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(1)

ニュージーランド経済・二国間経済関係概観

(2016年10月末現在)

1.経済構造

※特に表記がない限り全てNZドル(2016年10月末現在、1NZドル=74.26円)

(1) NZの人口は日本の約1/27(469万人)、名目GDPは日本の約

1/23(2015年約1722億米ドル)と、国内市場や経済規模が小

さいため、貿易に依存(輸出額は実質GDPの3割強)。2015年

の実質1人当たりGDPは37,022米ドルで、日本(32,485米ドル)

より高い。

(2) 農林水産業分野はGDPの8%に過ぎないが、輸出額で見ると

NZ全体の62%を占める。このため、農林水産物の需要や価

格を左右する世界の経済動向や為替相場が、経済に大きな

影響を与える。

(3)貿易相手国をみると、中国と豪州向けの輸出が輸出総額の約

35%を占める。近年、中国との貿易額が急増しており、2013

年以来豪州を抜き最大の貿易相手国となっている。輸入に関

しては、自動車、機械類、鉱物燃料が全体の約40%を占め、

主要品目に大きな変動は見らない。相手国別では、豪州、中

国、米国、日本、シンガポールが輸入相手国の上位を占める。

(4) また、近年、貿易・サービス収支は黒字傾向で推移しているも

のの、海外からの直接投資に対する所得支払いが大きいこと

から、所得収支は大幅な赤字。この結果、経常収支は赤字で

推移(2015年12月末までの12か月間の赤字幅は対GDP比

3.1%)。

(5) 対外純債務は対GDP比60~80%で推移しており、このうち政

府純債務は対GDP比20%を超えて推移。なお、2015/16年度

は、好調な経済に起因した法人税増加等により税収が増大し

たほか、歳出管理を厳格化して歳出を減少させたことにより、

18億ドルの財政黒字を達成した。今後も黒字を維持し、拡大

していく見通しを立てている。

2.経済動向

(1) クライストチャーチ地震の復興活動がピークを過ぎたこと

や、一次産品輸出価格の低迷等により、NZ経済は数年前

に比べれば陰りを見せているものの、引き続き好調。特に

オークランドの住宅建設等で建設業は活発。2016年8月、

NZ準備(中央)銀行はNZ経済は、年率2.8%の成長を続け

ていると発表した。

(2) 政府は今後4年間の平均経済成長率を3%前後と予測す

るが、乳製品をはじめとする主要輸出産品の国際価格の

下落や中国経済の減速が懸念要因。

(3) オークランドやクライストチャーチを中心に住宅価格が上

昇しているが、2015年の消費者物価指数は対前年同月比

0.1~0.4%の上昇で推移。準備(中央)銀行は、9月に政策

金利を2.00%のまま据え置くことを発表した。

3.日NZ経済関係

(1) 直近のNZから日本への輸出額は29億ドル(農林水産品

が全体の62%)となり、NZの輸出総額の6.0%、日本から

の輸出額は30億ドル(自動車類が全体の47%)とNZの輸

入総額の6.0%を占める。いずれも中国、豪州、米国に次

ぎ第4位。(2015年4月~2016年3月)

(2) 日本の対NZ直接投資残高は85億ドル程度、NZにおける

残高総額の第4位となり、約3%を占める (2015年4月~

2016年3月)。林業、水産業等の日本企業が進出している

ほか、近年では、日系飲料会社がNZ企業を買収。

1

(2)

【対NZ直接投資残高のシェア】

(2015年4月~2016年3月末)

【NZの産業別GDP比率】

(2015年4月~

2016年3月末)

ニュージーランドのGDP及び対NZ直接投資残高、貿易

出典:NZ統計局

第一次産業8%

第二次産業

19%

第三次産業65%

出典:NZ統計局

【NZの相手国別輸出額の推移】

【NZの相手国別輸入額の推移】

出典:NZ統計局(各年度は当該年の6月末までの12か月間。2014年度の主要輸出国) 輸出総額 483億㌦ 511億㌦ 430億㌦ 298億㌦ 226億㌦ うち日本 29億㌦ 29億㌦ 33億㌦ 33億㌦ 29億㌦ (割合) (6.1%) (5.7%) (7.8%) (11.0%) (12.8%) 出典:NZ統計局(各年度は当該年の6月末までの12か月間。2014年度の主要輸入国) 輸入総額 511億㌦ 499億㌦ 461億㌦ 333億㌦ 242億㌦ うち日本 34億㌦ 32億㌦ 36億㌦ 38億㌦ 30億㌦ (割合) (6.6%) (6.4%) (7.8%) (11.5%) (12.6%) (百万㌦) (百万㌦)

2

0

2,000

4,000

6,000

8,000

10,000

12,000

14,000

1995 2000 2005 2010 2015

中国

豪州

米国

日本

韓国

0

2,000

4,000

6,000

8,000

10,000

12,000

1995

2000

2005

2010

2015

中国

豪州

米国

日本

シンガ

ポール

単位:百万NZドル 農林水産 8% 鉱業2% 製造 14% 電気・ガス・水道 2% 建設4% 卸売6% 小売・宿泊 7% 運輸・郵送・ 倉庫5% 情報メディア・ 通信6% 金融・ 保険サービス8% 賃貸・不動産 サービス12% 専門・科学技術 関連サポート9% 行政・治安5% 教育・訓練3% 保健・ 社会サービス5% 芸術・娯楽 その他サービス3% その他 7.5% 豪州 $114,541 36% 英国 $53,229 16% 米国 $33,054 10% 日本 $8,523 3% シンガポール $6,388 , 2% 香港 $5,107 , 2% オランダ $4,662 , 1% 中国 $3,401 , 1% その他 $93,374 29%

(3)

ニュージーランド貿易

出典:NZ統計局 HSコード: 乳製品0401-0406、2105、 3501-3502 肉類02、 1601-1602、0504 木材・ 木材製品44、47、48 機械 類84-85 石油2709-2710 果実類08 魚介類03、 1604-1605 アルミニウム 76 ワイン2204 出典:NZ統計局 HSコード: 鉱物燃料27 自動車類87 機械類84 電気機器85 プラスチック39 光学機器90 航空機88 医薬品30 紙類48

【対日輸出における主要品目の割合】

(2015年12月末までの12か月間:対日輸出額29億㌦)

出典:NZ統計局 HSコード: 乳製品0401-0406、2105、 3501-3502 木材・木材製 品44、47、48 アルミニウム 76 肉類02、1601-1602、 0504 果実類08 野菜類07 魚介類03、1604-1605 出典:このページすべてNZ統計局

3

出典:NZ統計局 HSコード: 乗用自動車8703 貨物自動 車8704 石油2710 ブルドー ザー類8429 印刷機8443 タ イヤ類4011 自動車部品類 8708

【NZ輸入総額に占める主要品目の割合】

(2015年12月末までの12か月間:輸入総額525億㌦)

【対日輸入における主要品目の割合】

(2015年12月末までの12か月間:対日輸入額34億㌦)

【NZ輸出総額に占める主要品目の割合】

(2015年12月末までの12か月間:輸出総額489億㌦)

乳製品 26% 肉類 15% 木材・木材 製品 10% 機械類 6% 果実類 5% ワイン 3% 魚介類 3% アルミニウ ム 2% 石油 2% その他 28% 乳製品 20% アルミニウム 17% 木材・木 材製品 14% 果実類 11% 肉類 9% 野菜類 4% 魚介類 3% その他 22% 自動車類 14% 機械類 13% 鉱物燃料 10% 電気機器 8% プラスチック 4% 航空機 4% 光学機器 3% 医薬品 2% 紙類 2% その他 40% 乗用自動車 47% 貨物自動車 10% ブルドー ザー類 5% 石油 4% 印刷機 2% 自動車部品 類 1% タイヤ類 1% その他 30%

(4)

【実質経済成長率・失業率】

・ 2016年4-6月期は第一次産業及び、サービス業全般が伸びたことか

ら、前期比で0.9%(季節調整済)増の57,584百万NZドルとなった。2016

年6月末までの12か月間の経済成長率は前年同期比で3.6%の上昇。

・ 直近2016年4-6月期の失業率は5.1%(季節調整済み、前期から

-0.1%、前年同期から-0.4%)。

【政策金利】

・ NZ準備銀行による政策金利(OCR)は、2009年1月以降、2.5%から

3.5%の間で推移していたが、2016年3月には2.25%、8月にはさらに

2.00%まで引き下げられ、9月は据え置きとなった。また、NZドルの高止

まりを背景に、今後さらに引き下がるとの見方が強い。

最近のニュージーランド経済の動向

<実質経済成長率> 出典:NZ統計局 2.00%

【消費者物価指数・住宅価格指数】

・ 2016年7-9月期の消費者物価指数は、対前期比では0.3%、対前年同

期比では0.4%の上昇となった。住宅価格指数は2015年10-12月以降

下落傾向だったが、若干の回復を見せている。

(%) 出典:NZ準備銀行

4

13.6% 0.4% 0.3% 出典:NZ統計局/NZ準備銀行

【対外純債務及び家計貯蓄率】

・ NZの対外純債務の対GDP比は近年60~80%で推移。直近では2015年

6月末までの12か月間の数値で、63.9%(約1,522億㌦)。

・ 純可処分所得の家計貯蓄率は2008年の金融危機以降増加傾向であっ

たが、直近では-8億㌦、純可処分所得の-0.53%となった。

-10 -8 -6 -4 -2 0 2 4 -100 -80 -60 -40 -20 0 20 40 2003年 2005年 2007年 2009年 2011年 2013年 2015年 対外純債務(対GDP)(左軸) 貯蓄率(右軸) (%) (%) ※対外純債務は各年度6月末現在、貯蓄率は各3月末 0.0 2.0 4.0 6.0 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 -1.0 0.0 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0 40,000 43,000 46,000 49,000 52,000 55,000 58,000 2011/4-6 2012/4-6 2013/4-6 2014/4-6 2015/4-6 2016/4-6 GDP額(百万NZドル) GDP推移%前年期比 -2.0% 0.0% 2.0% 4.0% 6.0% 8.0% 10.0% 12.0% 14.0% 16.0% CPI対前期比 CPI:対前年同期比 住宅価格(対前年同期比)

(5)

【短期訪問者数・移民数】

・ 2016年9月末までの過去12か月間の短期訪問者数は約338万人、中国

からの訪問者数は前年同期比で23.7%の増加。日本も13.4%の増加。

同期間の純移民数は69,954人で、過去最多(昨年の約1.1倍)となった。

【自動車登録台数】

・ 2016年6月末までの過去12か月間の登録台数は前年同期比で新車が

5.6%、中古車が3.8%増加。なお、NZにおける新車/中古車比率は約5:

5、新車のうち約70%、中古車のうち約85%は日本車が占める。

【建築許可件数】

・ 2016年9月のNZ全体の建築許可数は2,663件、オークランドは近年の

人口増加により住宅供給不足の問題を抱えているが890件の増加に留

まり、その他の地域並の伸び率となった。

最近のニュージーランド経済の動向

【小売販売動向】

・ 2016年4-6月期は、自動車関連、食料・日用品関連などの販売が増加

した結果、対前期比で、販売量は2.3%、販売額は2.2%と大幅に上昇し

た。

出典:NZ統計局(対前四半期比の推移:季節調整済み) 建築許可:NZ全体の各月の建築許可及びオークランド地域の建築許可数 出典:NZ運輸省(四半期ごとの自動車登録台数:10年第4四半期~14年第2四半期) (台) 短期訪問者数:12か月未満、NZを訪問した海外居住者の数 純移民数:流入移民数-流出移民数 (人) (人) (各年度は12月末) 出典:NZ統計局 出典:NZ統計局

5

0.0% 1.0% 2.0% 3.0% 2013/4-6 2014/4-6 2015/4-6 2016/4-6 販売量 販売額 0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 60,000 70,000 80,000 2012/7-9 2013/4-6 2014/1-3 2014/10-12 2015/7-9 2016/4-6 日本車以外(中古車) 日本車以外(新車) 日本車(中古車) 日本車(新車) -10,000 0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 60,000 70,000 80,000 1,700,000 1,900,000 2,100,000 2,300,000 2,500,000 2,700,000 2,900,000 3,100,000 3,300,000 3,500,000 2006年度 2008年度 2010年度 2012年度 2014年度 2016年度 短期訪問者数(左軸) 純移民数(右軸) 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 13年9月 14年3月 14年9月 15年3月 15年9月 16年3月 16年9月 NZ建築許可数 オークランド建築許可数 オークランド以外

(6)

【品目別輸出動向】

・ 2016年9月末までの過去12か月間の輸出総額は、前年同期比で1.1%

の下落となった。輸出額上位6品目のうち、乳製品は減少しているが、一

方で木材関連、果実類、ワイン等は増加傾向を見せている。

【経常収支】

・ NZは海外からの直接投資に対する所得支払いが大きいことから、経常

収支はマイナス、貿易・サービス収支は黒字で推移。

・ 2016年4-6月期の経常収支はマイナス18.2億㌦(季節調整済み)。2016

年6月末までの12か月間ではマイナス78億㌦(GDPの2.9%相当)。

【相手国別輸出動向】

・ 2016年9月末までの過去12か月間の相手国別輸出額は、中国向けは

前年同期比で+9.8%の91.7億㌦(全体の18.9%)で1位、豪州向けが

-0.7%の83.6億㌦(全体の17.2%)。日本向けは+2.3%の29.4億㌦(全体の

6.1%)。

最近のニュージーランド経済の動向

出典:このページすべてNZ統計局 (百億㌦) (百万㌦) ※季節調整済み (百億㌦) ※( )内は、総輸出額に占める割合 ※上記( )内は、総輸出額に占める割合

6

【為替相場】

・ 2011年中頃から欧米経済の停滞によりNZ㌦高で継続。NZ経済が堅調

で、先進国の中では政策金利が比較的高いことから、NZ㌦高が続き、

2014年7月以降、コモディティ価格の下落や米国経済の回復などの影響

から対米㌦では下落していたが、2015年10月以降徐々に上昇傾向にあ

る。

NZ㌦高 (米㌦/NZ㌦) 出典:NZ準備銀行 (円/NZ㌦) -4000 -3000 -2000 -1000 0 1000 2000 3000 2011/4-6 2012/4-6 2013/4-6 2014/4-6 2015/4-6 2016/4-6 貿易・サービス収支 所得収支 経常収支 40 50 60 70 80 90 100 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 10年10月 11年10月 12年10月 13年10月 14年10月 15年10月 16年10月 対米㌦(左軸) 2016年10月:71.58米セント 対日本円(右軸) 2016年10月:74.26円 0 20 40 60 80 100 120 140 乳製品 (24.1%) 肉類 (12.7%) 木材関連 (10.7%) 機械類 (5.5%) 果実類 (5.4%) ワイン (3.2%) 2014/10-2015/9 総輸出額491億㌦ 2015/10-2016/9 総輸出額486億㌦ 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 中国 (18.9%) 豪州 (17.2%) 米国 (11.2%) 日本 (6.1%) 韓国 (3.1%) 英国 (3.2%) 2014/10-2015/9 2015/10-2016/9

(7)

NZ主要輸出産品の動向

(出典:ANZ銀行)

※2012年10月~2016年10月

【食肉

】※牛肉、ラム肉、鹿肉、羊毛、皮類

【園芸作物】

※りんご、キウィフルーツ

【海産物】

※ホキ、オレンジ・ラフィー、ムール貝

【乳製品】

※全粉乳、脱脂粉乳、バター、チーズ、カゼイン

【林産物

】※丸太、木材、ウッドパルプ

【アルミニウム】

※すべて、1986年1月時点価格を100とした 指数表記 (注)各グラフは左軸の最小値及び最大値が異なる。

7

100 200 300 400 12年10月 13年4月 13年10月 14年4月 14年10月 15年4月 15年10月 16年4月 16年10月 国際価格ベース NZドル換算ベース 100 200 300 400 500 12年10月 13年4月 13年10月 14年4月 14年10月 15年4月 15年10月 16年4月 16年10月 国際価格ベース NZドル換算ベース 60 80 100 120 12年10月 13年4月 13年10月 14年4月 14年10月 15年4月 15年10月 16年4月 16年10月 国際価格ベース NZドル換算ベース 100 120 140 160 180 200 12年10月 13年4月 13年10月 14年4月 14年10月 15年4月 15年10月 16年4月 16年10月 国際価格ベース NZドル換算ベース 0 50 100 150 200 250 300 12年10月 13年4月 13年10月 14年4月 14年10月 15年4月 15年10月 16年4月 16年10月 国際価格ベース NZドル換算ベース 50 100 150 200 250 12年10月 13年4月 13年10月 14年4月 14年10月 15年4月 15年10月 16年4月 16年10月 国際価格ベース NZドル換算ベース

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