関数の微分と積分(第2回講義用サンプル)
内藤 久資
October 17, 2016
関数 f:R−→Rがx∈Rで微分可能であるとは,極限 f′(x) = lim
h→0
f(x+h)−f(x) h
が存在することである. 関数f′:R−→Rを f の導関数と呼ぶ. さらに,f の定義域全体 でf が微分可能である時,f は微分可能であるという. 微分の定義と線形性を用いると,多 項式関数 f(x) =∑n
k=0akxk に対して,f′(x) =∑n−1
k=0kakxk−1 が成り立つ. また,三角関 数については,
(sin(x))′ = cos(x), (cos(x))′ =−sin(x), (tan(x))′ = sec2(x) がなりたつ.
次に,関数の積分を定義しよう. はじめに,区間 [α, β]の分割とは α=µ0 < µ1 < . . . < µn=β
をみたす点列{µk}nk=0 のことである. このとき,関数f: [α, β]−→Rの分割∆ ={µk}nk=0 と,ξi ∈[µi, µi+1]をみたす点列 {ξi}ni=0−1 に対するリーマン和とは
S(∆,{ξi}) =
n−1
∑
k=0
f(ξk)(µk+1−µk)
のことである. このとき, f が [α, β] 上で積分可能であるとは, 任意の分割 ∆ と任意の {ξi}ni=0 に対して, ∫ β
α
f(x)dx= lim
|∆|→0S(∆,{ξi})
が存在することである. ここで|∆|は|∆|= maxk=0,...,n−1|µk+1−µk|と定義される分割
∆の小区間の幅の最大値であり,右辺の極限は,任意の分割∆とξi ∈[µi, µi+1]をみたす 点列 {ξi}ni=0−1 のとり方によらず,|∆| →0 としたときにS(∆,{ξi}) が一定の値に近づくこ とを意味している.
区間[α, β]上で連続な関数は積分可能であり,関数F: [α, β]−→RとしてF′ =f をみ たす関数を選ぶと, ∫ β
α
f(x)dx=F(β)−F(α) が成り立つ. これを微積分学の基本定理と呼ぶ.
1