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ブラ・ケット ・ベクト ルと線形代数 固有状態:ブラ・ケット ・ベクト ル

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Academic year: 2021

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(1)

ブラ・ケット ・ベクト ルと線形代数

固有状態:ブラ・ケット ・ベクト ル

時間に依存しない量子力学的状態: j i; h j (1)

は波動関数 (r)とその複素共役 3(r)に対応する. 波動関数 (r)は座標空間におけ る状態j iの「表現」ということもできる. また状態h jj iと対で現れる双対空 間の状態であるといってもよい.ここでj iをケット・ベクトル, h jをブラ・ベクト ルと呼ぶ. それらの状態に対する時間に依存しないシュレデ ィンガ−方程式は

Hj i=Ej i (2)

と書かれる. 一般の状態j iを固有状態jni の線形結合で展開しよう.

j i= X

n j

n ic

n

; h j= X

n c

3

n h

n

j (3)

このとき波動関数あるいはブラ・ケット間の規格直交関係

8

<

: Z

d 3

r 3

n (r)

m

(r)=

n;m

h

n j

m i=

n;m

(4)

が要求される. したがってj iが規格化されていてh j i=1 であれば

X

n jc

n j

2

=1 (5)

でなくてはならない. またこれらを用いればcn

c

n

= Z

d 3

r 3

n

(r) (r)=h

n

j i (6)

である. 線形演算子A^の状態 についての期待値

A = Z

d 3

r 3

(r)

^

A (r)

は展開(3)を用いれば

A = X

nm c

3

n c

m A

nm

;

A

nm

= Z

d 3

r 3

n (r)

^

A

m (r)

(7)

(2)

と書かれる. また ブラ・ケットを用いて表わせば

A

nm

=h

n j

^

Aj

m

i (7

0

)

である. 線形演算子A^はブラ・ケットを用いて

^

A= X

n;m j

n iA

nm h

m

j (8)

と書くこともできる. j i, h j, あるいは線形演算子A^ をそれぞれベクトルおよび行 列として

j i= 0

B

B

@ c

0

c

1

c

2

.

.

. 1

C

C

A

(9a)

h j=(c 3

0 c

3

1 c

3

2

111) (9b)

および

^

A= 0

@ A

00 A

01 A

02 111

A

10 A

11 A

12 111

111111

1

A

(9c)

と表わすこともできる. 演算子ブラ・ケットベクトルに対する演算規則は

^

Aj i= 0

@ A

00 A

01 A

02 111

A

10 A

11 A

12 111

111111

1

A 0

@ c

0

c

1

.

.

. 1

A

(10a)

h j

^

A =(c 3

0 c

3

1 c

3

2 111)

0

@ A

00 A

01 A

02 111

A

10 A

11 A

12 111

111111

1

A

(10b)

である. ji=

P

n d

n j

n

i とすると, ブラケットの内積は

h ji= Z

d 3

r 3

(r)(r)

=(c 3

0 c

3

1 c

3

2 111)

0

B

B

@ d

0

d

1

d

2

.

.

. 1

C

C

A

= X

m c

3

m d

m

(10c)

と書かれる. (10c)はベクトルの内積と全く同じ性質:

hc ji=c 3

h ji; h jci=ch ji; (11a)

(3)

h ji=hj i ; (11b)

h j i0; (11c)

h j i=0 !j i=0 (11d)

と満足している.したがってh jiを「内積」と呼ぶことができる,また「完全性」(又 は「完備性」)の条件を

X

m j

m ih

m

j=1 (12)

と書くこともある. このような表現を用いると射影演算子を

P

n

=j

n ih

n j; P

n

j i=j

n ic

n

と書くことができる.

基底の変換

古い基底jniから新しい基底jniへの変換は

j

m i=

X

n j

n iU

nm

; U

nm

=h

n j

m

i (13)

と書かれる. ここで変換行列

U =(U

nm

) (14)

が定義される. 新しい基底の内積は

h

m 0

j

m i=

X

nn 0

U 3

n 0

m 0U

nm h

n 0

j

n i

となる. ここでfjmigfmigがともに正規直交基底であることを用いれば

X

n U

3

nm 0U

nm

=

mm 0

; (15)

でなくてはならない. したがって U は ユニタリー行列, ユニタリ−変換であること が分かる.

(13)を逆に解いて

j

n i=

X

m j

m i(U

01

)

mn

= X

m j

m iU

3

nm

(13 0

)

と書ける. これから

j i= X

m j

m i(

X

n U

3

nm c

n )

(4)

となる. これを

j i= X

m j

m id

m

(16)

とあらわせば

d

m

= X

n U

3

nm c

n

c

n

= X

m U

nm d

m

(17)

あるいは

(d)=U y

(c); (c)=U(d)

となる. 別の書き方では

d

i

=h

i j i;

c

n

=h

n j i;

U

ni

=h

n j

i i:

(17 0

)

h

i j i=

X

n U

3

ni h

n

j i (17

00

)

である.

演算子A^の行列表現を考えよう.

h

m j

^

Aj

m 0i

= X

nn 0

U 3

nm U

n 0

m 0h

n j

^

Aj

n 0

i

= X

nn 0

(U y

)

mn h

n j

^

Aj

n 0

iU

n 0

m 0

(18)

h

m j

^

Aj

n i=A

mn

(19)

と表し, 行列A^

^

A

= 0

B

@ A

00 A

01 A

02 111

A

10 A

11 A

12 111

A

20 A

21 A

22 111

111 1

C

A

(20)

と定義すれば,

^

A

=U y

^

A

U (21)

と書ける. これが基底の変換に伴う, 行列表現の変換であり, 線形代数でよく見なれた ものであろう. また基底ベクトルの変換に伴う物理量の変換規則であると言ってもよ い.(シュレデ ィンガー表示からハイゼンベルグ表示への変換も同じように表現の変 換として書くこともできる.

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