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大阪府立産業技術総合研究所 No.

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セラミックス、粗粒砥石、正面研削、鏡面、表面粗さ 概要

概要概要 概要 概要

ファインセラミックスを鏡面に加工する際 に、従来は研削を施した後にラッピング等の研 磨が必要とされていましたが、最近では研削工 程だけで高能率に加工するいわゆる鏡面研削に ついての検討が行われています。

しかし、それらの多くはぜい性材料であるセ ラミックスに対して塑性流動型の材料除去を実 現するために、粒度の異なる砥石によるいくつ かの工程を経た後、最終仕上げにおいて非常に 微細粒の砥石を用いて加工を行うことが前提と されており、加工能率などの点でなお問題が残 されています。

そこで、ここでは加工方式としてカップ型砥 石を用いた正面研削を採用し、比較的粗粒の砥 石によってセラミックスを鏡面に加工すること を目的として行った実験の結果を紹介します。

材料除去能力の高い粗粒砥石で鏡面創成ができ れば、粗から仕上げまでのすべての工程を同一 の加工機と砥石で行うことが可能となり、能率 の向上、工程管理の簡略化を図ることができる と考えられます。

解説 解説解説 解説 解説

研削実験は正面研削方式で行いました。この 方式では、砥石と被削材が面接触することによ りある程度の能率と良好な表面性状を得ること ができると期待されます。

実験に使用したセラミックスは炭化ケイ素

(SiC)、窒化ケイ素(Si3N4)で、砥石は#140、#800、

#2400 の3種類の粒度のレジンボンド・カップ 型ダイヤモンド砥石を用いました。加工機とし て空気軸受の主軸を持つ精密縦軸平面研削盤

(光洋機械 FRG‑131)を使用しました。実験の概 要を図1に示します。砥石と被削材の幾何学的 干渉状態を単純化して考察しやすいように、被 削材は回転させず砥石に対する送りのみを与え ました。研削条件を表1に示します。研削中の

抵抗の3分力を水晶圧電式動力計で測定し、加 工面の表面粗さを触針式表面粗さ計を用いて測 定しました。

図2は実質砥石切込み深さ d を約 3mm で一定 として SiC を研削したときの、砥石1回転当り の被削材送り量 f と被削材送りと平行な方向の 表面粗さ(最大高さ Rmax)の関係を表していま す。#140 という粗粒砥石による表面粗さに注目 すると、送り f が大きい条件では他の砥石の場

粗粒砥石を用いた正面研削による セラミックスの鏡面加工

99033

図1 研削実験の概要 図1 研削実験の概要 図1 研削実験の概要 図1 研削実験の概要 図1 研削実験の概要

表1 研削実験 表1 研削実験 表1 研削実験 表1 研削実験 表1 研削実験

(2)

合に比べて大きいものの、f が小さくなるにつ れて直線的に減少します。そして、この f が小 さい条件での表面粗さは他の細粒砥石の場合と 同程度のもので、加工面は鏡面状態になりま す。すなわち、粗粒砥石でも送りの条件を小さ くすれば鏡面加工が可能ということがわかりま した。

図3は粗粒砥石(#140)を用いて、砥石切込み 深さを広い範囲にわたって変化させて加工した 場合の表面粗さと研削抵抗の変化を表していま す 。 送 り 速 度 は 上 述 の 鏡 面 が 得 ら れ る 条 件

(f=0.3mm/rev)で一定としました。約 600mm と いうかなり大きな切込みを与えても、加工面は 鏡面となります。研削抵抗について見ると、主 分力(被削材送りと直交する方向の成分)は砥 石切込みの増大に応じて砥石前縁部の被削材と の接触面積が増えるために大きくなりますが、

加工面の寸法・形状精度に影響を及ぼすと考え られる背分力(加工面に垂直な方向の成分)は 砥石底面を含めた全体の接触面積の変化が小さ いためにあまり変わりません。このことは、粗 粒砥石を用いて鏡面を得るためには送り速度を 小さくしなければならないという制約を大きな 砥石切込み深さという条件で補うことができる ということを意味しています。従って、効率を 重視して大きな送り速度で前加工した際に生成 される粗い表面も、最終仕上げにおいて切込み を大きく設定することで完全に除去でき、鏡面

を得ることができると言えます。

さらに被削材をSi3N4に変えた場合の結果を図 4に示します。SiC の場合と同様に、粗粒砥石 によっても送りを小さくすれば鏡面を示す良好 な表面粗さが得られています。

まとめ まとめまとめ まとめまとめ

正面研削において被削材送り速度を小さくす ることによって、粗粒砥石を用いたセラミック スの鏡面加工が可能であることがわかりまし た。このため、高能率に鏡面を創成することが できると考えられます。

作成者 生産技術部 精密機械グループ 足立和俊 Phone:0725‑51‑2562 発行日 2000 年 2 月 15 日

図2 送り速度と表面粗さの関係 図2 送り速度と表面粗さの関係 図2 送り速度と表面粗さの関係 図2 送り速度と表面粗さの関係

図2 送り速度と表面粗さの関係(((((SiCSiCSiCSiCSiC)))))

図3 実質砥石切り込みと表面粗さ、

図3 実質砥石切り込みと表面粗さ、

図3 実質砥石切り込みと表面粗さ、

図3 実質砥石切り込みと表面粗さ、

図3 実質砥石切り込みと表面粗さ、

研削抵抗の関係 研削抵抗の関係研削抵抗の関係 研削抵抗の関係

研削抵抗の関係(((((SiCSiCSiCSiC)SiC))))

図4 送り速度と表面粗さの関係 図4 送り速度と表面粗さの関係図4 送り速度と表面粗さの関係

図4 送り速度と表面粗さの関係図4 送り速度と表面粗さの関係(((((SiSiSiSiSiNNNNN)))))

参照

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