特別会計の剰余金・積立金についての
各
府 省 か ら の 提 出 資 料
特別会計の剰余金・積立金については、その水準が適正であるかどうかについて各方面か
ら様々な指摘を受けているところであり、行政支出総点検会議においても、ワーキングチー
ムを開催し、特別会計所管府省から、
・ 剰余金についてはその処分のあり方、一般会計への繰入れの有無
・ 積立金については必要な水準や現在の水準の評価、今後更に積立てを行うことが必要か
どうか、その場合の必要な額、保険事業を行っている特別会計については保険数理に基づ
く根拠
等についての説明を聴取するとともに、国民に説明を行うための資料の作成・提出を求めた
ところである。
本資料は、上記のワーキングチームにおける議論をも踏まえ、各所管府省から提出された
ものである。
目 次
Ⅰ 特別会計の剰余金・積立金についての説明 Ⅱ 特別会計の概要 頁数 頁数 説明 概要 説明 概要 1 交付税及び譲与税配付金特別会計(交付税及び譲与税配付金勘定) 2 交付税及び譲与税配付金特別会計(交通安全対策特別交付金勘定) 3 登記特別会計 4 地震再保険特別会計 5 国債整理基金特別会計 6 財政投融資特別会計(財政融資資金勘定) 7 財政投融資特別会計(投資勘定) 8 外国為替資金特別会計 9 特定国有財産整備特別会計 10 エネルギー対策特別会計 (エネルギー需給勘定、電源開発促進勘定) 11 国立高度専門医療センター特別会計 12 労働保険特別会計(労災勘定) 13 労働保険特別会計 (雇用勘定(失業等給付に係る積立金)) (雇用勘定(雇用安定事業及び能力開発事業に係る雇用安定資金)) 14 労働保険特別会計(徴収勘定) 15 船員保険特別会計 16 年金特別会計(基礎年金勘定) 17 年金特別会計(国民年金勘定) 18 年金特別会計(厚生年金勘定) 19 年金特別会計(福祉年金勘定) 20 年金特別会計(健康勘定) 21 年金特別会計(児童手当勘定) 22 年金特別会計(業務勘定) 1 4 7 14 25 34 43 46 51 55 70 74 81 81 84 - 91 95 100 106 112 115 119 126 273 276 278 281 283 285 289 291 295 300 304 309 311 311 311 314 316 319 323 324 325 326 327 330 24 食料安定供給特別会計(農業経営安定勘定) 25 食料安定供給特別会計(米管理勘定) 26 食料安定供給特別会計(麦管理勘定) 27 食料安定供給特別会計(業務勘定) 28 食料安定供給特別会計(調整勘定) 29 食料安定供給特別会計(国営土地改良事業勘定) 30 農業共済再保険特別会計(再保険金支払基金勘定) 31 農業共済再保険特別会計(農業勘定) 32 農業共済再保険特別会計(家畜勘定) 33 農業共済再保険特別会計(果樹勘定) 34 農業共済再保険特別会計(園芸施設勘定) 35 農業共済再保険特別会計(業務勘定) 36 森林保険特別会計 37 国有林野事業特別会計 38 漁船再保険及び漁業共済保険特別会計(漁船普通保険勘定) 39 漁船再保険及び漁業共済保険特別会計(漁船特殊保険勘定) 40 漁船再保険及び漁業共済保険特別会計(漁船乗組員給与保険勘定) 41 漁船再保険及び漁業共済保険特別会計(漁業共済保険勘定) 42 漁船再保険及び漁業共済保険特別会計(業務勘定) 43 貿易再保険特別会計 44 特許特別会計 45 社会資本整備事業特別会計 (治水勘定、道路整備勘定、港湾勘定、空港整備勘定、業務勘定) 46 自動車安全特別会計(保障勘定) 47 自動車安全特別会計(自動車検査登録勘定) 145 147 150 153 155 164 168 171 178 185 191 198 200 208 212 219 226 235 242 245 252 258 260 265 331 331 331 331 331 331 335 335 335 335 335 335 339 341 343 343 343 343 343 347 349 351 353 353
総務省
交付税及び譲与税配付金特別会計 交付税及び譲与税配付金勘定 1.積立金(資金を含む)について 該当なし 2.剰余金について 項 目 説 明 (1) ① 予算時の歳入歳出差額の 見込み ② 決算上の歳計剰余金の金 額とその発生原因 ③ 決算における歳計剰余金 の処理及びその考え方 ① 予算時(当初予算)の歳入歳出差額の見込み (単位:千円) 勘定名 平成15年度 平成16年度 平成17年度 平成18年度 平成19年度 交付税及び譲与税配付金勘定 174,500,000 174,900,000 1,215,366,890 1,467,887,920 1,693,441,280 ② 決算上の歳計剰余金の金額及びその発生要因 (単位:千円) 勘定名 平成15年度 平成16年度 平成17年度 平成18年度 平成19年度 交付税及び譲与税配付金勘定 747,512,313 1,755,373,746 2,018,255,920 2,014,821,523 1,146,233,455 【発生要因】 ○各年度共通要因 地方譲与税譲与金の未譲与(翌年度譲与分)、借入金の利払い差額によるもの等 ○平成 16 年度~平成 18 年度 地方交付税交付金の翌年度繰越に係るもの ③ 決算における歳計剰余金の処理 各年度とも交付税特別会計の翌年度の歳入に組み入れられ、地方交付税交付金、地方譲与税譲 与金の財源として使用 (2)一般会計への繰入れの実 なし績の有無 (交付税特別会計については、特別会計に関する法律第25条の規定により同法第8条第2項の 規定(決算剰余金を一般会計へ繰り入れることができる旨の規定)は適用しないこととされてお り、決算剰余金が生じた場合であっても一般会計に繰り入れることはできない。) (3)一般会計への繰入れの予 定の有無 なし(理由は上記(2)参照)。 (4) ① 剰余金と一般会計からの 繰入額との関連性の有無 ② 一般会計からの繰入額の 実績 ・交付税特別会計においては、一般会計からの繰入金及び特別会計内における剰余金を活用して、 地方公共団体の安定的な財政運営に必要となる所要の地方交付税総額を確保している。 地方交付税交付金財源の一般会計から繰入実績額 (単位:千円) 勘定名 平成15年度 平成16年度 平成17年度 平成18年度 平成19年度 交付税及び譲与税配付金勘定 16,392,632,109 16,557,292,706 15,922,556,423 15,885,010,439 14,619,635,000 (5) ① 剰余金の水準に対する評 価 ② 剰余金を圧縮する方針の 有無及び圧縮する場合の使 途 ・交付税特別会計は、特定の事業の収支を経理するいわゆる事業会計とは異なり、地方交付税等 に関する経理を明確化するために設置された整理区分特別会計であり、決算剰余金についても、 一般会計に繰り入れることなく、翌年度以降に特別会計内で使用することとされているところ であり((2)参照)、一般会計等への繰り入れは制度上予定されていないもの。 (6)(一般会計からの繰入があ る特会について)剰余金を一 般会計に繰り入れた上で、必 要な金額を別途予算要求す る方式への変更についての 考え方 ・交付税特別会計の決算剰余金は、特別会計に関する法律第25条の規定により一般会計に繰り 入れすることはできない((2)参照)。 (7)余裕金の運用方法及び資 産の保有状況 ・一般会計からの繰入は地方交付税交付金の交付時期ごとに行い、法定の繰入額と交付済額との 差額については年度末に繰り入れるため、年度中の余裕金は発生しないものである。 ・主な資産の保有状況(H20.3.31 現在)は、会計年度末における歳入歳出決算剰余金として「現
金・預金」約 1.1 兆円、地方交付税法の規定に基づき後年度に地方交付税交付金の総額に加算さ れることとされている額として「一般会計からの未繰入額」約 6.6 兆円を有している。
警察庁、総務省
交付税及び剰余税配付金特別会計 交 通 安 全 対 策 特 別 交 付 金 勘 定 1.積立金(資金を含む)について 該当なし 2.剰余金について 項 目 説 明 (1) ① 予算時の歳入歳出差額の見込 み ② 決算上の歳計剰余金の金額と その発生原因 ③ 決算における歳計剰余金の処 理及びその考え方 警察庁では、交付税及び譲与税配付金特別会計のうち、交通安全対策特別交付金勘定の事 務処理の一部を所掌。 同勘定では、道路交通法に違反した者の納付する反則金について国の収入とし、ここから 通告書の送付費用等を除き、すべて都道府県及び市町村(特別区を含む。以下同じ。)に対 して交付するという経理を行っている(交付金の交付については総務省、その他の事務につ いては警察庁で所掌。)。 ① 予算時の歳入歳出差額の見込み 15 年度:6,647 百万円 16 年度:6,280 百万円 17 年度:6,315 百万円 18 年度:6,369 百万円 19 年度:6,201 百万円 ② 決算上の歳計剰余金の金額 15 年度: 6,830 百万円 16 年度:11,407 百万円 17 年度:18,042 百万円 18 年度:11,986 百万円19 年度: 5,654 百万円 ③ 決算における歳計剰余金の処理 当該年度の3月に収納された反則金は、翌年度に交付される交通安全対策特別交付金の 財源となるものであり、決算上の剰余金として、翌年度の歳入に繰り入れられている。 (2)一般会計への繰入れの実績の 有無 交付税及び譲与税配付金特別会計は、整理区分特別会計であり、財源となる反則金は、交 通安全対策特別交付金として都道府県及び市町村に交付しなければならない性格のもので あるため、特別会計に関する法律第 25 条の規定に基づき、同法第8条第2項(剰余金の一 般会計への繰入れ)の規定は適用されず、毎会計年度の決算上剰余金が生じた場合には、翌 年度の歳入に繰り入れることとされている。 (3)一般会計への繰入れの予定の 有無 該当なし (4) ① 剰余金と一般会計からの繰入 額との関連性の有無 ② 一般会計からの繰入額の実績 該当なし (5) ① 剰余金の水準に対する評価 ② 剰余金を圧縮する方針の有無 及び圧縮する場合の使途 2(2)のとおり、交付税及び譲与税配付金特別会計は、整理区分特別会計であり、財源 となる反則金は、交通安全対策特別交付金として都道府県及び市町村に交付しなければなら ない性格のものであるため、当該年度の3月に収納された反則金は、決算上の剰余金として 翌年度の歳入に繰り入れ、その年度に交付する交通安全対策特別交付金の財源としていると ころ。 (6)(一般会計からの繰入がある特 会について)剰余金を一般会計に 繰り入れた上で、必要な金額を別 途予算要求する方式への変更に ついての考え方 該当なし (7)余裕金の運用方法及び資産の 道路交通法附則第 18 条の規定に基づき、交通安全対策特別交付金は9月と3月に交付さ
保有状況 れることとなるところ。このため、交付金の交付上余裕がある現金については、特別会計に 関する法律第 11 条の規定に基づき、財政融資資金に預託している。
法 務 省
登記特別会計 1.積立金(資金を含む)について 該当なし2.剰余金について 項 目 説 明 (1) ① 予算時の歳入歳出差額の見込 み ② 決算上の歳計剰余金の金額と その発生原因 ③ 決算における歳計剰余金の処 理及びその考え方 ①及び②については,下表のとおりである。
(単位:千円) 年 度 ①予算上の歳 入歳出差額 ②決算上の歳 計剰余金 歳計剰余金の発生原因 (10,782,598) 8,515,403 18,360,133 (7,677,421) 5,960,220 21,925,828 (11,173,167) 9,489,969 27,059,273 (13,728,857) 13,256,705 37,298,047 登記印紙の売りさばきが予定より多かったこ とにより歳入が増加し,また,登記簿のコン ピュータ化に係る移行計画の変更等に伴い, 登記情報処理業務庁費を要することが少な かったことにより,歳出が少なかったこと等の ため 登記印紙の売りさばきが予定より多かったこ とにより歳入が増加し,また,登記情報システ ム機器の効率化に係る事業計画の変更等に 伴い,登記情報処理業務庁費を要することが 少なかったことにより,歳出が少なかったこと 等のため 平成18年度 平成15年度 平成16年度 平成17年度 登記印紙の売りさばきが予定より多かったこ とにより歳入が増加し,また,登記簿のコン ピュータ化に係る移行計画の変更等に伴い, 成果重視事業登記情報システム最適化実施 庁費を要することが少なかったことにより,歳 出が少なかったこと等のため ※歳計剰余金のうち38億円を平成19年度 一般会計の歳入へ繰入れ 登記簿のコンピュータ化に係る移行計画の変 更等に伴い,登記情報処理業務庁費を要す ることが少なかったことにより,歳出が少な かったこと等のため
③ 決算における歳計剰余金については,「特別会計に関する法律」(以下「特会法」という。) 第8条において,「各特別会計における毎会計年度の歳入歳出の決算上剰余金を生じた場合 において,当該剰余金から次章に定めるところにより当該特別会計の積立金として積み立て る金額及び資金に組み入れる金額を控除してなお残余があるときは,これを当該特別会計の 翌年度の歳入に繰り入れるものとする。」とされ,また,同条第2項では,「前項の規定にか かわらず,同項の翌年度の歳入に繰り入れるものとされる金額の全部又は一部に相当する金 額は,予算で定めるところにより,一般会計の歳入に繰り入れることができる。」とされて いる。 登記特別会計は,早急にコンピュータの導入を図るなど登記事務処理体制の抜本的な改革 を行い事務処理の円滑化と適正化を図る必要があることから,これに要する経費は登記制度 の利用者が負担する登記関係手数料で賄うこととし,そのためには登記関係手数料は登記関 係経費に充てられることを明確にする必要があるという理由により創設されたものであり, 受益者負担の原則で運営されている。 また,登記事務は,登記情報の管理及び公開に関する登記事項証明書交付等の登記情報管 理事務と,所有権移転や抵当権設定等の登記情報の判断及び形成に関する登記審査事務とに (15,944,749) 15,630,917 33,382,784 ※ ①欄の( )書きは,補正後予算額における歳入歳出差額である。 平成19年度 登記印紙の売りさばきが予定より多かったこ とにより歳入が増加し,また,次期登記情報 システム機器借料の契約価格が入札により 予定を下回ったこと,バックアップセンターへ のシステム集中化計画の変更により機器借 料が不用になったこと等に伴い,成果重視事 業登記情報システム最適化実施庁費を要す ることが少なかったことにより,歳出が少な かったこと等のため
分かれ,前者の事務に要する経費は登記関係手数料収入(特定財源)で,後者の事務に要す る経費は一般会計からの繰入財源で(特会法附則第 204 条),それぞれ賄うこととされてい る。 したがって,登記事項証明書の交付等で得た登記関係手数料収入によって生じた剰余金 は,受益者負担を原則とする特別会計であることから,一般会計に繰り入れることは適当で はない。仮に,必要な施策を実施した上で,なお剰余金が生じる場合には,手数料引下げを 行うなどにより,受益者に還元すべきものと考えている。 なお,使途について,登記特別会計の剰余金は,翌年度の同特別会計の歳入に繰り入れ, 翌年度の歳出予算の財源として予算の一部を構成しているところ,同特別会計は,「簡素で 効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律」第 34 条において,「登記特 別会計は,同特別会計において経理されている事務及び事業の合理化及び効率化を図るとと もに,不動産登記法 (平成 16 年法律第 123 号)第 14 条第1項 の地図を整備するために必 要な措置を講じつつ,平成 22 年度末において一般会計に統合するものとする。」とされて おり,一般会計に統合するまでの間に,事務及び事業の合理化及び効率化を図るための登記 情報システムの再構築や地図情報システムの整備を行う必要がある。具体的には,登記情報 システムの再構築における移行経費や地図情報システムにおける紙地図からの移行経費な どの一時経費約 250 億円が必要となる見込みである。 このほか,登記手数料収入は,郵政事業株式会社から2か月遅れで登記特別会計の歳入と なるため,この間の運用資金としても必要となる。 (2)一般会計への繰入れの実績の 有無 ・平成 18 年度以前 平成 19 年4月1日に廃止された「登記特別会計法」(昭和 60 年法律第 54 号)第7条で は,「この会計において,毎会計年度の歳入歳出の決算上の剰余金を生じたときは,これを 翌年度の歳入に繰り入れるものとする。ただし,当該剰余金から政令で定める金額を控除し た金額は,予算で定めるところにより,一般会計の歳入に繰り入れることができる。」とさ れていた。したがって,決算上の剰余金は,原則として,翌年度の歳入に繰り入れるものと され,剰余金の一部を一般会計へ繰り入れるのは例外的な措置とされていたことから,平成
15~17 年度においては繰入れを行っていない。これは,登記特別会計が受益者負担を原則と する特別会計であることから,一般会計に繰り入れることは適当ではなく,仮に,必要な施 策を実施した上で,なお剰余金が生じる場合には,手数料引下げを行うなどにより,受益者 に還元すべきものと考えていたためであり,現状においても同様に考えている。 なお,平成 18 年度には,剰余金 38 億円を一般会計に繰り入れたところ,これは,剰余金 の縮減を推進する「簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律」及 び特会法の趣旨を踏まえ,できる限り剰余金の縮減その他の措置によって財政の健全化に寄 与することが求められたため,登記特別会計の所属として整理される法務局単独庁舎の敷地 (一般会計)の使用について,一般会計の財政負担となっていること等を勘案し,登記特別 会計の運営に支障を及ぼさない範囲内で,38 億円を一般会計へ繰り入れることとしたもので あり(特会法附則第 259 条),登記特別会計の制度の趣旨と矛盾するものではないと考えて いる。 ・平成 19 年度 剰余金として計上されているものの中には,郵政事業株式会社から2か月遅れで登記特別 会計の歳入となる登記印紙収入が含まれている。 それ以外のものは,歳入歳出の差によって生じたものである。具体的には,登記情報シス テム関係の入札開差,登記手数料の引下げを行ったオンライン申請(1,000 円→700 円)が 伸び悩み,窓口申請(1,000 円)が多かったこと等によるものである。 (1)で説明したとおり,今後,登記特別会計は平成 22 年度末において一般会計に統合 するものとされているが,それまでの間に,登記情報システムの再構築における移行経費や 地図情報システムにおける紙地図からの移行経費などの一時経費約 250 億円が必要となる見 込みである。また,今後の景気低迷による収入の減も想定されることから,現状程度の剰余 金は必要であると考えている。 以上の理由から一般会計への繰入れは行っていない。 (3)一般会計への繰入れの予定の 有無 現在のところ,一般会計への繰入れを行う予定はない。なお,理由については,(2)「平 成 19 年度」に掲げる理由と同様である。
(4) ① 剰余金と一般会計からの繰入 額との関連性の有無 ② 一般会計からの繰入額の実績 登記特別会計の歳入は,登記手数料収入等を財源とするもの(特定財源)と一般会計から の繰入れによるもの(繰入財源)とにより構成されているが、前者は登記情報管理事務に充 てられ,後者は登記審査事務に充てられることとされており,その使途と源泉は明確に区分 されている。 剰余金は歳入と歳出の収支差により生じているが,その収支差が生じる主な要因は,歳入 では,登記手数料収入の増加,歳出では,次期登記情報システム機器借料の減少等,登記情 報管理業務に要する経費の減少によるものであり,これら特定財源に係るものが歳計剰余金 となっている。この意味から,剰余金と一般会計からの繰入額に関連性はない。 なお,一般会計からの繰入額については,所有権移転,抵当権設定等の登記申請事件の受 否の判断等に関する登記審査事務に要する経費等であることから,その9割以上が人件費で あり,定員の削減等によりここ数年減少傾向にある。各年度の実績は, 平成 15 年度 72,381,756 千円 平成 16 年度 71,194,731 千円 平成 17 年度 71,156,517 千円 平成 18 年度 69,835,764 千円 平成 19 年度 68,479,168 千円 である。 (5) ① 剰余金の水準に対する評価 ② 剰余金を圧縮する方針の有無 及び圧縮する場合の使途 登記特別会計は平成 22 年度末において一般会計に統合するものとされているところ,そ れまでの間に,登記情報システムの再構築における移行経費や地図情報システムにおける紙 地図からの移行経費などの一時経費約 250 億円が必要となる見込みである。また,米国のサ ブプライムローン問題を発端に,現在,大きな問題となっている世界金融危機を背景として, 今後,景気低迷による登記手数料収入の減も想定される。 また,剰余金の中には2か月遅れで登記特別会計の歳入となる登記印紙収入が含まれてい ることから,その間の運用資金が必要であり,同特別会計を安定的に運営するために必要不 可欠なものである。 したがって,現状程度の剰余金は必要であると考えている。
(6)(一般会計からの繰入れがある 特会について)剰余金を一般会計 に繰り入れた上で、必要な金額を 別途予算要求する方式への変更 についての考え方 (1)で説明したとおり,今後,登記情報システムの再構築や地図情報システムへの移行 等を行う必要があり,これらは登記情報管理事務であるところ,その財源となる剰余金をす べて一般会計に繰り入れてしまうと,別途,必要な経費について予算要求を行う必要がある。 ところが,登記特別会計においては,一般会計からの繰入対象経費は登記審査事務であり(特 会法附則第 204 条),登記情報管理事務に要する経費については,一般会計から繰り入れる ことができないことから,予算要求することは不可能である。 (7)余裕金の運用方法及び資産の 保有状況 登記特別会計においては,歳入面では,景気の動向等による変動はあるものの,登記手数 料収入は毎月おおむね一定程度になるが,歳出面では,毎月の支出額が変動することにより, 年間を通じてみれば,一時的に余裕金が発生する場合がある。この場合には,資金計画に支 障を来さない期間について財政融資資金に預託することにより,資金運用を適正に行ってい る。 なお,登記特別会計の平成19年度末における資産の合計は,約1,161億円である。 主なものは,現金・預金が約334億円のほか,国有財産が約639億円,ソフトウェア等 の無形固定資産が約163億円である。
財務省
地震再保険特別会計 1.積立金(資金を含む)について 項 目 説 明 (1)積立金の目的 大地震発生時の再保険金並びに借入金の償還金及び利子に充てるため。 特別会計に関する法律(平 19.3.31 法 23) (積立金) 第 34 条 地震再保険特別会計において、毎会計年度の歳入歳出の決算上剰余金を生じた場 合には、当該剰余金のうち、再保険金並びに借入金の償還金及び利子に充てるため に必要な金額を、積立金として積み立てるものとする。 (注)地震保険については、巨大損害発生の可能性、発生時期、頻度が予測困難であり大 数の法則が成り立たないこと、非常に超長期でみなければ収支が相償しないこと等に より、民間損害保険会社のみではリスクテイクできないことから、国が民間保険会社 の地震保険責任を再保険し、巨大地震発生の際に再保険金の支払を行うものである。 積立金は、国の再保険金支払責任を確実に果たし、地震保険制度への保険契約者の信 頼を確保していく上で、不可欠なものである。 (2)積立金の原資 歳入予算(再保険料収入、預託金利子収入及び雑収入)から事務取扱費を執行した残額が積 立金の原資であり、19 年度は、再保険料:52,569 百万円+利子収入:11,616 百万円+雑収 入:10 千円-事務取扱費:92 百万円=64,093 百万円となっている。 (注)地震再保険事業は、超長期での収支相償となっており、再保険金の最終的な支払財源 としては再保険料収入のみを想定している。したがって、将来、巨大地震が発生し、地震再保険特別会計が借入れや一般会計からの繰入れを受けることがあったとしても、そ の後の再保険料収入により償還、繰戻しが行われることとなる。 (3)積立金の金額の推移 平成 15 年度:839,615 百万円 平成 16 年度:890,278 百万円 平成 17 年度:944,041 百万円 平成 18 年度:1,002,738 百万円 平成 19 年度:1,063,969 百万円 平成 20 年度(予定):1,128,061 百万円 (4)積立金取り崩しの実績 予算上及び決算上の積立金取り崩しの実績は無い。 (注)過去に政府が再保険金の支払いを行ったのは、阪神・淡路大震災による被害に関する もののみ(61 億 7,400 万円)であるが、仮に現在、阪神・淡路大震災が発生したとする と、その後の地震保険加入率の上昇、保険契約限度額の引上げ等により、政府の再保険 金支払見込額は、4,070 億円になると試算される。 また、首都直下型地震(30 年以内に発生する確率が 70%とされている(文部科学省 地震調査研究推進本部))が発生した場合には、政府の再保険金支払見込額は最大 2 兆 円程度になると試算される。 (5)積立金の必要水準についての 考え方 予測困難な地震災害の特異性や、保険審議会答申(昭 40.4.23)の「少なくとも関東大震災 程度のものが再来した場合においても支払保険金削減の事態が生じないよう配慮すべき」と の考え方を基に、1 回の地震等による総支払保険金の上限を、関東大震災級の地震が再来し ても支払保険金額が削減されないよう 5.5 兆円と設定している。そのうち、政府の責任負担 額は 4.4 兆円とされており、これと比べて現在(平成 20 年 3 月末)の積立金残高 1.1 兆円 は大幅に不足している状況。 なお、地震予知の専門家によれば、第 2 次世界大戦後これまでの間は大地震の空白期(静穏 期)に当たり、巨大地震が発生していないが、今後活動期に入って巨大地震が連続して発生 する可能性は否定できないとされている。
(6)積立金の必要水準に照らした 際の現在の積立金の金額の評価 5.5 兆円の総支払限度額(政府の責任負担金は 4.4 兆円)は、関東大震災級の地震が再来し た場合の予想最大被害額をもとに設定しているため、巨大地震が複数起こった場合には対応 できない。また、現在の政府の積立金残高 1.1 兆円(平成 20 年 3 月末現在)は 4.4 兆円と 比べて大幅に不足している状況にあることから、今後さらに積み立てを行うことが必要。 (注)大規模地震は何百年に 1 回という周期で発生するため、地震保険制度は、超長期で収 支均衡するよう設定されており(文部科学省地震調査研究推進本部作成の「確率論的地 震動予測地図」による 73 万震源モデルでは、約 1 万 3 千年で収支相償することとなっ ており、保険料率は支払額の1年あたりの期待値に見合う保険料収入を得るという考え 方で計算)、政府の責任負担金の積立額はその間変動する。 保険料率は、地震災害の特質から超長期で収支が相償う仕組みのもと、営利目的を排除する ノーロス・ノープロフィットの原則で、できる限り低いものとしている。具体的には、損害 保険料率機構が金融庁に届出を行い、財務省との協議を経て定められる。(損害保険料率算 出団体に関する法律) 保険料率の見直しは、予測困難な地震災害の特異性から将来の収支見込額を確実に見通して 定めることは困難であるが、リスク算定方法の変更等にあわせて、震源モデルによる収支計 算を踏まえて、都度見直しを行っている。 地震保険に関する法律(昭 41.5.18 法 73) (保険料率及び再保険料率) 第5条 政府の再保険に係る地震保険契約の保険料率は、収支の償う範囲内においてでき る限り低いものでなければならない。 2 政府の再保険事業に係る再保険料率は、長期的に再保険料収入が再保険金を償う ように合理的に定めなければならない。 (通知等)
第9条の3 内閣総理大臣は、第 1 号に掲げる場合に該当するときはあらかじめ、第 2 号か ら第 4 号までに掲げる場合のいずれかに該当するときは遅滞なく、その旨及びそ の内容を財務大臣に通知するものとする。 一 保険業法第 131 条 、第 203 条又は第 229 条の規定による変更の命令であって、 政府の再保険に係る地震保険契約に関するものをしようとするとき。 二 保険業法第 4 条第 1 項 、第 187 条第 1 項又は第 220 条第 1 項に規定する免許申請 書が提出された場合において、それに添付された事業方法書に政府の再保険に係る 地震保険契約に関する記載があつたとき。 三 保険業法第 123 条第 1 項(同法第 207 条において準用する場合を含む。)又は第 225 条第 1 項の規定による変更の認可の申請であって、政府の再保険に係る地震保 険契約に関するものがあつたとき。 四 損害保険料率算出団体に関する法律(昭和 23 年法律第 193 号)第 9 条の 3 第 1 項 の規定による届出であって、政府の再保険に係る地震保険契約に関するものがあつ たとき。 2 財務大臣は、前項の通知を受けた場合において、この法律に規定する政府の再保 険事業の健全な経営を確保するため必要があると認めるときは、内閣総理大臣に対 し、意見を述べることができる。 3 内閣総理大臣は、前項の規定により財務大臣から意見が述べられたときは、その 意見を尊重するものとする。 損害保険料率算出団体に関する法律(昭 23.7.29 法 193) (料率団体の設立) 第3条 二以上の損害保険会社は、内閣総理大臣の認可を受けて、損害保険料率算出団体(以 下「料率団体」という。)を設立することができる。 2 前項の規定による認可を受けようとする損害保険会社は、定款を作成し、申請書及 び会員名簿とともに、これを内閣総理大臣に提出しなければならない。
3 前項に規定する定款には、参考純率又は基準料率の算出を行う保険の種類及び民法 (明治 29 年法律第 89 号)第 37 条 (定款)に規定する事項を記載しなければならな い。 4 料率団体が参考純率の算出を行うことができる保険の種類は、内閣府令で定める。 5 料率団体が基準料率の算出を行うことができる保険の種類は、次に掲げるものとす る。 一 自動車損害賠償保障法 (昭和 30 年法律第 97 号)の規定に基づく自動車損害賠償責 任保険 二 地震保険に関する法律 (昭和 41 年法律第 73 号)の規定に基づく地震保険 (基準料率の届出) 第9条の3 料率団体は、第 3 条第 5 項各号に掲げる保険の種類に係る基準料率を算出した ときは、次に掲げる事項を記載した書類を添付して、当該基準料率を内閣総理大 臣に届け出なければならない。その届出をした基準料率を変更しようとするとき も、同様とする。 一 基準料率に係る純保険料率 二 基準料率に係る付加保険料率(保険料率のうち純保険料率以外のものをいう。) 三 基準料率の算出方法 四 その他内閣府令で定める事項 2 料率団体は、前項の規定により基準料率の届出をしたときは、遅滞なく、内閣府令 で定めるところにより、当該基準料率その他内閣府令で定める事項を公告し、かつ、 その会員に対し、当該基準料率及び当該基準料率に係る同項各号に掲げる事項並びに その届出を内閣総理大臣が受理した日を通知しなければならない。 3 内閣総理大臣は、第 1 項の規定による届出を受理したときは、遅滞なく、公正取引 委員会に対し、その旨を通知しなければならない。 (範囲料率の使用に係るみなし認可等) 第 10 条の4 第 9 条の 3 第 1 項の規定による届出のあつた基準料率について、適合性審査
の期間として内閣総理大臣がその届出を受理した日から同日後 90 日を経過する 日までの期間(当該期間が次条第 1 項又は第 2 項の規定により短縮され、又は 延長された場合にあっつては、当該短縮又は延長後の期間)が経過した後、当 該届出に係る料率団体に所属する会員は、当該届出に係る基準料率を中心とし た一定の範囲内の保険料率(以下この条において「範囲料率」という。)を使 用しようとするときは、内閣府令で定めるところにより、その旨を内閣総理大 臣に届け出ることができる。 2 範囲料率の範囲は、保険の種類ごとに内閣府令で定める。 3 第 1 項の会員が同項の規定による届出を行つたときは、当該会員は、当該届出を行 った日において、当該届出に係る範囲料率について、保険業法第 123 条第 1 項 の規 定による認可を受け、又は同条第 2 項 の規定による届出を行ったものとみなす。こ の場合において、同法第 125 条の規定は、適用しない。 (7)積立金の一般会計又は国債整 理基金への繰入れの可否及び理 由 積立金を取り崩して、一般会計又は国債整理基金に繰り入れた場合、 ① 地震保険契約者が支払った保険料を積み立てた積立金を、再保険金支払以外の他の目的 に使用することは、受益と負担の関係が希薄となるだけでなく、保険としての経理が不 透明になる。 ② 被災者の生活の早期安定に寄与するための再保険金であるため、積立金は換金可能性の 高い財政融資資金に預託しており、これを他の目的に使用することは、将来、大地震が 発生した場合の再保険金の迅速な支払に支障をきたす(積立金がないと、補正予算編成 を経ないと保険金支払ができない。) 等の問題が生じ、地震保険制度に対する信頼が低下し、地震保険契約者の減少から地震保険 制度が崩壊する恐れがある。 (注1)阪神・淡路大震災の際には、積立金があったことから、最短 1 週間で再保険金の支 払いが行われた。 (注2)積立金を一般会計に繰り入れた場合、一時的には財政への貢献となっても、国が積
立金相当額の債務を追加的に抱えることになり、財政の健全化につながらない(隠れ 借金)。 (8)積立金明細表の記述の改善に ついての考え方 積立金の必要水準は「(5)」の考え方のとおりであるが、「積立金明細表」への記述につい ては、①特別会計に関する法律第 34 条の規定により積み立てていること、②特別会計予算 総則に規定する 1 回の地震等により支払うべき再保険金の総額を勘案し、必要な金額を積み 立てることとしている旨を記述しており、現状で十分な記載を行っているものと認識してい る。 特別会計に関する法律(平 19.3.31 法 23) (積立金) 第 34 条 地震再保険特別会計において、毎会計年度の歳入歳出の決算上剰余金を生じた場 合には、当該剰余金のうち、再保険金並びに借入金の償還金及び利子に充てるため に必要な金額を、積立金として積み立てるものとする。 (9)積立金の運用方法 財政融資資金法第 5 条の規定により、同資金へ預託することとなっている。 財政融資資金法(昭 26 年 3.31 法 100) (財政融資資金への預託の義務) 第5条 政府の特別会計の歳入歳出の決算上の剰余金を積み立てた積立金(財政投融資特 別会計の財政融資資金勘定並びに年金特別会計の国民年金勘定及び厚生年金勘定に 係る積立金を除く。)は、すべて財政融資資金に預託しなければならない。
2.剰余金について 項 目 説 明 (1) ① 予算時の歳入歳出差額の見込 み ② 決算上の歳計剰余金の金額と その発生原因 ③ 決算における歳計剰余金の処 理及びその考え方 ① 予算時の歳入歳出差額は見込んでいない。 ② 保険事故が生じなかったため剰余金が発生したものである。(平成 15 年度決算:50,663 百万円、平成 16 年度決算:53,763 百万円、平成 17 年度決算:58,697 百万円、平成 18 年度決算:61,231 百万円、19 年度決算見込み額:64,093 百万円) ③ 決算における歳計剰余金は、法律に従い積立金として積み立てている。積立金の積立て の考え方については、「1(1)、(5)、(6)」のとおりである。 特別会計に関する法律(平 19.3.31 法 23) (積立金) 第 34 条 地震再保険特別会計において、毎会計年度の歳入歳出の決算上剰余金を生じた場 合には、当該剰余金のうち、再保険金並びに借入金の償還金及び利子に充てるため に必要な金額を、積立金として積み立てるものとする。 (2)一般会計への繰入れの実績の 有無 一般会計に繰り入れた実績はない。 特別会計に関する法律においては、再保険金、借入金の償還金等に要する経費は一般会計か らの繰入対象経費と規定されており、当該繰入を行った場合には、その繰入金に相当する金 額に達するまでの金額を、予算で定めるところにより一般会計に繰り入れなければならない こととされているが、15~19 年度においては、当該一般会計からの繰入が無かったことから、 一般会計への繰入は行っていない。 (注)剰余金は、地震保険契約者が支払った保険料を財源とするものであり、法律上、その 使途は地震保険契約者の利益になる場合のみに限定されている。具体的には、再保険金 の支払いのほか、上記のように地震再保険特別会計が繰入れを受けた場合の繰戻し等に 使途が限定されており、それ以外の目的での一般会計への繰入れは認められていない。
特別会計に関する法律(平 19.3.31 法 23) (一般会計からの繰入対象経費) 第 32 条 地震再保険特別会計における一般会計からの繰入対象経費は、再保険金、借入 金の償還金及び利子、一時借入金の利子、借り換えた一時借入金の償還金及び利 子並びに事務取扱費に要する経費とする。 2 第 6 条及び前項の規定により一般会計から繰り入れられた繰入金(事務取扱費 に係るものを除く。)については、後日、地震再保険特別会計からその繰入金に 相当する金額に達するまでの金額を、予算で定めるところにより、一般会計に繰 り入れなければならない。 (3)一般会計への繰入れの予定の 有無 一般会計に繰入れを行う予定はない。 特別会計に関する法律においては、再保険料、借入金の償還金等に要する経費が一般会計か らの繰入対象経費と規定されており、当該繰入を行った場合には、その繰入金に相当する金 額に達するまでの金額を、予算で定めるところにより一般会計に繰り入れなければならない こととされているが、これまで、当該一般会計からの繰入(事務取扱費に係るものを除く。) はないことから、一般会計への繰入は行う予定はない。 (4) ① 剰余金と一般会計からの繰入 額との関連性の有無 ② 一般会計からの繰入額の実績 これまで、一般会計からの繰入れが行われたことはない。(事務取扱費に係るものを除く。) (5) ① 剰余金の水準に対する評価 ② 剰余金を圧縮する方針の有無 及び圧縮する場合の使途 地震再保険特別会計における剰余金は、保険事故が発生しなかったことにより生じた歳入歳 出の差額であり、積立金として積み立てるものとされている、平成 20 年度末の政府の積立 金残高は 1.1 兆円であり、関東大震災級の地震が発生した場合の政府の支払再保険金見込額 4.4 兆円に大幅に不足している状況である。 積立金の積立ての考え方については、「1(1)、(5)、(6)」のとおりである。 (6)(一般会計からの繰入がある特 会について)剰余金を一般会計に これまで、一般会計からの繰入れが行われたことはない。(事務取扱費に係るものを除く。) なお、剰余金を積立金として積み立てないで、一般会計又は国債整理基金に繰り入れた場合、
繰り入れた上で、必要な金額を別 途予算要求する方式への変更に ついての考え方 ①地震保険契約者が支払った保険料である剰余金を、再保険金支払以外の他の目的に使用す ることは、受益と負担の関係が希薄となるだけでなく、保険としての経理が不透明になる。 ②被災者の生活の早期安定に寄与するための再保険金であるため、剰余金を積み立てた積立 金は換金可能性の高い財政融資資金に預託しており、これを他の目的に使用することは、 将来、大地震が発生した場合の再保険金の迅速な支払に支障を期たす(積立金がないと、 補正予算編成を経ないと保険金支払ができない。) 等の問題が生じ、地震保険制度に対する信頼が低下し、地震保険契約者の減少から地震保険 制度が崩壊する恐れがある。 (注1)阪神・淡路大震災の際には、積立金があったことから、最短 1 週間で再保険金の支 払いが行われた。 (注2)積立金を一般会計に繰り入れた場合、一時的には財政への貢献となっても、国が積 立金相当額の債務を追加的に抱えることになり、財政の健全化につながらない(隠れ 借金)。 (7)余裕金の運用方法及び資産の 保有状況 財政融資資金法第 6 条第 2 項の規定により同資金へ預託し、運用することとなっている。 平成 20 年度末の積立金は 1,063,969 百万円である。 財政融資資金法(昭 26.3.31 法 100) (国庫余裕金及び特別会計の余裕金の運用) 第 6 条 国庫余裕金は、財政融資資金に預託することができる。 2 政府の特別会計(財政投融資特別会計の財政融資資金勘定を除く。)の余裕金は、財政 融資資金への預託の方法によるほか、運用してはならない。ただし、国債整理基金特別会 計において国債を保有する場合は、この限りでない。 特別会計に関する法律(平 19.3.31 法 23) (余裕金の預託)
第 11 条 各特別会計において、支払上現金に余裕がある場合には、これを財政融資資金に預託 することができる。
財務省
国債整理基金特別会計 1.積立金(資金を含む)について 項 目 説 明 (1)積立金の目的 国債整理基金は、一般会計から定率繰入等の形で資金を繰り入れ、普通国債等の将来の償 還財源として備える「減債基金」の役割を担っている。 具体的には、特会法等の規定に基づき、一般会計の負担に属する国債の償還財源として、 一般会計から定率繰入(前年度首残高の 100 分の 1.6)等の形で資金が繰り入れられ、他方 で、償還については、60 年償還ルールにより減債されて償還が行われており、各年度の差額 分が「減債基金」としての基金残高を構成し、国債の将来の償還財源となっている。 ○特別会計に関する法律(平 19.3.31 法 23) 第 38 条 国債整理基金特別会計は、国債の償還及び発行を円滑に行うための資金として国債整理基金を置き、 その経理を明確にすることを目的とする。 第 42 条 第六条の規定にかかわらず、国債整理基金に充てるため、毎会計年度、予算で定める金額を、一般 会計から国債整理基金特別会計に繰り入れるものとする。 2 前項の場合において、国債(一般会計の負担に属する公債及び借入金(政令で定めるものを除く。) に限る。以下この項及び次項において同じ。)の償還に充てるために繰り入れるべき金額は、前年度 期首における国債の総額の百分の一・六に相当する金額とする。 第 48 条 国債整理基金特別会計において、毎会計年度の歳出予算における支出残額は、翌年度以降において 繰り越して使用することができる。 (2)積立金の原資 基金の原資については、以下のとおり。 ・一般会計からの繰入金(97%) ・基金の運用益等(3%)※構成割合は、平成 19 年度決算ベース。 (3)積立金の金額の推移 平成 15 年度 5,674,546 百万円 平成 16 年度 8,897,813 百万円 平成 17 年度 11,416,913 百万円 平成 18 年度 12,644,737 百万円 平成 19 年度 11,112,839 百万円 平成 20 年度(予定) 11,081,666 百万円 ※単位未満四捨五入。 (4)積立金取り崩しの実績 国債整理基金の減少額については、以下の通り。なお、基金の減少額は全て国債の償還に 充てられており、その点予算上も決算上も変わりはない。 平成 15 年度~18 年度 - 平成 19 年度 1,531,898 百万円 平成 20 年度(予定) 31,173 百万円 ※単位未満四捨五入。 (5)積立金の必要水準についての 考え方 国債整理基金特別会計は、国債の償還財源として一般会計から定率繰入(前年度期首国債 総額の 1.6/100)等の形で繰り入れられる一方で、償還については 60 年償還ルールに則り減 債されて償還が行われており、各年度の差額分が「減債基金」としての基金残高を構成して いる。 他方、償還の都度減債するため、定率繰入だけでは償還財源を全て賄いきれず、その分は 財政法第 6 条の規定による剰余金繰入(一般会計の決算上の剰余金の 2 分の 1 以上)や運用 収入等で補完する仕組みとなっている。今後もこうした形で償還財源を確保する必要がある が、その時点時点での基金の必要水準について、具体的・定量的に説明することは困難であ る。 (6)積立金の必要水準に照らした 際の現在の積立金の金額の評価 (5)で述べたとおり。 (7)積立金の一般会計又は国債整 理基金への繰入れの可否及び理 由 国債整理基金は、将来の国債の償還財源であり、余剰資金として一般会計への繰入れに充 てられる性格のものではない。なお、平成 19 年度までは、産業投資特会の無利子貸付の財 源に充てるため一般会計に繰入れを行っていたが、これは一般会計から国債整理基金に後日 全額繰り戻されるものである(平成 20 年度以降は、一般会計への繰入れの予定はない。)。 (8)積立金明細表の記述の改善に 該当なし
ついての考え方 (9)積立金の運用方法 国債整理基金特別会計では、特別会計に関する法律第 12 条に基づく財政融資資金への預 託のほか、特別会計に関する法律第 45 条に基づき国債に運用することができることとなっ ている。 現在の主な運用方法は、 ・政府短期証券の引受け ・日本銀行を相手方とする売戻条件付買現先取引 であり、国債整理基金が国債の償還財源であることから、国債の償還に支障が生じないよう な運用を行っている。
2.剰余金について 項 目 説 明 (1) ① 予算時の歳入歳出差額の見込 み ② 決算上の歳計剰余金の金額と その発生原因 ③ 決算における歳計剰余金の処 理及びその考え方 ①予算時の歳入歳出差額 平成 15 年度 9,000,000 百万円 平成 16 年度 14,000,000 百万円 平成 17 年度 30,000,000 百万円 平成 18 年度 25,000,000 百万円 平成 19 年度 20,000,000 百万円 予算上の歳入歳出差額の発生原因は、翌年度の国債の償還に必要な借換債を前倒し発行す るいわゆる「前倒債」を予算総則上の発行限度額まで発行するとの前提で歳入計上する一方、 当年度に見合いの歳出計上をしていないことによる。 ②決算上の歳入歳出差額 平成 15 年度 14,938,708 百万円 平成 16 年度 29,431,725 百万円 平成 17 年度 34,506,038 百万円 平成 18 年度 34,901,800 百万円 平成 19 年度 28,334,964 百万円 決算上の歳入歳出差額の発生原因として、以下の二つの要因があげられる。 1.「減債基金」としての基金残高(平成 19 年度決算:11,183,255 百万円) 2.前倒債の発行収入金(平成 19 年度決算:17,151,708 百万円) このうち、「減債基金」としての基金残高は、逓次繰越制度の下で、財源が繰り入れられ た年度以降必要なときに債務償還費として支出が可能となっており、このため次年度以降に 改めて予算には計上せず決算のみに計上される仕組みとなっている。 ③決算における歳計剰余金の処理 国債整理基金特別会計の決算剰余金は、特別会計に関する法律第 8 条 1 項の規定により、 全額翌年度の歳入に繰り入れられる。国債整理基金特別会計の歳計剰余金は、国債の償還に 充てられるものであり、余剰資金として一般会計への繰入れに充てられる性格のものではな い(法律上も一般会計への繰入れは認められていない(同法第 43 条)。)。
(2)一般会計への繰入れの実績の 有無 〇一般会計に繰入れた金額の実績 平成 15 年度 102,476 百万円 平成 16 年度 97,982 百万円 平成 17 年度 71,032 百万円 平成 18 年度 48,054 百万円 平成 19 年度 20,286 百万円 国債整理基金特別会計では、日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資 本の整備の促進に関する特別措置法第 6 条第 1 項(昭 62.9.4 法 86)に基づき、産業投資特 別会計社会資本整備勘定への繰入れの財源に充てるため、国債整理基金特別会計の運営に支 障の生じない範囲内で、NTT株式の売払収入金の一部を、一般会計に繰り入れることがで きる(産業投資特別会計社会資本整備勘定は平成 20 年度より廃止。)。なお、同法 6 条 5 項 に基づき、繰入れた金額は一般会計から後日全額繰り戻されることとなっている(平成 20 年度以降、一般会計への繰入れは行っていない。)。 (3)一般会計への繰入れの予定の 有無 平成 21 年度予算において、平成 20 年度剰余金から一般会計繰入を行う予定はない。 国債整理基金特別会計の歳計剰余金は、翌年度以降の国債の償還に充てられるものであ り、余剰資金として一般会計への繰入れに充てられる性格のものではない(法律上も一般会 計への繰入れは認められていない(特別会計に関する法律第 43 条)。)。
(4) ① 剰余金と一般会計からの繰入 額との関連性の有無 ② 一般会計からの繰入額の実績 〇一般会計からの繰入れの実績 (百万円) 債務償還費 利払費 事務取扱費 合計 平成15年度 7,618,995 7,780,394 144,635 15,544,024 平成16年度 10,039,491 7,331,219 144,188 17,514,899 平成17年度 11,589,818 7,029,202 116,930 18,735,951 平成18年度 10,916,962 7,044,040 75,871 18,036,874 平成19年度 11,794,594 7,436,261 59,553 19,290,409 ※単位未満四捨五入のため計において一致しない年度がある 一般会計から繰り入れる金額のうち、債務償還費(翌年度以降の債務償還費も含む。)に 充てるものの大半は、定率繰入等の形で資金を国債整理基金特別会計に繰り入れられる一方 で、実際の償還は、国債整理基金特別会計から 60 年償還ルールに則り行われており、各年 度の差額分が「減債基金」としての基金残高を構成し、国債の将来の償還財源となっている。 (5) ① 剰余金の水準に対する評価 ② 剰余金を圧縮する方針の有無 及び圧縮する場合の使途 国債整理基金の歳計剰余金については、①「減債基金」としての基金残高は、将来の国債 償還に充てられるものであり、②前倒し債は、国債発行の平準化の観点から、翌年度の国債 の償還に充てられる借換債を前倒して発行したものであり、いずれも余剰資金として一般会 計への繰入れに充てられる性格のものではない。 (6)(一般会計からの繰入がある特 会について)剰余金を一般会計に 繰り入れた上で、必要な金額を別 途予算要求する方式への変更に ついての考え方 国債整理基金特別会計の歳計剰余金は、国債の償還に充てられるものであり、余剰資金と して一般会計への繰入れに充てられる性格のものではない(法律上も一般会計への繰入れは 認められていない(特別会計に関する法律第 43 条)。)。
(7)余裕金の運用方法及び資産の 保有状況 国債整理基金特別会計では、特別会計に関する法律第 12 条に基づく財政融資資金への預 託のほか、同法第 45 条に基づき国債に運用することができることとなっている。 現在の主な運用方法は、 ・政府短期証券の引受け ・日本銀行を相手方とする国債の売戻条件付買現先取引 であり、国債整理基金が国債の償還財源であることから、国債の償還に支障が生じないよう な運用を行っている。 また、平成 19 年度末における資産の保有状況は以下のとおり。 ・政府短期証券 24,269,469 百万円 ・現先取引等で保有する国債 3,367,267 百万円
国債整理基金
特別会計
一般会計
公債等の償還費・ 利子財源の繰入特別会計
借入金等の償還費・ 利子財源の繰入市
場
公債・借入金等の 償還、利払借換債
借入金等に よる調達 公債の発行等に よる調達 本特別会計は、一般会計において発行された公債を中心に、国全体の債務の整理状況を明らかにすることを目 的とした整理区分会計であるとともに、定率繰入れ等の形で一般会計から資金を繰入れ、普通国債等の将来の償 還財源として備える「減債基金」の役割を担っている。 一般会計において発行された公債は、一般会計からの繰入資金を財源として本特別会計から利払いが行われる とともに、一般会計から本特別会計への定率繰入(前年度首残高の100分の1.6)や、「特別会計に関する法律」 の規定により発行される借換債の発行収入金等を償還財源として、60年償還ルールに従って減債され、本特別会 計から償還が行われる。 また、他の特別会計の借入金等の償還・利払い等についても、本特別会計で一元的に経理している。 ( 役 割 ) (資金の流れ)(参考1)
計 336
定率繰入
2~11 年後
600×1.6%
×10=96
12~21 年後
500×1.6%
×10=80
22~31 年後
400×1.6%
×10=64
32~41 年後
300×1.6%
×10=48
42~51 年後
200×1.6%
×10=32
52~61 年後
100×1.6%
×10=16
新規財源債(注) 借 換 債 一般会計の公債 [ 償還財源に充てるための特別会計に計上 ] 金収入に計上 償還額 公 600 債 償還額 借換債発行額 発 500 行 新 償還額 額 規 400 ・ 財 償還額 償 源 300 還 債 償還額 額 200 600 償還額 発行 100 10年後 20年後 30年後 40年後 50年後 60年後 残 高 600 500 400 300 200 100 0 借換債による公債償還の仕組み <60年償還ルール)> 500 400 300 100 200 ※全額10年債で発行と仮定(参考2)
財務省
財政投融資特別会計 財政融資資金勘定 1.積立金(資金を含む)について 項 目 説 明 (1)積立金の目的 毎会計年度の剰余金(損益計算上の利益に相当)が生じた場合、財政融資資金勘定の財務 の健全性を確保できるよう、一定の金利変動準備金を積み立て、将来生じる損失発生に備え ることとしている。 財政融資資金は、財政投融資計画の一環として、財投債等により資金調達を行い、中小零 細企業、教育、社会福祉関係、地方公共団体等の様々な分野に対して、民間金融では困難な 長期・低利の資金の供給を行っている。 近年の歴史的低金利の継続により、調達金利が低水準で推移している一方、過去の高金利 の長期貸付が残っているため、毎年度利益が発生しており、これを金利変動準備金として必 要水準まで積み立てている。 しかしながら、今後、金利情勢によっては、損失が発生する可能性があり、その場合、仮 に、金利変動準備金がなければ、損失補填のために、長期・低利での資金供給を維持してい くことが困難となるおそれがある。また、仮に、損失を一般会計からの繰入れにより補填す ることとなれば、その分、赤字国債を増発しなければならないこととなる。 したがって、将来にわたり中小零細企業、教育等の様々な分野における財政投融資の役割 を適切に果たしていくことができるよう、今後の金利変動による損失に備えて、利益を金利 変動準備金として積み立てることが必要である。○ 「特別会計に関する法律」(平 19.3.31 法 23 号)第 56 条第 1 項及び第 58 条第 1 項 (資本並びに利益及び損失の処理) 第五十六条 財政融資資金勘定において、毎会計年度の損益計算上生じた利益又は損失は、 翌年度に繰り越して整理するものとする。 2 第五十八条第三項の規定による繰入金に相当する金額は、前項の繰越利益の額から減 額して整理するものとする。 (積立金) 第五十八条 財政融資資金勘定において、毎会計年度の歳入歳出の決算上剰余金を生じた 場合には、当該剰余金のうち、当該年度の歳入の収納済額(次項において「収納済額」と いう。)から当該年度の歳出の支出済額と第七十条の規定による歳出金の翌年度への繰越 額のうち支払義務の生じた歳出金であって当該年度の出納の完結までに支出済みとなら なかったものとの合計額(次項において「支出済額等」という。)を控除した金額に相当 する金額を、積立金として積み立てるものとする。 2 財政融資資金勘定の毎会計年度の決算上収納済額が支出済額等に不足する場合には、 前項の積立金から補足するものとする。 3 第一項の積立金が毎会計年度末において政令で定めるところにより算定した金額を超 える場合には、予算で定めるところにより、その超える金額に相当する金額の範囲内で、 同項の積立金から財政融資資金勘定の歳入に繰り入れ、当該繰り入れた金額を、同勘定か ら国債整理基金特別会計に繰り入れることができる。 4 財政融資資金勘定において、毎会計年度の歳入歳出の決算上剰余金を生じた場合には、 第八条第二項の規定は、適用しない。 (2)積立金の原資 ○ 財政融資資金勘定の積立金 これまでの貸付債権の利子収入等から財投債の利払い等を差し引いた剰余金(損益計算上 の利益に相当)。
(単位:百万円) 15 年度 16 年度 17 年度 15,085,221 (17,064,819) 18,771,261 (20,342,157) 22,449,338 (23,688,902) 18 年度 19 年度 20 年度〈予定〉 14,400,136 (15,299,608) 17,240,121 (17,869,128) 9,793,641 (10,247,221) (3)積立金の金額の推移 ※ 各年度における下段( )書きは、財政投融資特別会計財政融資資金勘定の貸借対 照表における金利変動準備金(特別会計に関する法律第 56 条の繰越利益)の金額。 (単位:百万円) 15 年度 16 年度 17 年度 - - - 18 年度 19 年度 20 年度〈予算〉 12,000,000 - 9,800,000 (4)積立金取り崩しの実績 財政融資資金勘定の積立金が一定の金額を超える場合には、予算で定めるところにより、 国債整理基金特別会計に繰り入れることができることとされている(特別会計法第 58 条第 3 項)。 平成 20 年度においては、金利変動準備金の準備率の上限を引き下げ(政令改正)、当初予 算において、金利変動準備金の上限(50/1000)を超える額 9.8 兆円を特別会計に関する法 律の規定に基づき国債整理基金特別会計に繰り入れることとしたところ。
この特別会計法の規定は、金利変動準備金(ストック)が、財投の長年の運用の結果積み 上がった国民共通の資産であることから、国民共通の負債(ストック)である国債の償還に 充てることが適切であるという考え方に基づいているものである。 なお、平成 20 年 10 月 30 日の「生活対策」においては、対策の財源として、財政投融資特 別会計の金利変動準備金の活用等を行うこととされている。これは、この対策の財源は赤字 国債に依存しないこととし、当面の緊急的な対応として、一時的・特例的に財政投融資特別 会計の金利変動準備金の活用等を行うこととされたものである。 (注)平成 18 年度の取り崩し額については、「平成 18 年度における財政運営のための公債 の発行の特例等に関する法律」(平 18.3.31 法 11 号)第4条の規定に基づき国債整理基 金特別会計に繰り入れたものである。 ○平成十八年度における財政運営のための公債の発行の特例等に関する法律 (平 18.3.31 法 11 号) (財政融資資金特別会計からの国債整理基金特別会計への繰入れ) 第四条 政府は、平成十八年度において、財政融資資金特別会計法(昭和二十六年法律第 百一号)第十五条の規定による財政融資資金特別会計からの国債整理基金特別会計への繰 入れをするほか、財政融資資金特別会計から、十二兆円を限り、国債整理基金特別会計に 繰り入れることができる。 2 前項の規定による繰入金は、財政融資資金特別会計の歳出とし、当該繰入金に相当す る金額を財政融資資金特別会計法第八条第一項の規定による積立金から同特別会計の歳 入に繰り入れるものとする。 3 前項に規定する繰入金に相当する金額は、財政融資資金特別会計法第七条の規定によ る繰越利益の額から減額して整理するものとする。
(5)積立金の必要水準についての 考え方 ○ 積立金の水準 ・ 前記1.(1)のとおり、将来にわたり中小零細企業、教育等の分野における財政投 融資の役割を適切に果たしていくことができるよう、今後の金利変動による損失に備え て、利益を金利変動準備金として積み立てることが必要であり、財政投融資特別会計財 政融資資金勘定の資産の合計額の 50/1000 に相当する額を上限として、金利変動準備金 を積み立てることとしている。 ・ 金利変動準備金の準備率 50/1000 については、平成 19 年度で郵便貯金及び年金に対 する預託金の払戻しがほぼ終了し、金利変動リスクが相当程度減少したこと等を勘案 し、平成 20 年度予算編成過程において、今後の収支状況等について、金利変動準備金 の上限を総資産の①1000 分の 40、②1000 分の 50、③1000 分の 60 とした場合のシミュ レーションを行い、財政制度等審議会財政投融資分科会における意見を踏まえて検討し た結果、平成 20 年度より、準備率の上限を、従前の 100/1,000 から 50/1,000 に引き下 げたところである。この水準は、財政投融資特別会計財政融資資金勘定が債務超過に陥 らないよう、最低限必要な水準として設定しているものである。 ○ 前提等 ・ 長期貸付額 - 平成 20 年度以降 9兆円台 ・ 貸付・調達平均年限 - 平成 19 年度計画と同程度 ・ 今後の金利動向 - モンテカルロ・シミュレーションにより 3,000 本のランダムな金利シナリオを 発生
○ 推計結果 繰越利益が赤字化する金利シナリオの発生本数(全体 3,000 本) 金利変動準備金の上限 1000 分の 40 1000 分の 50 1000 分の 60 信頼区間 99% 35本 3本 0本 (参考) 全体 65本 24本 4本 (6)積立金の必要水準に照らした 際の現在の積立金の金額の評価 前記1.(5)のとおり、積立金の水準については、平成 20 年度予算編成過程において、 今後の収支状況等についてシミュレーションを行い、財政制度等審議会財政投融資分科会に おける意見を踏まえて検討した結果、平成 20 年度より、準備率の上限を 50/1,000 に引き下 げたところである。 この水準は、財政投融資特別会計財政融資資金勘定が債務超過に陥らないために、最低限 必要な水準であると考えている。 (参考) 「基本方針 2006」においては、財政融資資金貸付金残高を平成 27 年度末までに平成 17 年度末と比べ 130 兆円超圧縮することとされている。 (7)積立金の一般会計又は国債整 理基金への繰入れの可否及び理 由 特別会計法上、金利変動準備金の準備率の上限を超える額は、国債整理基金特別会計に繰 り入れることができることとされている。 現在の準備率の上限 50/1000 については、前記1.(5)のとおり。