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自然学習教室「わくわくカブトムシ作戦」
の評価について
-4者(ゼミナール生・受講者・協働者・まちづくり組織の出席者)
へのアンケート結果から-
西川 祥子・森家 章雄
1.はじめに
全国の大学は、1991(平成 3)年の大学設置基準の大綱化以後、さまざまな改革に取り組 んできた。その流れの中で、近年「大学が地域に貢献すること」が重要視されるようになってき た。例えば、2009(平成 21)年には、日本私立大学協会の企画財務委員会で、「地域連携に 重点的に取り組む」ことが議題としてとりあげられ(日本私立大学協会,2009)、一般社団法人 国立大学協会も 2011(平成 23)年 6 月に発行した「国立大学の機能―国民への約束―」の中 間まとめで、「大学が地域に貢献すること」を強調している(一般社団法人国立大学協会, 2011)。2012(平成 24)年 11 月には、一般社団法人公立大学協会の公立大学学長会議でも 公立大学が「地域における知の拠点としてのリーダーシップを発揮し、大学の社会貢献を飛 躍的に前進させるために、地方自治体の高等教育行政を共に考え、新たに展開させること」
について話し合っている(一般社団法人公立大学協会,2012)。
こういった大学を取り巻く状況がある中、兵庫県立大学経済学部は、2009(平成 21)年 2 月 に兵庫県神戸市垂水区狩口台 1 丁目の明舞センター商店街の2階に、サテライト教室「明舞 まちなかラボ」(以下まちなかラボと表現)を開設した1。これは、兵庫県・兵庫県住宅供給公社 が進める「明舞団地再生計画」の一環として設置されたもので、設置以来、4 人の教員とその
1 「明舞まちなかラボ」は 2016 年 4 月に、神戸市垂水区狩口台 1 丁目から、明石市松が丘 2 丁目の明舞プラザ 2 階に移転をした。
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ゼミナール生らが活動を行っている。筆者らも、開設当初から、ここを拠点にさまざまな環境教 育活動を行ってきた。
本稿では、2010(平成 22)年 12 月より明舞団地で開催している、カブトムシを教材にした子 供向け自然学習教室「わくわくカブトムシ作戦」の環境教育実践の状況と活動の評価につい て、4 者<ゼミナール 2 回生(実践者)、子供(受講者)、協働者、まちづくり組織への出席者>、
に行ったアンケート結果から考察を行い、報告をする。
2.子供向け自然学習教室「わくわくカブトムシ作戦」について
2-1 開催のきっかけ
筆者らは、2010(平成 22)年 12 月から明舞団地で、カブトムシを教材にした子供向 け自然学習教室「わくわくカブトムシ作戦」を開催している。開催に至る経過や
第 1 回~第 4 回までの開催内容と状況については、拙稿「環境教育による大学の地域 貢献活動に関する一考察」に詳しい(西川・森家,2013)。掻い摘んで説明すると、こ の自然学習教室の開催は、明舞地区の企業で働く男性 S 氏が「明舞まちなかラボ」を 訪れ、「明舞地区の活性化のために、子供向けイベントを行いたい」と持ちかけてきた ことに由来する。その後 S 氏の提案どおり、2010(平成 22 年)年 12 月より筆者らの 専門基礎演習(兵庫県立大学経済学部 2 回生ゼミナール)で「わくわくカブトムシ作 戦」を開催することにした。その後、試行錯誤を重ねつつ、プログラムを改訂してき たが、この 2・3 年でだいぶ内容が定まってきた。
「明舞まちづくりサポーター会議」2は、商業関係者、NPO、住民などから構成されて おり、まちづくりに関わるさまざまな活動を明舞地区で行っている。自然学習教室「わ くわくカブトムシ作戦」は、イベント責任者から声をかけられて、2011(平成 23)年 7 月の第 3 回目から「明舞まちづくりサポーター会議」の「明舞夏休み子どもデー(2012 年度より明舞サマーイベントに改名)」の催しの1つに加わるようになった。以後、筆 者らは、オブザーバーとして「明舞まちづくりサポーター会議」に出席し、情報を交 換しながら、地域活動を行っている。
2 2016(平成 28)年3月末をもって「明舞まちづくりサポーター会議」は解散し、同年4月 から新しく「明舞サポーター会議」が発足した。これにより、代表者が交代し、活動拠点も神 戸市垂水区狩口台1丁目から、明石市松が丘2丁目に移転した。
3 2-2 環境教育プログラムの目標
このプログラムを実践する目標は、①ゼミナール 2 回生(兵庫県立大学経済学部、
専門基礎演習生のこと。以下、この表現を使用)にとって、環境教育と地域活動をテ ーマとして効果的な学習となること。②参加者(子供)に対して、効果的な環境学習 を提供すること。③提案者の S 氏にとっても、期待に応える活動であること。④活動 が地域に貢献すること、と考えている。つまり、1つのプログラムが、“ゼミナール 2 回生”、“参加者(子供)”、“S 氏”、“地域”の4者にとって効果的なものであることと 考えている。この1つの活動の目標が「4者にとって効果的なものである」とする点 は、「地域貢献活動」ゆえのことだと言えるだろう。この点は、従来の大学教育から見 れば、とても特異である。例えば、筆者らが大学で教育活動を行う場合、教師が学生 に対して指導を行い、より高い教育効果を得られるよう努力をする。大学で行う教育 は、通常はこのスタイルである。
しかし、筆者らが行う地域貢献活動「わくわくカブトムシ作戦」は、“ゼミナール 2 回生”や“参加者(子供)”はもとより、“S氏”や“地域”にとっても「効果的なも の」であることを目標とする。だが、これら 4 者にとっての“効果”とはそれぞれ異 なる。そのため、プログラム作成時に抑えておかねばならないのは、“環境教育の実践 者としての学生”や“環境教育を学習する子供”に対しても教育効果を上げ、且つ、
まちづくりを盛り上げたいと考えている S 氏”にとっても、納得するものでなければ ならないということである。一方、地域に対しては「この自然学習教室を開催するこ とで、地域の活性化に資さなければならない」と考えた。この点については、「明舞ま ちづくりサポーター会議」の出席者の方々にアンケートに回答してもらうことをもっ て、計ることとした。
2-3 環境教育プログラムの内容
次に、2014(平成 26)年 7 月に開催した、第 6 回「わくわくカブトムシ作戦」の環 境教育プログラムについて説明をする。
表 1 は、第 6 回「わくわくカブトムシ作戦」のプログラム内容である。小学校では、
昆虫について、3 年生の理科で学習をする。カブトムシは発展教材であり、教科書では 昆虫の仲間として例示している程度である。そのため、本プログラム①では「カブト ムシのからだといっしょう」について講義した。また、カブトムシの生涯についても、
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教材を使用して講義をした。(教材は、2013 年度のゼミナール生が開発したものを、引 き続き使用した。また、このプログラムは、毎年、外部講師に講義のお願いをしてい たが、この年度は、講師の都合により、急遽、森家教授が行った。)
プログラム②は、ゼミナール 2 回生による講義「カブトムシのすむところ」である。
かぶとむしは、クヌギやコナラなどの木の樹液を吸って生きているが、一般にクヌギ やコナラは里山の雑木林に植えられ、人間は薪などでそれを利用してきた。しかし、
近年、人間は燃料としてそれらの木を利用しなくなったので、クヌギやコナラの雑木 林も荒れてきている。それらの手入れを引き続き行えば「カブトムシがすむことが出 来る」というのが講義「カブトムシのすむところ」の主旨である。ゼミナール生は、
子供達に難しい言葉や漢字を使わずに、わかりやすく説明する方法や、雑木林や里山 を保護することは「木を切らないようにすることではないこと」に注意して、講義内 容を考えた。
プログラム③は、ゼミナール 2 回生による、「カブトムシクイズ」である。これは、
プログラム①と②の講義とをふまえた問題、例えば「カブトムシの幼虫はどこにいる でしょう(解答:土の中)」といった問題や、必ずしも講義では触れていないが、「カ ブトムシの幼虫をオスかメスか見わけるには どこを見たらよいでしょうか?(解答:
おなか)」といった発展的な問題を学生が作成し、子供達に三択で問うた。
プログラム④は、S 氏による「カブトムシすもう」である。これは「まちづくりの活 性化策として、有効である」という S 氏の提案に基いて行っている。子供達に大好評
表1. 自然学習教室「第 6 回 わくわくカブトムシ作戦」のプログラム3
3 次年度にあたる2015年度の自然学習教室「第7回 わくわくカブトムシ作戦」から、プロ グラムの一部を変更した。①講義「カブトムシのからだといっしょう」を学生が行うようにな った。また、「カブトムシすもう」を中止した。今後、復活させるかどうかは、検討中である。
順番 内容 実践者
① 講義: 「カブトムシのからだといっしょう」 教員
② 講義: 「カブトムシのすむところ」 ゼミナール2回生
③ クイズ: 「カブトムシクイズ」 ゼミナール2回生
④ 競技: 「カブトムシすもう」 明舞地区の勤労者S氏
⑤ カブトムシの飼育相談会 明舞地区の勤労者S氏とゼミナール2回生
⑥ 「カブトムシ競技会」表彰式 教員
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の企画である。第 3 回目から実施している。しかし、筆者らは、子供達に「カブトム シに触れてもらう」、という点でこのプログラムは有効であると考える反面、カブトム シに過度の負担をかけないように注意が必要とも考えている。
プログラム⑤は、「カブトムシの飼育相談会」である。例年このプログラムは、外部 講師にお願いをしているが、2014 年度は、お引き受け頂けなかったので、S 氏が行っ た。子供達に、カブトムシのオスを 1 匹ずつ虫かごに入れて渡し、飼い方について説 明した後、子供達からの質問を受け付けた。
2-4 プログラムの実践者と参加者について
自然学習教室「第 6 回わくわくカブトムシ作戦」のプログラムの実践者は、兵庫県 立大学経済学部専門基礎演習生(ゼミナール 2 回生):12 名、協働実施者 S 氏:1 名、
参加者:小学校 1 年生 3 名、2 年生 9 名、3 年生 2 名、4 年生 2 名、幼稚園年中 1 名、
年長 1 名、不明 2 名(申し込み無しで当日参加)の 20 名である。参加者の所属小学校・
幼稚園は、明舞地区(神戸市垂水区狩口台、南多聞台、神陵台、明石市松が丘)に所 属する者 7 名(35.0%)、区域外ではあるが、明舞地区のすぐ近隣の小学校に所属する 者 7 名(35.0%)が参加している。両者を合わせると、70.0%の参加者が明舞地区内 か近隣の小学校・幼稚園に所属していた。その他は、4 名(20%)が遠方の学校(東灘 区・須磨区の小学校、芦屋市の幼稚園)に所属していた。所属不明は 2 名(10.0%)
であった。
3.アンケートの実施 結果
自然学習教室「わくわくカブトムシ作戦」に関するアンケートを、①ゼミナール 2 回生、②参加者(子供)、③S 氏、④地域のまちづくり組織「明舞まちづくりサポータ ー会議」の出席者、の 4 者に行った。アンケートの結果を、以下に示す。
3-1 学生へのアンケート結果
ゼミナール 2 回生、12 人中 11 名にアンケートを行った(1 名はアンケート記述前に 帰宅)。回収率は、91.7%である。
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質問 1.今日の自然学習教室は、うまく開催できたと思いますか?
①大変うまくできた 3 人(27.3%)
②まあまあうまくできた 8 人(72.7%)
③普通くらいの出来だった 0 人 (0.0%)
④あまりうまくできなかった 0 人 (0.0%)
質問 2.今日の自然学習教室で、子どもたちに「かぶとむしのからだ」について理解 してもらうのに、教材は役立ったと思いますか?
①大変役立った 2 人(18.2%)
②まあまあ役立った 7 人(63.6%)
③なんともいえない 2 人(18.2%)
④役立っていない 0 人 (0.0%)
質問 3.今日の自然学習教室で、「かぶとむしの一生」を理解してもらうのに、教材は 役立ったと思いますか?
①大変役立った 3 人(27.3%)
②まあまあ役立った 6 人(54.5%)
③なんともいえない 2 人(18.2%)
④役立っていない 0 人 (0.0%)
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質問 4.今日の自然学習教室で、森家ゼミ生のプレゼンテーション (講義・クイズ)は、うまくできたと思いますか?
① 大変うまくできた 8 人(72.7%)
② まあまあうまくできた 3 人(27.3%)
③ 普通くらいの出来だった 0 人 (0.0%)
④ あまりうまくできなかった 0 人 (0.0%)
質問 5.このような自然学習教室を開催することについて、どう思いますか?
①大変よい 6 人(54.5%)
②まあまあよい 5 人(45.5%)
③なんともいえない 0 人 (0.0%)
④よくない 0 人 (0.0%)
質問 6.こどもたちは「かぶとむしのすみか」がどこか、わかったと思いますか?
①よくわかったと思う 6 人(54.5%)
②まあまあわかったと思う 5 人(45.5%)
③なんともいえない 0 人 (0.0%)
④わかっていない 0 人 (0.0%)
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質問 7.あなたは「かぶとむしのすみか」がどこか、昔から知っていましたか?
①知っていた 4 人(36.4%)
②なんとなく知っていた 6 人 (54.5%)
③知らなかった 1 人(9.1%)
質問 8.あなたは、この自然学習教室で「かぶとむしのすみか」がどこか、わかりま したか?
①よくわかった 9 人(81.8%)
②まあまあわかった 2 人(18.2%)
③なんともいえない 0 人 (0.0%)
④わからなかった 0 人 (0.0%)
質問 9.あなたは「学生がゼミの一環で、地域活動に参加すること」について、どう 思いますか?
①大変よい 6 人(54.5%)
②まあまあよい 4 人(36.4%)
③なんともいえない 1 人 (9.1%)
④よくない 0 人 (0.0%)
【回答理由】
(1)「大変よい」を選択した学生;
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・地域の人々との交流が可能となるので良いと思う。
・地域の方々と交流することで、様々な体験ができるため。
・地域に接する機会が増えることで、経験を増やすことができるし、地域について も知ることができる。
・学生のうちから社会と関わっていくのは、とてもよいことと思うから。
・学生のためにも、地域のためにもなるので、良いと思った。
・実際やってみて、地域の子供たちと触れ合うことが本当に楽しかったから。
・なんだかんだ、楽しかったから。
(2)「まあまあよい」を選択した学生:
・関心をもつことが大切だから。
・大学生らしい活動でよいと思う。
・地域について学べることはよいと思う。
(3)「なんともいえない」を選択した学生:
・地域について学べることは、よいと思う。
質問 10.何か意見があれば、下に書いて下さい。
・要領よくいかないところもあったけど、結果的には、楽しんでもらえたのじゃな いかなと思った。
・カブトムシの眼が複眼であることの利点は何か。
10 3-2 参加者(子供)へのアンケート結果 参加者 20 名中 18 名が回答。回収率 90%。
質問1.きょうの「わくわくかぶとむしさくせん」は、たのしかったですか?
① たのしかった 15 人(83.3%)
② まあまあたのしかった 0 人 (0.0%)
③ ふつう 2 人 (11.1%)
④あまりたのしくなかった 1 人 (5.6%)
質問 2.「かぶとむしのからだ」のせつめいについて、よくわかりましたか?
①よくわかった 13 人(72.2%)
②まあまあわかった 3 人 (16.7%)
③はんぶんくらいわかった 2 人(11.1%)
④あまりわからなかった 0 人 (0.0%)
質問 3.「かぶとむしのいっしょう」のせつめいについて、よくわかりましたか?
①よくわかった 12 人(66.7%)
②まあまあわかった 5 人(27.8%)
③はんぶんくらいわかった 1 人( 5.6%)
④あまりわからなかった 0 人( 0.0%)
*小数以下第 2 位以下を四捨五入したため、割合の合計が 100.1%になっている。
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質問 4.「かぶとむしがどこにすんでいるか」のせつめいについて、よくわかりました か?
①よくわかった 12 人(66.7%)
②まあまあわかった 4 人(22.2%)
③はんぶんくらいわかった 1 人( 5.6%)
④あまりわからなかった 1人( 5.6%)
*小数以下第 2 位以下を四捨五入したため、割合の合計が 100.1%になっている。
質問 5.「かぶとむしクイズ」は、たのしかったですか?
①たのしかった 15 人(83.3%)
②まあまあたのしかった 1 人 (5.6%)
③ふつう 2 人(11.1%)
④あまりたのしくなかった 0 人 (0.0%)
3-3 提案者 S 氏へのアンケート
質問 1.今日の自然学習教室は、うまく開催できたと思いますか?
①大変うまくできた 1 人(100.0%)
②まあまあうまくできた 0 人 (0.0%)
③普通くらいの出来だった 0 人 (0.0%)
④あまりうまくできなかった 0 人 (0.0%)
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質問 2.あなたの担当コーナーでは、うまく説明できましたか?
①大変うまくできた 0 人 (0.0%)
②まあまあうまくできた 1 人(100.0%)
③普通くらいの出来だった 0 人 (0.0%)
④あまりうまくできなかった 0 人 (0.0%)
質問 3.今日の自然学習教室で、森家ゼミ生のプレゼンテーション(講義・クイズ)
は、うまくできたと思いますか?
①大変うまくできた 0 人(0.0%)
②まあまあうまくできた 1 人(100.0%)
③普通くらいの出来だった 0 人(0.0%)
④あまりうまくできなかった 0 人(0.0%)
質問 4.今回、「カブトムシの身体や一生」を説明するのに、教材を使用したのは良か ったと思いますか?
① 大変よかった 1 人(100.0%)
②まあまあよかった 0 人 (0.0%)
③ なんともいえない 0 人 (0.0%)
④よくなかった 0 人 (0.0%)
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質問 5.このような自然学習教室の開催は、子どもたちにとって良いことだと思いま すか?
①大変よい 1 人(100.0%)
②まあまあよい 0 人 (0.0%)
③なんともいえない 0 人 (0.0%)
④よくない 0 人 (0.0%)
質問 6.このような自然学習教室の開催は、まちづくりに役立つと思いますか?
① 大変役立つ 1 人(100.0%)
② まあまあ役立つ 0 人 (0.0%)
③ なんともいえない 0 人 (0.0%)
④ 役立たない 0 人 (0.0%)
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3-4「明舞まちづくりサポーター会議」出席者へのアンケート (アンケート配布数 10 枚、回答者 8 名、回収率 80%)
質問 1.大学生・大学院生が催しを企画・運営し、「明舞サマーイベント」に参加する ことに対して、どう思われますか?
① 大変よい 8 人(100.0%)
②まあまあよい 0 人 (0.0%)
③ふつう 0 人 (0.0%)
④あまり良くない 0 人 (0.0%)
⑤良くない 0 人 (0.0%)
質問 2.今後「明舞サマーイベント」において、大学生・大学院生に企画・運営して ほしい催しが、ありますか?
①ある 2 人(25.0%)
②特にない 1 人(12.5%)
③自主性にまかせる 5 人(62.5%)
企画運営して欲しい催し:( )
【回答】
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・具体的には思い浮かばないが、若い人ならではの新しい発想で創作してほしい。
・エコクッキングがマンネリ化しているので、新しい発想で、企画の段階で意見がで てくることを期待する。
・まちのにぎわいづくり
・楽しい企画をお願いします。
・ばらばらにしている企画を同日にして、学生さん企画のお祭り的なものにするのは、
むずかしいでしょうか。4
質問 3.大学生・大学院生の「明舞サマーイベント」の参加に対して、何かご意見があ ればお書き下さい。
・学生時代からまちづくりを通して、社会参加を体験して頂けば、住民から見ても一 石二鳥の効果が上がるのではと期待しています。明舞団地はまちびらき 50 周年なの に、新興団地として新たに創造した伝統文化がないので、他に誇れる、明舞独自の イベントを創造できないでしょうか。
・参加してくれる学生達は、いきいきと活動をしてくれていると思います。
・広報を手伝って欲しい。自主性があるのかないのかわからない。
・子供たちと若いお母さんが喜んでいました。
4 2016(平成 28)年度「第 8 回ワクワクカブトムシ作戦」では、他の地域団体の子供向けイベン トと同日開催をし、イベントを集中させた。
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・もっともっと前に出て、元気に活動して下さい。
・夏休みや授業等でお忙しいことと存じます。無理のない範囲内で、ご参加頂けると うれしいです。
4.考察
4-1 ゼミナール生のアンケート結果について
ゼミナール 2 回生に対する質問 1.「今日の自然学習教室は、うまく開催できたと思 いますか?」に対しては、「①大変うまくできた」3 人(27.3%)、「②まあまあうまく できた」8 人(72.7%)を合わせて、100%のゼミナール生が、ほぼ「うまく開催でき た」と回答している。また、質問 4.「今日の自然学習教室で、森家ゼミ生のプレゼン テーション(講義・クイズ)は、うまくできたと思いますか?」に対しては、①大変 うまくできた 8 人(72.7%)、②まあまあうまくできた 3 人(27.3%)と回答しており、
両者をあわせると 100%のゼミナール生がほぼ「うまくできた」と回答している。これ らの結果から、学生達全員が、講義・クイズのプレゼンテーションや、自然学習教室 全体として、うまく開催できたと考えていることがわかった。
質問 6.「こどもたちは『かぶとむしのすみか』がどこか、わかったと思いますか?」
という問いに対しては、①「よくわかったと思う」6 人(54.5%)、②「まあまあわか ったと思う」5 人(45.5%)と回答しており、両者を合わせると 100%の学生が、子供 達は、「かぶとむしのすみかがどこかわかったと思う」と回答している。また、質問 2.
「今日の自然学習教室で、こどもたちに『かぶとむしのからだ』について理解しても らうのに、教材は役立ったと思いますか?」という問いに対しては、①大変役立った 2 人(18.2%)②まあまあ役立った 7 人(63.6%)と回答しており、両者で 81.8%の学 生が、「教材の使用がこども達の理解に役立った」と考えていることがわかった。また、
質問 3.「今日の自然学習教室で、『かぶとむしの一生』を理解してもらうのに、教材は 役立ったと思いますか?」という問いに対して、①大変役立った 3 人(27.3%)、②ま あまあ役立った 6 人(54.5%)と回答しており、両者を合わせて 9 人(81.8%)の学 生が、教材が子供達の理解に役立ったと考えていた。これらをみると 81.8%の学生達が
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カブトムシの「からだ」・「一生」について教材の利用が有効であり、100%の学生達が 子供達に「カブトムシのすみかを理解させたと」考えていることがわかった。
また、質問 5.「このような自然学習教室を開催することについて、どう思いますか?」
については、①大変よい 6 人(54.5%)、②まあまあよい 5 人(45.5%)と回答してお り、100%の学生が、ほぼ自然学習教室を開催することについて、肯定的であることが わかった。さらに、質問 9.「あなたは『学生がゼミの一環で、地域活動に参加するこ と』について、どう思いますか?」については、①大変よい 6 人(54.5%)、②まあま あよい 4 人(36.4%)、③なんともいえない 1 人(9.1%)と回答した。これをみると、
ゼミナール生の 90%以上が「ゼミナールの一環で、地域活動に参加すること」を肯定的 に捉えていることがわかった。「大変よい」と回答した理由は、「地域の人々との交流 が可能となるので良いと思う」、「地域の方々と交流することで、様々な体験ができる ため」、「学生のためにも、地域のためにもなるので、良いと思った」、「実際やってみ て、地域の子供たちと触れ合うことが、本当に楽しかったから」であった。
またゼミナール生は、質問 7「あなたは「かぶとむしのすみか」がどこか、昔から知 っていましたか?」という質問に対して、①知っていた 4 人(36.4%)、②なんとなく 知っていた 6 人(54.5%)、③知らなかった 1 人(9.1%)と回答していた。つまり、自 然学習教室開催前は、必ずしも全てのゼミナール生が「かぶとむしのすみか」につい て、知っていたわけではなかった。しかし、質問 8 で、「あなたは、この自然学習教室 で「かぶとむしのすみか」がどこか、わかりましたか?」と質問したところ、①よく わかった 9 人(81.8%)、②まあまあわかった 2 人(18.2%)、と計 100%のゼミナール生 がほぼ「わかった」と回答した。これは、ゼミナール生が「かぶとむしのすみか」に ついて子供達に教えることにより、「自分達の理解も深まった」と考えられる。
4-2 参加者(子供)のアンケート結果について
参加者(子供)に対して、質問 1.「きょうの『わくわくかぶとむしさくせん』は、
たのしかったですか?」という質問に対して、①たのしかった 15 人(83.3%)、②ま あまあたのしかった 0 人(0.0%)、③ふつう 2 人(11.1%)、④あまりたのしくなかっ た 1 人(5.6%)と回答した。質問 5.「『かぶとむしクイズ』は、たのしかったですか?」
という質問に対して、①たのしかった 15 人(83%)、②まあまあたのしかった 1 人
(5.6%)、③ふつう 2 人(11.1%)、④あまりたのしくなかった 0 人(0.0%)と回答
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した。これらを見ると、90%近くの子供達が、自然学習教室やカブトムシクイズが楽 しかったと考えていることがわかった。
また、子供達に質問 2.「『かぶとむしのからだ』のせつめいについて、よくわかりま したか?」では、①よくわかった 13 人(72.2%)、②まあまあわかった 3 人(16.7%)
と回答しており、両方あわせて 16 人(88.9%)の子供達がほぼ「わかった」と感じて いた。質問 3.『「かぶとむしのいっしょう」のせつめいについて、よくわかりましたか?』
に対しては、①よくわかった 12 人(66.7%)、②まあまあわかった 5 人(27.8%)の両 方をあわせて 17 人(94.5%)の子供達がほぼ「わかった」と回答していることがわか った。質問 4.「『かぶとむし』がどこにすんでいるか」のせつめいについて、よくわか りましたか?①よくわかった 12 人(66.7%)、②まあまあわかった 4 人(22.2%)、③ はんぶんくらいわかった 1 人(5.6%)、④あまりわからなかった 1 人(5.6%)と回答 しており、16 人(88.9%)の子供達がほぼ「わかった」と回答していた。
以上の結果から、講義内容に対しては、どの質問でも 90%近くの子供達がほぼ「わか った」と回答し、80%以上のこどもが「自然学習教室やクイズが楽しかった」と回答し ている。このことから、自然学習教室は環境教育として一定の効果があり、楽しんで 参加して頂けたと考える。
4-3 S 氏のアンケート結果について
次に、“カブトムシをつかった地域の活性化”を持ちかけた協働開催者 S 氏へのアン ケート結果について考察をする。質問 1.「今日の自然学習教室は、うまく開催できた と思いますか?」には、「①大変うまくできた」、と回答していた。質問 2「あなたの担 当コーナーでは、うまく説明できましたか?」には、「②まあまあうまくできた」、と 回答していた。質問 3.「今日の自然学習教室で、森家ゼミ生のプレゼンテーション(講 義・クイズ)は、うまくできたと思いますか?」には、「②まあまあうまくできた」、
と回答していた。以上の結果から、協働開催者の S 氏は、ご自分の担当や学生の講義・
クイズは、「まあまあうまくでき」、自然学習教室については「大変うまくいった」と 考えていることがわかった。
また、質問 5.「このような自然学習教室の開催は、子どもたちにとって良いことだと 思いますか?」に対しては「①大変よい」、質問 6.「このような自然学習皇室の開催は、
まちづくりに役立つと思いますか?」には、「①大変役立つ」、と回答していた。これ
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らを見ると、S 氏は、自然学習教室開催が子供達にとって「大変よいこと」であり、「ま ちづくりにも役立つ」と感じていることがわかった。
4-4 「明舞まちづくりサポーター会議」へのアンケート結果について
これまで説明したとおり「明舞まちづくりサポーター会議」は、商業関係者、NPO、
住民などからなる団体で、明舞地区でさまざま活動を行っている。森家 2 回生ゼミナ ールは、これまで協働でさまざまな活動を行ってきた。筆者らは「明舞まちづくりサ ポーター会議」の出席者に、「わくわくカブトムシ作戦」の地域の評価者としてアンケ ートをお願いした(アンケート配布数 10 枚、回答者 8 名、回収率 80%)。
質問 1.「大学生・大学院生が催しを企画・運営し、『明舞サマーイベント』に参加す ることに対して、どう思われますか?」に対しては、①大変よい、が 8 人(100.0%)
と回答した。質問 2.「『明舞サマーイベント』において、大学生・大学院生に企画・運 営してほしい催しが、ありますか?」に対しては、①ある 2 人(25.0%)、②特にない 1 人(12.5%)、③自主性にまかせる 5 人(62.5%)と回答した。「企画運営して欲しい催 し」として、「まちのにぎわいづくり」、「楽しい企画をお願いします」、「具体的には思 い浮かばないが、若い人ならではの新しい発想で創作してほしい。」という声が寄せら れた。質問 3.「大学生・大学院生の『明舞サマーイベント』の参加に対して、何かご 意見があればお書き下さい。」に対しては、「子どもたちと若いお母さんが喜んでいま した」、「参加してくれる学生達は、いきいきと活動をしてくれていると思います」と いった好意的な意見から、「夏休みや授業等でお忙しいことと存じます。無理のない範 囲内で、ご参加頂けるとうれしいです」といった現状維持を希望する意見もあった。
しかし、さらに「もっともっと前に出て、元気に活動して下さい」、「広報を手伝って 欲しい。自主性があるのか、ないのかわからない」といった、さらに積極的に地域活 動を行うことを希望する意見もあった。
4-5 総合評価
自然学習教室への参加者 20 名の出身小学校や幼稚園は、35.6%(7 名)が明舞団地 内に位置し、区域外ではあるが、明舞地区の近隣の小学校から 7 名(35.0%)が参加 している。両者を合わせると、70%の参加者が明舞地区内か近隣の小学校・幼稚園に
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所属していた。この結果を見ると、この催しによって、明舞地域と近隣の子供達に自 然学習の機会を与えることができたと考える。
また、アンケート結果では、ゼミナール生や協働開催者 S 氏のほぼ全員が、今回の 自然学習教室をうまく開催でき、自分達の担当箇所もうまく行え、自然学習教室を開 催することは“よい”と肯定していることがわかった。さらに「大変よい」(54.5%)
と「まあまあよい」(36.4%)を足すと、90.9%のゼミナール生が「学生がゼミナール の一環で、地域活動に参加すること」について、「よい」と考えていることがわかった。
一方、参加した子供達も、83.3%が自然学習教室を楽しみ、どの項目も約 90%の子供が、
カブトムシの「身体」・「一生」・「すみか」について“わかった”と考えていることが わかった。これらの結果を見ると、自然学習教室「わくわくカブトムシ作戦」は子供 達に対して、「効果的な環境教育を行った」と考えてよいだろう。
一方で、「明舞まちづくりサポーター会議」へのアンケート結果をみると、「明舞ま ちづくりサポーター会議」が主催する「明舞サマーイベント」に、大学生が参加する ことに対しては出席者 8 人(100.0%)が「大変よい」と考えていることがわかった。
だが、現状を肯定した意見にまじって、「もっともっと前に出て、元気に活動して下さ い」や「広報を手伝って欲しい。自主性があるのかないのかわからない」といった意 見も寄せられた。これらはゼミナール生に、さらに積極的にまちづくりに関わるよう に希望する意見と言える。
これについては、「環境」や「環境教育」を研究・教育のテーマとする筆者らは、自 然学習教室を開催し、地域の子供達に参加してもらうことが、教育・地域貢献活動上 の最大の貢献だと考えている。しかし、「明舞まちづくりサポーター会議」のある人々 は、“まちづくりやまちづくり団体の担い手”として、さらに活躍してほしいという意 見を持っていた。筆者らは、この要望に対し、どこまで応えるかは、今後の検討課題 だと考えている。ゼミナールの年間計画との兼ね合いや、授業時間外にも活動時間を 確保する必要性あること。「明舞まちづくりサポーター会議」の会議が、毎月第二金曜 日午後 7 時から行われることから学生が参加しづらく、そのために、住民と学生が直 接意見交換を行えない、などの課題があるためである。住民のゼミナール生への期待 は大きいが、ゼミナール生を「どこまで地域と関わせるか」は、教育目標と関わる問 題なので、慎重に検討すべきだと考えている。
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5.まとめ
自然学習教室「わくわくカブトムシ作戦」について、アンケートを行った結果、ゼ ミナール生、参加者(子供達)、協働開催者 S 氏、の満足度は高いことがわかった。一 方で、地域のまちづくり組織である「明舞まちづくりサポーター会議」の構成員の中 には、「より前に出て活動を行ってほしい」、「地域の新しい文化をつくってほしい」と いう意見を持っていることがわかった。この意見に対しては、日頃からゼミナールの 活動主旨を「明舞まちづくりサポーター会議」の参加者に伝えて、理解をして頂く努 力をしておくことや、参加者とゼミナール生の意見交換会の場を設けるなどの工夫が 必要と考えている。今後、慎重に検討をしていきたい。
最後に、今回の 4 者(ゼミナール 2 回生・受講者・協働者・まちづくり組織の出席 者)へのアンケート結果から、筆者らは、総じて自然学習教室開催への評価は高かっ たと考える。しかし、ゼミナール生の“環境教育の学習効果”については、さらに評 価方法を工夫する必要があると考えている。例えば、国際的な環境教育の枠組みであ る、トビリシ勧告の、目標「関心」、「知識」、「態度」、「技能」、「参加」と言った点で
「環境教育実践(学習)前と実践後ではどのような変化があったのか」等について、
さらに適切な評価方法を考えたい。筆者らは、今後の課題を吟味し、自然学習教室「わ くわくカブトムシ作戦」をよりよいものにしていきたい。
参考文献
日本私立大学協会ホームページ:教育学術オンライン,日本私立大学協会関連記事,
「第 591 回理事会報告」(2009),
http://www.shidaikyo.or.jp/newspaper/online/2346/1_1.html,2013.
一般社団法人国立大学協会(2011)「国立大学の機能-国民への約束-」の中間まとめ、
p.3。
一般社団法人公立大学協会ホームページ:「公立大学の機能充実に関する決議」(2012),
http://www.kodaikyo.org/wp/wp-content/uploads/2012/11/bc4dbf5449fde588c03f66 658965ca2a1.pdf.2013.
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西川祥子・森家章雄(2013a)「環境教育による大学の地域貢献活動に関する一考察」,
『兵庫県立大学政策科学研究所研究資料』No.251,pp.7-8.