの必要性を理解し,日々の授業等についても,教育課程全体の中での位 置付けを意識しながら取り組む必要がある。また,学習指導要領等の趣旨や枠組み を生かしながら,各学校の地域の実状や児童の姿と指導内容を見比べ, 関連付けな がら,効果的な年間指導計画等の在り方や,授業時間や週時程の在り方等について,
校内研修等を通じて研究を重ねていくことも重要である。
このような教育課程の評価は,同僚教師間での情報交換や,全校体制での組織的 な取組を進めることが重要である。また,実際に授業を公開し,総合的な学習の時 間で探究的に学ぶ児童の様子を直に見てもらうことで理解を広げることも大切にし たい。さらに,個人情報に配慮した上で,ウェブページや学校通信などを活用する などして公開したり,保護者や地域住民等に直接説明したりすることなども考えら れる。このような保護者や外部への公開や説明は,総合的な学習の時間への理解を 促進させ,その後の総合的な学習の時間の充実のために協力してもらうことにもつ ながる。17)
このように,「同僚教師間での情報交換や,全校体制での組織的な取組」「授業の公開」
「保護者や地域住民等への情報公開」等の具体的な取り組みを例示し,カリキュラム・マ ネジメントの3つの側面から教育課程を評価することの重要性に触れている。
(3)教育課程の実施に必要な人的又は物的な体制を確保するとともにその改善を図って いくこと
③ 教 育 課 程 の 実 施 に 必 要 な 人 的 又 は 物 的 な 体 制 を 確 保 す る と と も に そ の 改 善 を 図ってい くこ とについては,「内容」や「学習活動」,その実施を推進していく「指 導方法」や「指導体制」に必要な人的・物的資源等を,地域等の外部の資源も含め て活用しながら効果的に組み合わせることが大切である。18)
第3の側面は,「内外リソースの活用」である。学校内外の様々なリソースを,総合的 学習の内容や学習活動はもとより,その指導方法や指導体制にも活用することである。な お,「指導方法」に組み合わせる人的・物的資源等については,「保護者や地域の人,専 門家などの多様な人々の協力,社会教育施設や社会教育団体等の施設・設備など」と例示 されている。また,「指導体制」の整備については,校内組織の整備,授業時数の確保と 弾力的な運用,環境整備,外部連携の構築が挙げられている。物的資源の活用については,
「情報環境の整備」において「プログラミング教育」の在り方への言及が従来には見られ ない点ではあるが,授業時数の確保と弾力的な運用,学習環境の整備の重要性について特 段目新しい指摘は見られない。その一方で,校内組織の整備や外部連携の構築については,
以下に論じる通り,コーディネーターの設置,教職員の研修の実施,外部組織・人材の活 用など,多岐にわたる指摘があり,人的資源の重要性が強調されている。以下,カリキュ ラム・マネジメントにおいて求められる人的資源の活用について論じる。
1)校内組織の整備
ここでは,「校長のリーダーシップ」が強調されているが,そのほか,実践を支える校 内分担例として,「総合的な学習の時間の充実に向けた方策の企画・運営,研修計画の立 案,教師への指導・支援」を担う「総合的な学習の時間推進担当(コーディネーター)」
を提示している19)。これまで,学習指導要領において総合的学習の推進担当者あるいはコー ディネーターの在り方についての指摘はなく,特筆すべき点と言えよう。
さらに,教職員の研修の在り方についても言及している。
各学校の教育目標の実現や目指す資質・能力の育成について教科等横断的な視点 からカリキュラムをデザインする力も求められている。今後,各学校の校内研修に おいては,校長のリーダーシップの下,学習指導の改善のみならず, 教育課程全体 を俯瞰して捉え,教育課程の改善を図ることをねらいとした総合的な学習の時間の 研修を積極的に取り入れることが必要である。したがって,年間の職員研修計画の 中に,総合的な学習の時間のための校内研修を確実に位置付け実施することが極め て重要になる。特に,今回の改訂により,総合的な学習の時間の目標や内容は,各 学校の教育目標を踏まえて設定されることとされ,教科等横断的なカリキュラム・
マネジメントの軸となることが明らかとなったことからも,学校全体で行う研修に 位置付ける意義がある。20)(下線は筆者による)
総合的学習に関する研修の重要性は,これまでも指摘されている21)。しかし解説は,「総 合的学習の目標や内容は,各学校の教育目標を踏まえて設定されること」や「総合的学習 が教科横断的なカリキュラム・マネジメントの軸となること」から,「年間の職員研修計 画の中に,総合的な学習の時間のための校内研修を確実に位置付け実施することが極めて 重要になる。」と,これまで以上に研修の必要性を強調している22)。さらに解説は,研修 の主体について,「教育委員会等は,所管の教職員の研修効果が一層上がるよう,十分な 情報提供をしたり研修会を開催したりすることが望まれる。」と言及しており,教育委員 会等が総合的学習に関する情報提供や研修会を実施することが期待されている。
総合的学習に関する研修会は,創設期においては各地で開かれていたものの,現在は低 調と言わざるを得ない。このような状況において,教育委員会等を中心として総合的学習 に関する研修会の開催に言及していることから,カリキュラム・マネジメントにおいて教 育委員会等がリードしていくことの重要性が示されたと理解できる。
2)外部連携の構築
第5節には,外部との連携の必要性,連携のための留意点が示されている。外部人材等 について具体的に例示している。
・保護者や地域の人々
・専門家をはじめとした外部の人々
・地域学校協働活動推進員等のコーディネーター
・社会教育施設や社会教育関係団体等の関係者
・社会教育主事をはじめとした教育委員会,首長部局等の行政関係者
・企業や特定非営利活動法人等の関係者
・他の学校や幼稚園等の関係者 等
今回の改訂では,「地域との連携に当たっては,よりよい社会を作るという目的の基,
コミュニティ・スクールの枠組みの積極的活用や,地域学校協働本部との連携を図ること などにより地域社会と共にある学校を実現することが期待されている。」23)と,外部人材 等をゲストティーチャーの活用といった単なる授業のツールとしての活用にとどまらず,
「地域社会と共にある学校」の実現に向けた活用が求められている。そのため,保護者や 地域の人々,専門家等だけでなく,コーディネーターや行政関係者といった,学校と地域 社会とのパイプ役を担うことが期待される役割の人材に協力を求めることの重要性が指摘 されている。さらに,「育成を目指す資質・能力について共有し,必要な協力を求めるこ とが重要」24)との指摘もあり,どのような資質・能力を育てたいのか,学校と地域社会で 一緒に考えていくこと必要性にも言及している。
4 総合的学習におけるカリキュラム・マネジメントの推進のために
解説には,総合的学習におけるカリキュラム・マネジメントの在り方について,これま で以上に詳しく示されている。その点を踏まえた上で,ここでは,総合的学習のカリキュ ラム・マネジメントに関して想定される課題と,考えられる解決のための手立てについて 論じたい。
(1)内容等を教科等横断的な視点で組み立てていくこと
教科間のつながりについては,年間指導計画や単元計画等に各教科等との関連を示すこ とは一般的になりつつある。また,近年は ESD の考え方も広がりつつあり,ESD の拠点 として 1034 校(2017 年 10 月現在)がユネスコスクールに認定されている。ユネスコス クールでは,年間の授業展開を全て ESD のコンセプトで構築する「ESD カレンダー」を 活用して,指導内容の共通理解を図ることが推奨されている25)。ESD は総合的学習に限定 されて実施されるものではないが26),2016 年 12 月中央教育審議会答申は,「持続可能な 開発のための教育(ESD)は,次期学習指導要領改訂の全体において基盤となる理念であ る」27)と言及した上で,次のように解説している。
・ 「多様性」「相互性」「有限性」「公平性」「連携性」「責任性」といった概念の理 解,「批判的に考える力」「未来像を予測して計画を立てる力」「多面的・総合的に 考える力」などの力)は,総合的な学習の時間で探究的に学習する中で,より確かな 力としていくことになると考えられる。
・ 持続可能な社会の担い手として必要とされる資質・能力を育成するには,どのような テーマを学習課題とするかではなく,必要とされる資質・能力を育むことを意識した 学習を展開することが重要である。各学校が ESD の視点からの教科横断的な学習を一 層充実していくに当たり,総合的な学習の時間が中心的な役割を果たしていくことが 期待される。28)
このように,総合的学習が ESD の視点からの教科横断的な学習を実施する役割が期待さ れていることがわかる。したがって,総合的学習において教科等横断的な視点でのカリキュ ラム・デザインは今後一層推進されていくものと考えられる。しかし,以下の2点が課題 として指摘できる。第1の点は,学年間や学校間のカリキュラムをつなげる取り組みが十 分に行われていないことである。特に学校種間(小・中学校間)の連携について,解説は,
「中学校区単位で総合的な学習の時間の実施に関わる協議会を組織し,合同研修や情報交 換,指導計画作成等を行って連携を深めることも有効」29)と提案している。この点につい ては,筆者も拙論の中でその必要性を指摘しているが,現状としては「系統的なカリキュ ラム開発」や「育てたい力の系統性の担保」にまで至っているケースは少ない30)。
第2の点は,中学校や高等学校において,どのように教科等横断的なカリキュラムを編 成するのか,その具体的な方法が明らかになっていないことである。小学校では学級担任 が総合的学習や各教科等の授業を担当することが一般的であり,教科等横断的なカリキュ ラムの編成についても学級担任の裁量で実施できるが,教科担任制が敷かれる中学校や高 等学校では小学校とは異なるアプローチが必要となる。『中学校学習指導要領解説総合的 な学習の時間編』(以下,中学校解説)には,「総合的な学習の時間と各教科等の単元を 関連付けた年間指導計画」31)が例示されており,さらに,「実践を支える運営体制」の在 り方について以下のように解説している。
特に総合的な学習の時間では,探究的な学習によって,教科の枠を超えた横断的・
総合的な学習が展開されるため,全体計画や年間指導計画の作成,教材開発に当たっ て,教師の特性や教科等の専門性を生かした全教職員の協働的な取組が求められる。
例えば,環境問題を課題として取り上げる場合,社会科や理科,技術・家庭科の教 師等が 指導 計画の 作成 や 指導 方法 の検討 に積 極的に 参加 し ,専 門的 な知 見 や ア イ ディアを出し合う場を設けることが有効である。また,総合表現を行う場合には,
音楽科,美術科,保健体育科,技術・家庭科などの教師が力を合わせることが考え られる。32)
このように,中学校解説は「全体計画や年間指導計画の作成,教材開発」において,「全 教職員の協働的な取組」を求めている。この点は,教科担任制である中学校や高等学校に おいて,小学校以上に重要な指摘である。こうした取り組みが求められることが,中学校 や高等学校での総合的学習が小学校に比べて低調である一因とも考えられ,全教職員の協 働的な取り組みを促すことの難しさを示唆している。
これらの課題は,教師の個人的な取り組みで解決することは難しい。組織的な取り組み による解決の方略については,後述する他の課題への対応を含めて後述する。
(2)教育課程の実施状況を評価してその改善を図っていくこと
PDCA サイクルを確立するためには,総合的学習の教育課程を評価するための指標が必 要である。しかし,総合的学習は特定の知識・技能等の獲得が主たる目的ではないため,
児童生徒の学習成果の評価はもとより,カリキュラムの評価の在り方は各教科等とは性質 を異にしており,総合的学習の教育課程を評価する枠組みは確立されているとは言い難い。
米国では,総合的学習と多くの共通性をもつ「サービス・ラーニング」が実施されてい るが,サービス・ラーニングでは,表に示す「成功するサービス・ラーニング・プロジェ クトのためのチェックリスト」33)が開発されている。こうしたチェックリストを参考にし て,各学校が実態に即して総合的学習の実施状況を評価していく指標を設定し,評価の実 施と検証を積み重ねていくことが有効であろう。このチェックリストによる評価は、教員 だけではなく、児童生徒、保護者や地域住民も実施することで、教育課程の改善や情報公 開が一層促進されることが期待される。
表 成功するサービス・ラーニング・プロジェクトのためのチェックリスト
カテゴリー チェック項目 弱い 手 直 し
が 必 要強い 意義深いサービス
SLは ,積極 的 に参 加 者を 有 意 義 か つ 個 人 的 に も 関 連 性 の あ る サ ー ビ ス 活動 に 従事 さ せる 。
1 SL の経験が参加者の年齢や発達能力に適している。
2 SL は個人的に関係のある問題に取り組む。
3 SL は参加者に,興味深く魅力的なサービス活動を提供する。
4 SL は参加者に,実在する根本的な社会問題の文脈で,彼らの
サービスの経験を理解するように促す。
5 SL は,達成可能で目に見える成果をもたらす。それは,サー ビスを提供される人々によって評価される。
若者の声
SLは ,大人 の 導き に よっ て, 若 者 が SLの 経 験に 向 け て 強 い 発 言 権 を 持っ て 計画 し ,実 行 し,
評価 す る機 会 を与 え る。
1 SL は,計画,実施,評価のプロセスの中で,若者にアイディ アを生み出すことに従事させる。
2 SL は,SL の経験の初めから終わりまで,意思決定の過程に若 者を巻き込む。
3 SL は,若者や大人を,アイディアの表現を信頼してオープン にできる環境を整えることに関与させる。
4 SL は,若者のリーダーシップや意思決定を増進する知識やス キルの獲得を促す。
5 SL は,若者に SL の経験の質と効果についての評価に関与さ せる。
カ リ キ ュ ラ ム と の 関 連
SLは ,学習 の 目標 や 履修 すべき 内容 と合致 する教 育手法 とし て意図 的に利 用されるものである。
1 SL には,明確な学習目標がある。
2 SL には,学術的およびまたは計画的なカリキュラムに沿って 行われる。
3 SL は,参加者が知識やスキルをある状況から別の状況に転移 させる方法を学ぶのに役立つ。
4 学校で行われている SL は,教育委員会の政策や生徒の記録と して公式に認められている。
リフレクション SLには,自分自身や社会 と自分の関係について深
1 SL のリフレクションは,参加者の知識やスキルや態度の理解 と変化を実演するための,口頭,書く,芸術的,非言語的な様々 な活動を含む。
く考え 自己 分析を 行うこ とを求 める ,ある いはプ ロジェ クト 後も継 続して 行うよ うな ,通常 ,簡単 にはで きな い多く のリフ レクシ ョン 活動を 導き出 す効果がある。
2 SL のリフレクションは,サービスの経験の前,途中,後で生 じる。
3 SL のリフレクションは,参加者に複雑なコミュニティの問題 や代替の解決策について深く考えることを促す。
4 SL のリフレクションは,市民としての役割や責任を探り理解 するために,参加者の先入観や思い込みを調べることを促す。
5 SL のリフレクションは,参加者が公共政策や市民生活とのつ ながりを理解できるように,SL の経験に関連する様々な社会的 および市民的な問題を調べるように促す。
パートナーシップ SL の パ ー ト ナ ー シ ッ プ は , 協 力 的 な 関 係 で あ り,お 互い に とっ て 役立 つも の であ り ,コ ミ ュニ テ ィ の 課 題 に 取 り 組 む もの で ある 。
1 SL は,若者,教育者,家族,コミュニティのメンバー,地域 密着型の団体,あるいは企業といった様々なパートナーが関与 している。
2 SL のパートナーシップは,すべてのパートナーに活動や進捗 についての十分な情報を提供するための,頻繁かつ定期的なコ ミュニケーションに特徴がある。
3 SL のパートナーは,コミュニティのニーズに対応する共有ビ ジョンの確立や一般的な目標の設定のために協働する。
4 SL のパートナーは,特定の目標を達成するために協力し合っ て行動計画を開発し実行する。
5 SL のパートナーは,学校やコミュニティの資源とニーズに関 する知識と理解を共有し,互いを価値あるリソースと見なす。
多様性
SLは ,すべ て の参 加 者の 多 様 性 と 相 互 尊 重 の 理 解を 促 進す る 。
1 SL は,参加者が多様な見方の理解を得るために,様々な視点 の認識や分析するのに役立つ。
2 SL は,対立の解決やグループの意思決定における対人関係の スキルを発達させるのに役立つ。
3 SL は,参加者がサービスの提供側や受入側の多様な背景や見 方を積極的に理解したり価値付けたりするのに役立つ。
4 SL は,参加者が固定観念を認識して克服することを促す。
進 捗 状 況 の モ ニ タ リ ング
SLに よ っ て参 加 者は ,設 定 さ れ た 目 標 の 達 成 に 向 け た 活 動 を 実 行 し 進 展さ せ なが ら ,同 時 にそ の 質 を 検 証 す る プ ロ セ スに 携 わる 。そし て ,そ の 結 果 を 改 善 や 持 続 可 能性 に 向け て 利用 す る。
1 SL の参加者は,SL の経験を通して,複数の情報源から,明確 な目標の達成や学習成果に関する進捗状況の証拠を集める。
2 SL の参加者は,SL の経験を通して,複数の情報源から,SL 実施の質に関する証拠を集める。
3 SL の参加者は,SL の経験を改善するために証拠を利用する。
4 SL の参加者は,SL の理解を深め,質の高い実践を維持する ために,目標や成果に向けた進捗状況についての証拠を政策立 案者や教育指導者を含む,より広いコミュニティに対して伝え る。
期間と集中的な対応 SL に お い て は 十 分 な 時 間 と 集 中 的 な 対 応 を 行 うこ と で,コ ミュ ニ ティ の 課 題 へ の 取 り 組 み が 行わ れ ,設 定 され た 目標 が達 成 され る 。
1 SL の経験は,コミュニティのニーズの調査,サービスの準備,
活動,リフレクション,学習や影響の実演,そして祝福の過程 を含んでいる。
2 SL は,数週間あるいは数ヶ月にわたって集中的に実施され る。
3 SL の経験は,特定のコミュニティのニーズに取り組み,学習 成果が得られるのに十分な時間を提供する。
※ 表中の「SL」はサービス・ラーニングを指す
(KIDS as Planners 3rd Edition(2011) pp.121-122 より筆者作成)
(3)教育課程の実施に必要な人的又は物的な体制を確保するとともにその改善を図って いくこと
校内組織の整備に関しては,既に述べたように,カリキュラム・マネジメントの推進に あたり,教育委員会等が中心となって研修会等をリードしていくことが求められている。
しかし,教育委員会等が総合的学習やカリキュラム・マネジメントに関する研修を開催し ているケースはまれである34)。そのため,カリキュラム・マネジメントや総合的学習に関 する効果的な研修の方法を明らかにすることが喫緊の課題と言えよう。
外部連携の構築について,解説は,2017 年3月に一部改正された社会教育法について 触れ,「地域学校協働活動推進員」をコーディネーター役とする方法を提示している35)。 既に,全国の公立学校の 3,600 校,11.7%がコミュニティ・スクール(学校運営協議会制 度を導入した学校)となる中(2017 年 4 月 1 日現在)36),学校運営に地域の声を積極的 に生かし,地域と一体となって特色ある学校づくりを進めていくことが期待されている状 況を踏まえると,地域学校協働活動推進員をコーディネーター役とすることで,外部連携 の強化に一定の効果があると考えられる。
しかし,総合的学習のカリキュラム・マネジメントにおいて求められるのは外部連携の 構築だけではない。ここまでに述べてきた総合的学習のカリキュラム・マネジメントの様々 な課題の解決は,教師の個人的な取り組みだけでは不可能であることは論を俟たないが,
組織的な取り組みをリードする役割を担うことが最も期待されるのが,総合的学習を担当 するコーディネーターであろう。
このような視座で考えると,総合的学習を担当するコーディネーターに求められる役割 が見えてくる。楊(2017)は,総合的学習の担当者の在り方を「カリキュラム・マネージャー としての教員」37)と論じているが,まさに上で述べた総合的学習のカリキュラム・マネジ メント上の課題の解決に取り組むカリキュラム・マネージャーが求められていると言えよ う。学年間や学校間のカリキュラムをつなげる取り組みの推進,PDCAサイクルを確立 するための評価の実施と検証,そして,校内組織の整備や外部連携の構築といった職務を 一体として実施する,あるいは,これらのカリキュラム・マネジメントを学校全体で実施 できるように統括的な立場で教職員のカリキュラム・マネジメントを促す役割である。さ らに,中学校や高等学校では,全教職員の協働的な取り組みを促進する役割が期待される。
文部科学省は,2006 年度から「総合的な学習の時間コーディネーター養成講座」を全 国各地で実施したが,十分な成果は得られていない。その原因として,総合的学習のコー ディネーターの役割や求められるスキルが明確になっていなかったことが指摘できる。教 育委員会等がカリキュラム・マネジメントをリードしていくことが求められていることか ら,今後,教育委員会等による「カリキュラム・マネジメント研修」の実施と充実が一層 重要になるだろう。
おわりに
本稿では、総合的学習におけるカリキュラム・マネジメントの3つの側面に基づき,想 定される課題とその解消のための手立てについて指摘した。留意すべき点を付言するので あれば,それぞれの手立ては相互に関連しており,一体としてカリキュラム・マネジメン トを促していくことが効果的ということである。例えば,教科等横断的な視点でのカリキュ ラム・デザインや外部連携との構築の状況について評価・検証する必要もあるだろう。そ して、総合的学習のコーディネーターの養成と活躍に大きな期待がかかるが,カリキュラ ム・マネジメントに関するスキルは,総合的学習のコーディネーターだけでなくすべての 教師が備えるべきだと考える。すなわち,総合的学習のコーディネーターの役割は,組織 づくりや環境整備を含めた,カリキュラム・マネージャーとしての全学的な総合的学習を 推進する役割であり,各教師へのカリキュラム・マネジメントに関する指導的役割と言え よう。
残された課題は以下の2点である。2017 年 11 月の教育職員免許法施行規則の一部改正 に伴い,2019 年度から「総合的な学習の時間の指導法」が教職課程の各科目の必要事項 に位置づけられることになっている。教員養成において,どのようにカリキュラム・マネ ジメントのスキルを養成するのか,この点は今後明らかにする必要があるだろう。そして,
高等学校においては,総合的学習を生涯にわたって探究する能力を育むための,初等中等 教育最後の総仕上げとなる重要な時間としての位置付けを明確化するため,その名称を「総 合的な探究の時間」として見直し,2022 年度から年次進行で実施される予定である。中 学校よりさらに教科の専門性が高まる高等学校において,総合的な探究の時間を教科等横 断的な視点でどのようにカリキュラム・デザインを進めていくのか,この点は今後さらに 検討を重ねる必要があるだろう。
【注】
1) 例えば,以下の研究がある。
中留武昭(1999)「総合的学習のカリキュラムマネジメントの基軸と戦略(1)総合的学習立ち上げの"前夜"」『学 校経営』44(5),第一法規出版,pp.56-63
(中留は,上の『学校経営』において,総合的学習とカリキュラム・マネジメントに関する連載を 2003 年 まで発表している。)
溝辺和成(1999)「実践からのカリキュラムマネジメント 「総合的な学習の時間」今からどう準備すべきか」
『現代教育科学』42(2),明治図書出版,pp.57-59
生嶌亜樹子(2000)「総合的学習カリキュラムマネジメントに関する考察--研究主任の経営機能に焦点をあて て」九州教育学会『九州教育学会研究紀要』28,pp.119-126
2 ) 倉 本 哲 男 (2008) 『 ア メ リ カ の お け る カ リ キ ュ ラ ム マ ネ ジ メ ン ト の 研 究 ― サ ー ビ ス ・ ラ ー ニ ン グ (Service-Learning)の視点から―』ふくろう出版
3) 曽我悦子(2017)「総合的な学習のカリキュラムマネジメントに関する実証的研究 : 中学校・高等学校におけ るカリキュラムの連関性とそれを支えるマネジメントの協働性との条件に関する考察」日本生活科・総合的 学習教育学会『せいかつか&そうごう』第 24 号,pp.44-53
4) 同上書,p.52
5) 楊川(2017)「教職課程科目における総合的な学習の時間の指導方法に関する研究 : カリキュラム・マネジメ ントの視点から」九州国際大学教養学会『九州国際大学教養研究』第 23 巻第3号,pp.65-85
6) 加藤智(2016)「総合的な学習の時間における小中連携・接続の実態と今後の課題」日本生活科・総合的学習 教育学会『せいかつか&そうごう』第 23 号,pp.24-33
筆者が 2015 年に静岡県浜松市の小中学校を対象に行ったアンケート調査では,各学校の総合的学習の担当 者の約6割が、総合的学習の担当者としての経験年数が3年以下であることが明らかとなっている。
7) 文部科学省(2008)「幼稚園, 小学校, 中学校, 高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善について (答申)」p.144
http://www.mext.go.jp/b̲menu/shingi/chukyo/chukyo0/toushin/1216828.htm 8) 文部科学省(2015)「教育課程企画特別部会 論点整理」
http://www.mext.go.jp/b̲menu/shingi/chukyo/chukyo3/053/sonota/1361117.htm 9) 同上書,p.22
10) 同上書,p.22
11) 文部科学省(2017)『小学校学習指導要領』(Web 版)p.4 中学校学習指導要領でも同様に示されている。
12) 文部科学省(2017)『小学校学習指導要領解説 総合的な学習の時間編』(Web 版),p.35 13) 同上書,p.36
14) 同上書,p.36 15) 同上書,pp.36-37 16) 同上書,p.122 17) 同上書,p.122 18) 同上書,p.37 19) 同上書,p.127 20) 同上書,p.129
21) 2008(平成 20)年版の『小学校学習指導要領解説総合的な学習の時間編』においても,教職員の研修の重要 性についての指摘がある。(pp.114-115)
22) 文部科学省(2017),上掲書 12),p.129 23) 同上書,p.137
24) 同上書,p.137
25) 文部科学省国際統括官付日本ユネスコ国内委員会(2016)『ESD(持続可能な開発のための教育)推進の手引
(初版)』http://www.mext.go.jp/unesco/004/1339957.htm 26) 同上書,p.14
ESDの指導案の作成のポイントの一つとして,「ESDを教科横断的に実施する」ことを提示している。
その解説において,「教科横断的な学びという点では,総合的な学習の時間を活用する方法も有効です。し かし,ESDは総合的な学習の時間のみ実施するものではありません。どの教科においても,持続可能な社 会の構築に関わる内容を扱うことがESDの学びを深めるために必要なことです。」との指摘がある。
27) 文部科学省(2016)「幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要 な方策等について(答申)」p.240
http://www.mext.go.jp/b̲menu/shingi/chukyo/chukyo0/toushin/1380731.htm 28) 同上書,p.240
29) 文部科学省(2017),上掲書 12),pp.125-126 30) 加藤智(2016),上掲書 6)
「系統的なカリキュラム開発」を行っていると回答した学校は,小学校で4割,中学校で2割程度であった。
また,「育てたい力の系統性の担保」を行っていると回答した学校は,小中学校ともに2割程度にとどまっ た。
31) 文部科学省(2017)『中学校学習指導要領解説 総合的な学習の時間編』(Web 版)p.90 32) 同上書,p.125
33) Marina Schauffler(2011). Kids As Planners: A Guide to Strengthening Students, Schools and Communities through Service-Learning Revised and Expanded 3rd Edition, Harkins Consulting, LLC,pp.121-122
34) 例えば,以下では,仙台市の教育委員会によるカリキュラム・マネジメントに関する研修の取り組みが紹介 されているが,こうした取り組みが広がっているとは言い難い。
奈須正裕・猪股亮文・四ヶ所清隆・渋谷一典(2017)「座談会 総合的な学習の時間で育成を目指す資質・能力 とカリキュラム・マネジメント(特集 新学習指導要領に向けた指導の在り方 総合的な学習の時間の特質に 応じた学習の在り方)」東洋館出版社『初等教育資料』No.961,pp.52-59
35) 文部科学省(2017)『小学校学習指導要領解説 総合的な学習の時間編』(Web 版),p.57
36) 文部科学省ホームページ「コミュニティ・スクールの導入・推進状況」(http://www.mext.go.jp/
a̲menu/shotou/community/shitei/detail/1386362.htm)より 37) 楊川(2017),上掲書 5),p.81