物理学演習 第6回 運動方程式の立式
前回の問題と解答例は→http://www.ritsumei.ac.jp/˜kht23151/pd/
ウォーミングアップ
次の不定積分を計算せよ (1)
∫
x(x2+ 1)10dx (2)
∫
e3xdx (3)
∫ dx
x+ 2 (4)
∫ x
(x2−3)2dx
注意
今回の問題では,質点に力が作用しているとき,その物体が従う運動方程式を立てることを主な目的とする.ここでいう運 動方程式とは,ニュートンの運動の3法則のひとつで,質量mの質点に作用する力Fと,その加速度aとの関係式
ma=F,
または,これをベクトルの成分ごとに書き下したもの
max=Fx, may=Fy, maz=Fz
をさす.加速度aは,速度の微分v˙,および 位置の2階微分¨rと等しいことにも注意せよ.
運動方程式は,各瞬間における,質点に作用する力と質点の加速度との関係式であって,そのままで時刻tにおける質点の状 態(位置,速度)を表す式ではない.a 運動方程式を満たすような,位置rや速度vをtの式で表したものを,運動方程式の 解という.
aしかし,運動方程式から運動を表す式を求めることはできる.このことをを「運動方程式を解く」という.これは次回以降のテーマである.
《問A》2章【問14】を解け.
《問B》v0を任意の定数とするとき,v(t) =gt+v0は,前問の運動方程式の解になっていることを,方程式に代入して確かめよ.
《問C》2章【問15】を解け.
《問D》2章【問16】を解け.
《問E》2章【問19】を解け.
《問F》A,δを任意の定数とするとき,x(t) =Asin (√ k
mt+δ )
は,前問のxについての運動方程式の解になっていることを,
方程式に代入して確かめよ.
《問G》2章【問21】を解け.
《問H》v0 を任意の定ベクトルとするとき,v(t) =−gtj+v0 は,《問G》の運動方程式の解になっていることを,実際に方程式 に代入して確かめよ.
《問I》2章【問22】を解け.
《問J》c を任意の定ベクトルとするとき,v(t) =e−mbtc− mg
b jは《問I》の運動方程式の解になっていることを,実際に方程 式に代入して確かめよ.さらにこれを利用して,初期位置r0=hjから,初速度v0=viで空気抵抗を受けながら水平投射され る物体の,時刻tにおける位置r(t)を求めよ.
*《問K》《問I》の運動方程式のx成分,mv˙x=−bvxの一般解を,変数分離(P89付録E.3または物理科学1の教科書,P47参 照)の方法で求めよ.
*《問L》2章【問25】を解け. (問題文中の v×Bは,ベクトルの外積である.計算法や意味は,テキストのC章3節を参照 せよ.)