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国際経営 文化研究 Vol.17 No.1 November 2012 ( 論文 ) グローバル人材育成の課題と展望 20 校大学の経営教育プログラムの検証から 葉山彩蘭 キーワード グローバル人材育成グローバルリーダーグローバル経営教育 異文化コミュニケーション能力 海外インターンシップ 1. は

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グローバル人材育成の課題と展望

― 20校大学の経営教育プログラムの検証から ―

葉 山 彩 蘭

グローバル人材育成  グローバルリーダー  グローバル経営教育 異文化コミュニケーション能力  海外インターンシップ

1.はじめに

 経済のグローバル化で地球規模の課題を解決できる「グローバル人材」が求められている。実際 に、大企業を中心に「グローバル人材」の育成を加速する動きが見られている。その背景は、アジ アなどの新興国をはじめとする新しい海外市場の開拓のためである。

 一般的にグローバル人材とは「グローバル化が進展している世界の中で、多様な人々と共に仕事 をし、活躍できる人材」と定義されている1)。グローバル人材育成について、日本経済団体連合会

(経団連)は、2010年9月15日から11月1日にかけてアンケート調査を行った。その結果、グロー バルに活躍する人材に求められる素質、知識、能力について、「社会人としての基礎能力に加え、既 成概念にとらわれず、チャレンジ精神を持ち続ける姿勢」、「外国語によるコミュニケーション能力」、

「海外との文化や価値観の差異に対する興味・関心」といった要件が上位を占めている2)。また、グ ローバル人材育成に向けて大学に期待する取り組みについては、「専門科目を外国語で履修するカリ キュラムの構築」「企業の経営幹部・実務者からグローバル・ビジネスの実態を学ぶカリキュラムの 実施」「日本が海外からどう見られているかを考えるカリキュラムの実施」「交換留学やダブルディ グリー・プログラムの実施」との回答が多かった3)。グローバル人材育成の動きが活発になる中、

大学教育がどのように対応していくかが課題である。

 本稿では、日本の20校大学の経営教育プログラムを検証し、グローバル化に対応する経営教育の 問題点を提起する。また、「グローバル経営人材」育成に向けての大学教育プログラムのあり方につ いて提言したい。

2.グローバル人材育成の課題

 白木(2011)の調査によれば、日本人派遣者は海外で「戦略立案」「方針の堅持」「改善への意欲」

「信頼構築」などの評価項目で評価されている一方、「対外交渉能力」「意思決定の速度」「仕事の優 先順位の明確化」「臨機応変能力」「将来のニーズを先取りする」などの業務遂行やリーダーシップ に関わる項目では低く評価されている4)。語学能力のほか、日本人派遣者が海外で仕事をする際に、

キーワード

(論 文)

はやま さいらん:淑徳大学 経営学部 観光経営学科 教授

(2)

2

能力や異文化適応能力などの競争力を高めるべく、教育訓練とキャリア設計をすることが必要」と 指摘している。

 一方、高橋(2011)はグローバルな市場での事業展開にはグローバルリーダーの存在は不可欠で あり、そのための人材をどう育成するかが課題になっていると指摘した5)。高橋は、グローバルリ ーダーの資質条件として、コンセプチュアルスキル、ヒューマンスキル、そしてコミュニケーショ ンスキルを提起している。

 まず、コンセプチュアルスキルとして、リーダーには、専門領域に携わっている人々を全体目標 へと導く統括力が要求され、各々の仕事が全体にどのように結びついていくかを客観的に捉える能 力が必要である。2番目のヒューマンスキルとは、人間力である。グローバルリーダーは集団のイ ニシアティブをとることが責務であり、周りの人間がそのリーダーを信頼しなければ仕事はうまく 遂行できない。その意味では、リーダーの人間としての魅力が求められるのである。3番目の資質 はコミュニケーションスキルである。グローバルリーダーの最低限の要件として英語ができるかど うかは重要なポイントである。業務遂行能力と並んで外国語能力はグローバル人材にとっての基本 的な要件である。

 日本はこれまで製造業を中心とする大企業がグローバル的に活躍する人材を育成してきた。しか し、現在日本企業が直面している海外の競争相手企業は、広い知識と視野に立って、的確な意思決 定ができる人材を持っている。このような人材は、白木(2011)と高橋(2011)が指摘したよう に英語をベースにした専門知識、グローバルな理解、論理的な思考能力、優れたコミュニケーショ ン力などを身につけている。日本は、海外企業と競争するためにも、より戦略的にグローバル人材 の育成に取り組むべきであろう。

3.日本の大学におけるグローバル人材育成プログラムの分析

 グローバル化の潮流を受けて、日本の大学教育に関する評価が厳しさを増している。特に最近、

世界大学ランキングが注目され、日本の大学教育を受けた学生がこの時代に適応し勝負していける かが疑問視されるようになった。イギリスのタイムズ・ハイヤー・エデュケーション(Times Higher Education ; THE)紙が発表した2012-2013世界のトップ10大学は、アメリカとイギリスの 大学が独占している。日本の大学で100位内に入ったのは、東大(27位)と京大(54位)だけであ った6)。また、欧米や新興諸国で海外経験の重要性が認識されている中で、国外で学ぶ日本人が減 っていることが憂慮事項として指摘された。

 確かにこれまで日本の経営教育は国際競争にさらされていなかった。その理由として、国内企業 に一定の需要があり、国際競争に出る必要がなかったからである。また、日本語の参入障壁が大き く、海外企業からの参入は今日と比較し少なかった。日本企業が学部卒業生を優先に採用している ので、大学院教育を求める日本人学生が少なく、国際レベルに充実させる必要性があまり感じられ なかった。しかし、情報化とグローバル化の進展で日本社会や大学教育は大きな転換を迫られてい る。「日本の学生の勉強時間が少ない」「海外へ行く若者が減少している」「大学はグローバル社会に 対応できる人材を育成していない」など、企業から大学への批判が強まっている。

 今日、経済のグローバル化が進むなか、日本企業が国際競争力を保ち、成長を維持していくため には優秀なグローバル人材をいかに確保するかがますます重要な鍵となっている。しかし、日本の 若者の内向き傾向は日本の国際競争力に悪い影響を与えている。例えば、スイスの経営開発国際研 究所(IMD)が、2011年5月の世界競争力年鑑を発行し、日本は調査対象となった59 ヶ国・地域

(3)

3 のうち、語学力が58番目、経営マネジメント層の国際経験の豊かさが54番目、学生の留学経験が47 番目と低く評価され、日本の国際競争力の衰退を裏付けるデータとなった7)

 筆者は、日本の大学、とりわけ経営学部や商学部における「グローバル人材育成教育に関するプ ログラム」に関心を持ち、2009年以降調査を始めた。日本の高等教育機関では、グローバルな視野 を持ち、グローバルに活躍できる人材をいかに育成されているかを明らかにしたいのが目的である。

本稿の内容はその調査結果の一部である。調査方法は、文部科学省が認定している大学の経営学部 や商学部を対象に、大学案内などの資料請求を行った。また、大学のホームページへアクセスし、

データ分析を行った。その結果を整理し、グローバル人材育成を重視する20校大学のプログラムを 図表2の通りまとめた。

図表2 20校大学のグローバル経営教育の特徴

大 学 組 織 学 部 大 学 院

神戸大学 経営学部 ■ 外国語

第一外国語:英語

第二外国語:ドイツ語、フランス語、

中国語、ロシア語

■ 海外協定校への留学

1. 経営学研究科

博士課程(マネジメント・システム 専攻、会計システム専攻、市場科学 専攻、現代経営学専攻)

2. 社会人MBAプログラム(大学院経 営学研究科)

現代経営学専攻:

海外提携校への留学制度(経営学研 究科とMBAプログラム)

横浜国立 大学

経営学部 ■ 実践的英語教育

経営の英語、Business English

■ 留学制度

短期交換留学制度:半年から1年以 内の期間で協定校への派遣。

■ さまざまな国の出身者と学べる環境

■ 交換留学制度あり 図表1 イギリスのタイムズ紙による世界のトップ10大学(2012-2013)

ランキング 大 学 名 国 名

1 California Institute of Technology US

2 University of Oxford UK

3 Stanford University US

4 Harvard University US

5 Massachusetts Institute of Technology US

6 Princeton University US

7 University of Cambridge UK

8 Imperial College London UK

9 University of California, Berkeley US

10 University of Chicago US

出所:http://www.timeshighereducation.co.uk/world-university-rankings/2012-13/world-ranking, 2012年10月15日

(4)

4

一橋大学 商 学 部 ■ 英語で行われる専門授業:

Japanese Business Culture, Money, Banking and Financial Markets etc.

1. 商学研究科(経営・マーケティング 専攻 / 会計・金融専攻)

2. 国際企業戦略研究科(国際経営戦略 コース / 金融戦略・経営財務コー ス / 経営法務コース)

● 国際経営戦略コース(昼間・英語授業)

・ 実務経験3年以上のものを対象に国 際的なビジネスのプロフェッショナ ルを育成するプログラムとして設 立。全ての授業は英語。

・ 国際性かつ文化的多様性の高い学生 が集まっている。たとえば、2007 年の入学生の内訳は、日本人学生 28%、海外からの学生72%を占めて いる。(うち、アジア43%、北米13%、

欧州13%、その他10%)

● 金融戦略・経営財務コース(夜間・

日本語)

● 経営法務コース(夜間・日本語)

青山学院 大学

経営学部 ■ 全学部対象の語学科目を活用 フランス語、ドイツ語、スペイン語、

中国語、ロシア語、朝鮮語、英語

■ 留学制度

・ 大学主催の留学に参加可能 ・ 青山学院大学経営学部生のためのア

メリカ、カリフォルニア大学アーバ イン校ビジネス英語研修

■ 夏季ビジネス英語研修

経営学部とアーバイン校と共同で 企画しているEnglish for Business Communication コースは企業の創造 活動を重視した4週間にわたる集中 講義形式。ビジネスの専門知識を身 につけながら、ビジネス・コミュニ ケーションに欠かせない英語能力を 高めることを目標にしている。計90 時間におよぶクラスでは、座学だけ ではなく、各種のグループ・プロジ ェクト、現地企業に出向いてのフィ ールド調査、グループ研究のプレゼ ンテーションの場などが設けられて いる。異なる国々から参加したクラ スメイトと共に学ぶことができる。

1. 経営学研究科

博士前期課程2年間、博士後期課程 3年間

● 英語で開講される講義:

Competitive Strategy, Organizational Behavior, Management, International Finance Law, International

Development etc.

2. 国際マネジメント研究科(国際マネ ジメントサイエンス専攻)

MBAプログラム:専門職大学院(ビ ジネススクール)

Global Knowledge Network:

海外のビジネススクールの学生が青 山学院大学を訪問し、青山ビジネス スクールの学生と交流の機会を持っ たり、各国のビジネススクールの教 材の共同開発を行っている。

3. SMIPRP:戦略経営、知的財産権プ ログラム、発展途上国の税関職員を 対象とした経営学修士取得可能な教 育プログラム。全科目英語で開講

神奈川 大学

経営学部 ■ 外国語科目(1外国語必修):

英語、ドイツ語、スペイン語、フラ ンス語、ロシア語、中国語、朝鮮語、

日本語(留学生、帰国生徒対象)

経営学研究科(国際経営学専攻、修士

(経営学)・博士(経営学)

・ 研究科の特徴:今日の世界各国それ ぞれが抱える複雑で多様な問題領域 をテーマとしている。

(5)

5

大 学 組 織 学 部 大 学 院

神奈川 大学

経営学部 ■ 海外留学

2種類の海外留学プログラム

① SA(Study Abroad)プログラム:

国際経営学科が独自に導入している 海外留学プログラム。2年次の夏季 および春季の休暇中に約1ヵ月間海 外提携大学で海外研修を行っている。

② 中・長期海外留学プログラム:

全学部で実施しているプログラム。

■ 海外インターンシップ

経営学部では独自にインターンシップ を実施している。2009年度から、海 外インターンシップもスタートした。

■ カリキュラムの特徴:博士前期課程 は、国際経営に精通。国際経営を国 際マネジメント、国際会計、経営情 報、国際経営環境の分野ととらえる。

近畿大学 経営学部 ■ 外国語科目

[英語] 英語、TOEIC受験対策

[第二外国語] ドイツ語、フランス 語、中国語、韓国語

■ 海外留学

独自の経営学部の留学制度:ボスト ン大学。

期間は9月から12月までの3ヵ月、

毎年10人を上限に同大学・付属英 語学校に留学。

認定留学として近畿大学が学費を一 部負担、留学中の単位は近畿大学の 単位として認定。

■ 商学科 インテンシブ・インターナ ショナル・プログラム(IIP):

英語をしっかり学びたい人のための 商学部独自のプログラム。少人数ク ラスで、ネイティブスピーカーやバ イリンガルの教員から英語の基礎と、

経営、経済、マーケティング、観光、

国際ビジネスといった講義を英語で 学ぶ。また、TOEFL Preparation の講 義を通して海外の大学への留学に必 要な英語力をトレーニング。

海外の大学に付属する英語学校への セメスター(半年間)の派遣留学や、

カリフォルニア大学デイビス校、カ ルガリー大学、ノッティンガム大学 などの学部への1年間の派遣。

商学研究科(博士前期課程(修士課程)

/ 博士後期課程)

玉川大学 経営学部 国際経営学科と観光経営学科からなる 経営学部では「国際ビジネスリーダー」

の育成を掲げている。

■ 英語教育 → 少人数制

■ 海外学習プログラム

■ 英語の教育免許を取得できる教育関 連科目もある。

マネジメント研究科

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中京大学 経営学部 ■ 海外ビジネス研修

■ 英語教育(TOEICで高得点をだすた めのクラス。ビジネス英語。英語で 学ぶ経営学)

■ 海外インターンシップ

■ 全学共通科目としての語学 英語、ドイツ語、ロシア語、フランス 語、中国語、スペイン語、韓国朝鮮語 ・ 英語教育:アドバンスト・ビジネ ス・イングリッシュ選抜制32名の 2年間特別コース。

会話中心の授業はすべて英語で行 う。TOEIC700点目標。

・ ビジネス・イングリッシュ business English :英語で学ぶ経営学(ビジ ネス統計、異文化コミュニケーショ ン)。ネイティブの講師による英語 での講義。英語による報告書の作 成・発表、コミュニケーション力、

実践力を身につける。

■海外ビジネス研修

1年次夏季休暇中(約2週間)オー ストラリア、南クィーンズランド大 学(希望参加者全員): 20コマの授 業を中心に現地の施設訪問、ゲスト スピーカとの対話、国際問題に関す るリサーチ活動を展開。1クラス 20名でプレゼンテーションと会話 およびアカデミック・ライティング、

リサーチスキルを中心テーマとす る。ホームステイによって現地文化 にふれる。1年次春季に事前研修。

■ 経営学研究科

■ ビジネス・イノベーション研究科

(社会人対象)2年以上の社会人実 務経験者

東洋大学 経営学部 ■ 経営学部に設置してある科目群 グローバル・ビジネス・コミュニケ ーション(Global Business Communication (GBC))

英語、中国語、フランス語などの基 本的スキル(聞く、話す、読む、書く)

を身につけるため、Native speaker / 留学経験・ビジネス経験のある講 師陣が基本的な会話スキル、プレゼ ンテーション、実践的なビジネス交 渉まで幅広く指導する。

経営学研究科(経営学専攻 / ビジネス・

会計ファイナンス専攻 / マーケティン グ専攻)

南山大学 経営学部 ■ 外国語科目

人文学部、外国語学部、経済学部、

経営学部、法学部対象の語学 ・ 英語、フランス語、ドイツ語、スペ

イン語、ポルトガル語、中国語、

1. 経営学専攻[博士前期・後期課程]

会計、財務、組織、人事、マーケテ ィング、経営戦略および国際ビジネ スについて、海外のMBAプログラム をモデルにした教育を行っている。

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大 学 組 織 学 部 大 学 院

南山大学 経営学部 インドネシア語、ラテン語、ギリシ ャ語、韓国朝鮮語、日本語(留学生 対象)

・ ビジネス英語: TOEIC、

Preparation、Business Discussion 、 Business Writing

■ 英語で学ぶ経営学: Corporate Finance , International Management。

アメリカのビジネススクールをモデ ルにしたカリキュラム

2. ビジネス専攻[専門職学位課程]

― MBA取得可能、夜間および土曜 開講。社会人、一般(新卒者や一般 志願者)、推薦、国外在住者。

[コミュニケーション・スキル科目]

― アジアでのビジネスに必要な英 語と中国語によるライティング、デ ィスカッション、プレゼンテーショ ンのスキルを磨く。ビジネス中国 語、英語ビジネス・ライティング。

法政大学 経営学部 ■ 外国語経営科目:

・ ビジネス英語

■ スタディ・アブロード(SA):

2年次後期に提携大学への留学で単 位修得を行うプログラム。派遣学生 には給付率が高く返還義務のない SA奨学金制度もある。カリフォル ニア州立大学イーストベイ校12週 間、ネバダ大学リノ校16週間

■ SAのために授業もあるSkills for SA

1. 経営学研究科(経営学専攻 / 経営 学専攻夜間コース(社会人) / キャ リアデザイン学専攻)

2. 経営学専攻夜間コース:共通科目、

外国語経営学特殊研究

・ 留学に関する情報は大学全体の国際 センター

明治大学 経営学部 ■ 経営学部外国語カリキュラム ・ 外国語科目:必修外国語

英語、ドイツ語、フランス語、中国 語、ロシア語、韓国語、日本語(作 文、読解、速読、精読)

選択:TOEFL、英語コミュニケーショ ン、ドイツ語コミュニケーション、フ ランス語コミュニケーション、中国語 コミュニケーション、英語表現論。

・ 外国語専門科目

外国語読解、ビジネス英語、ビジネ ス・プレゼンテーション

・ 実践科目:International Business Program:夏休み・春休みに実施す る短期留学プログラム

■ グローバル30と経営学部の国際化:

2009年、文部科学省が選ぶ「グロー バル30」の13校のうちの1校として 選ばれる。

1. 経営学研究科

・ 外国語:外国文献研究、コミュニケー ション研究、経営学研究方法 2. 商学研究科

・ 外国語:外国文献研究 ・ 海外協定校留学

立教大学 経営学部 国際経営学科BBL(バイリンガル・ビ ジネスリーダー・プログラム)では経 営学を英語で学び、英語でプレゼンテ ーションやネゴシエーションができる ことを目標にしている

■ 平成20年度文科賞の「質の高い大 学教育推進プログラム」に選ばれる。

経営学研究科 ― 経営学専攻、国際経 営学専攻

<経営学専攻>

選択科目:MBAイングリッシュ基礎・

上級

・ 各人の英語力と希望に応じて、英語 で展開される国際経営学専攻の専門 科目も履修できる。

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立教大学 経営学部 ■ 全学部対象の外国語科目 ・ 英語

・ 初習語学:ドイツ語、フランス語、

スペイン語、中国語、朝鮮語 国際経営学科の特徴

異文化理解・コミュニケーションに関 する専門選択科目:異文化コミュニケ ーション論、Business Communication, Intercultural Business Management etc…

■ 英語による授業を理解するための学 習支援:

国際経営学科では1年次に全学共通 カリキュラムで週3回開講される

「聞く・話す・読む・書く」の4技能 をバランス良く配置した少人数クラ スの英語科目と連携して「Overseas EAP」と「EAP1」で英語による専 門分野の学習に対応できる能力を身 につける。

<国際経営学専攻>

1. 国際経営分野の高度な専門性、グロ ーバルな視野と能力、リーダーシッ プを備えた人材の育成。

2. ダブルディグリープログラムの導 入:2年間で本学の国際経営修士と 海外の提携校の経営修士を同時に取 得可能。

3. アジアにおける企業戦略の今後の課 題と展望を探るカリキュラム。

4. 全科目を英語で開講

5. ビジネスプロポーザルの立案を通し て各経営分野を総合的に学ぶ。

6. 少人数教育のもと、海外からの留学 生とともに徹底したディスカッショ ンを実現するとともにケースメソッ ド教授法を徹底的に導入。

必修科目:

Strategic Business Planning, Market Analysis and Planning, Business Research, etc.

選択科目:

Global Human Resources, Human Resource Management in Japan, Japanese Economy, Global Business, Leadership in Global Organizations etc.

■ ビジネスデザイン研究科 ― ビジネ スデザイン専攻

2年以上の職業研究者を対象とした 社会人のためのビジネス・スクール 型大学院。

■ 21世紀社会デザイン研究科 立命館ア

ジア太平 洋大学

国際経営 学 部

アジア太平洋学部、国際経営学部

■ 語学教育

英語、中国語、韓国語、スペイン語、

マレー語・インドネシア語、タイ語、

ベトナム語。英語は学生の英語習得 レベル別のクラス編成を行う。

■ 海外学習・留学制度 海外集中語学研修プログラム 夏期と冬期の約 1ヵ月間の立命館ア ジア太平洋大学主催の言語圏別語学 プログラム。

■ 交換留学制度:夏期集中、1セメス ター、立命館アジア太平洋大学では 世界35 ヵ国・地域108校と協定を 結んでいる。

■ 日本で最初の本格的な国際大学。

経営管理研究科(GSM(Graduate School of Management)修士課程:

経営管理専攻(MBA)

授業は全て英語で行われる。

米国ビジネススクールをモデルと し、英語での教育。教員スタッフや カリキュラムにおいても米国ビジネ ススクールの協力を受けている。

カリキュラム:International Business and Marketing, Finance, Innovation and Technology Management, etc.

(9)

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大 学 組 織 学 部 大 学 院

立命館ア ジア太平 洋大学

国際経営 学 部

■ 英語学習支援

・ SAC(スーパー留学コース)

期間:通年、課外講座は有料交換留 学を目指す学生のうちから選抜を し、TOEFL 試験対策、国内外での 特別研修を通じて交換留学準備の英 語指導および生活指導を行う ・ SALC(言語自主学習センター)

立命館 大学

経営学部 ■ 経営学部独自の海外留学プログラム Business Study Abroad(BSA)

経営学部の学生を対象の留学プログ ラム。海外の経営学を学んだり、現 地の企業で就業経験に取り組んだ り、目的に合わせて4つのコースか ら選択可能。

1. BSAⅠ:イニシエーション型[1ヵ 月程度]

1回生の夏期休暇に実施する短期プ ログラム

2. BSAⅡ:モチベーション型[4〜6 ヵ月程度]

海外の経営学部やビジネススクール に1セメスター留学

3. BSAⅢ:キャリア型(海外実習)[1 ヵ月程度]

海外の企業や現地の日系企業、行 政・公的機関などでの実務を体験で きる実践系のプログラム。

4. BSAⅣ:アドヴェンスト型[12ヵ月 程度]

ビジネススクールや経営学部を有す る海外の大学に約1年間留学

1. 経営研究科(ビジネスキャリア・コ ース / スペシャリスト・コース / グローバル・コース)

2. グローバル・コース:このコース は、アジアからの留学生だけではな く、欧米からの留学生を念頭に、英 語による専門科目だけで修士課程を 修了でき、修士学位を取得できるよ うにコースとして設定。

英語開講科目の受講による英語運用 スキルの向上

3. 専門職大学院:経営管理研究科(経 営大学院)

社会人・一般・外国人留学生

慶応義塾 大学

商 学 部 外国語科目:

英語、ドイツ語、フランス語、スペイ ン語、中国語。

2つの外国語の履修が必修。商学部では 多くのネイティブスピーカーが教える。

■ 英語教育:少人数性。

イングリッシュ・コミュニケーショ ン、インテンシブ・イングリッシュ コミュニケーション、etc.

総合研究センター、総合教育センタ ー、関連課題研究でも語学学習の習 得の場を提供している。

■ アメリカやイギリスなどの大学に交 流協力協定に基づき半年〜1年の海外 研修・留学プログラムに参加できる。

1. 商学研究科

・ 海外のビジネススクール(経営大学 院)との間で、国際単位交換プログ ラムを発足。修士課程に在籍する KBS学生は選抜の上、2年次の2学期

(3〜4 ヵ月間)に北米、欧州、アジ アの提携先ビジネススクールに留学 することができる。一方、提携先ビ ジネススクールからは2学期および 3学期に留学生を受け入れ、留学生 とKBS学生が共に学べる英語の授業 を開講し、毎年15〜20名の交換留 学を継続している。

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慶応義塾 大学

商 学 部 ● ダブルディグリー・プログラム:

グローバルに活躍できるビジネス・

リーダーの育成の本格的なプログラ ムとして、海外トップレベルのビジ ネススクールとのダブルディグリ ー・ プ ロ グ ラ ム を2009年 度 よ り 始めた。現在、フランスのESSEC Business Schoolと ド イ ツ のWHU- Otto Beisheim School of Management の2校とダブルディグリー・プログ ラムを実施している。

拓殖大学 商 学 部 ■ 単位認定される長期・短期留学

■ TOEICスコアアップ対策講座

商学研究科:

在籍している留学生の大半は、日本型 経営やアジア型経営を学ぼうとする外 国人留学生

中央大学 商 学 部 ■ 商学部の外国語科目

英語、ドイツ語、フランス語、中国 語、スペイン語、ロシア語、朝鮮語、

ビジネス英語

1. 商学研究科

2. 戦略経営研究科:ビジネススクール

(MBA プログラム(専門職学位課 程) / DBA プログラム(博士課程後 期プログラム)

日本大学 商 学 部 ■ 外国語科目 第1外国語:英語

第2外国語:ドイツ語、フランス語、

スペイン語、中国語、韓国・朝鮮 語、日本語(留学生対象)

■ 国際交流

・ 日本大学本部主催の短期留学:

「交換留学プログラム」

・ 短期海外研修

・ 商学部独自のプログラム (交換留学・短期海外研修)

1. 商学研究科(商学専攻・経営学専 攻・会計学専攻)

・留学:商学部の大学院生対象の交換 留学制度

・語学教育:外国語文献研究(英語、

ドイツ語、フランス語、中国語、日 本語)

2. グローバル・ビジネス研究科(ビジ ネス・スクール)入学の時点におい て、 2年以上の実務経験を有し、24 歳に達している者。

3. 英語で開講される講義 Economics of e-Commerce, European Economic Studies, Marketing Innovation, Business Negotiation, Business

Communication etc.

早稲田 大学

商 学 部 ■ 充実した外国語教育

英語、ドイツ語、フランス語、スペ イン語、中国語、ロシア語、朝鮮語 の中から2つを選んで、3年間ない しは4年間学ぶことができる。英語 選択者は、1年生の時に全員がネイ ティブスピーカーによる英会話の授 業を履修する。

1. 商学研究科商学専攻(昼間)修士課 程、博士後期課程

2. 早稲田大学ビジネススクール:

積極的に留学生を受け入れ、国際的 学習環境を構築している。

出願資格:①学士号以上の学位を取 得したもの。②常勤者として満3年 以上の実務経験を有する者 ・ グローバルネットワークを通して海

外大学との交換留学ができる。

(11)

11  20校大学の経営学部や商学部におけるグローバル教育内容を検証・分析した結果、現行の日本の グローバル経営教育は次のような特徴を挙げられる。

1. 外国語教育の強化:グローバル人材に求められる英語コミュニケーション能力を高めるために、

20校の大学は全て英語を中心とした外国語教育を重視し展開している。

2. 留学や短期海外研修プログラムの充実化:海外提携校での短期留学や交換留学の制度を利用し、

学生の国際経験を増やす仕組みを整っている。日本人学生の国際経験を増やす仕組みを作って いるのである。

3. 英語授業の導入:一橋大学(学部および大学院)、青山学院大学(大学院)、近畿大学(インテ ンシヴ・インターナショナル・プログラム)、中京大学(学部)、南山大学(学部)、立教大学

(学部および大学院)、立命館アジア太平洋大学(学部および大学院)、立命館大学(大学院)、

慶應大学(大学院)、日本大学(大学院)、早稲田大学(ビジネススクール)など、20校のうち、

半数以上の大学が一部英語授業または全英語授業を開講している。

4. 海外インターンシップへの挑戦:まだ主流ではないが、学生を海外インターンシップに挑ませ る大学が増えている。異文化の中での仕事の厳しさを実感し、同時に語学を高められるのがこ のプログラムの意義であり、魅力である。これからも賛同する大学が増えると予測される。

 しかし、いくつかの課題も明らかになった。すなわち、冒頭で述べた白木と高橋が指摘した「リ ーダーシップの構築」「対外交渉能力」「統括力」「人間力の向上」などのグローバルリーダーの条件 に連結する教育プログラムが多く見られなかった。今後、日本の経営教育の重点プログラムとして 発展されるべきであろう。

4.結び

 グローバル社会で活躍できる人材は、多様な価値観を尊重しながら多様化した利害関係者と良い 関係を構築できる能力が求められる。異なる言語や文化の人たちとコミュニケーションを取ること なので、論理的に自分の価値観や考え方を説明していける能力が大切である。また、同時に外国語 能力だけでなく、この人なら信頼できるという人間力も重要である。

 20校大学の経営学や商学部におけるグローバル人材育成プログラムを通して、日本の高等教育機 関は国際的人材競争に向けて積極的に取り組んでいることが明らかになった。しかし、外国語教育 の充実、海外協定大学との交流、短期留学、海外インターンシップなどの取り組みは海外の大学で はすでに前から導入された教育内容であり、日本の大学はもっと加速し、世界と競争できる人材、

異文化の人たちと議論できる人材、また多様化の人々を説得しまとめられる人材を育成し輩出して いかなければならない。21世紀のグローバル社会で活躍する人材は、知識のみではなく、対話力や 構想力、そしてリーダーシップを総合した人材像である。日本の大学はこのような人材像を目標に し、さらなるグローバル経営教育のイノベーションが必要である。

本研究調査は、淑徳大学学術奨励研究助成を受けた。本稿は、平成21年度淑徳大学学術奨励研究助 成費に基づく研究成果の一部である。ここに研究の機会を与えてくださった淑徳大学に感謝の意を 表したい。

(12)

12

1) 「官民挙げて国際人育成」日本経済新聞, 2012年6月28日

2) 日本経済団体連合会「産業界の求める人材像と大学教育への期待に関するアンケート結果」2011年1月18日, p.6 3) 上掲稿, p.15

4) 白木三秀(2011)「人材グローバル化の諸課題 −日本在外協会調査からの考察」『グローバル経営』 2011年5月, pp.8-9

5) 高橋浩夫(2011)『現代の国際経営戦略』第6章「国際経営のリーダーシップと人的資源」中央経済社, pp.119- 146

6) 「日本、国際性の向上課題」日本経済新聞 2012年6月14日

「東大 アジア首位守る」日本経済新聞 2012年10月5日

7) 「海外人材の活用・育成が最低水準」日本経済新聞 2011年12月3日

参考文献

1) 大前研一・船川淳志(2009)『グローバルリーダーの条件』PHP研究所

2) 内永ゆか子(2011)『日本企業が欲しがる「グローバル人材」の必須スキル』朝日新聞出版 3) キャメル ヤマモト(2006)『グローバル人材マネジメント論』東洋経済新報社

4) キャメル ヤマモト・大田智(2009)『グローバルリーダー開発シナリオ』日本経済新聞社 5) 久原正治(2009)『日本の若者を世界に通用する人材に』学文社

6) 高橋浩夫(2011)『現代の国際経営戦略』中央経済社

7) デロイト トーマツ コンサルティング編(2011)『グローバル人材の育成と活用』第3章「グロ ーバル人材の育成」中央経済社, pp.93-138

8) 友松篤信編(2012)『グローバルキャリア教育 −グローバル人材の育成』ナカニ社シャ出版 9) 日本経済団体連合会「グローバル人材に向けた提言」2011年6月14日

10) 古沢昌之(2008)『グローバル人的資源管理論 −「規範的統合」と「制度的統合」による人材 マネジメント』白桃書房

(受理 平成24年9月21日)

参照

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