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第6回小児運動循環器研究会抄録集 日 時

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日本小児循環器学会雑誌 13巻3号 502〜504頁(1997年)

第6回小児運動循環器研究会抄録集

日 時 場 所 世話人

平成9年3月1日

日本シェーリング株式会社 本社新館講堂 砂川 博史(福岡市立こども病院・循環器科)

 1.運動負荷時のペースメーカー植え込み患者(心 室ペーシング)のペーシングレート変化に対する心肺 応答の変化

    名古屋大学小児科

      生駒 雅信,倉石 建治,長野 美子       安田東始哲,長嶋 正實

    東海大学体育学部      馬場 礼三  対象はVVIRペースメーカー植え込み後の4例(完 全房室ブロック3例,洞不全症候群1例).各例に対し VVI(70bpm)およびVVIR(レートレスポンスを3,

5,7と変更)モードにて自覚的最大負荷までブルー ス法によるレッドミル運動負荷試験を各例4回ずつ 行った.最高心拍数(pHR)は70から176bPmであり,

70から130bpmまではpHRのL昇に伴い最高酸素摂

取量(pVO2)は増加するがそれ以上では増加はみられ

なかった.酸素脈はpHRが低いと高値であるがpHR のヒ昇に伴い減少する.VE/VCO2slopeはpHRの減 少に伴い増加する傾向が見られたがVD/VTには明 らかな傾向はみられなかった.VE/VO2とpHRの間 には一定の関係は見られないがOUES(Baba et al.

JACC 1996;28;1567−72)はpVO2とよい相関がみ られた.(まとめ)VVIRペーシングではpHRが130 bPm以ヒでは運動耐容能は改善しない可能性がある.

 2.小児における運動中換気応答と運動耐容能     神奈川県立こども医療センター循環器科       山田 進一,康井 制洋       岩堀  晃,林  憲一  目的:成人慢性心不全患者の運動時の換気は充進し

ており,運動耐容能と換気応答は密接な関連があると される.今回我々は小児における運動耐容能と運動時 換気応答との関連を検討したので報告する.

 対象及び方法:対象は閉塞性呼吸障害をもたない 169例(心疾患児108例)(男97例,女72例,年齢5歳〜18

別刷請求先:(〒810)福岡市中央区唐人町2 5 1      福岡市立こども病院・循環器科        砂川 博史

歳平均11.6歳).ramp法によるトレッドミル運動負荷 試験を行い,運動中の換気応答を検討した.

 結果:最大酸素摂取量(peakVO2)は14.9〜55.4nnl/

kg/nlinであった. ATレベルでの呼気終末二酸化炭 素分圧(petCO2)とpeakVO2との問には正相関(r=

0.51,p<0.0001).二酸化炭素の換気当量(VE/VCO2)

とpeakVO2との間には負の相関が認められた(r=

0.5],p〈0.0001). ATレベルでの一回換気量(VT)

とpeak VO2は相関はみられないが,最大負荷時での VTとpeak VO2は正相関が認められた(r=0.5, p<

0.OOOI). PetCO2と生理的死腔/一回換気呈(VD/VT)

との間には緩やかな負の相関(rO.4,p<0.0001),

VE/VCO2とVD/VTとの間には正相関が認められた

(r=0.5, p<0.0001).

 考案:運動耐容能が低い場合は運動時換気は冗進し ている傾向がみられ,換気充進にはVD/VTが関与し ている可能性が示唆された.

 3.先天性心疾患手術後患児の運動負荷試験     榊原記念病院外科

      高橋 幸宏,龍野 勝彦,菊池 利夫     同 小児科   村上 保夫,森  克彦       鈴木 清志,三森 重和  運動負荷の目的:手術後の心臓は遺残病変や心機能 低下に対し代償して心拍出吊:を保つ状態にある.代償 の程度を運動時の総合的心肺f 備力として評価し,そ の変化から治療方針を決定する.

 方法:自転車ergemeterによるramp負荷,呼気ガ ス分析は1nixing chamber法を用いる.VO2, HR,02 pulse, VE/VO2, VE/VCO2の反応から負荷の正確性

を確認し,RC以上の負荷を目標とする.

 評価:前回データと比較する.注意すべき反応は,

各測定項目の悪化,HR急増及びVO2,02pulseの平 担化,CIの合併,不整脈増加,超過換気応答,等であ

る.

 結論:一ヒ記運動負荷方法は,成長期にある手術後患 児において心肺予備力を評価する上でより正確な情報 を提供する.

Presented by Medical*Online

(2)

「1/Jxt盾言占ミ 13 (3), 1997

 4.インピーダンス法による運動負荷時心拍出量の 測定

    横浜市立人学医学部小児科

      安井  清,川名 伸子,瀧聞 浄宏       山岡 貢二,岩本 真理,柴田 利満       新村 一郎

 インピーダンス法による心拍出量の測定は非侵襲的 という長所の一方,運動時には体動によるノイズのた め正確「生に欠ける.測定時には呼吸を止めるという欠 点がある.我々は坐位自転車エルゴメーターによる漸 増多段階負荷(10wより10w/分)を行い,インピーダ ンス法により経時的に一同拍出量(sV)を測定してい る.運動時に体動の激しい症例ではノイズを除くこと は困難であったが,静止状態である回復期は運動終了 直後より安定した波形を得られるため,我々は主に運 動終了後の値を検討に用いている.

 データは座位安静時のSVを基準(100%)としその 変化率で判定している.例えば肥大型心筋疾患者13例 中運動終了直後の値が10〔1%以下は7例であった.この

うち4例が後日心事故をきたし,重症例の判定に有用 と考えられた.

 5.心拍出量・肺動脈圧モニター下に運動負荷試験 を施行し得た原発性肺高血圧症の2例

    神奈川県立こども医療センター循環器科

      林憲一,康井制洋

      山田 進一,岩堀  晃  重症度の異なる原発性肺高血圧症の2例に心拍出 量・肺動脈圧をモニターし運動負荷試験を施行した.

症例はいずれも学校検診にて見つかった無治療の13歳 男児で,心臓カテーテル検査上症例/は肺動脈圧(以 下PAP)44/22(33),肺血管抵抗(以下Rp)7.5,症 例2はPAP 85/43(60), Rp 18.8であった. ramp負 荷による運動負荷試験では症例1,2とも運動耐容能 の低下を示したが,症例2の方がその低下が著しかっ た.その後肺動脈内にカテーテルを留置し,心拍出量・

肺動脈圧を連続測定しながら運動負荷試験を施行し た.負荷前は,症例1に比べ症例2のPAP(systolic,

mean)は高く心係数(以下CI)は低かった.負荷に伴 いPAPは症例1,2とも上昇し,いずれも最大の収縮 期PAPは負荷前の約2倍となった. CIについては,

症例1の場合負荷とともに増加し負荷前の1.5倍まで 至った.一方症例2のCIは,負荷とともに減少し負荷 前の約60%まで低下した.運動時のこのような検討は 稀と考えられるため報告する.

503−(101)

 6.運動時心血行動態からみたFailed Fontanの 特性

    東京女子医大日本心臓血圧研究所小児科       近藤 千里,篠原 徳r−,飛田 公理       杉村 洋子,森  保彦,佐藤まりこ       中澤  誠,門間 和夫

 Fontan型修復術遠隔時にみられる慢性循環失調の 心血管動態ヒの本質を明らかにすることを目的に,運 動時心血行動態を検討した.FOntan術後平均9年の lO名を対象に,遠隔期における上室性不整脈の出現既 往の有無により2群にわけた.自動車エルゴメーター による仰臥位運動負荷を心臓カテーテル検査下におこ ない,安静時ならびに運動時の心拍出量,血圧,肺動 脈圧,肺動脈模入圧,肺血管抵抗,さらに安静時の左 心室容積特性,右房容積,等容性拡張期における左室 圧降下時定数を求めた.不整脈出現群では非出現群に 比し,右房容積が有意に大,運動時肺動脈圧が高値で,

安静から運動時での肺血管抵抗の低下が乏しかった.

しかも肺動脈圧上昇には模入圧の上昇をともなうもの とそうでないものが認められた.

 7.チアノーゼ性先天性心疾患(CCHD)における 安静時酸素飽和度と運動耐容能の関係

    東京女子医科大学付属心研循環器小児科       佐近 琢磨,中沢  誠     同 心研内科  川越 康博,木村 暢孝  今回我々はCCHDにおける安静時酸素飽和度(rest SaO2)と運動耐容能の関係を検討した. CCHD llO名 と健常人10名において,座位自転車エルゴメーターに よる症候限界運動負荷試験を施行し,呼気ガス分析法 により嫌気性代謝閾値(AT)を計測した.

 rest SaO2とATは相関係数0.54で良好な直線相関 関係を示した.回帰直線より,もし,rest SaO2が80か らgo%に増加した増合, AT値としては約3ml/min/kg の増加を示すことが,予測された.またデータにばら つきが見られることは,心機能や不整脈貧血などの他 の因子が様々に運動を規定していることを示唆する.

 CCIIDにおける運動能とrest SaO2には,強い相関 が見られた.rest SaO2を増加させること,すなわち肺 血流を増加させることによりチアノーゼのある患者で

は運動能が改善する.

 8.小児の運動負荷

    国立循環器病センター小児科

      大内 秀雄,平海 良美,田里  寛       茶堂  宏,桑原  厚,豊原 啓子

Presented by Medical*Online

(3)

504−(102)

      新垣 義夫,神谷 哲郎  目的:平成8年の運動負荷検査状況の検討.

 方法:1月から10月までに運動負荷試験が施行され た510例(543回)の検討.

 結果:装置;トレッドミル(TM)は426例(457回:

呼気ガス測定205例,219回),エルゴメーター(EG)は 84例(86回)(全回呼気ガス測定).プロトコール;(A)

Dash法(202例,219回);心電図異常および不整脈が 121回,川崎病既往者(KD)59回,先天性心疾患(CHD)

32回,その他7例.(B)NCVC法(10例,10回);QT 延長.(C)TMランプ法(214例,228回). CHD 191 回,KD 21回,心筋疾患その他16回.(D)EGランプ 法(84例,86回).CHD 52回,その他34回.評価;不 整脈は24〜37%に,ST−T変化は4〜9%に見られた.

最大酸素摂取量が20以下24同,20〜40が244回,40以上 は46回であった.

 総括:疾患を考慮したプロトコールを選択し,重篤 な合併症なく,心肺機能を評価できた.

 9.運動負荷法による心肺応答の差一トレッドミル とエルゴメーターでの検討一

    国立循環器病センター小児科

      平海 良美,大内 秀雄,田里  寛       茶堂  宏,桑原  厚,豊原 啓子       新垣 義夫,神谷 哲郎

 目的:運動負荷法の違いが心肺応答に与える影響の

検討.

 対象,方法:先天性心疾患患者37例と川崎病既往者 7例の計44例(年齢10〜24歳).症候限界性ランプ負荷 をトレッドミル(TM)とエルゴメーター(EG)の両 者で施行し,換気閾値(VT),最高負荷時(P)での心 肺諸量を測定,比較した.

 結果:Pのガス交換比は両者で差なし.心拍数:

VTはTMが有意に高値で(p〈0.001), Pでは高値の 傾向を示した(p<0.1).血圧:PではEGが有意に高 値(p〈0.05).酸素摂取量(VO2):VT, Pとも有意

にTMがあった(p〈0.001).またPでのTMとEG のVO2の差はTMのP−VO2と正相関を示した(r=

O.48,p〈O.OOI).換気当量(VE/VCO2):Pでは両者 に差なし.

「]本小児循環器学会雑誌 第13巻 第3号

 総括:TMとEGでは運動中の心肺応答に差がみら れ,心肺機能の評価の際に注意を要する.

 10.120回トリプル負荷2段階試験の有用性につい

    大垣市民病院小児循環器科

      田内 宣生,大橋 直樹,西端 健二     同 臨床検査技術部

      大原 尚美,橋本 智子,今村 啓史       志知よし江,野々村 忍

    名古屋大学小児科

      安田束始哲,馬場 礼三,長嶋 正実     東海大学体育学部      馬場 礼三  Master 2階段試験標準負荷(標準法)では小児のト

リプル負荷でも充分な負荷が得られないことが多い.

我々は心電図モニター下120回/トリプル負荷(120回 法)を施行しており良好な負荷が得られるとの印象を 持っている.その妥当性について,120回法(男19人 12.9±1.2歳,女16人ユ2.4±0.8歳),標準法(男10人 13.0±0歳,女10人12.3+0.5歳)とTreadmill運動負 荷Bruce法(男8人13.0±1.1歳,女5人12.4+0.6歳)

とをそれぞれ比較し,検討した.年長児に対する120回 法は標準法に比較して良好な負荷が得られ,心拍数で

はBruce法の90%, VO2では75%に相当する負荷が得 られた.120回法は,運動負荷試験のスクリーニングと して,簡便で有用な検査法と思われた.

 11.パネルディスカッション

「我々は運動負荷をこのようにしている」

 座長:康井 制洋(神奈川県立こども医療センター       循環器科)

    馬場 礼三(東海大学体育学部)

 話題提供

 1.黒飛 俊二(大阪大学小児科)

 2.左近 琢磨(東京女子医大心研循環器小児科)

 3.山田進一(神奈川県立こども医療センター循環器         科)

 4.生駒 雅信(名古屋大学小児科)

 12.このデータをどう読むか?

 症例提示:

    大内 秀雄(国立循環器病センター小児科)

Presented by Medical*Online

参照

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