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目 次 第 1 はじめに 1 第 2 基本的な考え方及び用語の定義 1 1. 本手引きにおける基本的な考え方 1 2. 用語の定義 2 第 3 被災地への人的応援の形態 4 1. 人的応援の形態 4 2. カウンターパート方式 ( 対口支援 ) による人的応援 4 第 4 応援要請 5 1. 被災自

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災害時における保健医療行政職員の

応援要請及び応援派遣の手引き

平成 30 年3月

全国衛生部長会

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目 次 第1 はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1 第2 基本的な考え方及び用語の定義・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1 1.本手引きにおける基本的な考え方・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1 2.用語の定義・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2 第3 被災地への人的応援の形態・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4 1.人的応援の形態・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4 2.カウンターパート方式(対口支援)による人的応援・・・・・・・・・・・・4 第4 応援要請・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5 1.被災自治体の応援要請・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5 2.厚生労働省による全国規模の応援派遣に関する調整・・・・・・・・・・・・7 第5 応援要請及び応援派遣の根拠・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9 第6 災害救助法の適用について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11 第7 応援における費用負担について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12 1.費用負担の概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12 2.災害救助法の費用求償及び特別交付税の関係・・・・・・・・・・・・・・・13 3.費用負担の検討の流れ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14 4.災害救助法が適用される場合のフロー・・・・・・・・・・・・・・・・・・15 5.特別交付税・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・16 6.費用の積算及び実際にかかる費用の想定・・・・・・・・・・・・・・・・・16 第8 補償について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17 <参考> 1 災害救助法の概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・19 (1)災害対策法制上の位置づけ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・19 (2)災害救助法を適用した場合と適用しない場合・・・・・・・・・・・・・・19 (3)災害救助法の概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20 (4)適用基準・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・21 (5)救助の種類及び国庫負担割合・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・21 (6)費用の支弁及び求償・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・22 2 災害対策関係の法律について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・23 (1)災害対策関係の法律・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・23 (2)災害対策基本法の概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・24 3 防災計画について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・26 (1)防災基本計画・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・27

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(2)厚生労働省防災業務計画・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・28 (3)地域防災計画・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・31 4 相互応援協定について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・32

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第1 はじめに 全国衛生部長会では、平成25 年に災害時保健医療活動標準化検討委員会を設置し、大 規模災害発生時における保健医療活動に関し、自治体間の応援を効果的に行うために必 要な事項について検討を行ってきました。検討する中で平成29 年8月に実施した「災害 時における DHEAT 等の応援・受援に関するアンケート調査」によると、過去の大規模災 害では、被災直後の自治体職員の混乱に加え、災害対応経験の少ない中で事務処理と判 断が求められたことや、保健医療行政分野においても災害の規模の大小などによって応 援・受援の根拠や費用負担が異なるなどもあり、応援・受援の判断と事務処理に支障を 来した実情が明らかになりました。 そこで、都道府県、保健所設置市及び特別区(以下「都道府県等」という。)の保健医 療行政部門による災害時における応援・受援の判断と事務処理を支援することを目的に、 現行の保健師等支援チームや他の自治体職員の応援・受援の仕組みを基本として、「災害 時における保健医療行政職員の応援要請及び応援派遣の手引き」をとりまとめました。 また、発災直後の混乱時に利活用することも想定して、発災直後の応援要請から応援職 員の派遣(応援派遣)、受援後しばらく経過した後に行われる費用負担の整理まで、一連 の応援・受援に係る事務について、実際の作業手順、思考手順に沿った形でフローチャ ート的に整理、解説することにより、現行制度に基づく運用を理解しやすくしました。 今後、大規模災害が発生した際に、保健医療行政職員の応援要請から応援職員の派遣 とその受援を行う際に有効活用できるよう、平時における準備と有事の参考資料として 活用していただければ幸いです。 第2 基本的な考え方及び用語の定義 1.本手引きにおける基本的な考え方 本手引きにおいては、豪雨、地震、津波、噴火等によって生ずる災害(災害対策基 本法第2条に規定する「災害」)が発生した場合で、被災都道府県が「大規模災害時の 保健医療活動に係る体制の整備について」(平成29 年7月5日厚生労働省大臣官房厚 生科学課長等5部局連名通知)に基づく保健医療調整本部を設置し、当該都道府県以 外の都道府県からの保健医療活動チームの受援調整が必要となるなど、当該都道府県 内の保健所又は保健所設置市等の相互応援では保健医療活動の総合調整が困難となる 又は困難となることが予想される場面を想定しています。 また、災害時には災害対応経験の少ないで事務処理と判断が求められることもあり ます。そのため、実際に災害が発生した際には、どのような時期にどのような業務を 行うのか、全体がイメージできるよう、また、注意すべきことは何か、必要な知識は 何かなどを記載しています。

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2.用語の定義 本手引きでは、下記のとおり用語を定義します。なお、本手引きにおいては、保健 医療行政職員の短期の人的支援を想定しています。 (1)応援 災害対策基本法又は地方公共団体間の相互応援協定に基づく、被災地方公共団 体が実施する災害時における救助その他の災害対策に対する援助をいう。 職員等の派遣(人的支援)のほか、資機材等物品の提供(物的支援)なども含 む被災都道府県への援助全般をいう。 (2)応援要請 被災地方公共団体が、当該地方公共団体以外の地方公共団体に対し、災害対策に 係る応援を要請することをいう。 (3)応援派遣 被災地方公共団体以外の地方公共団体が、被災地方公共団体に対し、応援のた めに職員を派遣することをいう。この場合、派遣期間は短期で職員の身分の異動 は伴わない。 【災害対策基本法】 第2条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定 めるところによる。 1 災害 暴風、竜巻、豪雨、豪雪、洪水、崖崩れ、土石流、高潮、地震、津波、噴火、地 滑りその他の異常な自然現象又は大規模な火事若しくは爆発その他その及ぼす被害 の程度においてこれらに類する政令で定める原因により生ずる被害をいう。 【災害対策基本法施行令】 第1条 災害対策基本法第2条第1号の政令で定める原因は、放射性物質の大量の放 出、多数の者の遭難を伴う船舶の沈没その他の大規模な事故とする。 短期と長期の職員派遣について 災害時の行政職員の人的支援については、期間が短期の場合と長期にわたる場合 があります。本手引きでは短期の職員派遣を「応援派遣」と定義し、長期の職員派 遣を「職員派遣」と定義し区別しています。

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1.応援派遣(短期) (1)相互応援協定に基づく応援 地方公共団体間の災害時相互応援協定に基づく派遣では、応援期間は基本 的に短期間で、応援職員は身分の異動を伴いません。 (2)災害対策基本法第67 条、68 条、74 条に基づく応援 応援期間は短期間で応援職員は身分の異動を伴いません。 2.職員派遣(長期) (1)地方自治法に基づく派遣(第252 条の 17 第1項) 派遣期間は原則として長期にわたり、派遣職員の身分の異動を伴います(派 遣先の身分と併任)。 【地方自治法】 (職員の派遣) 第252 条の 17 普通地方公共団体の長又は委員会若しくは委員は、法律に特別 の定めがあるものを除くほか、当該普通地方公共団体の事務の処理のため特 別の必要があると認めるときは、他の普通地方公共団体の長又は委員会若し くは委員に対し、当該普通地方公共団体の職員の派遣を求めることができる。 2 前項の規定による求めに応じて派遣される職員は、派遣を受けた普通地方 公共団体の職員の身分をあわせ有することとなるものとし、その給料、手当 (退職手当を除く)及び旅費は、当該職員の派遣を受けた普通地方公共団体 の負担とし、退職手当及び退職年金又は退職一時金は、当該職員の派遣をし た普通公共団体の負担とする。ただし、当該派遣が長期間にわたることとそ の他の特別の事情があるときは、当該職員の派遣を求める普通地方公共団体 及びその求めに応じて当該職員の派遣をしようとする普通地方公共団体の長 又は委員会若しくは委員の協議により、当該派遣の趣旨に照らして必要な範 囲内において、当該職員の派遣を求める普通地方公共団体が当該職員の退職 手当の全部又は一部を負担することとすることができる。 3 (略) 4 (略)

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第3 被災地への人的応援の形態 1.人的応援の形態 災害発生直後から、国、被災地外の地方公共団体、民間企業、医療機関、医療関係 団体、ボランティアなどの各種団体が被災地に入り人的応援が実施されます。応援の 形態は、災害対策基本法に基づく応援、災害時相互応援協定等に基づく応援、要請に 基づかない自主的な応援など様々な枠組みで行われます。 基本的な支援の枠組みと応援の種類・その主体は主に下記のとおりです。 ※「地方公共団体のための災害時受援体制に関するガイドライン(内閣府(防災担当))」 より抜粋 2.カウンターパート方式(対口支援)による人的応援 熊本地震では、応援・受援の形態として「カウンターパート方式(対口支援)」が実 施されました。 カウンターパート方式は「地方公共団体のための災害時受援体制に関するガイドラ イン(平成29 年3月 内閣府(防災担当))」において、「東日本大震災以降、注目される ようになった支援方式です。メリットとしては、1つの地方公共団体が1つの被災地 基本的な枠組み 支援の種類・その主体 市町村による枠組み 市町村相互の応援協定や民間企業等との協定に基づく応援 都道府県による 枠組み 県内市町村相互応援に関する協定に基づく応援 都道府県間相互の応援協定や民間企業等との協定に基づく応 援 全国自治体間の枠組 み 全国都道府県における災害時等の広域応援に関する協定に基 づく応援(全国知事会の調整) 全国市長会・全国町村会の調整による応援 指定都市市長会の調整による応援 指定行政機関・指定公 共機関等による枠組 み 国等による定型化された応援 ・(消防庁)緊急消防援助隊 ・(警察庁)警察災害派遣隊 ・(自衛隊)災害派遣部隊 ・(国交省)緊急災害対策派遣隊(TEC-FORCE) ・(厚労省)救護班・災害派遣医療チーム(DMAT) ・(厚労省)災害派遣精神医療チーム(DPAT) ・(環境省)災害廃棄物処理支援ネットワークD.Waste-Net など その他 事前に協定を結んでいない、自主的な応援

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方公共団体を支援するため、被災地方公共団体の特性に合わせて、細やかな支援の実 現が期待できるところにあります。他方、応援側の地方公共団体の対応力が一律では ないこと、地方公共団体間で人的・物的資源の融通ができない等のデメリットもあげ られています。」と紹介され、「対口支援」とも呼ばれる場合もあります(以下参考参 照)。 第4 応援要請 1.被災自治体の応援要請 被災自治体からの応援要請には、個別の地方公共団体間の相互応援協定による応 援要請、全国自治体間の枠組みである全国知事会や地方ブロック間等の協定による 応援要請、災害対策基本法に基づく応援要請等があります。 応援要請については、まずは、各種の相互応援協定に基づく他の自治体への応援 要請が考えられます。この場合の窓口は一般に危機管理担当部局となります。 参考「大規模災害からの被災住民の生活再建を支援するための応援職員の派遣の在り 方に関する研究報告書」において、下記のとおり熊本地震で実施された対口支 援が紹介されています。 【熊本地震における対口支援】 「対口」の「口」とは、「人間」を意味するとのことである。熊本県内の14 の被災 市町村に対し、都道府県、指定都市等が、マンツーマンで担当を決めて支援を行った のが、「対口支援方式」である。これは、「カウンターパート方式」とも呼ばれる。 熊本地震では、支援を担った九州地方知事会は、被災市町村ごとに対口支援団体を 定める「対口支援方式」を採用した。これは、東日本大震災後に改訂された「九州・ 山口9県災害時応援協定」に基づくものであり、その実施要領では、「対口支援方式」 について、「応援担当県は、割り当てられた応援担当地域の応援すべき内容を把握し、 基本的に応援担当県が完結して応援を実施する」ものとされている。 具体的な支援の割り振りについては、熊本県、熊本県に派遣された九州地方知事会 の幹事県である大分県の連絡要員、全国知事会の連絡要員、指定都市市長会の連絡要 員等の間の調整により、熊本市は指定都市市長会が担当し、それ以外の市町村は九州 地方知事会が担当することが決定された。また、それ以外の市町村ごとの対口支援団 体の割り振りは、大分県が、熊本県や連絡要員を派遣していた全国知事会、関西広域 連合、静岡県等と協議の上、決定した。 (「大規模災害からの被災住民の生活再建を支援するための応援職員の派遣の在り方 に関する研究報告書」より抜粋)

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大規模災害で、個別の相互応援協定による応援要請だけでは人的支援が不足する場 合は、公衆衛生医師、保健師、管理栄養士等については、厚生労働省防災業務計画に 基づき被災都道府県から厚生労働省健康局に応援派遣に関する調整を求めることが できます。この場合の調整窓口は、保健医療担当部局となります。熊本地震など過去 の災害においては被災都道府県が厚生労働省健康局に対して厚生労働省防災業務計 画に基づく保健師等支援チームの応援派遣に関する調整を依頼しています。災害時健 康 危 機 管 理 支 援 チ ー ム (Disaster Health Emergency Assistance Team )( 以 下 「DHEAT」という。)についても、厚生労働省による全国的な応援派遣に関する調整 が行われます。 なお、総務省の「大規模災害からの被災住民の生活再建を支援するための応援職 員の派遣の在り方に関する研究会報告書(平成29 年6月 16 日)」において、大規模 災害時に被災地域ブロック単位で被災市区町村ごとに支援自治体を調整する「対口 支援方式」(カウンターパート方式)を基本とする方向性が提唱されていますが、専 門職種の確保については、従来からの各省庁による派遣スキームで行われるべきも のと整理されています。保健師等支援チームとDHEAT についても専門職種の確保 の観点から、従来の厚生労働省による応援派遣に関する調整を行います。 【厚生労働省防災業務計画】 第2編 災害応急対策 第2章 保健医療に係る対策 第5節 公衆衛生医師、保健師、管理栄養士等による健康管理 第3 公衆衛生医師、保健師、管理栄養士等の応援・派遣受入 2 被災都道府県・市町村は、被災者の健康管理に際し、管内の公衆衛生医師、 保健師、管理栄養士等のみによる第2第1項への対応が困難であると認めると きは、必要に応じ、厚生労働省健康局に被災都道府県・市町村以外の都道府県 及び市町村からの公衆衛生医師、保健師、管理栄養士等の応援・派遣に関する 調整を要請する。 【第2第1項】 第2 被災者への健康管理活動 1 被災都道府県・市町村は、以下により、被災者の健康管理を行う。 (1)公衆衛生医師、保健師、管理栄養士等により、被災者のニーズ等に的確に対応した健康管 理(保健指導及び栄養指導等をいう。以下同じ。)を行うこと。 (2)保健所等において、保健師等が収集した被災者の健康管理に関するニーズ等の情報の整理 及び分析を行うこと。 (3)保健所等において、被災都道府県・市町村以外の都道府県及び市町村から被災都道府県・

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2.厚生労働省による全国規模の応援派遣に関する調整 (1)応援派遣に関する調整の流れ 厚生労働省健康局による応援派遣に関する調整の流れは下図のとおりです。 なお、保健師等支援チームの場合、厚生労働省からの保健師等の派遣可否照会は 市町村に派遣されて支援に当たる救護班等の指揮及び救護班等の支援に関する必要な調整 を行うこと。 (4)被害状況等を踏まえ、保健所等において、(2)及び(3)を行うことが困難であると判 断される場合には、当該保健所等を支援するため、管内の公衆衛生医師、保健師、管理栄養 士等を当該保健所等に応援・派遣すること。 (5)健康管理に関する業務を担当している部局は、食料調達に関する業務を担当している部局 と連携しつつ、管理栄養士等により、被災者に対する食事の確保及び食事制限のある被災者 に対するニーズに応じた配食に努めること。 (6)被害が甚大で避難生活が長期化する場合や避難所が多数設置されている場合等、被災者の 健康管理を計画的・組織的に行うことが必要と見込まれる場合には、被災者の健康管理のた めの実施計画の策定等により、計画的な対応を行うこと。 (7)避難所等で生活する妊産婦及び乳幼児並びに被災した子どもたちに対する心身の健康管理 の支援の留意点について、被災地で専門的な支援に当たる保健師、助産師、看護師等に対し て周知すること。 (8)医療機関から、支援が必要な妊産婦についての情報提供を受けた場合には、当該妊産婦に 対し、妊産婦が利用できる施設や車中泊を行うことに伴う健康上の危険性について情報提供 を行うこと。 【大規模災害からの被災住民の生活再建を支援するための応援職員の派遣の在り方 に関する研究会報告書】 Ⅲ「被災市区町村応援職員確保システム」の構築 3「被災市区町村応援職員確保システム」の具体的な仕組み (5)その他留意すべき事項 〈各府省による専門職種の派遣スキームとの役割分担〉 熊本地震では、対ロ支援方式による支援とは別に、所管する各府省が中心と なって、被災家屋の応急危険度の判定、上・下水道の復旧、災害廃棄物の処理 などに携わる職員の派遣が行われたところである。このような派遣については、 専門職種の確保という観点から、今後とも「被災市区町村応援職員確保システ ム」とは別に行われるべきものであるが、それぞれの職員が同じ被災市区町村 において活動することとなるため、関係各府省が内閣府(防災)に活動状況を 連絡すること等により、十分な情報共有が図られる必要がある。

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都道府県・保健所設置市・特別区それぞれに対して行われます。一方、DHEAT の場 合は、都道府県・指定都市それぞれに対して行われます。指定都市以外の保健所設 置市及び特別区については、単独で長期にわたる支援(応援派遣)は困難であるた め、DHEAT 活動要領において「DHEAT の班を編成することに努める」とされてお り、災害発生時は「都道府県又は指定都市が編成するDHEAT の班又はその構成員 として加わる」と位置付けられています。 (2)応援職員の派遣期間や派遣根拠、費用負担等の調整(上記「厚生労働省による応 援派遣に関する調整の流れ」の図の⑤)について 応援要請の根拠と費用負担は密接に関係しています。危機管理担当部局と連絡 を密にし、応援要請の根拠としたものが費用負担をどのように取り決めているか に注意を払う必要があります。また、災害救助法による費用求償や特別交付税の 制度についても理解を深める必要があります。 平時から各種法令や制度を理解するとともに、応援派遣の根拠や費用負担等に ついて整理しておくことが重要です。 【厚生労働省による応援派遣に関する調整の流れ】 被災都道府県 ①応援派遣に関 する調整の 依頼 ④応援派遣に関する 調整の結果報告 ⑤応援職員の派遣期 間や派遣根拠、費 用負担等の調整 厚生労働省 ③応援派遣可否 の回答 ②応援派遣可否 の照会 被災都道府県以外の都道府県等

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第5 応援要請及び応援派遣の根拠 相互応援協定に基づく応援要請の場合は、当該協定が応援要請及び応援派遣の根拠 となります。 厚生労働省健康局に対して防災業務計画に基づく保健師等支援チームの応援派遣に 関する調整を依頼した場合は、第4の2の「厚生労働省による応援派遣に関する調整 の流れ」図の「⑤応援職員の派遣期間や派遣根拠、費用負担等の調整」の段階で応援 要請及び応援派遣の根拠の整理が必要となります。根拠としては、 ・地方公共団体間の相互応援協定 ・災害対策基本法第74 条 などが考えられますが、何を応援派遣の根拠とするかによって、費用負担先が異なっ てきますので、このことを考慮した応援要請の根拠の整理が必要です。 ここでは、相互応援協定と災害対策基本法第74 条を例に見てみます。 (ア)地方公共団体間の相互応援協定 「全国都道府県における災害時等の広域応援に関する協定」(全国知事会)を例 にとると、第2条で「広域応援」、第7条で「広域応援の要請」、第8条で「経費 の負担」がそれぞれ規定されています。 各協定によって内容が異なりますので、事前に内容を確認しておくことが必要 です。 (イ)災害対策基本法第74 条 災害対策基本法においては、第74 条で都道府県間の応援要請、第 92 条で費用 負担についてそれぞれ規定されています。 (都道府県知事等に対する応援の要求) 第七十四条 都道府県知事等は、当該都道府県の地域に係る災害が発生した場合 において、災害応急対策を実施するため必要があると認めるときは、他の都道府 県の都道府県知事等に対し、応援を求めることができる。この場合において、応 急措置を実施するための応援を求められた都道府県知事等は、正当な理由がない 限り、応援を拒んではならない。 2 (略) (指定行政機関の長等又は他の地方公共団体の長等の応援を受けた場合の災害 応急対策に要する費用の負担) 第九十二条 第六十七条第一項、第六十八条、第七十四条第一項又は第七十四

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なお、応援協定、災害対策基本法どちらを根拠とするかは、被災状況等により 各自治体が判断することとなります。上述のように、要請根拠によって費用負担 先が異なりますので、危機管理担当部局との調整が必要です。 【参考】 平成28 年度厚生労働科学研究費補助金「広域大規模災害時における地域保健支 援・受援体制構築に関する研究」の報告書において、応援要請の根拠について、 過去の事例等を参考に整理を行った図があります。 あくまで1つの目安ですが、応援要請の根拠等を考える参考としてください。 高 低 容易 困難 緊 急 度 業 務 継 続 の 困 難 度 応 援 協 定 第67条第1項(災害応急対策部分) 第68条(災害応急対策部分) 第72条第2項 第74条第1項(災害応急対策部分) 第67条第1項(応急措置部分) 第70条 第72条第1項 第74条第1項(応急措置) 第74条の2第1項 第74条の2第3項 条の三の規定により指定行政機関の長若しくは指定地方行政機関の長又は他の 地方公共団体の長若しくは委員会若しくは委員(以下この条において「地方公 共団体の長等」という。)の応援を受けた地方公共団体の長等の属する地方公共 団体は、当該応援に要した費用を負担しなければならない。 2 (略)

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第6 災害救助法の適用について 災害が発生し、救助を要する状態にある場合、被災都道府県は市町村を単位として 災害救助法の適用を決定します。災害救助法を適用した場合、法に基づく救助は、被 災都道府県知事が、現に救助を要する者に行います(法第2条、法定受託事務)。また、 救助を迅速に行うために必要があると認めるときは、救助の実施に関する事務の一部 を市町村長へ委任できます。(法第13 条) 災害救助法が適用された場合、応援に要した費用負担を検討する際には災害救助法 の理解が必要です。 災害救助法が適用された場合、救助の実施主体は被災都道府県となりますので、応 援に要した費用を災害救助法に基づき求償する場合は被災都道府県に求償することに なります。 【災害救助法】 (救助の種類等) 第4条 救助の種類は次のとおりとする。 一 避難所及び応急仮設住宅の供与 二 炊き出しその他による食品の給与及び飲料水の供給 三 被服、寝具その他生活必需品の給与又は貸与 四 医療及び助産 五 被災者の救出 六 被災した住宅の応急修理 七 生業に必要な資金、器具又は資料の給与又は貸与 八 学用品の供与 九 埋葬 十 前各号に規定するもののほか、政令で定めるもの ※救助の具体的な基準については、「災害救助法による救助の程度、方法及び期間並 びに実費弁償の基準」(平成 25 年内閣府告示第 228 号)第一章を参照。

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第7 応援における費用負担について 1.費用負担の概要 費用負担については、被災自治体と応援派遣自治体のどちらが費用を負担するかを 整理しておくことが重要です。なお、①災害対策基本法第67 条または第 74 条、② 「応援要請自治体が費用負担する」旨が書かれている応援協定による応援要請を受 けた場合は、被災自治体に求償が可能です。また、災害救助法の費用求償や特別交 付税の申請ができる場合があります。 (1)災害対策基本法第67 条、第 74 条に基づく応援要請の場合 (2)「応援要請自治体が費用負担する」旨が書かれている応援協定に基づく応援要請の場合 応援要請を行った 都道府県/市町村は 費用負担しなければ ならない 被災都道府県/市町村 ① 応援要請 ② 職員を応援派遣 ③ 費用の請求 応援都道府県/市町村 応援要請を行った 都道府県/市町村は 原則として費用負担 する義務がある 被災都道府県/市町村 ① 応援要請 ② 職員を応援派遣 ③ 費用の請求 応援都道府県/市町村

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2 災害救助法の費用求償及び特別交付税の関係 内 閣 府 総 務 省 費用支弁 特別交付税 申請※2 災害救助費 負担金申請 災害発生 都 道 府 県 以 外 の都道府県 災害発生 都道府県 交付 交付※1 応援 (自治体間協定等による) 不交付決定 →災害発生都道府県 に対して費用求償 又は自己負担 不交付決定 → 特 別 交 付 税 分 除き自己負担 ※1 災害救助法に定める災害救助に当たるかどうかは、申請元より要個別協議。 普通税収入見込額の割合に応じて、救助に要する費用の50/100~90/100 の 国庫負担あり(災害救助法第21 条) ※2 被災地方公共団体の要請等に基づき、被災地の救助活動、復旧活動等に従 事した職員であって、職務命令で公務出張された職員を対象とする(地方 自治法第252 条の 17 に規定する職員の派遣は含まれない)。また、災害救 助法に基づき実施した応援等に要する経費のうち、求償できる経費(見込 みを含む)は除外して申請することとされている。

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3 費用負担の検討の流れ 協定等による応援要請及び応援派遣 【どちらが負担するか協議が可能な場合】 被災都道府県が費用負担するか 応援派遣都道府県が費用負担するか協議 被災都道府県が費用負担する <被災都道府県が費用負担> 災害救助法が適用 されない場合 災害救助法が適用された場合 <応援派遣都道府県が 費用負担> 災害救助法の対象・非対象の検討 (被災都道府県が内閣府と協議) 非対象 対象 普通税収入見込 額の割合に応じ て、救助に要する 費用の50/100~ 90/100 の国庫負 担あり(法第21 条) 被災都道府県の 持ち出し 特別交付税申請の可否検討 応援派遣都道府県が 被災都道府県へ求償 申請不可 申請可 応援派遣都道府県が費用負担し 特別交付税申請 応援派遣都道府県の 持ち出し

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4 災害救助法が適用される場合のフロー 【都道府県職員のみで組織された都道府県チームの応援派遣の場合】 内閣府 ⑦負担金申請 ④災害救助法 対象・非対象 の協議 ⑧交付 被災都道府県 災害救助法担当部局 ①応援要請 協定等による 要請 ②応援職員派遣 ③応援要請 災害救助法に 基づく要請 ⑤災害救助法に基づく応急救助に 要した費用にかかる 求償書類提出依頼 ⑥災害救助法に 基づく応急救助 に要した費用に かかる求償書類 提出 ⑨支出 被災都道府県以外の都道府県 災害救助法担当部局

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5.特別交付税 応援経費の対象者は、被災地の救助活動、復旧活動等に従事する職員であって、 職務命令で派遣(公務出張)する職員です。具体的な対象経費は下記のとおりです。 6.費用の積算及び実際にかかる費用の想定 応援派遣を行った自治体は費用負担の協議のため、派遣期間全体の経費積算とそ の根拠資料は必ず整理しておくことが必要です。例えば、職員の時間外勤務実績、 旅費、ガソリン代、レンタカー代、物資の購入費用等です。 なお、過去の例では、東日本大震災及び熊本地震の際に高知県から派遣された保 健師等を例にとると、費用のうち約9割は、旅費(約6割)と時間外勤務手当(約 3割)で占められています。 【対象経費】 ・旅費、時間外手当等(給料は含まない) ・公務出張で派遣する職員の現地における活動経費(車両に係る経費、医薬品費、 消耗品費、施設等賃貸料等) 【特別交付税について】 特別交付税は、地方交付税の2つの種類のうちの1つです。普通交付税の算定 方法によっては補足されなかった特別の財政需要がある場合に交付されます。 ※地方交付税 ・地方交付税の種類は、普通交付税(交付税総額の94%)及び特別交付税(交 付税総額の6%)です。 ・地方交付税の総額は、所得税・法人税の33.1%、酒税の 50%、消費税の 22.3%、 地方法人税の全額とされています。

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第8 補償について (1)地方公務員である保健師等支援チーム及びDHEAT の構成員 地方公務員である保健師等支援チーム及びDHEAT の構成員が、応援活動に従 事し、そのため公務上の災害(負傷、疾病、障害又は死亡)又は通勤による災害 を受けた場合においては、地方公務員災害補償法に基づき、地方公務員災害補償 基金から補償を受けます。 (2)都道府県等の職員以外の関連機関の者で地方公務員としての身分を付与された保 健師等支援チーム及びDHEAT の構成員 公務災害補償等の資格について十分確認の上、任命又は委嘱を行う必要があり ます。 【職員に適用される公務災害補償制度】 地方公務員災害補償法、労働者災害補償保険法等、条例のそれぞれの該当者は次 のとおり。常時勤務に服することを要する地方公務員(いわゆる常勤職員)は1、 非常勤職員は2又は3により補償される。 1 地方公務員災害補償基金から補償を受ける者(法第2条第1項第1号) ・常時勤務に服することを要する地方公務員(常時勤務に服することを要しな い地方公務員のうちその勤務形態が常時勤務に服することを要する地方公務 員に準ずる者で政令【注1】で定めるものを含む。) 【注1】政令で定めるもの(令第1条第1項第1号、第2号) (1)再任用短時間勤務職員 (2)任期付短時間勤務職員 (3)育児短時間勤務に伴う短時間勤務職員 (4)常勤的非常勤職員(※) (※) 常時勤務に服することを要しない地方公務員のうち、任用関係が事 実上継続していると認められている場合において、常時勤務に服す ることを要する地方公務員について定められている勤務時間以上勤 務した日が 18 日以上ある月が引き続いて 12 月を超えるに至った者 で、その超えるに至った日以後引き続き当該勤務時間により勤務す ることを要することとされているもの 2 労働者災害補償保険法等により補償を受ける者 ・労働者災害補償保険法(水道・交通・病院・船員など労働基準法別表第1に 掲げる事業に従事する者) ・消防組織法、水防法及び消防団員等公務災害補償等責任共済等に関する法律

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(消防団員、水防団員) ・公立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する法律 (学校医、学校歯科医、学校薬剤師) 3 地方公務員災害補償法第 69 条の規定に基づき制定された条例【注2】により 補償を受ける者(【注2】各自治体の条例を確認してください) ・上記1の常勤的非常勤職員とならず、上記2の労働者災害補償保険法等によ り補償を受けない非常勤職員(議会の議員、委員会の非常勤の委員、非常勤 の監査委員、審査会、審議会及び調査会等の委員その他の構成員、非常勤の 調査委員及び嘱託員など) 【地方公務員災害補償法】 第 69 条 地方公共団体は、条例で、職員以外の地方公務員(特定地方独立行政 法人の役員を除く。)のうち法律(労働基準法を除く。)による公務上の災害 又は通勤による災害に対する補償の制度が定められていないものに対する補 償の制度を定めなければならない。 2~3(略)

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<参考> 1 災害救助法の概要 災害救助法は、発災後の応急期における応急救助に対応する主要な法律です。 (1)災害対策法制上の位置づけ (内閣府防災情報のページ「災害救助法等担当者全国会議」より抜粋) (2)災害救助法を適用した場合と適用しない場合 (内閣府防災情報のページ「災害救助法等担当者全国会議」より抜粋) 市町村(基礎自治体) 都道府県 救助法を適用しない場合 救助の実施主体(基本法5 条) 救助の後方支援、総合調整 (基本法4 条) 救助法を適 用した場合 救助の実施 都道府県の補助(法13 条 2 項) 救助の実施主体(法2 条) 事務委任 事務委任を受けた救助の実施主体 (法13 条 1 項) 救助事務の一部を市町村に委託可 (法13 条 1 項) 費用負担 費用負担なし(法21 条) かかった費用の最大100 分の 50 (残りは国が負担)(法21 条) 応急救助 予 防 復旧・復興 災害救助法 被災者生活再建支援法 災害弔慰金法 など 災 害 対 策 基 本 法 災害 発生

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(3)災害救助法の概要(内閣府防災情報のページ「災害救助法等担当者全国会議」より抜粋) 1.目的 ○災害に対して、国が地方公共団体、日本赤十字社その他の団体及び国民 の協力の下に、応急的に、必要な救助を行い、被災者の保護と社会秩序 の保全を図ること。 2.実施体制 ○法に基づく救助は、都道府県知事が、現に救助を要する者に行う。(法 定受託事務) ○必要に応じて、救助の実施に関する事務の一部を市町村長へ委任でき る。 ○広域的な大規模災害に備えて、あらかじめ他の都道府県と協定を締結し たり、発災後に速やかに応援要請できる体制を整えておくことが望まし い。(応援に要した費用については、被災県に全額求償可能) 3.救助の種類 ○避難所の設置 ○被災者の救出 ○応急仮設住宅の供与 ○住宅の応急修理 ○炊き出しその他による食品の給与 ○学用品の給与 ○飲料水の供給 ○埋葬 ○被服、寝具その他生活必需品の給与・貸与 ○死体の捜索・処理 ○医療・助産 ○障害物の除去 4.適用基準 ○災害により市町村等の人口に応じた一定数以上の住家の滅失(全壊)が ある場合(令第1条第1項第1号~第3号) ○多数の者が生命又は身体に危害を受け、又は受ける恐れが生じた場合で あって、避難して継続的に救助を必要とする場合等(令第1条第1項第 4号)

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(4)適用基準 災害救助法の適用基準は、災害救助法施行令第1 条第 1 項第 1 号~第 4 号に 定められています。 大規模地震が発生した場合には、一定震度以上を観測した市町村に対して「避 難して継続的に救助を必要とする」状態として、4 号適用する運用が行われてい ます。 (5)救助の種類及び国庫負担割合 救助の種類及び災害救助法が適用された場合の国庫負担は下図のとおりです。 なお、保健師等支援チームの活動については、災害救助法に基づく救助には位 置づけられておりません。(※ 過去の災害では、国との間で個別協議を行い対象 とした例があります。) 救助 応 援 自 治 体 被 災 自 治 体 救 助 に要した費用は,被災自治体が負担する。 ただし,救助に要する費用が100万円以上となる場合は, その額の都道府県の普通税収見込額の割合に応じ, 次のとおり国庫負担がある。 ア 見込額の2/100以下の部分・・・・・・・・・・・・ 50/100 イ 見込額の2/100を超え4/100以下の部分・・ 80/100 ウ 見込額の4/100を超える部分 ・・・・・・・・・・・ 90/100 災害救助法の救助の種類 1.避難所,応急仮設住宅の設置 6.住宅の応急修理 2.食品,飲料水の給与 7.学用品の給与 3.被服,寝具の給与 8.埋葬 4.医療,助産 9.死体の捜索及び処理 5.被災者の救出 10.住居及びその周辺の土石等の障害物の除去

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【最近の主な災害救助法適用事例】 (内閣府「防災情報のページ」の掲載データより作成) (6)費用の支弁及び求償 ①費用の支弁 原則として、被災都道府県が支弁します。 ②費用の求償 都道府県は、他の都道府県の地域において行われた救助について応援を行った場 合、その応援のため支弁した費用については救助の行われた地の都道府県対して求 償することができます。 適用された災害 都道府県 適用日 適用市町村 平成28 年 12 月大規模火災 新潟県 H28.12.22 糸魚川市 平成28 年 10 月鳥取県中部地震 鳥取県 H28.10.21 倉 吉 市 、 東 伯 郡 三 朝 町、東伯郡湯梨浜町、 東伯郡北栄町 平成28 年 8 月台風第 10 号 北海道 H29.8.30 帯広市、空知郡南富良 野町、河東郡音更町等 岩手県 H29.8.30 盛岡市、宮古市、久慈 市、遠野市等 平成28 年 4 月熊本地震 熊本県 H29.4.14 全市町村 平成27 年 9 月台風第 21 号 沖縄県 H29.9.28 八重山郡与那国町 平成27 年 9 月関東・東北豪雨 茨城県 H27.9.9 古河町、結城市、下妻 市、常総市等 栃木県 H27.9.9 栃木市、佐野市、鹿沼 市、日光市等 宮城県 H27.9.10 仙台市、栗原市、東松 島氏、大崎市等 平成27 年 5 月口永良部島噴火 鹿児島県 H27.5.29 熊毛郡屋久島町

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2 災害対策関係の法律について (1)災害対策関係の法律 我が国の災害対策法制は、災害の予防、発災後の応急期の対応及び災害からの復旧・ 復興の各ステージを網羅的にカバーする「災害対策基本法」を中心に、各ステージに おいて、災害類型に応じて各々の個別法により対応する仕組みとなっています。 主な災害対策関係の法律を類型別に整理すると下記のようになります。 【主な災害対策関係法律の類型別整理表】(防災白書より抜粋)

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(2)災害対策基本法の概要 災害対策基本法は我が国の災害対策の最も基本となる法律で、災害対策全体を体系 化し、総合的かつ計画的な防災行政の整備及び推進を図ることを目的として制定され ています。 防災に関し基本理念を定め、国、地方公共団体及びその他の公共機関を通じて必要 な体制を確立し、責任の所在を明確にするとともに、防災計画の作成、災害予防、災 害応急対策、災害復旧及び防災に関する財政金融措置その他必要な災害対策の基本を 定めています。 災害対策基本法の概要は以下のとおりです。 【災害対策基本法の概要】(内閣府「防災情報のページ」より抜粋) 国民の生命、身体及び財産を災害から保護し、もって、社会の秩序の維持と公共 の福祉の確保に資することを目的とする。 1.防災に関する責務の明確化 ○国、都道府県、市町村、指定公共機関等の責務 -防災に関する計画の作成・実施、相互協力等 ○住民等の責務 -自らの災害への備え、自発的な防災活動への参加等 2.防災に関する組織 -総合的防災行政の整備・推進 ○国:中央防災会議、非常(緊急)災害対策本部 ○都道府県・市町村:地方防災会議、災害対策本部 3.防災計画 -計画的防災行政の整備・推進 ○中央防災会議:防災基本計画 ○指定行政機関・指定公共機関:防災業務計画 ○都道府県・市町村:地域防災計画 4.防災対策の推進 ○災害予防、災害応急対策、災害復旧という段階ごとに、各実施責任 者主体の果たすべき役割や権限を規定 ▶市町村長に避難の指示、警戒区域の設定、応急公用負担等の権限 を付与 <市町村は防災対策の第一義的責務を負う> 5.財政金融措置 ○【原則】実施責任者負担 ○【例外】激甚な災害については、地方公共団体に対する国の特別の 財政援助等 →激甚災害に対処するための特別の財政援助 等に関する法律

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6.災害緊急事態

○災害緊急事態の布告 ⇒緊急災害対策本部の設置

○緊急措置(生活必需物資の配給等の制限、金銭債務の支払猶予、海外 からの支援受入れに係る緊急政令の制定)

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3 防災計画について 災害対策基本法は、防災基本計画、防災業務計画、地域防災計画の策定について規定 しています。防災基本計画に基づき、指定行政機関及び指定公共機関は防災業務計画 を、地方公共団体は地域防災計画を策定します。防災基本計画・防災業務計画・地域 防災計画の関係性は、図のとおりで、それぞれ保健衛生活動に関する記載がされてい ます。 (内閣府「防災情報のページ」より抜粋)

(30)

(1)防災基本計画 防災基本計画は、災害対策基本法第34 条第 1 項の規定に基づき、中央防災会議が 作成する、政府の防災対策に関する基本的な計画です。我が国の災害対策の根幹を なすものであり防災分野の最上位計画として、防災体制の確立、防災事業の促進、 災害復興の迅速適切化、防災に関する科学技術及び研究の振興、防災業務計画及び 地域防災計画において重点をおくべき事項について、基本的な方針を示しています。 「第2編 各災害に共通する対策編」「第2章 災害応急対策」「第8節 保健衛 生、防疫、遺体対策に関する活動」に保健衛生活動に関することが記載されていま す。例えば、「国は、必要に応じ、又は被災地方公共団体の要請に基づき、他の地方 公共団体からの協力確保等必要な調整を行うものとする」とされています。 また、平成29 年4月に、熊本地震を踏まえた応急対策・生活支援等検討 WG 報告 等を踏まえた修正が行われ、「被災地域内における保健衛生活動及びその活動を円滑 に行うための総合調整等の支援」について新たに記載され、「総合調整の支援」の重 要性が認識されました。 さらに、「第2編 各災害に共通する対策編」「第1章 災害予防」「第6節 迅速 かつ円滑な災害応急対策、災害復旧・復興への備え」「2 情報の収集・連絡及び応 急体制の整備関係」「(5)防災関係機関相互の連携体制」には、「国[厚生労働省]は、 被災地方公共団体における円滑な保健衛生活動を支援する災害時健康危機管理支援 チームの整備が促進されるよう、都道府県等の保健師等に対する教育研修を推進す るものとする」と記載され、「総合調整の支援」を担うことが期待されている「災害 時健康危機管理支援チーム」が言及されました。 第2編 各災害に共通する対策編 第2章 災害応急対策 第8節 保健衛生、防疫、遺体対策に関する活動 ○避難所を中心とした被災者の健康保持のため必要な活動を行うとともに、地域 の衛生状態にも十分配慮する。また、大規模な災害により多数の死者が生じた 場合には、遺体対策を遅滞なく進める。 1 保健衛生 ○国[厚生労働省]及び地方公共団体は、被災地、特に避難所においては、生 活環境の激変に伴い被災者が心身双方の健康に不調を来す可能性が高いた め、常に良好な衛生状態を保つように努めるとともに、被災者の健康状態を 十分把握し、必要に応じ救護所等の設置や心のケアを含めた対策を行うもの とする。 ○特に、要配慮者の心身双方の健康状態には特段の配慮を行い、必要に応じ福 祉施設等での受入れ、介護職員等の派遣、車椅子等の手配等を福祉事業者、

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(2)厚生労働省防災業務計画 厚生労働省防災業務計画は、災害対策基本法第36 条第 1 項の規定に基づき作成さ れるもので、防災に関して講ずるべき措置及び地域防災計画の作成の基準となるべき 事項等が定められています。 「第2編 災害応急対策」「第2章 保健医療に係る対策」「第5節 公衆衛生医 師、保健師、管理栄養士等による健康管理」に保健衛生活動に関することが記載され ています。 被災都道府県は、厚生労働省に被災都道府県以外の都道府県からの公衆衛生医師、 保健師、管理栄養士等の応援・派遣に関する調整を要請することができます。 ボランティア団体等の協力を得つつ、計画的に実施するものとする。 ○市町村(都道府県)は、保健師等による巡回健康相談等を実施するものとす る。 ○国[厚生労働省]は、必要に応じ、又は被災地方公共団体の要請に基づき、 保健師等の派遣計画の作成など保健活動の調整を行うものとする。 ○市町村は、避難所の生活環境を確保するため、必要に応じ、仮設トイレやマ ンホールトイレを早期に設置するとともに、被災地の衛生状態の保持のため、 清掃、し尿処理、生活ごみの収集処理等についても必要な措置を講ずるもの とする。 ○市町村(都道府県)は、被災した飼養動物の保護収容、危険動物の逸走対策、 動物伝染病予防等衛生管理を含めた災害時における動物の管理等について必 要な措置を講ずるものとする。 ○国[厚生労働省、環境省]は、必要に応じ、又は被災地方公共団体の要請に 基づき、他の地方公共団体からの協力確保等必要な調整を行うものとする。 ○被災都道府県は、必要に応じ、その地域内における保健衛生活動を円滑に行 うための総合調整等に努めるものとする。 ○被災都道府県以外の都道府県は、必要に応じ、被災地域内における保健衛生 活動及びその活動を円滑に行うための総合調整等の支援に努めるものとす る。 第1編 災害予防対策 第2章 保健医療に係る災害予防対策 第2節 災害時における保健医療体制の整備 第2 地域の保健医療関係団体との連携 3 都道府県及び保健所は、「大規模災害時の保健医療活動に係る体制の整備に ついて」(平成29 年7月5日付け科発 0705 第3号、医政発 0705 第4号、健

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発0705 第6号、薬生発 0705 第1号、障発 0705 第2号厚生労働省大臣官房 厚生科学課長、医政局長、健康局長、医薬・生活衛生局長、社会・援護局障 害保健福祉部長通知)に基づき、大規模災害時にその災害対策に係る保健医 療活動の総合調整を行うことができるよう、大規模災害時の保健医療活動に 係る体制の整備に努める。 4 厚生労働省大臣官房厚生科学課、医政局、健康局、医薬・生活衛生局及び 社会・援護局障害保健福祉部は、前項の体制の整備に関し、必要な助言及び その他の支援を行う。 第2編 災害応急対策 第2章 保健医療に係る対策 第2節 被災都道府県における保健医療活動の総合調整の実施 1 都道府県及び保健所は、大規模災害が発生した場合には、「大規模災害時の 保健医療活動に係る体制の整備について」(平成29 年7月5日付け科発 0705 第3号、医政発0705 第4号、健発 0705 第6号、薬生発 0705 第1号、障発 0705 第2号厚生労働省大臣官房厚生科学課長、医政局長、健康局長、医薬・ 生活衛生局長、社会・援護局障害保健福祉部長通知)に基づき、市町村と連 携して、以下の措置を講ずるよう努める。 (1)都道府県災害対策本部の下に、災害対策に係る保健医療活動の総合調 整を行うための本部(以下この項において「保健医療調整本部」という。) を設置すること。 (2)保健医療調整本部及び保健所において、被災都道府県における災害対 策に係る保健医療活動の総合調整として、救護班・災害派遣医療チーム (DMAT)・災害派遣精神医療チーム(DPAT)・保健師等(以下この項 において「保健医療活動チーム」という。)の派遣調整、保健医療活動に 関する情報連携(保健医療活動チームに対する避難所等での保健医療活 動の記録等のための統一的な様式の提示を含む。)並びに保健医療活動に 係る情報の整理及び分析を行うこと。 2 厚生労働省大臣官房厚生科学課、医政局、健康局、医薬・生活衛生局及び 社会・援護局障害保健福祉部は、前項に掲げる措置に関し、必要な助言 及びその他の支援を行う。 第5節 公衆衛生医師、保健師、管理栄養士等による健康管理 第1 健康管理に必要な情報の収集・共有化 1 被災都道府県・市町村は、避難所等の被災者の健康管理を適切に実施する ため、速やかに避難所等の衛生状態など健康管理活動に必要な情報を収集

(33)

し、厚生労働省健康局に報告するとともに、関係者間で共有する。なお、 被災市町村がその被災状況等により、情報収集ができない場合には、被災 都道府県が保健所等と連携して実施する。 2 厚生労働省健康局は、被災都道府県・市町村からの要請に基づき、被災都 道府県・市町村以外の都道府県及び市町村から被災都道府県・市町村への 公衆衛生医師、保健師、管理栄養士等の応援・派遣に関する調整を行うと ともに、適切な健康管理のための必要な助言及びその他の支援を行う。 3 厚生労働省健康局は、公益社団法人日本栄養士会等と連携し、被災都道府 県・市町村に対し、避難所等における適切な食事の提供及び栄養管理に関 して必要な助言及びその他の支援を行う。 4 厚生労働省健康局は、必要に応じ、被災都道府県、保健所設置市、特別区 等に対し、肺血栓塞栓症(いわゆるエコノミークラス症候群)や熱中症の 予防方法を周知する。 第2 被災者への健康管理活動 1 被災都道府県・市町村は、以下により、被災者の健康管理を行う。 (1)公衆衛生医師、保健師、管理栄養士等により、被災者のニーズ等に的確 に対応した健康管理(保健指導及び栄養指導等をいう。以下同じ。)を行 うこと。 (2)保健所等において、保健師等が収集した被災者の健康管理に関するニー ズ等の情報の整理及び分析を行うこと。 (3)保健所等において、被災都道府県・市町村以外の都道府県及び市町村か ら被災都道府県・市町村に派遣されて支援に当たる救護班等の指揮及び 救護班等の支援に関する必要な調整を行うこと。 (4)被害状況等を踏まえ、保健所等において、(2)及び(3)を行うことが 困難であると判断される場合には、当該保健所等を支援するため、管内 の公衆衛生医師、保健師、管理栄養士等を当該保健所等に応援・派遣す ること。 (5)健康管理に関する業務を担当している部局は、食料調達に関する業務を 担当している部局と連携しつつ、管理栄養士等により、被災者に対する 食事の確保及び食事制限のある被災者に対するニーズに応じた配食に努 めること。 (6)被害が甚大で避難生活が長期化する場合や避難所が多数設置されている 場合等、被災者の健康管理を計画的・組織的に行うことが必要と見込ま れる場合には、被災者の健康管理のための実施計画の策定等により、計 画的な対応を行うこと。 (7)避難所等で生活する妊産婦及び乳幼児並びに被災した子どもたちに対す

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(3)地域防災計画 地域防災計画は、地方公共団体によって災害対策基本法第40 条及び第 42 条に基 づき国の防災基本計画に沿って作成されます。地域の実情に即した被害を想定し、災 害発生時の応急対策や復旧など災害に係わる事務・業務に関して総合的に定めた計画 です。 地方公共団体によって内容が異なるため、各都道府県で確認してください。 る心身の健康管理の支援の留意点について、被災地で専門的な支援に当 たる保健師、助産師、看護師等に対して周知すること。 (8)医療機関から、支援が必要な妊産婦についての情報提供を受けた場合に は、当該妊産婦に対し、妊産婦が利用できる施設や車中泊を行うことに 伴う健康上の危険性について情報提供を行うこと。 2 被災者の避難先である市町村は、当該被災者から申出があった場合には、 住民票の有無にかかわらず、当該被災者の罹災状況等を勘案し、母子健康 手帳の交付、妊産婦及び乳幼児に対する健康診査等の各種母子保健サービ スが適切に提供されるよう配慮する。 第3 公衆衛生医師、保健師、管理栄養士等の応援・派遣受入 1 被災都道府県・市町村は、被災者の健康管理に際し、管内の公衆衛生医師、 保健師、管理栄養士等のみによる対応が困難であると認めるときは、地方 自治法(昭和22 年法律第 67 号)第 252 条の 17、災害対策基本法第 30 条 第2 項及び第 74 条の規定等により、その他の都道府県・市町村に公衆衛 生医師、保健師、管理栄養士等の応援・派遣を要請する。 2 被災都道府県・市町村は、被災者の健康管理に際し、管内の公衆衛生医師、 保健師、管理栄養士等のみによる第2第1項への対応が困難であると認め るときは、必要に応じ、厚生労働省健康局に被災都道府県・市町村以外の 都道府県及び市町村からの公衆衛生医師、保健師、管理栄養士等の応援・ 派遣に関する調整を要請する。 3 厚生労働省健康局は、被災都道府県からの公衆衛生医師、保健師、管理栄 養士等の応援・派遣要請数を確認し、被災都道府県以外の都道府県との調 整を行うほか、被災都道府県・市町村の行う被災者の健康管理に関し、必 要な助言及びその他の支援を行う。ただし、緊急を要する場合は、被災都 道府県からの要請を待たずに被災都道府県以外の都道府県に対し、公衆衛 生医師、保健師、管理栄養士等の応援、派遣等を求めた上で、被災都道府 県に対し、その旨を通知する。

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4 相互応援協定について 災害時の応援協定は、全国知事会の相互応援協定のような広域的なものから、地 方公共団体が個別に締結しているものまで幅広く存在しています。 全国都道府県における災害時等の広域応援に関する協定 (趣旨) 第1条 この協定は、災害対策基本法(昭和36 年法律第 223 号)第5条の2及び 第8条第2項第12 号の規定に基づき、地震等による大規模災害が発生した場合に おいて、各ブロック知事会(以下「ブロック」という。)で締結する災害時の相互 応援協定等では被災者の救援等の対策が十分に実施できない場合に、応援を必要 する都道府県(以下「被災県」という。)の要請に基づき、全国知事会の調整の下 に行われる広域応援を、迅速かつ円滑に遂行するため、必要な事項を定めるもの とする。 2 (略) (広域応援) 第2条 全国知事会の調整の下、都道府県は被災県に対し、ブロックにおける支援 体制の枠組みを基礎とした複数ブロックにわたる全国的な広域応援を実施する。 2 (略) 3 第1項による広域応援の内容は、被災地等における住民の避難、被災者等の救 援・救護及び災害応急・復旧対策に係る人的・物的支援、施設若しくは業務の提 供又はそれらの斡旋とする。 4 (略) (経費の負担) 第8条 広域応援を行った都道府県が当該広域応援に要した経費は、原則として広 域応援を受けた被災県の負担とする。 ただし、被災県と広域応援を行った都道府県との間で協議した結果、合意が得 られた場合については、この限りではない。 2 (略) 3 (略)

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イ 障害者自立支援法(平成 17 年法律第 123 号)第 5 条第 19 項及び第 76 条第