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デジタル放送の映像品質に関する分析 辻 紘良

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17

      視聴実験にもとつく

デジタル放送の映像品質に関する分析

      辻 紘良

デジタル放送研究グループ

1.はじめに

 2003年12月よりスタートした地上波デジタル放送は映像品質の改善や双方向通信機能の 追加などアナログ放送に比べて様々な点で向上が図られている。その中でも、映像品質の向上 は視覚的に多様な効果を生み出していて、視聴者の映像に対する受け取り方に少なからず影響 を与えている。また、デジタル放送であることに起因し新しい映像品質を創り出すことが可能 となったことから、この特徴を活かした新たな番組制作が可能となっている。

 これまで、デジタル放送の表示方式として液晶やプラズマテレビなど、主に技術面から改善 点が紹介され、効果が提示されている。たとえば、モニター画面のきめの細かいことや、輝度・

彩度の高いこと、あるいは広角画面であることなど多数あり、これらは製品仕様などに明示さ れている。しかし、テレビの映像は、番組内容の多様さに対応し多面的な表現を取り得るので、

ビジュアル面で様々な観点から映像品質を捉え視覚官能評価を把握することが必要とされる。

つまり、各種場面で異なる視覚感性にどれだけ満足のいく映像品質を表出できているかが問わ れ、それらの点を明らかにすることが望まれている。

 そこで、ここでは、デジタル放送の映像品質の特徴を明らかにするため、実際のデジタル放 送番組を対象に視聴してもらい視聴官能調査を行うことにより、従来放送との対比で映像品質 の改善面を把握するものとする。

2.デジタル放送の現状

2.1 地上デジタル放送の方式1 2 3)

 国内の地上デジタル放送は2003年12月に関東・中京・近畿の三大都市圏で開始されて以降、

その他の地域でも開始され、2006年には全国の県庁所在地で開始される予定である。デジタ ル化によって、ハイビジョン放送や、多チャンネル化、データ放送、携帯電話等移動受信向け 放送などの新しい放送サービスが可能となっている。2011年でアナログ放送は終了するが、

それまで、アナログとデジタルでまったく同じ内容を放送する「サイマル放送」が行われる。

 地上デジタル放送は世界各国で構想されていて、当初は世界共通の方式が導入される予定で あった。しかし、国による視聴環境の違いなどから日本方式・アメリカ方式・ヨーロッパ方式 のわずかに異なる3方式が並存することになった。いずれの方式でも1つのチャンネルは 6MHz幅の帯域を利用するが、日本方式はこの帯域を最大3っに分割して使用することができ

る。これにより、高画質の映像(且DTV)を1チャンネル送信する代わりに、従来並みの画質

(2)

(SDTV)映像を3チャンネル多重化して送信することができ、柔軟な運用が可能となっている。

2.2 ハイビジョンテレビの規格4 5)

 スタジオ規格のハイビジョン画面は1920×1035ドットで構成さ、NTSC規格の640×480 ドットと比較すると、約6倍の解像度になっている。世界では HDTV(且igh De丘nition Tele Vision)=高精細テレビ と呼ばれていて、1998年にITU(国際電気通信連合)によりHDTV の規格が審議され、1080i(インターレース:飛び越し走査)、720p(プログレッシブ:順 次走査)、MPEG・2方式であるものがHDTVであるとされている。

 情報量が大きいハイビジョンを衛星放送で伝送するには、信号の圧縮技術を開発する必要が あったので、NHKはMIJSE方式という圧縮方法を開発した。この方式を用いて、 BSデジタ ル放送ではハイビジョンの高画質・高音質放送が行われている。その後、NHK放送技術研究 所では、現在のBSデジタル放送以上に圧縮しても同等の画質を実現できるMPEGハイビジ

ョン高圧縮符号化技術を開発している。これにより、スポーツ番組に多く見られるカメラワー クの速い映像や、音楽番組に見られるフラソシュ照明の映像において、画質が大きく向上して

いる。

 液晶やプラズマテレビの画素数は、フルスペックハイビジョン画面で1920×1080であるが、

40インチ以下ではハイビジョン本来の解像度より低い1366×768画素の画面でもハイビジョ ンテレビと呼ばれたりする。有効走査線数はアナログ放送では1035本であるが、地上デジタ ル放送では1080本と異なっていたり、画像の幅も同じ割合(4%)で異なっていたりする。それ 以外の規格も、BSアナログハイビジョン(MUSE)とBSデジタルハイビジョン(ISDB・S)、あ るいは地上デジタルハイビジョン(ISDB T)など放送方式が異なると違いがある。

 ハイビジョンで制作された番組はアナログ放送用に「ダウンコンバート」して放送される。

その際、16:9のアスペクト比で放送する場合は受信機の上に黒い帯が出る。また、アスペクト 比を4:3で放送する場合は画面の左右の一部をカットして放送される。地上デジタル放送では、

ハイビジョン番組の大半を、左右カットしてアナログ用映像としサイマル放送している。

3.デジタル放送の映像品質に関する意識調査6)

(1)調査目的

 デジタル放送はアナログ放送と比べて画像品質が向上していて、より高品位な映像の表出が 可能となっている。そこで、ここでは、デジタル放送の多様な表現効果を把握するため、放送 映像を対象に視聴者の感覚にもとついた映像品質の調査をし、その結果をもとに分析を進める ものとする。得られた感覚レベルの評価量をもとに、デジタルテレビ放送における画質の良さ を視聴者がどのように感じているのかを把握し、そこから今後のデジタルテレビ放送のあり方 や新たな映像表現の可能性を検討していく。

(2)調査対象

 多様な映像表現に対する映像品質感を調べるため、数分程度の時間に渡って視聴した映像内 容全体から受ける映像品質感について調査を行うものとする。このため、映像品質が多岐に渡

(3)

視聴実験にもとつくデジタル放送の映像品質に関する分析 19

り含まれていて、かっ表現対象が互いに異なる映像分野を取り上げるものとし、〈文化・芸術

〉、〈自然〉、〈スポーツ〉の3つの分野を選定した。

(3)調査方法

 サイマル放送を利用し、デジタル・アナログ双方で同じ内容が放送されている番組を録画し 編集した。これら映像を再生し被験者に視聴してもらい、アンケートの質問に答えてもらった。

 映像はハイビジョン技術が効果的に使われているとみられる番組を分野ごとに選定し、地上 デジタルまたはBSデジタル放送から録画した。アナログ映像は地上アナログ放送から録画し た。これら映像を視聴実験用に短く編集した。

 アンケートは映像の見えの良否を表す言葉を分野ごとに選定し、それぞれ9項目で構成した。

視聴実験設問詞の後ろに個人のテレビに関する嗜好をより詳しく質問する項目を加えた。また、

本調査に関する感想を聞く設問も入れた。フェイスシートとして年齢・性別・職業・個人特性 などの質問項目を入れた。

 対象者: 学生43人(辻ゼミ2年/16人,3年/7人,4年/20人)

 調査期間:2005年11月14日(月)〜18日(金)、ゼミのクラス単位に実施  録画・再生装置:

アナログ放送録画;

アナログ放送再生;

デジタル放送録画;

デジタル放送再生;

(5) 番組内容

DVDレコーダー、 Pioneer

アナログカラーテレビ、Panasonic

デジタルハイビジョンレコーダー、SHARP AQUOS デジタルハイビジョン液晶テレビ、TOS且IBA Beautiful−Face,

分野別に次に示す放送を使用した。

〈文化・芸術>

 NHK地上デジタル放送031チャンネル

 シリーズ世界遺産100 「古都トレド〜スペイン」

 2005年10月22日(木)午前4時20分〜25分放送 く自然>

 NHK地上デジタル放送031チャンネル

 美しき日本・百の風景 「野は黄昏のススキかな〜箱根・仙石原」

 2005年11月5日(土)午前4時30分〜午前5時放送

〈スポーツ>

 NHK BSハイビジョン放送103チャンネル  NFL・アメリカンフットボール

 2005年10月3日(月)午前1時40分〜午前3時35分  NHK BS1放送101チャンネル

 NFL・アメリカンフットボール

 2005年11月11日(金)午前0時15分〜午前3時放送

(4)

(6)実験手順

 視聴実験によるアンケート調査は以下の手順に沿っておこなった。

 ①画面の明るさを外光から遮断するため、室内は電灯を消し、窓のカーテンを引いて部屋    を暗くする。また、画面が大きく見えるよう被験者にはできるだけ前の席に座ってもら    う。

 ② 最初に、アンケートのフェイスシートに回答してもらう。

 ③ 次に、〈文化・芸術〉分野について、アナログ放送・デジタル放送の順に視聴してもら    う。

 ④その後、〈文化・芸術〉分野のアンケートに回答してもらう。回答用の評価シートは評    価語に対しそれぞれ適すると思う評価段階を感覚的に選択してもらう。

 ⑤ 最後に直接的な設問である「映像品質の差」について回答してもらう。なお、回答中は    デジタル・アナログ双方の映像を同時に繰り返し流す。

 ⑥引き続き同様の手順で〈自然〉、〈スポーツ〉の順に映像を視聴してもらう。

(7)アンケート内容

・個人特性:年齢・性別・職業、テレビに関する視聴習慣・嗜好、実験に関する感想。

・映像評価尺度:アナログとデジタルの映像品質を比較する評価尺度シートを用意した。

 〈文化・芸術〉・〈自然〉・〈スポーツ〉別に見えの良否を表す9つの評価語を設け、それ  ぞれにおいて「そう思わない〜やや思う〜大変そう思う」という範囲を設定し、その間を11  段階に分けて評価尺度とした。分野別の評価語は図5・3〜5・5を参照のこと。

4. 視聴実験に用いた機器および番組

4.1 視聴実験に用いた機材

①デジタルテレビ7)

・デジタルハイビジョン液晶テレビ:TOSHIBA beautifUl・face(26L400V)

・画素数:約105万画素、1366(水平)×768(垂直)

・色数:10億7000万(赤1,024×緑1,024×青1,024)

・明るさ:500cd/㎡

 faceは魔方陣アルゴリズムを搭載してい て、明るさの度合いを1024階調で表現でき る。このため、再現できる色数は1,024の3 乗=10億7000万色となる。これにより、

きめ細やかな色調で、微細な明るさの変化 を滑らかに表現でき、より自然な描写を可 能としている。また、ハイビジョン映像を

622万画素の精細映像にオーバーサンプリ     図4−1視聴実験用テレビ ングすることにより、映像の微細部分の表    (左:デジタル、右:アナログ)

現力が向上し、より緻密な映像を映し出すことができる。

(5)

視聴実験にもとつくデジタル放送の映像品質に関する分析 21

②デジタルレコーダー8)

・デジタルハイビジョンレコーダー:S且ARP AQUOSハイビジョンレコーダー(DH・HRD30)

・映像記録方式:MPEG・2

・編集:フレーム単位編集、シーン消去

・画像・音声処理:3次元DNR,3次元Y/C分離TBC、リニアPCM音声記録 XPモード  AQUOSはデジタルハイビジョン放送をそのまま自動録画し、再生・編集ができる。高速画 像処理エンジンにより、デジタル放送のハイビジョン画質そのままのクオリティで内臓ハード ディスクへ録画し、再生できる。

③DVDレコーダー

・DVDレコーダー Pioneer DVR・720H・S

・録画可能ディスク:HDD,DVD・R,DVD・RW

 標準デジタル放送(SDTV)やアナログ放送の自動録画および再生が可能である。また、 DVD による録画および再生が可能であるので、本装置はアナログ放送の録画・編集・再生に用いた。

4.2 アンケート調査に用いた番組について く文化・芸術〉

番組:『シリーズ世界遺産100古都トレド〜スペイン』

 ユネスコの世界遺産をテーマとした5分の短編ドキュメンタリーシリーズ。今回用いた映像 は、歴史的な風土の残るスペイン・トレドの町並みや建物、美術館の絵画、彫刻など、画家グ

レコを通して時代風景や歴史を感じることができ、文化遺産の素晴らしさを体感できる番組内 容であることから選定した。

〈自然〉

番組:『美しき日本 百の風景  「野は黄昏の薄かな〜箱根・仙石原」』

 日本の美しい風景が高画質のハイビジョンカメラで撮影され、心地よいナレーション・音楽 とともに紹介される紀行番組である。今回用いた映像は、ススキの穂が風に揺られて波立つ動 きを捉えていて、また繊細で壮大な風景や静寂な山や湖、色鮮やかな紅葉や青空などとともに、

自然のスケールの大きさを読み取ることができる内容であることから選定した。

〈スポーツ〉

番組:『NFL アメリカン・フットボール』

 大男たちがフルスピードで繰り広げる華やかなパスプレイや、何人ものタックルをかわして 進められるランプレイは躍動感とともに緊張感が漂う。今回用いた映像は、人やボールの激し い動きやスタジアム全体の鮮明さ、観客など遠くの細かい部分まで鮮やかに見えること、そこ から高揚感が感じられることなどから、選定した。

5.調査結果

 ここでは、上記の視聴実験より得られたデータに基づき、アナログとデジタル放送の映像品 質および双方の差異について評価特性を分析し、映像品質に関する評価傾向を把握した。

(6)

5.1 個人特性

 アンケートの質問項目1〜12に対する回答を個人特性として扱い集計した。「テレビに関心 がある」人は43人中33人と多数であった。またハイビジョン放送を「視聴したことがある」

人は31人と大半であった。視聴頻度は、図5・1に示すように一ヶ月に数回以上はデジタルハ イビジョン放送を見ている人が6割以上であった。

d.それ以下 43%

a.ほぼ毎日  19%

  b週に数回    6%

   国aほぼ毎日 c.月に数 ■b週に数回  回    ロc月に数回 32%  ロdそれ以下

c.公共の 場やお店  等

 39%

b親戚 知人の  等

 16%

a.自宅 45%

a自宅 b親戚・知人の家等 c.公共の場やお店

図5−1デジタルハイビジョン放送の視聴頻度 図5−2 デジタルハイビジョン放送の視聴場所

 視聴する場所として「自宅」を挙げた人が約半数と比較的多いが(図5・2)、これは2.1で述べ たようにデジタル放送の受信機が右肩上がりに普及していることと呼応している。しかし、日 常使用する受信媒体として「デジタルハイビジョンテレビ」を挙げた人は11人に過ぎなかった。

このことから、デジタルテレビは占有して見ていないが、居間などにあり家族が集まる場所で 一緒に見ているものと推察される。

 さらに、今後利用したいと思う受信媒体について尋ねたところ、「デジタルハイビジョンテ レビ」と回答した人が31人と全体の7割以上を占めていた。

5.2 映像品質に関する評価

 アンケートで得られた映像品質の評価量について集計した結果を以下に示す。なお、評価対 象となる3つのカテゴリーは、表示の簡略化のため以下の略記または記号を使用する。

 アナログ放送をみての感想=アナログ、その評価量をA

 デジタルハイビジョン放送をみての感想=デジタル、その評価量をB  デジタル放送とアナログ放送の映像品質の差=品質の差、その評価量をC

(1) 映像品質の評価

 ここでは、11段階の感覚レベルを単に1〜11の数値尺度に対応するとみなし集計を行うも のとする。分野別に、アナログ・デジタル・映像品質の差、にっいて評価語ごとに平均値を求 めた結果をグラフにしたものを図5・3から図5・5に示す。

(7)

.文化・芸術

Φ鮮やかさがある

②深みがある

③艶やかさがある

④材質感がある

⑤きめが細力v

Φ清涼感がある

⑦立体感がある

Φ壮大さがある

⑨荘厳さがある

自然

Φ色の深みがある

②透明感がある

領エあ。

④立体感がある

⑤壮大さがある

Φ寂静感がある

⑦きめが掴かい

Φ模様が鱒明である

Φ配色が勇瀕である

      視聴実験にもとつくデジタル放送の映像品質に関する分析

      アナログテレピ       デジタhテレビ         映像品質の差

tう豊わなしL    やや思う     夫変モう思う    tう里わない     やや思う     大変そう思う       5 1 2 3 4 5       ない       大変ある そう5わなし、      大賓そう思う    そう里わなし、       大変モう思う       O

      ない       ★変ある

Tうsnttい      大Xt59う そう里わない      大Xtisう   LA

      ない       大賓ある そう思わなし、       大愛モう思う      モう思わなし、       大賓モう旦う       5

      ない       大変ある

fうSbzaし・      大賓そう思う そうSわta・L,      ±1fsSう   e

      ない       大変ある そう思わない      大変そう豊う   fう巴わない       大費そう思う      o

      ない       大変ある そう5わない      大変そう思う   そう思わない      大賓そう思う      「j

      ない       ×変ある

そうehzaし、     ±XそうSう t5Shない     ±Rti里う  .。

       ない       大変ある そう思わない       大賓そう思う   fう思わない       ×変fう里う      fi

       ない       ±Tasる

      図5−3 映像品質の項目別評価(平均)一く文化・芸術〉一

       ア加グテVビ     デジタルテセピ    囎頴の差

そう思わない    やや愚う    大変そう旦う  そう思わない    やや思う    犬変そう思う     O : 2 3 4 5        ない         大麦ある

そう思わない      大変そう思う  そう恩わない      大変そう慰う     e

       ない         大変ある そうKわない      ×変そう息う   そう思わない       大変そう思う      S

       ない         大変ある そう思わない       大変そう思う   そう恵わない       大変そう思う      O

       ない         大変ある そう思わない      大Xそう思う  そう思わない      大変そう思う     S

       ない         大変ある そう思わない      大変そう思う  そう思わない      類そう思う     O

       ない         ×変ある そう思わない      大変そう思う   そう思わない      大変そう懸う      O

       ない         大変ある そう思わない      大SEそう思う   そう思わない      大爽そう思う     C

       ない         大変ある そう思わない       大変そう思う  そう思わない       犬まそう息う     a

       ない         大叉ある

         図5−4 映像品質の項目別評価(平均)一く自然〉一

ない    や 思う     大賓

ない     や思う    大変

ない やや思う     大愛

ない .やや思う     大賓

ない やや思う     大変

ない 思う     大変

ない 思う     大変

ない や思う      大賓

ない やや思う

ない やや患う

ない や々う

ない

ない や 、う

ない やや思う

ない やや恩う

ない 思う

ない やや思う 大変

ない やや思う 大魔

ない やや旦う 大賓

ない やや思う 大置

ない やや皇う 大費

ない やや思う 大賓

ない やや兇う 大変

ない やや思う ×変

ない やや慰う

ない やや思う

ない やや愚う

ない やや思う

ない やや思う

)ない やや鱈う

〉ない やや思う

〉ない やや思う

54︐04

3︵∠93︵W1

1 2 3   5

1 2 s  5

ム ; 3 4 5

寸   A

e黶A   Aエー ぷ 5

S 5

1 三 3   5

⊥ 工 3 5

三 2 3 5

23

(8)

スポ・一ツ

㈱ある

②スピード感がある

③躍動感がある

④緊迫感がある

⑤勇壮感がある

そう思わ        rう

そう思わない     やや漫う 1−一一一・−1−一+一一一一一

そう5わなし、    やや、,う

     s

   アナログテレピ

そう.eわない     やpsう      tXそうエう

土.,.,

   ±Nそうsう

㌔.培,

1 H一

モう思わない    や 思う

   デジタルテレピ

そう583ない     やや思う      ×scそう思う

       〆

そう思わない    やや思う     大衰モう巴う

     や口うx

そうEわない

         ±Tそうeう        ∬

そう5わなし1    やや思う〜「    大変そう思う

  一 一

×変そう思う    そう里わなし、

㈱さが悪じちれるf5sen一{aし     ±=fうSう

⑦逗しさが惑じちれるそう思わない      ★麦tう思う

      i

Φ重量惑がある  tbsn iい  や叩う  畑そ犯う         トー←一一→一一4−一一一←→

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Φ立幟あ・・…黶E・思・

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一→一一一,一・一砂一一一

そうsわない     ややsう      tXそうsう   トー←一←→一+一←芦+→→

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  L斗→一一Hge−一

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        『㌦

  トー一宏→一→

 映像品質の差

 カ 1 r ミ ミ s

ないトーi目×緬 Cl≠・i

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   ぐ∴⇒≡_る

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ない トー←〜毒F→一+一→大変ある

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ない トー←一←一謬ジ→一→大賓ある

図5−5 映像品質の項目別評価(平均)一くスポーツ〉一

 各分野ともアナログAに比べてデジタルBの方が評価量は大きかった。デジタルはすべて の項目について評価が7以上であるが、アナログは反対に6以下であり評価が中程度止まりと なっている。一方、映像品質の差Cは2〜3の間にあり、デジタルの方がすべての項目で高い 評価を得ている。また、折れ線グラフの形状に注目すると、デジタルBと品質の差Cが類似

した形になっていることが認められる。

 デジタルの評価量が大きかったのは、〈文化・芸術〉では、①鮮やかさがある、⑤きめが細 かい、などの項目であり、〈自然〉では、②透明感がある、⑦きめが細かい、⑨配色が鮮明で ある、などの項目であった。〈スポーツ〉では、⑨立体感がある、という項目において大きか った。〈スポーツ〉は他の分野に比べ、全体的にアナログは大きめ、デジタルは小さめといっ た傾向が見られた。特にアナログにおいては、各項目間で差が少なく似通ったポイントとなっ

た。

 デジタルBと品質の差Cの折れ線グラフの形状が共に似た形を示しているが、これはデジ タルの印象が強いため、品質の差CがデジタルBを前提として回答されていることが原因と 考えられる。また、〈スポーツ〉でデジタルの評価が小さめになるのは、デジタルは繊細さに 優れるが、逆に粗野だけど力強いといった表現を出すのは得意ではないためと推察される。

 ところで、デジタルとアナログの差B−Aは双方の映像品質の間接的な差を表している。一 方品質の差Cは直接的な差を表している。この両者は傾向が似ていると推察されるので図上で 対比してみた。それらを図5・6〜5・8に示す。

(9)

視聴実験にもとつくデジタル放送の映像品質に関する分析 25

項目 C B−A

①鮮やか

3.9 4.8

②深み 2.7 1.5

③艶 3.8 4.5

④材質感 3.1 3.0

⑤きめ 4.4 6.2

⑥清涼感 3.6 4.6

⑦立体感 3.1 2.6

⑧壮大さ 3.0 2.8

⑨荘厳さ 2.8 2.5

7654−3210︐§♂

︵込

差の対比(文化・芸術)

   +C−4v− B−A

蘂    … 襟  濠         ぷ〉

縦襟灘  治簿灘熟1 ミ^    遮灘      、総・

芸遜蹴ぷ    ㈱    簗遷治         繰藷ミミ      ベ

襟≡窯ミ繊梁灘      ・騰…煮 難灘難癬絃= 灘線

騰      講鐡譲一・一一

・灘      灘縢,灘   一.・巡㈱

〆譜〆鍵ぷ〆話謬

         項目

図5−6 〈文化・芸術〉分野の差の対比

項目 C B・A

①色の深

2.9 2.2

②透明感 3.9 5.3

③清涼感 3.7 4.4

④立体感 2.9 2.5

⑤壮大さ 3.1 3.0

⑥寂静感 2.8 1.7

⑦きめ 4.2 6.0

⑧模様が

N明 3.9 4.7

⑨配色が

N明 4.0 4.9

差の対比(自然)

  7  ;

ぷ]

  :

〆ノぷぷ♂〆ヂ鶯≠

       項目

懸1 織灘。。    灘・羅醗霧縣難.灘 s    A無繋纏

ぽ灘iミ ・、 灘灘講

i難i

蕪難灘垂鑛

哀         濠芸さ 繊§   溌襟.

難難萎

ヤ揮■±党究鞘こ

図5−7 〈自然〉の差の対比

(10)

項目 C B・A

,①臨場感

2.7 2.4

②スピー

h感 2.0 1.4

③躍動感 2.7 2.2

④緊迫感 L9 1.3

⑤勇壮感 2.4 2.4

⑥豪快さ 2.6 1.6

⑦逞しさ 2.2 1.6

⑧重量感 2.7 0.4

⑨立体感 3.4 3.5

差の対比(スポ ツ)

  +C pmB−A   7

  ξ

ぷ;  ⁝

ぷ!〆〆〆〆〆〆〆

      項目

iiii蓬講……㌶

z灘轍灘灘灘  

灘灘鰻・灘灘鱒…嚢… 漫雛鱗 ・ 鷲涜… 襟・灘灘

縫縣難灘雛

察蕪㌘ ・. i繊羅 ・灘、    蘂念蕪

難蘂 巡ミ.霧謬w   七 +,,一・=繰 w    −.   七   灘葺濠鑛灘撒  〃ぶ

☆.七・  ヲ∨       べ

       s   籔

雛灘慧S嚢撚蘂漫蘂懸 灘灘鰍譲 冊 ..羅欝_鑛

図5−8 〈スポーツ〉分野の差の対比

 各分野とも、品質の差Cとデジタルとアナログの差B−Aはグラフ形状が互いに類似して いて相関性がある。このことは互いに他の評価傾向が妥当であることを補償しているものと推 察される。

 〈文化・芸術〉の「きめが細かい」、〈自然〉の「透明感」・「きめが細かい」はB・A値の方 が大きく、アナログとデジタルの差が大きく出ている。これは、繊細さはデジタルが得意とす るところでアナログに比べて大きな改善になっていることを反映しているものと推察される。

 また逆に、〈文化・芸術〉の「色の深み」、〈自然〉の「寂静感」、〈スポーツ〉の「重量感」

においては、C値よりB−A値の方が低くなっている。これら項目はもともとデジタルの評価 値が低めに出ていて、粗野で力強いとか深みなどを表す能力がやや低いということに原因して いると考えられる。

(2)項目別の比較

 各分野において、どの項目において映像効果が高いかを把握するため、デジタルの評価量B に注目し、ポイントの大きい順に項目を並べ換え表5・1〜5・3に示した。また、デジタルとア ナログの差の大きさが効果の大小を表す一尺度になると考え、C+(B−A)値を求め、表中に示

した。

(11)

視聴実験にもとつくデジタル放送の映像品質に関する分析 27

表5−1 文化・芸術項目の順位

饗i難灘癒……1難1難灘灘灘・灘灘態灘…i‖

88 きめ

≡、≡蒸ペペ:二滑七、、七■守

5きめ 10.6

87 かさ

,s漁 『

蜻@ 鮮やかさ 87

79 掠感

i、燃

@、七 3艶

84 78 ii嚢遜 b清涼感 82 74 材質感 6」

74 立体感

cこ.灘淫 8壮大さ

58 73 7立体感 57

70 一厳さ …難 荘厳さ 5.4

65 の探み …1繊

色の深み 42

表5・・2 自然項目の順位

灘・ 難i

90 きめ 箋灘譲、 ぎめ 102 a7 色が鮮 酬秀明感 93 85 明感

襲灘襟

⑨配色が鮮日 9.0

83

82 清涼感

iii…亮i

模様が負羊日

R清涼感

8.6

W1

7.6 士大さ 5壮大さ 6.1

73 立体感 A 立休感 53

7.2 の深み

高堰Q

蛯P 色の深み 5.1

6.9

………萎懸

寂静感 45

表5−3 スポーツ項目の順位

謬灘灘

    、A ≡織s 織醗……癬講蕪灘……

81 立体感 議莚立憾 69

灘1

7.0 1品場感 52

69 躍動感躍動感 49

6.7 壮感

 1 》P灘嚢 5勇壮感 48

6.7 老しさ 灘馨 6 快さ 42

一 さ 7逞しさ

6.6 3.8

6.4 スピード感

『『『c 2スピード感 34

6.0 一、 購i灘ill 緊追感 33

518馨鍵8重量感 3.1

 表よりデジタルBと品質の差の合計C+(B−A)の順位は、ほぼ同様な順位を取ることが認め られる。これは、デジタルの評価値が大きいほど、差も大きくて順位が上であることを示して

いる。

 項目として上位3位までを取り上げると次のようになる。〈文化・芸術〉では「きめが細か い」、「鮮やかさがある」、「清涼感がある」、「艶やかさがある」、〈自然〉では「きめが細かい」、

「配色が鮮明である」、「透明感がある」、〈スポーツ〉では「立体感がある」、「臨場感がある」、

「躍動感がある」などが抽出された。上記の表を見ると、〈文化・芸術〉とく自然〉が似通っ た結果となっていて、「きめが細かい」が共に一番となっている。デジタル放送の映像の高精 細さが効いているとみられる。また、〈文化・芸術〉の「鮮やかさがある」、「艶やかさがある」

と〈自然〉の「配色が鮮明である」などより、彩色の多さも高精細さに次いで有効な要因とし て挙げられる。その次には、「清涼感がある」と「透明感がある」などより、彩度の高さが映 像にクリアーな印象、澄明さを感じさせていることが分かる。

 具体的に番組の映像から対応するシーンを挙げると、〈文化・芸術〉では町並みのロングカ ットや絵画の多彩な色、〈自然〉では人工物にはない植物ならではの質感や発色において、前

(12)

記のデジタルの良さが発揮されたと考える。下位には、「色の深みがある」、「静寂感がある」、

「重量感がある」などが挙げられる。これらから、デジタルは暗くて深奥で重々しい感じを出 すことがやや得意ではないことが伺われる。つまり、デジタルでは鮮やかさや繊細さを出すこ

とは得意であるが、色の暗さや深みを出すことはやや得意ではないと被験者が感じていること が分かる。

 〈スポーツ〉においては、上位を占めた「立体感がある」、「臨場感がある」、「躍動感がある」

よりハイビジョン画面を活用した空間の表現に優れていると推察される。つまり、高精細な表 現が可能なことにより、競技場において肉眼で観戦するよりも、望遠の拡大効果を利用し選手 の激しい動きや競技場の空間など、より近くから精細で鮮明な映像を提供することが可能とな る。また、「臨場感がある」という回答が多かったが、これは映像のリアリティと共に、音響 の影響もあると考えられる。また、下位であった「重量感がある」においては、上記のく文化・

芸術〉、〈自然〉であまり感じられなかった「色に深みがある」と関連させて考えた場合、色 味が鮮やか過ぎたため、質量的に軽い印象を与えたのではないかと推測される。

 分野ごとに比較すると、デジタルの評価量Bが最も高いのはく自然〉であり、次いでく文 化・芸術〉、そして〈スポーツ〉という結果であった。

5.3 デジタル放送全般に関する意識

 視聴実験の後に質問をし得られた回答によると、デジタル放送で一番効果が表れていると感 じた分野は〈「自然〉が25人、〈文化・芸術〉が12人、〈スポーツ〉が5人であって、〈自 然〉が多く、〈スポーツ〉が少ないという結果であった(図5・9)。

cスポー  ツ

 12%

b.自然 58%

ロa文化・芸術 Mb自然 Ocスポーツ ロdどれでもない

図5−9 デジタル放送で一番効果の        表れている分野

b建造物・絵画など文化 や芸術に関する放送

c.陸上・球技など躍動感  あるスポーツ番組

e臨場感あるライブ映像  などの音楽番組

図5−10 デジタル放送で

         見てみたい番組

(13)

視聴実験にもとつくデジタル放送の映像品質に関する分析 29

 デジタル放送で見てみたいと思う番組について尋ねたところ、今回取り上げた分野では、「色 彩豊かな自然・紀行などの番組」を挙げる人が21人、次いで「建造物・絵画など文化や芸術 に関する放送」が17人、「陸上・球技など躍動感あるスポーツ番組」が5人という結果であっ た(図5−10)。実験前に尋ねた好きな番組分野についての設問では、上記の3分野はいずれも10 人未満と少なかったが、実験により興味を持った人が増えたと言える。ただ、スポーツに関し ては、10人から5人に減っている。なお、実験前の同様な質問で回答が多かった映画や音楽 番組は実験後も上位を占め、ハイビジョン化の望まれていることが窺えた。

6.まとめ

 デジタルテレビ放送の映像品質の特徴を明らかにするため、実放送を対象に視聴実験を行う ことにより、放送の映像品質に関する感性評価量が得られた。このデータを分析することによ り以下の結果が得られた。

(1)デジタル放送はアナログ放送に比べ、放送分野にも評価語にもよらず映像評価量は大き    く、デジタル放送の映像品質が全体的に優れていることが確認された。

(2)映像品質の差からもデジタルの方が3〜4段階よいという結果が確認された。

(3)評価量が大きかった評価語はく文化・芸術〉では「鮮やかさがある」、「きめが細かい」、

   〈自然〉では「透明感がある」、「きめが細かい」、「配色が鮮明である」、

   〈スポーツ〉では「立体感がある」などであって、デジタルは繊細で鮮明であり、かつ    滑らかで奥行き感のあることが大きな特徴であることが確認された。

(4)一方、〈文化・芸術〉の「色の深み」、〈自然〉の「静寂感」、〈スポーツ〉の「重量感」

   などはデジタルとアナログの差が少なく、かつ差の大きさの順位も低いことから、デジ    タルは暗くて深奥で重々しい感じを出すことはやや不得意であることが推測された。

(5)分野別ではく自然〉、〈文化・芸術〉の順に高い評価を受けたが、〈スポーツ〉はやや    低い評価となった。

(6)デジタル放送は色彩豊かな自然・紀行などの番組や、建造物・絵画など文化や芸術に関    する番組において、その特徴を発揮できるものと推察される。

7.あとがき

 本論分は3つの映像分野に限って論述したが、他にくファッション〉、〈料理〉、〈肌〉な ど、映像対象を狭く絞った分野を対象に視聴実験を行っており、その結果も得られている。今 後はこれらも含め対比した結果を求めていきたい。また、一方で色彩輝度計測も行っており、

色相や彩度など色彩情報との関連で映像評価を明らかにしていきたいと考えている。

謝辞

 本研究は平成16、17年度の愛知淑徳大学研究助成に基づく支援を受けて行ったものである。

研究は辻ゼミ4年生の有志により結成された研究グループとともに、卒業論文として指導しな がら、研究の企画から実験ならびに分析までを通して行った。今回の研究結果が得られるまで

(14)

にいたったのは、グループのメンバーである木村有岐、武内麻由子、林由香里の皆さんの努力 と協力の結果であると感謝します。

参考文献

  ラ バ   ラ ー2345︵◎78

NHK/digital l http:〃www.nhk.促jp/digitaUindex.html 日本総研:http:〃www.jri.co.jp!

Wikipedia: http://ja.wikipedia.org/wiki

青木貞伸著「次世代メディアを考える」、電波新聞社、298p、1992

NHK INFORMATION「技術情報」: http:〃www.nhk3.or.jplprfmarukajilm・9iju123.html 鈴木祐司、増田智子編 「視聴者は地上デジタル放送をどう見ているのか」、

放送研究と調査、2005年8月号、2005

TOSHIBA 2004−4カラーテレビ: http:〃www.tOshiba.co.jp/product!tv SHARP AQUOSハイビジョンレコーダー: http;〃www.shaq〕.co.jp/aquos

参照

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